JP2015036370A - サツマイモポリフェノール抽出液を用いた毛生え組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】サツマイモポリフェノール抽出液の有用性を高めるための新たな用途の提供。
【解決手段】サツマイモ茎葉から抽出されたポリフェノールを有効成分とした薬剤をヒトに飲用させる,もしくは頭部に塗布することにより,ヒトの毛髪を生やすもしくは増やすことを特徴とする育毛方法。本発明の育毛方法によれば,サツマイモポリフェノールを有効成分とする薬剤を飲用ないし塗布することにより,育毛効果が得られ,サツマイモポリフェノールの有用性を向上させるものである。
【選択図】図2

Description

本発明は,サツマイモポリフェノール抽出液を用いた毛生え組成物に関する。
ポリフェノールとは,分子内に複数のフェノール性水酸基を持つ物質の総称をいう。ポリフェノールは,抗酸化作用を有することで知られていることから,高血圧や脂質異常など,様々な病態での有用性が検討されている(特許文献1,2)。
特開2006−034291 特開2012−171936
発明者らは,ポリフェノールを含有する植物として,サツマイモ(甘藷)に着目をした。特に,日本においてほとんど利用されていない,サツマイモ茎葉部を用いて,ポリフェノール抽出濃縮液の製造方法に関する発明を,発明者らは完成させている。
発明者らは,この製造方法に従って製造されたサツマイモポリフェノール抽出液について,従前知られていた抗酸化作用の確認を行った。この確認の際,発明者らは,サツマイモポリフェノール抽出液の有用性をより高めるべく,サツマイモポリフェノール抽出液のさらなる用途の開発について検討を行ったものである。
上記事情を背景として,本発明では,サツマイモポリフェノール抽出液の有用性を高めるための新たな用途の開発を課題とする。
発明者らは,サツマイモポリフェノール抽出液についてカプセル剤を作製し,被験者に服用させモニターを行ったところ,驚くべきことに,髪の毛が生える現象(以下,「育毛現象」)を発見した。
発明者らは,サツマイモポリフェノールによる育毛現象を発見することにより,サツマイモから抽出されたポリフェノールを用いた育毛用途ならびに薬剤の発明を完成させた。
本発明は,以下の構成からなる。
本発明の第一の構成は,サツマイモ茎葉から抽出されたポリフェノールを有効成分とした薬剤をヒトに飲用させる,もしくは頭部に塗布することにより,ヒトの毛髪を生やすもしくは増やすことを特徴とする育毛方法である。
本発明の第二の構成は,前記薬剤の剤形が,カプセル剤又は錠剤であることを特徴とする第一の構成に記載の育毛方法である。
本発明の第三の構成は,1日あたりのポリフェノール投与量が,150から250mgであることを特徴とする第一又は第二の構成に記載の育毛方法である。
本発明の第四の構成は,サツマイモ茎葉から抽出されたポリフェノールを有効成分とした薬剤である。
本発明の第五の構成は,前記薬剤が,サツマイモポリフェノールを含有するカプセル剤又は錠剤,飲料水であることを特徴とする第四の構成に記載の薬剤である。
本発明の第六の構成は,前記飲料水が,添加物として水溶性有機酸を含有することを特徴とする第五の構成に記載の薬剤である。
本発明の第七の構成は,前記飲料水のpHの下限が4.4,上限をヒトが飲料として許容できるpHであることを特徴とする第五又は第六の構成に記載の薬剤である。
本発明において薬剤とは,医療用に用いられる薬剤のみならず,健康補助等に用いられるいわゆるサプリメントや健康飲料を含むものとして定義される。
本発明により,サツマイモポリフェノール抽出液の有用性を高めるための新たな用途の提供が可能となった。すなわち,本発明の育毛方法によれば,サツマイモポリフェノールを有効成分とする薬剤を飲用ないし塗布することにより,育毛効果が得られ,サツマイモポリフェノールの有用性を向上させるものである。
加えて,通常,廃棄されるだけのサツマイモ茎葉のさらなる有効活用が期待され,資源活用の点からも,本発明は優れた効果を有する。
サツマイモポリフェノール製造方法の流れを説明した図 被験者Aにおける頭部の様子を示した図 被験者Bにおける頭部の様子を示した図
以下,本発明の育毛方法等について,説明を行う。
