JP2015046428A - 冶具および半導体装置の製造方法 - Google Patents

冶具および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板に反りが生じた場合にも、基板の裏面への原料ガス等の回り込みを抑制することができる冶具および半導体装置の製造方法を提供する。【解決手段】基板50を載せる主面(上面10a,20a)を有する複数の部材10,20を備え、部材10,20は、主面(上面10a,20a)を含む底部11,21と、前記主面(上面10a,20a)から突出して前記基板50の端面と接触する側壁部12,22と、前記側壁部12,22の上部から前記主面(上面10a,20a)に沿った方向に延びる爪部13,23とを含み、複数の前記部材10,20の前記底部11,21と前記爪部13,23との間に前記基板50の外周部を配置することにより前記基板50を保持可能である。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に用いられる冶具、および該冶具を用いて実施される半導体装置の製造方法に関する。
従来、半導体製造装置において基板を処理する際には、半導体製造装置の構造や処理方法に応じて所定の冶具によって基板を保持した状態として処理が実施される。
たとえば、エピタキシャル成長装置においても、基板の保持形態には基板の成長面が鉛直方向上向きに保持されるフェイスアップ方式や、基板の成長面が鉛直方向下向きに保持されるフェイスダウン方式等があり、各方式に応じた冶具が用いられる。
特開平10−150095号公報には、ウエーハ載置部が段部を有し、段部の周縁部が異なる径の複数の円弧により形成されており、複数の円弧のいずれか一つの円弧がウエーハの径とほぼ等しい径を有する、ウエーハ処理装置が開示されている。
特開平10−150095号公報
しかしながら、基板の直径を大口径化していくと、該基板に対して処理を行うことによって基板に反りが生じることがある。たとえば、直径が100mm以上の炭化珪素基板に対してエピタキシャル成長を行うと、炭化珪素基板に反りが発生する場合がある。このとき、炭化珪素基板が反った状態でエピタキシャル成長を続けると、エピタキシャル成長に用いられる原料ガス等が炭化珪素基板の裏面にも回り込んで、該裏面上にもエピタキシャル層が形成されてしまうという問題があった。これは、特開平10−150095号公報に記載のウエーハ処理装置においても、炭化珪素基板に反りが生じることを抑制することができず、かつ原料ガスが裏面に回り込むことを抑制することができないため、同様の問題が生じてしまう。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の主たる目的は、基板に反りが生じた場合にも、基板の裏面への原料ガス等の回り込みを抑制することができる冶具および半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明に係る冶具は、基板を載せる主面を有する複数の部材を備え、部材は、主面を含む底部と、主面から突出して基板の端面と接触する側壁部と、側壁部の上部から主面に沿った方向に延びる爪部とを含み、複数の部材の底部と爪部との間に基板の外周部を配置することにより基板を保持可能に構成されている。
本発明によれば、基板に反りが生じた場合にも、基板の裏面への原料ガス等の回り込みを抑制することができる冶具および半導体装置の製造方法を提供することができる。
本実施の形態に係る冶具が用いられる半導体製造装置の断面図である。 図1中の冶具を説明するための断面図である。 図2中の線分IIIから見た上面図である。 図3に示す冶具の変形例を示す上面図である。 図3に示す冶具の他の変形例を示す上面図である。 図2に示す冶具の変形例を示す断面図である。
[本願発明の実施形態の説明]
はじめに、本発明の実施の形態の概要について説明する。
(1)本実施の形態に係る冶具(基板ホルダ1)は、基板50を載せる主面(上面10a,20a,30a)を有する複数の部材10,20,30を備え、部材10,20,30は、主面(上面10a,20a,30a)を含む底部11,21,31と、主面(上面10a,20a,30a)から突出して基板50の端面と接触する側壁部12,22,32と、側壁部12,22,32の上部から主面(上面10a,20a,30a)に沿った方向に延びる爪部13,23,33とを含み、複数の部材10,20,30の底部11,21,31と爪部13,23,33との間に基板50の外周部を配置することにより基板50を保持可能である。
