JP2014056876A - 電子デバイス、画像表示装置及びセンサー、並びに、電子デバイスの製造方法 - Google Patents

電子デバイス、画像表示装置及びセンサー、並びに、電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い均一性を有する有機半導体材料から成る能動層を、有機半導体材料に依存することなく形成し得る電子デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】電子デバイスの製造方法は、ボトムゲート/トップコンタクトの電子デバイスの製造方法であって、基体10上に、制御電極11、及び、制御電極11を覆う絶縁層12を形成した後、絶縁層12上に、点在した島状領域20を形成し、次いで、有機半導体材料から成る能動層13の成長を島状領域20から開始し、絶縁層12及び島状領域20の上に能動層13を形成した後、能動層13上に、第1電極14A及び第2電極14Bを形成する各工程を備えている。
【選択図】 図1

Description

本開示は、電子デバイス、画像表示装置及びセンサー、並びに、電子デバイスの製造方法に関する。
有機薄膜トランジスタ(有機TFT)の一種であるボトムゲート型TFTにおいては、ソース/ドレイン電極が、有機半導体層から成るチャネル形成領域の上に形成されたトップコンタクト構造と、チャネル形成領域の下に形成されたボトムコンタクト構造といった、2種類の電極構造が知られている。また、トップゲート型TFTにおいても、ソース/ドレイン電極が、チャネル形成領域の上に形成されたトップコンタクト構造と、チャネル形成領域の下に形成されたボトムコンタクト構造といった、2種類の電極構造が知られている。
ところで、有機半導体層のモホロジーが有機TFTの特性に大きな影響を与えることが、広く知られている(例えば、Adv. Mater. 2010, 22, 3857-3875、あるいは、Adv. Mater, 2011, 23, 3128-3133 を参照)。
有機半導体層を、例えば、真空蒸着法や塗布法に基づき形成する場合、有機半導体層は、通常、結晶状態から成長を開始する。結晶成長は、通常、核生成を伴って開始する。従って、結晶粒や結晶ドメインの位置や密度は、生成した核の位置や密度に大きく依存する。例えば、ソース/ドレイン電極の間に有機半導体層から成るチャネル形成領域を形成する場合、通常、ソース/ドレイン電極のエッジ部においては多量の核が生成する一方、ソース/ドレイン電極の間の領域において、核生成はランダムに発生するし、生成した核の数は、ソース/ドレイン電極のエッジ部よりも少ない。従って、ソース/ドレイン電極の間の領域に形成された有機半導体層は、均一性に乏しくなるといった問題がある(図10Bの模式図を参照)。
米国特許公開公報2010/0314614 A1 特開2006−108354
Adv. Mater. 2010, 22, 3857-3875 Adv. Mater, 2011, 23, 3128-3133
このような問題を解決するための手段として、有機半導体層を形成すべき下地層の表面をチオール化合物やシランカップリング剤によって表面処理する方法が挙げられる(例えば、米国特許公開公報2010/0314614 A1参照)。しかしながら、このような表面処理にあっては、下地層が複数の材料から構成されている場合、具体的には、例えば、下地層が、ゲート絶縁層を構成する絶縁層、及び、ソース/ドレイン電極を構成する金属層から成る場合、形成された有機半導体層が不均一になり易いといった問題がある。
下地層が形成された電界効果型トランジスタが、例えば、特開2006−108354から周知である。ここで、下地層は、少なくとも、ソース/ドレイン電極とソース/ドレイン電極との間に位置する支持体の部分とチャネル形成領域との間に形成され、電気的絶縁材料から成る下地層構成微粒子が略規則性をもって配列されて成る。また、チャネル形成領域は、導体又は半導体から成るチャネル形成領域構成微粒子と、チャネル形成領域構成微粒子と結合した有機半導体分子とによって構成された導電路を有する。そして、下地層の微粒子配列状態に基づき、チャネル形成領域構成微粒子が略規則性をもって配列される。この特開2006−108354に開示された電界効果型トランジスタは、優れた特性を有し、生産性の安定性を図ることができるが、チャネル形成領域を構成する材料の汎用性に若干乏しいといった難点がある。
従って、本開示の目的は、高い均一性を有する有機半導体材料から成る能動層(例えば、チャネル形成領域)を、有機半導体材料に依存することなく形成し得る電子デバイスの製造方法、並びに、有機半導体材料に依存することなく、高い均一性を有する有機半導体材料から成る能動層(例えば、チャネル形成領域)を有する電子デバイス、係る電子デバイスを応用した画像表示装置及びセンサーを提供することにある。
上記の目的を達成するための本開示の第1の態様に係る電子デバイスの製造方法は、ボトムゲート/トップコンタクトの電子デバイスの製造方法であって、
基体上に、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層を形成した後、
絶縁層上に、点在した島状領域を形成し、次いで、
有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、絶縁層及び島状領域の上に能動層を形成した後、
能動層上に、第1電極及び第2電極を形成する、
各工程を備えている。
上記の目的を達成するための本開示の第2の態様に係る電子デバイスの製造方法は、ボトムゲート/ボトムコンタクトの電子デバイスの製造方法であって、
基体上に、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層を形成した後、
絶縁層上に、第1電極及び第2電極を形成し、次いで、
少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分の上に、点在した島状領域を形成した後、
有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分及び島状領域の上に能動層を形成する、
各工程を備えている。
上記の目的を達成するための本開示の第3の態様に係る電子デバイスの製造方法は、ボトムゲート/ボトムコンタクトの電子デバイスの製造方法であって、
基体上に、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層を形成した後、
絶縁層上に、点在した島状領域を形成し、次いで、
絶縁層及び島状領域の上に、第1電極及び第2電極を形成した後、
有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分及び島状領域の上に能動層を形成する、
各工程を備えている。
上記の目的を達成するための本開示の第4の態様に係る電子デバイスの製造方法は、トップゲート/トップコンタクトの電子デバイスの製造方法であって、
基体上に、点在した島状領域を形成した後、
有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、基体及び島状領域の上に能動層を形成し、次いで、
能動層上に、第1電極及び第2電極を形成した後、
能動層、第1電極及び第2電極の上に、絶縁層及び制御電極を形成する、
各工程を備えている。
上記の目的を達成するための本開示の第5の態様に係る電子デバイスの製造方法は、トップゲート/ボトムコンタクトの電子デバイスの製造方法であって、
基体上に、第1電極及び第2電極を形成した後、
少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分の上に、点在した島状領域を形成し、次いで、
有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分及び島状領域の上に能動層を形成した後、
少なくとも能動層上に、絶縁層及び制御電極を形成する、
各工程を備えている。
上記の目的を達成するための本開示の第6の態様に係る電子デバイスの製造方法は、トップゲート/ボトムコンタクトの電子デバイスの製造方法であって、
基体上に、点在した島状領域を形成した後、
基体及び島状領域の上に、第1電極及び第2電極を形成し、次いで、
有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分及び島状領域の上に能動層を形成した後、
少なくとも能動層上に、絶縁層及び制御電極を形成する、
各工程を備えている。
上記の目的を達成するための本開示の第7の態様に係る電子デバイスの製造方法は、第1電極、第2電極、及び、有機半導体材料から成る能動層を備えた電子デバイスの製造方法であって、
能動層形成のための下地層上に、能動層形成に先立ち、点在した島状領域を形成する。
上記の目的を達成するための本開示の第1の態様に係る電子デバイスは、
基体上に形成された、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層、
絶縁層上に形成された、点在した島状領域、
絶縁層及び島状領域の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層、並びに、
能動層上に形成された第1電極及び第2電極、
から成る。
上記の目的を達成するための本開示の第2の態様に係る電子デバイスは、
基体上に形成された、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層、
絶縁層上に形成された第1電極及び第2電極、
少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分の上に形成された、点在した島状領域、並びに、
少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分及び島状領域の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層、
から成る。
上記の目的を達成するための本開示の第3の態様に係る電子デバイスは、
基体上に形成された、点在した島状領域、
基体及び島状領域の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層、
能動層上に形成された第1電極及び第2電極、並びに、
能動層、第1電極及び第2電極の上に形成された絶縁層及び制御電極、
から成る。
上記の目的を達成するための本開示の第4の態様に係る電子デバイスは、
基体上に形成された第1電極及び第2電極、
少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分の上に形成された、点在した島状領域、
少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分及び島状領域の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層、並びに、
少なくとも能動層上に形成された絶縁層及び制御電極、
から成る。
上記の目的を達成するための本開示の第5の態様に係る電子デバイスは、第1電極、第2電極、及び、有機半導体材料から成る能動層を備えた電子デバイスであって、
能動層形成のための下地層上には、点在した島状領域が形成されている。
上記の目的を達成するための本開示の画像表示装置は、
本開示の第1の態様乃至第4の態様に係る電子デバイスから成る半導体装置を備えており、
電子デバイスにおける制御電極が、半導体装置におけるゲート電極に相当し、
電子デバイスにおける絶縁層が、半導体装置におけるゲート絶縁層に相当し、