<<I.育毛方法>>
1.本発明の育毛方法においては,サツマイモ茎葉から抽出されたポリフェノールを有効成分とした薬剤を用いる。すなわち,この薬剤を,ヒトに飲用させたり,頭部に塗布することにより,ヒトの毛髪を生やす,もしくは増やすことを特徴とする。
なお,本発明において薬剤とは,医療用として用いられる薬剤のみならず,健康補助等に用いられるいわゆるサプリメントや健康飲料を含むものとして定義される。
2.用いるポリフェノールについては,サツマイモ茎葉から抽出され,かつ,有効成分であるポリフェノールが分解等しない限り,特に限定する必要はない。サツマイモ茎葉からの抽出方法として,例えば,熱水抽出法や有機溶媒抽出法などが挙げられる。
3.薬剤の剤型としては,飲用ないし塗布が可能であれば,ヒトに適用しうるあらゆる剤型を用いることができる。
(1) 本発明における剤型として,飲用の場合は,例えば,カプセル剤,錠剤,顆粒剤,散剤などが挙げられ,塗布の場合は,例えば,液剤,エアロゾール剤,軟膏剤などが挙げられる。
(2) 本発明における剤型として,好ましくは,カプセル剤,錠剤を用いることができる。これにより,薬剤の服用が容易になり,かつ,育毛効果のみならず,抗酸化作用から生ずるサツマイモポリフェノールの効果を合わせて享受できるという効果を有する。
4.薬剤の別の形態として,飲料水とすることができる。これにより,薬剤の飲用が手軽にできるという効果を有する。
(1) 飲料水とする場合,飲料用に精製された水にポリフェノール濃縮液を溶解させるなどすればよい。後述するポリフェノール濃縮液であれば,例えば,水8Lあたり,ポリフェノール抽出濃縮液を35mLの比で添加し撹拌,必要に応じ精製したものを用いればよい。
(2) 飲料水について,好ましくは,添加物として水溶性有機酸を添加することが好ましい。これにより,飲料水中のポリフェノールの分解を抑制でき,ポリフェノール含有飲料水としての品質を向上させる効果を有する。
添加する水溶性有機酸については,医薬品ないし食品添加物として用いられる水溶性有機酸を用いることができ,例えば,アスコルビン酸,クエン酸,フマル酸などを用いることができる。
また,添加する水溶性有機酸については,飲料水中のポリフェノール含量に応じて適宜選択することができ,例えば,ポリフェノール1に対し,アスコルビン酸が4〜10の重量比とするなどすればよい。
(3) 飲料水について,好ましくは,pHの下限を4.4,上限をヒトが許容できるpHとすることができる。これにより,飲料水におけるポリフェノールの分解を抑制でき,ポリフェノール含有飲料水としての品質を向上させる効果を有する。
この場合,医薬品ないし食品添加剤として用いられる水溶性pH調整剤を用いることができ,例えば,アスコルビン酸,クエン酸,フマル酸などを用いることができる。
5.薬剤の飲用頻度や飲用量,ないし塗布頻度や塗布量については,剤型ないし含有されるサツマイモポリフェノールの量,適用される被験者の体重や年齢等に応じて,適宜,設定することができる。
(1) ヒトへの投与量として,1日当たりのサツマイモポリフェノール投与量を,150から250mgとすることが好ましい。これにより,本発明の育毛効果を発揮することが期待できる。
(2) この場合,例えば,カプセル剤で,1剤あたりのポリフェノール含量が40mgの場合,1日あたりのサツマイモポリフェノールの目安を150から250mgとし,4錠から6錠を2から3回に分けて飲用するなどすればよい。当然のことながら,適用される被験者の体重等に応じて,減量,増量することが可能である。
<<II.サツマイモポリフェノールの製造方法>>
図1は,サツマイモポリフェノール製造のフローを例示した図である。以下,それぞれの工程について,説明する。
<茎葉洗浄工程ならびに枯れ茎葉除去工程(S1)>
茎葉洗浄工程は,使用するサツマイモ茎葉の洗浄を行う工程である。茎葉洗浄工程は,サツマイモ茎葉を洗浄しうるかぎり特に限定する必要はなく,種々の洗浄方法を採用することができる。例えば,水による洗浄などである。
枯れ茎葉除去工程は,使用するサツマイモ茎葉から,枯れ茎葉を除去する工程である。枯れ茎葉除去工程は,枯れ茎葉の除去が可能な限り,特に限定する必要はなく,種々の枯れ茎葉除去方法を採用することができる。例えば,人の目視で枯れ茎葉を除去するなどである。
