JP4988502B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は誘導加熱調理器に関するものである。
誘導加熱調理器は、加熱コイルに高周波電流を流した時に発生する磁力線によってその上に置かれた金属製の鍋底に渦電流を発生させ、その渦電流によるジュール熱を利用して鍋底を加熱し、調理を行う装置である。該装置は加熱時には鍋だけでなく、加熱コイルや加熱コイルを制御する制御基板などからも発熱が生じるため、ファン装置を用いて送風冷却が行われている。
該冷却構造として、従来は、軸流ファンや多翼ファンを用いて本体上面の後部に開口した吸気口から吸気した空気を制御基板に送風し、さらに加熱コイルに送風して制御基板や加熱コイルを冷却するものであった。
近年、誘導加熱調理器は、調理時間の短縮などの要請から加熱コイルをより高出力化する傾向にあり、ロースターは大型の調理品に対応できるように内容積が大型化される傾向にある。
また、使用する鍋の種類も高効率で加熱できる鉄鍋だけでなく、鉄鍋よりも加熱効率が低い非磁性ステンレス鍋でも使用できるようになっており、さらに最近では、鉄,非磁性ステンレス製の鍋に加えてこれらの鍋よりもさらに加熱効率が低いアルミ製,銅製鍋でも使用できるオールメタル鍋対応機種が製品化されている。
一方、加熱コイルを制御する制御基板は、本体内の加熱コイルの下部にあり、ロースター側方の余剰空間に配置されているが、加熱コイルの高出力化、対応鍋の多様化に伴い加熱コイルの制御部品が増加し、制御基板の実装密度が高く、通風抵抗が大きくなるとともに熱損失も増大する傾向にある。
また、ロースターの内容積の大型化により、制御基板の配置空間は縮小され、制御基板は更に実装密度が高くなる傾向にある。
従って、制御基板に搭載される電子部品の冷却に必要十分な冷却空気量を流すために、ファン装置を大型化して高速回転化しなければならず、そのために、大きなファン動力が必要となるとともに、ファン装置のモータ音や部品の風切り音(流体音)が増加する等の課題が生じる。
上記の課題を解決するものとして、特許文献1及び2に示すように、ファン装置としてターボファンを用いて制御基板や加熱コイルを冷却する技術が提案されている。
上記特許文献1及び2に記載されたものは、本体内の後部にターボファンを備えたファン装置を配置したものであり、具体的には、ターボファンを本体上部後面の吸気口に連なる吸込面と、該吸込面と接続してターボファンの周方向を覆う側面と、該側面と接続して加熱コイル及び制御基板とターボファンとの間に設けられた吹出面とで構成されるケーシング(箱体)の中に収納し、前記吸込面に吸込口を設け、吹出面に制御基板と加熱コイルに連通する吹出し口を設けたものであり、ターボファンの回転によって上記吸気口からケーシングの吸込口を通してケーシング内に外気を吸い込み、更に吹出し口から制御基板と加熱コイルに送風してこれらを冷却するものである。
一方、特許文献3には、複数の後向きのファン翼と、ファン翼を挟んで設けたシュラウドとハブから構成されるターボファンにおいて、シュラウド内径よりハブ外径を小さくしたファン装置が開示されている。
特開2005−302407号公報 特開2007−73452号公報 特公昭52−49569号公報
上記した特許文献1及び2に示すものは、回転軸方向に吸込口と吹出し口を備えたターボファンであって、吹出し口の位置や大きさがファンの羽根車(ファン翼)の大きさやファンモータの大きさによって制限されるため、流れの下流に配置される制御基板への送風経路が制限され易い。そのため、制御基板に搭載される各種電子部品は、ファンモータから離れた位置、つまり制御基板の両端に偏って配置されることになり、制御基板の配線パターンも制限される。
すなわち、特許文献1の図6及び特許文献2の図3から明らかなように、ターボファンの羽根車(ファン翼)の外形と、その羽根車を挟んで設けられるシュラウドとハブの外形が略同一の大きさであるため、ファンモータ側の吹出面に設けられる吹出し口をターボファンのハブ外径よりも外側に配置しなければならず、そのためにファンモータ近傍の吹出面に吹出し口を設けてファンモータの周辺やファンモータ近傍の各種電子部品に直接空気を送風して冷却するのが難しい。
また、ターボファン内部の空気の流れは、シュラウド側近傍に主流をもった流れであり、空気が回転軸と直角方向に吐き出されるため、該主流がケーシング(箱体)側面壁に衝突した後、吹出し口に空気が導かれる構成であるため、ケーシング内部の通風抵抗(圧力損失)が大きく、ファン性能を悪化させ易い。よって、羽根車とケーシングの間隙が小さいほど、内部の通風抵抗が増大してファン性能を悪化させ、必要風量を得るために高回転化が生じて回転振動の増加、さらに騒音の増加を招き易い。また、この通風抵抗を抑えるためには、羽根車とケーシング側面の間隙を十分広く設けなければならないが、ファン装置の容積が増大してしまい、加熱調理器本体への収納効率が悪くなる。
また、本構成のファン装置では、ケーシング内で回転する羽根車によって吹出し口に対して直角方向に吹出された空気により、吹出し口の大きさや位置に関連した圧力分布が大きく生じることになり、複数の排気口を設けた構成では圧力変動の影響を受けるため、その吹出し口毎の風量分配が調整し難くなる。
また、特許文献3に示されたものは、衣類乾燥機等における送風装置であって、回転ドラムの後面にブロアーケーシングを取付け、該ブロアーケーシングの中にターボファンよりなる排気ブロアーを取付け、フロアーケーシングの他端に排気ダクト接続管を接続したものである。
従って、前記排気ブロアーの回転によって回転ドラムからブロアーケーシング内に吸込まれた空気は、ほぼ直角に向きを変えられて排気ブロアーの羽根車(ファン翼)の先端から排気ダクト接続管を通して外部に排出するものであって、排気ブロアーの回転軸方向側に冷却空気を吹出し、モータやその近傍の部品を冷却する構造のものではない。
