JP2015041642A - 電子デバイス、画像表示装置、及び、画像表示装置を構成する基板 - Google Patents

電子デバイス、画像表示装置、及び、画像表示装置を構成する基板 Download PDF

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Abstract

【課題】有機半導体材料から成る能動層を確実に保護することができ、且つ、電子デバイスの全面を覆う絶縁層の高い密着性を確保することができる電子デバイスを提供する。【解決手段】電子デバイスは、基体10上に離間して形成された第1電極26及び第2電極27;有機半導体材料層13から成り、第1電極26と第2電極27との間の基体10上に形成された能動層23、及び、能動層23から延在する能動層延在部24;少なくとも能動層23上に形成された保護膜28;並びに、全面を覆う絶縁層29を備えており、保護膜28は、少なくとも鋭角にて交わる2辺を有するようにパターニングされており、該2辺が交わる保護膜28の頂点部分28Aは面取りされている。【選択図】 図1

Description

本開示は、電子デバイス、画像表示装置、及び、画像表示装置を構成する基板に関する。
現在、多くの電子機器に用いられている薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor,TFT)を含む電界効果トランジスタ(FET)は、例えば、支持体上に形成されたゲート電極、ゲート電極上を含む支持体上に形成されたSiO2から成るゲート絶縁層、並びに、ゲート絶縁層上に形成されたチャネル形成領域及びソース/ドレイン電極から構成されている。そして、このような構造を有する電界効果トランジスタの作製には、通常、非常に高価な半導体製造装置が使用されており、製造コストの低減が強く要望されている。
そうした中、最近、有機半導体材料層を能動層に用いた電子デバイスの開発が精力的に行われており、その中でも、有機トランジスタ等の有機エレクトロニクスデバイス(以下、単に、有機デバイスと略称する場合がある)が注目を浴びている。この有機デバイスの最終的な目標として、低コスト、軽量、可撓性、高性能を挙げることができる。有機半導体材料層を構成する有機半導体材料は、シリコンを中心とする無機材料と比較して、
(1)低温で、簡易なプロセスにて、大面積の有機デバイスを低コストで製造することができる。
(2)可撓性を有する有機デバイスを製造することが可能である。
(3)有機材料を構成する分子を所望の形態に修飾することで、有機デバイスの性能や物性を制御することができる。
といった種々の利点を有している。そして、特に、低温で、簡易なプロセスとして、印刷法等の塗布成膜法の検討が進められている。
ところで、外部から侵入してくる酸素及び水分によって有機半導体材料層が変質し、有機デバイスとしての性能が劣化する虞がある。そのため、高い信頼性を有する有機デバイスを製造するためには、パッシベーション膜等の絶縁層によって有機半導体材料層を外部から遮断する必要がある。然るに、絶縁層を、直接、有機半導体材料層から成る能動層上に形成すると、能動層にダメージが生じ、デバイス特性が劣化する虞がある。
このような問題の発生を回避するための技術が、例えば、特開2013−030730から周知である。この特許公開公報に開示された技術にあっては、フッ素樹脂等から成る保護膜を有機半導体材料層の上に形成した後、その上に絶縁層(パッシベーション膜)を形成する。保護膜は、所望の平面形状にパターニングされている。
特開2013−030730
上記の特許公開公報に開示された技術にあっては、有機半導体材料層を効果的に保護することができるが、保護膜を形成した後、絶縁層を、例えば、スピンコート法にて成膜したとき、パターニングされた保護膜が下地から剥離する虞がある。保護膜をパターニングしなければ、保護膜に剥離は生じ難いものの、今度は、絶縁層と保護膜との間の密着性に問題が生じる場合がある。
従って、本開示の目的は、有機半導体材料層から成る能動層を確実に保護することができ、且つ、電子デバイスの全面を覆う絶縁層に高い密着性を確保することができる構成、構造の電子デバイス、並びに、係る電子デバイスを備えた画像表示装置及び画像表示装置を構成する基板を提供することにある。
上記の目的を達成するための本開示の第1の態様に係る電子デバイスは、所謂ボトムコンタクト型の電子デバイスであり、
基体上に離間して形成された第1電極及び第2電極、
有機半導体材料層から成り、第1電極と第2電極との間の基体上に形成された能動層、及び、能動層から延在する能動層延在部、
少なくとも能動層上に形成された保護膜、並びに、
全面を覆う絶縁層、
を備えており、
保護膜は、少なくとも鋭角にて交わる2辺を有するようにパターニングされており、
該2辺が交わる保護膜の頂点部分は面取りされている。
上記の目的を達成するための本開示の第2の態様に係る電子デバイスは、所謂トップコンタクト型の電子デバイスであり、
有機半導体材料層から成り、基体上に形成された能動層、及び、能動層から延在する能動層延在部、
能動層延在部上に、離間して、且つ、能動層を挟んで形成された第1電極及び第2電極、
少なくとも能動層上に形成された保護膜、並びに、
全面を覆う絶縁層、
を備えており、
保護膜は、少なくとも鋭角にて交わる2辺を有するようにパターニングされており、
該2辺が交わる保護膜の頂点部分は面取りされている。
上記の目的を達成するための本開示の画像表示装置を構成する基板は、本開示の第1の態様あるいは第2の態様に係る電子デバイスの複数が、第1の方向及び第2の方向に2次元マトリクス状に配列された基板である。
上記の目的を達成するための本開示の画像表示装置は、本開示の画像表示装置を構成する基板を備えている。
本開示の電子デバイス、本開示の画像表示装置や画像表示装置を構成する基板に備えられた電子デバイスにおいて、保護膜は、少なくとも鋭角にて交わる2辺を有するようにパターニングされており、これらの2辺が交わる保護膜の頂点部分は面取りされているので、絶縁層の形成時、保護膜に剥離が生じることが無く、能動層を確実に保護することができる。しかも、保護膜がパターニングされているので、電子デバイスの全面を覆う絶縁層に高い密着性を確保することができる。尚、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また、付加的な効果があってもよい。
図1A、及び、図1Bは、実施例1の電子デバイスの模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図2A、及び、図2Bは、実施例1の電子デバイスの変形の模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図3A、及び、図3Bは、実施例1の電子デバイスの別の変形の模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図4A、及び、図4Bは、実施例1の電子デバイスの更に別の変形の模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図5A、及び、図5Bは、実施例2の電子デバイスの模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図6A、及び、図6Bは、実施例2の電子デバイスの変形の模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図7A、及び、図7Bは、実施例2の電子デバイスの別の変形の模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図8A、及び、図8Bは、実施例2の電子デバイスの更に別の変形の変形例の模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図9A、及び、図9Bは、実施例3の電子デバイスの模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図10A、及び、図10Bは、実施例3の電子デバイスの変形の模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図11A、及び、図11Bは、実施例3の電子デバイスの別の変形の模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図12A、及び、図12Bは、実施例3の電子デバイスの更に別の変形の変形例の模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図13A、及び、図13Bは、実施例4の電子デバイスの模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図14A、及び、図14Bは、実施例4の電子デバイスの変形の模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図15A、及び、図15Bは、実施例4の電子デバイスの別の変形の模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図16A、及び、図16Bは、実施例4の電子デバイスの更に別の変形の変形例の模式的な一部断面図、及び、能動層等の配置を示す模式図である。 図17A、図17B及び図17Cは、実施例1の電子デバイスの製造方法を説明するための基体等の模式的な一部断面図である。 図18A、図18B及び図18Cは、実施例2の電子デバイスの製造方法を説明するための基体等の模式的な一部断面図である。 図19A、図19B及び図19Cは、実施例3の電子デバイスの製造方法を説明するための基体等の模式的な一部断面図である。 図20A、図20B及び図20Cは、実施例4の電子デバイスの製造方法を説明するための基体等の模式的な一部断面図である。 図21A及び図21Bは、実施例5の電子デバイスの模式的な一部断面図である。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の第1の態様及び第2の態様に係る電子デバイス、画像表示装置、及び、画像表示装置を構成する基板、全般に関する説明
2.実施例1(本開示の第1の態様に係る電子デバイス(ボトムコンタクト/ボトムゲート型)、画像表示装置、及び、画像表示装置を構成する基板)
