JP2015030789A - ポリ(3−置換チオフェン)化合物並びにその合成中間体及びそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記一般式(II)で表されるシロキサン結合を有するポリ(3−置換チオフェン)〔式(II)中、R1〜R5は、シロキサン結合において、同一又は異なって、水素または炭化水素基,アルコキシを示す。〕。本発明のポリ(3−置換チオフェン)化合物は、従来のアルキル置換基を有するHT型ポリ(3−置換チオフェン)化合物と比べて、シロキサン結合を有しているため、炭化水素系の有機溶剤に溶解することができる。
【化1】
【選択図】なし
Description
本触媒を使用したポリ(置換チオフェン)が高い位置規則性を有するHT型ポリ(3−置換チオフェン)であることが段落0095に記載されている。また、チオフェン核の置換基Rとして、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数2〜12のアルキニル基または炭素数3〜12のシクロアルキル基が示されている。
本発明のポリ(3−置換チオフェン)の製造方法は、ニッケル触媒、パラジウム触媒、有機金属アミドから構成される少なくともひとつの触媒と極性非プロトン性有機溶媒の存在下、上述の本発明のポリ(3−置換チオフェン)に対して、上述のモノハロゲン化3−置換チオフェンを重合することにより、位置規則性が頭−尾型に制御されたことを特徴とする。
の中性アミン配位子、2座の中性アミン配位子、中性ニトリル配位子および中性スルフィニル配位子からなる群より選ばれる少なくとも1種の配位子を有し、ニッケルまたはパラジウムの価数が0価もしくは2価となるように配位構成されているニッケルまたはパラジウム錯体であることが好ましい。
アルコキシ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、カルボキシラート、アセチルアセトナート、トリフルオロメタンスルフォネート、1,3−ビス (2,6−ジ−イソプロピルフェニル)―4,5−ジヒドロイミダゾ−ル−2−リデン、1,3−ビス(2,6−ジ−イソプロピルフェニル)イミダゾ−ル
−2−リデンまたは1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾール−2−リデンであり、前記二価のアニオン性配位子がフタロシアニン、ナフタロシアニンまたはポルフィリンであり、前記単座の中性アミン配位子がアンモニア、ピリジンまたは3−クロロピリジンであり、前記2座の中性アミン配位子がN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,10−フェナンソロリンまたは2,2`−ビピリジルであり、前記中性ニトリル配位子がアセトニトリルまたはベンゾニトリルであり、前記中性スルフィニル配位子が1,2−ビス(フェニルスルフィニル)エタンであることが更に好ましい。
なお、下記実施例の説明において、参照する化学反応式中に現れる化学式の下の数字を用いて、「化学式1で表される化合物」等を「化合物1」等と略称する。
1H-NMR (CDCl3) σ:2.20
(2H, s, -CH 3 ), 6.78 (2H, d, -CH, J=5.6Hz), 7.17 (2H,
d, -CH, J=5.6Hz)
1H-NMR (CDCl3) σ:4.45
(2H, s, -CH 2 -Br),7.00 (1H, d, =CH-,
J=5.6 Hz),7.26 (1H, d, =CH-, J=5.6 Hz)
1.5 当量)をゆっくり滴下した。0 ℃で30分間攪拌した後、反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液中に注いだ。水層と有機層を分離し水層をジエチルエーテル20mLで2回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後,ロータリーエバポレーターを用いて減圧下濃縮し液状の粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン)で精製し化合物4(無色透明液体)0.79gを収率85%で得た。
1H-NMR (CDCl3) σ:2.34
(2H, dd, -CH 2 -, J
=15 ,7.3 Hz), 2.67 (2H, t, -CH 2 -,
J=8.8 Hz), 5.03 (2H, m, -CH 2 ), 5.85 (1H, m, -CH= ),
6.81 (1H, d, =CH-, J=5.6 Hz), 7.19 (1H, d, S-CH=, J=5.6 Hz)
化合物5は、上記一般式(III)のR1〜R5がメチル基のものである。
g,2.0 mmol)とペンタメチルジシロキサン(0.43
mL, 2.2 mmol, 1.1当量)を加え混合した。白金(0)1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.02%トルエン溶液)を一滴加え,室温で1時間反応させた。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン)で精製したところ化合物5(無色透明液体)0.71 g(2 mmol)を収率98%で得た。
1H-NMR (CDCl3) σ:0.05
(15H, s, Si-CH 3 ), 0.55 (2H, t, Si-CH 2 -
J=8.3 Hz), 1.36 (2H, m, -CH 2 -), 1.60 (2H, m) 2.56 (2H, t, -CH 2 -,
J=7.6 Hz), 6.79 (1H, d, =CH- J=5.8 Hz), 7.18 (1H, d, S-CH=, J=5.8
