JP2015033702A - ルーパ装置およびルーパ制御方法 - Google Patents

ルーパ装置およびルーパ制御方法 Download PDF

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磯川 徹
Toru Isokawa
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Abstract

【課題】金属ストリップの蓄積量を過度に低減することなく金属ストリップの蛇行を抑制できるとともに、蓄積した金属ストリップを効率よく払い出すことができること。
【解決手段】連続プロセスラインによって連続処理される金属ストリップを蓄積または払い出す複数のルーパのうち、金属ストリップの蛇行が発生し易い特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、特定ルーパ以外の残りのルーパの可動ロールの移動可能距離よりも操業条件に応じて短く設定変更する。設定変更後の移動可能距離を特定ルーパの新規の移動可能距離として、新規の移動可能距離に合わせて特定ルーパの可動ロールの位置を変更する。特定ルーパにおける可動ロールの新規の移動可能距離に対する位置の相対値と残りのルーパにおける可動ロールの移動可能距離に対する位置の相対値とを一致させて、複数のルーパの各可動ロールの位置を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属ストリップを連続処理する連続プロセスラインに用いられるルーパ装置およびルーパ制御方法に関するものである。
金属ストリップの連続プロセスラインにおいては、連続的に金属ストリップを搬送しつつ、このライン内に設置の連続処理設備により、圧延処理、焼鈍処理、またはめっき処理等の所定の処理を金属ストリップに対して連続的に行っている。このような連続プロセスラインにおいて、順次搬送される金属ストリップに対する連続処理を停止または減速させることなく連続処理設備を運転するために、従来、この連続処理設備の入側または出側に、金属ストリップを適宜蓄積または払い出すルーパが設置されている。
ルーパは、一般に、定位置において金属ストリップに張力を付与する固定ロールと、この固定ロールとの間において金属ストリップを張架する可動ロールとを有する。ルーパは、上流側から連続搬送される金属ストリップを順次受け入れ、固定ロールから離間する方向に可動ロールを移動させることにより、この受け入れた金属ストリップを蓄積しつつ、下流側へ金属ストリップを連続的に送出する。また、ルーパは、必要に応じて、固定ロールに接近する方向に可動ロールを移動させ、これにより、上述したように蓄積していた金属ストリップを下流側に払い出して金属ストリップの連続搬送を維持する。このようなルーパの位置制御、すなわち、固定ロールに対する可動ロールの相対的な位置の制御は、例えばメカタイ制御によって行われる。
近年、連続プロセスラインの高速化に伴い、上述したルーパの単体ではなく、単体のルーパを複数組み合わせた多連式ルーパが連続プロセスライン内に設置されている。多連式ルーパは、金属ストリップの搬送方向に沿って金属ストリップの各ループが連続するように複数のルーパを並べて配置したものである。多連式ルーパにおいて、各ルーパの位置制御は、メカタイ制御によるものであってもよいが、設備制約上の問題に起因してメカタイ制御が行えない場合がある。この場合、各ルーパの位置制御は、エレタイ制御によって行われる。一般に、エレタイ制御による各ルーパの位置制御において、各ルーパの可動ロールの位置は、固定ロールから可動ロールまでの離間距離が各ルーパ間で一致するように制御されている。その他、各ルーパの位置制御の従来技術として、例えば、複数の可動ロールの各々に蛇行検出器を設け、固定ロールと可動ロールとの間における金属ストリップの蛇行が蛇行検出器によって検出されない位置まで可動ロールの位置を個別に制御するルーパの可動ロール位置制御方法がある(特許文献1参照)。
特開2012−121032号公報
一方、多連式ルーパに金属ストリップを蓄積するために各ルーパの可動ロールを固定ロールから離間させた場合、固定ロールと可動ロールとの間に張架された金属ストリップの長さが増大する。この結果、多連式ルーパ内において金属ストリップの蛇行が発生し易くなる。この多連式ルーパ内における金属ストリップの蛇行の発生し易さは、連続プロセスラインによって連続処理する金属ストリップの規格等の操業条件に影響される。すなわち、金属ストリップの蛇行が比較的発生し易い特定ルーパは、この操業条件に応じて、多連式ルーパのうちの何れかのルーパに決まる。このような特定ルーパにおいては、固定ロールと可動ロールとの離間距離を多連式ルーパ内の残りのルーパと同様に長くした場合、金属ストリップの蛇行が発生してしまう。なお、金属ストリップの蛇行は、その蛇行量の増大に起因して、金属ストリップの搬送阻害、破断または連続プロセスラインの操業停止等の操業トラブルを招来する。したがって、多連式ルーパによって金属ストリップを蓄積する状態においては、上述した特定ルーパの固定ロールと可動ロールとの離間距離を短くして、この特定ルーパにおける金属ストリップの蛇行を抑制する必要がある。
しかしながら、上述した従来技術では、連続プロセスラインの操業条件に応じて金属ストリップの蛇行が発生し易くなる特定ルーパの固定ロールと可動ロールとの離間距離を選択的に、多連式ルーパ内の残りのルーパに比して短くすることは困難である。したがって、上記の特定ルーパにおける金属ストリップの蛇行を抑制するために、この特定ルーパのみならず、多連式ルーパに含まれる全てのルーパの固定ロールと可動ロールとの離間距離を短くせざるを得ない。これに起因して、多連式ルーパ内の各ルーパによる金属ストリップの蓄積能力が低下し、この結果、連続プロセスラインの処理能力の低下、特に、連続処理設備による金属ストリップの連続処理能力の低下を招来するという問題がある。
一方、上述した特許文献1に記載の従来技術では、多連式ルーパ内の各ルーパの固定ロールと可動ロールとの離間距離を個別に短くする方法は開示されているが、連続プロセスラインの操業条件に応じて特定ルーパの固定ロールと可動ロールとの離間距離を選択的に短くするための具体的な可動ロールの位置制御技術は開示されていない。また、各ルーパによって蓄積した金属ストリップを効率よく払い出す技術についても開示されていない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、金属ストリップの蓄積量を過度に低減することなく金属ストリップの蛇行を抑制できるとともに、蓄積した金属ストリップを効率よく払い出すことが可能なルーパ装置およびルーパ制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるルーパ装置は、連続プロセスラインによって連続処理される金属ストリップに関する前記連続プロセスラインの操業条件を入力する条件入力部と、前記金属ストリップに対し定位置において張力を付与する固定ロールと、前記固定ロールと協働して前記金属ストリップを張架する可動ロールと、前記固定ロールに接近または離間する接離方向に前記可動ロールを移動する移動部とを各々複数有し、前記金属ストリップを蓄積または払い出す複数のルーパと、前記複数のルーパのうち、前記金属ストリップの蛇行が発生し易い特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記特定ルーパ以外の残りのルーパの可動ロールの移動可能距離よりも前記操業条件に応じて短く設定変更し、設定変更後の前記移動可能距離を前記特定ルーパの新規の移動可能距離として、前記新規の移動可能距離に合わせて前記特定ルーパの可動ロールの位置を変更し、前記特定ルーパにおける可動ロールの前記新規の移動可能距離に対する位置の相対値と前記残りのルーパにおける可動ロールの移動可能距離に対する位置の相対値とを一致させて、前記複数のルーパの各可動ロールの位置を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかるルーパ装置は、上記の発明において、前記制御部は、前記特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記特定ルーパに現に設定されている現行の移動可能距離よりも短く設定変更することを特徴とする。