電子デバイスにおける第1電極及び第2電極が、半導体装置におけるソース/ドレイン電極に相当する。
上記の目的を達成するための本開示のセンサーは、本開示の第1の態様乃至第5の態様に係る電子デバイスから成る。
本開示の第1の態様〜第5の態様に係る電子デバイス、本開示の第1の態様〜第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、本開示の画像表示装置、あるいは、本開示のセンサーにあっては、能動層を形成するための各種下地層の上に点在した島状領域が形成されており、有機半導体材料から成る能動層の成長が島状領域から開始される。従って、高い均一性を有する有機半導体材料から成る能動層(例えば、チャネル形成領域)を、有機半導体材料に依存することなく形成することができる(図10Aの模式図を参照)。即ち、有機半導体材料の選択自由度が高い。そして、高い均一性を有する有機半導体材料から成る能動層を形成できるが故に、高い性能を有する電子デバイスを提供することが可能となる。
図1A、図1B及び図1Cは、実施例1の電子デバイスの製造方法を説明するための基体等の模式的な一部断面図である。 図2A、図2B及び図2Cは、実施例2の電子デバイスの製造方法を説明するための基体等の模式的な一部断面図である。 図3A、図3B及び図3Cは、実施例3の電子デバイスの製造方法を説明するための基体等の模式的な一部断面図である。 図4A、図4B及び図4Cは、実施例4の電子デバイスの製造方法を説明するための基体等の模式的な一部断面図である。 図5A、図5B及び図5Cは、実施例5の電子デバイスの製造方法を説明するための基体等の模式的な一部断面図である。 図6A、図6B及び図6Cは、実施例6の電子デバイスの製造方法を説明するための基体等の模式的な一部断面図である。 図7A、図7B及び図7Cは、実施例7の電子デバイスの製造方法を説明するための基体等の模式的な一部断面図である。 図8A、図8B、図8C及び図8Dは、実施例8の電子デバイスの製造方法を説明するための基体等の模式的な一部断面図である。 図9は、2端子型電子デバイスの模式的な一部断面図である。 図10A及び図10Bは、それぞれ、本開示及び従来の技術に基づく、能動層における有機半導体材料の成長を模式的に示す模式図である。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の第1の態様〜第5の態様に係る電子デバイス、及び、本開示の第1の態様〜第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の画像表示装置及びセンサー、全般に関する説明
2.実施例1(本開示の第1の態様、第5の態様に係る電子デバイス、及び、本開示の第1の態様、第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の第1の態様に係る画像表示装置)
3.実施例2(実施例1の変形)
4.実施例3(本開示の第2の態様、第5の態様に係る電子デバイス、及び、本開示の第2の態様、第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の第2の態様に係る画像表示装置)
5.実施例4(本開示の第2の態様、第5の態様に係る電子デバイス、及び、本開示の第3の態様、第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の第2の態様に係る画像表示装置)
6.実施例5(本開示の第3の態様、第5の態様に係る電子デバイス、及び、本開示の第4の態様、第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の第3の態様に係る画像表示装置)
7.実施例6(実施例5の変形)
8.実施例7(本開示の第4の態様、第5の態様に係る電子デバイス、及び、本開示の第5の態様、第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の第4の態様に係る画像表示装置)
9.実施例8(本開示の第4の態様、第5の態様に係る電子デバイス、及び、本開示の第6の態様、第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の第4の態様に係る画像表示装置)
10.実施例9(本開示の第5の態様に係る電子デバイス、及び、本開示の第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示のセンサー)、その他
[本開示の第1の態様〜第5の態様に係る電子デバイス、及び、本開示の第1の態様〜第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の画像表示装置及びセンサー、全般に関する説明]
本開示の第1の態様〜第5の態様に係る電子デバイス、及び、本開示の第1の態様〜第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の画像表示装置及びセンサーにおいて、島状領域は、金属、金属酸化物、金属窒化物及びポリマーから構成された群から選択された少なくとも1種類の材料から成る形態とすることができる。また、このような形態を含む本開示の第1の態様〜第5の態様に係る電子デバイス、及び、本開示の第1の態様〜第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の画像表示装置及びセンサーにおいて、各島状領域は、能動層の核生成のための種である形態とすることができる。
ここで、島状領域を構成する金属として、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)を挙げることができるし、金属酸化物として、酸化ケイ素(SiOX)、窒化ケイ素(SiNY)、酸化アルミニウム(Al23)等の高絶縁性金属酸化物あるいは高絶縁性金属窒化物、MoO3、Cu2O等の導電性酸化物を挙げることができるし、ポリマーとして、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリビニルフェノール(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレンにて例示される有機系絶縁材料(有機ポリマー)を挙げることができる。また、これらの組み合わせを用いることもできる。
以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第5の態様に係る電子デバイス、及び、本開示の第1の態様〜第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の画像表示装置及びセンサー(以下、これらを総称して、以下、単に『本開示』と呼ぶ場合がある)において、各島状領域は、例えば、1つの微粒子から構成され、あるいは又、複数の微粒子の集合体から構成され、あるいは又、複数の微粒子が合体した1つの微小領域から構成されていることが好ましい。微粒子の形状は、球形あるいは半球状であることが好ましいが、これに限定するものではない。
島状領域は点在しているが、具体的には、島状領域の形成密度として、1×109個/cm2乃至1×1013個/cm2を例示することができる。あるいは又、第1電極と第2電極との間の距離をLとした場合、第1電極と第2電極との間の領域に島状領域が占める割合(長さ換算)として、0.01L乃至0.1Lを例示することができる。あるいは又、島状領域の平均径として、1×10-10m乃至1×10-8mを例示することができる。平均径とは、島状領域の面積をSとしたとき、(S/π)1/2で表される。
島状領域の形成方法として、島状領域を構成する材料にも依るが、抵抗加熱蒸着法、スパッタリング法、真空蒸着法を含む、後述する各種物理的気相成長法(PVD法)、後述する塗布法、あるいは、各種化学的気相成長法(CVD法)を挙げることができる。島状領域を形成する際、メタルマスクやスクリーン、金網等を用いて、島状領域を形成する領域を制限し、あるいは又、島状領域の形成密度を制御してもよい。
能動層を形成するための下地層が複数の材料からは構成されていないとき、場合によっては、島状領域の表面に対して、例えば、チオール化合物(具体的には、例えば、4−フルオロチオフェニルやアルカンチオール類)を用いて表面処理を施してもよい。これによって、能動層のモホロジーが改善されるだけでなく、場合によっては、能動層と第1電極、第2電極との間の接触抵抗値の低下を図ることができる。
本開示において、能動層を構成する有機半導体材料として、ポリピロール及びその誘導体;ポリチオフェン及びその誘導体;ポリイソチアナフテン等のイソチアナフテン類;ポリチェニレンビニレン等のチェニレンビニレン類;ポリ(p−フェニレンビニレン)等のポリ(p−フェニレンビニレン)類;ポリアニリン及びその誘導体;ポリアセチレン類;ポリジアセチレン類;ポリアズレン類;ポリピレン類;ポリカルバゾール類;ポリセレノフェン類;ポリフラン類;ポリ(p−フェニレン)類;ポリインドール類;ポリピリダジン類;ポリビニルカルバゾール、ポリフェニレンスルフィド、ポリビニレンスルフィド等のポリマー及び多環縮合体等を挙げることができる。あるいは又、これらのポリマーと同じ繰返し単位を有するオリゴマー類を挙げることもできる。あるいは又、アントラセン、ナフタセン、ペンタセン[2,3,6,7−ジベンゾアントラセン]及びその誘導体、アントラジチオフェン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、ヘキサセン、ヘプタセン、ジベンゾペンタセン、テトラベンゾペンタセン、ピレン、ベンゾピレン、ジベンゾピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、テリレン、オバレン、クオテリレン、サーカムアントラセン等のアセン類及びアセン類の炭素の一部をN、S、O等の原子、カルボニル基等の官能基で置換した誘導体(ペリキサンテノキサンテン及びその誘導体を含むジオキサアンタントレン系化合物、トリフェノジオキサジン、トリフェノジチアジン、ヘキサセン−6,15−キノン、ペリキサンテノキサンテン[PXX,6,12-dioxaanthanthrene]等)、及び、これらの水素を他の官能基で置換した誘導体を挙げることができる。あるいは又、F16CuPC等の銅フタロシアニンで代表される金属フタロシアニン類;テトラチアフルバレン及びテトラチアフルバレン誘導体;テトラチアペンタレン及びその誘導体;ナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ビス(4−トリフルオロメチルベンジル)ナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ビス(1H,1H−ペルフルオロオクチル)、N,N’−ビス(1H,1H−ペルフルオロブチル)及びN,N’−ジオクチルナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド等のテトラカルボン酸ジイミド類;ナフタレン2,3,6,7テトラカルボン酸ジイミド等のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド類;アントラセン2,3,6,7−テトラカルボン酸ジイミド等のアントラセンテトラカルボン酸ジイミド類等の縮合環テトラカルボン酸ジイミド類;C60、C70、C76、C78、C84等のフラーレン類及びこれらの誘導体;SWNT等のカーボンナノチューブ;メロシアニン色素類、ヘミシアニン色素類等の色素とこれらの誘導体等を挙げることもできる。