本発明において,これら茎葉洗浄工程と枯れ茎葉除去工程は,それぞれを区別した形で行ってもよいし,これらを合わせて一つの工程として行っても構わない。
茎葉洗浄工程ならびに枯れ茎葉除去工程として,好ましくは,水流式枯れ茎葉除去方法を採用することができる。これにより,サツマイモ茎葉の洗浄と枯れ茎葉の除去を同時に行うことができ,効率的なポリフェノール抽出濃縮液の製造が可能となるという効果を有する。
この水流式枯れ茎葉除去方法として,例えば,異物除去洗浄装置(製品名:アル・パートC,株式会社アルス製)を用いて,行うことができる。
異物除去洗浄装置では,サツマイモ茎葉が移動する進路にコンベアが設けられており,水が満たされている。この進路が水に満たされた状態のときに,サツマイモ茎葉を置き,水に漬ける(サツマイモ茎葉水漬け工程)。すると,枯れていないサツマイモ茎葉は水につかりながら進路を移動するのであるが,枯れ茎葉は,水に浮くことになる。この際,水の上部では,進行方向に対し垂直に水流ができているため,浮いた枯れ茎葉は,進路外に逸れることになる。結果として,活きた茎葉を多く含むサツマイモ茎葉が,進路に従い進むことにより,枯れ茎葉を除去することが可能になる。
<ポリフェノール抽出工程(S2)>
ポリフェノール抽出工程は,枯れ茎葉除去後のサツマイモ茎葉から,ポリフェノールを抽出する工程である。サツマイモ茎葉からのポリフェノール抽出が可能な限り,特に限定する必要はなく,種々のポリフェノール抽出方法を採用することができる。例えば,熱水抽出法や,有機溶媒抽出法などである。
ポリフェノール抽出工程として,好ましくは,熱水抽出法を行うことができる。これにより,最終的なポリフェノール抽出濃縮液への有機溶媒の混入を抑えることが可能となり,ポリフェノール抽出濃縮液の安全性を向上させるという効果を有する。加えて,有機溶媒抽出法と比較して,より安価にポリフェノール抽出濃縮液の製造を行うことができるという効果を有する。
熱水抽出法を行う場合,例えば,サツマイモ茎葉重量1に対し,3から8倍程度の水を加え加熱を行い,サツマイモ茎葉が熱水から浮かないよう,ヘラ等で押さえ撹拌しながら,抽出を行えばよい。撹拌時間については,熱水の温度や重量比などに応じて適宜変更すればよく,例えば,95℃以上の温度で3から10分ほど抽出を行うなどすればよい。
より,好ましい条件として,97℃以上の熱水で,20分以上,熱水抽出を行うことができる。これにより,サツマイモ茎葉の加熱殺菌ならびに効率的なポリフェノール抽出が可能となり,ポリフェノール抽出濃縮液の品質ならびに製造効率を向上させる効果を有する。
なお,温度の上限については,標準大気圧上での上限温度とすればよく,時間の上限については,サツマイモ茎葉と熱水の重量比に応じて,適宜,調整すればよい。
枯れ茎葉除去工程ならびにポリフェノール抽出工程は,規定量のポリフェノール抽出液に達するまで繰り返すことが最低限必要であり,繰り返す際のポリフェノール抽出液は後述する保存工程において保存される。規定量については,後述する保存工程における保存装置,ならびにポリフェノール抽出液精製工程における精製能を考慮して適宜決定することができ,例えば,数百Lから数千Lの容量とすればよい。
また,ポリフェノール抽出液が規定量に達した後,濃縮工程が始まるのであるが,この間,保存装置から濃縮機へのポリフェノール抽出液の送液を行いつつ,上記洗浄工程から保存工程までを繰り返し行うことができる。これにより,濃縮工程を行いつつ,次の濃縮のためのポリフェノール抽出液を準備することができ,製造方法の効率を向上させることができる。
このように枯れ茎葉除去工程ならびにポリフェノール抽出工程は,繰り返される。この繰り返されるポリフェノール抽出工程にいて,n回目(nは1以上の整数)のポリフェノール抽出後の抽出液の余熱を利用して,n+1回目の抽出液の加熱を行うことが好ましい。これにより,製造方法全体のエネルギー効率を向上させ,製造方法の経済性を向上させる効果を有する。
<ポリフェノール抽出液保存工程(S3)>