また、本発明にかかるルーパ装置は、上記の発明において、前記現行の移動可能距離は、前記特定ルーパの可動ロールを前記接離方向に移動可能な最大距離であることを特徴とする。
また、本発明にかかるルーパ装置は、上記の発明において、前記制御部は、前記複数のルーパの中から、前記操業条件に応じて前記特定ルーパを選択し、選択した前記特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記残りのルーパの可動ロールの移動可能距離よりも短く設定変更することを特徴とする。
また、本発明にかかるルーパ制御方法は、連続プロセスラインによって連続処理される金属ストリップに対し定位置において張力を付与する固定ロールと、前記固定ロールと協働して前記金属ストリップを張架する可動ロールと、前記固定ロールに接近または離間する接離方向に前記可動ロールを移動する移動部とを各々複数有し、前記金属ストリップを蓄積または払い出す複数のルーパを制御するルーパ制御方法において、前記連続プロセスラインの前記金属ストリップに関する操業条件を取得する操業条件取得ステップと、前記複数のルーパのうち、前記金属ストリップの蛇行が発生し易い特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記特定ルーパ以外の残りのルーパの可動ロールの移動可能距離よりも前記操業条件に応じて短く設定変更する設定変更ステップと、設定変更後の前記移動可能距離を前記特定ルーパの新規の移動可能距離として、前記新規の移動可能距離に合わせて前記特定ルーパの可動ロールの位置を変更する位置変更ステップと、前記特定ルーパにおける可動ロールの前記新規の移動可能距離に対する位置の相対値と前記残りのルーパにおける可動ロールの移動可能距離に対する位置の相対値とを一致させて、前記複数のルーパの各可動ロールの位置を制御する位置制御ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明にかかるルーパ制御方法は、上記の発明において、前記設定変更ステップは、前記特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記特定ルーパに現に設定されている現行の移動可能距離よりも短く設定変更することを特徴とする。
また、本発明にかかるルーパ制御方法は、上記の発明において、前記設定変更ステップは、前記特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記特定ルーパの可動ロールを前記接離方向に移動可能な最大距離である前記現行の移動可能距離よりも短く設定変更することを特徴とする。
また、本発明にかかるルーパ制御方法は、上記の発明において、前記設定変更ステップは、前記複数のルーパの中から、前記操業条件に応じて前記特定ルーパを選択し、選択した前記特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記残りのルーパの可動ロールの移動可能距離よりも短く設定変更することを特徴とする。
本発明にかかるルーパ装置およびルーパ制御方法によれば、金属ストリップの蓄積量を過度に低減することなく金属ストリップの蛇行を抑制できるとともに、蓄積した金属ストリップを効率よく払い出すことができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるルーパ装置を適用した連続プロセスラインの一構成例を示す図である。 図2は、本実施の形態にかかるルーパ装置の一構成例を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態にかかるルーパ制御方法の一例を示すフローチャートである。 図4は、本発明の実施の形態にかかるルーパ制御による可動ロールの位置制御を説明するための図である。 図5は、本発明にかかるルーパ制御の実施例の結果を示す図である。 図6は、本発明にかかるルーパ装置の別態様の一例を示す図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明にかかるルーパ装置およびルーパ制御方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下では、処理対象の金属ストリップの一例として鋼帯を例示し、鋼帯の連続プロセスラインに本発明を適用した場合を説明するが、本実施の形態により、本発明が限定されるものではない。また、各図面において同一構成部分には同一符号を付している。
(連続プロセスライン)
まず、本発明の実施の形態にかかるルーパ装置を適用した連続プロセスラインについて説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかるルーパ装置を適用した連続プロセスラインの一構成例を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態における連続プロセスライン1には、鋼帯7の搬送経路に沿って、鋼材を払い出すペイオフリール2と、鋼材の端部同士を溶接する溶接機3と、鋼帯7を蓄積または払い出すためのルーパ装置4と、鋼帯7を連続処理する連続処理設備5とが設置される。また、この連続プロセスライン1内の各装置の間には、鋼材を搬送する搬送ロールが必要な箇所に配置される。
ペイオフリール2は、その回転によって、コイル8から鋼材(鋼帯、鋼板等)を連続プロセスライン1内へ払い出す。コイル8は、鋼材をコイル状に巻いたものであり、図1に示すように、ペイオフリール2に取り付けられている。ペイオフリール2から払い出された鋼材は、溶接機3に供給される。
溶接機3は、順次搬送される複数の鋼材を先尾端部同士の溶接によって一連の鋼帯7とするものである。具体的には、溶接機3は、ペイオフリール2から払い出された各鋼材を順次受け入れ、搬送方向に先行する鋼材の尾端部と、この鋼材に後続する後行の鋼材の先端部とを溶接する。これによって、ペイオフリール2からの複数の鋼材は一連の鋼帯7となる。このように溶接機3によって形成された鋼帯7は、搬送ロールおよびルーパ装置4等を経て、連続処理設備5に供給される。
ルーパ装置4は、複数のルーパを有する多連式ルーパであり、連続処理される鋼帯7を適宜蓄積または払い出す。本実施の形態において、ルーパ装置4は、3個のルーパ11,12,13を有し、横方向に鋼帯7を蓄積する横型の多連式ルーパであり、連続処理設備5の入側に配置される。ルーパ装置4は、連続処理設備5による鋼帯7の連続処理を維持するように、溶接機3側からの鋼帯7を蓄積し、または、蓄積した鋼帯7を連続処理設備5側へ払い出す。なお、ルーパ装置4の構成の詳細については、後述する。
