JP2015027852A - 運転支援装置 - Google Patents

Abstract

【課題】死角領域の画像を運転者が視認する際の違和感を抑制することができる運転支援装置を得る。
【解決手段】視覚情報補助装置１０は、フロントピラー２２により運転者Ｄの死角となる車両外側領域の少なくとも一部を撮像するＣＣＤカメラ２４と、ＣＣＤカメラ２４が撮像した画像をフロントピラー２２に対する車両外側に位置する虚像Ｖｉとして運転者Ｄに視認させるように投影する投影装置３０と、を備えている。
【選択図】図１

Description

本発明は、運転支援装置に関する。

フロントピラーによって形成される運転者の死角となる領域の画像を、フロントピラーに設けた表示装置にて表示する技術が知られている（例えば、特許文献１〜３参照）。

特開２０１１−２３４０９５号公報 特開２０１２−０５１５６３号公報 特開２００８−３０７９８２号公報

上記の如き技術では、実際の車外実景と表示装置に表示された画像との遠近差が大きいため、運転者に違和感を与える懸念がある。

本発明は、死角領域の画像を運転者が視認する際の違和感を抑制することができる運転支援装置を得ることが目的である。

請求項１記載の発明に係る運転支援装置は、運転者の死角となる車両外側領域の少なくとも一部を撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像した画像を、前記死角を成す車両構成品に対する車両外側に位置する虚像として運転者に視認させるように投影する投影手段と、を備えている。

この運転支援装置では、運転者の死角となる車両外側領域の少なくとも一部が撮像手段にて撮像され、該撮像手段が撮像した画像が上記死角を成す車両構成品の外側（向こう側）の車外に位置する（ように感じられる）虚像として、運転者に視認される。このため、車室内に配置された表示装置の画像（画面）を視認する場合と比較して、実際の車外実景と虚像との遠近差（視距離の差）が小さく、運転者は虚像に対し違和感を生じにくい。

このように、請求項１記載の運転支援装置では、死角を形成する車両構成品に設けた表示装置に画像を表示させる構成と比較して、死角領域の画像を運転者が視認する際の違和感を抑制することができる。

請求項２記載の発明に係る運転支援装置は、請求項１において、前記投影手段は、前記画像を表示する表示装置と、前記車両構成品に対する前記運転者側に配置され、前記表示装置が表示した画像を前記運転者に向けて反射する反射部材と、を含んで構成されている。

この運転支援装置では、表示装置に表示した画像を反射部材で運転者側に反射することで、撮像手段の撮像した画像が上記虚像として運転者に視認される。これにより、表示装置から反射部材までの距離と、反射部材から運転者までの距離との和以上の距離を、運転者から虚像までの距離とすることができる。このため、簡単な構造で上記機能を果たす投影手段が構成される。

請求項３記載の発明に係る運転支援装置は、請求項２において、前記投影手段は、前記表示装置と前記反射部材との間に設けられ、前記表示装置の表示画像を拡大する画像拡大手段をさらに含んで構成されている。

この運転支援装置では、表示装置の表示画像を拡大手段が拡大し、この拡大手段にて拡大された画像が反射手段にて運転者側に反射される。このため、表示装置から反射部材までの距離が短い構成においても、運転者から虚像までの距離を確保することが可能となる。

請求項４記載の発明に係る運転支援装置は、請求項３において、前記表示装置及び前記拡大手段が車両の内装部材内に配置されている。

この運転支援装置では、投影手段を構成する要素のうち表示装置及び拡大手段が内装部材内に配置されるので、投影手段をスッキリと車両に搭載することができる。

請求項５記載の発明に係る運転支援装置は、請求項１〜請求項４の何れか１項において、前記投影手段は、前記運転者から前記虚像までの距離が１．５ｍ以上となるように構成されている。

この運転支援装置では、運転者から虚像までの距離（視距離）が１．５ｍ以上であるため、該距離が１．５ｍ未満の場合と比較して、死角領域の画像を運転者が視認する際の違和感を抑制することができる。

