JP2015019000A - 電子デバイス及びその製造方法、並びに、画像表示装置及び画像表示装置を構成する基板 - Google Patents

電子デバイス及びその製造方法、並びに、画像表示装置及び画像表示装置を構成する基板 Download PDF

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    • H10K10/484Insulated gate field-effect transistors [IGFETs] characterised by the channel regions

Abstract

【課題】有機半導体材料層のパターニングに起因した特性劣化が生じ難いだけでなく、特性の向上を図り得る構成、構造を有する電子デバイスを提供する。【解決手段】電子デバイスは、第1電極26及び第2電極27、パターニングされた有機半導体材料層23、並びに、有機半導体材料層23から延在し、パターニングされ、有機半導体材料層23を構成する有機半導体材料が変質した導電性の変質領域30を備えており、第1電極26と第2電極27とを結ぶ任意の経路の少なくとも一部には、変質領域30が存在しない。【選択図】 図1

Description

本開示は、電子デバイス及びその製造方法、並びに、画像表示装置及び画像表示装置を構成する基板に関する。
現在、多くの電子機器に用いられている薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor,TFT)を含む電界効果トランジスタ(FET)は、例えば、支持体上に形成されたゲート電極、ゲート電極上を含む支持体上に形成されたSiO2から成るゲート絶縁層、並びに、ゲート絶縁層上に形成されたチャネル形成領域及びソース/ドレイン電極から構成されている。そして、このような構造を有する電界効果トランジスタの作製には、通常、非常に高価な半導体製造装置が使用されており、製造コストの低減が強く要望されている。
そうした中、最近、有機半導体材料から成る薄膜を用いた電子デバイスの開発が精力的に行われており、その中でも、有機トランジスタといった有機エレクトロニクスデバイス(以下、単に、有機デバイスと略称する場合がある)が注目を浴びている。この有機デバイスの最終的な目標として、低コスト、軽量、可撓性、高性能を挙げることができる。有機半導体材料は、シリコンを中心とする無機材料と比較して、
(1)低温で、簡易なプロセスにて、大面積の有機デバイスを低コストで製造することができる。
(2)可撓性を有する有機デバイスを製造することが可能である。
(3)有機材料を構成する分子を所望の形態に修飾することで、有機デバイスの性能や物性を制御することができる。
といった種々の利点を有している。
そして、特に、低温で、簡易なプロセスとして、印刷法等の塗布成膜法の検討が進められている。然るに、塗布成膜法にて有機半導体材料層から成るチャネル形成領域を形成した場合、あるいは又、成膜方法に依っては、有機半導体材料層をパターニングしないと漏れ電流が増加するといった問題が生じ得る。そして、このような問題を回避するためのパターニング技術として、レーザアブレーション技術が、例えば、特開2011−249498から公知である。
特開2011−249498
ところで、有機半導体材料層をレーザアブレーション技術に基づきパターニングすると、最終的に得られる有機トランジスタにおいて、やはり、漏れ電流が上昇することが、本発明者の検討によって判明した。そして、この現象を詳しく調べると、有機半導体材料層に導電性の領域が形成されていることに起因することが判明した。
従って、本開示の目的は、有機半導体材料層のパターニングに起因した特性劣化が生じ難いだけでなく、特性の向上を図り得る構成、構造を有する電子デバイス及びその製造方法、並びに、画像表示装置、及び、画像表示装置を構成する基板を提供することにある。
上記の目的を達成するための本開示の電子デバイスは、
第1電極及び第2電極、
パターニングされた有機半導体材料層、並びに、
有機半導体材料層から延在し、パターニングされ、有機半導体材料層を構成する有機半導体材料が変質した導電性の変質領域、
を備えており、
第1電極と第2電極とを結ぶ任意の経路の少なくとも一部には、変質領域が存在しない。
上記の目的を達成するための本開示の画像表示装置を構成する基板は、本開示の電子デバイスの複数が、第1の方向及び第2の方向に2次元マトリクス状に配列された基板である。
上記の目的を達成するための本開示の画像表示装置は、本開示の画像表示装置を構成する基板を備えている。
上記の目的を達成するための本開示の第1の態様に係る電子デバイスの製造方法は、
基体上に、有機半導体材料から成る有機半導体材料層を形成した後、有機半導体材料層をパターニングし、有機半導体材料層上に第1電極、第2電極を形成し、次いで、
パターニングされた有機半導体材料層の第1電極及び第2電極が延びる方向と平行な辺を第1の辺及び第3の辺とし、第1の辺と第3の辺とを結ぶ辺を第2の辺及び第4の辺としたとき、有機半導体材料層の第2の辺及び第4の辺に沿った有機半導体材料層の部分を除去する、
各工程を備えている。
上記の目的を達成するための本開示の第2の態様に係る電子デバイスの製造方法は、
基体上に、少なくとも、第1電極、第2電極、有機半導体材料から成る有機半導体材料層を形成した後、有機半導体材料層をパターニングし、以て、第1電極及び第2電極が延びる方向に平行な第1の辺及び第3の辺、並びに、第1の辺と第3の辺とを結ぶ第2の辺及び第4の辺を有する有機半導体材料層を形成し、次いで、
有機半導体材料層の第2の辺及び第4の辺に沿った有機半導体材料層の部分を除去する、
各工程を備えている。
本開示にあっては、第1電極と第2電極とを結ぶ任意の経路の少なくとも一部に変質領域が存在しないので、電流の短絡経路が存在せず、漏れ電流の低減を図ることができるし、電子デバイスの特性劣化が生じ難い。その一方で、有機半導体材料が変質した導電性の変質領域を備えているので、例えば、オン電流の増加、コンタクト抵抗の低下といった電子デバイスの特性向上を図ることが可能となる。尚、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また、付加的な効果があってもよい。
図1A、図1B、及び、図1Cは、それぞれ、実施例1の電子デバイスにおける有機半導体材料層等の配置を示す模式図、図1Aの矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図、及び、図1Aの矢印C−Cに沿った模式的な一部断面図である。 図2A、及び、図2Bは、それぞれ、実施例1の電子デバイスの変形例における有機半導体材料層等の配置を示す模式図、及び、図2Aの矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図であり、図2Cは、実施例2の電子デバイスの、図1Aの矢印B−Bに沿ったと同様の模式的な一部断面図である。 図3Aは、実施例1の電子デバイスの製造方法を説明するための、図1Aの矢印B−Bに沿ったと同様の基体等の模式的な一部断面図であり、図3B、及び、図3Cは、それぞれ、図3Aに引き続き、実施例1の電子デバイスの製造方法を説明するための、図1Aの矢印B−Bに沿ったと同様の基体等の模式的な一部断面図、及び、有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。 図4A、及び、図4Bは、図3B及び図3Cに引き続き、実施例1の電子デバイスの製造方法を説明するための、図1Aの矢印B−Bに沿ったと同様の基体等の模式的な一部断面図、及び、有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。 図5Aは、図4Bに引き続き、実施例1の電子デバイスの製造方法を説明するための有機半導体材料層等の配置を示す模式図であり、図5Bは、図4Bに引き続き、実施例1の電子デバイスの別の製造方法を説明するための有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。 図6A、図6B、及び、図6Cは、それぞれ、実施例3の電子デバイスにおける有機半導体材料層等の配置を示す模式図、図6Aの矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図、及び、図6Aの矢印C−Cに沿った模式的な一部断面図である。 図7A及び図7Bは、それぞれ、実施例3の電子デバイスの変形例の、図6Aの矢印B−B及び矢印C−Cに沿ったと同様の模式的な一部断面図であり、図7Cは、実施例4の電子デバイスの、図6Aの矢印B−Bに沿ったと同様の模式的な一部断面図である。 図8A及び図8Bは、実施例3の電子デバイスの製造方法を説明するための、図6Aの矢印B−Bに沿ったと同様の基体等の模式的な一部断面図である。 図9A、及び、図9Bは、図8Bに引き続き、実施例3の電子デバイスの製造方法を説明するための、図6Aの矢印B−Bに沿ったと同様の基体等の模式的な一部断面図、及び、有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。 図10Aは、図9Bに引き続き、実施例3の電子デバイスの製造方法を説明するための有機半導体材料層等の配置を示す模式図であり、図10Bは、図9Bに引き続き、実施例3の電子デバイスの別の製造方法を説明するための有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。 図11A、図11B、及び、図11Cは、それぞれ、実施例5の電子デバイスにおける有機半導体材料層等の配置を示す模式図、図11Aの矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図、及び、図11Aの矢印C−Cに沿った模式的な一部断面図である。 図12A及び図12Bは、それぞれ、実施例5の電子デバイスの変形例の、図11Aの矢印B−B及び矢印C−Cに沿ったと同様の模式的な一部断面図であり、図12Cは、実施例6の電子デバイスの、図11Aの矢印B−Bに沿ったと同様の模式的な一部断面図である。 図13Aは、実施例5の電子デバイスの製造方法を説明するための、図11Aの矢印B−Bに沿ったと同様の基体等の模式的な一部断面図であり、図13B、及び、図13Cは、それぞれ、図13Aに引き続き、実施例5の電子デバイスの製造方法を説明するための、図11Aの矢印B−Bに沿ったと同様の基体等の模式的な一部断面図、及び、有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。 図14Aは、図13Cに引き続き、実施例5の電子デバイスの製造方法を説明するための有機半導体材料層等の配置を示す模式図であり、図14Bは、図13Cに引き続き、実施例5の電子デバイスの別の製造方法を説明するための有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。 図15A、図15B、及び、図15Cは、それぞれ、実施例7の電子デバイスにおける有機半導体材料層等の配置を示す模式図、図15Aの矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図、及び、図15Aの矢印C−Cに沿った模式的な一部断面図である。 図16A及び図16Bは、それぞれ、実施例7の電子デバイスの変形例の、図15Aの矢印B−B及び矢印C−Cに沿ったと同様の模式的な一部断面図であり、図16Cは、実施例8の電子デバイスの、図15Aの矢印B−Bに沿ったと同様の模式的な一部断面図である。 図17Aは、実施例7の電子デバイスの製造方法を説明するための、図15Aの矢印B−Bに沿ったと同様の基体等の模式的な一部断面図であり、図17B、及び、図17Cは、それぞれ、図17Aに引き続き、実施例7の電子デバイスの製造方法を説明するための、図15Aの矢印B−Bに沿ったと同様の基体等の模式的な一部断面図、及び、有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。 図18Aは、図17Cに引き続き、実施例7の電子デバイスの製造方法を説明するための有機半導体材料層等の配置を示す模式図であり、図18Bは、図17Cに引き続き、実施例7の電子デバイスの別の製造方法を説明するための有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。 図19A及び図19Bは、実施例9の2端子型の電子デバイスの模式的な一部断面図である。 図20A及び図20Bは、それぞれ、実施例1の電子デバイスの変形例における有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。 図21は、図20Bに引き続き、実施例1の電子デバイスの変形例における有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。 図22は、実施例1、比較例1A及び比較例1Bの電子デバイスのV−I特性を評価した結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の電子デバイス及びその製造方法、並びに、画像表示装置及び画像表示装置を構成する基板、全般に関する説明