連続処理設備5は、連続プロセスライン1において鋼帯7を連続処理する設備である。本実施の形態において、連続処理設備5は、図1に示すように、ルーパ装置4の後段に設置される。この連続処理設備5には、ルーパ装置4の作用によって、鋼帯7が連続的に供給される。すなわち、溶接機3が鋼帯7の溶接を行っているか否かによらず、いずれの期間においても、鋼帯7は、ルーパ装置4を経て連続処理設備5に連続的に供給される。これにより、連続処理設備5は、鋼帯7の連続処理が必要な期間、常に、ルーパ装置4から鋼帯7を連続的に受け入れて鋼帯7を連続処理することができる。連続処理設備5によって処理された鋼帯7は、連続処理設備5の出側に搬送され、その後、連続処理設備5の下流側に搬送されつつ、連続プロセスライン1の各種設備(図示せず)によって必要な処理を施される。なお、このような連続処理設備5として、例えば、熱処理炉、圧延機、酸洗処理設備、焼鈍処理設備、めっき処理設備等の鋼帯7に対する連続的な処理を行う設備が挙げられる。
(ルーパ装置)
つぎに、本発明の実施の形態にかかるルーパ装置4の構成について説明する。図2は、本実施の形態にかかるルーパ装置の一構成例を示す図である。以下、図1,2を参照しつつ、本実施の形態にかかるルーパ装置4の構成を詳細に説明する。
ルーパ装置4は、図1,2に示すように、鋼帯7に対し定位置において張力を付与する固定ロールと、この固定ロールと協働して鋼帯7を張架する可動ロールと、上記の固定ロールに接近または離間する接離方向に上記の可動ロールを移動する移動部とを各々複数有し、鋼帯7を蓄積または払い出す横型のルーパ11,12,13を備える。また、ルーパ装置4は、鋼帯7に関する連続プロセスライン1の操業条件を入力する条件入力部14と、入力された操業条件に応じてルーパ装置4を制御する制御部15とを備える。
ルーパ11は、図1,2に示すように、3個のルーパ11,12,13のうちの最も上流側(ルーパ装置4の入側)に配置されるルーパである。このルーパ11は、固定ロール11aと、固定ロール11aを回転可能に支持する支持部11bと、可動ロール11cと、可動ロール11cの移動部を構成するループカー11d、ルーパドラム11e、およびルーパモータ11fと、を備える。
固定ロール11aは、円筒形状の外形を有する搬送ロールであり、支持部11bにより、定位置において回転可能に軸支される。このような状態の固定ロール11aは、鋼帯7を巻き掛けられる等によって鋼帯7に接触しながら、その円筒形状の中心軸周り(周方向)に回転する。これにより、固定ロール11aは、定位置において、鋼帯7に張力を付与しつつ、可動ロール11cからの鋼帯7をルーパ12の可動ロール12cに向けて順次送出する。
可動ロール11cは、固定ロール11aと協働して鋼帯7を張架しつつ、固定ロール11aに対する接離方向(図1に示す太線両側矢印参照)に移動可能な搬送ロールである。具体的には、可動ロール11cは、円筒形状の外形を有し、図1,2に示すように、ループカー11dによって回転可能に軸支される。可動ロール11cは、鋼帯7を巻き掛けられる等によって鋼帯7に接触しながら、その円筒形状の中心軸周り(周方向)に回転する。これにより、可動ロール11cは、固定ロール11aとの間において鋼帯7を張架するとともに、溶接機3側からの鋼帯7を固定ロール11aに向けて順次送出する。
ループカー11d、ルーパドラム11e、およびルーパモータ11fは、ルーパ11において可動ロール11cを固定ロール11aに対する接離方向に移動する移動部を構成する。具体的には、図1,2に示すように、ループカー11dは、固定ロール11aに対する接離方向に移動可能な移動体であり、可動ロール11cを回転可能に軸支する。ループカー11dは、ルーパドラム11eおよびルーパモータ11fの作用によって、この接離方向に移動する。これにより、ループカー11dは、固定ロール11aに対する可動ロール11cの相対位置(以下、ロール位置X1という)を変化させる。ループカー11dは、このようにロール位置X1を変化させることにより、固定ロール11aと可動ロール11cとの離間距離を変化させてルーパ11内における鋼帯7の蓄積量を調整する。ルーパドラム11eは、図1,2に示すように、ループカー11dの端部と接続部材を介して接続され、この接続部材の巻き取りまたは送り出しによって、固定ロール11aに対する接離方向にループカー11dを移動させる。ルーパモータ11fは、このルーパドラム11eの動力源である。すなわち、ルーパモータ11fは、上述したように可動ロール11cを軸支するループカー11dの移動(ロール位置X1の移動)に必要な駆動源として機能する。
ルーパ12は、図1,2に示すように、3個のルーパ11,12,13のうち、上流側のルーパ11と下流側のルーパ13との間に配置されるルーパである。このルーパ12は、固定ロール12aと、固定ロール12aを回転可能に支持する支持部12bと、可動ロール12cと、可動ロール12cの移動部を構成するループカー12d、ルーパドラム12e、およびルーパモータ12fと、を備える。
固定ロール12aは、円筒形状の外形を有する搬送ロールであり、支持部12bにより、定位置において回転可能に軸支される。このような状態の固定ロール12aは、鋼帯7を巻き掛けられる等によって鋼帯7に接触しながら、その円筒形状の中心軸周り(周方向)に回転する。これにより、固定ロール12aは、定位置において、鋼帯7に張力を付与しつつ、可動ロール12cからの鋼帯7をルーパ13の可動ロール13cに向けて順次送出する。
可動ロール12cは、固定ロール12aと協働して鋼帯7を張架しつつ、固定ロール12aに対する接離方向(図1に示す太線両側矢印参照)に移動可能な搬送ロールである。具体的には、可動ロール12cは、円筒形状の外形を有し、図1,2に示すように、ループカー12dによって回転可能に軸支される。可動ロール12cは、鋼帯7を巻き掛けられる等によって鋼帯7に接触しながら、その円筒形状の中心軸周り(周方向)に回転する。これにより、可動ロール12cは、固定ロール12aとの間において鋼帯7を張架するとともに、ルーパ11の固定ロール11aからの鋼帯7を固定ロール12aに向けて順次送出する。
ループカー12d、ルーパドラム12e、およびルーパモータ12fは、ルーパ12において可動ロール12cを固定ロール12aに対する接離方向に移動する移動部を構成する。具体的には、図1,2に示すように、ループカー12dは、固定ロール12aに対する接離方向に移動可能な移動体であり、可動ロール12cを回転可能に軸支する。ループカー12dは、ルーパドラム12eおよびルーパモータ12fの作用によって、この接離方向に移動する。これにより、ループカー12dは、固定ロール12aに対する可動ロール12cの相対位置(以下、ロール位置X2という)を変化させる。ループカー12dは、このようにロール位置X2を変化させることにより、固定ロール12aと可動ロール12cとの離間距離を変化させてルーパ12内における鋼帯7の蓄積量を調整する。ルーパドラム12eは、図1,2に示すように、ループカー12dの端部と接続部材を介して接続され、この接続部材の巻き取りまたは送り出しによって、固定ロール12aに対する接離方向にループカー12dを移動させる。ルーパモータ12fは、このルーパドラム12eの動力源である。すなわち、ルーパモータ12fは、上述したように可動ロール12cを軸支するループカー12dの移動(ロール位置X2の移動)に必要な駆動源として機能する。
ルーパ13は、図1,2に示すように、3個のルーパ11,12,13のうちの最も下流側(ルーパ装置4の出側)に配置されるルーパである。このルーパ13は、固定ロール13aと、固定ロール13aを回転可能に支持する支持部13bと、可動ロール13cと、可動ロール13cの移動部を構成するループカー13d、ルーパドラム13e、およびルーパモータ13fと、を備える。
固定ロール13aは、円筒形状の外形を有する搬送ロールであり、支持部13bにより、定位置において回転可能に軸支される。このような状態の固定ロール13aは、鋼帯7を巻き掛けられる等によって鋼帯7に接触しながら、その円筒形状の中心軸周り(周方向)に回転する。これにより、固定ロール13aは、定位置において、鋼帯7に張力を付与しつつ、可動ロール13cからの鋼帯7をルーパ装置4の下流側(連続処理設備5側)に向けて順次送出する。