以上説明したように本発明に係る運転支援装置は死角領域の画像を運転者が視認する際の違和感を抑制することができるという優れた効果を有する。

第１の実施形態に係る運転支援装置の全体構成を模式的に示す平面図である。 第１の実施形態に係る運転支援装置の全体構成を模式的に示す側面図である。 第１の実施形態に係る運転支援装置を構成するディスプレイ及びミラー構造の配置を説明するための模式的な平面図である。 第２の実施形態に係る運転支援装置の全体構成を模式的に示す側面図である。

本発明の実施形態に係る運転支援装置の一例としての視覚情報補助装置１０について図面に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印ＦＲ、矢印ＵＰ、矢印ＲＨ、及び矢印ＬＨは、それぞれ視覚情報補助装置１０が適用された自動車の前方向、上方向、前方向を向いた場合の右方向及び左方向を示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、前方向を向いた場合の左右を示すものとする。

［自動車の一般構成］
図１に示される如く、視覚情報補助装置１０が適用された自動車ＶのキャビンＣ内には、運転席１２及び助手席１４が設けられている。この実施形態では、運転席１２は自動車Ｖの車幅方向中央に対し右側に配置されている。運転席１２の前方には、ウインドシールドガラス１６、インストルメントパネル１８が配置されている。また、運転席１２及び助手席１４の車幅方向外側にはそれぞれサイドウインドウガラス２０が配置されている。

そして、ウインドシールドガラス１６と左右のサイドウインドウガラス２０との間には、それぞれフロントピラー２２（及び図示しないドアフレーム）が配置されている。これら左右のフロントピラー２２は、運転席１２の着座乗員すなわち運転者Ｄに対する死角を成す（生じさせる）車両構成品に相当する。

［視覚情報補助装置］
視覚情報補助装置１０は、運転者Ｄに対する死角となる車両外側領域の視覚情報を、該運転者Ｄに視認させる構成とされている。以下、具体的に説明する。

図１及び図２に示される如く、視覚情報補助装置１０は、撮像手段としてのＣＣＤカメラ２４と、表示装置としてのディスプレイ２６と、反射部材としてのミラー構造２８とを含んで構成されている。ＣＣＤカメラ２４と、表示装置としてのディスプレイ２６と、反射部材としてのミラー構造２８とは、それぞれ左右一対設けられている。以下の説明において、左右のＣＣＤカメラ２４、ディスプレイ２６、ミラー構造２８について区別して説明するときは、右側のものについて符号の末尾に「Ｒ」を付し、左側のものについて符号の末尾に「Ｌ」を付すこととする。

右側のＣＣＤカメラ２４Ｒは、平面視で運転者Ｄから右側のフロントピラー２２側への視線方向Ｄｇｒに撮像方向を合わせて設けられ、キャビンＣに対する右斜め前方の領域を撮像するようになっている。左側のＣＣＤカメラ２４Ｌは、平面視で運転者Ｄから左側のフロントピラー２２側への視線方向Ｄｇｌに撮像方向を合わせて設けられ、キャビンＣに対する左斜め前方の領域を撮像するようになっている。左右のＣＣＤカメラ２４は、例えば、それぞれ左右対応する側のドアミラー装置３２内に配置されている。

右側のディスプレイ２６Ｒは、無線又は有線でＣＣＤカメラ２４Ｒから画像情報が入力されるようになっており、該画像情報に基づく画像を表示するようになっている。このディスプレイ２６Ｒは、例えばキャビンＣ内における運転席１２に対する車幅方向の外側（この実施形態では、運転席１２を構成するシートバック１２Ａの側方）に配置されており、表示面を前方に向けている。

左側のディスプレイ２６Ｌは、無線又は有線でＣＣＤカメラ２４Ｌから画像情報が入力されるようになっており、該画像情報に基づく画像を表示するようになっている。このディスプレイ２６Ｌは、例えばキャビンＣ内における助手席１４に対する車幅方向の外側（この実施形態では、助手席１４を構成するシートバック１４Ａの側方）に配置されており、表示面を前方に向けている。