あるいは又、ポリチオフェンにヘキシル基を導入したポリ−3−ヘキシルチオフェン[P3HT]、ポリアントラセン、トリフェニレン、ポリテルロフェン、ポリナフタレン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸[PEDOT/PSS]、キナクリドンを挙げることができる。あるいは又、縮合多環芳香族化合物、ポルフィリン系誘導体、フェニルビニリデン系の共役系オリゴマー、及び、チオフェン系の共役系オリゴマーから成る群から選択された化合物を挙げることができる。具体的には、例えば、アセン系分子(ペンタセン、テトラセン等)といった縮合多環芳香族化合物、ポルフィリン系分子、共役系オリゴマー(フェニルビニリデン系やチオフェン系)を挙げることができる。あるいは又、例えば、ポルフィリン、4,4’−ビフェニルジチオール(BPDT)、4,4’−ジイソシアノビフェニル、4,4’−ジイソシアノ−p−テルフェニル、2,5−ビス(5’−チオアセチル−2’−チオフェニル)チオフェン、2,5−ビス(5’−チオアセトキシル−2’−チオフェニル)チオフェン、4,4’−ジイソシアノフェニル、ベンジジン(ビフェニル−4,4’−ジアミン)、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)、テトラチアフルバレン(TTF)及びその誘導体、テトラチアフルバレン(TTF)−TCNQ錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体に代表される電荷移動錯体、ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸、1,4−ジ(4−チオフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン、1,4−ジ(4−イソシアノフェニルアセチリニル)−2−エチルベンゼン、デンドリマー、1,4−ジ(4−チオフェニルエチニル)−2−エチルベンゼン、2,2”−ジヒドロキシ−1,1’:4’,1”−テルフェニル、4,4’−ビフェニルジエタナール、4,4’−ビフェニルジオール、4,4’−ビフェニルジイソシアネート、1,4−ジアセチニルベンゼン、ジエチルビフェニル−4,4’−ジカルボキシレート、ベンゾ[1,2−c;3,4−c’;5,6−c”]トリス[1,2]ジチオール−1,4,7−トリチオン、α−セキシチオフェン、テトラチアテトラセン、テトラセレノテトラセン、テトラテルルテトラセン、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ(3−チオフェン−β−エタンスルホン酸)、ポリ(N−アルキルピロール)ポリ(3−アルキルピロール)、ポリ(3,4−ジアルキルピロール)、ポリ(2,2’−チエニルピロール)、ポリ(ジベンゾチオフェンスルフィド)を挙げることができる。
能動層の形成方法として、抵抗加熱蒸着法、スパッタリング法、真空蒸着法を含む各種PVD法の他、塗布法を挙げることができる。ここで、塗布法として、スクリーン印刷法やインクジェット印刷法、オフセット印刷法、反転オフセット印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、凸版印刷、フレキソ印刷、マイクロコンタクト法といった各種印刷法;スピンコート法;エアドクタコーター法、ブレードコーター法、ロッドコーター法、ナイフコーター法、スクイズコーター法、リバースロールコーター法、トランスファーロールコーター法、グラビアコーター法、キスコーター法、キャストコーター法、スプレーコーター法、スリットコーター法、スリットオリフィスコーター法、カレンダーコーター法、キャスティング法、キャピラリーコーター法、バーコーター法、浸漬法といった各種コーティング法;スプレー法;ディスペンサーを用いる方法:スタンプ法といった、液状材料を塗布する方法を挙げることができる。
また、本開示において、基体を構成する材料として、ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル,PMMA)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチルエーテルケトン、ポリオレフィンに例示される有機ポリマーから構成された可撓性を有するプラスチック・フィルムやプラスチック・シート、プラスチック基板を挙げることができ、あるいは又、雲母を挙げることができる。このような可撓性を有する有機ポリマー、高分子材料から構成された基体を使用すれば、例えば曲面形状を有する画像表示装置や電子機器への電子デバイスの組込みあるいは一体化が可能となる。あるいは又、基体として、各種ガラス基板や、表面に絶縁膜が形成された各種ガラス基板、石英基板、表面に絶縁膜が形成された石英基板、表面に絶縁膜が形成されたシリコン基板、サファイヤ基板、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル等の各種合金や各種金属から成る金属基板、金属箔、紙を挙げることができる。基体を、以上に述べた材料から適宜選択された支持部材上に(あるいは支持部材の上方に)配すればよい。支持部材として、その他、導電性基板(金やアルミニウム等の金属から成る基板、高配向性グラファイトから成る基板、ステンレス鋼基板等)を挙げることができる。これらの基体の上に、密着性や平坦性を改善するためのバッファー層やガスバリア性を向上させるためのバリア膜等の機能性膜を形成してもよい。
制御電極や、第1電極、第2電極、所望に応じて設ける配線を構成する材料として、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、 タングステン(W)、タンタル(Ta)、 モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、インジウム(In)、錫(Sn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、ルテニウム(Rh)、ルビジウム(Rb)、あるいは、これらの金属元素を含む合金、これらの金属から成る導電性粒子、これらの金属を含む合金の導電性粒子、不純物を含有したポリシリコン等の導電性物質を挙げることができるし、これらの元素を含む層の積層構造とすることもできる。更には、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸[PEDOT/PSS]やTTF−TCNQ、ポリアニリンといった有機材料(導電性高分子)を挙げることもできる。
制御電極や第1電極、第2電極等の形成方法として、各種PVD法、パルスレーザ堆積法(PLD)、アーク放電法、MOCVD法を含む各種CVD法、リフト・オフ法、シャドウマスク法、インクやペーストを用いた上述の各種塗布法を挙げることができる。また、電解メッキ法や無電解メッキ法等のメッキ法により形成してもよい。更には、必要に応じてパターニング技術と組み合わせてもよい。尚、PVD法として、(a)電子ビーム加熱法、抵抗加熱法、フラッシュ蒸着、ルツボを加熱する方法等の各種真空蒸着法、(b)プラズマ蒸着法、(c)2極スパッタリング法、直流スパッタリング法、直流マグネトロンスパッタリング法、高周波スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、バイアススパッタリング法等の各種スパッタリング法、(d)DC(direct current)法、RF法、多陰極法、活性化反応法、電界蒸着法、高周波イオンプレーティング法、反応性イオンプレーティング法等の各種イオンプレーティング法を挙げることができる。制御電極、第1電極及び第2電極をエッチング方法に基づき形成する場合、ドライエッチング法やウェットエッチング法を採用すればよく、ドライエッチング法として、例えば、イオンミリングや反応性イオンエッチング(RIE)を挙げることができる。また、制御電極等を、レーザアブレーション法、マスク蒸着法、レーザ転写法等に基づき形成することもできる。
絶縁層を構成する材料として、無機絶縁材料及び有機絶縁材料を挙げることができる。無機絶縁材料として、酸化ケイ素系材料、窒化ケイ素(SiNY)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化チタン、酸化ハフニウムHfO2等の材料を挙げることができる。ここで、酸化ケイ素系材料として、酸化シリコン(SiOX)、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、酸化窒化シリコン(SiON)、SOG(スピンオングラス)、低誘電率SiO2系材料(例えば、ポリアリールエーテル、シクロパーフルオロカーボンポリマー及びベンゾシクロブテン、環状フッ素樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化アリールエーテル、フッ化ポリイミド、アモルファスカーボン、有機SOG)を例示することができる。無機絶縁材料から成る絶縁層の形成方法として、上述の各種塗布法、上述の各種PVD法やCVD法等の真空プロセスを挙げることができるし、あるいは又、これらの無機絶縁材料を溶解させた溶液を用いたゾル・ゲル法、リフト・オフ法、電着法、シャドウマスク法を挙げることができる。また、これらの形成方法のいずれかと、必要に応じてパターニング技術との組合せを挙げることもできる。一方、有機絶縁材料として、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ノボラック樹脂、シンナメート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ポリパラキシリレン樹脂、PMMA、PVA等の高分子材料を挙げることができるし、環状シクロオレフィンポリマー又は環状シクロオレフィンコポリマー[具体的には、TOPAS(Topas Advanced Polymers GmbH 社製、登録商標)、ARTON(JSR株式会社製、登録商標)、ZEONOR(日本ゼオン株式会社製、登録商標]を挙げることができる。有機絶縁材料から成る絶縁層の形成方法として、上述の各種塗布法を挙げることができるし、PVD法やCVD法等の真空プロセスを用いることもできる。
絶縁層や能動層は、必要に応じて、例えば、ウェットエッチング法やドライエッチング法、レーザアブレーション法等の周知の方法に基づきパターニングしてもよい。また、不要な島状領域の部分を、ウェットエッチング法やドライエッチング法、レーザアブレーション法等の周知の方法に基づき除去してもよい。
本開示の電子デバイスは、所謂3端子構造を有していてもよいし、2端子構造を有していてもよい。3端子構造を有する電子デバイスによって、例えば、電界効果トランジスタ、より具体的には、薄膜トランジスタ(TFT)が構成され、あるいは又、発光素子が構成される。即ち、制御電極、第1電極及び第2電極への電圧の印加によって能動層が発光する発光素子(有機発光素子、有機発光トランジスタ)を構成することができる。これらの電子デバイスにおいては、制御電極に印加される電圧によって、第1電極から第2電極に向かって能動層に流れる電流が制御される。電子デバイスが、電界効果トランジスタとしての機能を発揮するか、発光素子として機能するかは、第1電極及び第2電極への電圧印加状態(バイアス)に依存する。先ず、第2電極からの電子注入が起こらない範囲のバイアスを加えた上で制御電極を変調することにより、第1電極から第2電極へ電流が流れる。これがトランジスタ動作である。一方、正孔が十分に蓄積された上で第1電極及び第2電極へのバイアスが増加されると電子注入が始まり、正孔との再結合によって発光が起こる。また、2端子構造を有する電子デバイスとして、能動層への光の照射によって第1電極と第2電極との間に電流が流れる光電変換素子を挙げることができる。