すなわち、このファン装置は、ターボファンを型成形することで低コスト化を図った例であり、上記した誘導加熱調理器のファン装置のように、制御基板に搭載された電子部品や加熱コイル等の分散配置された部品の冷却を目的としたものではない。
本発明の目的は、上記の課題のうち少なくとも一つを解決するために為されたものである。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、請求項の誘導加熱調理器では、本体と、該本体の上面に配置されたトッププレートと、該トッププレート下方の本体内に設置された複数個の加熱コイルと、該加熱コイルの駆動を制御する制御基板と、該制御基板よりも前記本体の後方に設けられ前記加熱コイルと前記制御基板とを冷却するファン装置とを備え、該ファン装置は、複数の後向きのファン翼と該ファン翼を挟むように設けられたシュラウドとハブとで構成され前記シュラウドの内径よりハブの外径を小さくしたターボファンと、前記本体の前後水平方向に回転軸を有し該回転軸の前記ハブ側に連結したファンモータと、前記ターボファンを収納し前記基板側壁面を前記ファンモータのモータ設置面とし、該モータ設置面に吹出し口を設けた箱体とで構成され、前記モータ設置面に設けた吹出し口は前記ターボファンのファン翼の外径より内側から開口するようにし、前記モータ設置面と対向する前記箱体の壁面には、前記ターボファンのシュラウドの内径に嵌合する吸気部を配置した。
請求項の誘導加熱調理器では、本体と、該本体の上面に配置されたトッププレートと、該トッププレート下方の本体内に設置された複数個の加熱コイルと、該加熱コイルの駆動を制御する制御基板と、該制御基板よりも前記本体の後方に設けられ前記加熱コイルと前記制御基板とを冷却するファン装置とを備え、該ファン装置は、複数の後向きのファン翼と該ファン翼を挟むように設けられたシュラウドとハブとで構成され前記シュラウドの内径よりハブの外径を小さくしたターボファンと、前記本体の前後水平方向に回転軸を有し該回転軸の前記ハブ側に連結したファンモータと、前記ターボファンを収納し前記基板側壁面を前記ファンモータのモータ設置面とし、該モータ設置面に吹出し口を設けた箱体とで構成され、前記モータ設置面に設けた吹出し口は前記ターボファンのファン翼の外径より内側から開口するようにし、前記モータ設置面と対向する前記箱体の壁面には、前記ターボファンのファン翼外径より大きく前記シュラウドの外径より小さい吸気部を配置した。
請求項の誘導加熱調理器では、本体と、該本体の上面に配置されたトッププレートと、該トッププレート下方の本体内に設置された複数個の加熱コイルと、該加熱コイルの駆動を制御する制御基板と、該制御基板よりも前記本体の後方に設けられ前記加熱コイルと前記制御基板とを冷却するファン装置とを備え、該ファン装置は、複数の後向きのファン翼と該ファン翼を挟むように設けられたシュラウドとハブとで構成され前記シュラウドの内径よりハブの外径を小さくしたターボファンと、前記本体の前後水平方向に回転軸を有し該回転軸の前記ハブ側に連結したファンモータと、前記ターボファンを収納し前記基板側壁面を前記ファンモータのモータ設置面とし、該モータ設置面に吹出し口を設けた箱体とで構成され、前記モータ設置面と対向する前記箱体の壁面には、前記ターボファンの吸気部を配置するとともに、前記モータ設置面に複数の吹出し口を設け、該吹出し口の少なくとも一つは前記ターボファンのファン翼の外径より内側から開口するようにした。
請求項の誘導加熱調理器では、本体と、該本体の上面に配置されたトッププレートと、該トッププレート下方の本体内に設置された複数個の加熱コイルと、該加熱コイルの駆動を制御する制御基板と、該制御基板よりも前記本体の後方に設けられ前記加熱コイルと前記制御基板とを冷却するファン装置とを備え、該ファン装置は、複数の後向きのファン翼と該ファン翼を挟むように設けられたシュラウドとハブとで構成され前記シュラウドの内径よりハブの外径を小さくしたターボファンと、前記本体の前後水平方向に回転軸を有し該回転軸の前記ハブ側に連結したファンモータと、前記ターボファンを収納し前記基板側壁面を前記ファンモータのモータ設置面とし、該モータ設置面に吹出し口を設けた箱体とで構成され、前記モータ設置面と対向する前記箱体の壁面には、前記ターボファンのシュラウドの内径に嵌合する吸気部を配置し、前記ターボファンのファン翼と前記モータ設置面との間隔を前記ターボファンの回転時に接触しない距離から該ファン翼外径の9%の距離までの範囲内に設置した。

本発明の請求項1によれば、ターボファンを用い、回転軸方向に冷却空気の流れを生じさせるファン装置において、ファン翼からケーシング(箱体)側面に衝突する流れを抑制することで、通風抵抗を抑えた流れを構成できる。また、ターボファンのハブ側に通風抵抗の小さい風路を構成してケーシング(箱体)内の圧力分布を減らすことにより、吹出し口の大きさや配置,個数などによらず、効率良く安定した冷却空気を供給できる。従って、ファン効率が向上し、必要風量に対して回転数を抑えて運転することができ、ファン騒音や筐体振動を小さくできる。
請求項2によれば、箱体のモータ設置面の吹出し口を、ターボファンのファン翼外径より内側に設けても、吹出し口以外のモータ設置面とハブとで吹出し力を弱めることなく冷却空気を吹出す流れを構成できる。従って、従来のターボファンのように、シュラウドの内径よりハブの外径が大きく、ファン翼の外径とハブの外径が同程度であるターボファン構造のファン特性と同等の性能を確保することができ、冷却対象となる制御基板の電子部品をファンモータの近傍、つまり、回転軸側に近づけて設けても電子部品を冷却することができ、電子部品のレイアウトによらない冷却構造を提供できる。
