JP5302430B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、誘導加熱調理器の誘導加熱コイルの冷却に関するものである。
従来から、誘導加熱調理器は、誘導加熱コイルに高周波電流を流すことによって生じる高周波磁束で渦電流を誘起し、それによって発生するジュール熱で被加熱物を加熱するようになっている。近年、誘導加熱調理器の利便性の向上・調理時間の短縮等のため複数の被加熱物の同時加熱が必要とされ、誘導加熱調理器に具備される誘導加熱コイルのコイル数は増加する傾向にある。
複数の誘導加熱コイルの設置に伴い、誘導加熱コイルの冷却負荷が高まり、誘導加熱コイルの冷却に高い冷却能力が要求されるため、冷却風量が増し送風機の負荷が高まり、送風機騒音が増大して誘導加熱調理器の動作騒音が大きくなる傾向にある。
そこで、複数の誘導加熱コイルを効率的に冷却するようにした誘導加熱調理器が種々提案されている。
そのようなものとして、複数の誘導加熱コイルのそれぞれの下方にダクトを設け、冷却ファンからの冷却風を一方の誘導加熱コイルに導き供給するとともに、冷却風路の途中に分岐路を設けて他の誘導加熱コイルに冷却風を供給するようにして各誘導加熱コイルの下面を冷却する構成が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2007−311213号公報(図5)
しかしながら、前述した特許文献1の誘導加熱調理器においては、各誘導加熱コイルに冷却風を導くためのダクトを設けて冷却風を送風するため、(1)誘導加熱コイルの数が増えるのに伴い、冷却風量が増加し、送風機負荷が高まり送風機騒音が増加し誘導加熱調理器の動作騒音が増加する、(2)各誘導加熱コイルに冷却風を送風するためのダクトが必要となり、ダクト及びチャンバのスペースが必要となり実装密度が低下する、ダクト及びチャンバの部品や組立てコストが必要となり高コストとなる、(3)冷却風はチャンバ及びダクトを通過するため、圧力損失が増加し、それに伴い騒音が増大するといった課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、冷却風の増加を抑えつつ、複数の誘導加熱コイルの冷却を効率良く行い、送風機負荷を低減して誘導加熱調理器の動作騒音を低下させるとともに、簡易な構造で低コストな誘導加熱調理器を提供するものである。
本発明に係る誘導加熱調理器は、上記のような課題を解決するために、被加熱物を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下側に設けられた誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルを駆動する電子回路基板と、前記誘導加熱コイル及び前記電子回路基板を冷却するための冷却風を送風する送風機とを備え、前記誘導加熱コイルの下方に、その下方を通風可能とした導風板を設け、前記導風板は、前記誘導加熱コイルの中央部の下方の上面に、前記誘導加熱コイルに対してほぼ垂直な壁面を有し、かつ、前記誘導加熱コイルの中央部の下方の断面は前記誘導加熱コイルに対して傾斜した断面となっているものである。
本発明によれば、誘導加熱コイルの下方を通風する冷却風の風下側の風速が上昇するため熱伝達が向上し、冷却能力を向上することができる。また、導風板の上面に垂直な壁面を突出させて設けたので、誘導加熱コイル底面の冷却風をほぼ垂直に導風することにより熱伝達が向上し、冷却能力を向上することができる。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の全体を示す斜視図である。 誘導加熱調理器のトッププレートとグリルを取り外した状態の本体の斜視図である。 誘導加熱調理器のトッププレート、グリル、前面側左右の誘導加熱コイルユニット、背面側中央部の誘導加熱コイルを取り外した状態の本体の斜視図である。 基板ケースユニットの斜視図である。 導風板配置部の側面断面図である。 導風板配置部の前側の正面断面図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器のトッププレートとグリルを取り外した状態の本体の斜視図である。 誘導加熱調理器のトッププレート、グリル、誘導加熱コイルユニットを取り外した状態の本体の斜視図である。 誘導加熱調理器のトッププレート、グリル、背面側中央部の誘導加熱コイルユニットを取り外した状態の本体の上面図である。 導風板配置部の前側の正面断面図である。 導風板配置部の側面断面図である。 実施の形態3に係る誘導加熱調理器のトッププレート、グリル、誘導加熱コイルユニットを取り外した状態の本体の斜視図である。 誘導加熱調理器のトッププレート、グリル、背面側中央部の誘導加熱コイルユニットを取り外した状態の本体の上面図である。 導風板配置部の前側の正面断面図である。 導風板配置部の側面断面図である。 実施の形態4に係る誘導加熱調理器のトッププレート、グリル、誘導加熱コイルユニットを取り外した状態の本体の斜視図である。 誘導加熱調理器のトッププレート、グリル、背面側中央部の誘導加熱コイルユニットを取り外した状態の本体の上面図である。 導風板配置部の側面断面図である。 導風板配置部の前側の正面断面図である。 実施の形態5に係る誘導加熱調理器のトッププレートとグリルを取り外した状態の本体の斜視図である。 誘導加熱調理器のトッププレート、グリル、背面側中央部の誘導加熱コイルユニットを取り外した状態の本体の上面図である。 導風板配置部の前側の正面断面図である。 背面側中央部の導風板配置部の側面断面図である。 背面側左側の導風板配置部の側面断面図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器を図1〜図6に示す。図1は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の全体を示す斜視図である。図1において、1は誘導加熱調理器の本体であり、本体1は、筐体2と、筐体2の上側に着脱自在に配置される筐体上面板3とを備えている。筐体上面板3の背面側にはグリル5が、中央部にはトッププレート4が配置され、前面側には操作部6が設けられている。トッププレート4上には鍋などの被加熱物(図示せず)が載置される。グリル5は通気性があり、吸気及び排気のための気流がスムーズに通過するようになっている。