本開示のセンサーとして、光センサーや、光電変換素子(具体的には、太陽電池やイメージセンサー)を挙げることができる。具体的には、光センサーの能動層を構成する有機半導体分子として、光(可視光だけでなく、紫外線や赤外線を含む)に対して吸収性のある色素を使用すればよい。また、光電変換素子にあっては、能動層への光(可視光だけでなく、紫外線や赤外線を含む)の照射によって第1電極と第2電極との間に電流が流れる。尚、3端子構造を有する電子デバイスからも光電変換素子を構成することができ、この場合、制御電極への電圧の印加は行わなくともよいし、行ってもよく、後者の場合、制御電極への電圧の印加によって、流れる電流の変調を行うことが可能となる。また、本開示のセンサーとして、検出すべき化学物質が能動層に吸着すると、第1電極と第2電極との間の電気抵抗値が変化することを利用し、第1電極と第2電極との間に電流を流し、あるいは又、第1電極と第2電極との間に適切な電圧を印加し、能動層の電気抵抗値を測定することで、能動層に吸着した化学物質の量(濃度)を測定する化学物質センサーを挙げることもできる。あるいは又、分子認識能を有する分子センサー、能動層の表面に結合分子(例えば、生体分子)を結合、固定し、更に、結合分子と相互作用する機能性分子(例えば、別の生体分子)を添加することで作製されたバイオセンサーを挙げることもできる。尚、化学物質は能動層において吸着平衡状態となるので、時間が経過し、能動層が置かれた雰囲気における化学物質の量(濃度)が変化すると、平衡状態も変化する。化学物質として、例えば、NO2ガス、O2ガス、NH3ガス、スチレンガス、ヘキサンガス、オクタンガス、デカンガス、トリメチルベンゼンガスを例示することができる。
本開示の電子デバイスを組み込む装置の一例として、限定するものではないが、画像表示装置を例示することができる。ここで、画像表示装置として、所謂デスクトップ型のパーソナルコンピュータ、ノートブック型パーソナルコンピュータ、モバイル型パーソナルコンピュータ、タブレット型パーソナルコンピュータを含むタブレット端末、PDA(パーソナル・デジタル・アシスト)、カーナビゲーションシステム、携帯電話やスマートフォン、ゲーム機、電子ブック、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板等の掲示板、コピー機、プリンター用紙代替のリライタブルペーパー、電卓、家電製品の表示部、ポイントカード等のカード表示部、電子広告、電子POP等における各種画像表示装置(例えば、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、液晶表示装置、プラズマ表示装置、電気泳動表示装置、冷陰極電界放出表示装置等)を挙げることができる。また、各種照明装置を挙げることもできる。
本開示の電子デバイスを、画像表示装置や、電子ペーパー、RFIDs(Radio Frequency Identification Card)等を含む各種の電子機器に適用、使用する場合、支持部材に多数の電子デバイスを集積したモノリシック集積回路としてもよいし、各電子デバイスを切断して個別化し、ディスクリート部品として使用してもよい。また、電子デバイスを樹脂にて封止してもよい。
実施例1は、本開示の第1の態様、第5の態様に係る電子デバイス、本開示の第1の態様、第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の第1の態様に係る画像表示装置に関する。
実施例1の電子デバイスは、本開示の第1の態様に係る電子デバイスに則って説明すれば、ボトムゲート/トップコンタクト型であって3端子型の電子デバイス、具体的には、TFTであり、模式的な一部断面図を図1Cに示すように、
(a)基体10上に形成された、制御電極11、及び、制御電極11を覆う絶縁層12、
(b)絶縁層12上に形成された、点在した島状領域20、
(c)絶縁層12及び島状領域20の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層13、並びに、
(d)能動層13上に形成された第1電極14A及び第2電極14B、
から成る。
また、実施例1の電子デバイスは、本開示の第5の態様に係る電子デバイスに則って説明すれば、第1電極14A、第2電極14B、及び、有機半導体材料から成る能動層13を備えた電子デバイスであって、能動層13の形成のための下地層(具体的には、絶縁層12)の上には、点在した島状領域20が形成されている。
尚、以下においては、「制御電極11」の代わりに「ゲート電極11」という用語を用いて説明を行い、「能動層13」の代わりに「チャネル形成領域13A及び/又はチャネル形成領域延在部13B」という用語を用いて説明を行い、「第1電極14A及び第2電極14B」の代わりに「ソース/ドレイン電極14A,14B」という用語を用いて説明を行い、「絶縁層12」の代わりに「ゲート絶縁層12」という用語を用いて説明を行う場合がある。
具体的には、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例8において、基体10は、表面にSiO2から成る絶縁膜10Bが形成されたガラス基板10Aから成る。また、ゲート電極11は金(Au)から成り、ゲート絶縁層12はポリビニルフェノール(PVP)から成り、チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13Bはペリキサンテノキサンテン(PXX,6,12-dioxaanthanthrene)の誘導体、より具体的には、エチルフェニル−PXXから成り、ソース/ドレイン電極14A,14Bは金(Au)から成る。更には、島状領域20は、金属、具体的には金(Au)、より具体的には金の微粒子から構成されている。
実施例1〜実施例8の画像表示装置は、実施例1〜実施例8の電子デバイスから成る半導体装置を備えており、
電子デバイスにおける制御電極が、半導体装置におけるゲート電極11に相当し、
電子デバイスにおける絶縁層が、半導体装置におけるゲート絶縁層12に相当し、
電子デバイスにおける第1電極及び第2電極が、半導体装置におけるソース/ドレイン電極14A,14Bに相当する。
以下、基体等の模式的な一部端面図である図1A、図1B及び図1Cを参照して、実施例1の3端子型の電子デバイス(ボトムゲート/トップコンタクト型のTFT)の製造方法を説明する。
[工程−100]
先ず、基体10の上に、ゲート電極11、及び、ゲート電極11を覆うゲート絶縁層12を形成する。具体的には、ガラス基板10Aの表面に形成されたSiO2から成る絶縁膜10B上に、ゲート電極11を形成すべき部分が除去されたレジスト層(図示せず)を、リソグラフィ技術に基づき形成する。その後、密着層としての厚さ10nmのチタン(Ti)層(図示せず)、及び、ゲート電極11としての厚さ50nmの金(Au)層を、順次、スパッタリング法にて全面に成膜し、その後、レジスト層を除去する。こうして、所謂リフト・オフ法に基づき、ゲート電極11を得ることができる。尚、ガラス基板10Aの表面に形成されたSiO2から成る絶縁膜10B上に、使用する材料にも依るが、印刷法に基づきゲート電極11を形成することもできる。その後、基体10及びゲート電極11の上に、架橋剤を含むポリビニルフェノール(PVP)溶液をスリットコーター法に基づき塗布した後、150゜Cに加熱することで、ポリビニルフェノールから成るゲート絶縁層12を得ることができる。
[工程−110]
次に、ゲート絶縁層12の上に、点在した島状領域20を形成する。あるいは又、能動層13の形成のための下地層上に、能動層13の形成に先立ち、点在した島状領域20を形成する。具体的には、金(Au)をゲート絶縁層12の上に真空蒸着する。各島状領域20は、能動層13の核生成のための種である。真空蒸着において、例えば、室温にて約0.05nm/秒の成膜条件を採用することで、ゲート絶縁層12の上に金の微粒子が離散して存在する状態を得ることができる。こうして、図1Aに示す構造を得ることができる。尚、図面においては、島状領域20が、規則正しく点在した状態で形成されているように図示しているが、実際には、或る程度、ランダムに点在した状態で形成される。
[工程−120]
その後、有機半導体材料から成る能動層13(チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B)の成長を島状領域20から開始し、ゲート絶縁層12及び島状領域20の上に能動層13を形成する(図1B参照)。具体的には、能動層を構成する有機半導体材料の溶液(より具体的には、トルエンを溶剤としたエチルフェニル−PXXの1質量%以下の溶液)をスリットコーター法により成膜し、140゜Cにて乾燥する。これによって、エチルフェニル−PXXから成る能動層13の成長が島状領域20から開始し、ゲート絶縁層12及び島状領域20の上に能動層13が形成される。こうして、例えば、厚さ20nmのチャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13Bを形成することができる。尚、スリットコーター法の代わりに、スピンコート法やスプレー法に基づき、能動層13(チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B)を構成する有機半導体材料の溶液を成膜してもよい。
[工程−130]
次いで、能動層13の上に(具体的には、チャネル形成領域延在部13B上に)、ソース/ドレイン電極14A,14Bを形成する(図1C参照)。具体的には、厚さ100nmの金(Au)層を真空蒸着法に基づき形成した後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づき、金層をパターニングすることで、ソース/ドレイン電極14A,14Bを得ることができる。尚、ソース/ドレイン電極14A,14Bの成膜を行う際、チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13Bの一部をハードマスクで覆うことによって、ソース/ドレイン電極14A,14Bをフォトリソグラフィ・プロセス無しで形成することができる。また、印刷法に基づきソース/ドレイン電極14A,14Bを形成することもできる。
[工程−140]
例えば、画像表示装置の製造にあっては、この工程に引き続き、こうして得られた、画像表示装置の制御部(画素駆動回路)を構成する電子デバイスであるTFTの上あるいは上方に、画像表示部(具体的には、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子あるいは電気泳動ディスプレイ素子、半導体発光素子等から成る画像表示部)を、周知の方法に基づき形成することで、画像表示装置を製造することができる。ここで、こうして得られた、画像表示装置の制御部(画素駆動回路)を構成する電子デバイスと、画像表示部における電極(例えば、画素電極)とを、例えば、コンタクトホールや配線といった接続部で接続すればよい。あるいは又、全面にパッシベーション膜(図示せず)を形成する。こうして、ボトムゲート/トップコンタクト型の電子デバイス(FET、具体的には、TFT)を得ることができる。あるいは又、チャネル形成領域延在部13Bをパターニングした後、全面にパッシベーション膜(図示せず)を形成してもよい。以上の工程は、後述する実施例2〜実施例8にも適用することができる。
