JP2015043338A - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導風板は、ほぼ垂直な壁面を有し、壁面の側面に、冷却風の送風方向と対向する方向に延びる側壁を形成したものである。
【選択図】図16
Description
複数の誘導加熱コイルの設置に伴い、誘導加熱コイルの冷却負荷が高まり、誘導加熱コイルの冷却に高い冷却能力が要求されるため、冷却風量が増し送風機の負荷が高まり、送風機騒音が増大して誘導加熱調理器の動作騒音が大きくなる傾向にある。
そこで、複数の誘導加熱コイルを効率的に冷却するようにした誘導加熱調理器が種々提案されている。
そのようなものとして、複数の誘導加熱コイルのそれぞれの下方にダクトを設け、冷却ファンからの冷却風を一方の誘導加熱コイルに導き供給するとともに、冷却風路の途中に分岐路を設けて他の誘導加熱コイルに冷却風を供給するようにして各誘導加熱コイルの下面を冷却する構成が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器を図1〜図6に示す。図1は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の全体を示す斜視図である。図1において、1は誘導加熱調理器の本体であり、本体1は、筐体2と、筐体2の上側に着脱自在に配置される筐体上面板3とを備えている。筐体上面板3の背面側にはグリル5が、中央部にはトッププレート4が配置され、前面側には操作部6が設けられている。トッププレート4上には鍋などの被加熱物(図示せず)が載置される。グリル5は通気性があり、吸気及び排気のための気流がスムーズに通過するようになっている。
また、本体1の前面中央部には、調理ユニット7が配置され、前面左右両側には操作部8が設けられている。
トッププレート4を取り外した下方には誘導加熱コイルユニット11、12、13が、前面側左右及び背面側中央の3ヶ所に配置されている。背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11の両側には、各誘導加熱コイルユニット11、12、13を駆動する電子回路基板16が配置されている。
誘導加熱コイルユニット11、12、13及び電子回路基板16の下方には、調理ユニット7が配置される。調理ユニット7は本体1の背面側から前面中央部までの空間を含めて構成され、調理ユニット7内空間にて焼く、蒸す、揚げ物等の加熱調理・スチーム調理等が行われるようになっている。
コイルベース18は中心から外周に向けて放射状に延びるコイル支持部が設けられており、コイル支持部には誘導加熱コイル17から発生する磁力線をトッププレート4上方の被加熱物に集中させるための手段を備える。磁力線を集中させる手段としてはフェライト等が用いられる。コイル支持部間は空隙19となっており、誘導加熱コイル17の下面は空隙19を介して、コイルベース18下方の空間を流れる冷却風と接触可能としている。
コイルベース18の外周にはコイルベース脚部20が設けられている。コイルベース18の下方には導風板22が配置され、導風板22にはコイルベース支持部21が設けられている。コイルベース支持部21はコイルバネ等の弾性体23を保持し、弾性体23を介してコイルベース脚部20を支え、コイルベース18をトッププレート4に押し当てながらコイルベース18を支持している。
調理ユニット7の両側には基板ケースユニット26が配置されている。基板ケースユニット26には吸気口27及び排気口28が設けられており、吸気口27は筐体吸気口9と接続され、排気口28はチャンバ24に接続されている。
基板ケースユニット26は吸気口27から排気口28に至る一連の風路として形成され、冷却ファン29が動作することにより、吸気口27より冷却風が吸引され、冷却ファン29を通過し、内部の電子回路基板16の被冷却物を冷却した後、排気口28より排気される。
上記のように構成された誘導加熱調理器においては、電子回路基板16の回路が動作することにより、誘導加熱コイル17が駆動され電流が流れる。電流が流れることにより、誘導加熱コイル17から磁力線が発生し、誘導加熱コイル17のほぼ上方のトッププレート4上に載置される被加熱物(図示せず)に渦電流が生じ、被加熱物自体が発熱し加熱調理が行われる。
誘導加熱コイル17を駆動することにより電子回路基板16に実装される被冷却物である電子部品は自己発熱し温度が上昇する。また、誘導加熱コイル17も自己発熱し温度が上昇する。電子回路基板16及び誘導加熱コイル17の機能を維持するには所定の温度内に温度上昇を抑える必要がある。このため、電子回路基板16の回路は各所に設けられた温度センサー(図示せず)の情報等により、冷却ファン29が制御・駆動され、冷却風の送風が行われる。
