JP2015033467A - 刺繍状況確認システム、刺繍状況確認装置、刺繍状況確認方法、及び刺繍状況確認プログラム - Google Patents

刺繍状況確認システム、刺繍状況確認装置、刺繍状況確認方法、及び刺繍状況確認プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ミシンで選択されて縫い実行された刺繍模様の刺繍状況を確認する刺繍状況確認プログラム、刺繍状況確認装置、及び、刺繍状況確認方法に関する。また、刺繍状況確認装置を備える刺繍状況確認システムに関する。【解決手段】ミシン2で選択されて縫い実行された刺繍模様の刺繍データを受信する刺繍データ受信部29と、受信した前記刺繍データをユニークなコードに変換する変換部30と、ミシン2が縫い実行している刺繍データを基に変換したユニークなコードを受信するステータスデータ受信部31と、変換部で変換したコードと、ステータスデータ受信部31で受信したコードを比較するコード比較部26と、とを備える。刺繍データ受信部29は、データを送信先に対して正確に送信する送信プロトコルで受信を行い、ステータスデータ受信部31は、データを送信先に対して短時間で送信する送信プロトコルで受信を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、ミシンで選択されて縫い実行された刺繍模様の刺繍状況を確認する刺繍状況確認プログラム、刺繍状況確認装置、及び、刺繍状況確認方法に関する。また、刺繍状況確認装置を備える刺繍状況確認システムも本発明の一態様である。
従来、刺繍が可能なミシンは、刺繍用の図柄データが与えられ、その図柄データに基づいて刺繍を行う。図柄が複数の糸より構成される場合には、ユーザが必要に応じて、図柄に合わせた糸の交換を行う。
ミシンが刺繍を開始すると、次の糸交換までは、ユーザが特に操作することなく自動で刺繍が行われる。刺繍する図柄が大きな場合などは、次の糸交換までに30分以上かかることもある。そのため、ユーザは、ミシンが次に停止するであろう時刻を推測し、その時刻にミシンの所へ戻るなどしていた。
一方、刺繍中に、糸切れが起こったりした場合には、刺繍は途中で中断される。ユーザが刺繍の中断に気が付かないと、刺繍は行われずミシンは放置されることになる。放置時間が長いと、刺繍の完成までに余計な時間がかかる。そのため、ユーザは、時々ミシンの所へ戻り、刺繍が正常に行われているかの確認を行っていた。
ミシンの刺繍状況の確認は、ユーザがミシンから離れたところに居ても、ミシンの状況をモニタリングできれば可能である。そこで、小型CCDカメラをミシンの懐に設置し、ミシンが刺繍している映像を有線で接続したモニタで確認する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−64694号公報
しかしながら、ミシンとモニタを有線で接続している場合では、ユーザの移動範囲に制限が生じる。そこで、有線ではなく、ミシンと携帯情報端末間で無線通信を行うことも考えられる。しかし、通常のデータ通信による無線通信を用いると、通信が途絶えるとエラーを検出し、そこで接続が切れてしまう。その場合は、ユーザの手作業により再度通信を開始しなければならなかった。
また、刺繍している映像を、無線通信を介してPCや携帯情報端末に送信する場合には、映像のデータ量は非常に大きくなる。このため、ミシンのハードウェアでは負担が大きすぎ、映像データを処理するために別のCPUを設けるなどの必要があった。
さらに、映像データの送信のために無線通信の回線を占有してしまい、他の無線通信に影響を与える恐れもあった。また、携帯情報端末が、ミシンから離れて通信状況が悪くなったときは、映像が乱れてから動画が停止する問題点もあった。通信状況が回復しても、映像が乱れてしまい、視認性が低いものになっていた。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたもので、刺繍ミシンと刺繍状況確認装置を無線ネットワークを介して接続しつつ、ミシンによる刺繍の進捗状況を刺繍状況確認装置の画面上でリアルタイムにモニタリングを可能にする刺繍状況確認システム、刺繍状況確認装置、刺繍状況確認方法、及び刺繍状況確認プログラムを提供することである
上記の目的を達成するために、本発明は、ミシンで選択されて縫い実行された刺繍模様の刺繍状況の確認を行う刺繍状況確認装置であって、前記ミシンが縫い実行している前記刺繍模様の刺繍データを受信する刺繍データ受信部と、受信した前記刺繍データをユニークなコードに変換する変換部と、前記ミシンが縫い実行している刺繍データを基に変換したユニークなコードを受信するステータスデータ受信部と、前記変換部で変換したコードと、前記ステータスデータ受信部で受信したコードを比較するコード比較部と、を備え、刺繍データ受信部は、データを送信先に対して正確に送信する送信プロトコルで受信を行い、ステータスデータ受信部は、データを送信先に対して短時間で送信する送信プロトコルで受信を行うことを特徴とする。
前記コード比較部で、2つのコードが不一致と判定された場合には、前記ミシンに対して現在縫い実行している刺繍データを要求する刺繍データ要求部を、備えてもよい。
前記ステータスデータ受信部では、前記ミシンが縫い実行している刺繍データを基に変換したユニークなコードと、前記ミシンが縫い実行を開始してからの針数とを含んだステータスデータを受信し、前記コード比較部で、2つのコードが一致と判定された場合には、前記記憶部に記憶された刺繍データと、前記縫い実行を開始してからの針数とに基づいて、前記ミシンの刺繍状況を描画する描画部を、備えても良い。
前記の刺繍データを基に変換するユニークなコードとしては、CRCコードを採用することができる。