このように、実施例1、あるいは、後述する実施例2〜実施例8にあっては、能動層を形成するための各種下地層の上に点在した島状領域が形成されており、有機半導体材料から成る能動層の成長が島状領域から開始される。従って、高い均一性を有する有機半導体材料から成る能動層(具体的には、チャネル形成領域)を、有機半導体材料に依存することなく形成することができる。即ち、有機半導体材料の選択自由度が高い。そして、高い均一性を有する有機半導体材料から成る能動層(具体的には、チャネル形成領域)を形成できるが故に、高い性能を有する電子デバイスを提供することが可能となる。
実施例2は、実施例1の変形である。以下、基体等の模式的な一部端面図である図2A、図2B及び図2Cを参照して、実施例2の3端子型の電子デバイス(ボトムゲート/トップコンタクト型のTFT)の製造方法を説明する。
[工程−200]
先ず、実施例1の[工程−100]〜[工程−120]と同様の工程を実行する。
[工程−210]
次に、能動層13の一部の上に保護膜15を形成する。具体的には、保護膜15を、チャネル形成領域13Aの上、及び、チャネル形成領域延在部13Bの一部の上に形成する(図2A参照)。
[工程−220]
その後、能動層13(具体的には、チャネル形成領域延在部13B)及び保護膜15の上にソース/ドレイン電極14A,14Bを形成する。具体的には、実施例1の[工程−130]と同様に工程を実行する(図2B参照)。
以上によってTFTを完成させてもよいし、図2Cに示すように、[工程−220]の後、具体的には、チャネル形成領域延在部13B及び保護膜15の上にソース/ドレイン電極14A,14Bを形成した後、ソース/ドレイン電極14,14B間に露出した保護膜15を除去してもよい。次いで、実施例1の[工程−140]と同様の工程を実行することで、ボトムゲート/トップコンタクト型の電子デバイス(FET、具体的には、TFT)、画像表示装置を得ることができる。
このように、保護膜を形成することで、能動層及び保護膜上に第1電極及び第2電極を形成する際、特に、第1電極及び第2電極を形成するためのパターニングを行う際、能動層に損傷が発生する虞が無くなり、あるいは又、少なくなる。また、能動層及び保護膜上に第1電極及び第2電極を形成した後、第1電極と第2電極との間に露出した保護膜を除去すれば、保護層に発生した応力に起因して第1電極あるいは第2電極が能動層から剥離する虞が無くなり、あるいは又、少なくなる。
保護膜を構成する材料として、シリコン酸化物、シリコン窒化物、アルミニウム酸化物、チタン酸化物といった絶縁材料を挙げることができる。また、保護層の形成方法として各種PVD法やCVD法を挙げることができるし、保護層の除去方法としてエッチング法を挙げることができる。
実施例3は、本開示の第2の態様、第5の態様に係る電子デバイス、本開示の第2の態様、第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の第2の態様に係る画像表示装置に関する。
実施例3の電子デバイスは、本開示の第2の態様に係る電子デバイスに則って説明すれば、ボトムゲート/ボトムコンタクト型であって3端子型の電子デバイス、具体的には、TFTであり、模式的な一部断面図を図3Cに示すように、
(a)基体10上に形成された、ゲート電極11、及び、ゲート電極11を覆うゲート絶縁層12、
(b)ゲート絶縁層12上に形成されたソース/ドレイン電極14A,14B、
(c)少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間のゲート絶縁層12の部分の上に形成された(実施例3にあっては、具体的には、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間のゲート絶縁層12の部分の上、並びに、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に形成された)、点在した島状領域20、並びに、
(d)少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間のゲート絶縁層12の部分及び島状領域20の上に形成された(実施例3にあっては、具体的には、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間のゲート絶縁層12の部分及び島状領域20の上、並びに、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に形成された)、有機半導体材料から成るチャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B、
から成る。
また、実施例3の電子デバイスは、本開示の第5の態様に係る電子デバイスに則って説明すれば、第1電極14A、第2電極14B、及び、有機半導体材料から成る能動層13を備えた電子デバイスであって、能動層13の形成のための下地層(具体的には、絶縁層12並びに第1電極14A及び第2電極14B)の上には、点在した島状領域20が形成されている。
以下、基体等の模式的な一部端面図である図3A、図3B及び図3Cを参照して、実施例3の3端子型の電子デバイス(ボトムゲート/ボトムコンタクト型のTFT)の製造方法を説明する。
[工程−300]
先ず、基体10の上に、ゲート電極11、及び、ゲート電極11を覆うゲート絶縁層12を形成する。具体的には、実施例1の[工程−100]と同様の工程を実行する。
[工程−310]
その後、ゲート絶縁層12の上に、ソース/ドレイン電極14A,14Bを形成する。具体的には、実施例1の[工程−130]と同様に工程を実行する(図3A参照)。
[工程−320]
次いで、少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間のゲート絶縁層12の部分の上に、点在した島状領域20を形成する。具体的には、実施例1の[工程−110]と同様の工程を実行することで、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間のゲート絶縁層12の部分を含む露出したゲート絶縁層12の上、並びに、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に、点在した島状領域20を形成する(図3B参照)。
[工程−330]
その後、有機半導体材料から成る能動層13(チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B)の成長を島状領域20から開始し、少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間のゲート絶縁層12の部分及び島状領域20の上に能動層13を形成する。具体的には、実施例1の[工程−120]と同様の工程を実行することで、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間のゲート絶縁層12の部分及び島状領域20の上、更には、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に、能動層13を形成する(図3C参照)。
次いで、実施例1の[工程−140]と同様の工程を実行することで、ボトムゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイス(FET、具体的には、TFT)、画像表示装置を得ることができる。
実施例4は、本開示の第2の態様、第5の態様に係る電子デバイス、本開示の第3の態様、第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の第2の態様に係る画像表示装置に関する。
実施例4の電子デバイスは、本開示の第2の態様に係る電子デバイスに則って説明すれば、ボトムゲート/ボトムコンタクト型であって3端子型の電子デバイス、具体的には、TFTであり、模式的な一部断面図を図4Cに示すように、
(a)基体10上に形成された、ゲート電極11、及び、ゲート電極11を覆うゲート絶縁層12、
(b)ゲート絶縁層12上に形成されたソース/ドレイン電極14A,14B、
(c)少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間のゲート絶縁層12の部分の上に形成された(実施例4にあっては、具体的には、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間のゲート絶縁層12の部分の上、並びに、ソース/ドレイン電極14A,14Bの下に位置するゲート絶縁層12の部分の上に形成された)、点在した島状領域20、並びに、
(d)少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間のゲート絶縁層12の部分及び島状領域20の上に形成された(実施例4にあっては、具体的には、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間のゲート絶縁層12の部分及び島状領域20の上、並びに、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に形成された)、有機半導体材料から成るチャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B、
から成る。
また、実施例4の電子デバイスは、本開示の第5の態様に係る電子デバイスに則って説明すれば、第1電極14A、第2電極14B、及び、有機半導体材料から成る能動層13を備えた電子デバイスであって、能動層13の形成のための下地層(具体的には、絶縁層12)の上には、点在した島状領域20が形成されている。
以下、基体等の模式的な一部端面図である図4A、図4B及び図4Cを参照して、実施例4の3端子型の電子デバイス(ボトムゲート/ボトムコンタクト型のTFT)の製造方法を説明する。
[工程−400]
先ず、基体10の上に、ゲート電極11、及び、ゲート電極11を覆うゲート絶縁層12を形成した後、ゲート絶縁層12の部分の上に、点在した島状領域20を形成する。具体的には、実施例1の[工程−100]〜[工程−110]と同様の工程を実行する(図4A参照)。
[工程−410]
次いで、実施例1の[工程−130]と同様の工程を実行することで、ゲート絶縁層12及び島状領域20の上に、ソース/ドレイン電極14A,14Bを形成する(図4B参照)。
[工程−420]
その後、有機半導体材料から成る能動層13(チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B)の成長を島状領域20から開始し、少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極との間のゲート絶縁層12の部分及び島状領域20の上に能動層13を形成する。具体的には、実施例1の[工程−120]と同様の工程を実行することで、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間のゲート絶縁層12の部分及び島状領域20の上、更には、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に、能動層13を形成する(図4C参照)。
次いで、実施例1の[工程−140]と同様の工程を実行することで、ボトムゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイス(FET、具体的には、TFT)、画像表示装置を得ることができる。