また、本体1の前面中央部には、調理ユニット7が配置され、前面左右両側には操作部8が設けられている。
図2は、誘導加熱調理器のトッププレート4とグリル5を取り外した状態の本体1の斜視図である。筐体上面板3の背面側の中央部には筐体排気口10が、左右両側には筐体吸気口9が設けられており、通常の使用状態においては、筐体吸気口9及び筐体排気口10はグリル5で覆われている。
トッププレート4を取り外した下方には誘導加熱コイルユニット11、12、13が、前面側左右及び背面側中央の3ヶ所に配置されている。背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11の両側には、各誘導加熱コイルユニット11、12、13を駆動する電子回路基板16が配置されている。
誘導加熱コイルユニット11、12、13及び電子回路基板16の下方には、調理ユニット7が配置される。調理ユニット7は本体1の背面側から前面中央部までの空間を含めて構成され、調理ユニット7内空間にて焼く、蒸す、揚げ物等の加熱調理・スチーム調理等が行われるようになっている。
図3は、誘導加熱調理器のトッププレート4、グリル5、前面側左右の誘導加熱コイルユニット12、13、背面側中央部の誘導加熱コイル17を取り外した状態の本体1の斜視図である。誘導加熱コイルユニット11、12、13は、それぞれ誘導加熱コイル17とコイルベース18とから構成され、誘導加熱コイル17はコイルベース18に保持・固定されている。
コイルベース18は中心から外周に向けて放射状に延びるコイル支持部が設けられており、コイル支持部には誘導加熱コイル17から発生する磁力線をトッププレート4上方の被加熱物に集中させるための手段を備える。磁力線を集中させる手段としてはフェライト等が用いられる。コイル支持部間は空隙19となっており、誘導加熱コイル17の下面は空隙19を介して、コイルベース18下方の空間を流れる冷却風と接触可能としている。
背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11は、図3にみられるように誘導加熱コイル17を取り外した状態となっており、下方にはコイルベース18が配置され、コイル支持部間は空隙19となっていることが示される。前面側左右の誘導加熱コイルユニット12、13も同様の構成となっている。
コイルベース18の外周にはコイルベース脚部20が設けられている。コイルベース18の下方には導風板22が配置され、導風板22にはコイルベース支持部21が設けられている。コイルベース支持部21はコイルバネ等の弾性体23を保持し、弾性体23を介してコイルベース脚部20を支え、コイルベース18をトッププレート4に押し当てながらコイルベース18を支持している。
前面側左右両側の誘導加熱コイルユニット12、13の下方にはチャンバ24が設けられ、上面に冷却風の吹出口25が多数設けられている。
調理ユニット7の両側には基板ケースユニット26が配置されている。基板ケースユニット26には吸気口27及び排気口28が設けられており、吸気口27は筐体吸気口9と接続され、排気口28はチャンバ24に接続されている。
図4に、基板ケースユニット26の斜視図を示す。基板ケースユニット26には冷却ファン29が備えられ、内部に電子部品が実装された電子回路基板16が納められている。電子回路基板16には発熱を伴い冷却が必要な被冷却物となる部品も含まれ、冷却効率を高めるため、ヒートシンク(冷却フィン)を備えるものもある。
基板ケースユニット26は吸気口27から排気口28に至る一連の風路として形成され、冷却ファン29が動作することにより、吸気口27より冷却風が吸引され、冷却ファン29を通過し、内部の電子回路基板16の被冷却物を冷却した後、排気口28より排気される。
図5に、導風板22配置部の側面断面図を示す。導風板22の上面は背面中央部の誘導加熱コイル17の中心付近が高い曲面である球面で形成されている。チャンバ24から吹き出された冷却風は、筐体2の背面中央部の筐体排気口10に向かって流れ、筐体排気口10から筐体2外へ排気される。チャンバ24から筐体排気口10に向かう冷却風の流れは誘導加熱コイル17と導風板22の間を通過する際、誘導加熱コイル17底面と導風板22の高さ方向の間隔は風上側の外周側から誘導加熱コイル17の中心付近に向かうほど狭くなるような曲面に構成され、冷却風の風速は増加する。また、中心付近から風下側の外周に向かって上記間隔は徐々に広がり滑らかに拡大することから、急拡大に伴う圧力損失に比較すると圧力損失の増加を抑制している。
図6に、導風板22配置部の前側の正面断面図を示す。導風板22の上面の形状を前面方向側からみると、前述の側面方向と同様に、前側左右に配置されたチャンバ24から背面中央部の筐体排気口10に向かう両側面側から中央部への気流の流れは、誘導加熱コイル17と導風板22の間を通過する際、誘導加熱コイル17底面と導風板22の高さ方向の間隔は両側面である風上側の外周側から誘導加熱コイル17の中心付近に向かうほど狭くなるような曲面に構成され、冷却風の風速は増加する。また、導風板22を中心側が高く外周側が低い面構成とすることにより、外周側に冷却風の通過する風路が確保され、誘導加熱コイル17の前面側(風上側)から背面側(風下側)への冷却風の通過に伴う圧力損失の増加は抑制される。
次に、この誘導加熱調理器の動作について説明する。
上記のように構成された誘導加熱調理器においては、電子回路基板16の回路が動作することにより、誘導加熱コイル17が駆動され電流が流れる。電流が流れることにより、誘導加熱コイル17から磁力線が発生し、誘導加熱コイル17のほぼ上方のトッププレート4上に載置される被加熱物(図示せず)に渦電流が生じ、被加熱物自体が発熱し加熱調理が行われる。