可動ロール13cは、固定ロール13aと協働して鋼帯7を張架しつつ、固定ロール13aに対する接離方向(図1に示す太線両側矢印参照)に移動可能な搬送ロールである。具体的には、可動ロール13cは、円筒形状の外形を有し、図1,2に示すように、ループカー13dによって回転可能に軸支される。可動ロール13cは、鋼帯7を巻き掛けられる等によって鋼帯7に接触しながら、その円筒形状の中心軸周り(周方向)に回転する。これにより、可動ロール13cは、固定ロール13aとの間において鋼帯7を張架するとともに、ルーパ12の固定ロール12aからの鋼帯7を固定ロール13aに向けて順次送出する。
ループカー13d、ルーパドラム13e、およびルーパモータ13fは、ルーパ13において可動ロール13cを固定ロール13aに対する接離方向に移動する移動部を構成する。具体的には、図1,2に示すように、ループカー13dは、固定ロール13aに対する接離方向に移動可能な移動体であり、可動ロール13cを回転可能に軸支する。ループカー13dは、ルーパドラム13eおよびルーパモータ13fの作用によって、この接離方向に移動する。これにより、ループカー13dは、固定ロール13aに対する可動ロール13cの相対位置(以下、ロール位置X3という)を変化させる。ループカー13dは、このようにロール位置X3を変化させることにより、固定ロール13aと可動ロール13cとの離間距離を変化させてルーパ13内における鋼帯7の蓄積量を調整する。ルーパドラム13eは、図1,2に示すように、ループカー13dの端部と接続部材を介して接続され、この接続部材の巻き取りまたは送り出しによって、固定ロール13aに対する接離方向にループカー13dを移動させる。ルーパモータ13fは、このルーパドラム13eの動力源である。すなわち、ルーパモータ13fは、上述したように可動ロール13cを軸支するループカー13dの移動(ロール位置X3の移動)に必要な駆動源として機能する。
上述したような構成を有するルーパ装置4は、図1に示すように、連続処理設備5の入側に設置され、連続処理設備5に対する鋼帯7の連続的な搬送(供給)を維持するために、鋼帯7を蓄積または払い出しする。具体的には、連続プロセスライン1において、溶接機3が鋼帯7の溶接を行っていない期間、鋼帯7は、溶接機3を通過してルーパ装置4に順次供給される。この場合、ルーパ装置4は、溶接機3からの鋼帯7を各ルーパ11,12,13内に受け入れつつ、ループカー11d,12d,13dによって可動ロール11c,12c,13cを固定ロール11a,12a,13aから離間する方向に各々移動させる。これにより、ルーパ装置4は、固定ロール11a,12a,13aと可動ロール11c,12c,13cとを各々可能な限り離間した状態にして、ルーパ11,12,13内に鋼帯7を蓄積しつつ、連続処理設備5に鋼帯7を連続的に供給する。一方、溶接機3が各鋼材の先尾端部同士を溶接している期間、溶接機3からルーパ装置4への鋼帯7の搬送が停止する。この場合、ルーパ装置4は、ループカー11d,12d,13dによって可動ロール11c,12c,13cを固定ロール11a,12a,13aに接近する方向に各々移動させる。これにより、ルーパ装置4は、上述したように蓄積していた鋼帯7を連続処理設備5の入側に払い出して、連続処理設備5に対する鋼帯7の連続的な供給を維持する。ルーパ装置4は、溶接機3による鋼帯7の溶接が完了後、再び、ループカー11d,12d,13dの移動によって固定ロール11a,12a,13aと可動ロール11c,12c,13cとを各々可能な限り離間した状態にする。ルーパ装置4は、この状態において溶接機3から受け入れた鋼帯7を蓄積しつつ、連続処理設備5に鋼帯7を連続的に供給する。
条件入力部14は、連続プロセスライン1によって連続処理される鋼帯7に関する連続プロセスライン1の操業条件を入力するものである。具体的には、条件入力部14は、プロセスコンピュータ等の連続プロセスライン1の操業条件を管理する装置を用いて実現される。条件入力部14は、連続処理設備5によって連続処理される鋼帯7に関する操業条件、特に、最上流側のルーパ11から中間のルーパ12を経て最下流側のルーパ13を通る鋼帯7の性状を示す操業条件を制御部15に入力する。この鋼帯7に関する操業条件として、例えば、鋼帯7の金属種類(鋼種)、幅、厚さ、長さ、表面性状、重さ、搬送速度等が挙げられる。なお、条件入力部14は、入力キーおよびマウス等の入力デバイスを用いて実現され、作業者による入力操作によって、鋼帯7に関する操業条件を制御部15に入力してもよい。あるいは、条件入力部14は、プロセスコンピュータおよび入力デバイス等を適宜組み合わせたものでもよい。
制御部15は、ルーパ装置4の各ルーパ11,12,13における鋼帯7の蛇行発生を抑制しつつ、鋼帯7の蓄積または払い出しのための可動ロール11c,12c,13cの位置制御を行う。具体的には、制御部15は、ルーパ11,12,13の各設備制約等の条件に基づいて、図2に示すように、ループカー11d,12d,13dの各移動可能距離L1,L2,L3を設定する。例えば、制御部15は、ループカー11d,12d,13dの最大移動可能距離Lmaxを移動可能距離L1,L2,L3として初期設定する。ここで、ループカー11dの移動可能距離L1は、ループカー11dが固定ロール11aに対する接離方向に可動ロール11cを移動可能な距離である。ループカー12dの移動可能距離L2は、ループカー12dが固定ロール12aに対する接離方向に可動ロール12cを移動可能な距離である。ループカー13dの移動可能距離L3は、ループカー13dが固定ロール13aに対する接離方向に可動ロール13cを移動可能な距離である。すなわち、移動可能距離L1,L2,L3は、各々、上記接離方向に対する可動ロール11c,12c,13cの移動可能距離と実質的に同じである。制御部15は、条件入力部14から鋼帯7に関する操業条件(以下、操業条件と適宜略す)を取得し、この取得した操業条件に応じて、ルーパ11,12,13の中から鋼帯7の蛇行が発生し易い特定ルーパを選択する。以下、特定ルーパは、複数のルーパのうちの鋼帯蛇行が発生し易いルーパを意味する。
また、制御部15は、ルーパ11,12,13のうち、上記のように選択した特定ルーパの可動ロール(可動ロール11c,12c,13cのいずれか)の移動可能距離を、この特定ルーパ以外の残りのルーパの可動ロールの移動可能距離よりも操業条件に応じて短く設定変更する。この場合、制御部15は、特定ルーパの可動ロールの移動可能距離(図2に示す移動可能距離L1,L2,L3のいずれか)を、この特定ルーパに現に設定されている現行の移動可能距離よりも短く設定変更する。この現行の移動可能距離は、例えば最大移動可能距離Lmaxである。制御部15は、上記のように設定変更後の移動可能距離を特定ルーパの新規の移動可能距離Laとし、この新規の移動可能距離Laに合わせて特定ルーパの可動ロールの位置(ロール位置X1,X2,X3のいずれか)を変更する。すなわち、制御部15は、特定ルーパのルーパモータ(ルーパモータ11f,12f,13fのいずれか)を駆動制御し、このルーパモータの駆動制御を通して、この特定ルーパの可動ロールの位置が新規の移動可能距離Laをなす位置となるようにループカー(ループカー11d,12d,13dのいずれか)の位置および速度を制御する。これにより、制御部15は、特定ルーパにおける可動ロールの新規の移動可能距離Laに対する位置の相対値を100%とする。制御部15は、このような特定ルーパにおける可動ロールの新規の移動可能距離Laに対する位置の相対値と残りのルーパにおける可動ロールの移動可能距離に対する位置の相対値とを一致させて、ルーパ11,12,13の各可動ロール11c,12c,13cの位置(ロール位置X1,X2,X3)を制御する。