また、発熱する電子部品が搭載された複数枚の制御基板が積層された構成であっても、さらに制御基板と加熱コイルの複数箇所を冷却する構造であっても、箱体のモータ設置面の吹出し口を適宜配置し、必要な冷却空気量を配風して効率よく冷却できる。
さらに、ファンモータの近傍に冷却空気を容易に流すことができるので、ファンモータの過熱も防止ができ、安定したファン装置の動作を行うことができる。
請求項3によれば、請求項1による効果に加えて、ファン装置の構成を簡略化し、ターボファンの取付けや組み替え等を容易に行うことができる。
請求項4によれば、モータ設置面に開口する複数個の吹出し口のうち、ターボファンのファン翼の外径より内側から開口する吹出し口の個数を、制御基板の配置枚数や電子部品のレイアウト、加熱コイルの発熱状況などに合わせて適宜設定することにより、効率よく電子部品や加熱コイルを冷却することができる。
請求項5によれば、従来のターボファンのように、シュラウドの内径よりハブの外径が大きく、ファン翼の外径とハブの外径が同程度であるターボファン構造のファン特性に近い性能を確保し易い。
また、ターボファンのハブとモータ設置面の間隔を制御することにより、ハブを設けないシュラウド内径より大きいファン翼部分に対してモータ設置面がハブと同様の流体現象を生じさせることができるので、シュラウドの内径よりハブの外径を小さくしたターボファンであっても高い送風性能を実現し、高い冷却性能を確保できる。
また、ターボファンとモータ設置面の間隙を流れる空気量を制御し、吹出し口の大きさや位置や個数などで生じ易くなる箱体内の圧力分布を小さくするように調整してファン装置の送風効率を向上できる。
本発明を、加熱コイルやインバータ回路などで構成される電磁誘導加熱手段を有する誘導加熱調理器を例にとって説明する。尚、本発明は、電熱加熱を用いたクッキングヒーターやガス加熱を用いたガスコンロ等と組み合わせた加熱調理器に適用してもよい。
図1から図5は実施例1の誘導加熱調理器を説明するための図であり、トッププレート9上に三口の鍋載置部90a,90b,90cを設けるとともに、トッププレート9下方の左右いずれか一方(図では左側)に食品をヒータ加熱するロースター1を備えたビルトイン型の誘導加熱調理器である。
図1は実施例1のファン装置4の分解斜視図であり、図2は実施例1のターボファン3の正面図であり、図3は実施例1のファン装置4の側面断面図である。
図1および図3に示すように、ファン装置4は、ターボファン3と、該ターボファン3を収納する箱体を構成するケーシング2と、該ケーシング2の開口部を塞ぐモータ設置面35と、該モータ設置面35に取付けられたファンモータ39とで構成されている。
ここで、図示した構造では、誘導加熱調理器本体の前後水平方向にファンモータ39の回転軸が位置するように配置されている。また、前記ファンモータ39の回転軸39aは、ターボファン3のハブ32側のリブ32aに連結されており、ターボファン3は、モータ設置面35とケーシング2で構成される箱体内に収納された構成となっている。
箱体の基板側壁面となるモータ設置面35には、複数の吹出し口20a,20b,20cが配置されており、これらの吹出し口20a,20b,20cのファンモータ39に近い内側開口部は、ターボファン3のファン翼31の外径より内側から開口している。すなわち、ハブ32の外周近傍から開口している。
一方、モータ設置面35と対向するケーシング2の壁面には、ターボファン3のシュラウド30の内径(吸気部30a)に嵌合する吸気部2aが配置されている。
図2は、ファン装置4を構成するターボファン3の正面図であり、ファン翼31の外径Df,シュラウド30の内径Ds,ハブ32の外径Dhの関係を示したものである。実施例1のターボファン3は、回転方向38に対して複数の後向きのファン翼31と、該ファン翼31を挟んで設けたシュラウド30とハブ32から構成され、シュラウド30の内径Dsよりハブ32の外径Dhを小さくした構成となっている。また、ファン翼31の外径Dfとシュラウド30の外径は略同寸法としたが、ケーシング2に収納可能であれば、シュラウド30の外径をファン翼31の外径より大きくしても差し支えない。
ここで、ファン装置4の側面断面を示した図3で、各寸法形状を説明する。ターボファン3は、箱体を構成するケーシング2とモータ設置面35によって形成される空間内に収納されている。よって、ターボファン3の外径Df(シュラウド30の外径)は、ケーシング2の大きさHcより小さく、ターボファン3の幅Hfもケーシング2の幅Hbより小さい構成となっている。
また、ファン装置4の吸気部2aは、図2に示すシュラウド30の吸気部30aと狭い間隙、例えば1mmから3mm程度の隙間で重なり合うように配置し、吸気部2aと吸気部30aの間から空気漏れが生じ難い構成となっている。つまり、ケーシング2とターボファン3が狭い隙間で嵌合してあれば最良であるが、並列に配置する構成であってもよい。
また、ファンモータ39に連結したターボファン3は、回動時にモータ設置面35と接触しないように、該モータ設置面35とハブ32及びファン翼31との間に間隙Gfが必要となる。
図6は実施例1のファン装置4の送風性能を示す図であり、誘導加熱調理器の通風抵抗(システム抵抗)に対するファン性能として、動作点圧力の変化をGf=0から開放状態(図中の∞)まで相対的な変化を、ファン翼の外径DfとGfの割合(Gf/Df)に対して実測した一例である。