これにより、基板50に反りが生じた場合にも、基板50は爪部13,23,33によって側壁部12,22,32よりも上方に反ることが抑制されるため、裏面50bは側壁部12,22,32よりも上方に露出することが抑制される。冶具1がたとえばエピタキシャル成長装置(図1中の半導体製造装置100)用として構成されている場合には、基板50の表面50aが接するように設けられている反応室内(図1中、発熱体5の内周表面5a上)に、裏面50bが表出することを抑制することができる。その結果、裏面50bが反応室を流通する原料ガスに曝されることによって、裏面50bに荒れ等の異常が生じることを抑制することができる。このとき、基板50が反ることによって、裏面50bと部材10および部材20の主面(10a,20a)との間には空隙が生じ、該空隙は部材10および部材20との隙間(図2において、端部10eと端部20eとの隙間)と接続されて原料ガスの流通路となる場合がある。しかし、この場合に裏面50bが曝される原料ガスの流量は、反応室内に、裏面50bが表出する場合と比べると少量に抑えることができるため、裏面50bに荒れが生じることを十分に抑制することができる。
また、爪部13,23によって基板50が基板ホルダ1から位置ずれすることを防止することができる。特に、半導体製造装置100が基板ホルダ1を自公転させる機構を備えている場合には、基板ホルダ1から基板50が飛びだすことを防止することができる。
(2)本実施の形態に係る冶具(基板ホルダ1)において、底部11,21,31の外周部は円孤状部分を含み、側壁部12,22,32は円弧状部分に沿って延びるように形成されており、爪部13,23,33は、側壁部12,22,32の全長に渡って形成されていてもよい。このようにすれば、基板50に反りが生じた場合にも、爪部13,23,33によって基板50が側壁部12,22,32よりも上方に反ることをより確実に抑制することができる。言い換えると、基板50に生じた反りの方位や基板ホルダ1における基板50の向きによらず、爪部13,23,33によって基板50が側壁部12,22,32よりも上方に反ることを抑制することができる。その結果、基板50にそりが生じた場合にも、裏面50bが曝される原料ガスの流量を低減することができ、裏面50bに荒れなどの異常が発生することを抑制することができる。
(3)本実施の形態に係る冶具(基板ホルダ1)において、側壁部12,22,32から上面10a,20a,31aに沿った方向に延びる爪部13,23,33の突出長さLは、冶具1で保持することの可能な基板50の最大直径の10%以下であってもよい。ここで、最大直径とは、側壁部12,22,32(言い換えると底部11,21,31の円弧状部分)の曲率半径の2倍をいう。このようにすれば、基板50に反りが生じた場合にも、裏面50bが側壁部12,22の上方に形成されている反応室内に表出することを抑制することができるとともに、基板50の表面50aにおいて反応室内に表出している領域の面積を十分に広く取ることができる。そのため、基板50の表面50aに対して、たとえばエピタキシャル成長などの処理を施すことが可能な領域の面積を小さく制限させることなく、基板50の反りを抑制し、裏面50bに荒れなどの異常が発生することを抑制することができる。また、爪部13,23によって、基板50に対する処理品質が低下すること(たとえば原料ガスなどの流れが乱されることによる面内均一性の悪化など)を抑制することができる。
(4)本実施の形態に係る冶具(基板ホルダ1)は、底部11,21の厚さ(t1:図2)が1mm以下であってもよい。このようにすれば、半導体製造装置100において冶具1が発熱体5に配置される場合には、発熱体5の熱を効率的に冶具1を介して基板50に伝えることができる。