本実施の形態においては、特定ルーパを含むルーパ11,12,13における可動ロール11cの移動可能距離L1に対する位置の相対値と、可動ロール12cの移動可能距離L2に対する位置の相対値と、可動ロール13cの移動可能距離L3に対する位置の相対値とを一致させるようにループカー11d,12d,13dの各位置(言い換えればロール位置X1,X2,X3)を電気的に制御することをエレタイ制御と称する。このエレタイ制御によって電気的に合わせられたロール位置X1,X2,X3をエレタイ位置と称する。すなわち、ロール位置X1,X2,X3がエレタイ位置である場合、移動可能距離L1に対するロール位置X1の相対値と、移動可能距離L2に対するロール位置X2の相対値と、移動可能距離L3に対するロール位置X3の相対値とは互いに一致する。
また、上述した最大移動可能距離Lmaxは、ループカー11d,12d,13dが固定ロール11a,12a,13aに対する接離方向に可動ロール11c,12c,13cを各々移動可能な最大距離である。この最大移動可能距離Lmaxは、図2に示すように、固定ロール11a,12a,13aに対するループカー11d,12d,13dの接近限度位置Xaから離間限度位置Xbまでの距離である。接近限度位置Xaは、固定ロール11a,12a,13aにループカー11d,12d,13dが各々接近可能な限度位置である。離間限度位置Xbは、固定ロール11a,12a,13aからループカー11d,12d,13dが各々離間可能な限度位置である。一方、可動ロール11cの移動可能距離L1に対する位置の相対値は、接近限度位置Xaからロール位置X1までの距離の移動可能距離L1に対する割合によって表される。これと同様に、可動ロール12cの移動可能距離L2に対する位置の相対値は、接近限度位置Xaからロール位置X2までの距離の移動可能距離L2に対する割合によって表され、可動ロール13cの移動可能距離L3に対する位置の相対値は、接近限度位置Xaからロール位置X3までの距離の移動可能距離L3に対する割合によって表される。例えば、接近限度位置Xaからロール位置X1までの距離が移動可能距離L1と同じである場合、このロール位置X1は、移動可能距離L1に対する割合が100[%]となる可動ロール11cの位置である。
(ルーパ制御方法)
つぎに、本発明の実施の形態にかかるルーパ制御方法について説明する。図3は、本発明の実施の形態にかかるルーパ制御方法の一例を示すフローチャートである。図4は、本発明の実施の形態にかかるルーパ制御による可動ロールの位置制御を説明するための図である。本実施の形態にかかるルーパ制御方法では、図1,2に示したルーパ装置4の各ルーパ11,12,13に対してループカー11d,12d,13d(可動ロール11c,12c,13c)の各位置のエレタイ制御を行い、これにより、鋼帯7の蛇行発生を抑制しつつ鋼帯7を蓄積または払い出すように各ルーパ11,12,13を制御している。
具体的には、図3に示すように、ルーパ装置4は、まず、連続プロセスライン1の鋼帯7に関する操業条件を取得する(ステップS101)。このステップS101において、条件入力部14は、鋼帯7に関する操業条件を制御部15に入力する。制御部15は、条件入力部14によって入力された操業条件を取得する。
つぎに、ルーパ装置4は、ルーパ11,12,13のうち、鋼帯7の蛇行が発生し易い特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、この特定ルーパ以外の残りのルーパの可動ロールの移動可能距離よりも操業条件に応じて短く設定変更する(ステップS102)。このステップS102において、制御部15は、ステップS101により取得した操業条件に応じて、ルーパ11,12,13の中から特定ルーパを選択する。ついで、制御部15は、鋼帯7の蛇行発生実績と特定ルーパのループカーの移動可能距離との相関データおよび操業条件等をもとに、特定ルーパにおける鋼帯7の蛇行発生の抑制に要するループカーの移動可能距離の低減量を決定する。その後、制御部15は、上述したように選択した特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を上記の低減量分、短くし、これにより、この特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を残りのルーパの可動ロールの移動可能距離よりも短く設定変更する。
例えば、ルーパ11,12,13のうちの最上流側のルーパ11が特定ルーパである場合、制御部15は、ルーパ11の可動ロール11c(ループカー11d)の移動可能距離L1をルーパ11の現行設定の移動可能距離よりも上記低減量分、短く設定変更する。これにより、制御部15は、残りのルーパ12,13の可動ロール12c,13c(ループカー12d,13d)の各移動可能距離L2,L3よりも移動可能距離L1を短く設定変更する。仮に、各ルーパ11,12,13の移動可能距離L1,L2,L3が最大移動可能距離Lmaxに初期設定されていれば、制御部15は、ルーパ11の移動可能距離L1を、その現行設定値である最大移動可能距離Lmaxよりも上記低減量分、短く設定変更する。
なお、ステップS102において、制御部15は、操業条件に応じた鋼帯7の蛇行発生の実績データ等を加味し、ルーパ11,12,13中から特定ルーパを自動選択してもよいし、条件入力部14によって手動入力されたルーパ選択指令に基づいて特定ルーパを選択してもよい。また、制御部15は、条件入力部14によって入力された低減量分、特定ルーパの移動可能距離を低く設定変更してもよい。
上述したステップS102を実行後、ルーパ装置4は、ステップS102による設定変更後の移動可能距離を特定ルーパの新規の移動可能距離Laとし、この新規の移動可能距離Laに合わせて特定ルーパの可動ロールの位置を変更する(ステップS103)。このステップS103において、制御部15は、特定ルーパのルーパモータからのフィードバック信号(例えばループカー位置および速度を示す各電気信号等)をもとに、このルーパモータを駆動制御する。制御部15は、このルーパモータの駆動制御を通して、特定ルーパのループカーの固定ロールに対する相対位置および速度を制御する。これにより、制御部15は、ルーパ11,12,13のうちの特定ルーパの可動ロールの位置を、新規の移動可能距離Laをなす位置に変更する。すなわち、制御部15は、特定ルーパにおける可動ロールの新規の移動可能距離Laに対する位置の相対値を、残りのルーパと同様に100[%]とする。
ここで、制御部15がルーパ11,12,13の各々に対してエレタイ制御を行う際、各ループカー11d,12d,13dは、ロール位置X1,X2,X3がエレタイ位置として互いに一致するように接離方向に移動(走行)する。このため、鋼帯7の蛇行発生を抑制すべく特定ルーパの可動ロールの位置を変更する際は、特定ルーパの移動可能距離のみならず、各ループカー11d,12d,13dの移動可能距離L1,L2,L3およびストライド数によって決まる各ループカー11d,12d,13dの速度分担比を変更する必要がある。また、これら各速度分担比によってルーパ11,12,13における鋼帯7の蓄積速度の最大値が変化するため、各ルーパ11,12,13の入側における鋼帯7の速度(以下、ルーパ入側速度という)と出側における鋼帯7の速度(以下、ルーパ出側速度という)との差速制限も変更する必要がある。したがって、制御部15は、操業条件等に応じ、特定ルーパのループカーの移動可能距離、各ループカー11d,12d,13dの速度分担比、およびルーパ入側速度とルーパ出側速度との差速制限値を算出する。制御部15は、これらの算出結果を加味して、特定ルーパのループカーの位置(すなわち可動ロールの位置)を設定変更後の移動可能距離に応じたエレタイ位置に自動変更するよう特定ルーパのルーパモータを制御する。