ポリフェノール抽出液保存工程は,規定量に達するまでポリフェノール抽出液を一時的に保存する工程である。ポリフェノール抽出液保存工程は,このポリフェノール抽出液の一時保存が可能な限り,特に限定する必要はなく,種々の方法ないし装置を用いることができる。なお,規定量とは,容積値又は重量値として定義され,後述する保存装置の容量や精製装置,又は製造規模に応じて,適宜,設定できるものである。
ポリフェノール抽出液保存工程において,好ましくは,保存温度を40から110℃とすることができる。これにより,ポリフェノール抽出液における,ポリフェノールの分解を抑制するとともに,菌の繁殖抑制を効果的に行うことができる効果を有する。100℃を超える保存温度とする場合は,保存溶液の加温を,加圧条件下で行えばよい。保存温度として,より好ましくは,45から70℃とすることができる。これにより,ポリフェノールの分解抑制ならびに菌の増殖抑制に加え,エネルギー効率を改善した,ポリフェノール抽出濃縮液の製造が可能となるという効果を有する。
<ポリフェノール抽出液精製工程(S4)>
ポリフェノール抽出液精製工程は,種々の成分が混在するポリフェノール抽出液について,ポリフェノール以外の成分を可能な限り除去し,ポリフェノールが多く含まれるよう精製する工程である。この精製が可能な限り,特に限定する必要はなく,種々の精製方法を採用することができ,例えば,カラム精製法や,膜ろ過精製法などを用いることができる。
好ましくは,カラム精製法を用いることができる。これにより,前述した一定程度の温度を有することにより,ポリフェノールの分解抑制能ならびに菌の繁殖抑制能を高めたポリフェノール抽出液を,そのまま精製でき,品質ならびに製造効率を向上させることができる効果を有する。
カラム精製法に用いるカラムについては,サツマイモ茎葉の品種などに応じて適宜選択することができ,例えば,イオン交換樹脂や合成吸着剤などを用いたカラムを用いることができる。
カラム精製の例を挙げると,用いるカラムとしては,合成吸着剤を樹脂とし,容量が60から100Lのものを用いる。これに保存工程で保存されたポリフェノール抽出液をそのまま送液し,カラムにポリフェノールを十分吸着させた後,60から90%程度のエタノールを含む水溶液でポリフェノールを溶出するなどすればよい。
<濃縮工程(S5)>
濃縮工程は,得られた精製後のポリフェノール抽出液を濃縮する工程である。この精製後のポリフェノール抽出液の濃縮が可能な限り,特に限定する必要はなく,種々の濃縮方法を採用することができる。例えば,煮沸濃縮法,膜濃縮法,減圧蒸留濃縮法などである。
濃縮方法の例を挙げると,煮沸濃縮法の一つであるフラッシュ式濃縮を用いる。濃縮の条件としては,蒸発温度を45から60℃,加熱蒸気圧力を0.1から0.3MPaとし,最終的な濃縮設定比重を1.04程度に設定すればよい。
この濃縮工程後のサツマイモポリフェノール抽出液について,塗布用の液剤やエアロゾール剤,もしくは飲用のカプセル剤,健康飲料として用いてもよいし,後述する凍結乾燥工程を経て,剤型化してもよい。
<凍結乾燥工程(S6)>
凍結乾燥工程は,得られたポリフェノール抽出濃縮液を,凍結乾燥する工程である。この凍結乾燥が可能な限り,特に限定する必要はなく,種々の凍結乾燥方法を採用することができる。また,凍結乾燥を行う前に,賦形剤や安定化剤等の添加剤を添加した後,凍結乾燥を行ってもよいし,凍結乾燥後に,これらの添加剤を添加し,剤型化してもよい。
以下,実施例を用いて,本発明のポリフェノール抽出濃縮液の製造方法を詳述するが,本発明の内容は,実施例に限定して解釈すべきでないことはいうまでもない。
<<製造例,サツマイモポリフェノールを有効成分とする試験薬剤の製造>>
<I.製造方法概略>
1.サツマイモ茎葉について,洗浄,抽出,保存を行い,適宜これらの工程を繰り返した。これらについては,以下の手順で行った。
(1) 異物除去洗浄装置(製品名:アル・パートC,株式会社アルス製)を用いて,サツマイモ茎葉の洗浄ならびに枯れ茎葉の除去を行った。
(2) 加熱抽出装置(図2)に,水道水を加えた後,サツマイモ茎葉を加えた。
(3) 加熱抽出装置の加熱を開始し,抽出水の温度が98℃に達してから,さらに20分以上,抽出作業を行った。
(4) 落としざるを上げ,サツマイモ茎葉を加熱抽出装置から除去した。