3.実施例2(本開示の第1の態様に係る電子デバイス(ボトムコンタクト/トップゲート型)、画像表示装置、及び、画像表示装置を構成する基板)
4.実施例3(本開示の第2の態様に係る電子デバイス(トップコンタクト/ボトムゲート型)、画像表示装置、及び、画像表示装置を構成する基板)
5.実施例4(本開示の第2の態様に係る電子デバイス(トップコンタクト/トップゲート型)、画像表示装置、及び、画像表示装置を構成する基板)、その他
[本開示の第1の態様及び第2の態様に係る電子デバイス、画像表示装置、及び、画像表示装置を構成する基板、全般に関する説明]
本開示の第1の態様に係る電子デバイス、並びに、本開示の画像表示装置及び画像表示装置を構成する基板における本開示の第1の態様に係る電子デバイスを、総称して、『本開示の第1の態様に係る電子デバイス等』と呼ぶ場合があり、また、本開示の第2の態様に係る電子デバイス、並びに、本開示の画像表示装置及び画像表示装置を構成する基板における本開示の第2の態様に係る電子デバイスを、総称して、『本開示の第2の態様に係る電子デバイス等』と呼ぶ場合がある。
本開示の第1の態様に係る電子デバイス等あるいは本開示の第2の態様に係る電子デバイス等にあっては、辺が鋭角にて交わる保護膜の全ての頂点部分は面取りされている形態とすることができる。
上記の好ましい形態を含む本開示の第1の態様に係る電子デバイス等にあっては、
能動層延在部の外形は閉曲線から構成されており、
保護膜は、能動層及び能動層延在部を覆っており、又は、能動層延在部の一部の上及び能動層の上に形成されており、又は、能動層の上に形成されている形態とすることができる。
あるいは又、有機半導体材料層から成り、不活性処理が施された不活性領域が、能動層延在部から延在している形態とすることができる。そして、この場合、保護膜は、能動層及び能動層延在部を覆っており、又は、能動層延在部の一部の上及び能動層の上に形成されており、又は、能動層の上に形成されている形態とすることができる。
本開示の第1の態様に係る電子デバイス等は、所謂2端子型電子デバイスとすることができるし、制御電極を更に備えている形態とすることもできる。即ち、後者の形態の電子デバイスは、所謂3端子型電子デバイスである。
即ち、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第1の態様に係る電子デバイス等において、
基体は、電子デバイス製造用基板上に形成された制御電極、及び、制御電極を覆う層間絶縁層から成り、
制御電極は、層間絶縁層を介して能動層に対向している構成とすることができる。具体的には、
薄膜トランジスタから成り、
制御電極は、ゲート電極に相当し、
層間絶縁層は、ゲート絶縁層に相当し、
第1電極及び第2電極は、ソース/ドレイン電極に相当し、
能動層は、チャネル形成領域に相当する構成とすることができる。
あるいは又、絶縁層を介して能動層に対向した制御電極を更に備えている構成とすることができる。具体的には、
薄膜トランジスタから成り、
制御電極は、ゲート電極に相当し、
絶縁層は、ゲート絶縁層に相当し、
第1電極及び第2電極は、ソース/ドレイン電極に相当し、
能動層は、チャネル形成領域に相当する構成とすることができる。
上記の好ましい形態を含む本開示の第2の態様に係る電子デバイス等にあっては、
能動層延在部の外形は閉曲線から構成されており、
保護膜は、能動層及び能動層延在部を覆っており、又は、能動層延在部の一部の上及び能動層の上に形成されており、又は、能動層の上に形成されている形態とすることができる。
あるいは又、有機半導体材料層から成り、不活性処理が施された不活性領域が、能動層延在部から延在している形態とすることができる。
本開示の第2の態様に係る電子デバイス等は、所謂2端子型電子デバイスとすることができるし、制御電極を更に備えている形態とすることもできる。即ち、後者の形態の電子デバイスは、所謂3端子型電子デバイスである。
即ち、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第2の態様に係る電子デバイス等において、
基体は、電子デバイス製造用基板上に形成された制御電極、及び、制御電極を覆う層間絶縁層から成り、
制御電極は、層間絶縁層を介して能動層に対向している構成とすることができる。具体的には、
薄膜トランジスタから成り、
制御電極は、ゲート電極に相当し、
層間絶縁層は、ゲート絶縁層に相当し、
第1電極及び第2電極は、ソース/ドレイン電極に相当し、
能動層は、チャネル形成領域に相当する構成とすることができる。
あるいは又、絶縁層を介して能動層に対向した制御電極を更に備えている構成とすることができる。具体的には、
薄膜トランジスタから成り、
制御電極は、ゲート電極に相当し、
絶縁層は、ゲート絶縁層に相当し、
第1電極及び第2電極は、ソース/ドレイン電極に相当し、
能動層は、チャネル形成領域に相当する構成とすることができる。
以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第1の態様に係る電子デバイス等及び本開示の第2の態様に係る電子デバイス等を総称して、以下、単に、『本開示の電子デバイス等』と呼ぶ場合がある。
複数の本開示の電子デバイス等を備えた本開示の画像表示装置を構成する基板(バックプレーン)にあっては、
第1の方向に沿って配列された複数の電子デバイスにおける制御電極は、第1の方向に沿って延びるゲート配線に接続されており、
第2の方向に沿って配列された複数の電子デバイスにおける第1電極あるいは第2電極は、第2の方向に沿って延びる信号配線に接続されている形態とすることができる。
本開示の電子デバイス等における面取り部分の形状として、弧、滑らかな曲線の一部分、1本の線分、複数本の線分の組合せ、線分と曲線の一部分の組合せを挙げることができる。また、上述したとおり、辺が鋭角にて交わる保護膜の全ての頂点部分が面取りされていることが好ましいが、場合によっては、複数の頂点部分の一部のみが面取りされていてもよく、この場合、各電子デバイスにおいて、電子デバイス製造用基板(あるいはバックプレーン)の中心に近い側の頂点部分を面取りすることが好ましい。能動層延在部の外形が閉曲線から構成されている場合、閉曲線、具体的には、単純閉曲線(ジョルダン閉曲線とも呼ばれる)には、線分の組合せ、曲線と線分の組合せが包含される。
本開示の電子デバイス等における保護膜を構成する材料は、保護層の形成時、有機半導体材料層を劣化させない材料であればよく、保護膜を構成する材料として、例えば、フッ素化ポリオレフィン、含フッ素アクリル樹脂や含フッ素ポリイミド樹脂等の縮合系含フッ素ポリマー、含フッ素エーテルポリマー、含フッ素環状エーテルポリマー、及び、これらを含む共重合体、ポリビニルアルコール(PVA)、パリレン樹脂等を挙げることができる。保護膜の形成方法として、蒸着法や、以下に述べる塗布法を挙げることができる。保護膜のパターニングは、保護膜を構成する材料にも依るが、各種のエッチング法を挙げることができるし、塗布法に依っては、パターニングすること無しに、所望の外形形状を有する保護膜を形成することができる。保護膜の最も単純な外形形状は矩形であるが、これに限定するものではなく、電子デバイスに要求される仕様に基づき外形形状を決定すればよい。
塗布法として、スクリーン印刷法やインクジェット印刷法、オフセット印刷法、反転オフセット印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、凸版印刷、フレキソ印刷、マイクロコンタクト法といった各種印刷法;スピンコート法;エアドクタコーター法、ブレードコーター法、ロッドコーター法、ナイフコーター法、スクイズコーター法、リバースロールコーター法、トランスファーロールコーター法、グラビアコーター法、キスコーター法、キャストコーター法、スプレーコーター法、スリットコーター法、スリットオリフィスコーター法、キャップコート法、カレンダーコーター法、キャスティング法、キャピラリーコーター法、バーコーター法、浸漬法といった各種コーティング法;スプレー法;ディスペンサーを用いる方法:スタンプ法といった、液状材料を塗布する方法を挙げることができる。
また、本開示の電子デバイス等において、絶縁層は、単層であってもよいし、多層であってもよい。絶縁層を構成する材料として、有機絶縁材料を挙げることができる。具体的には、有機絶縁材料として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリビニルフェノール(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホン、ポリ弗化ビニリデン、シアノエチルプルラン、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン(AEAPTMS)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)、オクタデシルトリクロロシラン(OTS)等のシラノール誘導体(シランカップリング剤)、エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂や、これらの樹脂のポリマーアロイや共重合体に例示される有機系絶縁材料を挙げることができるし、これらの組み合わせを用いることもできる。絶縁層の形成方法として、上述した各種の塗布法を挙げることができる。また、可視光や紫外線、電子線等の電磁波によって硬化する可視光硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、あるいは、熱によって硬化する熱硬化性樹脂を用いることもできる。絶縁層のパターニングは、絶縁層を構成する材料にも依るが、各種のエッチング法を挙げることができるし、塗布法に依っては、パターニングすること無しに、所望の外形形状を有する絶縁層を形成することができる。絶縁層の最も単純な外形形状は矩形であるが、これに限定するものではなく、電子デバイスに要求される仕様に基づき外形形状を決定すればよい。ボトムゲート型の電子デバイスにおいては、絶縁層は無機絶縁膜材料(例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等)から構成することもでき、PVD法やCVD法によって形成することができる。