(5)本実施の形態に係る冶具(基板ホルダ1)において、部材10,20の平面形状は半円形状を有し、底部11,21と側壁部12,22と爪部13,23とにより構成される凹部が内周側に位置するように、2つの部材10,20が配置されて用いられていてもよい。このようにしても、基板50は、部材10の底部11と爪部13との間に外周部のおよそ半分が配置されるとともに、部材20の底部21と爪部23との間に外周部の他の半分が配置されることにより、冶具1に保持されることができる。このとき、上述のように、裏面50bが側壁部12,22上に表出することを抑制することができるため、裏面50bに荒れが生じることを抑制することができる。
(6)本実施の形態に係る冶具(基板ホルダ1)において、部材10,20,30の平面形状は扇形状を有し、底部11,21,31と側壁部12,22,32と爪部13,23,33とにより構成される凹部が内周側に位置するように、3つ以上の部材10,20,30が配置されて用いられていてもよい。このようにしても、基板50は、冶具1に保持されることができる。このとき、上述のように、裏面50bが側壁部12,22上に表出することを抑制することができるため、裏面50bに荒れが生じることを抑制することができる。
(7)本実施の形態に係る冶具(基板ホルダ1)において、部材10,20は、炭素材料で構成されているベース体14,24を含んでいてもよい。このようにすれば、冶具1は高い耐熱性を有することができる。さらに、不純物含有量の低い高純度の炭素材料を用いることにより、冶具1から不純物が放出されることを抑制することができる。
(8)本実施の形態に係る冶具(基板ホルダ1)において、部材10,20は、ベース体14,24の外周表面を被覆し、炭化珪素および炭化タンタルの少なくとも1つにより構成されている被覆層15,25とを含んでもよい。このようにすれば、炭素材料が不純物(たとえば窒素原子N)を含んでいる場合にも、該不純物が炭素材料から放出されることを抑制することができる。その結果、冶具1に含まれる不純物によって、基板50に対する処理(たとえばエピタキシャル成長)の品質が低下することを抑制できる。
(9)本実施の形態に係る冶具(基板ホルダ1)において、部材10,20は、炭化珪素で構成されているベース体14,24を含んでもよい。このようにすれば、冶具1からの不純物の放出を抑制することができるため、基板50に対する処理(たとえばエピタキシャル成長)の品質が低下することを抑制できる。
(10)爪部(13,23)において主面(10a,20a)に対向する面の面積は、冶具(1)で保持することの可能な基板(50)の最大面積の10%以下であってもよい。ここで、最大面積とは、側壁部12,22,32(言い換えると底部11,21,31の円弧状部分)の曲率半径の2倍の直径を有している基板の面積をいう。このようにすれば、半導体製造装置100において冶具1が発熱体5に配置される場合には、発熱体5の熱を効率的に冶具1を介して基板50に伝えることができる。
(11)本実施の形態に係る半導体装置の製造方法は、上記冶具(基板ホルダ1)を準備する工程と、半導体製造装置の内部において冶具1の主面(10a,20a)上に基板50を載せる工程と、冶具1の上面10a,20a上に載せられた基板50に対し処理を行う工程とを備える。
このようにすれば、基板50に反りが生じた場合にも、冶具1によって基板50の裏面50bが処理室(反応室)に表出することを抑制することができるため、裏面50bが処理されることを抑制することができる。その結果、反りが生じている基板50を用いても、基板50に対する処理の品質のばらつきを抑制して、半導体装置の歩留まり低下を抑制することができる。
(12)本実施の形態に係る半導体装置の製造方法において、処理を行う工程では、冶具(基板ホルダ1)の外周側から当接するガイド部材40を用いて、半導体製造装置100において冶具1の位置を固定してもよい。
半導体製造装置100において基板50を保持している冶具1の載置場所が凹部5cとして設けられている場合であって、冶具1の外形が凹部5cの内径よりも小さい場合には、該凹部5cの内壁と冶具1の外周端部との間に隙間が生じ、凹部5c内において冶具1の位置は固定されていない。この場合、該隙間にガイド部材40を挿入することにより、該凹部5cの内壁と冶具1の外周端部10d,20dとをガイド部材40を介して固定することができる。つまり、半導体製造装置100に設けられている凹部5cの寸法が、処理の対象とする基板50のサイズより大きい場合であっても、基板50に対して適切な大きさの冶具1を用いながらも、該冶具1の凹部5cにおける位置をガイド部材40を用いることにより固定することができる。また、ガイド部材40を配置することで、冶具1を基板50の外周部へと押し付けた状態とすることができ、基板50を冶具1により確実に固定できる。