ターボファン3のハブ32の外径をシュラウド30の内径より小さくした構成では、Gfの増加とともにファン中心部の圧力上昇が小さくなるため、ファン性能が低下し易くなる。実施例1では、従来のターボファン(図15)の80%以上のファン性能が確保でき、特性カーブの変曲点となるGf/Df=0.09(9%)以下を、ファン装置4の実用動作点と定めた。ここで、誘導加熱調理器本体の高さは200mm程度であり、内蔵されるファン装置の外形高さは最大180mm程度となっており、ファン装置に搭載されるターボファンのファン翼外径Dfは例えば100mmから150mm程度と考えられる。よって、実施例1の計算例としてDf=100mmの場合のGf=9mmから、Df=150mmの場合のGf=13.5mmまでが適用範囲となる。
図15に示す従来のターボファンでは、各々のファン翼31が全てシュラウド30とハブ32に挟まれた構造になっており、各ファン翼31から吐き出される空気が回転方向外周側に向かって流れる。そのため、各吹出し口20への空気量の分配は、各ファン翼31の吹出し風圧に起因し、Gfの影響を受けない送風形態となる。
ここで、図16は図15に示す従来のターボファンでファン装置を構成した側面断面を示したものである。
従来のターボファンでは、流れの主流100がシュラウド近傍を流れるため、ファン回転方向外周側(回転軸と直角方向)に吐き出された空気100がケーシング2の側面壁2bに衝突した後、吹出し口20から吹き出る流れを構成する。従って、従来のターボファンを箱体に収納した場合、この衝突流によって大きな通風抵抗(圧力損失)が発生する。ここで、ケーシングの外形Hcをファン外径Dfに比べて大きくし、ケーシングとファン翼の間隙を広げれば通風抵抗を低減できるが、ファン装置の収納容積が増加してしまい部品の収納効率を低下させてしまう。また、低騒音で大風量の空気を流すには、ファン翼の外径Dfが大きいほど有利であり、つまりケーシングの最大外形が本体外形の高さで定まる誘導加熱調理器の場合、ケーシングとファン翼の間隙を広げるには実用上ファン外径を小さくしなければならなくなり、ファン回転数の高回転化に伴う騒音増大などの問題が生じてしまう。
また、従来のターボファンでは、図16に示す構成のような複数の吹出し口20a,20cの大きさが異なる場合、箱体内の上下に大きな圧力分布が生じ易くなり、ファン翼にかかる空気の圧力が変動して振動が発生しやすくなり、これも騒音増大の要因となる。
さらに、ハブ32がファン翼31と同じ外径(Dh=Df)であるので、その外方の吹出し口の内側の外形DiはDfより大きくなる。つまり、吹出し口の大きさ(Do−Di)はケーシンク2の外形Hcに比べて小さい面積しか採ることができない。よって、図16の構成では吹出し口の下流に配置する部品レイアウトに制限を受けやすく、部品実装が複雑化して回路パターンに合った配置が行い難くなる。また、吹出し口の下流にヒートシンクなどを配置する場合にも、その大きさが吹出し口の大きさで制限されるため、大きなヒートシンクが配置できず、フィンピッチが細かく、通風抵抗の大きなフィンのヒートシンク選択になりがちである。
そこで、図3に示したファン装置の側面断面図で、図16の構造と比べると、まず主流101がシュラウド30に沿った流れとならず、ファン翼31を介して吹出し口20方向に斜めに流れるようになる。従って、ケーシング2の側面壁2bの衝突する流れは緩和され、大きな通風抵抗が生じ難くなる。
また、モータ設置面35とファン翼31の間隙では、ハブ32が小さい分、外周方向への空気の往来102が自由であり、箱体内の圧力分布が緩和され、ファン回動がスムーズに行えることでファンの送風効率が高められる。また、例えば、複数の吹出し口20を配置したファン装置の場合、設計段階でその中のうち一つの吹出し口の寸法を変えても、他の吹出し口に風量や風圧の影響が生じ難くなり、吹出し口毎の風量バランス設計が容易になる。
さらに、ハブ32の外形Dhがファン翼31の外径Dfより小さいので、吹出し口の内側の外形DiをDfの内側にまで広げて設けることができる。よって、吹出し口の大きさの自由度が大きく、その下流に配置する部品を回路パターンに合った最適な配置を行い易い。よって、ヒートシンクを配置する場合でも、大きなヒートシンクでフィンピッチが広くても十分な放熱面積が得られる形状のヒートシンクが適用できる。
図6に示すように、実施例1のファン装置4では、Gfが大きくなるほど、モータ設置面35とファン翼31の間で循環渦などショートサーキットによる流れ損失が生じ易くなり、ファン性能が低下する。このため、ファン性能の低下を抑えるためにも、Gf/Df=0.09を最大限の間隙とした寸法限定が必要となる。
また、Gfが大きい場合、本構成ではファン翼31にかかる吹出し風圧がハブ32の外径が小さい分、ハブ32下流の流れ102によって内圧が均等化されやすくなるが、ファン装置の容積増加による収納性の悪化やモータ回転軸の延長による軸振れ振動が生じ易くなるなどの課題が生じるため、上記の寸法限定(Gf/Df=0.09)が重要となる。
また、図7の側面断面図に示すように、ターボファン3のハブ32をモータ設置面35に埋め込む構成であっても、ファン径方向の圧力差を小さく保持し易くなり、ハブ32が小さいターボファン3であってもファンの送風効率を確保し、ハブ32外径が大きい従来ターボファン(図15)に十分近いファン性能が実現できるので、モータをターボファンに内蔵した構成であっても何ら差し支えない。
従って、実施例1では、モータ設置面35とハブ32及びファン翼31との間の間隙Gfの実施適用範囲をターボファン回転時に接触しない距離からファン翼外径の9%の距離までとすることにより、高いファン性能を維持できる。