2.実施例1(本開示の電子デバイス及びその製造方法、第1のボトムゲート/トップコンタクト型の電子デバイス、本開示の画像表示装置及び画像表示装置を構成する基板)
3.実施例2(実施例1の変形、第2のボトムゲート/トップコンタクト型の電子デバイス)
4.実施例3(実施例1の別の変形、第1のボトムゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイス)
5.実施例4(実施例3の変形、第2のボトムゲート/トップコンタクト型の電子デバイス)
6.実施例5(実施例1の別の変形、第1のトップゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイス)
7.実施例6(実施例5の変形、第2のトップゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイス)
8.実施例7(実施例1の別の変形、第1のトップゲート/トップコンタクト型の電子デバイス)
9.実施例8(実施例7の変形、第2のトップゲート/トップコンタクト型の電子デバイス)
10.実施例9(実施例1の更に別の変形例、2端子型の電子デバイス)、その他
[本開示の電子デバイス及びその製造方法、並びに、画像表示装置及び画像表示装置を構成する基板、全般に関する説明]
本開示の電子デバイスにおいて、
有機半導体材料層は、第1電極及び第2電極が延びる方向に平行な第1の辺及び第3の辺、並びに、第1の辺と第3の辺とを結ぶ第2の辺及び第4の辺を有しており、
変質領域の第1領域は、有機半導体材料層の第1の辺と接しており、
変質領域の第2領域は、有機半導体材料層の第3の辺と接しており、
有機半導体材料層の第2の辺及び第4の辺に沿って、変質領域が存在しない形態とすることができる。
上記の好ましい形態を含む本開示の電子デバイスは、所謂2端子型電子デバイスである。但し、本開示の電子デバイスは、このような形態に限定されず、制御電極を更に備えている形態とすることもできる。即ち、このような形態の電子デバイスは、所謂3端子型電子デバイスである。
以下の説明において、本開示の電子デバイス、本開示の第1の態様及び第2の態様に係る電子デバイスの製造方法によって製造された電子デバイス、本開示の画像表示装置を構成する電子デバイス、本開示の画像表示装置を構成する基板における電子デバイスの内、3端子型電子デバイスを、総称して、『本開示の3端子型電子デバイス等』と呼ぶ場合がある。
あるいは又、本開示の3端子型電子デバイス等にあっては、ボトムゲート/トップコンタクト型の電子デバイスとすることができ、具体的には、
絶縁層を更に備えており、
制御電極は、基体上に形成されており、
絶縁層は、制御電極及び基体上に形成されており、
有機半導体材料層は、絶縁層上に形成されており、
第1電極及び第2電極は、有機半導体材料層上に形成されている形態とすることができる。尚、このような形態の本開示の3端子型電子デバイス等を、便宜上、『第1のボトムゲート/トップコンタクト型の電子デバイス』と呼ぶ場合がある。そして、この場合、第1電極は変質領域の第1領域と接しており、第2電極は変質領域の第2領域と接している形態とすることができる。
あるいは又、本開示の3端子型電子デバイス等にあっては、ボトムゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイスとすることができ、具体的には、
絶縁層を更に備えており、
制御電極は、基体上に形成されており、
絶縁層は、制御電極及び基体上に形成されており、
有機半導体材料層、変質領域の第1領域及び変質領域の第2領域は、絶縁層上に形成されており、
第1電極は、変質領域の第1領域上に形成されており、
第2電極は、変質領域の第2領域上に形成されている形態とすることができる。尚、このような形態の本開示の3端子型電子デバイス等を、便宜上、『第2のボトムゲート/トップコンタクト型の電子デバイス』と呼ぶ場合がある。このような構造とすることで、短チャネル化を図ることができる。
本開示の3端子型電子デバイス等にあっては、ボトムゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイスとすることができ、具体的には、
絶縁層を更に備えており、
制御電極は、基体上に形成されており、
絶縁層は、制御電極及び基体上に形成されており、
第1電極及び第2電極は、絶縁層上に形成されており、
有機半導体材料層は、第1電極と第2電極との間であって絶縁層上から、第1電極及び第2電極の上に亙り形成されている形態とすることができる。尚、このような形態の本開示の3端子型電子デバイス等を、便宜上、『第1のボトムゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイス』と呼ぶ場合がある。そして、この場合、第1電極は変質領域の第1領域と接しており、第2電極は変質領域の第2領域と接している形態とすることができる。
あるいは又、本開示の3端子型電子デバイス等にあっては、ボトムゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイスとすることができ、具体的には、
絶縁層を更に備えており、
制御電極は、基体上に形成されており、
絶縁層は、制御電極及び基体上に形成されており、
第1電極及び第2電極は、絶縁層上に形成されており、
有機半導体材料層は、第1電極と第2電極との間であって絶縁層上に形成されており、
変質領域の第1領域は、絶縁層上から第1電極の上に亙り形成されており、
変質領域の第2領域は、絶縁層上から第2電極の上に亙り形成されている形態とすることができる。尚、このような形態の本開示の3端子型電子デバイス等を、便宜上、『第2のボトムゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイス』と呼ぶ場合がある。このような構造とすることで、短チャネル化を図ることができる。
あるいは又、本開示の3端子型電子デバイス等にあっては、トップゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイスとすることができ、具体的には、
絶縁層を更に備えており、
第1電極及び第2電極は、基体上に形成されており、
有機半導体材料層は、第1電極と第2電極との間の基体上から、第1電極及び第2電極の上に亙り形成されており、
絶縁層は、有機半導体材料層上に形成されており、
制御電極は、絶縁層上に形成されている形態とすることができる。尚、このような形態の本開示の3端子型電子デバイス等を、便宜上、『第1のトップゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイス』と呼ぶ場合がある。そして、この場合、第1電極は変質領域の第1領域と接しており、第2電極は変質領域の第2領域と接している形態とすることができる。
あるいは又、本開示の3端子型電子デバイス等にあっては、トップゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイスとすることができ、具体的には、
絶縁層を更に備えており、
第1電極及び第2電極は、基体上に形成されており、
有機半導体材料層は、第1電極と第2電極との間の基体上に形成されており、
変質領域の第1領域は、基体上から第1電極の上に亙り形成されており、
変質領域の第2領域は、基体上から第2電極の上に亙り形成されており、
絶縁層は、有機半導体材料層、変質領域の第1領域及び変質領域の第2領域上に形成されており、
制御電極は、絶縁層上に形成されている形態とすることができる。尚、このような形態の本開示の3端子型電子デバイス等を、便宜上、『第2のトップゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイス』と呼ぶ場合がある。このような構造とすることで、短チャネル化を図ることができる。
あるいは又、本開示の3端子型電子デバイス等にあっては、トップゲート/トップコンタクト型の電子デバイスとすることができ、具体的には、
絶縁層を更に備えており、
有機半導体材料層は、基体上に形成されており、
第1電極及び第2電極は、有機半導体材料層上に形成されており、
絶縁層は、第1電極、第2電極及び有機半導体材料層上に形成されており、
制御電極は、絶縁層上に形成されている形態とすることができる。尚、このような形態の本開示の3端子型電子デバイス等を、便宜上、『第1のトップゲート/トップコンタクト型の電子デバイス』と呼ぶ場合がある。そして、この場合、第1電極は変質領域の第1領域と接しており、第2電極は変質領域の第2領域と接している形態とすることができる。
あるいは又、本開示の3端子型電子デバイス等にあっては、トップゲート/トップコンタクト型の電子デバイスとすることができ、具体的には、
絶縁層を更に備えており、
有機半導体材料層、変質領域の第1領域及び変質領域の第2領域は、基体上に形成されており、
第1電極は、変質領域の第1領域上に形成されており、
第2電極は、変質領域の第2領域上に形成されており、
絶縁層は、第1電極、第2電極、有機半導体材料層、変質領域の第1領域及び変質領域の第2領域上に形成されており、
制御電極は、絶縁層上に形成されている形態とすることができる。尚、このような形態の本開示の3端子型電子デバイス等を、便宜上、『第2のトップゲート/トップコンタクト型の電子デバイス』と呼ぶ場合がある。このような構造とすることで、短チャネル化を図ることができる。
以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の3端子型電子デバイス等は、
薄膜トランジスタから成り、
絶縁層を更に備えており、
制御電極は、ゲート電極を構成し、
絶縁層は、ゲート絶縁層を構成し、
第1電極及び第2電極は、ソース/ドレイン電極を構成し、
第1電極と第2電極との間に位置する有機半導体材料層は、チャネル形成領域を構成する形態とすることができる。
複数の本開示の電子デバイスを備えた本開示の画像表示装置を構成する基板(バックプレーン)にあっては、
第1の方向に沿って配列された複数の電子デバイスにおける制御電極は、第1の方向に沿って延びるゲート配線に接続されており、
第2の方向に沿って配列された複数の電子デバイスにおける第1電極あるいは第2電極は、第2の方向に沿って延びる信号配線に接続されている形態とすることができる。
以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の電子デバイス、本開示の第1の態様あるいは第2の態様に係る電子デバイスの製造方法によって製造された電子デバイス(以上に説明した各種の好ましい形態を含む)、本開示の画像表示装置を構成する電子デバイス(以上に説明した各種の好ましい形態を含む)、本開示の画像表示装置を構成する基板における電子デバイス(以上に説明した各種の好ましい形態を含む)を総称して、以下、単に、『本開示の電子デバイス等』と呼ぶ場合がある。
本開示の電子デバイス等において、変質領域と有機半導体材料層との違いは、変質領域が、有機半導体材料層よりも高い導電性を有している点にある。あるいは又、変質領域と有機半導体材料層との違いは、変質領域の結晶構造と有機半導体材料層の結晶構造が異なる点にある。変質領域の結晶構造は、有機半導体材料層の結晶構造よりも、一層非晶質の状態である。結晶構造は、X線回折(XRD分析)を行うことで調べることができる。あるいは又、変質領域と有機半導体材料層との違いは、変質領域の表面粗さと有機半導体材料層の表面粗さが異なる点にある。変質領域の表面粗さは、有機半導体材料層の表面粗さよりも粗い。あるいは又、変質領域と有機半導体材料層との違いは、帯電状態が異なる点にあり、変質領域は、有機半導体材料層よりも帯電し難い。帯電状態は、例えば、走査型電子顕微鏡観察によって評価することができる。