[本願発明の実施形態の詳細]
次に、本発明の実施の形態についてより詳細に説明する。
図1〜図3を参照して、本実施の形態に係る冶具について説明する。本実施の形態に係る冶具は、気相エピタキシャル成長装置に用いられる冶具である。本実施の形態において、気相エピタキシャル成長装置は、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置100である。CVD装置100において、基板50を保持する基板ホルダ1は、その周囲を誘導加熱用コイル2と、石英管3と、断熱材4と、発熱体5とによって囲まれている。発熱体5は中空構造であって、内周面が反応室を形成している。反応室には、ガス供給部6が接続されている。基板ホルダ1は、発熱体5の内周上面に形成された凹部内に配置されている。
図2および図3を参照して、基板ホルダ1は、部材10,20からなっている。部材10および部材20は、それぞれ平面形状が半円形状に設けられており、半円孤状に設けられている外周端部10d,20dと、直線状に設けられている端部10e,20eとを有している。ここで、半円形状や半円弧状とは、真円の2分の1の形状のみを指すのではなく、これらと近似した形状も含んでいる。部材10,20を構成する材料は、炭化珪素(SiC)である。
部材10および部材20は、底部11,21と、側壁部12,22と、爪部13,23とで構成されている。底部11,21の外周部は円弧状部分を含み、側壁部12,22と上述した外周端部10d,20dを共有している。底部11,21は、端部10e,20eを構成する直線状部分を含む。さらに、底部11,21は、基板50を載置する上面10a,20aと、後述する発熱体5に設けられた凹部の底面5bと対向する下面11b,21bとを有している。上面10a,20aおよび下面11b,21bは、端部10e,20eの表面(端面)とそれぞれ交差している。底部11の厚みと底部21の厚みは、いずれも厚みt1で等しく、厚みt1は1mm以下であるのが好ましい。端部10eと端部20eとの間には、間隔が開いていてもよいが、間隔は狭い方が好ましい。端部10eと端部20eとの間隔は、基板50の裏面50bが露出している空隙を形成するため、当該間隔を狭くすることにより、空隙を経て裏面50b側に原料ガスなどが流通することを抑制することができる。また、端部10eと端部20eとの間隔を狭くすることにより、同一の基板サイズに対して基板50の裏面50bに接する上面10a,20aの面積を広くとることができるため、部材10,20を介して基板50に効果的に熱を伝えることができる。
側壁部12,22は、底部11,21の外周側に位置し、上面10a,20aから上方(基板50の厚み方向)に突出するように形成されている。側壁部12,22は、外周端部10d,20dを有している。また、図3を参照して、側壁部12,22は、端部10e,20eとを有している。また、側壁部12,22は、基板50の端面と接触する内周端部12c,22cを有している。つまり、内周端部12c,22cは、基板50の端面に沿うように形成されており、具体的には円弧状に形成されている。このとき、内周端部12c,22cの曲率半径は、基板50の半径以上に設けられていればよい。図3を参照して、内周端部12c,22cは、端部10e,20eにおいて、部材10,20の外周側の2箇所に上面10a,20aを挟んで互いに対向するように設けられている。側壁部12,22の厚みwは、底部11,21の厚みtよりも厚く設けられている。また、側壁部12,22の厚みwは、3mm以下程度に設けられていればよい。このようにすれば、基板ホルダ1は十分な強度を有することができる。
図1および図2を参照して、側壁部12,22の上部表面12a,22aは、後述する発熱体5の内周表面5aと同一平面上に設けられている。側壁部12,22の高さH1、つまり、底部11,21の上面10a,20aから側壁部12,22の上部表面12a,22aまでの高さH1は、基板50の厚みH2の2倍以上に設けられているのが好ましい。