また、実施例1のファン装置4のターボファン3は、ハブ32の外径Dhがファン翼31の外径Dfより小さいため、モータ設置面35に設けた吹出し口20のファンモータ側の最小寸法DiをDfより小さくした構成でも、吹出し口20からファンモータ39側に冷却空気を供給することができる。つまり、図15に示す一般的なターボファン3のように、ハブ32の外径とファン翼31の外径が同程度である構成のファン装置に比べて、吹出し口の配置自由度が高くなり、効率よく配風できる空冷構造が実現し易くなる。
尚、図示した構造のように、吹出し口20の幅(Do−Di)や個数,配置などは、冷却対象とする制御基板や電子部品の配置やそれらの発熱量に応じて、誘導加熱調理器毎に設定される設計パラメータであり、大きな冷却能力が必要であれば、吹出し口20の幅を広く取れば良いし、必要とされる冷却能力に合致した大きさにすればよい。
尚、実施例1のターボファン3は、ファン翼31をシュラウド30とハブ32で支持した構成であるが、ファン翼31をハブ32のリブ32a部分まで延長させ、ファン翼31をシュラウドとリブ32aで支持すれば、吹出し口の内側寸法Diをより回転軸側に近づけて配置可能となることは言うまでもない。つまり、リブ自体がハブであってもよく、特にリブとハブの区別する必要はない。
図4は、実施例1の誘導加熱調理器の分解斜視図であり、本体からトッププレート9を外し、図1から図3に示したファン装置4を設置した基板ケース5の内部構造を示したものである。
図5は、図4における鍋載置部90a側(基板ケース5側)の側面断面図である。
尚、実施例1はロースター1とともに、加熱コイル22(22a,22b)に高周波電流を供給して被調理鍋(図示せず)を誘導加熱する鍋載置部90a,90bを左右に、電熱ヒータ(ラジエントヒータ)29の輻射熱で加熱する鍋載置部90cを中央奥に配置した構成であるが、少なくとも加熱コイル22により誘導加熱する鍋載置部90を一つ設けた誘導加熱調理器であればよい。また、キッチンにはめ込むビルトイン型誘導加熱調理器でなく、キッチンに載置する据置型誘導加熱調理器であっても差し支えない。
図において、誘導加熱調理器の本体上面には、トッププレート9が設けられ、本体後部には該本体内部の空気を出入りさせる吸気口9a,排気口9bが設けられ、本体前面上部には被調理鍋の火加減などを操作する操作部69が設けられている。
また、前記トッププレート9の下方には、鍋載置部90a,90bの略下側位置に加熱コイル22a,22bが設けられ、鍋載置部90cの略下側位置に電熱ヒータ29が設けられており、誘導加熱できる金属鍋を鍋載置部90a,90bに載置し、誘導加熱できない例えば土鍋などを鍋載置部90cに載置して加熱調理ができる。
また、本体の正面左側には魚などを焼くロースター1の投入口が設けられ、正面右側には被調理鍋の火加減やロースター1の加熱具合を操作する操作パネル60が設けられており、その火力調整量をトッププレート9の表示部65に表示する。
また、加熱コイル22に高周波電流を供給する電子部品などが実装された制御基板51(51a,51b,51c)や、該制御基板51の電子部品52(52a,52b,52c)などを冷却するファン装置4などが搭載される基板ケース5は、操作パネル60の後方でロースター1の側面に配置される。つまり、図1から図3に示したファン装置4は、基板ケース5の内部で配置される制御基板51よりも本体後方に設けられ、本体後方の吸気口9aにケーシング2の吸気部5aが連通するように配置される。
図5に示した構造では、基板ケース5に制御基板51が上下方向に3段(51a,51b,51c)積層され、該制御基板51に設けられる高発熱部品59(59a,59b,59c)や該高発熱部品59に設置したヒートシンク55(55a,55b,55c)、その他の電子部品52などが実装される。
尚、基板ケース5に基板51を搭載せず、直にロースター1と操作パネル60で囲まれた空間に基板51を搭載した構成であっても差し支えない。また、図示したように、正面の操作パネル60やトッププレート9側の操作部69のいずれか片方が配置された誘導加熱調理器の構成であってもよい。
ここで、ロースター1は、例えば魚などを輻射熱でグリル加熱するものでも良いし、温度調節器を備えてオーブン加熱するものでもよい。
右側の加熱コイル22a下方の基板ケース5に収納される制御基板51は、ロースター1の容積や電子部品52(及び高発熱部品59)の個数、それらの配線量などにより基板枚数などが決められるため、それらの電子部品52,高発熱部品59が多いほどロースター1側方の空間に、容積形状に合わせて複数枚の制御基板51が高密度に配置される。
実施例1では、このロースター1側方の空間に基板ケース5を設けており、制御基板51やファン装置4などを基板ケース5に組み込んだ後、本体に収納できるので組立作業性が良好になっている。
また、実施例1では図5に示すように、制御基板51を基板ケース5の高さ方向に三段積層した構成であるが、制御基板51の配置構成によらず、実施例1を適用できる。また、制御基板51をファン装置4から吹き出る冷却空気の流れ方向と並行に配置すれば、通風抵抗を抑えた風路を構成できることは言うまでもない。よって、実施例1では、ファン装置4により制御基板51に吹出した空気が、通風ダクト7を介して左右の加熱コイル22a,22bを冷却する流れを構成する。
加熱コイル22は、コイルベース21上に載置され、例えばバネなどを用いた弾力性のある3ヶ所のコイル保持部25で支えており、被調理鍋が載置されるトッププレート9と密着させるように押し付けられ、安定した誘導加熱ができるように被調理鍋と加熱コイル22の距離を一定に固定させている。
また、加熱コイル22の下方にはフェライトなどの磁性体24がコイルベース21に埋め込まれており、加熱量などを制御する制御基板51から供給される高周波電流によって生じる磁束が被調理鍋に向かうような構造となっている。