照射条件を最適化したレーザ照射によって、有機半導体材料層の結晶性を低下させることで、不活性領域を得ることができる。あるいは又、有機半導体材料層の結晶構造、化学構造を変化させるプラズマ処理や、有機半導体材料層の化学構造を変化させる酸化剤処理等によって不活性領域を得ることもできる。ここで、不活性領域とは、能動層として機能しない領域を意味する。
本開示の電子デバイス等において、制御電極、第1電極、第2電極、ゲート電極やソース/ドレイン電極(以下、これらを総称して、『制御電極等』と呼ぶ場合がある)を構成する材料として、白金(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)、チタン(Ti)、インジウム(In)、錫(Sn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、ルテニウム(Rh)、ルビジウム(Rb)等の金属、あるいは、これらの金属元素を含む合金、これらの金属から成る導電性粒子、これらの金属を含む合金の導電性粒子、ITO、不純物を含有したポリシリコン等の導電性物質を挙げることができるし、これらの元素を含む層の積層構造(例えば、MoOx/Au、CuO/Au)とすることもできる。更には、制御電極等を構成する材料として、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸[PEDOT/PSS]やTTF−TCNQ、ポリアニリンといった有機材料(導電性高分子)を挙げることもできる。制御電極、第1電極、第2電極、ゲート電極やソース/ドレイン電極を構成する材料は、同じ材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。
制御電極等の形成方法として、これらを構成する材料にも依るが、上述した各種の塗布法、物理的気相成長法(PVD法)、パルスレーザ堆積法(PLD)、アーク放電法、MOCVD法を含む各種の化学的気相成長法(CVD法)、リフト・オフ法、シャドウマスク法、及び、電解メッキ法や無電解メッキ法あるいはこれらの組合せといったメッキ法の内のいずれかと、必要に応じてパターニング技術との組合せを挙げることができるし、インクやペーストを用いた各種塗布法を挙げることができる。尚、PVD法として、(a)電子ビーム加熱法、抵抗加熱法、フラッシュ蒸着、ルツボを加熱する方法等の各種真空蒸着法、(b)プラズマ蒸着法、(c)2極スパッタリング法、直流スパッタリング法、直流マグネトロンスパッタリング法、高周波スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、バイアススパッタリング法等の各種スパッタリング法、(d)DC(direct current)法、RF法、多陰極法、活性化反応法、電界蒸着法、高周波イオンプレーティング法、反応性イオンプレーティング法等の各種イオンプレーティング法を挙げることができる。パターニングのためにレジストパターンを形成する場合、例えば、レジスト材料を塗布してレジスト層を形成した後、フォトリソグラフィ技術、レーザ描画技術、電子線描画技術あるいはX線描画技術等を用いてレジスト層をパターニングする。レジスト転写法等を用いてレジストパターンを形成してもよい。制御電極等をエッチング方法に基づき形成する場合、ドライエッチング法やウェットエッチング法を採用すればよく、ドライエッチング法として、例えば、イオンミリングや反応性イオンエッチング(RIE)を挙げることができる。また、制御電極等を、レーザアブレーション法、マスク蒸着法、レーザ転写法等に基づき形成することもできる。
本開示の電子デバイス等において、層間絶縁層あるいはゲート絶縁層(以下、これらを総称して、単に、『層間絶縁層等』と呼ぶ場合がある)は、単層であってもよいし、多層であってもよい。層間絶縁層等を構成する材料として、無機絶縁材料及び有機絶縁材料を挙げることができる。無機絶縁材料として、酸化ケイ素系材料、窒化ケイ素(SiNY)、酸化アルミニウム(Al23)や、酸化チタン、HfO2等の金属酸化物高誘電絶縁材料を挙げることができる。また、有機絶縁材料として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリビニルフェノール(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン(AEAPTMS)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)、オクタデシルトリクロロシラン(OTS)等のシラノール誘導体(シランカップリング剤)、オクタデカンチオール、ドデシルイソシアネイト等の一端にゲート電極と結合可能な官能基を有する直鎖炭化水素類にて例示される有機系絶縁材料(有機ポリマー)にて例示される有機系絶縁材料を挙げることができるし、これらの組み合わせを用いることもできる。ここで、酸化ケイ素系材料として、酸化シリコン(SiOX)、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、酸化窒化シリコン(SiON)、SOG(スピンオングラス)、低誘電率SiO2系材料(例えば、ポリアリールエーテル、シクロパーフルオロカーボンポリマー及びベンゾシクロブテン、環状フッ素樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化アリールエーテル、フッ化ポリイミド、アモルファスカーボン、有機SOG)を例示することができる。また、層間絶縁層等の形成方法として、上述した塗布法以外にも、上述した各種のPVD法やCVD法、ゾル−ゲル法、リフト・オフ法、シャドウマスク法、及び、電着法の内のいずれかと、必要に応じてパターニング技術との組合せを挙げることができるし、レーザアブレーション法に基づきパターニングを行ってもよいし、感光性材料を用いて、露光・現像を行うことでパターニングを行ってもよい。
本開示の電子デバイス等において、有機半導体材料層を構成する有機半導体材料として、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリチオフェンにヘキシル基を導入したポリ−3−ヘキシルチオフェン[P3HT]、ペンタセン[2,3,6,7−ジベンゾアントラセン]、ペンタセンの誘導体[TIPS(triisopropylsilylethynyl)−ペンタセン等]、6,12−ジオキサアンタントレン(所謂、ペリキサンテノキサンテン,6,12-dioxaanthanthreneであり、『PXX』と略称する場合がある)等を含むジオキサアンタントレン系化合物、ポリアントラセン、ナフタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、ジベンゾペンタセン、テトラベンゾペンタセン、クリセン、ペリレン、コロネン、テリレン、オバレン、クオテリレン、サーカムアントラセン、ベンゾピレン、ジベンゾピレン、トリフェニレン、ポリピロール及びその誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリアセチレン類、ポリジアセチレン類、ポリアズレン類、ポリフェニレン、ポリフラン類、ポリインドール、ポリビニルカルバゾール、ポリセレノフェン類、ポリテルロフェン、ポリイソチアナフテン等のイソチアナフテン類、ポリチェニレンビニレン等のチェニレンビニレン類、ポリカルバゾール類、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンビニレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリビニレンスルフィド、ポリチエニレンビニレン、ポリナフタレン、ポリピレン類、ポリアズレン、銅フタロシアニンで代表されるフタロシアニン、メロシアニン、ヘミシアニン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ピリダジン、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸[PEDOT/PSS]、キナクリドンを例示することができる。あるいは又、有機半導体材料として、縮合多環芳香族化合物、ポルフィリン系誘導体、フェニルビニリデン系の共役系オリゴマー、及び、チオフェン系の共役系オリゴマーから成る群から選択された化合物を挙げることができる。具体的には、例えば、アセン系分子(ペンタセン、テトラセン等)といった縮合多環芳香族化合物、ポルフィリン系分子、共役系オリゴマー(フェニルビニリデン系やチオフェン系)を挙げることができる。
あるいは又、有機半導体材料として、例えば、ポルフィリン、4,4’−ビフェニルジチオール(BPDT)、4,4’−ジイソシアノビフェニル、4,4’−ジイソシアノ−p−テルフェニル、2,5−ビス(5’−チオアセチル−2’−チオフェニル)チオフェン、2,5−ビス(5’−チオアセトキシル−2’−チオフェニル)チオフェン、4,4’−ジイソシアノフェニル、ベンジジン(ビフェニル−4,4’−ジアミン)、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)、テトラチアフルバレン(TTF)−TCNQ錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体に代表される電荷移動錯体、ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸、1,4−ジ(4−チオフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン、1,4−ジ(4−イソシアノフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン、デンドリマー、C60、C70、C76、C78、C84等のフラーレン、1,4−ジ(4−チオフェニルエチニル)−2−エチルベンゼン、2,2”−ジヒドロキシ−1,1’:4’,1”−テルフェニル、4,4’−ビフェニルジエタナール、4,4’−ビフェニルジオール、4,4’−ビフェニルジイソシアネート、1,4−ジアセチニルベンゼン、ジエチルビフェニル−4,4’−ジカルボキシレート、ベンゾ[1,2−c;3,4−c’;5,6−c”]トリス[1,2]ジチオール−1,4,7−トリチオン、アルファ−セキシチオフェン、テトラチオテトラセン、テトラセレノテトラセン、テトラテルルテトラセン、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ(3−チオフェン−β−エタンスルホン酸)、ポリ(N−アルキルピロール)ポリ(3−アルキルピロール)、ポリ(3,4−ジアルキルピロール)、ポリ(2,2’−チエニルピロール)、ポリ(ジベンゾチオフェンスルフィド)を例示することができる。