有機半導体材料層を、レーザアブレーション法によってパターニングするとき、あるいは又、ドライエッチング法やウェットエッチング法によってパターニングするとき、あるいは又、プラズマ処理するとき、処理条件に依って、変質領域がパターニングされた有機半導体材料層の外縁領域に形成される。そして、この変質領域の一部を、例えば、ニードル等を用いた物理的除去方法、条件を最適化したレーザアブレーション法、ドライエッチング法やウェットエッチング法によって除去すればよい。
有機半導体材料層をパターニングするために有機半導体材料層に照射するレーザ光として、例えば、KrFエキシマレーザから出射された波長248nmのレーザ光や、YAGレーザから出射された波長1064nmのレーザ光の第4高調波(266nm)、XeClエキシマレーザから出射された波長308nmのレーザ光を挙げることができる。有機半導体材料層に照射すべきレーザ光の照射エネルギーや照射時間は、各種の試験を行い、適宜、決定すればよい。レーザ光の照射方法として、有機半導体材料層の上方に配設されたレーザ光遮蔽マスクを介してレーザ光を一括して有機半導体材料層に照射する方法、あるいは又、例えば、有機半導体材料層等のパターンに合わせてレーザ光を、順次、有機半導体材料層に照射する方法を例示することができる。これらの方法を採用することで、レーザ光に照射される有機半導体材料層の領域を、適切に選択することができる。尚、前者の方法におけるレーザ光遮蔽マスクとして、例えば、ガラス板や石英板、プラスチック・フィルム、プラスチック板、金属板等にレーザ光を透過する領域とレーザ光を遮蔽する領域が形成されたマスクを用いればよい。レーザ光を遮蔽する領域には、例えばクロム(Cr)等の金属膜を形成すればよい。また、後者の方法として、具体的には、レーザ光ビームを、順次、ステップ移動させながら有機半導体材料層に照射する方法(より具体的には、基体や支持部材を載置したステージが所定の距離の移動と停止を繰り返し、所謂ラスタ走査方式あるいは所謂ベクタ走査方式と組み合わせて2次元的走査によってレーザ光ビームを有機半導体材料層に照射する方法)を挙げることができる。
本開示の電子デバイス等において、制御電極、第1電極、第2電極、ゲート電極やソース/ドレイン電極(以下、これらを総称して、『制御電極等』と呼ぶ場合がある)を構成する材料として、白金(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)、チタン(Ti)、インジウム(In)、錫(Sn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、ルテニウム(Rh)、ルビジウム(Rb)等の金属、あるいは、これらの金属元素を含む合金、これらの金属から成る導電性粒子、これらの金属を含む合金の導電性粒子、ITO、不純物を含有したポリシリコン等の導電性物質を挙げることができるし、これらの元素を含む層の積層構造(例えば、MoOx/Au、CuO/Au)とすることもできる。更には、制御電極等を構成する材料として、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸[PEDOT/PSS]やTTF−TCNQ、ポリアニリンといった有機材料(導電性高分子)を挙げることもできる。制御電極、第1電極、第2電極、ゲート電極やソース/ドレイン電極を構成する材料は、同じ材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。
制御電極等の形成方法として、これらを構成する材料にも依るが、後述する各種の塗布法、物理的気相成長法(PVD法)、パルスレーザ堆積法(PLD)、アーク放電法、MOCVD法を含む各種の化学的気相成長法(CVD法)、リフト・オフ法、シャドウマスク法、及び、電解メッキ法や無電解メッキ法あるいはこれらの組合せといったメッキ法の内のいずれかと、必要に応じてパターニング技術との組合せを挙げることができるし、インクやペーストを用いた各種塗布法を挙げることができる。尚、PVD法として、(a)電子ビーム加熱法、抵抗加熱法、フラッシュ蒸着、ルツボを加熱する方法等の各種真空蒸着法、(b)プラズマ蒸着法、(c)2極スパッタリング法、直流スパッタリング法、直流マグネトロンスパッタリング法、高周波スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、バイアススパッタリング法等の各種スパッタリング法、(d)DC(direct current)法、RF法、多陰極法、活性化反応法、電界蒸着法、高周波イオンプレーティング法、反応性イオンプレーティング法等の各種イオンプレーティング法を挙げることができる。レジストパターンを形成する場合、例えば、レジスト材料を塗布してレジスト層を形成した後、フォトリソグラフィ技術、レーザ描画技術、電子線描画技術あるいはX線描画技術等を用いてレジスト層をパターニングする。レジスト転写法等を用いてレジストパターンを形成してもよい。制御電極等をエッチング方法に基づき形成する場合、ドライエッチング法やウェットエッチング法を採用すればよく、ドライエッチング法として、例えば、イオンミリングや反応性イオンエッチング(RIE)を挙げることができる。また、制御電極等を、レーザアブレーション法、マスク蒸着法、レーザ転写法等に基づき形成することもできる。
本開示の電子デバイス等において、絶縁層あるいはゲート絶縁層(以下、これらを総称して、単に、『絶縁層等』と呼ぶ場合がある)は、単層であってもよいし、多層であってもよい。絶縁層等を構成する材料として、無機絶縁材料及び有機絶縁材料を挙げることができる。無機絶縁材料として、酸化ケイ素系材料、窒化ケイ素(SiNY)、酸化アルミニウム(Al23)や、酸化チタン、HfO2等の金属酸化物高誘電絶縁材料を挙げることができる。また、有機絶縁材料として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリビニルフェノール(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン(AEAPTMS)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)、オクタデシルトリクロロシラン(OTS)等のシラノール誘導体(シランカップリング剤)、オクタデカンチオール、ドデシルイソシアネイト等の一端にゲート電極と結合可能な官能基を有する直鎖炭化水素類にて例示される有機系絶縁材料(有機ポリマー)にて例示される有機系絶縁材料を挙げることができるし、これらの組み合わせを用いることもできる。ここで、酸化ケイ素系材料として、酸化シリコン(SiOX)、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、酸化窒化シリコン(SiON)、SOG(スピンオングラス)、低誘電率SiO2系材料(例えば、ポリアリールエーテル、シクロパーフルオロカーボンポリマー及びベンゾシクロブテン、環状フッ素樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化アリールエーテル、フッ化ポリイミド、アモルファスカーボン、有機SOG)を例示することができる。また、絶縁層等の形成方法として、以下に述べる塗布法以外にも、上述した各種のPVD法やCVD法、ゾル−ゲル法、リフト・オフ法、シャドウマスク法、及び、電着法の内のいずれかと、必要に応じてパターニング技術との組合せを挙げることができるし、レーザアブレーション法に基づきパターニングを行ってもよいし、感光性材料を用いて、露光・現像を行うことでパターニングを行ってもよい。
ここで、塗布法として、スクリーン印刷法やインクジェット印刷法、オフセット印刷法、反転オフセット印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、凸版印刷、フレキソ印刷、マイクロコンタクト法といった各種印刷法;スピンコート法;エアドクタコーター法、ブレードコーター法、ロッドコーター法、ナイフコーター法、スクイズコーター法、リバースロールコーター法、トランスファーロールコーター法、グラビアコーター法、キスコーター法、キャストコーター法、スプレーコーター法、スリットコーター法、スリットオリフィスコーター法、キャップコート法、カレンダーコーター法、キャスティング法、キャピラリーコーター法、バーコーター法、浸漬法といった各種コーティング法;スプレー法;ディスペンサーを用いる方法:スタンプ法といった、液状材料を塗布する方法を挙げることができる。
本開示の電子デバイス等において、有機半導体材料として、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリチオフェンにヘキシル基を導入したポリ−3−ヘキシルチオフェン[P3HT]、ペンタセン[2,3,6,7−ジベンゾアントラセン]、ペンタセンの誘導体[TIPS(triisopropylsilylethynyl)−ペンタセン等]、6,12−ジオキサアンタントレン(所謂、ペリキサンテノキサンテン,6,12-dioxaanthanthreneであり、『PXX』と略称する場合がある)等を含むジオキサアンタントレン系化合物、ポリアントラセン、ナフタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、ジベンゾペンタセン、テトラベンゾペンタセン、クリセン、ペリレン、コロネン、テリレン、オバレン、クオテリレン、サーカムアントラセン、ベンゾピレン、ジベンゾピレン、トリフェニレン、ポリピロール及びその誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリアセチレン類、ポリジアセチレン類、ポリアズレン類、ポリフェニレン、ポリフラン類、ポリインドール、ポリビニルカルバゾール、ポリセレノフェン類、ポリテルロフェン、ポリイソチアナフテン等のイソチアナフテン類、ポリチェニレンビニレン等のチェニレンビニレン類、ポリカルバゾール類、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンビニレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリビニレンスルフィド、ポリチエニレンビニレン、ポリナフタレン、ポリピレン類、ポリアズレン、銅フタロシアニンで代表されるフタロシアニン、メロシアニン、ヘミシアニン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ピリダジン、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸[PEDOT/PSS]、キナクリドンを例示することができる。あるいは又、有機半導体材料として、縮合多環芳香族化合物、ポルフィリン系誘導体、フェニルビニリデン系の共役系オリゴマー、及び、チオフェン系の共役系オリゴマーから成る群から選択された化合物を挙げることができる。具体的には、例えば、アセン系分子(ペンタセン、テトラセン等)といった縮合多環芳香族化合物、ポルフィリン系分子、共役系オリゴマー(フェニルビニリデン系やチオフェン系)を挙げることができる。
あるいは又、有機半導体材料として、例えば、ポルフィリン、4,4’−ビフェニルジチオール(BPDT)、4,4’−ジイソシアノビフェニル、4,4’−ジイソシアノ−p−テルフェニル、2,5−ビス(5’−チオアセチル−2’−チオフェニル)チオフェン、2,5−ビス(5’−チオアセトキシル−2’−チオフェニル)チオフェン、4,4’−ジイソシアノフェニル、ベンジジン(ビフェニル−4,4’−ジアミン)、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)、テトラチアフルバレン(TTF)−TCNQ錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体に代表される電荷移動錯体、ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸、1,4−ジ(4−チオフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン、1,4−ジ(4−イソシアノフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン、デンドリマー、C60、C70、C76、C78、C84等のフラーレン、1,4−ジ(4−チオフェニルエチニル)−2−エチルベンゼン、2,2”−ジヒドロキシ−1,1’:4’,1”−テルフェニル、4,4’−ビフェニルジエタナール、4,4’−ビフェニルジオール、4,4’−ビフェニルジイソシアネート、1,4−ジアセチニルベンゼン、ジエチルビフェニル−4,4’−ジカルボキシレート、ベンゾ[1,2−c;3,4−c’;5,6−c”]トリス[1,2]ジチオール−1,4,7−トリチオン、アルファ−セキシチオフェン、テトラチオテトラセン、テトラセレノテトラセン、テトラテルルテトラセン、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ(3−チオフェン−β−エタンスルホン酸)、ポリ(N−アルキルピロール)ポリ(3−アルキルピロール)、ポリ(3,4−ジアルキルピロール)、ポリ(2,2’−チエニルピロール)、ポリ(ジベンゾチオフェンスルフィド)を例示することができる。