次に、図1、図7〜図11を用いて、実施の形態2に係る誘導加熱調理器について説明する。実施の形態1とは導風板22の形状が異なるだけであるので、主に相違点について説明する。
図1は、実施の形態2に係る誘導加熱調理器全体を示す斜視図である。図7は、誘導加熱調理器のトッププレート4とグリル5を取り外した状態の本体1の斜視図である。
背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11の下方に、導風板22が配置されている。誘導加熱コイルユニット11、12、13はそれぞれ誘導加熱コイル17とコイルベース18より構成され、誘導加熱コイル17はコイルベース18に保持される。コイルベース18の形状・構造は実施の形態1と同様である。導風板22には導風板側板30が設けられており、前面側(風上側)の側板の先端の間隔は誘導加熱コイル17の外径より広い幅となっている。
導風板側板30の、背面側(風下側)の左右側板の先端の間隔は誘導加熱コイル17よりも狭い幅となっている。また、背面側(風下側)の一部の高さは誘導加熱コイル17が配置される高さよりも低い位置となり、誘導加熱コイルユニット11の下方に納められている。
誘導加熱コイル17が配置される空間にチャンバ24から冷却風が吹き出され、筐体排気口10へ向かう冷却風の流れが形成され、導風板22と背面側中央部の誘導加熱コイル17の間を通過する冷却風の風量は、導風板側板30の左右側板の前面側(風上側)間隔と背面側(風下側)間隔により、前面側の間隔が広いほど風量は増加し、背面側の間隔が狭くなるほど風量は減少することから、冷却風の通過する風量が調整・設定される。また、前面側の間隔と誘導加熱コイル17下部の間隔(高さ)および背面側の間隔の比より、風路断面の変化量(縮小量)が調整され、誘導加熱コイル17下方を通過する流速が調整・設定される。
導風板側板30に導風された冷却風の多くは風路断面の広い誘導加熱コイル17と導風板22の間に流入するとともに、導風板側板30の背面側とコイルベース18の底面の隙間は狭く漏れが少ないことから、多くの冷却風は導風板側板30の間を通過する。
導風板22の上面は、誘導加熱コイル17と導風板22の高さ方向の間隔が風上側となる外周側から中心側に向かうほど狭くなるような曲面に構成され、冷却風の風速が増加するのは実施の形態1と同様である。
また、導風板22は中心側が高く外周側が低い面構成とすることにより、外周側に冷却風の通過する風路が確保され、誘導加熱コイル17の前面側(風上側)から背面側(風下側)への冷却風の通過に伴う圧力損失の増加が抑制される。
次に、図1、図12〜図15を用いて、実施の形態3に係る誘導加熱調理器について説明する。実施の形態2とは導風板22の形状が異なるだけであるので、主に相違点について説明する。
図1は、実施の形態3に係る誘導加熱調理器全体を示す斜視図である。図12は、誘導加熱調理器のトッププレート4、グリル5、誘導加熱コイルユニット11、12、13を取り外した状態の本体1の斜視図である。
導風板22には導風板側板30が設けられており、前面側(風上側)の側板の先端の間隔は誘導加熱コイル17の外径より広い幅となっている。また、導風板側板30の、背面側(風下側)の左右側板の先端の間隔は誘導加熱コイル17の外径よりも狭い幅となっている。また、背面側(風下側)の一部の高さは誘導加熱コイル17が配置される高さよりも低い位置となっており、誘導加熱コイルユニット11の下方に納められていることは実施の形態2と同様である。
誘導加熱コイルユニット11が配置される空間にチャンバ24から冷却風が吹き出され、筐体排気口10へ向かう冷却風の流れが形成され、導風板22と背面側中央部の誘導加熱コイル17の間を通過する冷却風の風量は、導風板側板30の左右側板の前面側(風上側)間隔と背面側(風下側)間隔により、前面側の間隔が広いほど風量は増加し、背面側の間隔が狭くなるほど風量は減少することから、冷却風の通過する風量が調整・設定される。また、前面側の間隔と誘導加熱コイル17下部の間隔(高さ)および背面側の間隔の比より、風路断面の変化量(縮小量)が調整され、誘導加熱コイル17下方を通過する流速が調整・設定されることも実施の形態2同様である。
導風板側板30に導風された冷却風の多くは風路断面の広い誘導加熱コイル17と導風板22の間に流入するとともに、導風板側板30の背面側とコイルベース18の底面の隙間は狭く漏れが少ないことから、多くの冷却風は導風板側板30の間を通過する。
次に、図1、図16〜図19を用いて、実施の形態4に係る誘導加熱調理器について説明する。実施の形態1とは導風板22の形状が異なるだけであるので、主に相違点について説明する。
図1は、実施の形態4に係る誘導加熱調理器全体を示す斜視図である。図16は、誘導加熱調理器のトッププレート4、グリル5、誘導加熱コイルユニット11、12、13を取り外した状態の本体1の斜視図である。