右側のミラー構造２８Ｒは、右側のフロントピラー２２（図示しないピラーガーニッシュ）に沿って設けられ、ディスプレイ２６Ｒが表示した画像を運転者Ｄに向けて反射するようになっている。これにより、運転者Ｄは、ＣＣＤカメラ２４Ｒが撮像した画像を虚像として視認することができる構成である。この実施形態では、ディスプレイ２６Ｒとミラー構造２８Ｒとが、投影手段としての投影装置３０（右側の投影装置３０Ｒ）を構成している。投影装置３０Ｒは、ＣＣＤカメラ２４Ｒが撮像した画像を、運転者Ｄに対して、フロントピラー２２よりも車両外側に位置する虚像として視認させるように投影する

具体的には、図３に示される如く投影装置３０は、ディスプレイ２６Ｒからミラー構造２８Ｒまでの距離Ｌ１と、ミラー構造２８Ｒから運転者Ｄまでの距離をＬ２との和と一致する距離が、運転者Ｄから虚像Ｖｉｒまでの視距離Ｌｒとされる構成である。そして、ディスプレイ２６Ｒ、ミラー構造２８Ｒは、視線方向Ｄｇｒに沿った視距離Ｌｒが運転者Ｄと右側のフロントピラー２２との距離に対し十分に長い距離となる配置とされている。これにより、虚像Ｖｉｒが車両外側の位置Ｐｒに位置する像として運転者Ｄに視認されるようになっている。

同様に、左側のディスプレイ２６Ｌ、ミラー構造２８Ｌは、左側の投影装置３０Ｌ（投影装置３０）を構成している。すなわち、左側のミラー構造２８Ｌは、左側のフロントピラー２２（図示しないピラーガーニッシュ）に沿って設けられ、ディスプレイ２６Ｌが表示した画像を運転者Ｄに向けて反射するようになっている。これにより、運転者Ｄは、ＣＣＤカメラ２４Ｌが撮像した画像を虚像として視認することができる構成である。

具体的には、投影装置３０Ｌは、ディスプレイ２６Ｌからミラー構造２８Ｌまでの距離をＬ３と、ミラー構造２８Ｌから運転者Ｄまでの距離をＬ４との和と一致する距離が、運転者Ｄから虚像Ｖｉｌまでの視距離Ｌｌとされる構成である。そして、ディスプレイ２６Ｌ、ミラー構造２８Ｌは、視線方向Ｄｇｌに沿った視距離Ｌｌが運転者Ｄと左側のフロントピラー２２との距離よりも長い距離となる配置とされている。これにより、虚像Ｖｉｌが車両外側の位置Ｐｌに位置する像として運転者Ｄに視認されるようになっている。

そして、この実施形態では、左右の投影装置３０Ｌ、３０Ｒによる運転者Ｄから虚像Ｖｉｌ、Ｖｉｒまでの視距離Ｌｌ、Ｌｒは、共に１．５ｍ以上とされている。

［作用］
次に、第１の実施形態の作用を説明する。なお、以下の説明で、左右の虚像Ｖｉｒ、Ｖｉｌ、視距離Ｌｒ、Ｌｌについて区別しないで説明する場合は、虚像Ｖｉ、視距離Ｌということとする。

先ず、視覚情報補助装置１０が適用された自動車Ｖの運転者Ｄは、ウインドシールドガラス１６や左右のサイドウインドウガラス２０を通して視認される視覚情報に基づき安全を確認しつつ、該自動車Ｖを運転する。

また、視覚情報補助装置１０は、左右のＣＣＤカメラ２４が撮像した画像を投影装置３０によって投影し、フロントピラー２２に対する斜め前方の車両外側に位置する虚像Ｖｉとして運転者Ｄに視認させる。すなわち、フロントピラー２２によって死角となる領域の外実景（視覚情報）が、フロントピラー２２に設けたミラー構造２８にて虚像Ｖｉとして投影されるので、運転者Ｄは、確認すべき方向（死角領域）を向いて、死角領域を補う画像を視認することができる。これにより、例えば図１に示される如く死角となる車両外側領域に歩行者Ｗが存在する場合に、運転者は、該歩行者Ｗに気づくことができる。