爪部13,23は、側壁部12,22の上部において、内周端部12c,22cの一部から上面10a,20aに沿った方向において内側(端部10e,20e側)に延びている。爪部13,23が側壁部12,22の内周端部12c,22cから端部10e,21e側に延びている突出長さLは、基板50の直径の10%以下であるのが好ましい。一方、爪部13,23において上面10a,20aに対向する面の面積は、基板50の面積の10%以下であるのが好ましい。上面10a,20aに対する爪部13,23の高さH1は、基板50の厚みH2の2倍以上に設けられているのが好ましい。図3を参照して、爪部13,23は、内周端部12c,22cにおいて、端部10e,20eから最も離れている位置から端部10e,20e側に延びるように形成されている。つまり、本実施の形態においては、爪部13および爪部23は、内周端部12cの中間位置および内周端部22cの中間位置に設けられている。
図1を参照して、上述のように、発熱体5は内周面が反応室を形成している。発熱体5の内周上面には、基板ホルダ1を載置するための凹部5cが形成されている。凹部5cの寸法および形状は、内部に基板ホルダ1が載置可能である限りにおいて、任意の寸法および形状に設けられていてもよい。図1〜図3を参照して、凹部5cの径は、基板ホルダ1の外径(部材10と部材20とを組み合わせて基板50を保持している状態における外径)と同等以上として設けられていればよい。発熱体5の内周表面5aに対する凹部5cの深さは、基板ホルダ1の部材10,20の上部表面12a,22aが内周表面5aよりも発熱体5の内側に突出していないように設けられているのが好ましい。発熱体5を構成する材料は、炭素材料であり、好ましくは不純物としてのN含有量の低い高純度の炭素部材である。なお、発熱体5において、凹部5cは複数形成されていてもよく、複数の凹部5cが自公転可能に構成されていてもよい。
凹部5cの径が基板ホルダ1の外径よりも大きく設けられている場合には、凹部5cにおいて基板ホルダ1の位置を固定するガイド部材40を用いてもよい。具体的には、ガイド部材40は、部材10および部材20のうちの一方の外周端部10d,20dの一部を凹部5cの内壁に接触させた状態で、他方の部材10,20の外周端部10d,20dと接触するとともに、凹部5cの内壁と接触するように設けられている。言い換えると、ガイド部材40は、基板50を保持している基板ホルダ1を凹部5cの内部において所定の方向に押さえつけることにより、凹部5cにおける基板50の位置を固定している。図2および図3に示す例では、ガイド部材40は、部材10の外周端部10dを凹部5cの内壁に接触させた状態で、部材20の外周端部20dと凹部5cの内壁とに同時に当接可能に設けられている。
ガイド部材40は、発熱体5および部材10,20と独立した別体として設けられていてもよい。また、ガイド部材40は、発熱体5の凹部5c内にあらかじめ固着されていてもよいし、部材10,20の外周端部10d,20dのいずれかに固着されていてもよい。また、ガイド部材40は、凹部5cの内壁および部材10,20の外周端部10d,20dの少なくとも一方と着脱可能に設けられていてもよい。
ガイド部材40を構成する材料は、熱伝導率が高く、かつ不純物の放出量が少ない任意の材料とすればよいが、好ましくは、炭素原子を含む炭素材料である。ガイド部材40を構成する炭素材料は、たとえば、炭化珪素(SiC)や炭化タンタル(TaC)で被覆されているグラファイトである。また、ガイド部材40を構成する炭素材料は、SiCであってもよい。ガイド部材40の寸法および形状は、凹部5cにおいて基板ホルダ1を固定可能であり、かつ、凹部5cから発熱体5の内周表面5aよりも内側に突出しない限りにおいて、任意の寸法および形状とすればよい。また、ガイド部材40は、複数用いられてもよい。たとえば、2つのガイド部材40が部材10の外周端部10dと凹部5cの内壁とに当接していてもよい。
図1を参照して、ガス供給部6は、基板50上にエピタキシャル成長膜を形成するための反応ガスを発熱体5の内部に供給するための部材である。断熱材4は、発熱体5の外周囲を囲うように配置されている。石英管3は、断熱材4の外周側を囲うように配置されている。誘導加熱用コイル2は、複数のコイル部材を含み、たとえば、石英管3の外周側を巻回するように設けられている。誘導加熱用コイル2を高周波コイルとしてこれに高周波電流を流すと、電磁誘導作用により、発熱体5は誘導加熱される。これにより、基板50および基板50に供給される原料ガス等を所定の温度に加熱することができる。
