JP2015030246A - 包装用箱の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、一枚のブランクを組み起こして箱胴部の平断面形状を八角形とした箱であり、箱天面は一対の天面内フラップに一対の天面外フラップを重ね合わせて閉鎖され、箱底面は一対の底面内フラップに一対の底面外フラップを重ね合わせて閉鎖されていて、
前記箱天面には係止板部が設けられているとともに、前記箱底面には、前記係止板部に対応した位置にして係止凹部が設けられていて、箱積み重ね時に下位の箱の前記係止板部が上位の箱の前記係止凹部に嵌まる包装用箱を製造するに当たり、
前記ブランクは、箱胴部周り方向に沿って四面の側面板と四面の傾斜側面板とが一面ずつ交互に並んで連接した八面の面板とこの面板連接方向での端部に位置する糊代とからなる胴部形成部と、前記側面板の前記面板連接方向に直交する方向で対向する辺の内の一方の辺に連接されたフラップからなる箱天面形成部と、前記側面板の他方の辺に連接されたフラップからなる箱底面形成部とを有し、
前記箱天面形成部での前記天面外フラップとなるフラップそれぞれの自由端側の隅部に、箱外面側となる面に折り返し可能な係止板部形成部が設けられ、
前記箱底面形成部での前記底面外フラップとなるフラップそれぞれの自由端側の隅部に、切り欠きからなる係止凹部形成部が設けられていて、
(a)前記天面外フラップとなるフラップそれぞれの係止板部形成部を箱外面側となる面に折り返して貼り合わせて、前記係止板部を形成する係止板部形成工程と、
(b)ブランクでの前記胴部形成部における糊代とこの糊代とは反対側の対応部とが重なるように胴部形成部を扁平に折り重ねて、前記糊代と前記対応部とを貼り合わせるサイド貼りをして、箱胴部を扁平とした扁平形状のスリーブを形成するスリーブ形成工程と、
(c)扁平とされた前記箱胴部の平断面形状が長方形となるように前記スリーブを起こした後に、前記箱胴部における未折曲の面板間の部分を外方に折り出して、箱胴部の平断面形状を八角形にする箱胴部整形工程と、
(d)前記箱底面形成部のフラップにより箱底面を閉鎖して、前記係止凹部形成部からなる前記係止凹部を有した箱底面を形成する箱底面閉鎖工程と、
(e)前記箱天面形成部のフラップにより箱天面を閉鎖して、前記係止板部を有した箱天面を形成する箱天面閉鎖工程と
を備えることを特徴とする包装用箱の製造方法を提供して、上記課題を解消するものである。
そして、本発明において、上記箱胴部形成工程は、
(c1)扁平とされた前記箱胴部の平断面形状が長方形となるように前記スリーブを起こす箱胴部第一整形工程と、
(c2)平断面形状を長方形とした前記箱胴部における未折曲の面板間の部分を外方に折り出して、箱胴部の平断面形状を八角形にする箱胴部第二整形工程と
とからなるものであることが良好である。
また、本発明において、上記箱底面での底面外フラップ対向方向に相対する係止凹部は、該底面外フラップ対向方向に並設されて連続しているとともに、上記箱天面での天面外フラップ対向方向に相対する係止板部は、該天面外フラップ対向方向に並設されて連続しており、箱積み重ね時に下位の箱での連続した係止板部が、上位の箱での連続した係止凹部に嵌まる構成を備えるものであることが良好である。
請求項1の発明によれば、サイド貼りがなされていて平断面形状を長方形とした箱胴部を形成した後に、その箱胴部を八角形にしており、八角形とするための未折曲の部分を折り曲げる際に仮に折りズレが生じたとしても、既にサイド貼りが終了しているため貼りズレが生じない。
請求項2の発明によれば、製函の機構を、スリーブを起こして箱胴部の平断面を長方形となるように成形するための部分と、平断面が長方形となっている箱胴部をその平断面を八角形となるように成形するための部分とに分けて、製函の機構を簡易な構成にすることができるという効果を奏する。
請求項3の発明によれば、係止凹部が並設されて連続することでより大きな係止凹部が形成され、また、係止板部が並設されて連続することでより大きな係止板部が形成されることとなり、棒積みする際に係止凹部と係止板部との嵌め合わせが容易になる包装用箱が得られるという効果を奏する。
(包装用箱)