Hz)
化合物6は、上記一般式(II)のR1〜R5がメチル基のものである。
1H-NMR (CDCl3) σ:0.08
(15H, m), 0.61 (2H, m, Si-CH 2 -), 1.48 (2H, m, -CH 2 -),
1.75 (2H, m, -CH 2 -), 2.82 (2H, m, -CH2-), 6.99
(1H, s, =CH-)
ポリ(3−ヘキシルチオフェン)を特許文献2(特開2012−025887号公報)の明細書段落0098〜0104に記載されている手順に従い合成した。
ポリ(3−オクチルチオフェン)を特許文献2(特開2012−025887号公報)の明細書段落0098に記載されている中間体としての2−ブロモ−3−ヘキシルチオフェン (2mmol)の代わりに、2−ブロモ−3−オクチルチオフェン(2mmol)を使用する以外は、段落0098〜0104に記載されている手順に従い合成した。
2mgのポリ(3-置換チオフェン)を1mlの溶剤に添加し振盪し室温で5分関放置後、目視で未溶解固体粒子の有無を確認した。
○:粒子は存在せず、完全に溶解し透明である。
△:ほとんどの粒子が未溶解で僅かに溶解し溶媒を着色している。
×:粒子が完全に残存し未溶解状態である。
Claims (10)
- 下記一般式(I)で表される位置規則性が頭−尾型に制御されたポリ(3−置換チオフェン)化合物:
- 下記一般式(II)で表される請求項1に記載のポリ(3−置換チオフェン)化合物:
- 前記R1〜R5は、同一又は異なって、炭素数が1以上12以下である飽和または不飽和の鎖状炭化水素基である請求項1又は2に記載のポリ(3−置換チオフェン)化合物。
- 下記一般式(III)で表される3位の置換基にシロキサン結合を有することを特徴とするポリ(3−置換チオフェン)化合物の合成中間体:
- ニッケル触媒、パラジウム触媒、有機金属アミドから構成される少なくともひとつの触媒と極性非プロトン性有機溶媒の存在下、請求項1〜3のいずれかに記載のポリ(3−置換チオフェン)に対して、請求項4に記載のモノハロゲン化3−置換チオフェンを重合することにより、位置規則性が頭−尾型に制御されたことを特徴とするシロキサン基をもつポリ(3−置換チオフェン)の製造方法。
- 前記ニッケルまたはパラジウム触媒が、2座の中性ホスフィン配位子、単座の中性ホスフィン配位子、中性π配位子、一価のアニオン性配位子、二価のアニオン性配位子、単座
の中性アミン配位子、2座の中性アミン配位子、中性ニトリル配位子および中性スルフィニル配位子からなる群より選ばれる少なくとも1種の配位子を有し、
ニッケルまたはパラジウムの価数が、0価もしくは2価となるように配位構成されているニッケルまたはパラジウム錯体であることを特徴とする請求項5に記載のポリ(3−置換チオフェン)の製造方法。 - 前記有機金属アミドが、マグネシウム塩であることを特徴とする請求項5又は6に記載のポリ(3−置換チオフェン)の製造方法。
- 前記2座の中性ホスフィン配位子が、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタンまたは1,1`−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンであり、
前記単座の中性ホスフィン配位子が、トリn―ブチルホスフィン、トリt−ブチルホスフィンまたはトリフェニルホスフィンであり、
前記中性π配位子が、ベンゼン、シクロブタジエンまたはシクロオクタジエンであり、
前記一価のアニオン性配位子が、メチル、フェニル、ヘキサメチルシクロペンタジエニル、ペンタメチルシクロペンタジエニル、アリル、シクロペンタジエニル、
アルコキシ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、カルボキシラート、アセチルアセトナート、トリフルオロメタンスルフォネート、1,3−ビス (2,6−ジ−イソプロピルフェニル)―4,5−ジヒドロイミダゾ−ル−2−リデン、1,3−ビス(2,6−ジ−イソプロピルフェニル)イミダゾ−ル
−2−リデンまたは1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾール−2−リデンであり、
前記二価のアニオン性配位子が、フタロシアニン、ナフタロシアニンまたはポルフィリンであり、
前記単座の中性アミン配位子が、アンモニア、ピリジンまたは3−クロロピリジンであり、
前記2座の中性アミン配位子が、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,10−フェナンソロリンまたは2,2`−ビピリジルであり、
前記中性ニトリル配位子が、アセトニトリルまたはベンゾニトリルであり、
前記中性スルフィニル配位子が、1,2−ビス(フェニルスルフィニル)エタンである、
ことを特徴とする請求項6又は7に記載のポリ(3−置換チオフェン)の製造方法。 - チオフェン環の3位の置換基にシロキサン結合を有するモノハロゲン化3−置換チオフェンに対して、ニッケル触媒またはパラジウム触媒の量が0.01〜50モル%であることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載のポリ(3−置換チオフェン)の製造方法。
- 前記モノハロゲン化3−置換チオフェン1当量に対して、前記有機金属アミドの量が0.1〜10当量であることを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載のポリ(3−置換チオフェン)の製造方法。
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