有機半導体材料には、必要に応じてポリマーが含まれていてもよい。ポリマーは有機溶剤に溶解すればよい。具体的には、ポリマー(有機結合剤、バインダー)として、ポリスチレン、ポリアルファメチルスチレン、ポリオレフィンを例示することができる。更には、場合によっては、添加物(例えば、n型不純物やp型不純物といった、所謂ドーピング材料)を加えることもできる。
有機半導体材料溶液を調製するための溶媒として、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、デカリン等の炭化水素類等を例示することができる。なかでも、メシチレン、テトラリン、デカリン等の沸点が比較的高い溶媒を用いることが、トランジスタ特性の観点から、また、有機半導体材料層の形成時に有機半導体材料が急激に乾燥することを防止するといった観点から、好ましい。
有機半導体材料層の形成方法として、塗布法を挙げることができる。ここで、塗布法は、一般的な塗布法をいずれも問題なく使用することができ、具体的には、例えば、上述した各種の塗布法を挙げることができる。場合によっては、上述した各種のPVD法やCVD法等を用いることもできる。
基体として、ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル,PMMA)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチルエーテルケトン、ポリオレフィンに例示される有機ポリマーから構成された可撓性を有するプラスチック・フィルムやプラスチック・シート、プラスチック基板を挙げることができ、あるいは又、雲母を挙げることができる。このような可撓性を有する有機ポリマー、高分子材料から構成された基体を使用すれば、例えば曲面形状を有する画像表示装置や電子機器への電子デバイスや半導体装置(TFT)の組込みあるいは一体化が可能となる。あるいは又、基体として、各種ガラス基板や、表面に絶縁膜が形成された各種ガラス基板、石英基板、表面に絶縁膜が形成された石英基板、シリコン基板、表面に絶縁膜が形成されたシリコン基板、サファイヤ基板、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル等の各種合金や各種金属から成る金属基板、金属箔、紙を挙げることができる。基体を、以上に述べた材料から適宜選択された支持部材上に(あるいは支持部材の上方に)配すればよい。支持部材として、その他、導電性基板(金やアルミニウム等の金属から成る基板、高配向性グラファイトから成る基板、ステンレス鋼基板等)を挙げることができる。これらの基体の上に、密着性や平坦性を改善するためのバッファー層やガスバリア性を向上させるためのバリア膜等の機能性膜を形成してもよい。これらの基体の中には加工に用いるレーザ光を吸収するものもあり、レーザ光の吸収による発熱が問題となる場合、基体上にレーザ光を吸収しない層(レーザ光非吸収層)あるいは吸収し難い層(レーザ光難吸収層)を設けることで、このような問題の発生を回避することができる。尚、レーザ光非吸収層やレーザ光難吸収層を構成する材料として、例えば、シリコンの酸化物SiOx、窒化物SiNY、酸窒化物SiOXY、酸化アルミニウムAlOx、ポリエチレン、ポリプロピレン、PMMAやフッ素系樹脂等を挙げることができる。
支持部材として、上記の基体を挙げることができるし、導電性基板(金やアルミニウム等の金属から成る基板、高配向性グラファイトから成る基板、ステンレス鋼基板等といった各種合金や各種金属から成る基板)を挙げることができる。また、支持部材上に設けられた絶縁層を構成する材料として、ゲート絶縁層を構成する材料を挙げることもできるし、公知の絶縁膜を広く用いることができる。
本開示の電子デバイスは、所謂3端子構造を有していてもよいし、2端子構造を有していてもよい。3端子構造を有する電子デバイスによって、例えば、前述したように、電界効果トランジスタ、より具体的には、薄膜トランジスタ(TFT)が構成される。あるいは又、3端子構造を有する電子デバイスによって、例えば、発光素子が構成される。即ち、制御電極、第1電極及び第2電極への電圧の印加によって有機半導体材料層(能動層)が発光する発光素子(有機発光素子、有機発光トランジスタ)を構成することができる。これらの電子デバイスにおいては、制御電極に印加される電圧によって、第1電極から第2電極に向かって有機半導体材料層に流れる電流が制御される。電子デバイスが、電界効果トランジスタとしての機能を発揮するか、発光素子として機能するかは、第1電極及び第2電極への電圧印加状態(バイアス)に依存する。先ず、第2電極からの電子注入が起こらない範囲のバイアスを加えた上で制御電極を変調することにより、第1電極から第2電極へ電流が流れる。これがトランジスタ動作である。一方、正孔が十分に蓄積された上で第1電極及び第2電極へのバイアスが増加されると電子注入が始まり、正孔との再結合によって発光が起こる。また、2端子構造を有する電子デバイスとして、有機半導体材料層(能動層)への光の照射によって第1電極と第2電極との間に電流が流れる光電変換素子を挙げることができる。
本開示の電子デバイスをセンサーとして用いることもできる。センサーとして、光センサーや、光電変換素子(具体的には、太陽電池やイメージセンサー)を挙げることができる。具体的には、光センサーの有機半導体材料層(能動層)を構成する有機半導体分子として、光(可視光だけでなく、紫外線や赤外線を含む)に対して吸収性のある色素を使用すればよい。また、光電変換素子にあっては、有機半導体材料層への光(可視光だけでなく、紫外線や赤外線を含む)の照射によって第1電極と第2電極との間に電流が流れる。尚、3端子構造を有する電子デバイスからも光電変換素子を構成することができ、この場合、制御電極への電圧の印加は行わなくともよいし、行ってもよく、後者の場合、制御電極への電圧の印加によって、流れる電流の変調を行うことが可能となる。また、本開示のセンサーとして、検出すべき化学物質が有機半導体材料層に吸着すると、第1電極と第2電極との間の電気抵抗値が変化することを利用し、第1電極と第2電極との間に電流を流し、あるいは又、第1電極と第2電極との間に適切な電圧を印加し、有機半導体材料層の電気抵抗値を測定することで、有機半導体材料層に吸着した化学物質の量(濃度)を測定する化学物質センサーを挙げることもできる。あるいは又、分子認識能を有する分子センサー、有機半導体材料層の表面に結合分子(例えば、生体分子)を結合、固定し、更に、結合分子と相互作用する機能性分子(例えば、別の生体分子)を添加することで作製されたバイオセンサーを挙げることもできる。尚、化学物質は有機半導体材料層において吸着平衡状態となるので、時間が経過し、有機半導体材料層が置かれた雰囲気における化学物質の量(濃度)が変化すると、平衡状態も変化する。化学物質として、例えば、NO2ガス、O2ガス、NH3ガス、スチレンガス、ヘキサンガス、オクタンガス、デカンガス、トリメチルベンゼンガスを例示することができる。
本開示の電子デバイスを組み込む装置の一例として、限定するものではないが、画像表示装置を例示することができる。本開示の画像表示装置として、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマ表示装置、電気泳動表示素子を備えた電気泳動表示装置、冷陰極電界放出表示装置、発光ダイオード等の半導体発光素子を備えた表示装置等を例示することができる。また、画像表示装置は、例えば、所謂デスクトップ型のパーソナルコンピュータ、ノートブック型パーソナルコンピュータ、モバイル型パーソナルコンピュータ、タブレット型パーソナルコンピュータを含むタブレット端末、PDA(パーソナル・デジタル・アシスト)、カーナビゲーションシステム、携帯電話やスマートフォン、ゲーム機、電子ブック、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板等の掲示板、コピー機、プリンター用紙代替のリライタブルペーパー、電卓、家電製品の表示部、ポイントカード等のカード表示部、電子広告、電子POP等における各種画像表示装置(例えば、上記の各種画像表示装置)を挙げることができる。また、各種照明装置を挙げることもできる。
本開示の電子デバイスを、画像表示装置や、電子ペーパー、RFIDs(Radio Frequency Identification Card)等を含む各種の電子機器に適用、使用する場合、支持部材に多数の電子デバイスを集積したモノリシック集積回路としてもよいし、各電子デバイスを切断して個別化し、ディスクリート部品として使用してもよい。また、電子デバイスを樹脂にて封止してもよい。
実施例1は、本開示の電子デバイス、具体的には、第1のボトムゲート/トップコンタクト型の電子デバイス(より具体的には、半導体装置である薄膜トランジスタ,TFT)、本開示の第1の態様及び第2の態様に係る電子デバイスの製造方法、本開示の画像表示装置を構成する基板、及び、本開示の画像表示装置に関する。実施例1の電子デバイスにおける有機半導体材料層等の配置を示す模式図を図1Aに示し、図1Aの矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図、及び、図1Aの矢印C−Cに沿った模式的な一部断面図を、図1B、及び、図1Cに示す。尚、電子デバイスにおける有機半導体材料層等の配置を示す模式図において、有機半導体材料層や変質領域を明示するために、有機半導体材料層や変質領域に斜線を付した。
実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例9の電子デバイスは、
第1電極26及び第2電極27、
パターニングされた有機半導体材料層23、並びに、
有機半導体材料層23から延在し、パターニングされ、有機半導体材料層23を構成する有機半導体材料が変質した導電性の変質領域30、
を備えている。そして、第1電極26と第2電極27とを結ぶ任意の経路の少なくとも一部には、変質領域30が存在しない。
また、実施例1の画像表示装置を構成する基板(バックプレーン)は、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例8の電子デバイスの複数が、第1の方向及び第2の方向に2次元マトリクス状に配列された基板である。更には、実施例1の画像表示装置は、実施例1の画像表示装置を構成する基板を備えている。
ここで、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例9の電子デバイスにおいて、
有機半導体材料層23は、第1電極26及び第2電極27が延びる方向に平行な第1の辺231及び第3の辺233、並びに、第1の辺231と第3の辺233とを結ぶ第2の辺232及び第4の辺234を有しており、
変質領域の第1領域301は、有機半導体材料層23の第1の辺231と接しており、
変質領域の第2領域302は、有機半導体材料層23の第3の辺233と接しており、
有機半導体材料層23の第2の辺232及び第4の辺234に沿って、変質領域30は存在しない。
また、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例8の電子デバイスは、制御電極21を更に備えている、所謂3端子型電子デバイスである。
実施例1の電子デバイスは、より具体的には、第1のボトムゲート/トップコンタクト型の電子デバイスであり、絶縁層22を更に備えている。そして、
制御電極21は、基体10上に形成されており、
絶縁層22は、制御電極21及び基体10上に形成されており、
有機半導体材料層23は、絶縁層22上に形成されており、
第1電極26及び第2電極27は、有機半導体材料層23上に形成されている。更には、第1電極26は変質領域の第1領域301と接しており、第2電極27は変質領域の第2領域302と接している。
そして、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例8の電子デバイスは、具体的には、薄膜トランジスタ(TFT)から成り、