図中1は段ボールを包材として製函された包装用箱である。この包装用箱1は図1に示すように箱胴部2の平断面形状を八角形とし、箱天面3及び箱底面4も平面形状が箱胴部2の平断面形状に応じる八角形にして閉鎖されている。そして、図2に示すように包装用箱1は複数の箱を上下に積み重ねる棒積みをしたときに、上位箱の箱底面と下位箱の箱天面との間で横方向のズレが生じないように設けられているものであって、前記箱天面3には天面中央を間にして対称に配置された平たい二つの連続係止板部5を備え、箱底面4には底面中央を間にして対称に配置されて平たく凹んだ二つの連続係止凹部6を備えている。前記連続係止板部5と連続係止凹部6とは箱の高さ方向に対応する位置にして、後述するように複数の包装用箱1を上下に積み重ねたとき(棒積みしたとき)にこの連続係止板部5と連続係止凹部6とを係止させ合うことで前述のズレを防ぐようにしているものである。
図3は本包装用箱1をブランク7の形態で示している。なお、図3ではブランク7での箱外方側となる面を示している。ブランク7は胴部形成部8、箱天面形成部9、箱底面形成部10とからなる。胴部形成部8は上述したように箱胴部2が断面八角形としながら、通常の箱胴部の平断面形状が四角形の箱における箱胴部をサイド貼りして形成する場合と同様にサイド貼りが行なえるように、八面の面板を一連に連接しているとともにその面板連接方向の一端部に糊代11も連接している。
箱天面形成部9は、二つの平たい連続係止板部5を備えて八角形に閉じられた箱天面3を得る部分であって、側面板12、13、14、15の上辺に折り罫を介して連接されたフラップからなるものである。広幅の側面板12、14の上辺には、胴部平断面の八角形に応じた八角形の半面となる形状の天面外フラップ20、21が連接され、細幅の側面板13、15の上辺には、この側面板13、15よりやや幅広とした天面内フラップ22、23が連接されている。
箱底面形成部10は、二つの平たい連続係止凹部6を備えて八角形に閉じられた箱底面4を得る部分であり、側面板12、13、14、15の下辺に折り罫を介して連接されたフラップからなるものである。広幅の側面板12、14の下辺に底面外フラップ27、28が連接され、細幅の側面板13、15の下辺にこの側面板13、15よりやや幅広とした底面内フラップ29、30が連接されている。図示されているように前記底面外フラップ27、28にあっては、その外辺側(折り元とは反対の自由端側)の両隅部に切り欠き状の係止凹部形成部31が設けられている。
上記フランク7から製函される包装用箱1において、箱天面3は上述したように箱胴部2で対向する細幅の側面板13、15の上辺に連接されて折り倒されていて側面板13、15の対向方向と同方向に対向位置する一対の上記天面内フラップ22、23と、箱胴部2で対向する広幅の側面板12、14の上辺に連接されていて、前記天面内フラップ22、23の対向方向に直交する方向に対向するように配置されて前記天面内フラップ22、23の上に重ね合わせて接着した上記天面外フラップ20、21とで閉鎖されている。
箱天面3の上記連続係止板部5は、上述したように箱天面3の中央を間にして天面外フラップ20、21の合わせ目(互いの自由端面を突き揃えるようにした部分)に沿った方向、即ち、天面外フラップ20と天面外フラップ21との対向方向と直交する方向に対向配置され、箱天面3の中央ではなく周辺側に寄った位置に設けられている。図示されているように前記連続係止板部5は、天面外フラップ20側に位置する係止板部32ともう一方の天面外フラップ21側に位置する係止板部33とを、天面外フラップ20、21との突き合わされた自由端の位置を境にして並設して連続させているものであり、係止板部32、33とが連続することで平面形状をより大きくした係止板部としてこの連続係止板部5を形成しているものである。
係止板部32、33それぞれは、天面外フラップ20と天面外フラップ21の上記係止板部形成部24での切り込み線25と半切れ線26とで囲まれた板片34を、前記半切れ線26の位置から天面外フラップ20、21の上面(箱外面側となる片面)に折り返して重ね合わせるようにし、そして板片34を天面外フラップ20、21に接着して、天面外フラップ20、21の上面から平たい板状にして板片34の厚さ分(即ち、包材の厚さ分)で凸となる部分として形成されている。