実施例5は、本開示の第3の態様、第5の態様に係る電子デバイス、本開示の第4の態様、第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の第3の態様に係る画像表示装置に関する。
実施例5の電子デバイスは、本開示の第3の態様に係る電子デバイスに則って説明すれば、トップゲート/トップコンタクト型であって3端子型の電子デバイス、具体的には、TFTであり、模式的な一部断面図を図5Cに示すように、
(a)基体10上に形成された、点在した島状領域20、
(b)基体10及び島状領域20の上に形成された、有機半導体材料から成るチャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B、
(c)チャネル形成領域延在部13B上に形成されたソース/ドレイン電極14A,14B、並びに、
(d)チャネル形成領域13A、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に形成されたゲート絶縁層12及びゲート電極11、
から成る。
また、実施例5の電子デバイスは、本開示の第5の態様に係る電子デバイスに則って説明すれば、第1電極14A、第2電極14B、及び、有機半導体材料から成る能動層13を備えた電子デバイスであって、能動層13の形成のための下地層(具体的には、基体10)の上には、点在した島状領域20が形成されている。
以下、基体等の模式的な一部端面図である図5A、図5B及び図5Cを参照して、実施例5の3端子型の電子デバイス(トップゲート/トップコンタクト型のTFT)の製造方法を説明する。
[工程−500]
先ず、実施例1の[工程−110]と同様にして、但し、基体10の上に、点在した島状領域20を形成する。次に、有機半導体材料から成る能動層13(チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B)の成長を島状領域20から開始し、基体10及び島状領域20の上にチャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13Bを形成する。具体的には、実施例1の[工程−120]と同様の工程を実行することで、厚さ20nmのチャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13Bを形成する。こうして、図5Aに示す構造を得ることができる。尚、ゲート絶縁層12やチャネル形成領域延在部13Bは、必要に応じて、例えば、ウェットエッチング法やドライエッチング法、レーザアブレーション法等の周知の方法に基づきパターニングしてもよい。
[工程−510]
次いで、能動層13の上(具体的には、チャネル形成領域延在部13Bの上)に、実施例1の[工程−130]と同様にして、ソース/ドレイン電極14A,14Bを形成する。具体的には、厚さ100nmの金(Au)層を真空蒸着法に基づき形成した後、リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づき、金層をパターニングすることで、ソース/ドレイン電極14A,14Bを得ることができる(図5B参照)。尚、ソース/ドレイン電極14A,14Bの成膜を行う際、チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13Bの一部をハードマスクで覆うことによって、ソース/ドレイン電極14A,14Bをフォトリソグラフィ・プロセス無しで形成することができる。また、印刷法に基づきソース/ドレイン電極14A,14Bを形成することもできる。
[工程−520]
その後、チャネル形成領域13A、チャネル形成領域延在部13B、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に、ゲート絶縁層12及びゲート電極11を形成する(図5C参照)。具体的には、チャネル形成領域13A、チャネル形成領域延在部13B、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に、実施例1の[工程−100]と同様にして、ゲート絶縁層12を形成した後、ゲート電極11を形成する。
次いで、実施例1の[工程−140]と同様の工程を実行することで、トップゲート/トップコンタクト型の電子デバイス(FET、具体的には、TFT)、画像表示装置を得ることができる。
実施例6は、実施例5の変形である。以下、基体等の模式的な一部端面図である図6A、図6B及び図6Cを参照して、実施例6の3端子型の電子デバイス(トップゲート/トップコンタクト型のTFT)の製造方法を説明する。
[工程−600]
先ず、実施例5の[工程−500]と同様の工程を実行する。
[工程−610]
次に、実施例2の[工程−210]と同様にして、能動層13の一部の上に保護膜15を形成する(図6A参照)。
[工程−620]
その後、例えば、実施例5の[工程−510]〜[工程−520]と同様の工程を実行し(図6B参照)、更に、[工程−530]と同様の工程を実行することで、TFTを完成させてもよいし、図6Cに示すように、[工程−520]の後、具体的には、チャネル形成領域延在部13B及び保護膜15の上にソース/ドレイン電極14A,14Bを形成した後、ソース/ドレイン電極14A,14B間に露出した保護膜15を除去してもよい。次いで、実施例1の[工程−140]と同様の工程を実行することで、トップゲート/トップコンタクト型の電子デバイス(FET、具体的には、TFT)、画像表示装置を得ることができる。
実施例7は、本開示の第4の態様、第5の態様に係る電子デバイス、本開示の第5の態様、第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の第4の態様に係る画像表示装置に関する。
実施例7の電子デバイスは、本開示の第4の態様に係る電子デバイスに則って説明すれば、トップゲート/ボトムコンタクト型であって3端子型の電子デバイス、具体的には、TFTであり、模式的な一部断面図を図7Cに示すように、
(a)基体10上に形成されたソース/ドレイン電極14A,14B、
(b)少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分の上に形成された(実施例7にあっては、具体的には、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分の上、並びに、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に形成された)、点在した島状領域20、
(c)少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分及び島状領域20の上に形成された(実施例7にあっては、具体的には、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分及び島状領域20の上、並びに、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に形成された)、有機半導体材料から成るチャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B、並びに、
(d)少なくとも能動層13上(実施例7にあっては、具体的には、チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B上)に形成されたゲート絶縁層12及びゲート電極11、
から成る。
また、実施例7の電子デバイスは、本開示の第5の態様に係る電子デバイスに則って説明すれば、第1電極14A、第2電極14B、及び、有機半導体材料から成る能動層13を備えた電子デバイスであって、能動層13の形成のための下地層(具体的には、基体10並びに第1電極14A及び第2電極14B)の上には、点在した島状領域20が形成されている。
以下、基体等の模式的な一部端面図である図7A、図7B及び図7Cを参照して、実施例7の3端子型の電子デバイス(トップゲート/ボトムコンタクト型のTFT)の製造方法を説明する。
[工程−700]
先ず、基体10の上に、ソース/ドレイン電極14A,14Bを形成する。具体的には、実施例1の[工程−130]と同様にして、但し、基体10の上に、ソース/ドレイン電極14A,14Bを形成する。
[工程−710]
次に、少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分の上に、点在した島状領域20を形成する。具体的には、実施例1の[工程−110]と同様にして、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分の上、並びに、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に、点在した島状領域20を形成する(図7A参照)。
[工程−720]
その後、有機半導体材料から成る能動層13(チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B)の成長を島状領域20から開始し、少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分及び島状領域20の上に能動層13を形成する。具体的には、実施例1の[工程−120]と同様の工程を実行することで、厚さ20nmのチャネル形成領域13Aを、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分及び島状領域20の上に形成し、チャネル形成領域延在部13Bを、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に形成する(図7B参照)。
[工程−730]
次いで、少なくとも能動層13(具体的には、チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B)の上に、ゲート絶縁層12及びゲート電極11を形成する。具体的には、チャネル形成領域13A、チャネル形成領域延在部13B、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に、実施例1の[工程−100]と同様にして、ゲート絶縁層12を形成した後、ゲート電極11を形成する(図7C参照)。
次いで、実施例1の[工程−140]と同様の工程を実行することで、トップゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイス(FET、具体的には、TFT)、画像表示装置を得ることができる。
実施例8は、本開示の第4の態様、第5の態様に係る電子デバイス、本開示の第6の態様、第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示の第4の態様に係る画像表示装置に関する。
実施例8の電子デバイスは、本開示の第4の態様に係る電子デバイスに則って説明すれば、トップゲート/ボトムコンタクト型であって3端子型の電子デバイス、具体的には、TFTであり、模式的な一部断面図を図8Dに示すように、
(a)基体10上に形成されたソース/ドレイン電極14A,14B、
(b)少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分の上に形成された(実施例8にあっては、具体的には、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分の上、並びに、ソース/ドレイン電極14A,14Bの下に位置する基体10の部分の上に形成された)、点在した島状領域20、