例えば、フロントピラー２２に沿って配置された表示装置の画面に表示された画像を運転者Ｄが視認する比較例では、運転者Ｄから表示画像までの視距離は、本実施形態の運転者Ｄからミラー構造２８までの距離Ｌ２と同程度とされる。したがって、本比較例では、車外実景までの視距離（例えば２ｍ）と、表示画像までの視距離との遠近差が大きく、車外実景から表示画像へ視線を変えた場合に運転者Ｄが表示画像に焦点を合わせる（調整する）必要が生じ、運転者Ｄに違和感を生じやすい。

これに対して本実施形態に係る視覚情報補助装置１０では、ＣＣＤカメラ２４が撮像した画像が車両外側に位置する虚像Ｖｉとして運転者Ｄに視認される。このため、上記比較例と比較して、車外実景までの視距離（例えば２ｍ）と、運転者Ｄに視認される虚像Ｖｉとの視距離の差が小さく、運転者Ｄは虚像Ｖｉへの焦点調整に違和感を生じにくい。

このように、第１の実施形態に係る視覚情報補助装置１０では、死角を形成するフロントピラー２２に表示装置を設ける構成と比較して、該フロントピラー２２による死角領域の画像を運転者Ｄが視認する際の違和感が抑制される。

特に、運転者Ｄから虚像Ｖｉまでの視距離Ｌｒ、Ｌｌが１．５ｍ以上となる設定とされているため、運転者Ｄが虚像Ｖｉへの焦点調整に要する時間が短い。例えば、４５歳以上の運転者であっても、車外実景から虚像Ｖｉに視線をずらした際に殆ど時間を要することなく虚像Ｖｉへの焦点調整を行うことができることが確かめられている。換言すれば、運転者Ｄは、車外実景と虚像Ｖｉとの両者に対し（同時に）焦点を合わせることができる。

これにより、視覚情報補助装置１０では、運転者Ｄから虚像Ｖｉまでの視距離Ｌｒ、Ｌｌが１．５ｍ未満の構成と比較して、フロントピラー２２による死角領域の画像を虚像Ｖｉとして運転者Ｄが視認する際の違和感が効果的に抑制される。

さらに、視覚情報補助装置１０では、ディスプレイ２６に表示された画像をミラー構造２８にて反射することで、運転者Ｄに虚像Ｖｉを視認させる。このため、簡単な構造で上記機能を果たす投影装置３０が構成される。

＜第２の実施形態＞
本発明の第２の実施形態に係る運転支援装置の他の例としての視覚情報補助装置５０について、図４に基づいて説明する。なお、第１の実施形態の構成と基本的に同様の構成については、第１の実施形態の構成と同一の符号を付して、その説明、図示を省略する場合がある。また、視覚情報補助装置５０を構成する左右のＣＣＤカメラ２４、投影装置５２は、光軸方向を除き基本的に左右対称に構成されるので、左右のものについて特に区別することなく、単数形で説明することとする。

視覚情報補助装置５０は、ＣＣＤカメラ２４と、投影装置５２とを主要部として構成されている。投影装置５２は、ディスプレイ５４と、拡大手段としての画像拡大レンズ５６と、ミラー構造２８とを主要部として構成されている。

ディスプレイ５４は、第１の実施形態におけるディスプレイ２６に対し表示画面が小さい構成とされており、ディスプレイ２６に対し体格が小さい構成とされている。画像拡大レンズ５６は、ディスプレイ２６に表示された画像を光学的に拡大する機能と、ミラー構造２８に向けて反射する機能とを有する光学部材とされている。

そして、ディスプレイ５４と画像拡大レンズ５６とは、車両の内装部材としてのインストルメントパネル１８内に配置されている。このディスプレイ５４から画像拡大レンズ５６までの距離Ｌ５と、画像拡大レンズ５６からミラー構造２８までの距離Ｌ６との和は、第１の実施形態におけるディスプレイ２６からミラー構造２８までの距離Ｌ１よりも短くされている。

この実施形態において運転者Ｄから虚像Ｖｉまでの視距離Ｌは、距離Ｌ５に画像拡大レンズ５６の拡大率Ａを乗じて得た補正距離（＝Ｌ５×Ａ）と、上記距離Ｌ６と、距離Ｌ２との和（と一致する距離）とされている。すなわち、
Ｌ ＝ Ｌ５×Ａ ＋ Ｌ６ ＋ Ｌ２
とされている。