制御電極21は、ゲート電極を構成し、
絶縁層22は、ゲート絶縁層を構成し、
第1電極26及び第2電極27は、ソース/ドレイン電極を構成し、
第1電極26と第2電極27との間に位置する有機半導体材料層23は、チャネル形成領域24を構成する。
具体的には、第1電極26及び第2電極27は、チャネル形成領域24から延在するチャネル形成領域延在部25(有機半導体材料層23の一部が該当する)の上に形成されている。また、チャネル形成領域延在部25の外縁に変質領域30が形成されている。
実施例1の画像表示装置を構成する基板(バックプレーン)は、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例8の電子デバイス(TFT)の複数が、第1の方向及び第2の方向に2次元マトリクス状に配列されており、
第1の方向に沿って配列された複数の電子デバイスにおける制御電極21(ゲート電極)は、第1の方向に沿って延びるゲート配線に接続されており、
第2の方向に沿って配列された複数の電子デバイスにおける第1電極26(一方のソース/ドレイン電極)は、第2の方向に沿って延びる信号配線に接続されている。
更には、実施例1の画像表示装置は、実施例1の画像表示装置を構成する基板(バックプレーン)を備えている。
ここで、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例8において、基体10は、例えば、PET、PEN、PES、ポリイミド等のプラスチック・フィルムや金属箔、ガラス等から成る。制御電極(ゲート電極)21は、例えば、アルミニウム(Al)や、AlとTiの積層構造から成る。絶縁層(ゲート絶縁層)22は、例えば、ポリビニルフェノール(PVP)から成る。有機半導体材料層23は、例えば、ペンタセンやTIPS−ペンタセン、ペリキサンテノキサンテン(PXX)の誘導体(より具体的には、例えば、エチルフェニル−PXX)から成る。第1電極26及び第2電極27(一対のソース/ドレイン電極)は、例えば、金(Au)や銅(Cu)から成る。
以下、図3A、図3B、図3C、図4A、図4B及び図5Aを参照して、実施例1の電子デバイスの製造方法の説明を行う。尚、図3A、図3B及び図4Aは、図1Aの矢印B−Bに沿ったと同様の基体等の模式的な一部断面図であり、図3C、図4B及び図5Aは、有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。
[工程−100]
先ず、基体10上に制御電極21を形成する。具体的には、ガラス基板11及び絶縁膜12から成る基体10の一部をハードマスクで覆った状態で、制御電極21を真空蒸着法によって形成する。こうして、制御電極21をフォトリソグラフィ・プロセス無しで形成することができる。但し、制御電極21の形成方法はこれに限定するものではなく、制御電極21を構成する導電材料層の成膜技術及びエッチング技術の組合せに基づき形成してもよいし、所謂リフト・オフ法に基づき形成してもよいし、印刷法に基づき形成してもよい。
[工程−110]
次に、基体10及び制御電極21上に絶縁層22を形成する。具体的には、スピンコート法に基づき、全面に絶縁層22を形成する。より具体的には、基体10及び制御電極21の上に、架橋剤を含むポリビニルフェノール(PVP)溶液を塗布した後、150゜Cに加熱することで、ポリビニルフェノールから成る絶縁層22を得ることができる。
[工程−120]
その後、基体10の上に、有機半導体材料から成る有機半導体材料層23を形成する。具体的には、絶縁層22上に有機半導体材料層23を、例えば、スピンコート法に基づき形成する(図3A参照)。スピンコート法においては、溶剤に有機半導体材料を溶解した有機半導体材料溶液、具体的には、エチルフェニル−PXXをトルエンに溶かした有機半導体材料溶液を使用した。
[工程−130]
次いで、有機半導体材料層23をパターニングする。具体的には、レーザアブレーション法によって有機半導体材料層23をパターニングする。より具体的には、有機半導体材料層23の所望の領域に、KrFエキシマレーザから出射された波長248nmのレーザ光を照射することで、有機半導体材料層23の不要な領域を除去し、有機半導体材料層23のパターニングを行う。このとき、高い生産性を達成するため、レーザの照射エネルギーを高水準に設定する。その結果、有機半導体材料層23の不要な領域を速やかに除去することができるが、パターニングされた有機半導体材料層23の外縁領域には、有機半導体材料層23を構成する有機半導体材料が変質した導電性の変質領域30が形成される(図3B及び図3C参照)。場合によっては、レーザアブレーション法によって有機半導体材料層23をパターニングする際、絶縁層22も、厚さ方向に、若干、除去される。こうして、第1電極26及び第2電極27が延びる方向に平行な第1の辺231及び第3の辺233、並びに、第1の辺231と第3の辺233とを結ぶ第2の辺232及び第4の辺234を有する有機半導体材料層23を形成することができる。有機半導体材料層23の平面形状は矩形である。
[工程−140]
次いで、有機半導体材料層23の上に第1電極26、第2電極27を形成する。具体的には、有機半導体材料層23の上に、より具体的には、チャネル形成領域24から延在するチャネル形成領域延在部25の上に、第1電極26及び第2電極27(一対のソース/ドレイン電極)を形成する。即ち、第1電極26及び第2電極27を構成する導電材料層の成膜技術及びエッチング技術の組合せに基づき、第1電極26及び第2電極27を形成することができる。但し、第1電極26及び第2電極27の形成方法はこれに限定するものではなく、第1電極26及び第2電極27を形成すべき領域以外の領域をハードマスクで覆った状態で、第1電極26及び第2電極27を真空蒸着法によって形成してもよいし、所謂リフト・オフ法に基づき形成してもよいし、印刷法に基づき形成してもよい。こうして、図4A及び図4Bに示す構造を得ることができる。
[工程−150]
その後、有機半導体材料層23の第2の辺232及び第4の辺234に沿った有機半導体材料層23の部分23’を除去する。具体的には、パターニングされた有機半導体材料層23の一部、第1電極26及び第2電極27を覆うパッシベーション膜28を、CVD法及びパターニング技術に基づき形成する(図5A参照)。パターニングされた有機半導体材料層23の第2辺232及び第4辺234、並びに、第2辺232及び第4辺234の近傍に位置する有機半導体材料層23の部分23’は、パッシベーション膜28によって覆われていない。そして、パッシベーション膜28によって覆われていない第2辺232及び第4辺234の近傍に位置する有機半導体材料層23(変質領域30を含む)の部分23’を、条件を最適化したレーザアブレーション法(レーザの照射エネルギーを低水準に設定する)や、条件を最適化したドライエッチング法、ウェットエッチング法によって除去する。尚、レーザアブレーション法、ドライエッチング法、ウェットエッチング法の条件は、各種の試験を行い、変質領域30が新たに形成されないような条件とすればよい。その後、パッシベーション膜28を除去することで、図1A、図1B、図1Cに示した実施例1の電子デバイス(TFT)を得ることができる。尚、パッシベーション膜28は、残したままとしてもよい。あるいは又、実施例1の電子デバイス(TFT)を備えた、画像表示装置を構成する基板、画像表示装置を得ることができる。
[工程−160]
例えば、画像表示装置の製造にあっては、この工程に引き続き、こうして得られた、画像表示装置の制御部(画素駆動回路)を構成する電子デバイスであるTFTの上あるいは上方に、画像表示部(具体的には、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子あるいは電気泳動表示素子、半導体発光素子等から成る画像表示部)を、周知の方法に基づき形成することで、画像表示装置を製造することができる。ここで、こうして得られた、画像表示装置の制御部(画素駆動回路)を構成する電子デバイスと、画像表示部における電極(例えば、画素電極)とを、例えば、コンタクトホールや配線といった接続部で接続すればよい。以下の実施例2〜実施例8においても同様である。
有機半導体材料層23の第2の辺232及び第4の辺234に沿った有機半導体材料層23の部分23’を除去していない電子デバイスを比較例1Aの電子デバイス、有機半導体材料層23の第2の辺232及び第4の辺234に沿った有機半導体材料層23の部分23’を、幅約15μm、除去した電子デバイスを比較例1Bの電子デバイス、有機半導体材料層23の第2の辺232及び第4の辺234に沿った有機半導体材料層23の部分23’を、幅約30μm、除去した電子デバイスを実施例1の電子デバイスとした。そして、各電子デバイスのV−I特性を評価した。その結果を図22に示す。図22中、「C」は比較例1Aのデータ、「B」は比較例1Bのデータ、「A」は実施例1のデータである。尚、チャネル長を100μm、チャネル幅を240μm、ドレイン電圧を−30ボルトとした。比較例1A、比較例1Bの電子デバイスは、実施例1の電子デバイスと比較して、変質領域30を介して電極間を漏れ電流が流れてしまうため、オフ電流の値が高いことが判る。一方、実施例1の電子デバイスにあっては、第1電極26と第2電極27とを結ぶ任意の経路には変質領域30が存在しないが故に、電流の短絡経路が存在せず、漏れ電流の低減を図ることができ、オフ電流の値が低い。
実施例1の電子デバイスにあっては、有機半導体材料層をレーザアブレーション法によってパターニングするので、パターニング工程の簡素化を図ることができる。そして、第1電極と第2電極とを結ぶ任意の経路の少なくとも一部には変質領域が存在しない。それ故、電流の短絡経路が存在せず、漏れ電流の低減を図ることができるし、電子デバイスの特性劣化が生じ難い。その一方で、有機半導体材料が変質した導電性の変質領域を備えているので、オン電流の増加、コンタクト抵抗の低下を図ることができる。
尚、上述した[工程−140]と[工程−150]の順序を逆にしてもよい。即ち、有機半導体材料層23の上に第1電極26及び第2電極27(一対のソース/ドレイン電極)を形成した後、有機半導体材料層23の一部(変質領域30を含む)にレーザ光を照射して、有機半導体材料層23をパターニングしてもよい。また、実施例1の電子デバイスの変形例における有機半導体材料層等の配置を示す模式図を図2Aに示し、図2Aの矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図を図2Bに示すように、変質領域30が、第1電極26及び第2電極27よりも外側に形成されていてもよい。更には、[工程−150]において、有機半導体材料層23(変質領域30を含む)の部分23’を、条件を最適化したレーザアブレーション法等によって除去する代わりに、図5Bに示すように、例えば、ニードル等を用いた物理的除去方法に基づき、パターニングされた有機半導体材料層23の第2辺232及び第4辺234、並びに、第2辺232及び第4辺234の近傍に位置する有機半導体材料層23の部分23’を、チャネル形成領域24やチャネル形成領域延在部25として機能する有機半導体材料層23の部分と、分離してもよい。分離部分(分離溝)29からは、有機半導体材料層23が除去されている。
実施例2は、実施例1の変形であり、第2のボトムゲート/トップコンタクト型の電子デバイスに関する。実施例2の電子デバイスの、図1Aの矢印B−Bに沿ったと同様の模式的な一部断面図を図2Cに示す。
実施例2の電子デバイスも、絶縁層22を更に備えている。そして、
制御電極21は、基体10上に形成されており、
絶縁層22は、制御電極21及び基体10上に形成されており、
有機半導体材料層23、変質領域の第1領域301及び変質領域の第2領域302は、絶縁層22上に形成されており、
第1電極26は、変質領域の第1領域301の上に形成されており、第2電極27は、変質領域の第2領域302上に形成されている。
チャネル形成領域延在部25は、変質領域の第1領域301及び変質領域の第2領域302となっている。変質領域の第1領域301は、第2電極27と対向する第1電極26の端面から第2電極27に向かって延在している。また、変質領域の第2領域302は、第1電極26と対向する第2電極27の端面から第1電極26に向かって延在している。そして、変質領域30の延在部31の間に、チャネル形成領域24に該当する有機半導体材料層23が存在している。このように、有機半導体材料層23が、第1電極26と第2電極27との間の領域の一部分に形成されているが故に、短チャネル化を図ることができる。