前記描画部は、前記ステータスデータに含まれる針数を、ステータスデータを受信する毎に記憶し、前記針数の差分と、前記ステータスデータの受信間隔に基づいて、描画速度を決定する描画速度決定部と、を備えても良い。
前記ステータスデータ受信部または刺繍データ受信部において、データの受信が行われなくても、前記ミシンに対して前記ステータスデータを所定の間隔で要求するステータスデータ要求部と、を備えても良い。
また、刺繍状況確認装置を備える刺繍状況確認システム、刺繍状況確認方法、及び刺繍状況確認装置の制御プログラムも本発明の一態様である。
本発明によれば、ミシンから離れた場所でミシンによる刺繍の進捗状況をリアルタイムにモニタリングすることができる。
さらに、刺繍状況確認装置は携帯性が良いため、場所を固定してモニタリングするものではなく、異なる部屋で刺繍の進捗状況を見たり、移動しながらモニタリングすることができる。ミシンと刺繍状況確認装置との間の通信方式には、通信エラーを防止するため、刺繍データを転送する場合、刺繍の進捗状況のモニタリングする場合とでは異なる通信方式を使用している。これにより、刺繍データを確実に転送するとともに、進捗状況のモニタリングのためのデータは、少ない容量で送ることが可能となる。
また、ミシンから刺繍状況確認装置まで、電波が届かない間は、針数のカウント値とステッチの描画は更新されない。一方、再び電波状況がよくなり、通信が再開されたとき、直ちに現在の刺繍状況を正しく表示することができる。
本発明の第1の実施形態に係る刺繍状況確認システムの全体構成を示す概略図である。 本発明の第1の実施形態に係る刺繍状況確認システムのミシン側の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る刺繍状況確認システムの刺繍状況確認装置側の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の刺繍状況確認システムの刺繍状況確認装置の表示部の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態の刺繍状況確認システムにおいて、ミシンによる刺繍を行う際の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の刺繍状況確認システムにおいて、ミシンが刺繍状況確認装置からコマンドを受け付けた場合の処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の刺繍状況確認システムにおいて、刺繍状況確認装置のモニタリング処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の刺繍状況確認システムにおいて、ミシンの刺繍状況確認を行う際のシーケンス図である。 本発明の第1の実施形態の刺繍状況確認システムにおいて、ミシンの刺繍状況確認を行う際のシーケンス図である。 本発明の他の実施形態の刺繍状況確認システムにおいて、ミシンと刺繍状況確認装置との刺繍データの変換方法を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態に刺繍状況確認装置の表示部の一例を示す図である。
以下、本発明に係る刺繍状況確認システムの実施形態について、図1乃至4を参照しつつ詳細に説明する。以下では、各図において重複する符号の説明は省略する。
[1.第1の実施形態]
[1−1.概要]
図1に示すように、刺繍状況確認システム1は、ミシン2と刺繍状況確認装置3とを有する。ミシン2と刺繍状況確認装置3との間は、無線ネットワークNを介して接続されている。ミシン2と刺繍状況確認装置3との間では、以下の信号やデータのやり取りをする。
(1)刺繍状況確認装置3からミシン2に対する、ステータスデータ要求信号。
(2)ミシン2から刺繍状況確認装置3に対する、ステータスデータ要求に応じたステータスデータ。
(3)刺繍状況確認装置3からミシン2に対する、刺繍データ要求信号。
(4)ミシン2から刺繍状況確認装置3に対する、刺繍データ要求に応じた刺繍データ。
本実施形態の刺繍状況確認システム1では、(1)〜(4)の要求信号またはデータをミシン2と刺繍状況確認装置3間で送受信する。その際、(2)のステータスデータと、(4)の刺繍データとは、異なる通信プロトコルで送受信が行われる。つまり、(2)のステータスデータは、データを送信先に対して短時間で送信することが可能な送信プロトコルで送信される。また、(4)の刺繍データは、データを送信先に対して正確に送信することが可能な送信プロトコルで送信される。本実施形態では、(2)のステータスデータをUDP通信プロトコルで送受信し、(4)の刺繍データをTCP通信プロトコルで送受信する例を説明する。
[1−2.ミシン]
ミシン2は、ユーザにより入力された刺繍データに基づいて縫いを実行することにより刺繍が可能なミシンであり、刺繍状況確認装置3と無線ネットワークNを介して接続されている。ミシン2は、図2に示す通り、入力部4、表示部5、刺繍データ選択部6、記憶部7、外部記憶部8、一時記憶部9、CRCデータ変換部10、ステータス情報作成部11、針数カウンタ部14、コマンド受信部15、コマンド判定部16、TCP送信部17、UDP送信部18と、を備える。
入力部4は、例えばユーザがミシン2への操作要求や刺繍データの設定を入力する手段である。入力部4は、例えば、マウスやタッチスクリーン(表示部5に設置されているものも含む)、キーボードに代表される入力装置である。
表示部5は、例えばミシン2の操作内容や刺繍データをユーザに確認させる画面を表示する手段である。表示部5は、例えばLCDやCRT等のディスプレイ装置を用いることができる。表示部5は、刺繍を行う際に候補となる図柄を表示する。