例えば図4に示すように、ルーパ装置4のルーパ11,12,13のうち、最上流(最下段)のルーパ11を特定ルーパとする。また、最下流(最上段)のルーパ13を制御基準となるマスタールーパとし、中間(中段)のルーパ12および最上流のルーパ11をマスタールーパに追従させるスレーブルーパとする。制御部15は、ルーパ11,12,13のルーパモータ11f,12f,13fの各々からフィードバック信号を取得し、取得したフィードバック信号をもとに、ループカー11d,12d,13dの各位置の実績を取得する。制御部15は、特定ルーパではない残りのルーパ12,13におけるループカー12d,13dの各位置(実績)がエレタイ位置を維持するようにルーパモータ12f,13fを制御する。すなわち、制御部15は、ルーパモータ12f,13fの駆動制御を通して、ルーパ12における可動ロール12cの移動可能距離L2に対する位置の相対値と、ルーパ13における可動ロール13cの移動可能距離L3に対する位置の相対値とをともに100[%]にする。これらの移動可能距離L2,L3は、図4に示すように、最大移動可能距離Lmaxに初期設定されている。
一方、制御部15は、特定ルーパであるルーパ11のロール位置X1を設定変更後の移動可能距離L1をなす位置に自動変更するために、操業条件等に応じて、ループカー11dの移動可能距離L1、各ループカー11d,12d,13dの速度分担比、およびルーパ入側速度とルーパ出側速度との差速制限値を算出する。制御部15は、これらの算出結果を加味して、ルーパモータ11f,12f,13fの駆動制御を行う。これにより、制御部15は、上述した移動可能距離L2,L3に対するロール位置X2,X3の各相対値を100[%]に維持しながら、ルーパ11のループカー11dの位置、すなわちロール位置X1を、設定変更後の移動可能距離L1をなす位置に変更する。この結果、設定変更後の移動可能距離L1に対するロール位置X1の相対値は、残りのルーパ12,13と同様に100[%]となる。なお、このルーパ11における設定変更後の移動可能距離L1は、上述した新規の移動可能距離Laに相当し、図4に示すように、初期設定値である最大移動可能距離Lmaxよりも短い。
上述したステップS103を実行後、ルーパ装置4は、特定ルーパにおける可動ロールの新規の移動可能距離Laに対する位置の相対値と残りのルーパにおける可動ロールの移動可能距離に対する位置の相対値とを一致させて、ルーパ11,12,13の各可動ロール11c,12c,13cの位置を制御する(ステップS104)。
このステップS104において、制御部15は、ルーパ11,12,13の各ロール位置X1,X2,X3をエレタイ位置として一致させるエレタイ制御をルーパモータ11f,12f,13fに対して行う。これにより、制御部15は、特定ルーパにおける可動ロールの新規の移動可能距離Laに対する位置の相対値と残りのルーパにおける可動ロールの移動可能距離に対する位置の相対値とが一致した状態を維持しつつ、各ループカー11d,12d,13dを接離方向に適宜走行させる。この結果、ルーパ装置4は、鋼帯7の蛇行が発生し易い特定ルーパにおける鋼帯7の搬送長さ(鋼帯7の蓄積量)を減らして鋼帯7の蛇行発生を抑制しつつ、ルーパ11,12,13に鋼帯7を適宜蓄積し、あるいは、ルーパ11,12,13内に蓄積した鋼帯7を適宜払い出す。
例えば図4において、制御部15は、マスタールーパであるルーパ13におけるループカー13dの移動可能距離L3に対する相対位置に、スレーブルーパであるルーパ11,12におけるループカー11d,12dの移動可能距離L1,L2に対する各相対位置を追従させるエレタイ制御を行う。すなわち、制御部15は、ルーパ13に対してルーパ張力(鋼帯7に付与する張力)を設定し、このルーパ張力設定値をもとに算出したトルク電流に、ルーパモータ13fからフィードバックされたトルク電流を追従させるトルク制御を行う。一方、制御部15は、ルーパ11,12に対してルーパ入側速度およびルーパ出側速度を設定する。制御部15は、これらの設定値と、ループカー11d,12dの各移動可能距離L1,L2および各ストライド数とをもとに、ループカー11d,12dの速度指令値を算出し、この算出した各速度指令値に、ルーパモータ11f,12fからフィードバックされたループカー速度値を追従させる速度制御を行う。この速度制御において、制御部15は、ルーパ13におけるループカー13dの位置実績とルーパ11,12におけるループカー11d,12dの各位置実績とをルーパモータ11f,12f,13fまたはルーパドラム11e,12e,13eに設けられた位置検出器(回転数検出器)から取得する。制御部15は、これらループカー13dの位置実績とループカー11d,12dの各位置実績との差によって各速度指令値を補正し、補正後の各速度指令値を、エレタイ制御の出力値としてルーパモータ11f,12fに送信する。また、制御部15は、マスタールーパであるルーパ13のエレタイ制御の出力値をもとに、特定ルーパであるルーパ11における設定変更後の移動可能距離L1に対するロール位置X1の相対値を、ルーパ13における移動可能距離L3に対するロール位置X3の相対値と一致させる。制御部15は、ルーパ11,12,13に鋼帯7を蓄積する際または蓄積した鋼帯7をルーパ11,12,13から払い出す際、上述したエレタイ制御をルーパ11,12,13の各々に対して行う。これにより、制御部15は、ルーパ11,12,13の移動可能距離L1,L2,L3をエレタイ位置として一致させる。すなわち、制御部15は、ルーパ11,12,13の間において、移動可能距離L1,L2,L3に対するロール位置X1,X2,X3の各相対値を互いに一致させながら、可動ロール11c,12c,13cを接離方向に適宜移動させる。
なお、ルーパ装置4は、操業条件が変更される都度、上述したステップS101〜S104の処理手順を繰り返し実行する。また、ルーパ装置4は、連続プロセスライン1における鋼帯7の連続処理が完了した場合、あるいは終了指令を受けた場合に本処理を終了する。
(実施例)
つぎに、ルーパ11,12,13のうち、ルーパ13がマスタールーパであり、ルーパ11が特定ルーパである場合(図4参照)を例示して、本発明にかかるルーパ制御の実施例を説明する。図5は、本発明にかかるルーパ制御の実施例の結果を示す図である。図5において、ロール位置X1,X2,X3の各絶対値は、固定ロール11a,12a,13aに対するループカー11d,12d,13dの接近限度位置Xaを基準(=0[m])とする接離方向の位置[m]である。ロール位置X1の相対値は、ループカー11dの移動可能距離L1に対するロール位置X1の絶対値(接近限度位置Xaからロール位置X1までの距離)の割合[%]である。ロール位置X2の相対値は、ループカー12dの移動可能距離L2に対するロール位置X2の絶対値(接近限度位置Xaからロール位置X2までの距離)の割合[%]である。ロール位置X3の相対値は、ループカー13dの移動可能距離L3に対するロール位置X3の絶対値(接近限度位置Xaからロール位置X3までの距離)の割合[%]である。一方、速度制御出力値[m/分]は、特定ルーパであるルーパ11のループカー11dの速度指令を示すエレタイ制御出力値である。速度FB値V1,V2,V3は、ルーパ11,12,13の各ルーパモータ11f,12f,13fからフィードバックされるループカー11d,12d,13dの各速度値である。トルク電流FB値Iは、マスタールーパであるルーパ13のルーパモータ13fからフィードバックされるトルク電流値である。以下、図4,5を参照しつつ、本実施例を説明する。