(c)少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分及び島状領域20の上に形成された(実施例8にあっては、具体的には、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分及び島状領域20の上、並びに、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に形成された)、有機半導体材料から成るチャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B、並びに、
(d)少なくとも能動層13上(実施例8にあっては、具体的には、チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13Bの上)に形成されたゲート絶縁層12及びゲート電極11、
から成る。
また、実施例8の電子デバイスは、本開示の第5の態様に係る電子デバイスに則って説明すれば、第1電極14A、第2電極14B、及び、有機半導体材料から成る能動層13を備えた電子デバイスであって、能動層13の形成のための下地層(具体的には、基体10)の上には、点在した島状領域20が形成されている。
以下、基体等の模式的な一部端面図である図8A、図8B、図8C及び図8Dを参照して、実施例8の3端子型の電子デバイス(トップゲート/ボトムコンタクト型のTFT)の製造方法を説明する。
[工程−800]
先ず、基体10の上に、点在した島状領域20を形成する。具体的には、実施例1の[工程−110]と同様にして、但し、基体10の上に、点在した島状領域20を形成する(図8A参照)。
[工程−810]
その後、基体10及び島状領域20の上に、ソース/ドレイン電極14A,14Bを形成する。具体的には、具体的には、実施例1の[工程−130]と同様にして、但し、基体10及び島状領域20の上に、ソース/ドレイン電極14A,14Bを形成する(図8B参照)。
[工程−820]
次いで、有機半導体材料から成る能動層13(チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B)の成長を島状領域20から開始し、少なくとも、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分及び島状領域20の上に能動層13を形成する。具体的には、実施例1の[工程−120]と同様の工程を実行することで、厚さ20nmのチャネル形成領域13Aを、ソース/ドレイン電極14Aとソース/ドレイン電極14Bとの間の基体10の部分及び島状領域20の上に形成し、チャネル形成領域延在部13Bを、ソース/ドレイン電極14A,14Bの上に形成する(図8C参照)。
[工程−830]
次いで、少なくとも能動層13(チャネル形成領域13A及びチャネル形成領域延在部13B)の上に、実施例1の[工程−100]と同様にして、ゲート絶縁層12及びゲート電極11を形成する(図8D参照)。
次いで、実施例1の[工程−140]と同様の工程を実行することで、トップゲート/ボトムコンタクト型の電子デバイス(FET、具体的には、TFT)、画像表示装置を得ることができる。
実施例9は、本開示の第5の態様に係る電子デバイス、及び、本開示の第7の態様に係る電子デバイスの製造方法、並びに、本開示のセンサーに関する。
実施例9の電子デバイスは、第1電極、第2電極、及び、有機半導体材料から成る能動層を備えた電子デバイスであって、能動層形成のための下地層上には、点在した島状領域が形成されている。そして、実施例9の電子デバイスは、能動層形成のための下地層上に、能動層形成に先立ち、点在した島状領域を形成することで製造することができる。
ここで、実施例1〜実施例8において説明した電子デバイスから成る実施例9のセンサーから、例えば、発光素子が構成される。即ち、制御電極11、第1電極14A及び第2電極14Bへの電圧の印加によって能動層13が発光する発光素子(有機発光素子、有機発光トランジスタ)を構成する。そして、制御電極11に印加される電圧によって、第1電極14Aから第2電極14Bに向かって能動層13に流れる電流が制御される。正孔が十分に蓄積された上で第1電極14A及び第2電極14Bへのバイアスが増加されると電子注入が始まり、正孔との再結合によって発光が起こる。
あるいは又、実施例1〜実施例8において説明した電子デバイスから成る実施例9のセンサーとして、有機半導体分子として光(可視光だけでなく、紫外線や赤外線を含む)に対して吸収性のある色素の使用により光センサーを構成することができるし、能動層13への光(可視光だけでなく、紫外線や赤外線を含む)の照射によって第1電極14Aと第2電極14Bとの間に電流が流れる光電変換素子(具体的には、太陽電池やイメージセンサー)を構成することができる。尚、制御電極11への電圧の印加によって、流れる電流の変調を行うことが可能となる。
あるいは又、図9に模式的な一部断面図を示す2端子型電子デバイスから成る実施例9のセンサーから、例えば、発光素子を構成することができるし、また、光センサーや太陽電池、イメージセンサーを構成することができる。また、図9に模式的な一部断面図を示す2端子型電子デバイスから成る実施例9のセンサーから、検出すべき化学物質が能動層13に吸着すると、第1電極14Aと第2電極14Bとの間の電気抵抗値が変化することを利用し、第1電極14Aと第2電極14Bとの間に電流を流し、あるいは又、第1電極14Aと第2電極14Bとの間に適切な電圧を印加し、能動層13の電気抵抗値を測定することで、能動層13に吸着した化学物質の量(濃度)を測定する化学物質センサーを構成することもできる。
ここで、2端子型の電子デバイスは、上述したとおり、
基体10上に形成された、点在した島状領域20、
基体10及び島状領域20の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層13、並びに、
能動層13の上に形成された第1電極14A及び第2電極14B、
を備えている。また、2端子型の電子デバイスは、
基体10の上に、点在した島状領域20を形成し、次いで、
基体10及び島状領域20の上に、有機半導体材料から成る能動層13を形成した後、
能動層13上に、第1電極14A及び第2電極14Bを形成する、
各工程に基づき製造することができる。
以上、本開示を好ましい実施例に基づき説明したが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例において説明した電子デバイス、画像表示装置、センサー、電子デバイスの製造方法の構成、構造、形成条件、製造条件は、例示であり、適宜、変更することができる。本開示によって得られた電子デバイスを、例えば、画像表示装置や各種の電子機器に適用、使用する場合、基体や支持体、支持部材に多数の電子デバイスを集積したモノリシック集積回路としてもよいし、各電子デバイスを切断して個別化し、ディスクリート部品として使用してもよい。
尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[1]《電子デバイスの製造方法:第1の態様》
基体上に、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層を形成した後、
絶縁層上に、点在した島状領域を形成し、次いで、
有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、絶縁層及び島状領域の上に能動層を形成した後、
能動層上に、第1電極及び第2電極を形成する、
各工程を備えた電子デバイスの製造方法。
[2]能動層上に第1電極及び第2電極を形成する前に、能動層の一部の上に保護膜を形成し、
能動層及び保護膜上に、第1電極及び第2電極を形成する[1]に記載の電子デバイスの製造方法。
[3]能動層及び保護膜上に第1電極及び第2電極を形成した後、第1電極と第2電極との間に露出した保護膜を除去する[2]に記載の電子デバイスの製造方法。
[4]《電子デバイスの製造方法:第2の態様》
基体上に、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層を形成した後、
絶縁層上に、第1電極及び第2電極を形成し、次いで、
少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分の上に、点在した島状領域を形成した後、
有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分及び島状領域の上に能動層を形成する、
各工程を備えた電子デバイスの製造方法。
[5]《電子デバイスの製造方法:第3の態様》
基体上に、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層を形成した後、
絶縁層上に、点在した島状領域を形成し、次いで、
絶縁層及び島状領域の上に、第1電極及び第2電極を形成した後、
有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分及び島状領域の上に能動層を形成する、
各工程を備えた電子デバイスの製造方法。
[6]《電子デバイスの製造方法:第4の態様》
基体上に、点在した島状領域を形成した後、
有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、基体及び島状領域の上に能動層を形成し、次いで、
能動層上に、第1電極及び第2電極を形成した後、
能動層、第1電極及び第2電極の上に、絶縁層及び制御電極を形成する、
各工程を備えた電子デバイスの製造方法。
[7]能動層上に第1電極及び第2電極を形成する前に、能動層の一部の上に保護膜を形成し、
能動層及び保護膜上に第1電極及び第2電極を形成する[6]に記載の電子デバイスの製造方法。
[8]能動層及び保護膜上に第1電極及び第2電極を形成した後、第1電極と第2電極との間に露出した保護膜を除去する[7]に記載の電子デバイスの製造方法。
[9]《電子デバイスの製造方法:第5の態様》
基体上に、第1電極及び第2電極を形成した後、
少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分の上に、点在した島状領域を形成し、次いで、
有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分及び島状領域の上に能動層を形成した後、
少なくとも能動層上に、絶縁層及び制御電極を形成する、
各工程を備えた電子デバイスの製造方法。
[10]《電子デバイスの製造方法:第6の態様》
基体上に、点在した島状領域を形成した後、
基体及び島状領域の上に、第1電極及び第2電極を形成し、次いで、
有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分及び島状領域の上に能動層を形成した後、
少なくとも能動層上に、絶縁層及び制御電極を形成する、
各工程を備えた電子デバイスの製造方法。
[11]《電子デバイスの製造方法:第7の態様》
第1電極、第2電極、及び、有機半導体材料から成る能動層を備えた電子デバイスの製造方法であって、
能動層形成のための下地層上に、能動層形成に先立ち、点在した島状領域を形成する電子デバイスの製造方法。
[12]島状領域は、金属、金属酸化物、金属窒化物及びポリマーから構成された群から選択された少なくとも1種類の材料から成る[1]乃至[11]のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
[13]各島状領域は、能動層の核生成のための種である[1]乃至[12]のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