刺繍データ選択部6は、ユーザにより選択された刺繍を行う図柄に対応した刺繍データの選択を行う。刺繍データ選択部6は、ミシン2内部の記憶部7および外部記憶部8の内容を参照可能に構成されている。記憶部7は、所謂ROMであり、不揮発性のメモリを利用することができる。この記憶部7には、刺繍データが記憶されている。また、外部記憶部8は、USB等の内部に保存領域を備える記憶部であり、その保存領域に刺繍データが記憶されている。
記憶部7や外部記憶部8に記憶する刺繍データは、ミシン2が刺繍を行う際に必要なデータであり、刺繍を行う図柄の情報、図柄のサイズの情報、図柄を完成させるために必要な針数の情報、使用する色の情報、糸交換のタイミングの情報が含まれる。刺繍データは、数百キロバイト程度の大きさのデータである。
ユーザが刺繍を行いたい図柄を選択する場合には、刺繍データ選択部6は、記憶部7または外部記憶部8に記憶された刺繍データに基づいた図柄を表示部5に表示する。ユーザは、入力部4を操作して、表示部5に表示された図柄の中から希望の図柄を選択する。刺繍データ選択部6は、ユーザが選択した図柄の刺繍データを、一時記憶部9に出力する。
一時記憶部9は、刺繍データ選択部6で選択した刺繍データを、選択刺繍データとして記憶する。一時記憶部9は、所謂RAMであり、所謂揮発性のメモリ等を利用することができる。
CRCデータ変換部10は、一時記憶部9に記憶された選択刺繍データを、CRCコードに変換をする変換部である。CRCコードへの変換は、選択刺繍データのビット列を、例えば16ビット整数の値として出力することで行われる。CRCコードは、同一の選択刺繍データからは必ず同じCRCコードが生成される。そのため、2つの選択刺繍データの間で1バイトでもデータが異なると、CRCコードとしては全く別のコードが生成される。CRCデータ変換部10で、変換されたCRCコードは、選択刺繍データに対応するCRCデータとして一時記憶部9に記憶される。
ステータス情報作成部11は、一時記憶部9に記憶されたCRCデータと、現在刺繍中の模様に対してミシン2が縫った針数とを含むステータスデータを作成する。ステータスデータは、選択刺繍データと、針数データを含むデータである。ステータスデータは、約十バイト程度の大きさのデータとなる。ステータス情報作成部11は、CRCデータ取得部12と、針数データ取得部13とを備える。
CRCデータ取得部12は、一時記憶部9に記憶されたCRCデータを取得する。針数データ取得部13は、針数カウント部14と接続され、針数カウント部14でカウントした針数を針数データとして取得する。針数カウント部14は、ミシン2が刺繍を開始した時点から、針数データ取得時までに縫った針数をカウントする。針数カウント部14は、縫い針を上下させるモータに接続して配置され、モータの回転を元に縫った針数をカウントする。
コマンド受信部15は、刺繍状況確認装置3から送信されるコマンドを受信する受信部である。刺繍状況確認装置3から送信されるコマンドには、ステータス要求信号および刺繍データ要求信号が含まれる。コマンド受信部15は、ミシン2が稼動中は常にコマンドを受信可能な状態で待機する。
コマンド判定部16は、コマンド受信部15で受信したコマンドが「刺繍データ要求信号」又は「ステータスデータ要求信号」の何れかであるかを判定する。「刺繍データ要求信号」であれば、TCP送信部17に対して「刺繍データ」の送信指令を伝達する。「ステータスデータ要求信号」であれば、UDP送信部18に対して「ステータスデータ」の送信指令を伝達する。
TCP送信部17は、後述する刺繍状況確認装置3のTCP受信部29に対して無線ネットワークNを介してTCP送信を行う送信部である。TCP送信部17は、コマンド判定部16からの「刺繍データ」の送信指令に基づいて、一時記憶部9に記憶される「選択刺繍データ」を読み出し、TCP通信により送信する。このTCP送信は、通信する前にコネクションを確立し、通信を行なう端末同士で仮想的な通信回線を作りあげてから送信を行う通信プロトコルである。特徴としては、プロトコルの中で再送処理を行い、送ったデータが必ず届くことと、送ったデータが順番通りに届くこととを保証している。このため、送信の信頼性は高い。
UDP送信部18は、後述する刺繍状況確認装置3のUDP受信部31に対して無線ネットワークNを介してUDP送信を行う。UDP送信部18は、コマンド判定部16からの「ステータスデータ」の送信指令に基づいて、ステータス情報作成部11で作成した「ステータスデータ」を読み出し、UDP通信により送信する。このUDP送信は、非常に単純なプロトコルであり、送信は一度きりで再送は行われず、送ったデータが相手に届くことを保証するものではない。途中でデータが喪失される可能性はあるが、送信速度を向上させたい場合に使用する通信プロトコルである。このUDP送信は、リアルタイムにデータを送り続けたい時に有用である。
[1−3.刺繍状況確認装置]
刺繍状況確認装置3は、「刺繍データ要求信号」又は「ステータスデータ要求信号」のコマンドをミシン2に対して送信する。また、これらのコマンドに応答する形でミシン2から送信される「刺繍データ」及び「ステータスデータ」を受信する。刺繍状況確認装置3は、データの受信結果に基づいて表示部35に、ミシン2での刺繍状態を描画する。刺繍状況確認装置3としては、汎用の携帯情報端末PDA( Personal Digital Assistant )を利用することができる。刺繍状況確認装置3は、図3に示す通り、モニタリング実施判定部20、CRCデータクリア部21、一時記憶部22、コマンド要求部23、CRCデータ比較部26、ステータス情報確認部27、コマンド送信部28、TCP受信部29、CRCデータ変換部30、UDP受信部31、描画部34、表示部35とを備える。一時記憶部22には、選択刺繍データと、CRCデータとを記憶する。