次に、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。本実施の形態に係る半導体装置の製造方法は、上述した本実施の形態に係る基板ホルダ1を用いて実施される。
まず、本実施の形態に係る冶具(基板ホルダ1)を準備する。基板ホルダ1の寸法は、基板50の外径や厚み等に応じて適宜選択される。具体的には、基板50の直径の1/2以上の曲率半径を有する内周端部12c,22cが形成されており、上面10a,20aから爪部13,23までの距離が基板50の厚みの2倍以上である基板ホルダ1を準備する。基板50の外径は、たとえば4インチである。なお、基板50の外径は、4インチ以上、たとえば5インチ以上、もしくは6インチ以上であってもよい。
次に、基板50として炭化珪素基板を準備する。基板50は、単結晶炭化珪素からなる。次に、基板50を基板ホルダ1を用いて保持する。具体的には、部材10において底部11と側壁部12と爪部13とにより構成される凹部と、部材20において底部21と側壁部22と爪部23とにより構成される凹部とが内周側に位置するように部材10と部材20とを配置した状態(端部10eと端部20eとが対向するように配置された状態)で、上面10a,12a上に基板50を載置する。その後、部材10と部材20とで基板50を挟み込むように端部10eと端部20eとの間隔を狭めることで、基板50の端面が内周端部12c,22cと接触し、爪部13,23が基板50の表面50a上に配置されて、基板50が基板ホルダ1に保持される。
次に、基板ホルダ1に保持されている基板50を半導体製造装置内に配置する。本実施の形態においては、一例として、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置100を用いている。具体的には、まず、基板50を保持している基板ホルダ1を発熱体5の凹部5c内に置く。次に、基板50が基板ホルダ1に適切に保持されていること(基板50の端面が内周端部12c,22cと接触していること)を確認した後、ガイド部材40を基板ホルダ1の外周端部20dと凹部5cの内壁とに同時に接触するように配置することにより、基板50を保持している基板ホルダ1を凹部5c内に固定する。
次に、発熱体5の凹部5cにおいて基板ホルダ1を介して固定された基板50に対し、エピタキシャル成長を実施する。具体的には、誘導加熱用コイル2により発熱体5を1500℃以上1700℃以下程度に加熱した状態で、プロパン(C)やシラン(SiH)等の原料ガスや、水素等のキャリアガス、アンモニア(NH)等のドーパントガスを反応室内に供給する。これにより、基板50の表面50aに、不純物としてたとえば窒素(N)が導入された炭化珪素からなるエピタキシャル層が形成される。
本実施の形態に係る基板ホルダ1および半導体装置の製造方法の作用効果について説明する。
本実施の形態に係る基板ホルダ1は、部材10および部材20が、端部10eと端部20eとが対向するように配置されたときに、底部11,21の上面10a,20aが基板50の裏面を支持するとともに、側壁部12,22の内周端部12c,22cが基板50の端面を固定している。さらにこのとき、爪部13,23が基板50の表面上にせり出ている。
これにより、基板50に反りが生じた場合にも、基板50は爪部13,23によって側壁部12,22よりも上方に反ることが抑制されるため、裏面50bは側壁部12,22よりも上方に露出することが抑制される。冶具1がたとえばエピタキシャル成長装置(図1中の半導体製造装置100)用として構成されている場合には、基板50の表面50aが接するように設けられている反応室内(図1中、発熱体5の内周表面5a上)に、裏面50bが表出することを抑制することができる。その結果、反応室を流通する原料ガスに裏面50bが曝されることによって、裏面50bに荒れ等の異常が生じることを抑制することができる。このとき、基板50が反ることによって、裏面50bと部材10および部材20の主面(10a,20a)との間には空隙が生じ、該空隙は部材10および部材20との隙間(図2において、端部10eと端部20eとの隙間)と接続されて原料ガスの流通路となる場合がある。しかし、この場合に裏面50bが曝される原料ガスの流量は、反応室内に、裏面50bが表出する場合と比べると少量に抑えることができるため、裏面50bに荒れが生じることを十分に抑制することができる。