[14]《電子デバイス:第1の態様》
基体上に形成された、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層、
絶縁層上に形成された、点在した島状領域、
絶縁層及び島状領域の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層、並びに、
能動層上に形成された第1電極及び第2電極、
から成る電子デバイス。
[15]第1電極の一部と能動層との間、及び、第2電極の一部と能動層との間には、保護膜が形成されている[14]に記載の電子デバイス。
[16]保護膜は、第1電極と第2電極との間に位置する能動層上に延在している[15]に記載の電子デバイス。
[17]《電子デバイス:第2の態様》
基体上に形成された、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層、
絶縁層上に形成された第1電極及び第2電極、
少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分の上に形成された、点在した島状領域、並びに、
少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分及び島状領域の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層、
から成る電子デバイス。
[18]《電子デバイス:第3の態様》
基体上に形成された、点在した島状領域、
基体及び島状領域の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層、
能動層上に形成された第1電極及び第2電極、並びに、
能動層、第1電極及び第2電極の上に形成された絶縁層及び制御電極、
から成る電子デバイス。
[19]《電子デバイス:第4の態様》
基体上に形成された第1電極及び第2電極、
少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分の上に形成された、点在した島状領域、
少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分及び島状領域の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層、並びに、
少なくとも能動層上に形成された絶縁層及び制御電極、
から成る電子デバイス。
[20]《電子デバイス:第5の態様》
第1電極、第2電極、及び、有機半導体材料から成る能動層を備えた電子デバイスであって、
能動層形成のための下地層上には、点在した島状領域が形成されている電子デバイス。
[21]島状領域は、金属、金属酸化物、金属窒化物及びポリマーから構成された群から選択された少なくとも1種類の材料から成る[14]乃至[20]のいずれか1項に記載の電子デバイス。
[22]各島状領域は、能動層の核生成のための種である[14]乃至[21]のいずれか1項に記載の電子デバイス。
[23]《画像表示装置》
[14]乃至[19]に記載の電子デバイスから成る半導体装置を備えており、
電子デバイスにおける制御電極が、半導体装置におけるゲート電極に相当し、
電子デバイスにおける絶縁層が、半導体装置におけるゲート絶縁層に相当し、
電子デバイスにおける第1電極及び第2電極が、半導体装置におけるソース/ドレイン電極に相当する画像表示装置。
[24]《センサー》
[14]乃至[22]に記載の電子デバイスから成るセンサー。
[25]《2端子型の電子デバイス》
基体上に形成された、点在した島状領域、
基体及び島状領域の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層、並びに、
能動層の上に形成された第1電極及び第2電極、
から成る電子デバイス。
[26]《2端子型の電子デバイスの製造方法》
基体上に、点在した島状領域を形成し、次いで、
基体及び島状領域の上に、有機半導体材料から成る能動層を形成した後、
能動層上に、第1電極及び第2電極を形成する、
各工程を備えた電子デバイスの製造方法。
[27]《センサー:2端子型》
[25]に記載の電子デバイスから成るセンサー。
10・・・基体、10A・・・ガラス基板、10B・・・絶縁膜、11・・・制御電極(ゲート電極)、12・・・絶縁層(ゲート絶縁層)、13・・・能動層、13A・・・チャネル形成領域、13B・・・チャネル形成領域延在部、14A,14B・・・第1電極及び第2電極(ソース/ドレイン電極)、15・・・保護膜、20・・・島状領域

Claims (18)

  1. 基体上に、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層を形成した後、
    絶縁層上に、点在した島状領域を形成し、次いで、
    有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、絶縁層及び島状領域の上に能動層を形成した後、
    能動層上に、第1電極及び第2電極を形成する、
    各工程を備えた電子デバイスの製造方法。
  2. 基体上に、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層を形成した後、
    絶縁層上に、第1電極及び第2電極を形成し、次いで、
    少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分の上に、点在した島状領域を形成した後、
    有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分及び島状領域の上に能動層を形成する、
    各工程を備えた電子デバイスの製造方法。
  3. 基体上に、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層を形成した後、
    絶縁層上に、点在した島状領域を形成し、次いで、
    絶縁層及び島状領域の上に、第1電極及び第2電極を形成した後、
    有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分及び島状領域の上に能動層を形成する、
    各工程を備えた電子デバイスの製造方法。
  4. 基体上に、点在した島状領域を形成した後、
    有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、基体及び島状領域の上に能動層を形成し、次いで、
    能動層上に、第1電極及び第2電極を形成した後、
    能動層、第1電極及び第2電極の上に、絶縁層及び制御電極を形成する、
    各工程を備えた電子デバイスの製造方法。
  5. 基体上に、第1電極及び第2電極を形成した後、
    少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分の上に、点在した島状領域を形成し、次いで、
    有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分及び島状領域の上に能動層を形成した後、
    少なくとも能動層上に、絶縁層及び制御電極を形成する、
    各工程を備えた電子デバイスの製造方法。
  6. 基体上に、点在した島状領域を形成した後、
    基体及び島状領域の上に、第1電極及び第2電極を形成し、次いで、
    有機半導体材料から成る能動層の成長を島状領域から開始し、少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分及び島状領域の上に能動層を形成した後、
    少なくとも能動層上に、絶縁層及び制御電極を形成する、
    各工程を備えた電子デバイスの製造方法。
  7. 第1電極、第2電極、及び、有機半導体材料から成る能動層を備えた電子デバイスの製造方法であって、
    能動層形成のための下地層上に、能動層形成に先立ち、点在した島状領域を形成する電子デバイスの製造方法。
  8. 島状領域は、金属、金属酸化物、金属窒化物及びポリマーから構成された群から選択された少なくとも1種類の材料から成る請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  9. 各島状領域は、能動層の核生成のための種である請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  10. 基体上に形成された、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層、
    絶縁層上に形成された、点在した島状領域、
    絶縁層及び島状領域の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層、並びに、
    能動層上に形成された第1電極及び第2電極、
    から成る電子デバイス。
  11. 基体上に形成された、制御電極、及び、制御電極を覆う絶縁層、
    絶縁層上に形成された第1電極及び第2電極、
    少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分の上に形成された、点在した島状領域、並びに、
    少なくとも、第1電極と第2電極との間の絶縁層の部分及び島状領域の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層、
    から成る電子デバイス。
  12. 基体上に形成された、点在した島状領域、
    基体及び島状領域の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層、
    能動層上に形成された第1電極及び第2電極、並びに、
    能動層、第1電極及び第2電極の上に形成された絶縁層及び制御電極、
    から成る電子デバイス。
  13. 基体上に形成された第1電極及び第2電極、
    少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分の上に形成された、点在した島状領域、
    少なくとも、第1電極と第2電極との間の基体の部分及び島状領域の上に形成された、有機半導体材料から成る能動層、並びに、
    少なくとも能動層上に形成された絶縁層及び制御電極、
    から成る電子デバイス。
  14. 第1電極、第2電極、及び、有機半導体材料から成る能動層を備えた電子デバイスであって、
    能動層形成のための下地層上には、点在した島状領域が形成されている電子デバイス。
  15. 島状領域は、金属、金属酸化物、金属窒化物及びポリマーから構成された群から選択された少なくとも1種類の材料から成る請求項10乃至請求項14のいずれか1項に記載の電子デバイス。
  16. 各島状領域は、能動層の核生成のための種である請求項10乃至請求項14のいずれか1項に記載の電子デバイス。
  17. 請求項10乃至請求項13に記載の電子デバイスから成る半導体装置を備えており、
    電子デバイスにおける制御電極が、半導体装置におけるゲート電極に相当し、
    電子デバイスにおける絶縁層が、半導体装置におけるゲート絶縁層に相当し、
    電子デバイスにおける第1電極及び第2電極が、半導体装置におけるソース/ドレイン電極に相当する画像表示装置。
  18. 請求項10乃至請求項16に記載の電子デバイスから成るセンサー。
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