誘導加熱コイル17を駆動することにより電子回路基板16に実装される被冷却物である電子部品は自己発熱し温度が上昇する。また、誘導加熱コイル17も自己発熱し温度が上昇する。電子回路基板16及び誘導加熱コイル17の機能を維持するには所定の温度内に温度上昇を抑える必要がある。このため、電子回路基板16の回路は各所に設けられた温度センサー(図示せず)の情報等により、冷却ファン29が制御・駆動され、冷却風の送風が行われる。
冷却風は本体1の外部より、グリル5を通過して筐体吸気口9から筐体吸気口9に接続される基板ケースユニット26の吸気口27より基板ケースユニット26へ流入する。流入した冷却風は冷却ファン29に吸引・送出され、基板ケースユニット26内の電子回路基板16の被冷却物を冷却した後、排気口28から排気口28に接続されたチャンバ24に流入する。チャンバ24に流入した冷却風はチャンバ24上面の吹出口25より吹き出され、上方に配置される誘導加熱コイルユニット12、13に保持された誘導加熱コイル17の冷却を行う。冷却風は前面側左右に配置されるチャンバ24より吹き出され、背面側中央部の筐体排気口10に向かう気流を形成する。
筐体排気口10に向かう流れは、背面中央部に配置される誘導加熱コイルユニット11とその下方に配置される導風板22の間を通過し、誘導加熱コイル17の冷却を行う。誘導加熱コイル17は中心側の温度が高くなる傾向があり、中心側ほどより多くの冷却が必要となる。誘導加熱コイル17の底面と導風板22の上面との高さ方向の間隔は、導風板22上面が風上側の外周側より中心側が高くなる曲面で形成され狭くなり、冷却風の流路も中心側に向かうほど狭くなることから、風速は中心側ほど増加する。冷却風の流れは、前面左側方向から背面中央部、前面中央部から背面中央部、前面右側から背面中央部へと多様な流れで誘導加熱コイル17下方へ流入してくるが、外周側より中心側が高くなる導風板22上面の形状により、いずれの方向からの流入によっても、中心側の風速を増加することができる。
風速が増加すると、誘導加熱コイル17底面の境界層は圧縮され薄くなることから、熱伝達が向上し冷却効果も中心側ほど高くなる。これは、誘導加熱コイル17の必要冷却量が中心側ほど高くなる傾向と一致し、過度の冷却等のように無駄な冷却が生じず適切な冷却が行われ、冷却効率を高くすることができる。
一方、外周側においては、誘導加熱コイル17の底面と導風板22の上面との間隔は広く、冷却風が流れる風路断面が確保されスムーズに通過できることから、中心側から外周側まで導風板22の上面が曲面の頂点の高さとなる上面形状の場合にくらべ、圧力損失を低くすることができる。
本実施の形態においては、基板ケースユニット26からの冷却風をチャンバ24を経て誘導加熱コイル17の冷却を行っているが、基板ケースユニット26の排気口28より直接誘導加熱コイルユニット11の配置される空間に冷却風を吹き出して誘導加熱コイル17を冷却してもよく、また、誘導加熱コイルユニット12、13の下方に、チャンバ24に代えて、導風板22を配置し冷却を行ってもよい。また、本実施の形態においては、冷却ファン29から送出された冷却風は、電子回路基板16を冷却した後、各誘導加熱コイルユニット11、12、13の誘導加熱コイル17を冷却しているが、誘導加熱コイル17に冷却風が到達する経路はこの限りではなく、冷却ファン29より直接誘導加熱コイル17が配置される空間に冷却風を送出し、または冷却風を吸引・排気している等でもよく、誘導加熱コイル17を通過するように冷却風の流れが形成されていれば同様の効果は得られ、冷却ファン29、筐体吸気口9、筐体排気口10等の配置はこれに限定するものではない。
また、本実施の形態においては、導風板22の上面の形状は球面状の曲面としているが、この限りではなく、曲面または、複数の平面または曲面のいずれか、または平面及び曲面の組み合わせにより形成してもよく、冷却風の風上側の外周側が低く、中心側が高い面形状が含まれていれば同様の効果は得られる。
以上の構成を有する誘導加熱調理器においては、被加熱物を載置するトッププレート4と、トッププレート4の下側に設けられた誘導加熱コイル17と、誘導加熱コイル17を駆動する電子回路基板16と、誘導加熱コイル17及び電子回路基板16を冷却するための冷却風を送風する送風機である冷却ファン29とを備え、誘導加熱コイル17の下方に、その下方を通風可能とした導風板22を設け、導風板22は、誘導加熱コイル17の外周側に対応する部分が低く、中心側に対応する部分が高い面形状とすることにより、誘導加熱コイル17中心側の風速が増加し、必要冷却量の多くなる誘導加熱コイル17中心側ほど高い冷却能力とすることができ、適切な冷却が行えるため冷却効率を向上することができる。また、外周側には冷却風が通過する流路が確保され、圧力損失の増加を抑えることができ、低圧力損失とすることができることから、冷却ファン29の負荷を低減でき、送風機騒音が軽減され、動作音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
また、誘導加熱コイル17の外周側に対応する部分が低く、中心側に対応する部分が高い形状が導風板22の外周側から中心側に至る複数の断面に用いることにより、誘導加熱コイル17に向かう多方向からの冷却風の流れに対して、誘導加熱コイル17中心側の風速を増加させることができ、誘導加熱コイル17中心側の冷却を高める効果が得られ、冷却効率が向上し、冷却ファン29の負荷を低減でき、送風機騒音が軽減され、動作音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
また、導風板22を誘導加熱コイル17のコイルベース支持部21と一体的に形成したことにより、誘導加熱コイル17と導風板22の位置決めの精度が高まり、導風板22と誘導加熱コイル17の位置関係と高さ方向の間隔による気流の制御が精度良く行え、冷却効果を高めることができるとともに、部品点数が削減され、部品コスト・組立てコストが低減でき、製品コストの低い誘導加熱調理器とすることができる。
実施の形態2.