有機半導体材料には、必要に応じてポリマーが含まれていてもよい。ポリマーは有機溶剤に溶解すればよい。具体的には、ポリマー(有機結合剤、バインダー)として、ポリスチレン、ポリアルファメチルスチレン、ポリオレフィンを例示することができる。更には、場合によっては、添加物(例えば、n型不純物やp型不純物といった、所謂ドーピング材料)を加えることもできる。
有機半導体材料溶液を調製するための溶媒として、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、デカリン等の炭化水素類等を例示することができる。なかでも、メシチレン、テトラリン、デカリン等の沸点が比較的高い溶媒を用いることが、トランジスタ特性の観点から、また、有機半導体材料層の形成時に有機半導体材料が急激に乾燥することを防止するといった観点から、好ましい。
有機半導体材料層の形成方法として、塗布法を挙げることができる。ここで、塗布法は、一般的な塗布法をいずれも問題なく使用することができ、具体的には、例えば、上述した各種の塗布法を挙げることができる。場合によっては、上述した各種のPVD法やCVD法等を用いることもできる。有機半導体材料層は、必要に応じて、例えば、レーザアブレーション法や、ドライエッチング法、ウェットエッチング法によってパターニングすればよい。
レーザアブレーション法に基づき有機半導体材料層をパターニングするために有機半導体材料層に照射するレーザ光として、例えば、KrFエキシマレーザから出射された波長248nmのレーザ光や、YAGレーザから出射された波長1064nmのレーザ光の第4高調波(266nm)、XeClエキシマレーザから出射された波長308nmのレーザ光を挙げることができる。有機半導体材料層に照射すべきレーザ光の照射エネルギーや照射時間は、各種の試験を行い、適宜、決定すればよい。レーザ光の照射方法として、有機半導体材料層の上方に配設されたレーザ光遮蔽マスクを介してレーザ光を一括して有機半導体材料層に照射する方法、あるいは又、例えば、有機半導体材料層等のパターンに合わせてレーザ光を、順次、有機半導体材料層に照射する方法を例示することができる。これらの方法を採用することで、レーザ光に照射される有機半導体材料層の領域を、適切に選択することができる。尚、前者の方法におけるレーザ光遮蔽マスクとして、例えば、ガラス板や石英板、プラスチック・フィルム、プラスチック板、金属板等にレーザ光を透過する領域とレーザ光を遮蔽する領域が形成されたマスクを用いればよい。レーザ光を遮蔽する領域には、例えばクロム(Cr)等の金属膜を形成すればよい。また、後者の方法として、具体的には、レーザ光ビームを、順次、ステップ移動させながら有機半導体材料層に照射する方法(より具体的には、電子デバイス製造用基板を載置したステージが所定の距離の移動と停止を繰り返し、所謂ラスタ走査方式あるいは所謂ベクタ走査方式と組み合わせて2次元的走査によってレーザ光ビームを有機半導体材料層に照射する方法)を挙げることができる。
電子デバイス製造用基板として、ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル,PMMA)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチルエーテルケトン、ポリオレフィン、セルローストリアセテート、シクロオレフィンポリマー、ポリ塩化ビニル、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂に例示される有機ポリマーから構成された可撓性を有するプラスチック・フィルムやプラスチック・シート、プラスチック基板を挙げることができ、あるいは又、雲母を挙げることができる。このような可撓性を有する有機ポリマー、高分子材料から構成された材料を使用すれば、例えば曲面形状を有する画像表示装置や電子機器への電子デバイスや半導体装置(TFT)の組込みあるいは一体化が可能となる。あるいは又、電子デバイス製造用基板として、各種ガラス基板や、表面に絶縁膜が形成された各種ガラス基板、石英基板、表面に絶縁膜が形成された石英基板、シリコン基板、表面に絶縁膜が形成されたシリコン基板、サファイヤ基板、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル等の各種合金や各種金属から成る金属基板、金属箔、紙を挙げることができる。電子デバイス製造用基板として、その他、導電性基板(金やアルミニウム等の金属から成る基板、高配向性グラファイトから成る基板、ステンレス鋼基板等)を挙げることができる。これらの電子デバイス製造用基板の上に、密着性や平坦性を改善するためのバッファー層やガスバリア性を向上させるためのバリア膜等の機能性膜を形成してもよい。これらの電子デバイス製造用基板の中には加工に用いるレーザ光を吸収するものもあり、レーザ光の吸収による発熱が問題となる場合、電子デバイス製造用基板上にレーザ光を吸収しない層(レーザ光非吸収層)あるいは吸収し難い層(レーザ光難吸収層)を設けることで、このような問題の発生を回避することができる。尚、レーザ光非吸収層やレーザ光難吸収層を構成する材料として、例えば、シリコンの酸化物SiOx、窒化物SiNY、酸窒化物SiOXY、酸化アルミニウムAlOx、ポリエチレン、ポリプロピレン、PMMAやフッ素系樹脂等を挙げることができる。
電子デバイスを支持、保持する支持部材として、上記の電子デバイス製造用基板を挙げることができるし、導電性基板(金やアルミニウム等の金属から成る基板、高配向性グラファイトから成る基板、ステンレス鋼基板等といった各種合金や各種金属から成る基板)を挙げることができる。また、支持部材上に設けられた絶縁膜を構成する材料として、ゲート絶縁層を構成する材料を挙げることもできるし、公知の絶縁膜を広く用いることができる。
本開示の電子デバイスは、所謂3端子構造を有していてもよいし、2端子構造を有していてもよい。3端子構造を有する電子デバイスによって、例えば、前述したように、電界効果トランジスタ、より具体的には、薄膜トランジスタ(TFT)が構成される。あるいは又、3端子構造を有する電子デバイスによって、例えば、発光素子が構成される。即ち、制御電極、第1電極及び第2電極への電圧の印加によって能動層が発光する発光素子(有機発光素子、有機発光トランジスタ)を構成することができる。これらの電子デバイスにおいては、制御電極に印加される電圧によって、第1電極から第2電極に向かって能動層に流れる電流が制御される。電子デバイスが、電界効果トランジスタとしての機能を発揮するか、発光素子として機能するかは、第1電極及び第2電極への電圧印加状態(バイアス)に依存する。先ず、第2電極からの電子注入が起こらない範囲のバイアスを加えた上で制御電極を変調することにより、第1電極から第2電極へ電流が流れる。これがトランジスタ動作である。一方、正孔が十分に蓄積された上で第1電極及び第2電極へのバイアスが増加されると電子注入が始まり、正孔との再結合によって発光が起こる。また、2端子構造を有する電子デバイスとして、能動層への光の照射によって第1電極と第2電極との間に電流が流れる光電変換素子を挙げることができる。
本開示の電子デバイスをセンサーとして用いることもできる。センサーとして、光センサーや、光電変換素子(具体的には、太陽電池やイメージセンサー)を挙げることができる。具体的には、光センサーの能動層を構成する有機半導体分子として、光(可視光だけでなく、紫外線や赤外線を含む)に対して吸収性のある色素を使用すればよい。また、光電変換素子にあっては、能動層への光(可視光だけでなく、紫外線や赤外線を含む)の照射によって第1電極と第2電極との間に電流が流れる。尚、3端子構造を有する電子デバイスからも光電変換素子を構成することができ、この場合、制御電極への電圧の印加は行わなくともよいし、行ってもよく、後者の場合、制御電極への電圧の印加によって、流れる電流の変調を行うことが可能となる。
本開示の電子デバイスを組み込む装置の一例として、限定するものではないが、画像表示装置を例示することができる。本開示の画像表示装置として、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマ表示装置、電気泳動表示素子を備えた電気泳動表示装置、冷陰極電界放出表示装置、発光ダイオード等の半導体発光素子を備えた表示装置等を例示することができる。また、画像表示装置は、例えば、所謂デスクトップ型のパーソナルコンピュータ、ノートブック型パーソナルコンピュータ、モバイル型パーソナルコンピュータ、タブレット型パーソナルコンピュータを含むタブレット端末、PDA(パーソナル・デジタル・アシスト)、カーナビゲーションシステム、携帯電話やスマートフォン、ゲーム機、電子ブック、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板等の掲示板、コピー機、プリンター用紙代替のリライタブルペーパー、電卓、家電製品の表示部、ポイントカード等のカード表示部、電子広告、電子POP等における各種画像表示装置(例えば、上記の各種画像表示装置)を挙げることができる。また、各種照明装置を挙げることもできる。
本開示の電子デバイスを、画像表示装置や、電子ペーパー、RFIDs(Radio Frequency Identification Card)等を含む各種の電子機器に適用、使用する場合、支持部材に多数の電子デバイスを集積したモノリシック集積回路としてもよいし、各電子デバイスを切断して個別化し、ディスクリート部品として使用してもよい。また、電子デバイスを樹脂にて封止してもよい。
実施例1は、本開示の第1の態様に係る電子デバイス、具体的には、ボトムコンタクト/ボトムゲート型の電子デバイス(より具体的には、半導体装置である薄膜トランジスタ,TFT)、本開示の画像表示装置を構成する基板、及び、本開示の画像表示装置に関する。実施例1の電子デバイスの模式的な一部断面図を図1Aに示し、能動層等の配置を示す模式図を図1Bに示す。尚、図1Aの模式的な一部断面図は、図1Bの矢印A−Aに沿った一部断面図である。また、後述する図2A、図3A、図4A、図5A、図6A、図7A、図8A、図9A、図10A、図11A、図12A、図13A、図14A、図15A及び図16Aに示す電子デバイスの模式的な一部断面図は、図1Bの矢印A−Aに沿ったと同様の一部断面図である。