箱底面4は上述したように箱胴部2で対向する細幅の側面板13、15の下辺に連接されて折り倒されていて側面板13、15の対向方向と同方向に対向位置する一対の底面内フラップ29、30と、箱胴部2で対向する広幅の側面板12、14の下辺に連接されていて、底面内フラップ29、30の対向方向に直交する方向に対向するように配置され、前記底面内フラップ29、30の上(箱外方側)に重ね合わせて接着した底面外フラップ27、28とで閉鎖されている。
上記連続係止板部5の形成はブランクの形態の時点で行なうのが好ましく、その一例を図6〜図10に示す。なお、一つの係止板部形成部のみを示しているが、他の係止板部形成部も同様に折りと貼りとの加工が施されるものである。
包装用箱1を上記ブランク7から製函する製造方法の一例を図11と図12とに概略的に示した。なお、包装用箱1の製造方法でのこの一例において、以下にブランクから扁平なスリーブを形成し、そのスリーブを組み起こしてから収納物を収めた最終形態の箱を得るまでを説明するが、ブランクから最終形態の包装用箱1を得るまでを、一つの製函ライン上で構成する点は必ずしも必要としないものである。
この包装用箱1での箱天面3での連続係止板部5を構成する係止板部32それぞれは、この製造方法の一例においてはブランク7の状態で形成されるものとしており、ブランク7での天面外フラップ20と天面外フラップ21での係止板部形成部24における板片34を、上述した受け治具41、折り治具42、倒し治具45によって折り返しを行ない、上記糊塗布44と圧着46によって天面外フラップ20と天面外フラップ21の箱外側の片面に貼り合わせ固定する(図6〜図10参照)。
つぎに扁平なスリーブを得るに際し、図11の(ロ)で示すブランク7の側面板15を傾斜側面板19側に折り返して糊代11にホットメルト接着剤を塗布47するとともに、傾斜側面板17の側面板13側の側辺でその傾斜側面板17、側面板12、傾斜側面板16を折り返して、ホットメルト接着剤が塗布された糊代11に傾斜側面板16を重ね合わせてサイド貼りして扁平な箱胴部Aを有する扁平なスリーブ48を得る(ハ)。
つぎにこの扁平なスリーブ48を組み起こす箱胴部の第一整形工程となる段階が示されている。まず、扁平なスリーブ48においてサイド貼りされて扁平となっている箱胴部Aを平断面形状が長方形となるように組み起こす(ニ)。この長方形とする組み起こしに関しては、側面板15と傾斜側面板19との連接部位、及び側面板13と傾斜側面板17との連接部位が、扁平なスリーブ48の形態で既に折り曲げられており、組み起こしたときの長方形でのもう一方の対角の位置となる側面板15とこの面板に胴部周りで連接位置関係になる傾斜側面板16との連接部位(ブランクの展開形態で示すところの側面板15と糊代11との連接部位)、及び側面板13と傾斜側面板18との連接部位を折り曲げる。これら四か所の連接部位、即ち、細幅の側面板13、15の側辺それぞれを直角に折り曲げるように扁平なスリーブ48を組み起こして長方形の箱胴部Aを得る。
つぎに箱胴部Aの平断面形状を長方形とした筒状形態のスリーブ48に対し、その開放されている端部側から上下一対の押し金型49を挿入して箱胴部Aの内部に位置させ、未折曲の連接部位がある面側に対応させる。実施の形態では太幅の側面板12、14の両側辺それぞれでの連接部位が未折曲であり、側面板12,14の内面に押し金型49が接する(図12イ)。
つぎに箱胴部Aが八角形とされて筒状となっているスリーブの一端側にある上記箱底面形成部10において、底面内フラップ29、30を折り倒し、その後に底面外フラップ27、28を折り倒していて、底面内フラップ29、30と底面外フラップ27、28との重ね合わせの部分で貼り合わせして閉鎖された箱底面を得る(図11(ヘ))。この底面内フラップ29、30に重なるようにして底面外フラップ27、28を重ね、さらに底面外フラップ27、28の自由端が突き合うように折り倒された状態となるため、底面外フラップ27、28の係止凹部37、38が並設して連続し、この並んだ係止凹部37、38と底面内フラップ29、30によって連続係止凹部6が形成され、閉鎖された箱底面4は二つの連続係止凹部6を有するものとなる(図2参照)。