モニタリング実施判定部20は、刺繍状況確認装置3でミシン2の刺繍状況のモニタリングの開始を判定する。モニタリングの開始は、刺繍状況確認装置3の電源をONとした場合や、刺繍状況確認装置3内のモニタリング用のアプリを起動した場合や、モニタリング用のアプリ内の「同期」ボタンを押した場合に、モニタリングの開始と判定する。
CRCデータクリア部21は、モニタリング実施判定部20でモニタリングの開始が判定されると、一時記憶部22に記憶されたCRCデータを消去する。
コマンド要求部23は、ミシン2に対して刺繍データまたはステータスデータを要求する信号を出力する。コマンドの要求は、任意の間隔で行うことが可能である。コマンドの要求の間隔が短いほど、刺繍状況確認装置3に表示するミシン2の刺繍状況は、なめらかとなる。例えば、0.5秒間隔でコマンドの要求を行うことができる。コマンド要求部23は、ステータスデータ要求部24と、刺繍データ要求部25とを備える。
ステータスデータ要求部24は、次の(1)(2)の場合に、「ステータスデータ」の要求を行う。
(1)モニタリング実施判定部20で、モニタリング開始が判定された場合。
(2)コマンド要求部23に対して、後述するCRCデータ比較部26から、一時記憶部22に記憶されたCRCデータと、ステータス情報確認部27で確認したCRCデータが同じであるという比較結果が入力した場合。
刺繍データ要求部25は、コマンド要求部23に対して、CRCデータ比較部26から、一時記憶部22に記憶されたCRCデータと、ステータス情報確認部27で確認したCRCデータが異なるという比較結果が入力した場合に、「刺繍データ」の要求を行う。
コマンド送信部28は、コマンド要求部23からの「刺繍データ要求」又は「ステータス情報要求」の信号をミシン2に対して送信する。コマンド送信部28は、コマンド要求部23からコマンドの要求があった場合にコマンドの送信を行う。
TCP受信部29は、ミシン2のTCP送信部17が送信した「選択刺繍データ」をTCP通信により受信する。この「選択刺繍データ」は、刺繍状況確認装置3の一時記憶部22に記憶される。
CRCデータ変換部30は、ミシン2のCRCデータ変換部10と同様に、一時記憶部22に記憶された選択刺繍データを、CRCコードへ変換する変換部である。CRCデータ変換部30で変換したCRCコードは、選択刺繍データに対応するCRCデータとして一時記憶部22に記憶される。UDP受信部31は、ミシン2のUDP送信部18が送信した「ステータスデータ」をUDP通信により受信する。
ステータス情報確認部27は、UDP受信部で31受信した「ステータスデータ」を解読し、「ステータスデータ」に含まれる「CRCデータ」を抽出することで、「CRCデータ」の確認するCRCデータ確認部32と、「針数データ」を抽出することで、「針数データ」を確認する針数データ確認部33とを備える。
CRCデータ比較部26は、一時記憶部22に記憶されたCRCデータと、ステータス情報確認部27で確認したCRCデータの比較を行う。比較結果は、コマンド要求部23に対して出力される。
描画部34は、一時記憶部22に記憶された「選択刺繍データ」と、ステータス情報確認部27の針数データ確認部33で確認した「針数データ」と、に基づいて、表示部35で表示する画像データの描画を行う。描画部34は、刺繍データ描画部36と、描画箇所決定部37と、描画速度決定部38と、を備える。
刺繍データ描画部36は、「選択刺繍データ」と「針数データ」の情報に基づいて、描画を行う。図4は、表示部35に表示された画像データの一例を示す図である。刺繍データ描画部36は、「選択刺繍データ」に含まれる情報に基づいて以下の描画を行う。
(1)刺繍を行う図柄の情報に基づいて完成図を描画する。
(2)図柄を完成させるために必要な針数の情報に基づいて、完成までに必要な針数を描画する。
(3)図柄のサイズの情報に基づいて、完成する刺繍のサイズを描画する。
(4)使用する色の情報に基づいて、使用する糸の色数を描画する。
(5)糸交換のタイミングの情報に基づいて、完成までに使用する糸と、その糸で縫う針数を示したバーを描画する。
また、刺繍データ描画部36は、「針数データ」に含まれる情報に基づいて以下の描画を行う。
(7)刺繍を始めてからの現在の針数の描画を行う。
描画箇所決定部37は、現在の「針数データ」と「選択刺繍データ」とに基づいて、ミシン2が、選択した刺繍データのどの部分を刺繍しているのかを描画する。
描画速度決定部38は、「針数データ」の差分により、描画速度の決定を行う。描画速度決定部38は、前回受信時の「針数データ」を記憶しておき、新たに受信した「針数データ」との差分を演算する。一例としては、刺繍状況確認装置3上の1針毎の描画間隔はミシン2の回転数によって変更するので、一定時間内に増加する針数によって求めることができる。例えば、0.5秒間隔で針数を取得する場合、前回の取得時より「針数データ」が、5針増えたならば、1針あたり0.1秒で描画する。これは、ミシン2の縫い針を上下させるモータの600回転/分に相当に相当する。また、4針ずつ増えたならば、1針あたり0.125秒間隔で描画する(450回転/分相当)。増分の針数から描画間隔時間を決めることにより、刺繍状況確認装置3上の描画更新が滑らかに行える。
[1−4.作用]
このように構成された本実施形態の刺繍状況確認システム1の動作を図5乃至7を用いて詳述する。本システムは、ミシン2と刺繍状況確認装置3を無線ネットワークNで接続する。これにより、ミシン2から離れた場所でミシンの縫いの進捗状況を刺繍状況確認装置3の表示部35でリアルタイムにモニタリングするものである。尚、刺繍状況確認システム1を構成するミシン2の動作と、刺繍状況確認装置3と、を別けて説明を行う。
(1)ミシン側の動作について
図5は、ミシン2で刺繍を行う際のフローチャートである。ユーザが、ミシン2により刺繍を行う際には、希望の刺繍模様の選択を行う(STEP101)。希望の刺繍模様は、ミシン2の表示部5に表示される候補を、入力部4を介して選択する。