実施例1あるいは後述する実施例2の電子デバイスは、ボトムコンタクト型の電子デバイスであり、
基体10上に離間して形成された第1電極26,36及び第2電極27,37、
有機半導体材料層13から成り、第1電極26,36と第2電極27,37との間の基体10上に形成された能動層23,33、及び、能動層23,33から延在する能動層延在部24,34、
少なくとも能動層23,33上に形成された保護膜28,38、並びに、
全面を覆う絶縁層29,32、
を備えている。そして、保護膜28,38は、少なくとも鋭角にて交わる2辺を有するようにパターニングされており、これらの2辺が交わる保護膜28,38の頂点部分28A,38Aは面取りされている。尚、実施例1あるいは後述する実施例2の電子デバイスにあっては、辺が鋭角にて交わる保護膜28,38の全ての頂点部分28A,38Aは面取りされている。具体的には、保護膜28,38の平面形状は矩形であり、保護膜28,38の頂点部分(コーナー部)28A,38Aの全てが面取りされている。面取り部分の形状は弧(1/4円弧)である。
また、実施例1の画像表示装置を構成する基板(バックプレーン)は、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例4の電子デバイスの複数が、第1の方向及び第2の方向に2次元マトリクス状に配列された基板である。更には、実施例1の画像表示装置は、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例4の画像表示装置を構成する基板を備えている。
そして、実施例1の電子デバイスにあっては、上述したとおり、能動層23の周囲には、有機半導体材料層13から成り、能動層23から延在する能動層延在部24が形成されており、能動層延在部24の外形は閉曲線から構成されている。具体的には、能動層延在部24の外形は矩形である。能動層延在部24は、第1電極26及び第2電極27の一部の上に形成されている。保護膜28は、能動層23及び能動層延在部24を覆っている(図1B参照)。
ここで、実施例1の電子デバイスは、3端子型電子デバイスであり、
基体10は、電子デバイス製造用基板11上に形成された制御電極21、及び、制御電極21を覆う層間絶縁層22から成り、
制御電極21は、層間絶縁層22を介して能動層23に対向している。具体的には、実施例1の電子デバイスは、ボトムコンタクト/ボトムゲート型の薄膜トランジスタ(TFT)から成り、
制御電極21は、ゲート電極に相当し、
層間絶縁層22は、ゲート絶縁層に相当し、
第1電極26及び第2電極27は、ソース/ドレイン電極に相当し、
能動層23は、チャネル形成領域に相当する。
尚、以下の説明において、制御電極の代わりにゲート電極という用語を用い、層間絶縁層の代わりにゲート絶縁層という用語を用いる場合がある。
実施例1〜実施例4の画像表示装置を構成する基板(バックプレーン)は、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例4の電子デバイス(TFT)の複数が、第1の方向及び第2の方向に2次元マトリクス状に配列されており、
第1の方向に沿って配列された複数の電子デバイスにおける制御電極21,31,41,51(ゲート電極)は、第1の方向に沿って延びるゲート配線に接続されており、
第2の方向に沿って配列された複数の電子デバイスにおける第1電極26,36,46,56(一方のソース/ドレイン電極)は、第2の方向に沿って延びる信号配線に接続されている。
更には、実施例1〜実施例4の画像表示装置は、実施例1の画像表示装置を構成する基板(バックプレーン)を備えている。
ここで、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例4において、基体10は、例えば、ガラス基板から成る電子デバイス製造用基板11、及び、電子デバイス製造用基板11の表面に形成されたSiO2から成る絶縁膜12から構成されている。実施例1あるいは後述する実施例3にあっては、基体10は、更に、制御電極(ゲート電極)21,41、及び、層間絶縁層(ゲート絶縁層)22,42から構成されている。制御電極(ゲート電極)21,31,41,51は、例えば、アルミニウム(Al)や、AlとTiの積層構造から成る。能動層23,33,43,53や能動層延在部24,34,44,54、不活性領域25,35,45,55を構成する有機半導体材料層13は、例えば、ペンタセンやTIPS−ペンタセン、ペリキサンテノキサンテン(PXX)の誘導体(より具体的には、例えば、エチルフェニル−PXX)から成る。第1電極26,36,46,56及び第2電極27,37,47,57(一対のソース/ドレイン電極)は、例えば、金(Au)や銅(Cu)から成る。保護膜28,38,48,58は、フッ素系樹脂から成る。
また、実施例1あるいは後述する実施例3において、ゲート絶縁層22は、例えば、ポリビニルフェノール(PVP)から成る。また、絶縁層(パッシベーション膜)29は、 含フッ素エーテルポリマーから成る。
図1B、図2B、図3B、図4Bに示すように、チャネル長に沿った、第2電極27と対向する第1電極26の端面から保護膜28の縁部までの距離L0、第1電極26と対向する第2電極27の端面から保護膜28の縁部までの距離L0は、例えば、1μm以上であることが好ましく、具体的には、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例4にあっては、例えば、10μmとした。
以下、図17A、図17B及び図17Cの基体等の模式的な一部断面図を参照して、実施例1の電子デバイスの製造方法を説明する。尚、これらの模式的な一部断面図は、図1Bの矢印A−Aに沿ったと同様の一部断面図である。
[工程−100]
先ず、電子デバイス製造用基板11上にゲート電極21を形成する。具体的には、電子デバイス製造用基板11の上に形成された絶縁膜12の一部をハードマスクで覆った状態で、ゲート電極21を真空蒸着法によって形成する。こうして、ゲート電極21をフォトリソグラフィ・プロセス無しで形成することができる。但し、ゲート電極21の形成方法はこれに限定するものではなく、ゲート電極21を構成する導電材料層の成膜技術及びエッチング技術の組合せに基づき形成してもよいし、所謂リフト・オフ法に基づき形成してもよいし、印刷法に基づき形成してもよい。
[工程−110]
次に、絶縁膜12及びゲート電極21上にゲート絶縁層22を形成する。具体的には、スピンコート法に基づき、全面にゲート絶縁層22を形成する。より具体的には、絶縁膜12及び制御電極21の上に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)及び架橋剤を含むポリビニルフェノール(PVP)溶液を塗布した後、150゜Cに加熱することで、ポリビニルフェノールから成るゲート絶縁層22を得ることができる。こうして、電子デバイス製造用基板11上に形成された制御電極21、及び、制御電極21を覆う層間絶縁層22から成る基体10を得ることができる。
[工程−120]
その後、基体10の上に、第1電極26及び第2電極27(一対のソース/ドレイン電極)を形成する。即ち、第1電極26及び第2電極27を構成する導電材料層の成膜技術及びエッチング技術の組合せに基づき、第1電極26及び第2電極27を形成することができる。但し、第1電極26及び第2電極27の形成方法はこれに限定するものではなく、第1電極26及び第2電極27を形成すべき領域以外の領域をハードマスクで覆った状態で、第1電極26及び第2電極27を真空蒸着法によって形成してもよいし、所謂リフト・オフ法に基づき形成してもよいし、印刷法に基づき形成してもよい。こうして、図17Aに示す構造を得ることができる。
[工程−130]
次に、有機半導体材料層13から成る能動層23及び能動層延在部24を形成する。具体的には、ゲート絶縁層22、第1電極26及び第2電極27の上に有機半導体材料層13を、例えば、スピンコート法に基づき形成する。スピンコート法においては、溶剤に有機半導体材料を溶解した有機半導体材料溶液、具体的には、エチルフェニル−PXXをトルエンに溶かした有機半導体材料溶液を使用した。次いで、有機半導体材料層13をパターニングする。具体的には、レーザアブレーション法によって有機半導体材料層13をパターニングする。より具体的には、有機半導体材料層13の所望の領域に、KrFエキシマレーザから出射された波長248nmのレーザ光を照射することで、有機半導体材料層13の不要な領域を除去し、有機半導体材料層13のパターニングを行う。こうして、図17Bに示す能動層23及び能動層延在部24を得ることができる。
[工程−140]
その後、能動層23及び能動層延在部24を覆う保護膜28を形成する。具体的には、スピンコート法に基づき、フッ素系樹脂から成る保護膜を全面に成膜した後、フォトリソグラフィ技術及びドライエッチング技術に基づき、保護膜をパターニングすることで、平面形状が矩形であり、4つの頂点部分(コーナー部)28Aが面取りされた保護膜28を得ることができる(図17C、図1B参照)。
[工程−150]
次に、全面に絶縁層(パッシベーション膜)29を、スピンコート法に基づき形成する。こうして、図1Aに示した構造の実施例1の電子デバイス(ボトムコンタクト/ボトムゲート型の薄膜トランジスタ)を得ることができる。あるいは又、実施例1の電子デバイス(TFT)を備えた、画像表示装置を構成する基板、画像表示装置を得ることができる。
ところで、絶縁層(パッシベーション膜)29の成膜時、通常、電子デバイス製造用基板11の中心に、絶縁層29を成膜するための溶液(以下、便宜上、『絶縁層用溶液』と呼ぶ)を滴下し、電子デバイス製造用基板11を回転させる。このとき、絶縁層用溶液は、電子デバイス製造用基板11の中心から周縁部に向かって広がっていく。保護膜28の頂点部分(コーナー部)28Aが面取りされていない場合、保護膜28の頂点部分28Aと下地(例えば、ゲート絶縁層22)との間に絶縁層用溶液が浸入し、保護膜28が下地から剥離する虞がある。然るに、保護膜28の頂点部分28Aが面取りされているので、保護膜28の頂点部分28Aと下地との間に絶縁層用溶液が浸入することを確実に防止することができ、保護膜28が下地から剥離することが無く、高い信頼性を有する電子デバイスを得ることができる。
