JP2015026864A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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宏隆 中澤
Hirotaka Nakazawa
宏隆 中澤
健一 東郷
Kenichi Togo
健一 東郷
寛和 ▲高▼島
寛和 ▲高▼島
Hirokazu Takashima
剛 田島
Takeshi Tajima
剛 田島
泰之 嶌田
Yasuyuki Touden
泰之 嶌田
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Abstract

【課題】積層体の焼成時に、外層部において異常な粒成長が発生しても、内部電極間のショート不良が発生しにくい積層セラミックコンデンサを提供する。【解決手段】積層セラミックコンデンサ10は、直方体状のセラミック本体12を含む。セラミック本体12の内部においては、セラミック層を挟んで第1および第2の内部電極が配置される。セラミック本体12の第1の端面18aにおいて第1の内部電極に接続される第1の外部電極24aが形成される。また、セラミック本体12の第2の端面18bにおいて第2の内部電極に接続される第2の外部電極24bが形成される。少なくとも第1の内部電極と第2の内部電極との間のセラミック層のうちの最外層の厚みが、内層部のセラミック層の厚みより大きく設定される。【選択図】図1

Description

この発明は、積層セラミックコンデンサに関し、特にたとえば、誘電体層を介して内部電極が積層された基体を有する積層セラミックコンデンサに関する。
図9は、従来の積層セラミックコンデンサの一例を示す斜視図である。この積層セラミックコンデンサ1は、セラミック本体2を含み、セラミック本体2内において、セラミック層を介して複数の内部電極が積層されている。セラミック本体2は、対向する主面と、対向する主面と直交する位置において互いに対向する側面と、主面および側面と直交する位置において互いに対向する端面とを含む直方体状に形成される。
隣接する内部電極は、セラミック本体2の対向する端面に引き出される。したがって、セラミック本体2の対向する2つの端面には、複数の内部電極が交互に引き出される。セラミック積層体2の対向する端面には、それぞれ外部電極3a,3bが形成され、セラミック本体2の端面に引き出された内部電極が外部電極3a,3bに接続される。このように、2つの外部電極3a,3bに、交互に内部電極が接続されることにより、外部電極3a,3b間に静電容量が形成される。
ここで、2つの外部電極3a,3bを結ぶ方向を長さ方向(L方向)、内部電極が積層された方向を厚さ方向(T方向)、長さ方向と厚さ方向に直交する方向を幅方向(W方向)としたとき、L方向の長さがW方向の長さより小さくなるように形成されることにより、電流の経路を小さくすることができ、電流ループが減少して積層セラミックコンデンサに発生するインダクタンスを小さくすることができる(特許文献1参照)。
特開2013−172148号公報
セラミック本体は、導電性ペーストで内部電極パターンを印刷したセラミックグリーンシートを積層し、得られた積層体を焼成することにより形成される。このとき、積層体の外層付近において、異常粒成長が発生しやすい。異常粒成長が発生すると、図10に示すように、粒の配置によりセラミック層の厚みにバラツキが生じる場合がある。異常粒成長によってセラミック層の厚みが薄くなった部分(a)では、電界の集中が発生し、セラミック層の両側の内部電極間でショート不良が発生しやすい。
それゆえに、この発明の主たる目的は、積層体の焼成時に、外層部において異常な粒成長が発生しても、内部電極間のショート不良が発生しにくい積層セラミックコンデンサを提供することである。
この発明は、互いに対向する第1および第2の主面、第1および第2の主面と直交する第1および第2の端面、および第1および第2の主面と直交しかつ第1および第2の端面と直交する第1および第2の側面を有するセラミック本体と、セラミック本体の内部においてセラミック層を挟んで配置される第1および第2の内部電極と、セラミック本体の第1の端面において第1の内部電極に接続され、第1および第2の主面の一部と第1および第2の側面の一部を覆う第1の外部電極と、セラミック本体の第2の端面において第2の内部電極に接続され、第1および第2の主面の一部と第1および第2の側面の一部を覆う第2の外部電極とを含み、少なくとも第1の内部電極と第2の内部電極との間のセラミック層のうちの最外層の厚みを内層部のセラミック層の厚みより大きくした、積層セラミックコンデンサである。
外層部においてセラミック層の厚みを大きくすることにより、外層部におけるセラミック層に異常な粒成長が発生して、薄い部分が生じたとしても、そのセラミック層の両側の内部電極のショート不良にまでは発展しない。第1の内部電極と第2の内部電極との間のセラミック層の最外層のみでなく、それに隣接して内側に存在するセラミック層にも異常な粒成長が発生する恐れがある場合には、2つの層あるいは3つの層の厚みを大きくしてもよい。
このような積層セラミックコンデンサにおいて、セラミック本体の第1および第2の側面が対向する方向の長さがセラミック本体の第1および第2の端面が対向する方向の長さより長くなるようにすることができる。
また、セラミック層の積層数が200枚以上であってもよい。