選択された刺繍模様に対応する刺繍データは、選択刺繍データとして一時記憶部9に記憶される。CRCデータ変換部10は、その選択刺繍データのCRCコードを計算し、CRCデータとして一時記憶部9に記憶する(STEP102)。
その後、ミシン2に布と指定の糸とをセットしたら、ユーザは、ミシン2に設けられた刺繍開始ボタンを押す(STEP103のYes)。これにより、ミシン2は、選択刺繍データに基づいて刺繍を開始する。
刺繍が開始されると、刺繍実行中は、針数カウンタ部14によって刺繍開始からの針数がカウントされる。針数は、針数カウント部14で針数がカウントされる毎に、針数カウント部14のメモリに記憶される針数が更新される(STEP104)。針数のカウントは、刺繍終了まで継続する。
ミシン2は、選択した刺繍データを完成まで、刺繍を行ったら刺繍を終了する。その後、他の刺繍を行う場合には(STEP105のNo)、ユーザは再度刺繍模様の選択を行い、ミシン2はその刺繍模様の刺繍を行う(STEP101〜STEP105)。一方、他の刺繍を行わない場合には、ミシン2は刺繍動作を終了する(STEP105のYes)。
(2)ミシン2における割り込み処理について
図6は、ミシン2で、刺繍状況確認装置3からのコマンドを受け付けた場合の処理を示すフローチャートである。
図5に示すフローチャートにおいて、選択刺繍データのCRCコードを計算し、CRCデータとして記憶するSTEP102を経過後は、ミシン2は、割り込み処理で無線ネットワークNを介して、刺繍状況確認装置3と通信を行う。この際、ミシン2のコマンド受信部15は、刺繍状況確認装置3から送信されるコマンドの受付を行う(STEP111)。
コマンド受信部15において、コマンドを受信した場合、コマンド判定部16は、そのコマンドが「刺繍データ要求」のコマンドであるか、又は「ステータス情報要求」のコマンドであるかを判定する(STEP112)。
コマンドが「ステータスデータ要求」のコマンドである場合(STEP112の0)には、UDP送信部18は、ステータス情報作成部11で作成したステータスデータを、刺繍状況確認装置3のUDP受信部31に対して送信する(STEP113)。このステータスデータは、現在刺繍中の選択模様データをCRCコードに変換したCRCデータと、現在の針数が含まれる。
一方、コマンドが「刺繍データ要求」のコマンドである場合(STEP112の1)には、TCP送信部17は、一時記憶部9に記憶されている現在刺繍中の選択刺繍データを、刺繍データとして刺繍状況確認装置3のTCP受信部29に対して送信する(STEP114)。
ミシン2はこの割り込み処理を、刺繍を終了するまで、若しくは、電源がOFFとなるまで受け付ける。新たな割り込み処理が受け付けられた場合には、コマンド受信の工程(STEP111)から、以下の工程を繰り返す。
(3)刺繍状況確認装置3側の動作について
図7は、刺繍状況確認装置3において、刺繍状況確認を行う際のフローチャートである。ユーザは、刺繍状況確認装置3において、ミシン2の刺繍状況の確認を行う場合には、刺繍状況確認装置3にインストールされている刺繍状況確認アプリを起動する。
モニタリング処理が開始されると、CRCデータクリア部21が、一時記憶部22に記憶されているCRCデータの消去を行う(STEP131)。
その後、ミシン2に対して現在刺繍中の模様に関するステータスデータの要求を行う(STEP132)。ステータスデータの要求は、コマンド要求部23のステータデータ要求部24から出力され、コマンド送信部28を介してミシン2に対して出力される。
コマンド送信部28から、ステータデータ要求を送信後は、ミシン2からステータデータ要求に基づいたステータデータの応答を待つ(STEP133)。ミシン2からのステータデータをUDP受信部31が受信したら、CRCデータ比較部26は、受信したステータデータに含まれるCRCデータと、刺繍状況確認装置3の一時記憶部22に記憶されるCRCデータの比較を行う(STEP134)。
ミシン2から受信したCRCデータと、一時記憶部22に記憶されるCRCデータが一致しない場合(STEP134の0)には、コマンド要求部23のステータスデータ要求部25は、ミシン2に対して現在刺繍中の模様データの要求を行う(STEP135)。ミシン2から受信したステータデータのCRCデータと、一時記憶部22に記憶されるCRCデータが一致しない場合としては、モニタリング開始時に一時記憶部22のCRCデータが消去された場合や、ミシン2側で選択刺繍データの変更を行った場合等が挙げられる。
コマンド送信部28から、刺繍データ要求を送信後は、ミシン2から刺繍データ要求に基づいた刺繍データの応答を待つ(STEP136)。TCP受信部29は、ミシン2からの刺繍データを受信したら、その刺繍データを一時記憶部22に記憶する。CRCデータ変換部30は、記憶した選択刺繍データのCRCコードを計算し、一時記憶部22にCRCデータとして記憶する(STEP137)。
一方、ミシン2からのステータデータのCRCデータと、一時記憶部22に記憶されるCRCデータが一致する場合(STEP134の1)には、ミシン2から受信したステータデータの針数データと、一時記憶部22に記憶されている選択刺繍データに基づいて描画を行う。この描画を行う際の描画速度は、ミシン2から受信したステータデータの針数データと、前回受信したステータスデータの針数の差分から決定される(STEP138)。本実施形態では、0.5秒間隔で刺繍状況確認装置3からミシンの現在の針数を問い合わせているので、前回と今回の針数の差が5針だとすると、0.1秒間隔で1針ずつ描画することになる。そして、描画部34は、その描画速度で描画を行う(STEP139)。
以上の処理をモニタリング処理を終了するまで継続する(STEP140のNo)。本実施形態では、STEP132、133、134、138、139、140を0.5秒間隔で繰り返す。これにより、実際のミシンの縫針に同期したステッチのグラフィック表示が刺繍状況確認装置3上で表現することができる。