[工程−160]
例えば、画像表示装置の製造にあっては、この工程に引き続き、こうして得られた、画像表示装置の制御部(画素駆動回路)を構成する電子デバイスであるTFTの上あるいは上方に、画像表示部(具体的には、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子あるいは電気泳動表示素子、半導体発光素子等から成る画像表示部)を、周知の方法に基づき形成することで、画像表示装置を製造することができる。ここで、こうして得られた、画像表示装置の制御部(画素駆動回路)を構成する電子デバイスと、画像表示部における電極(例えば、画素電極)とを、例えば、コンタクトホールや配線といった接続部で接続すればよい。以下の実施例2〜実施例4においても同様である。
実施例1の電子デバイスにあっては、保護膜は、少なくとも鋭角にて交わる2辺を有するようにパターニングされており、これらの2辺が交わる保護膜の頂点部分は面取りされているので、絶縁層(パッシベーション膜)を形成する際、保護膜が能動層や能動層延在部から剥離すること無く、能動層を確実に保護することができる。しかも、保護膜がパターニングされているので、電子デバイスの全面を覆う絶縁層と第1電極、第2電極、ゲート絶縁層との間に高い密着性を確保することができ、絶縁層(パッシベーション膜)が剥離するといった問題が生じることも無い。また、保護膜の頂面と絶縁層(パッシベーション膜)との間の密着性向上のために、保護膜の頂面に種々の処理(例えば、表面親水化のための処理)を施す作業も不要であり、電子デバイス製造工程の簡素化を図ることができるし、能動層へのダメージ発生を回避することもできる。尚、複数の頂点部分の一部のみが面取りされていてもよく、この場合、各電子デバイスにおいて、電子デバイス製造用基板(あるいはバックプレーン)の中心に近い側の頂点部分を面取りすることが好ましい。
実施例1の電子デバイスの変形例の模式的な一部断面図を図2Aに示し、能動層等の配置を示す模式図を図2Bに示す。この変形例にあっては、保護膜28は、能動層延在部24の一部の上及び能動層23の上に形成されている。尚、保護膜28を、能動層23の上に形成してもよい。
あるいは又、実施例1の電子デバイスの変形例の模式的な一部断面図を図3A、図4Aに示し、能動層等の配置を示す模式図を図3B、図4Bに示す。これらの変形例にあっては、有機半導体材料層13から成り、不活性処理が施された不活性領域25が、能動層延在部24から延在している。図3B、図4Bにおいては、不活性領域25を明示するために、不活性領域25に斜線を付した。ここで、図3A、図3Bに示す例では、保護膜28は、能動層延在部24の一部の上及び能動層23の上に形成されており、図4A、図4Bに示す例では、保護膜28は、能動層23及び能動層延在部24を覆っている。尚、保護膜28を、能動層23の上に形成してもよい。照射条件を最適化したレーザ照射によって、不活性領域25を得ることができる。以下の実施例においても同様である。尚、図3B、図7B、図11B、図15Bにおいて実線14で示す境界が能動層延在部24と不活性領域25の境界であり、図4B、図8B、図12B、図16Bにおいて一点鎖線14で示す境界が能動層延在部24と不活性領域25の境界である。
実施例2は、実施例1の変形であり、ボトムコンタクト/トップゲート型の電子デバイスに関する。実施例2の電子デバイスの、図1Aの矢印A−Aに沿ったと同様の模式的な一部断面図を図5Aに示し、能動層等の配置を示す模式図を図5Bに示すが、実施例2の電子デバイスにあっては、絶縁層32を介して能動層33に対向した制御電極31を更に備えている。具体的には、実施例2の電子デバイスは、ボトムコンタクト/トップゲート型の薄膜トランジスタ(TFT)から成り、
制御電極31は、ゲート電極に相当し、
絶縁層32は、ゲート絶縁層に相当し、
第1電極36及び第2電極37は、ソース/ドレイン電極に相当し、
能動層33は、チャネル形成領域に相当する。
そして、実施例2の電子デバイスにあっても、上述したとおり、能動層33の周囲には、有機半導体材料層13から成り、能動層33から延在する能動層延在部34が形成されており、能動層延在部34の外形は閉曲線から構成されている。具体的には、能動層延在部34の外形は矩形である。能動層延在部34は、第1電極36及び第2電極37の一部の上に形成されている。保護膜38は、能動層33及び能動層延在部34を覆っている(図5B参照)。
実施例2あるいは後述する実施例4において、絶縁層(ゲート絶縁層)32は、例えば、ポリビニルフェノール(PVP)から成る。また、パッシベーション膜38は、含フッ素エーテルポリマーから成る。
以下、図18A、図18B及び図18Cの基体等の模式的な一部断面図を参照して、実施例2の電子デバイスの製造方法を説明する。尚、これらの模式的な一部断面図は、図1Bの矢印A−Aに沿ったと同様の一部断面図である。
[工程−200]
先ず、電子デバイス製造用基板11の上に形成された絶縁膜12の上に、実施例1の[工程−120]と同様にして、第1電極36及び第2電極37(一対のソース/ドレイン電極)を形成する。こうして、図18Aに示す構造を得ることができる。
[工程−210]
次に、実施例1の[工程−130]と同様にして、第1電極36、第2電極37、絶縁膜12の上に、有機半導体材料層13から成る能動層33及び能動層延在部34を形成する。
[工程−220]
その後、実施例1の[工程−140]と同様にして、能動層33及び能動層延在部34を覆う保護膜38を形成する。こうして、図18Bに示す構造を得ることができる。
[工程−230]
次に、実施例1の[工程−110]と同様にして、保護膜38、第1電極36、第2電極37、絶縁膜12上に絶縁層(ゲート絶縁層)32を形成する。こうして、図18Cに示す構造を得ることができる。
ところで、絶縁層32の成膜時、通常、電子デバイス製造用基板11の中心に、絶縁層32を成膜するための溶液(絶縁層用溶液)を滴下し、電子デバイス製造用基板11を回転させる。このとき、絶縁層用溶液は、電子デバイス製造用基板11の中心から周縁部に向かって広がっていく。保護膜38の頂点部分(コーナー部)38Aが面取りされていない場合、保護膜38の頂点部分38Aと下地(例えば、絶縁膜12)との間に絶縁層用溶液が浸入し、保護膜38が下地から剥離する虞がある。然るに、保護膜38の頂点部分38Aが面取りされているので、保護膜38の頂点部分38Aと下地との間に絶縁層用溶液が浸入することを確実に防止することができ、保護膜38が下地から剥離することが無く、高い信頼性を有する電子デバイスを得ることができる。
[工程−240]
その後、実施例1の[工程−100]と同様にして、絶縁層(ゲート絶縁層)32上にゲート電極31を形成する。
[工程−250]
次に、全面に、パッシベーション膜38をスピンコート法に基づき形成する。こうして、図5Aに示した構造の実施例2の電子デバイス(ボトムコンタクト/トップゲート型の薄膜トランジスタ)を得ることができる。あるいは又、実施例2の電子デバイス(TFT)を備えた、画像表示装置を構成する基板、画像表示装置を得ることができる。
[工程−260]
例えば、画像表示装置の製造にあっては、更に、実施例1の[工程−160]と同様にして、画像表示装置を製造することができる。
実施例2の電子デバイスの変形例の模式的な一部断面図を図6Aに示し、能動層等の配置を示す模式図を図6Bに示す。この変形例にあっては、保護膜38は、能動層延在部34の一部の上及び能動層33の上に形成されている。尚、保護膜38を、能動層33の上に形成してもよい。
あるいは又、実施例2の電子デバイスの変形例の模式的な一部断面図を図7A、図8Aに示し、能動層等の配置を示す模式図を図7B、図8Bに示す。これらの変形例にあっては、有機半導体材料層13から成り、不活性処理が施された不活性領域35が、能動層延在部34から延在している。図7B、図8Bにおいては、不活性領域35を明示するために、不活性領域35に斜線を付した。ここで、図7A、図7Bに示す例では、保護膜38は、能動層延在部34の一部の上及び能動層33の上に形成されており、図8A、図8Bに示す例では、保護膜38は、能動層33及び能動層延在部34を覆っている。尚、保護膜38を、能動層33の上に形成してもよい。
実施例3は、本開示の第2の態様に係る電子デバイス、具体的には、トップコンタクト/ボトムゲート型の電子デバイス(より具体的には、半導体装置である薄膜トランジスタ,TFT)、本開示の画像表示装置を構成する基板、及び、本開示の画像表示装置に関する。実施例3の電子デバイスの模式的な一部断面図を図9Aに示し、能動層等の配置を示す模式図を図9Bに示す。
実施例3あるいは後述する実施例4の電子デバイスは、トップコンタクト型の電子デバイスであり、
有機半導体材料層13から成り、基体10上に形成された能動層43,53、及び、能動層43,53から延在する能動層延在部44,54、
能動層延在部44,54上に、離間して、且つ、能動層43,53を挟んで形成された第1電極46,56及び第2電極47,57、
少なくとも能動層43,53上に形成された保護膜48,58、並びに、
全面を覆う絶縁層49,52、
を備えている。そして、保護膜48,58は、少なくとも鋭角にて交わる2辺を有するようにパターニングされており、これらの2辺が交わる保護膜48,58の頂点部分48A,58Aは面取りされている。尚、実施例3あるいは後述する実施例4の電子デバイスにあっては、辺が鋭角にて交わる保護膜48,58の全ての頂点部分48A,58Aは面取りされている。具体的には、保護膜48,58の平面形状は矩形であり、保護膜48,58の頂点部分(コーナー部)48A,58Aの全てが面取りされている。面取り部分の形状は弧(1/4円弧)である。
そして、実施例3の電子デバイスにあっては、能動層延在部44の外形は閉曲線から構成されている。具体的には、能動層延在部44の外形は矩形である。能動層延在部44は、第1電極46及び第2電極47の一部の上に形成されている。保護膜48は、能動層43及び能動層延在部44を覆っている(図9B参照)。
ここで、実施例3の電子デバイスは、3端子型電子デバイスであり、
基体10は、電子デバイス製造用基板11上に形成された制御電極41、及び、制御電極41を覆う層間絶縁層42から成り、
制御電極41は、層間絶縁層42を介して能動層43に対向している。具体的には、実施例3の電子デバイスは、トップコンタクト/ボトムゲート型の薄膜トランジスタ(TFT)から成り、
制御電極41は、ゲート電極に相当し、