実施例3も、実施例1の変形であるが、第1のボトムゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイスに関する。実施例3の電子デバイスにおける有機半導体材料層等の配置を示す模式図を図6Aに示し、図6Aの矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図、及び、図6Aの矢印C−Cに沿った模式的な一部断面図を、図6B、及び、図6Cに示す。
実施例3の電子デバイスも、絶縁層22を更に備えている。そして、
制御電極21は、基体10上に形成されており、
絶縁層22は、制御電極21及び基体10上に形成されており、
第1電極26及び第2電極27は、絶縁層22上に形成されており、
有機半導体材料層23は、第1電極26と第2電極27との間であって絶縁層22上から、第1電極26及び第2電極27の上に亙り形成されている。
更には、第1電極26は変質領域の第1領域301と接しており、第2電極27は変質領域の第2領域302と接している。第1電極26と第2電極27との間に位置する有機半導体材料層23は、チャネル形成領域24を構成する。第1電極26及び第2電極27は、チャネル形成領域24から延在するチャネル形成領域延在部25(有機半導体材料層23の一部が該当する)の下に形成されている。また、チャネル形成領域延在部25の外縁に変質領域30が形成されている。
以下、図8A、図8B、図9A、図9B及び図10Aを参照して、実施例3の電子デバイスの製造方法の説明を行う。尚、図8A、図8B及び図9Aは、図6Aの矢印B−Bに沿ったと同様の基体等の模式的な一部断面図であり、図9B及び図10Aは、有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。
[工程−300]
先ず、実施例1の[工程−100]と同様にして、基体10上に制御電極21を形成する。次に、実施例1の[工程−110]と同様にして、基体10及び制御電極21上に絶縁層22を形成する。
[工程−310]
次いで、実施例1の[工程−140]と同様にして、絶縁層22の上に第1電極26、第2電極27を形成する。こうして、図8Aに示す構造を得ることができる。
[工程−320]
その後、実施例1の[工程−120]と同様にして、第1電極26、第2電極27及び絶縁層22の上に、有機半導体材料から成る有機半導体材料層23を形成する。こうして、図8Bに示す構造を得ることができる。
[工程−330]
次いで、実施例1の[工程−130]と同様にして、有機半導体材料層23をパターニングする。パターニングされた有機半導体材料層23の外縁領域には、有機半導体材料層23を構成する有機半導体材料が変質した導電性の変質領域30が形成される(図9A及び図9B参照)。
[工程−340]
その後、実施例1の[工程−150]と同様にして、有機半導体材料層23の第2の辺232及び第4の辺234に沿った有機半導体材料層23の部分23’を除去する。具体的には、パターニングされた有機半導体材料層23の一部、第1電極26及び第2電極27を覆うパッシベーション膜28を、CVD法及びパターニング技術に基づき形成する(図10A参照)。そして、パッシベーション膜28によって覆われていない第2辺232及び第4辺234の近傍に位置する有機半導体材料層23(変質領域30を含む)の部分23’を除去する。その後、パッシベーション膜28を除去することで、図6A、図6B、図6Cに示した実施例3の電子デバイス(TFT)を得ることができる。尚、パッシベーション膜28は、残したままとしてもよい。あるいは又、実施例3の電子デバイス(TFT)を備えた、画像表示装置を構成する基板、画像表示装置を得ることができる。
実施例3の電子デバイスの変形例における有機半導体材料層等の配置を示す模式図を図6Aに示し、図6Aの矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図を図6Bに示すように、変質領域30が、第1電極26及び第2電極27よりも外側に形成されていてもよい。更には、[工程−340]において、有機半導体材料層23(変質領域30を含む)の部分23’を、条件を最適化したレーザアブレーション法等によって除去する代わりに、図10Bに示すように、例えば、ニードル等を用いた物理的除去方法に基づき、パターニングされた有機半導体材料層23の第2辺232及び第4辺234、並びに、第2辺232及び第4辺234の近傍に位置する有機半導体材料層23の部分23’を、チャネル形成領域24やチャネル形成領域延在部25として機能する有機半導体材料層23の部分と、分離してもよい。分離部分(分離溝)29からは、有機半導体材料層23が除去されている。
実施例4は、実施例3の変形であり、第2のボトムゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイスに関する。実施例4の電子デバイスの、図6Aの矢印B−Bに沿ったと同様の模式的な一部断面図を図7Cに示す。
実施例4の電子デバイスも、絶縁層22を更に備えている。そして、
制御電極21は、基体10上に形成されており、
絶縁層22は、制御電極21及び基体10上に形成されており、
第1電極26及び第2電極27は、絶縁層22上に形成されており、
有機半導体材料層23は、第1電極26と第2電極27との間であって絶縁層22上に形成されており、
変質領域の第1領域301は、絶縁層22上から第1電極26の上に亙り形成されており、変質領域の第2領域302は、絶縁層22上から第2電極27の上に亙り形成されている。
チャネル形成領域延在部25は、変質領域の第1領域301及び変質領域の第2領域302となっている。変質領域の第1領域301は、第2電極27と対向する第1電極26の端面から第2電極27に向かって延在している。また、変質領域の第2領域302は、第1電極26と対向する第2電極27の端面から第1電極26に向かって延在している。そして、変質領域30の延在部31の間に、チャネル形成領域24に該当する有機半導体材料層23が存在している。このように、有機半導体材料層23が、第1電極26と第2電極27との間の領域の一部分に形成されているが故に、短チャネル化を図ることができる。
実施例5も、実施例1の変形であるが、第1のトップゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイスに関する。実施例5の電子デバイスにおける有機半導体材料層等の配置を示す模式図を図11Aに示し、図11Aの矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図、及び、図11Aの矢印C−Cに沿った模式的な一部断面図を、図11B、及び、図11Cに示す。
実施例5の電子デバイスも、絶縁層22を更に備えている。そして、
第1電極26及び第2電極27は、基体10上に形成されており、
有機半導体材料層23は、第1電極26と第2電極27との間の基体10上から、第1電極26及び第2電極27の上に亙り形成されており、
絶縁層22は、有機半導体材料層23の上、更には、変質領域30の上に形成されており、
制御電極21は、絶縁層22上に形成されている。
更には、第1電極26は変質領域の第1領域301と接しており、第2電極27は変質領域の第2領域302と接している。第1電極26と第2電極27との間に位置する有機半導体材料層23は、チャネル形成領域24を構成する。第1電極26及び第2電極27は、チャネル形成領域24から延在するチャネル形成領域延在部25(有機半導体材料層23の一部が該当する)の下に形成されている。また、チャネル形成領域延在部25の外縁に変質領域30が形成されている。
以下、図13A、図13B、図13C及び図14Aを参照して、実施例5の電子デバイスの製造方法の説明を行う。尚、図13A及び図13Bは、図11Aの矢印B−Bに沿ったと同様の基体等の模式的な一部断面図であり、図13C及び図14Aは、有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。
[工程−500]
先ず、実施例1の[工程−140]と同様にして、基体10上に第1電極26及び第2電極27を形成する。
[工程−510]
次に、実施例1の[工程−120]と同様にして、第1電極26、第2電極27及び基体10の上に、有機半導体材料から成る有機半導体材料層23を形成する(図13A参照)。
[工程−520]
その後、実施例1の[工程−130]と同様にして、有機半導体材料層23をパターニングする。パターニングされた有機半導体材料層23の外縁領域には、有機半導体材料層23を構成する有機半導体材料が変質した導電性の変質領域30が形成される(図13B及び図13C参照)。
[工程−530]
次いで、実施例1の[工程−150]と同様にして、有機半導体材料層23の第2の辺232及び第4の辺234に沿った有機半導体材料層23の部分23’を除去する。具体的には、パターニングされた有機半導体材料層23の一部、第1電極26及び第2電極27を覆うマスク層28’を、CVD法及びパターニング技術に基づき形成する(図14A参照)。パターニングされた有機半導体材料層23の第2辺232及び第4辺234、並びに、第2辺232及び第4辺234の近傍に位置する有機半導体材料層23の部分23’は、マスク層28’によって覆われていない。そして、マスク層28’によって覆われていない第2辺232及び第4辺234の近傍に位置する有機半導体材料層23(変質領域30を含む)の部分23’を除去する。その後、マスク層28’を除去する。
[工程−540]
その後、実施例1の[工程−110]、[工程−100]と同様にして、有機半導体材料層23、変質領域30及び基体10の上に絶縁層22を形成し、更に、チャネル形成領域24と対向する絶縁層22の部分の上に制御電極21を形成する。こうして、図11A、図11B、図11Cに示した実施例1の電子デバイス(TFT)を得ることができる。あるいは又、実施例5の電子デバイス(TFT)を備えた、画像表示装置を構成する基板、画像表示装置を得ることができる。
実施例5の電子デバイスの変形例における有機半導体材料層等の配置を示す模式図を図12Aに示し、図12Aの矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図を図12Bに示すように、変質領域30が、第1電極26及び第2電極27よりも外側に形成されていてもよい。更には、[工程−520]において、有機半導体材料層23(変質領域30を含む)の部分23’を、条件を最適化したレーザアブレーション法等によって除去する代わりに、図14Bに示すように、例えば、ニードル等を用いた物理的除去方法に基づき、パターニングされた有機半導体材料層23の第2辺232及び第4辺234、並びに、第2辺232及び第4辺234の近傍に位置する有機半導体材料層23の部分23’を、チャネル形成領域24やチャネル形成領域延在部25として機能する有機半導体材料層23の部分と、分離してもよい。分離部分(分離溝)29からは、有機半導体材料層23が除去されている。
実施例6は、実施例5の変形であり、第2のトップゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイスに関する。実施例6の電子デバイスの、図11Aの矢印B−Bに沿ったと同様の模式的な一部断面図を図12Cに示す。
実施例6の電子デバイスも、絶縁層22を更に備えている。そして、
第1電極26及び第2電極27は、基体10上に形成されており、
有機半導体材料層23は、第1電極26と第2電極27との間の基体10上に形成されており、
変質領域の第1領域301は、基体10上から第1電極26の上に亙り形成されており、
変質領域の第2領域302は、基体10上から第2電極27の上に亙り形成されており、
絶縁層22は、有機半導体材料層23、変質領域の第1領域301及び変質領域の第2領域302上に形成されており、
制御電極21は、絶縁層22上に形成されている。
チャネル形成領域延在部25は、変質領域の第1領域301及び変質領域の第2領域302となっている。変質領域の第1領域301は、第2電極27と対向する第1電極26の端面から第2電極27に向かって延在している。また、変質領域の第2領域302は、第1電極26と対向する第2電極27の端面から第1電極26に向かって延在している。そして、変質領域30の延在部31の間に、チャネル形成領域24に該当する有機半導体材料層23が存在している。このように、有機半導体材料層23が、第1電極26と第2電極27との間の領域の一部分に形成されているが故に、短チャネル化を図ることができる。