本実施例において、マスタールーパとしてのルーパ13は、ルーパ張力設定値をもとに算出されたトルク電流にトルク電流FB値Iを追従させるようトルク制御される。スレーブルーパとしてのルーパ11,12は、ループカー11d,12dの各移動可能距離L1,L2および各ストライド数等をもとに算出されるループカー11d,12dの速度指令値に速度FB値V1,V2を追従させるように速度制御される。このルーパ11,12に対する速度制御において、各速度指令値は、ルーパドラム13eに設けられた位置検出器(回転数検出器)から取得したループカー13dの位置実績と速度FB値V1,V2に基づくループカー11d,12dの各位置実績との差をもとに補正される。これらルーパ11,12,13に対しては、ループカー13dの移動可能距離L3に対するロール位置X3の相対値に、ループカー11d,12dの移動可能距離L1,L2に対するロール位置X1,X2の各相対値を追従させるエレタイ制御が行われる。
ここで、特定ルーパであるルーパ11における鋼帯7の蛇行発生を抑制すべく、ループカー11dの移動可能距離L1を、その現行設定の移動可能距離(=最大移動可能距離Lmax)の半分に設定変更する。この移動可能距離L1の設定変更のタイミングにおいて、ロール位置X1の絶対値は変化していないが(図5に示すグラフ領域R1参照)、ロール位置X1の相対値は、移動可能距離L1の設定変更に伴って大きく変化している(図5に示すグラフ領域R4参照)。これに基づき、ルーパ装置4の制御部15は、可動ロール11cを軸支するループカー11dの位置すなわちロール位置X1がルーパ11,12,13におけるエレタイ位置から大きく外れたという認識を持つ。これに対応して、ルーパ11に対するエレタイ制御出力値である速度制御出力値が、図5のグラフ領域R5に示すように、大きく変化している。このような状態において、ルーパ11は、制御部15によるエレタイ制御の下、移動可能距離L1の設定変更距離分、ループカー11dを固定ロール11aに接近させる。このエレタイ制御の結果、制御部15による再計算後のロール位置X1の相対値は、マスタールーパであるルーパ13のロール位置X3の相対値に一致する(図5に示すグラフ領域R3参照)。このとき、ロール位置X1の絶対値(接近可能限度位置Xaからロール位置X1までの距離)は、図5のグラフ領域R2に示されるように、特定ルーパではないルーパ12,13のロール位置X2,X3の各絶対値の半分(最大移動可能距離Lmaxの半分)に収束する。その後、ルーパ11,12,13は、鋼帯7の蓄積または払い出しのために適宜、ループカー11d,12d,13dを走行させる。その際、上述したように最大移動可能距離Lmaxの半分に設定変更された移動可能距離L1に対するロール位置X1の相対値と、最大移動可能距離Lmaxと同等に設定維持されている移動可能距離L2,L3に対するロール位置X2,X3の各相対値とが一致するように、ルーパ11,12,13はエレタイ制御される。
以上、説明したように、本発明の実施の形態では、連続プロセスラインによって連続処理される鋼帯を蓄積または払い出す複数のルーパのうち、鋼帯の蛇行が発生し易い特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、特定ルーパ以外の残りのルーパの可動ロールの移動可能距離よりも操業条件に応じて短く設定変更し、設定変更後の移動可能距離を特定ルーパの新規の移動可能距離として、この新規の移動可能距離に合わせて特定ルーパの可動ロールの位置を変更し、特定ルーパにおける可動ロールの新規の移動可能距離に対する位置の相対値と残りのルーパにおける可動ロールの移動可能距離に対する位置の相対値とを一致させて、これら複数のルーパの各可動ロールの位置を制御している。
このため、連続プロセスラインの操業条件に応じて鋼帯の蛇行が発生し易くなる特定ルーパの固定ロールと可動ロールとの離間距離を選択的に、複数のルーパ内の残りのルーパに比して短くすることができる。これにより、複数のルーパによる鋼帯の蓄積量を過度に低減することなく鋼帯の蛇行抑制に必要な最小限度にとどめることが可能となって、特定ルーパにおける鋼帯の蛇行を抑制した上でルーパ全体の鋼帯蓄積能力および鋼帯払い出し能力を最大限に利用することができる。この結果、連続プロセスラインの処理能力の低下を防止できるとともに、連続プロセスライン内の連続処理設備による鋼帯の連続処理能力の低下を防止することができる。これに加え、複数のルーパ内の各ルーパにおける鋼帯の蓄積量に対する払い出し量の割合を各ルーパ間で一定にすることができる。このため、特定ルーパを含む各ルーパからの鋼帯の払い出し量を、ルーパ毎の鋼帯の蓄積量の多少に応じて適量に制御することができる。この結果、各ルーパに対してエレタイ制御を行いながら、これら各ルーパに蓄積した鋼帯を、連続プロセスラインによる鋼帯の連続処理の維持に必要な量分、効率よく払い出すことができる。
なお、上述した実施の形態では、横方向(例えば鉛直方向に対して垂直な方向)に可動ロール11c,12c,13cを移動させて鋼帯7を蓄積または払い出す横型のルーパ11,12,13を備えた横型のルーパ装置4を例示したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明にかかる多連式のルーパ装置は、例えば図6に示すように、縦方向(例えば鉛直方向)に可動ロール112を移動させて鋼帯7を蓄積または払い出す縦型のルーパ110を複数備えた縦型のルーパ装置100であってもよい。このルーパ装置100内の各ルーパ110は、鋼帯7に対し定位置において張力を付与する固定ロール111と、固定ロール111と協働して鋼帯7を張架する可動ロール112と、固定ロール111に接近または離間する接離方向に可動ロール112を移動する移動部としてのキャリッジ113、ルーパドラム114およびルーパモータ115とを備え、上述した横型のルーパ装置4と略同様にエレタイ制御すればよい。具体的には、上述した条件入力部14および制御部15をルーパ装置100に設け、ループカー11d,12d,13dのエレタイ位置を制御する代わりに、各可動ロール112を各々回転可能に軸支する各キャリッジ113のエレタイ位置を制御し、これにより、各可動ロール112の移動可能距離に対する位置の相対値を、特定ルーパを含む各ルーパ110間で一致させればよい。すなわち、本発明において、ルーパ装置の縦型または横型等の態様は特に問われない。
また、上述した実施の形態では、3個のルーパ11,12,13を備える多連式のルーパ装置4を例示したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明にかかるルーパ装置は、2個以上のルーパを備えていればよい。このことは、縦型の多連式ルーパ装置についても同様である。すなわち、本発明にかかる多連式のルーパ装置は、縦型または横型を問わず、複数(2個以上)のルーパを備えたものであればよい。
さらに、上述した実施の形態では、複数のルーパのうちの1個を特定ルーパとしていたが、これに限らず、操業条件等に応じて、複数のルーパのうちの2個以上、ルーパ保有総数未満の個数のルーパを特定ルーパとしてもよい。
また、上述した実施の形態では、複数のルーパのうちの最上流のルーパを特定ルーパとしていたが、これに限らず、最下流のルーパを特定ルーパとして選択してもよいし、最上流のルーパと最下流のルーパとの間に位置するルーパを特定ルーパとして選択してもよい。すなわち、本発明において、特定ルーパは、複数のルーパの中から操業条件に応じて適宜選択されればよい。