次に、図1、図7〜図11を用いて、実施の形態2に係る誘導加熱調理器について説明する。実施の形態1とは導風板22の形状が異なるだけであるので、主に相違点について説明する。
図1は、実施の形態2に係る誘導加熱調理器全体を示す斜視図である。図7は、誘導加熱調理器のトッププレート4とグリル5を取り外した状態の本体1の斜視図である。
背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11の下方に、導風板22が配置されている。誘導加熱コイルユニット11、12、13はそれぞれ誘導加熱コイル17とコイルベース18より構成され、誘導加熱コイル17はコイルベース18に保持される。コイルベース18の形状・構造は実施の形態1と同様である。導風板22には導風板側板30が設けられており、前面側(風上側)の側板の先端の間隔は誘導加熱コイル17の外径より広い幅となっている。
図8は、誘導加熱調理器のトッププレート4、グリル5、誘導加熱コイルユニット11、12、13を取り外した状態の本体1の斜視図である。
導風板側板30の、背面側(風下側)の左右側板の先端の間隔は誘導加熱コイル17よりも狭い幅となっている。また、背面側(風下側)の一部の高さは誘導加熱コイル17が配置される高さよりも低い位置となり、誘導加熱コイルユニット11の下方に納められている。
図9は、誘導加熱調理器のトッププレート4、グリル5、背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11を取り外した状態の本体1の上面図である。
誘導加熱コイル17が配置される空間にチャンバ24から冷却風が吹き出され、筐体排気口10へ向かう冷却風の流れが形成され、導風板22と背面側中央部の誘導加熱コイル17の間を通過する冷却風の風量は、導風板側板30の左右側板の前面側(風上側)間隔と背面側(風下側)間隔により、前面側の間隔が広いほど風量は増加し、背面側の間隔が狭くなるほど風量は減少することから、冷却風の通過する風量が調整・設定される。また、前面側の間隔と誘導加熱コイル17下部の間隔(高さ)および背面側の間隔の比より、風路断面の変化量(縮小量)が調整され、誘導加熱コイル17下方を通過する流速が調整・設定される。
図10に、導風板22配置部の前側の正面断面図を示す。導風板側板30の前面側の高さは誘導加熱コイル17が配置される空間の高さとほぼ等しく、トッププレート4と導風板側板30の隙間は狭く冷却風の漏れは抑制されることから、導風板側板30の前面側を流れる冷却風の多くは背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11に導かれる。
導風板側板30に導風された冷却風の多くは風路断面の広い誘導加熱コイル17と導風板22の間に流入するとともに、導風板側板30の背面側とコイルベース18の底面の隙間は狭く漏れが少ないことから、多くの冷却風は導風板側板30の間を通過する。
導風板22の上面は、誘導加熱コイル17と導風板22の高さ方向の間隔が風上側となる外周側から中心側に向かうほど狭くなるような曲面に構成され、冷却風の風速が増加するのは実施の形態1と同様である。
本実施の形態においては、導風板側板30が設けられたことにより、冷却風は導風板側板30の範囲に集中することから更に風速を増加させることができる。
また、導風板22は中心側が高く外周側が低い面構成とすることにより、外周側に冷却風の通過する風路が確保され、誘導加熱コイル17の前面側(風上側)から背面側(風下側)への冷却風の通過に伴う圧力損失の増加が抑制される。
図11に、導風板22配置部の側面断面図を示す。導風板22の上面は背面側中央部の誘導加熱コイル17の中心付近が高くなる球面等の曲面で構成され、冷却風が誘導加熱コイル17と導風板22の間を通過する際、誘導加熱コイル17と導風板22の高さ方向の間隔は風上側の外周側から誘導加熱コイル17の中心付近に向かうほど狭くなるような曲面に構成され、冷却風の風速は増加すること、中心付近から風下側の外周に向かって間隔は徐々に広がり滑らかに拡大することから、急拡大に伴う圧力損失に比較すると圧力損失の増加を抑制していることは、実施の形態1と同様である。
以上の構成を有する誘導加熱調理器においては、被加熱物を載置するトッププレート4と、トッププレート4の下側に設けた誘導加熱コイル17と、誘導加熱コイル17を駆動する電子回路基板16と、誘導加熱コイル17及び電子回路基板16を冷却するための冷却風を送風する送風機である冷却ファン29とを備え、誘導加熱コイル17の下方に、その下方を通風可能とした導風板22を設け、導風板22は、誘導加熱コイル17の外周側に対応する部分が低く、中心側に対応する部分が高い面形状とすることにより、誘導加熱コイル17中心側の風速が増加し、必要冷却量の多くなる誘導加熱コイル17中心側ほど冷却能力を高くでき適切に冷却できること、導風板側板30により風上側の幅方向が広く、風下側の幅方向が狭い風路形状を設けて冷却が必要な誘導加熱コイル17底面内に冷却風を集中でき、冷却風の風量を少なくできること、外周側には冷却風が通過する流路が確保され、圧力損失の増加を抑えることができ、低圧力損失とすることができることから、冷却ファン29の負荷を低減でき、送風機騒音が軽減され、動作音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