ここで、加熱コイル22は、鉄鍋などの磁性鍋を例えば20kHz程度の高周波電流で誘導加熱するものと、アルミ鍋などの非磁性鍋を例えば60kHz以上の高周波電流で誘導加熱するもの等があり、後者の方が制御基板51や電子部品52の個数や容積が大きくなり、基板ケース5の実装密度が高くなり、空冷が困難になるが、実施例1は後者のような部品実装が複雑である場合であるほど、冷却空気の供給量,供給位置を自由に制御できるので冷却構造上優位となる。
また、図示したように、制御基板51に配置される電子部品52のうち、高発熱部品59は、ヒートシンク55に固定される。尚、ヒートシンク55と高発熱部品59の間に、例えば熱伝導グリースや熱伝導シートなどの伝熱部材を挟んで固定すれば、高発熱部品59の熱を効率よくヒートシンク55に熱伝導させ、部品温度を下げることができる。ここで、高発熱部品59としては、例えばIGBT,インバータやダイオードブリッジなどがある。
本構成では、吸気口9aに連通する基板ケース5の吸気部5aから吸い込んだ空気が、ファン装置4の吹出し口20から基板51に向かって吹出される流れが構成される。つまり、一段目の吹出し口20aから供給される空気が一段目の制御基板51a(電子部品52aや高発熱部品59a)を冷却し、二段目の吹出し口20bから供給される空気が二段目の制御基板51b(電子部品52bや高発熱部品59b)を冷却し、三段目の吹出し口20cから供給される空気が三段目の制御基板51c(電子部品52c)を夫々冷却することになる。
基板ケース5の制御基板51を冷却した空気は、基板ケース5の上部、つまり左右の加熱コイル22a,22bの下側に設けられた通風ダクト7に入り、該通風ダクト7の開口7aから加熱コイル22下面に向かう流れを構成する。
ここで、トッププレート9の正面側下方に位置する表示部65などの冷却を該通風ダクト7の一部の空気を利用してもよいが、表示部65の冷却が通風ダクト7を介した基板51を通った空気量で不十分であれば表示部近傍に別の冷却ファンを設けてもよいし、より冷却性能を高めるために本体側面或いは前面から吸気した、より低温の空気を利用した構成にして冷却してもよい。
左右の加熱コイル22を冷却した空気は、トッププレート9下方の加熱コイル22が配置された空間を本体背面方向に向かって流れ、排気口9bから排気される。
以上の構成よりなる誘導加熱調理器の動作について、被調理鍋がトッププレート9上の右側の鍋載置部90aに載置された場合を例に説明する。
トッププレート9上の鍋載置部90aに載置した、例えば水等の液体の入った被調理鍋の加熱は、本体前方に備えた操作パネル60の電源スイッチ60bを入れ、操作パネル60の操作ボタン60a、或いはトッププレート9正面側の操作部69により開始される。それらの操作状態は表示部65に表示され、火力調整量に応じた加熱制御が行われる。
つまり、被調理鍋の下方に位置する加熱コイル22aには操作状態に合わせて調整された火力に応じた高周波電流の供給量が制御され、火力調整しながら被調理鍋の誘導加熱を行うことができる。
また、加熱コイル22aに電流が流れると同時に、ファン装置4が稼動して吸気口9aの下方に位置する基板ケース5の吸気部5aから冷却空気を吸い込み、基板ケース5内部に配置されたファン装置4にその空気が吸いこまれる。
加熱コイル22aで被調理鍋を誘導加熱する場合、加熱効率は被調理鍋の材質によって左右され、熱損失分が右側の加熱コイル22aと一段目の基板制御51a上の高発熱部品59a、その他の電子部品52a,三段目の制御基板51c上の電子部品52cの発熱となって各部品温度を上昇させることになる。
従って、発熱の大きい高発熱部品59aは、放熱面積の大きいヒートシンク55に固定し、発生した熱量をファン装置4から吹出される空気で冷却する。つまり、ファン装置4から吹出す空気は、本体の高さ方向に三段配置された制御基板51に向かって流れ、制御基板51上の電子部品52a,高発熱部品59aを冷却するようにそれぞれの間隙を本体背面側から正面側に向かって流れる。
ここで、ファン装置4は、予め加熱調整量によって段階的に、或いは無段階で風量制御してもよいし、加熱コイル22a及び高発熱部品59aの温度を計測してON/OFF制御や間欠運転による風量調整を行う構成にしてもよい。
制御基板51を冷却した空気は、基板ケース5上方に配置された通風ダクト7に入り、コイルベース21下方の開口7aから左右の加熱コイル22に冷却空気を供給する。加熱コイル22を冷却した空気は、コイルベース21の周りを流れ、排気口9bから外部に排気される。
このように、実施例1では、ケーシング(箱体)2のモータ設置面35に設けられる吹出し口20を、ターボファンのファン翼31の外径より内側に設けても、吹出し口20以外のモータ設置面35とハブ32との相互作用によって吹出し口20からの吹出し力を弱めることなく冷却空気を吹出す流れを構成できる。
従って、従来のターボファンのように、シュラウドの内径よりハブの外径が大きく、ファン翼の外径とハブの外径が同程度であるターボファン構造のファン特性と同等の性能を確保することができ、冷却対象となる制御基板の電子部品をファンモータの近傍、つまり、回転軸側に近づけて設けても電子部品を冷却することができ、電子部品のレイアウトによらない冷却構造を提供できる。
また、発熱する高発熱部品59が搭載された複数枚の制御基板51が積層された構成であっても、さらに制御基板51と加熱コイル22の複数箇所を冷却する構造であっても、箱体のモータ設置面35の吹出し口20を適宜配置し、必要な冷却空気量を配風して効率よく冷却できる。
さらに、ファンモータ39の近傍に冷却空気を容易に流すことができるので、ファンモータ39の過熱も防止ができ、安定したファン装置の動作を行うことができる。