背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11の下方に、導風板22が配置されている。誘導加熱コイルユニット11、12、13はそれぞれ誘導加熱コイル17とコイルベース18より構成され、誘導加熱コイル17はコイルベース18に保持される。コイルベース18の形状・構造は実施の形態1と同様である。導風板22は弾性体23を介してコイルベース18を支持するコイルベース支持部21を一体的に形成している。
導風板22の上面にはほぼ垂直な壁面である導風板凸部31が突出しており、誘導加熱コイル17底面にほぼ垂直に冷却風を導風するものである。
導風板22上面の導風板凸部31は、誘導加熱コイル17底面の必要冷却量の多い中心付近に直接冷却風が導風される位置に配置され、誘導加熱コイル17の中心付近左右と中心付近背面側に設けられている。
本実施の形態においては、導風板凸部31は左右方向と前面側から背面側に至る直線状の壁面を組み合わせてコ字状の凸部を形成しているが、円弧状とした曲線の壁面などコイル底面の必要な冷却領域に合わせた壁面に形成すればよく、これに限るものではない。
図19に、導風板22配置部の前側の正面断面図を示す。導風板22の中心側が高く外周側が低い面構成とすることにより、外周側に冷却風の通過する風路が確保され、誘導加熱コイル17の前面側(風上側)から背面側(風下側)への冷却風の通過に伴う圧力損失の増加は抑制される。
次に、図1、図20〜図24を用いて、実施の形態5に係る誘導加熱調理器について説明する。実施の形態1とは誘導加熱コイルユニット11、12、13の数と導風板22の形状が異なるだけであるので、主に相違点について説明する。
図1は、実施の形態5に係る誘導加熱調理器全体を示す斜視図である。図20は、誘導加熱調理器のトッププレート4とグリル5を取り外した状態の本体1の斜視図である。
実施の形態1においては、背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11の左右両側には、電子回路基板16が配置されていたが、本実施の形態においては誘導加熱コイルユニット14、15が配置され、本体1には5つの誘導加熱コイルユニット11〜15が搭載されている。
背面側に配置される誘導加熱コイルユニット11、14、15の下方にそれぞれ導風板22が配置されている。
背面側中央部の誘導加熱コイル17の下方には実施形態2に示される導風板22が配置され、導風板22の上面はほぼ球面状に形成され、さらに導風板側板30を備えており、冷却風の導風による気流制御の効果および冷却への効果は実施の形態2と同様である。導風板22の形状は、図22の導風板配置部の前側の正面断面図、図23の背面側中央部の導風板配置部の側面断面図に示す通りである。
各導風板側板30の風上側の高さは誘導加熱コイルユニット11が配置される空間の高さとほぼ等しく、トッププレート4の隙間からの冷却風の漏れは少ないことから、多くの冷却風は背面側のいずれかの誘導加熱コイル17底面と導風板22の間を通過する。
各誘導加熱コイル17の下方に配置される導風板側板30の風下側の形状・間隔は、各誘導加熱コイル17底面の冷却領域、必要冷却量に応じた流路断面の変化による風速制御・圧力損失などを考慮したものとなる。導風板側板30の風上側の端部(隣接する導風板側板30の接合部)の間隔は、各誘導加熱コイル17への冷却風の導風する風量により設定され、端部の間隔により容易に各誘導加熱コイル17の必要冷却量に応じた風量に調整・配分できる。
Claims (3)
- 被加熱物を載置するトッププレートと、
前記トッププレートの下側に設けられた誘導加熱コイルと、
前記誘導加熱コイルを駆動する電子回路基板と、
前記誘導加熱コイル及び前記電子回路基板を冷却するための冷却風を送風する送風機とを備え、
前記誘導加熱コイルの下方に導風板を設け、
前記導風板は、ほぼ垂直な壁面を有し、
前記壁面の側面に、前記冷却風の送風方向と対向する方向に延びる側壁を形成した
ことを特徴とする誘導加熱調理器。 - 前記壁面は、前記冷却風の送風方向と交差する方向に直線状に形成され、
前記側壁は、前記冷却風の送風方向と対向する方向に直線状に形成された
ことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。 - 前記導風板は、前記冷却風の送風方向に対して傾斜した傾斜面を有し、
前記壁面は、前記傾斜面上に形成された
ことを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
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