さらに、上述した実施の形態では、本発明にかかるルーパ装置を連続処理設備の入側に配置していたが、これに限らず、本発明にかかるルーパ装置を、連続処理設備の出側に配置してもよいし、連続処理設備の入側および出側の双方に配置してもよい。
また、上述した実施の形態では、ループカー11d,12d,13dの各移動可能距離L1,L2,L3をその最大移動可能距離Lmaxに初期設定していたが、これに限らず、移動可能距離L1,L2,L3は、操業条件およびルーパ設備制約等に応じて所望の距離に初期設定してもよい。
さらに、上述した実施の形態では、ルーパ11,12,13間において最大移動可能距離Lmaxを同じにしていたが、これに限らず、各ルーパ11,12,13における最大移動可能距離Lmaxは、ルーパ毎の設備制約等に応じて、互いに異なるものにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、処理対象の金属ストリップとして鋼帯を例示していたが、これに限らず、本発明にかかるルーパ装置によって蓄積または払い出しされる金属ストリップは、鋼以外の鉄合金の帯体であってもよいし、銅またはアルミニウム等の鉄合金以外の帯体であってもよい。すなわち、本発明において、処理対象の金属ストリップは、鋼帯、鋼帯以外の鉄合金帯、鉄合金帯以外の金属帯のいずれであってもよく、また、鋼種等の金属帯の種類(例えば強度や組成等)も特に問われない。
また、上述した実施の形態または実施例により本発明が限定されるものではなく、上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。その他、上述した実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例および運用技術等は全て本発明に含まれる。
1 連続プロセスライン
2 ペイオフリール
3 溶接機
4,100 ルーパ装置
5 連続処理設備
7 鋼帯
8 コイル
11,12,13,110 ルーパ
11a,12a,13a,111 固定ロール
11b,12b,13b 支持部
11c,12c,13c,112 可動ロール
11d,12d,13d ループカー
11e,12e,13e,114 ルーパドラム
11f,12f,13f,115 ルーパモータ
14 条件入力部
15 制御部
113 キャリッジ
X1,X2,X3 ロール位置
Xa 接近限度位置
Xb 離間限度位置
R1,R2,R3,R4,R5 グラフ領域

Claims (8)

  1. 連続プロセスラインによって連続処理される金属ストリップに関する前記連続プロセスラインの操業条件を入力する条件入力部と、
    前記金属ストリップに対し定位置において張力を付与する固定ロールと、前記固定ロールと協働して前記金属ストリップを張架する可動ロールと、前記固定ロールに接近または離間する接離方向に前記可動ロールを移動する移動部とを各々複数有し、前記金属ストリップを蓄積または払い出す複数のルーパと、
    前記複数のルーパのうち、前記金属ストリップの蛇行が発生し易い特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記特定ルーパ以外の残りのルーパの可動ロールの移動可能距離よりも前記操業条件に応じて短く設定変更し、設定変更後の前記移動可能距離を前記特定ルーパの新規の移動可能距離として、前記新規の移動可能距離に合わせて前記特定ルーパの可動ロールの位置を変更し、前記特定ルーパにおける可動ロールの前記新規の移動可能距離に対する位置の相対値と前記残りのルーパにおける可動ロールの移動可能距離に対する位置の相対値とを一致させて、前記複数のルーパの各可動ロールの位置を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とするルーパ装置。
  2. 前記制御部は、前記特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記特定ルーパに現に設定されている現行の移動可能距離よりも短く設定変更することを特徴とする請求項1に記載のルーパ装置。
  3. 前記現行の移動可能距離は、前記特定ルーパの可動ロールを前記接離方向に移動可能な最大距離であることを特徴とする請求項2に記載のルーパ装置。
  4. 前記制御部は、前記複数のルーパの中から、前記操業条件に応じて前記特定ルーパを選択し、選択した前記特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記残りのルーパの可動ロールの移動可能距離よりも短く設定変更することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のルーパ装置。
  5. 連続プロセスラインによって連続処理される金属ストリップに対し定位置において張力を付与する固定ロールと、前記固定ロールと協働して前記金属ストリップを張架する可動ロールと、前記固定ロールに接近または離間する接離方向に前記可動ロールを移動する移動部とを各々複数有し、前記金属ストリップを蓄積または払い出す複数のルーパを制御するルーパ制御方法において、
    前記連続プロセスラインの前記金属ストリップに関する操業条件を取得する操業条件取得ステップと、
    前記複数のルーパのうち、前記金属ストリップの蛇行が発生し易い特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記特定ルーパ以外の残りのルーパの可動ロールの移動可能距離よりも前記操業条件に応じて短く設定変更する設定変更ステップと、
    設定変更後の前記移動可能距離を前記特定ルーパの新規の移動可能距離として、前記新規の移動可能距離に合わせて前記特定ルーパの可動ロールの位置を変更する位置変更ステップと、
    前記特定ルーパにおける可動ロールの前記新規の移動可能距離に対する位置の相対値と前記残りのルーパにおける可動ロールの移動可能距離に対する位置の相対値とを一致させて、前記複数のルーパの各可動ロールの位置を制御する位置制御ステップと、
    を含むことを特徴とするルーパ制御方法。
  6. 前記設定変更ステップは、前記特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記特定ルーパに現に設定されている現行の移動可能距離よりも短く設定変更することを特徴とする請求項5に記載のルーパ制御方法。
  7. 前記設定変更ステップは、前記特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記特定ルーパの可動ロールを前記接離方向に移動可能な最大距離である前記現行の移動可能距離よりも短く設定変更することを特徴とする請求項6に記載のルーパ制御方法。
  8. 前記設定変更ステップは、前記複数のルーパの中から、前記操業条件に応じて前記特定ルーパを選択し、選択した前記特定ルーパの可動ロールの移動可能距離を、前記残りのルーパの可動ロールの移動可能距離よりも短く設定変更することを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載のルーパ制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11231692B2 (en) * 2018-10-31 2022-01-25 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial Systems Corporation Process line HMI system

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