また、誘導加熱コイル17に対して、外周側が低く中心側が高い形状を、導風板22の外周側から中心側に至る複数の断面に用いることにより、誘導加熱コイル17に向かう多方向からの冷却風の流れに対して、誘導加熱コイル17中心側の風速を増加させることができ、誘導加熱コイル17中心側の冷却を高める効果を得られ、冷却効率が向上し、冷却ファン29の負荷を低減でき、送風機騒音が軽減され、動作音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
また、導風板22に導風板側板30を設け、導風板側板30による風上側の風路幅は誘導加熱コイル17の外径よりも広く、風下側の風路幅は誘導加熱コイル17の外径以下とすることにより、導風板側板30が無い場合に比べ誘導加熱コイル17の下方を通過する冷却風の風量が増え風速を高めることができ、冷却効率が向上し、冷却ファン29の負荷を低減でき、送風機騒音が軽減され、動作音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
また、導風板側板30の高さは、風上側は誘導加熱コイル17が設置される空間の高さとおおよそ等しく、風下側は誘導加熱コイル17底面とおおよそ等しい位の高さとすることにより、導風板側板30とトッププレート4との隙間及び導風板側板30とコイルベース18との隙間を少なくでき、冷却風の漏れが抑制され、誘導加熱コイル17の下方を通過する冷却風の風量が増え風速を高めることができ、冷却効率が向上し、冷却ファン29の負荷を低減でき、送風機騒音が軽減され、動作音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
また、導風板側板30の風上側端部の間隔により冷却風の導風範囲が主に調整され、風下側端部の間隔により冷却風の風速増加率が主に調整されることから、誘導加熱コイル17底面と導風板22間を通過する冷却風の風速の調整が行え、冷却能力を適切に設定できることから、冷却効率の向上と圧力損失増加の抑制により、冷却ファン29の負荷を低減し、送風機騒音を低下する効果が得られる。
また、導風板22に、誘導加熱コイル17を保持するコイルベース支持部21を一体的に形成することにより、誘導加熱コイル17と導風板22の位置決めの精度が高まり、導風板22と誘導加熱コイル17の位置関係と間隔による気流の制御が精度良く行え、冷却効果を高めることができるとともに、部品点数が削減され、部品コスト・組立てコストが低減でき、製品コストの低い誘導加熱調理器とすることができる。
実施の形態3.
次に、図1、図12〜図15を用いて、実施の形態3に係る誘導加熱調理器について説明する。実施の形態2とは導風板22の形状が異なるだけであるので、主に相違点について説明する。
図1は、実施の形態3に係る誘導加熱調理器全体を示す斜視図である。図12は、誘導加熱調理器のトッププレート4、グリル5、誘導加熱コイルユニット11、12、13を取り外した状態の本体1の斜視図である。
導風板22には導風板側板30が設けられており、前面側(風上側)の側板の先端の間隔は誘導加熱コイル17の外径より広い幅となっている。また、導風板側板30の、背面側(風下側)の左右側板の先端の間隔は誘導加熱コイル17の外径よりも狭い幅となっている。また、背面側(風下側)の一部の高さは誘導加熱コイル17が配置される高さよりも低い位置となっており、誘導加熱コイルユニット11の下方に納められていることは実施の形態2と同様である。
図13は、誘導加熱調理器のトッププレート4、グリル5、背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11を取り外した状態の本体1の上面図である。
誘導加熱コイルユニット11が配置される空間にチャンバ24から冷却風が吹き出され、筐体排気口10へ向かう冷却風の流れが形成され、導風板22と背面側中央部の誘導加熱コイル17の間を通過する冷却風の風量は、導風板側板30の左右側板の前面側(風上側)間隔と背面側(風下側)間隔により、前面側の間隔が広いほど風量は増加し、背面側の間隔が狭くなるほど風量は減少することから、冷却風の通過する風量が調整・設定される。また、前面側の間隔と誘導加熱コイル17下部の間隔(高さ)および背面側の間隔の比より、風路断面の変化量(縮小量)が調整され、誘導加熱コイル17下方を通過する流速が調整・設定されることも実施の形態2同様である。