(4)モニタリング処理開始時の動作について
図8は、刺繍状況確認システム1において、刺繍状況確認装置3でミシン2の刺繍状況確認を行う際のシーケンス図である。
初めに、ミシン2において刺繍を行う場合、ユーザは模様の選択を行う。ユーザが「花001」という模様データを選択した場合、模様データ「花001」が選択模様データとして一時記憶部9に記憶される。同時に模様データ「花001」から計算したCRCコード「D1」がCRCデータとして一時記憶部9に記憶される。
一方、刺繍状況確認装置3でモニタリング処理を行うために、刺繍状況確認装置3に内蔵されている刺繍状況確認用のアプリを起動する。これにより、モニタリング処理が開始される。モニタリング処理が開始されると、刺繍状況確認装置3の一時記憶部22に記憶されたCRCデータが初期化される(CRCデータ=0)。
その後、刺繍状況確認装置3から、ミシン2に対してステータスデータを要求するコマンドが送信される。ミシン2は、そのコマンドを受信し、現在のステータスデータを返信する。このステータスデータには、CRCデータ「D1」が含まれる。
刺繍状況確認装置3は、そのCRCデータを含むステータスデータを受信し、自身の記憶部に記憶されたCRCデータと比較を行う。その結果、ミシン側のCRCデータは「D1」に対して、刺繍状況確認装置3側のCRCデータは「0」であるため、「不一致」であると判定される。
刺繍状況確認装置3は、「不一致」というCRCデータの比較結果に基づいて、ミシン2に対して、選択刺繍データを要求するコマンドを送信する。ミシン2は、そのコマンドを受信し、現在の選択刺繍データを返信する。この選択刺繍データは、「花001」である。
刺繍状況確認装置3は、その選択刺繍データを受信し、一時記憶部に記憶する。同時に模様データ「花001」からCRCコードを計算する。正常に通信が行われた場合、CRCコードはD1となり、「D1」がCRCデータとして記憶される。
再度、刺繍状況確認装置3からのステータスデータを要求するコマンドの送信と、ミシン2からのステータスデータの返信が行われる。そして、刺繍状況確認装置3は、ミシン2からのステータスデータのCRCデータと、自身の記憶部に記憶されたCRCデータ「D1」との比較を行う。その結果、ミシン側のCRCデータは「D1」に対して、刺繍状況確認装置3側のCRCデータは「D1」であるため、「一致」であると判定される。
「一致」であると判定されると、刺繍状況確認装置3では、受信した選択画像データ「花001」と、ステータスデータに含まれる針数に基づいて描画を行う。
(5)ミシン側で模様の選択を行った場合の動作について
図9は、刺繍状況確認システム1において、ミシン2で選択模様データ「花001」から「海020」に変更した場合に、刺繍状況確認装置3でミシン2の刺繍状況確認を行う際のシーケンシャル図である。
ミシン2において、模様データ「花001」に基づいて刺繍を行っている場合には、選択模様データとして「花001」と、そのCRCデータ「D1」がミシン2に記憶されている。一方、刺繍状況確認装置3においても、選択模様データとして「花001」と、そのCRCデータ「D1」とが記憶されている。ミシン2と刺繍状況確認装置3と間では、ステータスデータの要求コマンドと、それに基づいたステータスデータの返信が行われている。刺繍状況確認装置3では、選択模様データ「花001」と、受信したステータスデータの「針数」に基づいて、表示部35に描画を行っている。
この状態で、ミシン2において、選択模様データが「花001」から「海020」に変更した場合は、ミシン2では、模様データ「海020」が選択模様データとして記憶される。同時に模様データ「海020」から計算したCRCコード「D2」がCRCデータとして記憶される。
ミシン2は、刺繍状況確認装置3からのステータスデータを要求するコマンドを受信した場合、CRCデータ「D2」を含むステータスデータを返信する。
刺繍状況確認装置3は、そのCRCデータを含むステータスデータを受信し、自身の記憶部に記憶されたCRCデータと比較を行う。その結果、ミシン2側のCRCデータは「D2」に対して、刺繍状況確認装置3側のCRCデータは「D1」であるため、「不一致」であると判定される。
刺繍状況確認装置3は、「不一致」というCRCデータの比較結果に基づいて、ミシン2に対して、選択刺繍データを要求するコマンドを送信する。ミシン2は、そのコマンドを受信し、現在の選択刺繍データを返信する。この選択刺繍データは、「海020」である。
刺繍状況確認装置3は、その選択刺繍データを受信し、一時記憶部22に記憶する。同時に模様データ「海020」からCRCコードを計算する。正常に通信が行われた場合、CRCコードはD2となり、「D2」がCRCデータとして記憶される。
その後、再度、刺繍状況確認装置3からのステータスデータを要求するコマンドの送信と、ミシン2からのステータスデータの返信が行われる。そして、刺繍状況確認装置3は、ミシン2からのステータスデータのCRCデータと、自身の記憶部に記憶されたCRCデータとの比較を行う。その結果、ミシン2側のCRCデータは「D2」に対して、刺繍状況確認装置3側のCRCデータは「D2」であるため、「一致」であると判定される。
「一致」であると判定されると、刺繍状況確認装置3では、受信した選択画像データ「海020」と、ステータスデータに含まれる針数に基づいて描画を行う。
[1−5.効果]
以上の様な本実施形態の刺繍状況確認システム1においては、以下のような効果を奏することが可能である。