層間絶縁層42は、ゲート絶縁層に相当し、
第1電極46及び第2電極47は、ソース/ドレイン電極に相当し、
能動層43は、チャネル形成領域に相当する。
以下、図19A、図19B及び図19Cの基体等の模式的な一部断面図を参照して、実施例3の電子デバイスの製造方法を説明する。尚、これらの模式的な一部断面図は、図1Bの矢印A−Aに沿ったと同様の一部断面図である。
[工程−300]
先ず、実施例1の[工程−100]、[工程−110]と同様にして、電子デバイス製造用基板11上に設けられた絶縁膜12の上にゲート電極41を形成し、更に、絶縁膜12及びゲート電極41上にゲート絶縁層42を形成する。
[工程−310]
その後、実施例1の[工程−130]と同様にして、ゲート絶縁層42上に有機半導体材料層13から成る能動層43及び能動層延在部44を形成する(図19A参照)。
[工程−320]
次に、実施例1の[工程−120]と同様にして、能動層43及びゲート絶縁層42の上に、第1電極46、第2電極47を形成する(図19B参照)。
[工程−330]
その後、実施例1の[工程−140]と同様にして、能動層43及び能動層延在部44を覆う保護膜48を形成する。こうして、図19Cに示す構造を得ることができる。
[工程−340]
次に、全面に絶縁層(パッシベーション膜)49を、スピンコート法に基づき形成する。こうして、図9Aに示した構造の実施例3の電子デバイス(トップコンタクト/ボトムゲート型の薄膜トランジスタ)を得ることができる。あるいは又、実施例3の電子デバイス(TFT)を備えた、画像表示装置を構成する基板、画像表示装置を得ることができる。
ところで、絶縁層(パッシベーション膜)49の成膜時、通常、電子デバイス製造用基板11の中心に、絶縁層49を成膜するための溶液(絶縁層用溶液と呼ぶ)を滴下し、電子デバイス製造用基板11を回転させる。このとき、絶縁層用溶液は、電子デバイス製造用基板11の中心から周縁部に向かって広がっていく。保護膜48の頂点部分(コーナー部)48Aが面取りされていない場合、保護膜48の頂点部分48Aと下地(例えば、ゲート絶縁層42)との間に絶縁層用溶液が浸入し、保護膜48が下地から剥離する虞がある。然るに、保護膜48の頂点部分48Aが面取りされているので、保護膜48の頂点部分48Aと下地との間に絶縁層用溶液が浸入することを確実に防止することができ、保護膜48が下地から剥離することが無く、高い信頼性を有する電子デバイスを得ることができる。
[工程−350]
例えば、画像表示装置の製造にあっては、更に、実施例1の[工程−160]と同様にして、画像表示装置を製造することができる。
実施例3の電子デバイスの変形例の模式的な一部断面図を図10Aに示し、能動層等の配置を示す模式図を図10Bに示す。この変形例にあっては、保護膜48は、能動層延在部44の一部の上及び能動層43の上に形成されている。尚、保護膜48を、能動層43の上に形成してもよい。
あるいは又、実施例3の電子デバイスの変形例の模式的な一部断面図を図11A、図12Aに示し、能動層等の配置を示す模式図を図11B、図12Bに示す。これらの変形例にあっては、有機半導体材料層13から成り、不活性処理が施された不活性領域45が、能動層延在部44から延在している。図11B、図12Bにおいては、不活性領域45を明示するために、不活性領域45に斜線を付した。ここで、図11A、図11Bに示す例では、保護膜48は、能動層延在部44の一部の上及び能動層43の上に形成されており、図12A、図12Bに示す例では、保護膜48は、能動層43及び能動層延在部44を覆っている。尚、保護膜48を、能動層43の上に形成してもよい。
実施例4は、実施例3の変形であり、トップコンタクト/トップゲート型の電子デバイスに関する。実施例4の電子デバイスの、図1Aの矢印A−Aに沿ったと同様の模式的な一部断面図を図13Aに示し、能動層等の配置を示す模式図を図13Bに示すが、実施例4の電子デバイスにあっては、絶縁層52を介して能動層53に対向した制御電極51を更に備えている。具体的には、実施例4の電子デバイスは、トップコンタクト/トップゲート型の薄膜トランジスタ(TFT)から成り、
制御電極51は、ゲート電極に相当し、
絶縁層52は、ゲート絶縁層に相当し、
第1電極56及び第2電極57は、ソース/ドレイン電極に相当し、
能動層53は、チャネル形成領域に相当する。
そして、実施例4の電子デバイスにあっては、能動層延在部54の外形は閉曲線から構成されている。具体的には、能動層延在部54の外形は矩形である。能動層延在部54は、第1電極56及び第2電極57の一部の上に形成されている。保護膜58は、能動層53及び能動層延在部54を覆っている(図13B参照)。
以下、図20A、図20B及び図20Cの基体等の模式的な一部断面図を参照して、実施例4の電子デバイスの製造方法を説明する。尚、これらの模式的な一部断面図は、図1Bの矢印A−Aに沿ったと同様の一部断面図である。
[工程−400]
先ず、電子デバイス製造用基板11の上に形成された絶縁膜12の上に、実施例1の[工程−130]と同様にして、有機半導体材料層13から成る能動層53及び能動層延在部54を形成する(図20A参照)。
[工程−410]
次に、実施例1の[工程−120]と同様にして、能動層延在部54及び絶縁膜12の上に、第1電極56及び第2電極57(一対のソース/ドレイン電極)を形成する。
[工程−420]
その後、実施例1の[工程−140]と同様にして、能動層53、能動層延在部54、第1電極56及び第2電極57を覆う保護膜58を形成する。こうして、図20Bに示す構造を得ることができる。
[工程−430]
次に、実施例1の[工程−110]と同様にして、保護膜58、第1電極56、第2電極57、絶縁膜12上に絶縁層(ゲート絶縁層)52を形成する。
ところで、絶縁層52の成膜時、通常、電子デバイス製造用基板11の中心に、絶縁層52を成膜するための溶液(絶縁層用溶液)を滴下し、電子デバイス製造用基板11を回転させる。このとき、絶縁層用溶液は、電子デバイス製造用基板11の中心から周縁部に向かって広がっていく。保護膜58の頂点部分(コーナー部)58Aが面取りされていない場合、保護膜58の頂点部分58Aと下地(例えば、絶縁膜12)との間に絶縁層用溶液が浸入し、保護膜58が下地から剥離する虞がある。然るに、保護膜58の頂点部分58Aが面取りされているので、保護膜58の頂点部分58Aと下地との間に絶縁層用溶液が浸入することを確実に防止することができ、保護膜58が下地から剥離することが無く、高い信頼性を有する電子デバイスを得ることができる。
[工程−440]
その後、実施例1の[工程−100]と同様にして、絶縁層(ゲート絶縁層)52上にゲート電極51を形成する。こうして、図20Cに示す構造を得ることができる。
[工程−450]
次に、全面に、パッシベーション膜58をスピンコート法に基づき形成する。こうして、図13Aに示した構造の実施例4の電子デバイス(トップコンタクト/トップゲート型の薄膜トランジスタ)を得ることができる。あるいは又、実施例4の電子デバイス(TFT)を備えた、画像表示装置を構成する基板、画像表示装置を得ることができる。
[工程−460]
例えば、画像表示装置の製造にあっては、更に、実施例1の[工程−160]と同様にして、画像表示装置を製造することができる。
実施例4の電子デバイスの変形例の模式的な一部断面図を図14Aに示し、能動層等の配置を示す模式図を図14Bに示す。この変形例にあっては、保護膜58は、能動層延在部54の一部の上及び能動層53の上に形成されている。尚、保護膜58を、能動層53の上に形成してもよい。
あるいは又、実施例4の電子デバイスの変形例の模式的な一部断面図を図15A、図16Aに示し、能動層等の配置を示す模式図を図15B、図16Bに示す。これらの変形例にあっては、有機半導体材料層13から成り、不活性処理が施された不活性領域55が、能動層延在部54から延在している。図15B、図16Bにおいては、不活性領域55を明示するために、不活性領域55に斜線を付した。ここで、図15A、図15Bに示す例では、保護膜58は、能動層延在部54の一部の上及び能動層53の上に形成されており、図16A、図16Bに示す例では、保護膜58は、能動層53及び能動層延在部54を覆っている。尚、保護膜58を、能動層53の上に形成してもよい。
実施例1〜実施例4においては、専ら、3端子型の電子デバイスを例に取り、本開示の電子デバイスの説明を行ったが、2端子型の電子デバイスとすることもできる。2端子型の電子デバイスは、模式的な一部断面図を図21Aに示すように、
基体10上に離間して形成された第1電極26及び第2電極27、
有機半導体材料層13から成り、第1電極26と第2電極27との間の基体10上に形成された能動層23、及び、能動層23から延在する能動層延在部24、
少なくとも能動層23上に形成された保護膜28、並びに、
全面を覆う絶縁層29、
を備えている。あるいは又、模式的な一部断面図を図21Bに示すように、
有機半導体材料層13から成り、基体10上に形成された能動層43、及び、能動層43から延在する能動層延在部44、
能動層延在部44上に、離間して、且つ、能動層43を挟んで形成された第1電極46及び第2電極47、
少なくとも能動層43上に形成された保護膜48、並びに、
全面を覆う絶縁層49、
を備えている。そして、保護膜28,48は、少なくとも鋭角にて交わる2辺を有するようにパターニングされており、これらの2辺が交わる保護膜28,48の頂点部分は面取りされている。
有機半導体材料層13や電子デバイス製造用基板11、電極66,67を構成する材料を適切に選択することで、この2端子型の電子デバイスを、光センサーや光電変換素子(具体的には、太陽電池やイメージセンサー)、発光素子として機能させることができるし、センサーとして機能させることもできる。
具体的には、有機半導体材料層13を構成する有機半導体分子として光(可視光だけでなく、紫外線や赤外線を含む)に対して吸収性のある色素の使用により光センサーを構成することができるし、有機半導体材料層13への光(可視光だけでなく、紫外線や赤外線を含む)の照射によって第1電極66と第2電極67との間に電流が流れる光電変換素子(具体的には、太陽電池やイメージセンサー)を構成することができる。