図8および図9を用いて実施例2の誘導加熱調理器を説明する。なお、実施例2の誘導加熱調理器は、実施例1の誘導加熱調理器のファン装置4に代えてファン装置42を用いるとともに基板ケース5の風路構成を変更したものであり、その他の構成は同等であるので、ファン装置42および基板ケース5の風路構成以外については詳細な説明を省略する。
図8は実施例2の誘導加熱調理器で用いられるファン装置42の側面断面を示し、図9はファン装置42の分解斜視図である。図9に示すように、ファン装置42は、実施例1のファン装置4に対し、吹出し口の数、および、配置が異なる。本構成では、ファン装置42のモータ設置面352に設けられる複数の吹出し口20の中で、最上段の吹出し口20dをターボファン3のファン翼31の外径より外側に開口させ、加熱コイル22aに冷却空気を供給するコイル冷却風路70に連通させたものであり、その他の複数の吹出し口20a,20b,20cの内側開口部をターボファン3のファン翼31の外径より内側から開口させたものである。
加熱コイル22aは、被調理鍋の種類や大きさに伴って変化する加熱効率に起因した損失熱量が発生するため、例えばアルミ鍋などの非磁性金属鍋(加熱効率が低下する鍋など)を誘導加熱する場合、加熱コイルの発熱量が増し、必要とされる冷却能力も大きくなる。
この場合、実施例2のように、基板ケース5に収納した制御基板51a,51b,51cに冷却空気を供給するファン装置42の吹出し口20a,20b,20cと、加熱コイル22aの風路(吹出し口20dからコイル冷却風路70)を別途設けることで、吸気口9aから吸いこんだ空気を直接加熱コイル22aの冷却に利用できるので、加熱コイル22aの冷却効果を効率よく高めることができる。
尚、図示した構成において、制御基板51側への吹出し口20a,20b,20cは制御基板51の配置枚数や電子部品52のレイアウトなどに合わせて適宜その大きさや個数を調整すればよい。
また、加熱コイル22への風路は、トッププレート9の下側に配置された全ての加熱コイル22に対して流せるように分岐して設けてもよいし、加熱コイル22の発熱状況に応じて適宜必要な加熱コイル22にのみ冷却空気を供給させる構成でもよい。
さらに、加熱コイル22の冷却方法としては、図8に示すように、コイルベース21aの下方から加熱コイル22とトッププレート9の間隙に冷却空気を流して、制御基板51を冷却した空気と合わせて加熱コイル22aの両面を冷却する構成でもよいし、コイル冷却風路70の空気のみを用いて加熱コイル22の両面或いは片面のみを冷却させてもよい。
本構成によれば、制御基板51に配置された電子部品52の冷却と加熱コイル22の冷却をそれぞれ分離させて冷却性能を調整することができる。
また、ターボファン3のファン翼31の外径より内側から開口する吹出し口20の個数を、制御基板51の配置枚数や電子部品52のレイアウト、加熱コイル22の発熱状況などに合わせて適宜設定することにより、効率よく電子部品52や加熱コイル22を冷却することができる。
図10から図12を用いて実施例3の誘導加熱調理器を説明する。なお、実施例3の誘導加熱調理器は、実施例1の誘導加熱調理器のファン装置4に代えてファン装置43を用いたものであり、その他の構成は同等であるので、ファン装置43以外については詳細な説明を省略する。
図10はファン装置43で用いられるターボファン33の正面図、図11はファン装置43の側面断面図、図12はファン装置43の分解斜視図である。
図11および図12に示すように、ファン装置43は、ターボファン33と、ターボファン33を稼動させるファンモータ39と、ターボファン33のファン翼31を収納する箱体を構成するケーシング122と、ファンモータ39を支持するモータ設置面35から構成される。
また、図10に示すように、ターボファン33は、複数の後向きのファン翼31と、ファン翼31を挟んで設けたシュラウド30と、ハブ32から構成されており、シュラウド30の内径Dsよりハブ32の外径Dhを小さくし、さらにファン翼31の外径Dfよりシュラウド30の外径Daが大きい構成となっている。
また、ケーシング122にはモータ設置面35と対向する面に、ファン翼31の外径Dfより大きく、シュラウド30の外径Dsより小さい吸気部2aが配置される。
図11から明らかなように、ファン翼31は、モータ設置面35と、ケーシング2と、シュラウド30で周りを囲まれる位置関係となっており、吹出し口20a,20b,20cの内周側は、ターボファン33のファン翼31の外径より内側から開口させている。
実施例3の誘導加熱調理器で用いるファン装置43は、図12から明らかなように、実施例1のファン装置4と組立順序が異なり、ファン装置43からターボファン33のみを容易に取外すことができるので、保守作業性を高めることができる。
図13および図14を用いて実施例4の誘導加熱調理器を説明する。なお、実施例4の誘導加熱調理器は、実施例1の誘導加熱調理器のファン装置4に代えてファン装置44を用いたものであり、その他の構成は同等であるので、ファン装置44以外については詳細な説明を省略する。
図13はファン装置44の分解斜視図、図14はファン装置44の側面断面図である。図13および図14から明らかなようにファン装置44は実施例3のファン装置43のケーシング122とモータ設置面35に代えて、ケーシング142を用いたものである。図14に示すように、ケーシング142は、円形のファン翼収納部35aとシュラウド収納部35bとモータ設置面35とで構成され、これらは型で一体整形することができる。なお、モータ設置面35には吹出し口20a,20b,20cが設けられている。
実施例4の誘導加熱調理器によれば、実施例3の誘導加熱調理器により得られる効果に加え、ファン装置44の構造を簡略化することで、構成部品数を減らして更なる低コスト化を図ることができる。