また、投影装置５２を構成するディスプレイ５４、画像拡大レンズ５６、ミラー構造２８の配置及び画像拡大レンズ５６の拡大率Ａは、視距離Ｌ（左右の視距離Ｌｒ、Ｌｌ）が１．５ｍ以上になるように設定されている。視覚情報補助装置５０の他の構成は、図示しない部分を含め、第１の実施形態に係る視覚情報補助装置１０の対応する構成と同様に構成されている。

したがって、第２の実施形態に係る視覚情報補助装置５０によっても、基本的に第１の実施形態に係る視覚情報補助装置１０と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。また、視覚情報補助装置５０では、ディスプレイ５４の表示画像を画像拡大レンズ５６が拡大し、この拡大された画像がミラー構造２８にて運転者Ｄ側に反射される。このため、ディスプレイ５４からミラー構造２８までの距離が短い構成においても、運転者Ｄから虚像Ｖｉまでの視距離を確保することが可能となる。

しかも、表示画面すなわち体格の小さいディスプレイ５４を使用可能となる。さらに、画像拡大レンズ５６が画像の反射機能を有するため、ディスプレイ５４の画像をミラー構造２８が直接反射する構成と比較して、ディスプレイ５４の配置の制約が少なくなる。このため、本実施形態では、投影装置５２を構成するディスプレイ５４と画像拡大レンズ５６とがインストルメントパネル１８内に配置されている。これにより、視覚情報補助装置５０では、ディスプレイ２６がキャビンＣ内で露出している視覚情報補助装置１０と比較して、ミラー構造２８を除く投影装置５２をスッキリと自動車Ｖに搭載することができる。

なお、上記した各実施形態では、フロントピラー２２による死角領域の視覚情報を虚像Ｖｉとして補助する例を示したが、本発明はこれに限定されず、運転者Ｄの車両構成品による死角領域の視覚情報であれば、如何なる視覚情報を補助するものであっても良い。したがって例えば、フェンダやフロントフード等により死角となる車外（又はキャビンＣ外）領域を撮像し、撮像した画像をインストルメントパネルに設けたミラー構造体に投影する構成であっても良い。また例えば、後席シートバックやリヤピラー、リヤフェンダ、リヤドア等によって死角となる後方（後進時）の視覚情報を撮像し、リヤピラーやリヤピラー等に設けたミラー構造体に投影する構成であっても良い。

また、上記した各実施形態では、撮像手段としてＣＣＤカメラ２４を用いた例を示したが、本発明はこれに限定されず、如何なる撮像手段を用いても良い。したがって例えば、ＣＣＤカメラ２４に代えてＣＭＯＳカメラ等を用いても良い。

さらに、上記した各実施形態では、左右のＣＣＤカメラ２４、投影装置３０、５２を備えた例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、左右何れか一方側にＣＣＤカメラ２４、投影装置３０、５２を備えた構成としても良い。

またさらに、上記第２の実施形態では、投影装置５２を構成するディスプレイ５４と画像拡大レンズ５６とがインストルメントパネル１８内に配置された例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ルーフトリムやドアトリム内にディスプレイ５４と画像拡大レンズ５６とを配置した構成としても良い。

その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で各種変更して実施可能であることは言うまでもない。例えば、各実施形態、変形例の特徴的な構成を適宜組み合わせた構成を採用しても良い。

１０ 視覚情報補助装置（運転支援装置）
２２ フロントピラー（車両構成品）
２４ ＣＣＤカメラ（撮像手段）
２６ ディスプレイ（表示装置、投影手段）
２８ ミラー構造体（反射部材、投影手段）
３０ 投影装置（投影手段）
５０ 視覚情報補助装置（運転支援装置）
５２ 投影装置（投影手段）
５４ ディスプレイ（表示装置、投影手段）
５６ 画像拡大レンズ（画像拡大手段、投影手段）

この運転支援装置では、表示装置の表示画像を画像拡大手段が拡大し、この画像拡大手段にて拡大された画像が反射部材にて運転者側に反射される。このため、表示装置から反射部材までの距離が短い構成においても、運転者から虚像までの距離を確保することが可能となる。