以上、本開示を好ましい実施例に基づき説明したが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。電子デバイス、画像表示装置、画像表示装置を構成する基板の構造や構成、形状、形成条件、製造条件は例示であり、適宜変更することができる。本開示の電子デバイスを、例えば、表示装置や各種の電子機器に適用、使用する場合、基体や支持部材に多数の電子デバイスを集積したモノリシック集積回路としてもよいし、各電子デバイスを切断して個別化し、ディスクリート部品として使用してもよい。
実施例1〜実施例4において説明した電子デバイスからセンサーを構成することもできる。例えば、具体的には、電子デバイスから発光素子が構成される。即ち、制御電極、第1電極及び第2電極への電圧の印加によって有機半導体材料層が発光する発光素子(有機発光素子、有機発光トランジスタ)を構成する。そして、制御電極に印加される電圧によって、第1電極から第2電極に向かって有機半導体材料層に流れる電流が制御される。正孔が十分に蓄積された上で第1電極及び第2電極へのバイアスが増加されると電子注入が始まり、正孔との再結合によって発光が起こる。
尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[A01]《電子デバイス・・・第1の態様》
基体上に離間して形成された第1電極及び第2電極、
有機半導体材料層から成り、第1電極と第2電極との間の基体上に形成された能動層、及び、能動層から延在する能動層延在部、
少なくとも能動層上に形成された保護膜、並びに、
全面を覆う絶縁層、
を備えており、
保護膜は、少なくとも鋭角にて交わる2辺を有するようにパターニングされており、
該2辺が交わる保護膜の頂点部分は面取りされている電子デバイス。
[A02]辺が鋭角にて交わる保護膜の全ての頂点部分は面取りされている[A01]に記載の電子デバイス。
[A03]能動層延在部の外形は閉曲線から構成されており、
保護膜は、能動層及び能動層延在部を覆っており、又は、能動層延在部の一部の上及び能動層の上に形成されており、又は、能動層の上に形成されている[A01]又は[A02]に記載の電子デバイス。
[A04]有機半導体材料層から成り、不活性処理が施された不活性領域が、能動層延在部から延在している[A01]又は[A02]に記載の電子デバイス。
[A05]照射条件を最適化したレーザ照射によって、不活性領域を得る[A04]に記載の電子デバイス。
[A06]保護膜は、能動層及び能動層延在部を覆っており、又は、能動層延在部の一部の上及び能動層の上に形成されており、又は、能動層の上に形成されている[A04]又は[A05]に記載の電子デバイス。
[A07]基体は、電子デバイス製造用基板上に形成された制御電極、及び、制御電極を覆う層間絶縁層から成り、
制御電極は、層間絶縁層を介して能動層に対向している[A01]乃至[A06]のいずれか1項に記載の電子デバイス。
[A08]薄膜トランジスタから成り、
制御電極は、ゲート電極に相当し、
層間絶縁層は、ゲート絶縁層に相当し、
第1電極及び第2電極は、ソース/ドレイン電極に相当し、
能動層は、チャネル形成領域に相当する[A07]に記載の電子デバイス。
[A09]絶縁層を介して能動層に対向した制御電極を更に備えている[A01]乃至[A06]のいずれか1項に記載の電子デバイス。
[A10]薄膜トランジスタから成り、
制御電極は、ゲート電極に相当し、
絶縁層は、ゲート絶縁層に相当し、
第1電極及び第2電極は、ソース/ドレイン電極に相当し、
能動層は、チャネル形成領域に相当する[A09]に記載の電子デバイス。
[B01]《電子デバイス・・・第2の態様》
有機半導体材料層から成り、基体上に形成された能動層、及び、能動層から延在する能動層延在部、
能動層延在部上に、離間して、且つ、能動層を挟んで形成された第1電極及び第2電極、
少なくとも能動層上に形成された保護膜、並びに、
全面を覆う絶縁層、
を備えており、
保護膜は、少なくとも鋭角にて交わる2辺を有するようにパターニングされており、
該2辺が交わる保護膜の頂点部分は面取りされている電子デバイス。
[B02] 辺が鋭角にて交わる保護膜の全ての頂点部分は面取りされている[B01]に記載の電子デバイス。
[B03]能動層延在部の外形は閉曲線から構成されており、
保護膜は、能動層及び能動層延在部を覆っており、又は、能動層延在部の一部の上及び能動層の上に形成されており、又は、能動層の上に形成されている[B01]又は[B02]に記載の電子デバイス。
[B04]有機半導体材料層から成り、不活性処理が施された不活性領域が、能動層延在部から延在している[B01]乃至[B03]のいずれか1項に記載の電子デバイス。
[B05]照射条件を最適化したレーザ照射によって、不活性領域を得る[B04]に記載の電子デバイス。
[B06]基体は、電子デバイス製造用基板上に形成された制御電極、及び、制御電極を覆う層間絶縁層から成り、
制御電極は、層間絶縁層を介して能動層に対向している[B01]乃至[B05]のいずれか1項に記載の電子デバイス。
[B07]薄膜トランジスタから成り、
制御電極は、ゲート電極に相当し、
層間絶縁層は、ゲート絶縁層に相当し、
第1電極及び第2電極は、ソース/ドレイン電極に相当し、
能動層は、チャネル形成領域に相当する[B06]に記載の電子デバイス。
[B08]絶縁層を介して能動層に対向した制御電極を更に備えている[B01]乃至[B05]のいずれか1項に記載の電子デバイス。
[B09]薄膜トランジスタから成り、
制御電極は、ゲート電極に相当し、
絶縁層は、ゲート絶縁層に相当し、
第1電極及び第2電極は、ソース/ドレイン電極に相当し、
能動層は、チャネル形成領域に相当する[B08]に記載の電子デバイス。
[C01]《画像表示装置を構成する基板》
[A01]乃至[B09]のいずれか1項に記載の電子デバイスの複数が、第1の方向及び第2の方向に2次元マトリクス状に配列された、画像表示装置を構成する基板。
[C02]第1の方向に沿って配列された複数の電子デバイスにおける制御電極は、第1の方向に沿って延びるゲート配線に接続されており、
第2の方向に沿って配列された複数の電子デバイスにおける第1電極あるいは第2電極は、第2の方向に沿って延びる信号配線に接続されている[C01]に記載の画像表示装置を構成する基板。
[D01]《画像表示装置》
[C01]又は[C02]に記載の画像表示装置を構成する基板を備えた画像表示装置。
10・・・基体、11・・・電子デバイス製造用基板、12・・・絶縁膜、13・・・有機半導体材料層、14・・・能動層延在部と不活性領域の境界、21,31,41,51・・・制御電極(ゲート電極)、22,42・・・層間絶縁層(ゲート絶縁層)、32,52・・・絶縁層(ゲート絶縁層)、23,33,43,53・・・能動層、24,34,44,54・・・能動層延在部、25,35,45,55・・・不活性領域、26,36,46,56・・・第1電極(ソース/ドレイン電極)、27,37,47,57・・・第2電極(ソース/ドレイン電極)、28,38,48,58・・・保護膜、28A,38A,48A,58A・・・保護膜の頂点部分(コーナー部)、29,49・・・絶縁層(パッシベーション膜)

Claims (15)

  1. 基体上に離間して形成された第1電極及び第2電極、
    有機半導体材料層から成り、第1電極と第2電極との間の基体上に形成された能動層、及び、能動層から延在する能動層延在部、
    少なくとも能動層上に形成された保護膜、並びに、
    全面を覆う絶縁層、
    を備えており、
    保護膜は、少なくとも鋭角にて交わる2辺を有するようにパターニングされており、
    該2辺が交わる保護膜の頂点部分は面取りされている電子デバイス。
  2. 辺が鋭角にて交わる保護膜の全ての頂点部分は面取りされている請求項1に記載の電子デバイス。
  3. 能動層延在部の外形は閉曲線から構成されており、
    保護膜は、能動層及び能動層延在部を覆っており、又は、能動層延在部の一部の上及び能動層の上に形成されており、又は、能動層の上に形成されている請求項1に記載の電子デバイス。
  4. 有機半導体材料層から成り、不活性処理が施された不活性領域が、能動層延在部から延在している請求項1に記載の電子デバイス。
  5. 保護膜は、能動層及び能動層延在部を覆っており、又は、能動層延在部の一部の上及び能動層の上に形成されており、又は、能動層の上に形成されている請求項4に記載の電子デバイス。
  6. 基体は、電子デバイス製造用基板上に形成された制御電極、及び、制御電極を覆う層間絶縁層から成り、
    制御電極は、層間絶縁層を介して能動層に対向している請求項1に記載の電子デバイス。
  7. 絶縁層を介して能動層に対向した制御電極を更に備えている請求項1に記載の電子デバイス。
  8. 有機半導体材料層から成り、基体上に形成された能動層、及び、能動層から延在する能動層延在部、
    能動層延在部上に、離間して、且つ、能動層を挟んで形成された第1電極及び第2電極、
    少なくとも能動層上に形成された保護膜、並びに、
    全面を覆う絶縁層、
    を備えており、
    保護膜は、少なくとも鋭角にて交わる2辺を有するようにパターニングされており、
    該2辺が交わる保護膜の頂点部分は面取りされている電子デバイス。
  9. 辺が鋭角にて交わる保護膜の全ての頂点部分は面取りされている請求項8に記載の電子デバイス。
  10. 能動層延在部の外形は閉曲線から構成されており、
    保護膜は、能動層及び能動層延在部を覆っており、又は、能動層延在部の一部の上及び能動層の上に形成されており、又は、能動層の上に形成されている請求項8に記載の電子デバイス。
  11. 有機半導体材料層から成り、不活性処理が施された不活性領域が、能動層延在部から延在している請求項8に記載の電子デバイス。
  12. 基体は、電子デバイス製造用基板上に形成された制御電極、及び、制御電極を覆う層間絶縁層から成り、
    制御電極は、層間絶縁層を介して能動層に対向している請求項8に記載の電子デバイス。
  13. 絶縁層を介して能動層に対向した制御電極を更に備えている請求項8に記載の電子デバイス。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の電子デバイスの複数が、第1の方向及び第2の方向に2次元マトリクス状に配列された、画像表示装置を構成する基板。
  15. 請求項14に記載の画像表示装置を構成する基板を備えた画像表示装置。
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