(1)ミシン2と、刺繍状況確認装置3との間を、無線ネットワークNを介して通信することで、ミシン2の刺繍状況を刺繍状況確認装置3で確認することができる。ミシン2の近くでモニタリングするだけではなく、刺繍状況確認装置3を持ち歩き、通信範囲外に出たとしても、再度通信が可能な状態になった時、直ちにモニタリングを再開し、ステッチ描画を正しく復帰することを特徴としている。
無線ネットワークNを介した通信には、TCPプロトコルとUDPプロトコルの2種類の通信プロトコルを使用する。TCPプロトコルは、比較的大きなデータ転送(数百キロバイト程度)が必要であるが、データが相手に届いたかどうかを確認しながら送信するため、正確性な送信が可能である。刺繍データの転送にはTCPプロトコルによって送信する。
一方、UDPプロトコルは、比較的小さなデータ転送(数十バイト程度)で通信が可能である。モニタリング中は、数十バイト程度の転送を数百ミリ秒間隔で行うだけであるので、通信のデータ量は非常に少なく抑えることができる。また、モニタリング中はUDPプロトコルを使っているので、データを受信できなければ、このパケットは捨てて、次の受信を待つようにしている。つまり通信が途絶えても、特にエラーの検出で通信を止めることはせず、正しく受信できるまで待ち、正しく受信できたところから描画処理を再開している。つまり、通信が一旦途絶えても、正しく受信できたところから、容易に復帰できるようになる。
(2)選択刺繍データを、ミシン2の一時記憶部9と刺繍状況確認装置3の一時記憶部22の双方に持っている。また、2つの記憶部9,22に記憶された選択刺繍データを直接比較するのではなく、選択刺繍データから算出したCRCコード同士で比較を行う。このため、長く通信が途絶えている間に、ユーザが次の模様に変更してしまっても、模様に対してユニークなコード(例えばCRCコード)を双方で保持しており、このコードをミシン2から刺繍状況確認装置3に通知すると、コードが一致しないため、模様が変更されたことを刺繍状況確認装置3も知ることができる。模様の変更を認識したとき、刺繍状況確認装置3は、現在ミシン2で縫われている模様のデータを要求し、ミシン2からデータを受信する。この場合のデータ通信は、TCPプロトコルを用い、刺繍データはエラーなく届けられる。TCPプロトコルはリアルタイム性に乏しいが、刺繍状況確認装置3に対して正しくデータ転送できるため、ミシン2と同じデータに置き換わり、刺繍状況確認装置3上にも同じ模様が表示されるようになる。
(3)ミシン2で縫い目が形成されて行く過程を離れた場所にある刺繍状況確認装置3上で縫い目をグラフィック描画する。この際、実際の縫いとグラフィックの描画は同期しており、高速に縫っているときは早く描画し、低速に縫っているときは遅くステッチを描画する。そのため、ユーザは、ミシン2から離れた場所にいても、どのような刺繍が行われているか容易に把握することが可能となる。
(4)電波を使って通信しているため、電波強度、通信間の距離、壁などの障害物により、通信環境が悪くなることがある。特に刺繍状況確認装置3を持ち歩いた場合、一時的に通信が途絶えることがある。また場所を変えたり、刺繍状況確認装置3の向きを変えたりすると、通信が再開できることがしばしばある。通信が途絶えている間は、刺繍状況確認装置3の描画も止まっているが、通信が再開したとき、実際に縫われたステッチまで一気に描画し、ミシン2⇔刺繍状況確認装置3端末間の同期をとる。
[2.他の実施形態]
以上のように本発明の実施形態を説明したが、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。そして、この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
第1の実施形態では、ミシン2の一時記憶部と刺繍状況確認装置3の一時記憶部に記憶した選択刺繍データから、CRCコードを計算しCRCデータとした。しかしながら、模様データに対してユニークなコード、且つ、模様データより容量が小さいデータであれば、模様データをCRCデータ以外のデータ変換することもできる。例えば、図10に示すように、ミシン2と刺繍状況確認装置3との一時記憶部に、それぞれ同じ方式でコードの変換を行うコード変換部41を設ける。このコード変換部41は、模様データを容量の小さく、且つ、ユニークなコード変換するものとする。変換したユニークなコードは、一時記憶部にそれぞれ記憶される。
また、刺繍データをユニークなコードに変換する場合に、刺繍データ全体を変換する以外に、刺繍データを、種々の基準で分割し、その一部分をユニークなコードに変換することも可能である。
第1の実施形態では、「選択刺繍データ」をTCPプロトコルを利用した通信により、「ステータスデータ」をUDPプロトコルを利用した通信により、ミシン2から刺繍状況確認装置3に対して送信したが、通信プロトコルの組み合わせは、この組み合わせに限られない。すなわち、「選択刺繍データ」は、データを送信先に対して正確に送信することが可能な送信プロトコルであれば、TCPプロトコル以外の通信プロトコルを利用することも可能である。また、「ステータスデータ」は、データを送信先に対して短時間で送信することが可能な送信プロトコルであれば、UDPプロトコル以外の通信プロトコルを利用することができる。
また、刺繍状況確認装置3には、ミシン2における刺繍状況だけでなく、図11に示すように、糸交換などのイベントを表示することもできる。この他のイベントとしては、糸の絡みや、糸切れでミシンが停止するなどのイベントがあげられる。
1 … 刺繍状況確認システム
2 … ミシン
3 … 刺繍状況確認装置
4 … 入力部
5 … 表示部
6 … 刺繍データ選択部
7 … 記憶部
8 … 外部記憶部
9 … 一時記憶部
10 … CRCデータ変換部
11 … ステータ情報作成部
12 … CRCデータ取得部
13 … 針数データ取得部
14 … 針数カウント部
15 … コマンド受信部
16 … コマンド判定部
17 … TCP送信部
18 … UDP送信部