実施例7も、実施例1の変形であるが、第1のトップゲート/トップコンタクト型の電子デバイスに関する。実施例7の電子デバイスにおける有機半導体材料層等の配置を示す模式図を図15Aに示し、図15Aの矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図、及び、図15Aの矢印C−Cに沿った模式的な一部断面図を、図15B、及び、図15Cに示す。
実施例7の電子デバイスも、絶縁層22を更に備えている。そして、
有機半導体材料層23は、基体10上に形成されており、
第1電極26及び第2電極27は、有機半導体材料層23上に形成されており、
絶縁層22は、第1電極26、第2電極27及び有機半導体材料層23上に形成されており、
制御電極21は、絶縁層22上に形成されている。
更には、第1電極26は変質領域の第1領域301と接しており、第2電極27は変質領域の第2領域302と接している。第1電極26と第2電極27との間に位置する有機半導体材料層23は、チャネル形成領域24を構成する。第1電極26及び第2電極27は、チャネル形成領域24から延在するチャネル形成領域延在部25(有機半導体材料層23の一部が該当する)の上に形成されている。また、チャネル形成領域延在部25の外縁に変質領域30が形成されている。
以下、図17A、図17B、図17C及び図18Aを参照して、実施例7の電子デバイスの製造方法の説明を行う。尚、図17A及び図17Bは、図15Aの矢印B−Bに沿ったと同様の基体等の模式的な一部断面図であり、図17C及び図18Aは、有機半導体材料層等の配置を示す模式図である。
[工程−700]
先ず、実施例1の[工程−120]と同様にして、基体10上に、有機半導体材料から成る有機半導体材料層23を形成する(図17A参照)。
[工程−710]
次に、実施例1の[工程−130]と同様にして、有機半導体材料層23をパターニングする。パターニングされた有機半導体材料層23の外縁領域には、有機半導体材料層23を構成する有機半導体材料が変質した導電性の変質領域30が形成される(図17B及び図17C参照)。
[工程−720]
次いで、実施例1の[工程−150]と同様にして、有機半導体材料層23の第2の辺232及び第4の辺234に沿った有機半導体材料層23の部分23’を除去する。具体的には、パターニングされた有機半導体材料層23の一部を覆うマスク層28’を、CVD法及びパターニング技術に基づき形成する(図18A参照)。パターニングされた有機半導体材料層23の第2辺232及び第4辺234、並びに、第2辺232及び第4辺234の近傍に位置する有機半導体材料層23の部分23’は、マスク層28’によって覆われていない。そして、マスク層28’によって覆われていない第2辺232及び第4辺234の近傍に位置する有機半導体材料層23(変質領域30を含む)の部分23’を除去する。その後、マスク層28’を除去する。
[工程−730]
その後、有機半導体材料層23及び変質領域30の上に、実施例1の[工程−140]と同様にして、第1電極26及び第2電極27を形成する。
[工程−740]
その後、実施例1の[工程−110]、[工程−100]と同様にして、有機半導体材料層23、第1電極26、第2電極27及び基体10の上に絶縁層22を形成し、更に、チャネル形成領域24と対向する絶縁層22の部分の上に制御電極21を形成する。こうして、図15A、図15B、図15Cに示した実施例1の電子デバイス(TFT)を得ることができる。あるいは又、実施例7の電子デバイス(TFT)を備えた、画像表示装置を構成する基板、画像表示装置を得ることができる。
実施例7の電子デバイスの変形例における有機半導体材料層等の配置を示す模式図を図16Aに示し、図16Aの矢印B−Bに沿った模式的な一部断面図を図16Bに示すように、変質領域30が、第1電極26及び第2電極27よりも外側に形成されていてもよい。更には、[工程−720]において、有機半導体材料層23(変質領域30を含む)の部分23’を、条件を最適化したレーザアブレーション法等によって除去する代わりに、図18Bに示すように、例えば、ニードル等を用いた物理的除去方法に基づき、パターニングされた有機半導体材料層23の第2辺232及び第4辺234、並びに、第2辺232及び第4辺234の近傍に位置する有機半導体材料層23の部分23’を、チャネル形成領域24やチャネル形成領域延在部25として機能する有機半導体材料層23の部分と、分離してもよい。分離部分(分離溝)29からは、有機半導体材料層23が除去されている。
実施例8は、実施例7の変形であり、第2のトップゲート/トップコンタクト型の電子デバイスに関する。実施例8の電子デバイスの、図15Aの矢印B−Bに沿ったと同様の模式的な一部断面図を図16Cに示す。
実施例8の電子デバイスも、絶縁層22を更に備えている。そして、
有機半導体材料層23、変質領域の第1領域301及び変質領域の第2領域302は、基体10上に形成されており、
第1電極26は、変質領域の第1領域301上に形成されており、第2電極27は、変質領域の第2領域302上に形成されており、
絶縁層22は、第1電極26、第2電極27、有機半導体材料層23、変質領域の第1領域301及び変質領域の第2領域302上に形成されており、制御電極21は、絶縁層22上に形成されている。
チャネル形成領域延在部25は、変質領域の第1領域301及び変質領域の第2領域302となっている。変質領域の第1領域301は、第2電極27と対向する第1電極26の端面から第2電極27に向かって延在している。また、変質領域の第2領域302は、第1電極26と対向する第2電極27の端面から第1電極26に向かって延在している。そして、変質領域30の延在部31の間に、チャネル形成領域24に該当する有機半導体材料層23が存在している。このように、有機半導体材料層23が、第1電極26と第2電極27との間の領域の一部分に形成されているが故に、短チャネル化を図ることができる。
実施例1〜実施例8においては、専ら、3端子型の電子デバイスを例に取り、本開示の電子デバイスの説明を行ったが、2端子型の電子デバイスとすることもできる。2端子型の電子デバイスは、模式的な一部断面図を図19A及び図19Bに示すように、
基体10上に形成された、有機半導体材料から成る有機半導体材料層23、並びに、
有機半導体材料層23の上あるいは下に形成された第1電極26及び第2電極27、
を備えている。第1電極26と第2電極27との間に位置する有機半導体材料層23の部分は、能動層として機能する。
有機半導体材料層23や基体10、電極26,27を構成する材料を適切に選択することで、この2端子型の電子デバイスを、光センサーや光電変換素子(具体的には、太陽電池やイメージセンサー)、発光素子として機能させることができるし、センサーとして機能させることもできる。
具体的には、有機半導体材料層23を構成する有機半導体分子として光(可視光だけでなく、紫外線や赤外線を含む)に対して吸収性のある色素の使用により光センサーを構成することができるし、有機半導体材料層23への光(可視光だけでなく、紫外線や赤外線を含む)の照射によって第1電極26と第2電極27との間に電流が流れる光電変換素子(具体的には、太陽電池やイメージセンサー)を構成することができる。また、検出すべき化学物質が有機半導体材料層23に吸着すると、第1電極26と第2電極27との間の電気抵抗値が変化することを利用し、第1電極26と第2電極27との間に電流を流し、あるいは又、第1電極26と第2電極27との間に適切な電圧を印加し、有機半導体材料層23の電気抵抗値を測定することで、有機半導体材料層23に吸着した化学物質の量(濃度)を測定する化学物質センサーを挙げることもできる。
以上、本開示を好ましい実施例に基づき説明したが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。電子デバイス、画像表示装置、画像表示装置を構成する基板の構造や構成、形成条件、製造条件は例示であり、適宜変更することができる。本開示の電子デバイスを、例えば、表示装置や各種の電子機器に適用、使用する場合、基体や支持部材に多数の電子デバイスを集積したモノリシック集積回路としてもよいし、各電子デバイスを切断して個別化し、ディスクリート部品として使用してもよい。
実施例においては、有機半導体材料層を、レーザアブレーション法によってパターニングするとき、変質領域が形成されたが、例えば、CF4ガスを使用したドライエッチング法や、ウェットエッチング法によってパターニングするときにも、あるいは又、プラズマ処理するときにも、処理条件に依って、変質領域がパターニングされた有機半導体材料層の外縁領域に形成されることが確認された。
実施例2、実施例4、実施例6、実施例8にあっては、有機半導体材料層23の第2の辺232及び第4の辺234に沿った有機半導体材料層23の部分23’を除去した後、あるいは又、除去する前に、変質領域30の延在部31を形成するように、有機半導体材料層23の一部に、更に、レーザ光を照射してもよい。
有機半導体材料層等の配置を示す模式図である図20A、図20B及び図21に示すように、第2の辺232及び第4の辺234のそれぞれを、例えば、2本の線分の組合せから構成することで、例えば、実施例1の[工程−150]において、有機半導体材料層23の第2の辺232及び第4の辺234に沿った有機半導体材料層23の部分23’を除去するときの有機半導体材料層23の除去面積を減少させることができ、除去時間の短縮化、除去に要するエネルギーの低減化を図ることができる。尚、図20Aは、実施例1の[工程−140]において得られた状態を示し、図20Bは、実施例1の[工程−150]において、パッシベーション膜28を形成した状態を示し、図21は、実施例1の[工程−150]において、パッシベーション膜28を除去した後の状態を示す。図21に示した電子デバイスにあっては、第1電極26と第2電極27とを結ぶ任意の経路の一部には変質領域30が存在するが、第1電極26と第2電極27とを結ぶ経路の全てが変質領域30で占められているような経路は存在しない。一方、実施例1〜実施例9において説明した電子デバイスにあっては、第1電極26と第2電極27とを結ぶ任意の経路には変質領域30が存在しない。
実施例1〜実施例8において説明した電子デバイス(ボトムゲート/トップコンタクト型あるいはトップゲート/トップコンタクト型の電子デバイス)からセンサーを構成することもできる。例えば、具体的には、電子デバイスから発光素子が構成される。即ち、制御電極21、第1電極26及び第2電極27への電圧の印加によって有機半導体材料層23が発光する発光素子(有機発光素子、有機発光トランジスタ)を構成する。そして、制御電極21に印加される電圧によって、第1電極26から第2電極27に向かって有機半導体材料層23に流れる電流が制御される。正孔が十分に蓄積された上で第1電極26及び第2電極27へのバイアスが増加されると電子注入が始まり、正孔との再結合によって発光が起こる。
尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[A01]《電子デバイス》
第1電極及び第2電極、
パターニングされた有機半導体材料層、並びに、
有機半導体材料層から延在し、パターニングされ、有機半導体材料層を構成する有機半導体材料が変質した導電性の変質領域、
を備えており、
第1電極と第2電極とを結ぶ任意の経路の少なくとも一部には、変質領域が存在しない電子デバイス。
[A02]有機半導体材料層は、第1電極及び第2電極が延びる方向に平行な第1の辺及び第3の辺、並びに、第1の辺と第3の辺とを結ぶ第2の辺及び第4の辺を有しており、
変質領域の第1領域は、有機半導体材料層の第1の辺と接しており、
変質領域の第2領域は、有機半導体材料層の第3の辺と接しており、
有機半導体材料層の第2の辺及び第4の辺に沿って、変質領域が存在しない[A01]に記載の電子デバイス。
[A03]制御電極を更に備えている[A02]に記載の電子デバイス。
[A04]《ボトムゲート/トップコンタクト型》
絶縁層を更に備えており、
制御電極は、基体上に形成されており、
絶縁層は、制御電極及び基体上に形成されており、
有機半導体材料層は、絶縁層上に形成されており、
第1電極及び第2電極は、有機半導体材料層上に形成されている[A03]に記載の電子デバイス。
[A05]第1電極は、変質領域の第1領域と接しており、
第2電極は、変質領域の第2領域と接している[A04]に記載の電子デバイス。
[A06]絶縁層を更に備えており、
制御電極は、基体上に形成されており、
絶縁層は、制御電極及び基体上に形成されており、
有機半導体材料層、変質領域の第1領域及び変質領域の第2領域は、絶縁層上に形成されており、
第1電極は、変質領域の第1領域上に形成されており、