図14に、導風板22配置部の前側の正面断面図を示す。導風板側板30の前面側の高さは誘導加熱コイル17が配置される空間の高さとほぼ等しく、トッププレート4と導風板側板30の隙間は狭く冷却風の漏れは抑制されることから、導風板側板30の前面側を流れる冷却風の多くは背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11に導かれる。
導風板側板30に導風された冷却風の多くは風路断面の広い誘導加熱コイル17と導風板22の間に流入するとともに、導風板側板30の背面側とコイルベース18の底面の隙間は狭く漏れが少ないことから、多くの冷却風は導風板側板30の間を通過する。
実施の形態2においては、導風板22の上面は、誘導加熱コイル17と導風板22の高さ方向の間隔が風上側となる外周側から中心側に向かうほど狭くなるような曲面に構成されているが、本実施の形態においては、導風板22は配置面とほぼ等しい高さの平面としている。誘導加熱コイル17の必要冷却量によっては、導風板側板30による誘導加熱コイル17底面を通過する冷却風の風量増加・風速上昇により適切に冷却することができ、導風板22上面の起伏を無くし、風路断面を確保することにより、圧力損失を低く抑えることができる。
図15に、導風板22配置部の側面断面図を示す。導風板22は配置面とほぼ等しい高さの平面としている。誘導加熱コイル17の必要冷却量によっては、導風板側板30による誘導加熱コイル17底面を通過する冷却風の風量増加・風速上昇により適切に冷却することができ、導風板22上面の起伏を無くし且つ風路断面を確保することにより、圧力損失を低く抑えていることは、図14の側面断面図の説明と同様である。
以上の構成を有する誘導加熱調理器においては、被加熱物を載置するトッププレート4と、トッププレート4の下側に設けた誘導加熱コイル17と、誘導加熱コイル17を駆動する電子回路基板16と、誘導加熱コイル17及び電子回路基板16を冷却するための冷却風を送風する送風機である冷却ファン29とを備え、誘導加熱コイル17の下方に、その下方を通風可能とした導風板22を設け、導風板22は、導風板側板30により風上側の幅方向が広く、風下側の幅方向が狭い風路形状とすることにより、必要冷却量の多い誘導加熱コイル17底面部に冷却風を集中して、底面を通過する冷却風の風速を上昇させ冷却効率を高め適切に冷却できることから、誘導加熱調理機全体の冷却風量を少なくできること、導風板22の上面に起伏を設けず冷却風がスムーズに通過するとともに、流路が確保され低圧力損失とすることができることから、冷却ファン29の負荷を低減でき、送風機騒音が軽減され、動作音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
また、導風板22に導風板側板30を設け、導風板側板30による風上側の風路幅は誘導加熱コイル17の外径よりも広く、風下側の風路幅は誘導加熱コイル17の外径以下とすることにより、導風板側板30が無い場合に比べ誘導加熱コイル17の下方を通過する冷却風の風量が増え風速を高めることができ、冷却効率が向上し、冷却ファン29の負荷を低減でき、送風機騒音が軽減され、動作音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
また、導風板側板30の高さは、風上側は誘導加熱コイル17が設置される空間の高さとおおよそ等しく、風下側は誘導加熱コイル17底面とおおよそ等しい位の高さとすることにより、導風板側板30とトッププレート4との隙間及び導風板側板30とコイルベース18との隙間を少なくでき、冷却風の漏れが抑制され、誘導加熱コイル17の下方を通過する冷却風の風量が増え風速を高めることができ、冷却効率が向上し、冷却ファン29の負荷を低減でき、送風機騒音が軽減され、動作音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
また、導風板側板30の、風上側端部の幅方向間隔により冷却風の導風範囲が主に調整され、風下側端部の幅方向間隔により冷却風の風速増加率が主に調整されることから、誘導加熱コイル17底面と導風板22間を通過する冷却風の風速の調整が行え冷却能力を適切に設定できることから、冷却効率の向上と圧力損失増加の抑制により、冷却ファン29の負荷を低減し、送風機騒音を低下する効果を得られる。
また、導風板22に誘導加熱コイル17を支持するコイルベース支持部21を一体的に形成することにより、誘導加熱コイル17と導風板22の位置決めの精度が高まり、導風板22と誘導加熱コイル17の位置関係と間隔による気流の制御が精度良く行え冷却効果を高めることができるとともに、部品点数が削減され、部品コスト・組立てコストが低減でき、製品コストの低い誘導加熱調理器とすることができる。
実施の形態4.