20 … モニタリング実施判定部
21 … CRCデータクリア部
22 … 一時記憶部
23 … コマンド要求部
24 … ステータスデータ要求部
25 … 刺繍データ要求部
26 … CRCデータ比較部
27 … ステータスデータ情報確認部
28 … コマンド送信部
29 … TCP受信部
30 … CRCデータ変換部
31 … UDP受信部
32 … CRCデータ確認部
33 … 針数データ確認部
34 … 描画部
35 … 表示部
36 … 刺繍データ描画部
37 … 描画箇所決定部
38 … 描画速度決定部

Claims (9)

  1. ミシンで選択されて縫い実行された刺繍模様の刺繍状況の確認を行う刺繍状況確認装置であって、
    前記ミシンが縫い実行している前記刺繍模様の刺繍データを受信する刺繍データ受信部と、
    受信した前記刺繍データをユニークなコードに変換する変換部と、
    前記ミシンが縫い実行している刺繍データを基に変換したユニークなコードを受信するステータスデータ受信部と、
    前記変換部で変換したコードと、前記ステータスデータ受信部で受信したコードを比較するコード比較部と、
    を備え、
    刺繍データ受信部は、データを送信先に対して正確に送信する送信プロトコルで受信を行い、
    ステータスデータ受信部は、データを送信先に対して短時間で送信する送信プロトコルで受信を行うことを特徴とする刺繍状況確認装置。
  2. 前記変換部で変換するユニークなコード及び、前記ミシンが縫い実行している刺繍データを基に変換したユニークなコードは、CRCコードであることを特徴とする請求項1に記載の刺繍状況確認装置。
  3. 前記コード比較部で、2つのコードが不一致と判定された場合には、前記ミシンに対して現在縫い実行している刺繍データを要求する刺繍データ要求部を、
    備えることを特徴とする請求項1に記載の刺繍状況確認装置。
  4. 前記ステータスデータ受信部では、前記ミシンが縫い実行している刺繍データを基に変換したユニークなコードと、前記ミシンが縫い実行を開始してからの針数とを含んだステータスデータを受信し、
    前記コード比較部で、2つのコードが一致と判定された場合には、前記記憶部に記憶された刺繍データと、前記縫い実行を開始してからの針数とに基づいて、前記ミシンの刺繍状況を描画する描画部を、
    備えることを特徴とする請求項1に記載の刺繍状況確認装置。
  5. 前記描画部は、
    前記ステータスデータに含まれる針数を、ステータスデータを受信する毎に記憶し、
    前記針数の差分と、前記ステータスデータの受信間隔に基づいて、描画速度を決定する描画速度決定部と、
    を備えることを特徴とする請求項4に記載の刺繍状況確認装置。
  6. 前記ステータスデータ受信部または刺繍データ受信部において、データの受信が行われなくても、前記ミシンに対して前記ステータスデータを所定の間隔で要求するステータスデータ要求部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の刺繍状況確認装置。
  7. 刺繍を行うミシンと、前記ミシンの刺繍状況の確認を行う刺繍状況確認装置とを備え、
    刺繍状況確認装置は、
    前記ミシンで選択されて縫い実行された刺繍模様の刺繍データを受信する刺繍データ受信部と、
    受信した前記刺繍データを基にユニークなコードに変換する変換部と、
    前記ミシンが刺繍を行っている刺繍データを基に変換したユニークなコードを受信するステータスデータ受信部と、
    前記変換部で変換したコードと、前記ステータスデータ受信部で受信したコードを比較するコード比較部と、
    を備え、
    刺繍データ受信部は、データを送信先に対して正確に送信する送信プロトコルで受信を行い、
    ステータスデータ受信部は、データを送信先に対して短時間で送信する送信プロトコルで受信を行うことを特徴とする刺繍状況確認システム。
  8. ミシンで選択されて縫い実行された刺繍模様の刺繍状況の確認を行う刺繍状況確認方法であって、
    前記ミシンが刺繍を行っている前記刺繍模様の刺繍データを受信する刺繍データ処理と、
    受信した前記刺繍データを基にユニークなコードに変換する変換処理と、
    前記ミシンが刺繍を行っている刺繍データを基に変換したユニークなコードを受信するステータスデータ受信処理と、
    前記変換処理で変換したコードと、前記ステータスデータ受信処理で受信したコードを比較するコード比較処理と、
    を含み、
    刺繍データ受信処理は、データを送信先に対して正確に送信する送信プロトコルで受信を行い、
    ステータスデータ受信処理は、データを送信先に対して短時間で送信する送信プロトコルで受信を行うことを特徴とする刺繍状況確認方法。
  9. ミシンで選択されて縫い実行された刺繍模様の刺繍状況の確認を行う刺繍状況確認装置を制御するコンピュータに、
    前記ミシンが刺繍を行っている前記刺繍模様の刺繍データを受信する刺繍データ受信処理と、
    受信した前記刺繍データを基にユニークなコードに変換する変換処理と、
    前記ミシンが刺繍を行っている刺繍データを基に変換したユニークなコードを受信するステータスデータ受信処理と、
    前記変換処理で変換したコードと、前記ステータスデータ受信処理で受信したコードを比較するコード比較処理と、
    を実行させ、
    刺繍データ受信処理を、データを送信先に対して正確に送信する送信プロトコルで行わせ、
    ステータスデータ受信処理を、データを送信先に対して短時間で送信する送信プロトコルで行わせることを特徴とする刺繍状況確認装置の制御プログラム。
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