請求項４記載の発明に係る運転支援装置は、請求項３において、前記表示装置及び前記画像拡大手段が車両の内装部材内に配置されている。

この運転支援装置では、投影手段を構成する要素のうち表示装置及び画像拡大手段が内装部材内に配置されるので、投影手段をスッキリと車両に搭載することができる。

右側のミラー構造２８Ｒは、右側のフロントピラー２２（図示しないピラーガーニッシュ）に沿って設けられ、ディスプレイ２６Ｒが表示した画像を運転者Ｄに向けて反射するようになっている。これにより、運転者Ｄは、ＣＣＤカメラ２４Ｒが撮像した画像を虚像として視認することができる構成である。この実施形態では、ディスプレイ２６Ｒとミラー構造２８Ｒとが、投影手段としての投影装置３０（右側の投影装置３０Ｒ）を構成している。投影装置３０Ｒは、ＣＣＤカメラ２４Ｒが撮像した画像を、運転者Ｄに対して、フロントピラー２２よりも車両外側に位置する虚像として視認させるように投影する構成となっている。

また、視覚情報補助装置１０は、左右のＣＣＤカメラ２４が撮像した画像を投影装置３０によって投影し、フロントピラー２２に対する斜め前方の車両外側に位置する虚像Ｖｉとして運転者Ｄに視認させる。すなわち、フロントピラー２２によって死角となる領域の車外実景（視覚情報）が、フロントピラー２２に設けたミラー構造２８にて虚像Ｖｉとして投影されるので、運転者Ｄは、確認すべき方向（死角領域）を向いて、死角領域を補う画像を視認することができる。これにより、例えば図１に示される如く死角となる車両外側領域に歩行者Ｗが存在する場合に、運転者は、該歩行者Ｗに気づくことができる。

なお、上記した各実施形態では、フロントピラー２２による死角領域の視覚情報を虚像Ｖｉとして補助する例を示したが、本発明はこれに限定されず、運転者Ｄの車両構成品による死角領域の視覚情報であれば、如何なる視覚情報を補助するものであっても良い。したがって例えば、フェンダやフロントフード等により死角となる車外（又はキャビンＣ外）領域を撮像し、撮像した画像をインストルメントパネルに設けたミラー構造に投影する構成であっても良い。また例えば、後席シートバックやリヤピラー、リヤフェンダ、リヤドア等によって死角となる後方（後進時）の視覚情報を撮像し、リヤピラーやリヤピラー等に設けたミラー構造に投影する構成であっても良い。

１０ 視覚情報補助装置（運転支援装置）
２２ フロントピラー（車両構成品）
２４ ＣＣＤカメラ（撮像手段）
２６ ディスプレイ（表示装置、投影手段）
２８ ミラー構造（反射部材、投影手段）
３０ 投影装置（投影手段）
５０ 視覚情報補助装置（運転支援装置）
５２ 投影装置（投影手段）
５４ ディスプレイ（表示装置、投影手段）
５６ 画像拡大レンズ（画像拡大手段、投影手段）

Claims (5)

1. 運転者の死角となる車両外側領域の少なくとも一部を撮像する撮像手段と、
   前記撮像手段が撮像した画像を、前記死角を成す車両構成品に対する車両外側に位置する虚像として運転者に視認させるように投影する投影手段と、
   を備えた運転支援装置。
2. 前記投影手段は、
   前記画像を表示する表示装置と、
   前記車両構成品に対する前記運転者側に配置され、前記表示装置が表示した画像を前記運転者に向けて反射する反射部材と、
   を含んで構成されている請求項１記載の運転支援装置。
3. 前記投影手段は、
   前記表示装置と前記反射部材との間に設けられ、前記表示装置の表示画像を拡大する画像拡大手段をさらに含んで構成されている請求項２記載の運転支援装置。
4. 前記表示装置及び前記拡大手段が車両の内装部材内に配置されている請求項３記載の運転支援装置。
5. 前記投影手段は、前記運転者から前記虚像までの距離が１．５ｍ以上となるように構成されている請求項１〜請求項４の何れか１項記載の運転支援装置。

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