次に、図1、図16〜図19を用いて、実施の形態4に係る誘導加熱調理器について説明する。実施の形態1とは導風板22の形状が異なるだけであるので、主に相違点について説明する。
図1は、実施の形態4に係る誘導加熱調理器全体を示す斜視図である。図16は、誘導加熱調理器のトッププレート4、グリル5、誘導加熱コイルユニット11、12、13を取り外した状態の本体1の斜視図である。
背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11の下方に、導風板22が配置されている。誘導加熱コイルユニット11、12、13はそれぞれ誘導加熱コイル17とコイルベース18より構成され、誘導加熱コイル17はコイルベース18に保持される。コイルベース18の形状・構造は実施の形態1と同様である。導風板22は弾性体23を介してコイルベース18を支持するコイルベース支持部21を一体的に形成している。
導風板22は誘導加熱コイル17の外周側に対応する部分が低く、中心側に対応する部分が高い複数の面形状で形成され、外周側から中心側に至る複数の断面において、導風板22の外周側が低く、中心側が高い形状となっている。導風板22の上面の中央部は少なくとも一部は外周側が低く、中心側が高い傾斜した平面で構成され、左右は少なくとも一部は外周側が低く、中心側が高い曲面の3つの面で構成されている。
導風板22の上面にはほぼ垂直な壁面である導風板凸部31が突出しており、誘導加熱コイル17底面にほぼ垂直に冷却風を導風するものである。
図17は、誘導加熱調理器のトッププレート4、グリル5、背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11を取り外した状態の本体1の上面図である。
導風板22上面の導風板凸部31は、誘導加熱コイル17底面の必要冷却量の多い中心付近に直接冷却風が導風される位置に配置され、誘導加熱コイル17の中心付近左右と中心付近背面側に設けられている。
本実施の形態においては、導風板凸部31は左右方向と前面側から背面側に至る直線状の壁面を組み合わせてコ字状の凸部を形成しているが、円弧状とした曲線の壁面などコイル底面の必要な冷却領域に合わせた壁面に形成すればよく、これに限るものではない。
図18に、導風板22配置部の側面断面図を示す。導風板22の中央部の断面は傾斜した平面の断面となっている。傾斜面の背面側の上端には導風板凸部31がほぼ垂直な壁面として形成されている。
図19に、導風板22配置部の前側の正面断面図を示す。導風板22の中心側が高く外周側が低い面構成とすることにより、外周側に冷却風の通過する風路が確保され、誘導加熱コイル17の前面側(風上側)から背面側(風下側)への冷却風の通過に伴う圧力損失の増加は抑制される。
本実施の形態においては、前面側左右のチャンバ24から吹き出された冷却風が、背面側中央部の筐体排気口10へ至る流れにおいて、背面側中央部の誘導加熱コイル17底面と導風板22の間を通過する。この際、前面側から筐体排気口10への流れは平行な一様な流れではなく、前面側中央部から背面側中央部、前面左側から背面側中央部、前面右側から背面側中央部といった背面側中央部に集中する流れとなる。この流れの中に導風板22が配置されると、前面側中央部から背面側中央部への流れは中央部の傾斜平面、左右前面側から背面側中央部への流れは左右の曲面により誘導加熱コイル17の風上側外周より中心側が高くなり、中心側に向かうにしたがい誘導加熱コイル17底面との間隔は狭くなり、風路高さが縮小することから風速は上昇する。誘導加熱コイル17中心付近の下方には導風板凸部31が設けられ、冷却風を誘導加熱コイル17底面に垂直な方向に導風している。誘導加熱コイル17は中心側ほどより必要とする冷却能力は高く、導風板22により中心側ほど冷却風の風速が上昇し冷却効果が高めることができ、必要冷却量に応じた適切な冷却が行え冷却効率を高めている。また、誘導加熱コイル17中心付近に導風板凸部31を設け、冷却風を誘導加熱コイル17底面に垂直に導風し、境界層に乱れを生じさせ熱伝達を向上させ冷却効率を高めている。これは、前面側に配置されるチャンバ24の上面に吹出口25を設け、誘導加熱コイル17底面にほぼ垂直に噴流を吹き付けて冷却効率を高めているのと類似の効果を狙ったものである。
以上の構成を有する誘導加熱調理器においては、被加熱物を載置するトッププレート4と、トッププレート4の下側に設けた誘導加熱コイル17と、誘導加熱コイル17を駆動する電子回路基板16と、誘導加熱コイル17及び電子回路基板16を冷却するための冷却風を送風する送風機である冷却ファン29とを備え、誘導加熱コイル17の下方に、その下方を通風可能とした導風板22を設け、導風板22は誘導加熱コイルの外周側に対応する部分が低く、中心側に対応する部分が高い面形状とすることにより、誘導加熱コイル17の中心側の風速を上昇させ、必要冷却量の多くなる中心側ほど冷却能力を高くして適切な冷却が行えることから、冷却風の風量を少なくできるとともに、外周側には冷却風が通過する流路が確保され圧力損失の増加を抑えることができ、低圧力損失とすることができることから、冷却ファン29の負荷を低減でき、送風機騒音が軽減され、動作音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
また、誘導加熱コイル17の外周側に対応する部分が低く、中心側に対応する部分が高い形状が導風板22の外周側から中心側に至る複数の断面に用いることにより、誘導加熱コイル17に向かう多方向からの冷却風の流れに対して、誘導加熱コイル17中心側の風速を増加させることができ、誘導加熱コイル17中心側の冷却を高める効果が得られ、冷却効率が向上し、冷却ファン29の負荷を低減でき、送風機騒音が軽減され、動作音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
また、導風板22の上面は中央部を傾斜平面、左右を曲面として組み合わせ形成することにより、筐体2内の冷却風の流れに合わせて、導風板22上面を組み合わせた形状とすることにより、前面側中央部から背面側中央部への流れは中央部の傾斜平面、左右前面から背面側中央部への流れは左右の曲面により、誘導加熱コイル17の中心側の風速を増加させることができ、誘導加熱コイル17中心側の冷却を高める効果が得られ、冷却効率が向上し、冷却ファン29の負荷を低減でき、送風機騒音が軽減され、動作音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
また、導風板22の上面に導風板凸部31を設けたことにより、誘導加熱コイル17底面に冷却風をほぼ垂直に導風することにより熱伝達を高め、冷却効率が向上し、冷却ファン29の負荷を低減でき、送風機騒音が軽減され、動作音の低い誘導加熱調理器とすることができる。
また、導風板22に誘導加熱コイル17を支持するコイルベース支持部21を一体的に形成したことにより、誘導加熱コイル17と導風板22の位置決めの精度が高まり、導風板22と誘導加熱コイル17の位置関係と間隔による気流の制御が精度良く行え冷却効果を高めることができるとともに、部品点数が削減され、部品コスト・組立てコストが低減でき、製品コストの低い誘導加熱調理器とすることができる。
実施の形態5.