また、爪部13,23によって基板50が基板ホルダ1から位置ずれすることを防止することができる。特に、半導体製造装置100が基板ホルダ1を自公転させる機構を備えている場合には、基板ホルダ1から基板50が飛びだすことを防止することができる。
本実施の形態に係る基板ホルダ1において、主面に対する爪部13,23の高さ(H1:図2)は、基板50の厚み(H2:図1)の2倍以下となるように設けられている。これにより、基板50に反りが生じた場合にも、爪部13,23によって基板50の裏面50bが側壁部12,22上に表出することを抑制することができるとともに、爪部13,23と基板50とが接触したときに基板50に加えられる負荷を低減することができるため、基板50の割れやクラックなどの発生を抑制することができる。
本実施の形態に係る基板ホルダ1は、爪部13,23が部材10,20の側壁部12,22から部分的に上面10a,20aに沿った方向に延びているが、これに限られるものではない。たとえば、図4を参照して、爪部13,23は、基板50の周方向における側壁部12,22の全長に渡って形成されていてもよい。このようにすれば、基板50に生じた反りの方位や基板ホルダ1における基板50の向きによらず、爪部13,23によって基板50が側壁部12,22よりも上方に反ることを抑制することができる。その結果、基板50にそりが生じた場合にも、裏面50bが曝される原料ガスの流量を低減することができ、裏面50bに荒れなどの異常が発生することを抑制することができる。
また、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法において、基板ホルダ1は、1つのガイド部材40によって部材10の外周端部10dが半導体製造装置100に設けられている凹部5cの内壁に当接されることにより、凹部5cにおいて固定されるが、これに限られるものではない。図4を参照して、たとえば2つのガイド部材41,42が、部材10の外周端部10dと凹部5cの内壁と、部材20の外周端部20dと凹部5cの内壁とそれぞれ当接するように、凹部5c内に基板50を挟んで対向配置されていてもよい。このようにしても、基板ホルダ1を凹部5c内において固定することができる。このとき、基板50の中心が凹部5cの中心と重なる位置に基板ホルダ1を固定することができる。つまり、たとえば外径が異なるために保持される基板ホルダ1の寸法が異なる複数の基板50を処理する場合にも、ガイド部材40の寸法を適宜選択することにより、凹部5cにおいて基板50の中心位置を凹部5cの中心と合わせることができる。その結果、外径の異なる基板50間で成長されたエピタキシャル層の膜質の面内分布が異なるといった問題の発生を抑制することができる。
また、本実施の形態に係る基板ホルダ1は、半円形状の2つの部材10,20により構成されているが、これに限られるものではない。図5を参照して、たとえば、扇形状の3つの部材10,20,30により構成されていてもよい。この場合、好ましくは各部材10,20,30のそれぞれに爪部13,23,33が設けられている。このようにすれば、基板50に生じた反りの方位や基板ホルダ1における基板50の向きによらず、爪部13,23によって基板50が側壁部12,22よりも上方に反ることを抑制することができる。また、部材10,20,30は、それぞれ同一の中心角を有するように設けられていてもよいし、異なる中心角を有するように設けられていてもよい。
また、本実施の形態に係る基板ホルダ1において、部材10,20,30を構成する材料は、SiCにより構成されていたが、これに限られるものではない。部材10,20,30を構成する材料は、熱伝導率が高く、かつ不純物の放出量が少ない任意の材料とすればよいが、炭素原子を含む炭素材料であってもよい。この場合、たとえば窒素原子Nなどの不純物の含有量が低い高純度の炭素材料を用いることにより、冶具1から不純物が放出されることを抑制することができる。また、図6を参照して、部材10,20は、炭素材料からなるベース体14,24と、炭化珪素(SiC)や炭化タンタル(TaC)からなり、ベース体14,24を被覆している被覆層15,25とで構成されていてもよい。SiCやTaCで被覆されていることにより、高温加熱されたときなどに炭素材料から不純物が放出されることを抑制することができる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行ったが、上述の実施の形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