実施例1のファン装置の分解斜視図。 実施例1のターボファンの正面図。 実施例1のファン装置の側面断面図。 実施例1の誘導加熱調理器の分解斜視図。 実施例1の誘導加熱調理器の側面断面図。 実施例1のファン装置の送風性能図。 実施例1の誘導加熱調理器の側面断面図。 実施例2のファン装置の側面断面図。 実施例2のファン装置の分解斜視図。 実施例3のターボファンの正面図。 実施例3のファン装置の側面断面図。 実施例3のファン装置の分解斜視図。 実施例4のファン装置の側面断面図。 実施例4のファン装置の分解斜視図。 従来のターボファンの斜視図。 従来のファン装置の断面図。
符号の説明
1 ロースター
2 ケーシング(箱体)
3 ターボファン
4 ファン装置
5 基板ケース
7 通風ダクト
9 トッププレート
9a 吸気口
9b 排気口
10 排気ダクト
20 吹出し口
21 コイルベース
22 加熱コイル
23 温度センサ
30 シュラウド
31 ファン翼
32 ハブ
35 モータ設置面(箱体)
39 ファンモータ
51 基板
52 電子部品
55 ヒートシンク
59 高発熱部品
60 操作パネル
70 コイル冷却風路
85 回転方向
90 鍋載置部

Claims (4)

  1. 本体と、該本体の上面に配置されたトッププレートと、該トッププレート下方の本体内に設置された複数個の加熱コイルと、該加熱コイルの駆動を制御する制御基板と、該制御基板よりも前記本体の後方に設けられ前記加熱コイルと前記制御基板とを冷却するファン装置とを備え、
    該ファン装置は、複数の後向きのファン翼と該ファン翼を挟むように設けられたシュラウドとハブとで構成され前記シュラウドの内径よりハブの外径を小さくしたターボファンと、前記本体の前後水平方向に回転軸を有し該回転軸の前記ハブ側に連結したファンモータと、前記ターボファンを収納し前記基板側壁面を前記ファンモータのモータ設置面とし、該モータ設置面に吹出し口を設けた箱体とで構成され、
    前記モータ設置面に設けた吹出し口は前記ターボファンのファン翼の外径より内側から開口するようにし、
    前記モータ設置面と対向する前記箱体の壁面には、前記ターボファンのシュラウドの内径に嵌合する吸気部を配置したことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 本体と、該本体の上面に配置されたトッププレートと、該トッププレート下方の本体内に設置された複数個の加熱コイルと、該加熱コイルの駆動を制御する制御基板と、該制御基板よりも前記本体の後方に設けられ前記加熱コイルと前記制御基板とを冷却するファン装置とを備え、
    該ファン装置は、複数の後向きのファン翼と該ファン翼を挟むように設けられたシュラウドとハブとで構成され前記シュラウドの内径よりハブの外径を小さくしたターボファンと、前記本体の前後水平方向に回転軸を有し該回転軸の前記ハブ側に連結したファンモータと、前記ターボファンを収納し前記基板側壁面を前記ファンモータのモータ設置面とし、該モータ設置面に吹出し口を設けた箱体とで構成され、
    前記モータ設置面に設けた吹出し口は前記ターボファンのファン翼の外径より内側から開口するようにし、
    前記モータ設置面と対向する前記箱体の壁面には、前記ターボファンのファン翼外径より大きく前記シュラウドの外径より小さい吸気部を配置したことを特徴とする誘導加熱調理器。
  3. 本体と、該本体の上面に配置されたトッププレートと、該トッププレート下方の本体内に設置された複数個の加熱コイルと、該加熱コイルの駆動を制御する制御基板と、該制御基板よりも前記本体の後方に設けられ前記加熱コイルと前記制御基板とを冷却するファン装置とを備え、
    該ファン装置は、複数の後向きのファン翼と該ファン翼を挟むように設けられたシュラウドとハブとで構成され前記シュラウドの内径よりハブの外径を小さくしたターボファンと、前記本体の前後水平方向に回転軸を有し該回転軸の前記ハブ側に連結したファンモータと、前記ターボファンを収納し前記基板側壁面を前記ファンモータのモータ設置面とし、該モータ設置面に吹出し口を設けた箱体とで構成され、
    前記モータ設置面と対向する前記箱体の壁面には、前記ターボファンの吸気部を配置するとともに、
    前記モータ設置面に複数の吹出し口を設け、該吹出し口の少なくとも一つは前記ターボファンのファン翼の外径より内側から開口するようにしたことを特徴とする誘導加熱調理器。
  4. 本体と、該本体の上面に配置されたトッププレートと、該トッププレート下方の本体内に設置された複数個の加熱コイルと、該加熱コイルの駆動を制御する制御基板と、該制御基板よりも前記本体の後方に設けられ前記加熱コイルと前記制御基板とを冷却するファン装置とを備え、
    該ファン装置は、複数の後向きのファン翼と該ファン翼を挟むように設けられたシュラウドとハブとで構成され前記シュラウドの内径よりハブの外径を小さくしたターボファンと、前記本体の前後水平方向に回転軸を有し該回転軸の前記ハブ側に連結したファンモータと、前記ターボファンを収納し前記基板側壁面を前記ファンモータのモータ設置面とし、該モータ設置面に吹出し口を設けた箱体とで構成され、
    前記モータ設置面と対向する前記箱体の壁面には、前記ターボファンのシュラウドの内径に嵌合する吸気部を配置し、
    前記箱体に収納される前記ターボファンのファン翼と前記モータ設置面との間隔を前記ターボファンの回転時に接触しない距離から該ファン翼外径の9%の距離までの範囲内に設置したことを特徴とする誘導加熱調理器。
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