次に、図1、図20〜図24を用いて、実施の形態5に係る誘導加熱調理器について説明する。実施の形態1とは誘導加熱コイルユニット11、12、13の数と導風板22の形状が異なるだけであるので、主に相違点について説明する。
図1は、実施の形態5に係る誘導加熱調理器全体を示す斜視図である。図20は、誘導加熱調理器のトッププレート4とグリル5を取り外した状態の本体1の斜視図である。
実施の形態1においては、背面側中央部の誘導加熱コイルユニット11の左右両側には、電子回路基板16が配置されていたが、本実施の形態においては誘導加熱コイルユニット14、15が配置され、本体1には5つの誘導加熱コイルユニット11〜15が搭載されている。
本実施の形態においては、5つの誘導加熱コイルユニット11〜15が搭載・配置されているが、搭載される誘導加熱コイルユニットの数はこれに限らず更に多くの誘導加熱コイルユニットを搭載してもよい。
背面側に配置される誘導加熱コイルユニット11、14、15の下方にそれぞれ導風板22が配置されている。
背面側中央部の誘導加熱コイル17の下方には実施形態2に示される導風板22が配置され、導風板22の上面はほぼ球面状に形成され、さらに導風板側板30を備えており、冷却風の導風による気流制御の効果および冷却への効果は実施の形態2と同様である。導風板22の形状は、図22の導風板配置部の前側の正面断面図、図23の背面側中央部の導風板配置部の側面断面図に示す通りである。
背面側左右の誘導加熱コイル17の下方には実施形態3に示される導風板22が配置され、導風板22の上面は設置面とほぼ同じ高さの平面に形成され、導風板側板30を備えており、冷却風の導風による気流制御の効果および冷却への効果は実施の形態3と同様である。導風板22の形状は図22の導風板配置部の前側の正面断面図、図24の背面側左側の導風板配置部の側面断面図に示す通りである。
図21は、誘導加熱調理器のトッププレート4、グリル5、前面側の誘導加熱コイルユニット11を取り外した状態の本体1の上面図である。背面側左側と背面側中央部、背面側中央部と背面側右側のそれぞれ隣接する導風板側板30は互いに離れない程度に接合されている。
本実施の形態においては、前面側左右のチャンバ24から吹出された冷却風が、背面中央の筐体排気口10へ至る流れにおいて、背面側中央・左右それぞれの誘導加熱コイル17底面と導風板22の間を通過する。
各導風板側板30の風上側の高さは誘導加熱コイルユニット11が配置される空間の高さとほぼ等しく、トッププレート4の隙間からの冷却風の漏れは少ないことから、多くの冷却風は背面側のいずれかの誘導加熱コイル17底面と導風板22の間を通過する。
各誘導加熱コイル17の下方に配置される導風板側板30の風下側の形状・間隔は、各誘導加熱コイル17底面の冷却領域、必要冷却量に応じた流路断面の変化による風速制御・圧力損失などを考慮したものとなる。導風板側板30の風上側の端部(隣接する導風板側板30の接合部)の間隔は、各誘導加熱コイル11への冷却風の導風する風量により設定され、端部の間隔により容易に各誘導加熱コイル17の必要冷却量に応じた風量に調整・配分できる。
以上の構成を有する誘導加熱調理器においては、冷却風の流れ方向に複数の誘導加熱コイル17がほぼ並列に配置され、それぞれの下方に導風板22が設けられ、隣接する導風板22の導風板側板30を互いに離れない程度に接合することにより、冷却風の多くを各誘導加熱コイル11に導風することができ、無駄な冷却風の送風を抑制されること、各誘導加熱コイル11の必要冷却量に応じた、冷却風の風量を容易に調整・設定でき、適切な冷却が行え冷却効率が向上することから、冷却ファン29の負荷が軽減され、送風機騒音が低下し、動作騒音が低い誘導加熱調理器とすることができる。
1 本体、2 筐体、3 筐体上面板、4 トッププレート、5 グリル、6 操作部、7 調理ユニット、8 操作部、9 筐体吸気口、10 筐体排気口、11〜15 誘導加熱コイルユニット、16 電子回路基板、17 誘導加熱コイル、18 コイルベース、19 空隙、20 コイルベース脚部、21 コイルベース支持部、22 導風板、23 弾性体、24 チャンバ、25 吹出口、26 基板ケースユニット、27 吸気口、28 排気口、29 冷却ファン、30 導風板側板、31 導風板凸部。

Claims (5)

  1. 被加熱物を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下側に設けられた誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルを駆動する電子回路基板と、前記誘導加熱コイル及び前記電子回路基板を冷却するための冷却風を送風する送風機とを備え、
    前記誘導加熱コイルの下方に、その下方を通風可能とした導風板を設け、
    前記導風板は、前記誘導加熱コイルの中央部の下方の上面に、前記誘導加熱コイルに対してほぼ垂直な壁面を有し、
    かつ、前記誘導加熱コイルの中央部の下方の断面は前記誘導加熱コイルに対して傾斜した断面となっている
    ことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記導風板に導風板側板を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記導風板は、
    前記誘導加熱コイルの外周側に対応する部分が低く、中心側に対応する部分が高い平面形状が形成された
    ことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記導風板は、
    前記誘導加熱コイルの外周側に対応する部分が低く、中心側に対応する部分が高い曲面形状が形成された
    ことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記導風板は、
    前記誘導加熱コイルの外周側に対応する部分が低く、中心側に対応する部分が高い平面と曲面とを組み合わせた面形状が形成された
    ことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
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