収納物の充填51は図11(ト)で示すように開放された状態の箱天面側から行なう。
収納物の充填51が終了すると底部閉鎖が行なわれるものであって、箱天面形成部9の天面内フラップ22、23を折り倒した後に天面外フラップ20、21を折り倒し、天面内フラップ22、23と天面外フラップ20、21とを重ね合わせている部分を接着剤を介して貼り合わせて、箱天面閉鎖を行なう。これによって完成形態で包装用箱1が製函される。
2…箱胴部
3…箱天面
4…箱底面
5…連続係止板部
6…連続係止凹部
7…ブランク
8…胴部形成部
9…箱天面形成部
10…箱底面形成部
12、13、14、15…側面板
16、17、18、19…傾斜側面板
20、21…天面外フラップ
22、23…天面内フラップ
24…係止板部形成部
27、28…底面外フラップ
29、30…底面内フラップ
31…係止凹部形成部
32、33…係止板部
34…板片
37、38…係止凹部
39…係止板部対応領域
40…凹み領域
Claims (3)
- 一枚のブランクを組み起こして箱胴部の平断面形状を八角形とした箱であり、箱天面は一対の天面内フラップに一対の天面外フラップを重ね合わせて閉鎖され、箱底面は一対の底面内フラップに一対の底面外フラップを重ね合わせて閉鎖されていて、
前記箱天面には係止板部が設けられているとともに、前記箱底面には、前記係止板部に対応した位置にして係止凹部が設けられていて、箱積み重ね時に下位の箱の前記係止板部が上位の箱の前記係止凹部に嵌まる包装用箱を製造するに当たり、
前記ブランクは、箱胴部周り方向に沿って四面の側面板と四面の傾斜側面板とが一面ずつ交互に並んで連接した八面の面板とこの面板連接方向での端部に位置する糊代とからなる胴部形成部と、前記側面板の前記面板連接方向に直交する方向で対向する辺の内の一方の辺に連接されたフラップからなる箱天面形成部と、前記側面板の他方の辺に連接されたフラップからなる箱底面形成部とを有し、
前記箱天面形成部での前記天面外フラップとなるフラップそれぞれの自由端側の隅部に、箱外面側となる面に折り返し可能な係止板部形成部が設けられ、
前記箱底面形成部での前記底面外フラップとなるフラップそれぞれの自由端側の隅部に、切り欠きからなる係止凹部形成部が設けられていて、
(a)前記天面外フラップとなるフラップそれぞれの係止板部形成部を箱外面側となる面に折り返して貼り合わせて、前記係止板部を形成する係止板部形成工程と、
(b)ブランクでの前記胴部形成部における糊代とこの糊代とは反対側の対応部とが重なるように胴部形成部を扁平に折り重ねて、前記糊代と前記対応部とを貼り合わせるサイド貼りをして、箱胴部を扁平とした扁平形状のスリーブを形成するスリーブ形成工程と、
(c)扁平とされた前記箱胴部の平断面形状が長方形となるように前記スリーブを起こした後に、前記箱胴部における未折曲の面板間の部分を外方に折り出して、箱胴部の平断面形状を八角形にする箱胴部整形工程と、
(d)前記箱底面形成部のフラップにより箱底面を閉鎖して、前記係止凹部形成部からなる前記係止凹部を有した箱底面を形成する箱底面閉鎖工程と、
(e)前記箱天面形成部のフラップにより箱天面を閉鎖して、前記係止板部を有した箱天面を形成する箱天面閉鎖工程と
を備えることを特徴とする包装用箱の製造方法。 - 上記箱胴部形成工程は、
(c1)扁平とされた前記箱胴部の平断面形状が長方形となるように前記スリーブを起こす箱胴部第一整形工程と、
(c2)平断面形状を長方形とした前記箱胴部における未折曲の面板間の部分を外方に折り出して、箱胴部の平断面形状を八角形にする箱胴部第二整形工程と
とからなるものである請求項1に記載の包装用箱の製造方法。 - 上記箱底面での底面外フラップ対向方向に相対する係止凹部は、該底面外フラップ対向方向に並設されて連続しているとともに、上記箱天面での天面外フラップ対向方向に相対する係止板部は、該天面外フラップ対向方向に並設されて連続しており、箱積み重ね時に下位の箱での連続した係止板部が、上位の箱での連続した係止凹部に嵌まる構成を備える請求項1または2に記載の包装用箱の製造方法。
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