第2電極は、変質領域の第2領域上に形成されている[A03]に記載の電子デバイス。
[A07]《ボトムゲート/ボトムコンタクト型》
絶縁層を更に備えており、
制御電極は、基体上に形成されており、
絶縁層は、制御電極及び基体上に形成されており、
第1電極及び第2電極は、絶縁層上に形成されており、
有機半導体材料層は、第1電極と第2電極との間であって絶縁層上から、第1電極及び第2電極の上に亙り形成されている[A03]に記載の電子デバイス。
[A08]第1電極は、変質領域の第1領域と接しており、
第2電極は、変質領域の第2領域と接している[A07]に記載の電子デバイス。
[A09]絶縁層を更に備えており、
制御電極は、基体上に形成されており、
絶縁層は、制御電極及び基体上に形成されており、
第1電極及び第2電極は、絶縁層上に形成されており、
有機半導体材料層は、第1電極と第2電極との間であって絶縁層上に形成されており、
変質領域の第1領域は、絶縁層上から第1電極の上に亙り形成されており、
変質領域の第2領域は、絶縁層上から第2電極の上に亙り形成されている[A03]に記載の電子デバイス。
[A10]《トップゲート/ボトムコンタクト型》
絶縁層を更に備えており、
第1電極及び第2電極は、基体上に形成されており、
有機半導体材料層は、第1電極と第2電極との間の基体上から、第1電極及び第2電極の上に亙り形成されており、
絶縁層は、有機半導体材料層上に形成されており、
制御電極は、絶縁層上に形成されている[A03]に記載の電子デバイス。
[A11]第1電極は、変質領域の第1領域と接しており、
第2電極は、変質領域の第2領域と接している[A10]に記載の電子デバイス。
[A12]絶縁層を更に備えており、
第1電極及び第2電極は、基体上に形成されており、
有機半導体材料層は、第1電極と第2電極との間の基体上に形成されており、
変質領域の第1領域は、基体上から第1電極の上に亙り形成されており、
変質領域の第2領域は、基体上から第2電極の上に亙り形成されており、
絶縁層は、有機半導体材料層、変質領域の第1領域及び変質領域の第2領域上に形成されており、
制御電極は、絶縁層上に形成されている[A03]に記載の電子デバイス。
[A13]《トップゲート/トップコンタクト型》
絶縁層を更に備えており、
有機半導体材料層は、基体上に形成されており、
第1電極及び第2電極は、有機半導体材料層上に形成されており、
絶縁層は、第1電極、第2電極及び有機半導体材料層上に形成されており、
制御電極は、絶縁層上に形成されている[A03]に記載の電子デバイス。
[A14]第1電極は、変質領域の第1領域と接しており、
第2電極は、変質領域の第2領域と接している[A13]に記載の電子デバイス。
[A15]絶縁層を更に備えており、
有機半導体材料層、変質領域の第1領域及び変質領域の第2領域は、基体上に形成されており、
第1電極は、変質領域の第1領域上に形成されており、
第2電極は、変質領域の第2領域上に形成されており、
絶縁層は、第1電極、第2電極、有機半導体材料層、変質領域の第1領域及び変質領域の第2領域上に形成されており、
制御電極は、絶縁層上に形成されている[A03]に記載の電子デバイス。
[A16]薄膜トランジスタから成り、
絶縁層を更に備えており、
制御電極は、ゲート電極を構成し、
絶縁層は、ゲート絶縁層を構成し、
第1電極及び第2電極は、ソース/ドレイン電極を構成し、
第1電極と第2電極との間に位置する有機半導体材料層は、チャネル形成領域を構成する[A03]乃至[A15]のいずれか1項に記載の電子デバイス。
[A17]センサーから成る[A01]又は[A02]に記載の電子デバイス。
[B01]《画像表示装置を構成する基板》
[A03]乃至[A16]のいずれか1項に記載の電子デバイスの複数が、第1の方向及び第2の方向に2次元マトリクス状に配列された、画像表示装置を構成する基板。
[B02]《画像表示装置》
[B01]に記載の画像表示装置を構成する基板を備えた画像表示装置。
[C01]《電子デバイスの製造方法・・・第1の態様》
基体上に、有機半導体材料から成る有機半導体材料層を形成した後、有機半導体材料層をパターニングし、有機半導体材料層上に第1電極、第2電極を形成し、次いで、
パターニングされた有機半導体材料層の第1電極及び第2電極が延びる方向と平行な辺を第1の辺及び第3の辺とし、第1の辺と第3の辺とを結ぶ辺を第2の辺及び第4の辺としたとき、有機半導体材料層の第2の辺及び第4の辺に沿った有機半導体材料層の部分を除去する、電子デバイスの製造方法。
[C02]《電子デバイスの製造方法・・・第2の態様》
基体上に、少なくとも、第1電極、第2電極、有機半導体材料から成る有機半導体材料層を形成した後、有機半導体材料層をパターニングし、以て、第1電極及び第2電極が延びる方向に平行な第1の辺及び第3の辺、並びに、第1の辺と第3の辺とを結ぶ第2の辺及び第4の辺を有する有機半導体材料層を形成し、次いで、
有機半導体材料層の第2の辺及び第4の辺に沿った有機半導体材料層の部分を除去する、電子デバイスの製造方法。
10・・・基体、11・・・ガラス基板、12・・・絶縁膜、21・・・制御電極(ゲート電極)、22・・・絶縁層(ゲート絶縁層)、23・・・有機半導体材料層、231・・・第1の辺、232・・・第2の辺、233・・・第3の辺、234・・・第4の辺、23’・・・有機半導体材料層の除去する部分、24・・・チャネル形成領域、25・・・チャネル形成領域延在部、26・・・第1電極(ソース/ドレイン電極)、27・・・第2電極(ソース/ドレイン電極)、28・・・パッシベーション膜、28’・・・マスク層、29・・・分離部分(分離溝)、30・・・変質領域、301・・・変質領域の第1領域、302・・・変質領域の第2領域、31・・・変質領域の延在部

Claims (20)

  1. 第1電極及び第2電極、
    パターニングされた有機半導体材料層、並びに、
    有機半導体材料層から延在し、パターニングされ、有機半導体材料層を構成する有機半導体材料が変質した導電性の変質領域、
    を備えており、
    第1電極と第2電極とを結ぶ任意の経路の少なくとも一部には、変質領域が存在しない電子デバイス。
  2. 有機半導体材料層は、第1電極及び第2電極が延びる方向に平行な第1の辺及び第3の辺、並びに、第1の辺と第3の辺とを結ぶ第2の辺及び第4の辺を有しており、
    変質領域の第1領域は、有機半導体材料層の第1の辺と接しており、
    変質領域の第2領域は、有機半導体材料層の第3の辺と接しており、
    有機半導体材料層の第2の辺及び第4の辺に沿って、変質領域が存在しない請求項1に記載の電子デバイス。
  3. 制御電極を更に備えている請求項2に記載の電子デバイス。
  4. 絶縁層を更に備えており、
    制御電極は、基体上に形成されており、
    絶縁層は、制御電極及び基体上に形成されており、
    有機半導体材料層は、絶縁層上に形成されており、
    第1電極及び第2電極は、有機半導体材料層上に形成されている請求項3に記載の電子デバイス。
  5. 第1電極は、変質領域の第1領域と接しており、
    第2電極は、変質領域の第2領域と接している請求項4に記載の電子デバイス。
  6. 絶縁層を更に備えており、
    制御電極は、基体上に形成されており、
    絶縁層は、制御電極及び基体上に形成されており、
    有機半導体材料層、変質領域の第1領域及び変質領域の第2領域は、絶縁層上に形成されており、
    第1電極は、変質領域の第1領域上に形成されており、
    第2電極は、変質領域の第2領域上に形成されている請求項3に記載の電子デバイス。
  7. 絶縁層を更に備えており、
    制御電極は、基体上に形成されており、
    絶縁層は、制御電極及び基体上に形成されており、
    第1電極及び第2電極は、絶縁層上に形成されており、
    有機半導体材料層は、第1電極と第2電極との間であって絶縁層上から、第1電極及び第2電極の上に亙り形成されている請求項3に記載の電子デバイス。
  8. 第1電極は、変質領域の第1領域と接しており、
    第2電極は、変質領域の第2領域と接している請求項7に記載の電子デバイス。
  9. 絶縁層を更に備えており、
    制御電極は、基体上に形成されており、
    絶縁層は、制御電極及び基体上に形成されており、
    第1電極及び第2電極は、絶縁層上に形成されており、
    有機半導体材料層は、第1電極と第2電極との間であって絶縁層上に形成されており、
    変質領域の第1領域は、絶縁層上から第1電極の上に亙り形成されており、
    変質領域の第2領域は、絶縁層上から第2電極の上に亙り形成されている請求項3に記載の電子デバイス。
  10. 絶縁層を更に備えており、
    第1電極及び第2電極は、基体上に形成されており、
    有機半導体材料層は、第1電極と第2電極との間の基体上から、第1電極及び第2電極の上に亙り形成されており、
    絶縁層は、有機半導体材料層上に形成されており、
    制御電極は、絶縁層上に形成されている請求項3に記載の電子デバイス。
  11. 第1電極は、変質領域の第1領域と接しており、
    第2電極は、変質領域の第2領域と接している請求項10に記載の電子デバイス。
  12. 絶縁層を更に備えており、
    第1電極及び第2電極は、基体上に形成されており、
    有機半導体材料層は、第1電極と第2電極との間の基体上に形成されており、
    変質領域の第1領域は、基体上から第1電極の上に亙り形成されており、
    変質領域の第2領域は、基体上から第2電極の上に亙り形成されており、
    絶縁層は、有機半導体材料層、変質領域の第1領域及び変質領域の第2領域上に形成されており、
    制御電極は、絶縁層上に形成されている請求項3に記載の電子デバイス。
  13. 絶縁層を更に備えており、
    有機半導体材料層は、基体上に形成されており、
    第1電極及び第2電極は、有機半導体材料層上に形成されており、
    絶縁層は、第1電極、第2電極及び有機半導体材料層上に形成されており、
    制御電極は、絶縁層上に形成されている請求項3に記載の電子デバイス。
  14. 第1電極は、変質領域の第1領域と接しており、
    第2電極は、変質領域の第2領域と接している請求項13に記載の電子デバイス。
  15. 絶縁層を更に備えており、
    有機半導体材料層、変質領域の第1領域及び変質領域の第2領域は、基体上に形成されており、
    第1電極は、変質領域の第1領域上に形成されており、
    第2電極は、変質領域の第2領域上に形成されており、
    絶縁層は、第1電極、第2電極、有機半導体材料層、変質領域の第1領域及び変質領域の第2領域上に形成されており、
    制御電極は、絶縁層上に形成されている請求項3に記載の電子デバイス。
  16. 薄膜トランジスタから成り、
    絶縁層を更に備えており、
    制御電極は、ゲート電極を構成し、
    絶縁層は、ゲート絶縁層を構成し、
    第1電極及び第2電極は、ソース/ドレイン電極を構成し、
    第1電極と第2電極との間に位置する有機半導体材料層は、チャネル形成領域を構成する請求項3に記載の電子デバイス。
  17. 請求項3乃至請求項16のいずれか1項に記載の電子デバイスの複数が、第1の方向及び第2の方向に2次元マトリクス状に配列された、画像表示装置を構成する基板。
  18. 請求項17に記載の画像表示装置を構成する基板を備えた画像表示装置。
  19. 基体上に、有機半導体材料から成る有機半導体材料層を形成した後、有機半導体材料層をパターニングし、有機半導体材料層上に第1電極、第2電極を形成し、次いで、
    パターニングされた有機半導体材料層の第1電極及び第2電極が延びる方向と平行な辺を第1の辺及び第3の辺とし、第1の辺と第3の辺とを結ぶ辺を第2の辺及び第4の辺としたとき、有機半導体材料層の第2の辺及び第4の辺に沿った有機半導体材料層の部分を除去する、電子デバイスの製造方法。
  20. 基体上に、少なくとも、第1電極、第2電極、有機半導体材料から成る有機半導体材料層を形成した後、有機半導体材料層をパターニングし、以て、第1電極及び第2電極が延びる方向に平行な第1の辺及び第3の辺、並びに、第1の辺と第3の辺とを結ぶ第2の辺及び第4の辺を有する有機半導体材料層を形成し、次いで、
    有機半導体材料層の第2の辺及び第4の辺に沿った有機半導体材料層の部分を除去する、電子デバイスの製造方法。
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