(5) 加熱釜中の抽出液を,保存装置(図6)に送液した。送液する際は,抽出液をフィルターに通しながら,送液を行った。加えて,熱交換器(製品名,プレート式熱交換器)を通して送液を行い,次のサイクルの抽出水の加熱に利用した。
(6) 保存装置(容量1000L)に規定量(200〜800L)のポリフェノール抽出液が満たされるまで,上記(1)から(5)を繰り返した。保存中のポリフェノール抽出液については,保存温度を40から70℃とし,適宜,撹拌を行った。
(7) なお,ポリフェノール抽出液が規定量に達した後は,適宜,一連の洗浄・抽出を繰り返し,ポリフェノール抽出液の保存装置への送液と,後述するカラム精製への通液が平衡化するよう調整した。
2.保存後のポリフェノール抽出液について,カラムによる精製を行った。カラムとしては,合成吸着剤を樹脂とするカラムを用い,以下の手順で精製を行った。
(1) 保存装置から,フィルターを通した後,流速2.0L/minでカラムに通液することにより,ポリフェノールを吸着させた。
(2) 流速4.0L/minで約10分ほど水道水を通液させ洗浄した後,80%エタノール水溶液60Lを流速1.5L/minで通液することにより,ポリフェノールの溶出を行った。さらに,水道水を通液し,残存するポリフェノールの回収,ならびにカラムの洗浄を行った。
3.精製した後,フラッシュ式濃縮により,抽出液の濃縮を行った。最終的な濃縮については,水媒体濃縮液もしくはエタノール媒体濃縮液,それぞれの濃縮液に応じて,濃縮設定比重,蒸発温度,原液温度,加熱蒸気圧力,蒸発量などの濃縮条件を適宜変更して行った。
4.濃縮したポリフェノール抽出液について,凍結乾燥を行い,添加剤としてデキストリンを添加し,十分に混合したものをハードカプセルに詰めたものを試験薬剤として用いた。1錠あたりの添加量については,ポリフェノール粉末が200mg(ポリフェノール含有率約20%),デキストリン60mgである。
<<実施例,試験薬剤の効果の確認>>
1.製造を行った試験薬剤について,被験者に十分な説明を行い,被験者の同意の上,以下の検討を行った。
2.被験者に試験薬剤を服用させて,約6カ月間のモニターを行った。服用量については1日当たり5錠とし,空腹時もしくは就寝前に,服用を行った。
3.モニターを行い,服用後1ヶ月,2ヶ月,3ヶ月,6ヶ月の頭部写真を撮影するとともに,服用後1ヶ月,2ヶ月においては,被験者の感想を聞き取り調査した。
4.頭部写真撮影の結果を図2,図3に,聞き取り調査の結果を表1に示す。なお,いずれの写真も,2013年3月が服用後1ヶ月,4月が服用後2ヶ月,5月が服用後3ヶ月,8月が服用後6ヶ月の写真を示す。
5.被験者Aでは,頭頂部に明らかな育毛効果が確認された(図2)。加えて,被験者Aの感想からも,「(抜け毛が)めっきり減ってきた」,「毛根がしっかりとしてきた」という感想であり,主観的にも客観的にも,試験薬剤の育毛効果が確認された。
6.被験者Bでは,頭の両側部に明らかな育毛効果が確認された(図3)。加えて,被験者Bの感想からも,「髪に触れた感触が強く感じた」,「両側の髪が濃くなってきた」という感想であり,主観的にも客観的にも育毛の効果が確認された。


Claims (7)

  1. サツマイモ茎葉から抽出されたポリフェノールを有効成分とした薬剤をヒトに飲用させる,もしくは頭部に塗布することにより,ヒトの毛髪を生やすもしくは増やすことを特徴とする育毛方法
  2. 前記薬剤が,サツマイモポリフェノールを含有するカプセル剤又は錠剤,飲料水であることを特徴とする請求項1に記載の育毛方法
  3. 1日あたりのポリフェノール投与量が,150から250mgであることを特徴とする請求項1又は2に記載の育毛方法
  4. サツマイモ茎葉から抽出されたポリフェノールを有効成分とした薬剤
  5. 前記薬剤が,サツマイモポリフェノールを含有するカプセル剤又は錠剤,飲料水であることを特徴とする請求項4に記載の薬剤
  6. 前記飲料水が,添加物として水溶性有機酸を含有することを特徴とする請求項5に記載の薬剤
  7. 前記飲料水のpHの下限が4.4,上限をヒトが飲料として許容できるpHであることを特徴とする請求項5又は6に記載の薬剤

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