本発明は、大口径であって反り量の大きい基板を用いて半導体装置を製造する際に用いる冶具、および半導体装置の製造方法に特に有利に適用される。
1 基板ホルダ(冶具)、
2 誘導加熱用コイル、
3 石英管、
4 断熱材、
5 発熱体、
5a 内周表面、
5c 凹部、
6 ガス供給部、
10,20,30 部材、
10d,20d,30d 外周端部、
10e,20e,30e 端部、
11,21,31 底部、
10a,20a,30a 上面、
11b,21b 下面、
12,22,32 側壁部、
12a,22a 上部表面、
12c,22c,32c 内周端部、
13,23,33 爪部、
14,24 ベース体、
15,25 被覆層、
40,41,42 ガイド部材、
50 基板、
50b 裏面、
100 半導体製造装置。

Claims (12)

  1. 基板を載せる主面を有する複数の部材を備え、
    前記部材は、前記主面を含む底部と、前記主面から突出して前記基板の端面と接触する側壁部と、前記側壁部の上部から前記主面に沿った方向に延びる爪部とを含み、
    複数の前記部材の前記底部と前記爪部との間に前記基板の外周部を配置することにより前記基板を保持可能に構成されている、冶具。
  2. 前記底部の外周部は円弧状部分を含み、前記側壁部は前記円弧状部分に沿って延びるように形成されており、
    前記爪部は、前記側壁部の全長に渡って形成されている、請求項1に記載の冶具。
  3. 前記側壁部から前記主面に沿った方向に延びる前記爪部の突出長さは、前記冶具で保持することの可能な基板の最大直径の10%以下である、請求項1または請求項2に記載の冶具。
  4. 前記底部の厚さが1mm以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の冶具。
  5. 前記部材の平面形状は半円形状を有し、
    前記底部と前記側壁部と前記爪部とにより構成される凹部が内周側に位置するように、2つの前記部材が配置されて用いられる、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の冶具。
  6. 前記部材の平面形状は扇形状を有し、
    前記底部と、前記側壁部と、前記爪部とにより構成される凹部が内周側に位置するように、3つの前記部材が配置されて用いられる、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の冶具。
  7. 前記部材は、炭素材料で構成されているベース体を含む、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の冶具。
  8. 前記部材は、前記ベース体の外周表面を被覆し、炭化珪素および炭化タンタルの少なくとも1つにより構成されている被覆層を含む、請求項7に記載の冶具。
  9. 前記部材は、炭化珪素で構成されているベース体を含む、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の冶具。
  10. 前記爪部において前記主面に対向する面の面積は、前記冶具で保持することの可能な基板の最大面積の10%以下である、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の冶具。
  11. 請求項1に記載の冶具を準備する工程と、
    半導体製造装置の内部において、前記冶具の前記主面上に前記基板を載せる工程と、
    前記冶具の前記主面上に載せられた前記基板に対し、成膜を行う工程とを備える、半導体装置の製造方法。
  12. 前記成膜を行う工程では、前記冶具の外周側から当接するガイド部材を用いて、前記半導体製造装置において前記冶具の位置を固定する、請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
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