外部電極が形成された第1および第2の端面の間の長さを短くすることにより、電流の経路を短くして不要なインダクタンスの発生を抑制することができる。特に、セラミック層の積層数が200枚以上の場合に、不要なインダクタンスが発生しやすいため、インダクタンスの発生の抑制効果が高くなる。このようなインダクタンスの発生を抑制することができるような積層セラミックコンデンサについても、上述のような構造を適用することにより、ショート不良の発生を抑制することができる。
また、この発明は、互いに対向する第1および第2の主面、第1および第2の主面と直交する第1および第2の端面、および第1および第2の主面と直交しかつ第1および第2の端面と直交する第1および第2の側面を有するセラミック本体と、セラミック本体の内部においてセラミック層を挟んで配置される第1および第2の内部電極と、セラミック本体の第1の端面において第1の内部電極に接続され、第1および第2の主面の一部と第1および第2の側面の一部を覆う第1の外部電極と、セラミック本体の第2の端面において第1の内部電極に接続され、第1および第2の主面の一部と第1および第2の側面の一部を覆う第2の外部電極と、セラミック本体の第1の側面において第2の内部電極に接続され、第1および第2の主面の一部を覆う第3の外部電極と、セラミック本体の第2の側面において第2の内部電極に接続され、第1および第2の主面の一部を覆う第4の外部電極とを含み、少なくとも第1の内部電極と第2の内部電極との間のセラミック層のうちの最外層の厚みを内層部のセラミック層の厚みより大きくした、積層セラミックコンデンサである。
このような積層セラミックコンデンサは、第1の外部電極と第2の外部電極とが導通し、この導通路と第3の外部電極との間、または導通路の第4の外部電極との間に静電容量が形成された回路を有するものである。このような構成の積層セラミックコンデンサにおいても、積層体の焼成時に外層部で異常な粒成長が発生しやすいため、異常な粒成長が発生しても、内部電極間のショート不良が生じにくい積層セラミックコンデンサを得ることができる。
さらに、この発明は、互いに対向する第1および第2の主面、第1および第2の主面と直交する第1および第2の端面、および第1および第2の主面と直交しかつ第1および第2の端面と直交する第1および第2の側面を有するセラミック本体と、セラミック本体の内部においてセラミック層を挟んで配置される第1および第2の内部電極と、セラミック本体の第1の端面において第1の内部電極に接続され、第1および第2の主面の一部と第1および第2の側面の一部を覆う第1の外部電極と、セラミック本体の第2の端面において第2の内部電極に接続され、第1および第2の主面の一部と第1および第2の側面の一部を覆う第2の外部電極とを含み、セラミック本体の第1および第2の側面が対向する方向の長さがセラミック本体の第1および第2の端面が対向する方向の長さより長く、少なくとも第1の内部電極と第2の内部電極との間のセラミック層のうちの最外層の厚みが内層部のセラミック層の厚みの1.06〜1.14倍である、積層セラミックコンデンサである。
また、この発明は、互いに対向する第1および第2の主面、第1および第2の主面と直交する第1および第2の端面、および第1および第2の主面と直交しかつ第1および第2の端面と直交する第1および第2の側面を有するセラミック本体と、セラミック本体の内部においてセラミック層を挟んで配置される第1および第2の内部電極からなる内層部と、内層部の上層と下層に設けられるSiを含むセラミックからなる外層部と、セラミック本体の第1の端面において第1の内部電極に接続され、第1および第2の主面の一部と第1および第2の側面の一部を覆う第1の外部電極と、セラミック本体の第2の端面において第2の内部電極に接続され、第1および第2の主面の一部と第1および第2の側面の一部を覆う第2の外部電極とを含み、外層部にはセラミック部を介して少なくとも2つの内部電極が設けられており、外層部において2つの内部電極が対向する長さは、内層部において2つの内部電極が対向する長さより長い、積層セラミックコンデンサである。
セラミック本体の外層部にSiが含まれる場合、Siが第1の内部電極と第2の内部電極とで挟まれたセラミック層のうちの最外層部に拡散して、偏析し、最外層部のセラミック層を挟む内部電極間でショート不良が発生する場合がある。ここで、外層部において、2つの内部電極が長い領域で対向することにより、最外層部のセラミック層を挟む内部電極間へのSiの拡散が抑制され、内部電極間でショート不良が発生しにくい積層セラミックコンデンサを得ることができる。
さらに、この発明は、互いに対向する第1および第2の主面、第1および第2の主面と直交する第1および第2の端面、および第1および第2の主面と直交しかつ第1および第2の端面と直交する第1および第2の側面を有するセラミック本体と、セラミック本体の内部においてセラミック層を挟んで配置される第1および第2の内部電極からなる内層部と、内層部の上層と下層に設けられるSiを含むセラミックからなる外層部と、セラミック本体の第1の端面において第1の内部電極に接続され、第1および第2の主面の一部と第1および第2の側面の一部を覆う第1の外部電極と、セラミック本体の第2の端面において第2の内部電極に接続され、第1および第2の主面の一部と第1および第2の側面の一部を覆う第2の外部電極とを含み、外層部にはセラミック部を介して少なくとも2つの内部電極が設けられており、外層部において2つの内部電極が対向する長さは、内層部において2つの内部電極が対向する長さより長く、外層部において2つの内部電極が対向する領域のSi量が内層部において2つの内部電極が対向する領域のSi量より多い、積層セラミックコンデンサである。
セラミック本体の内層部および外層部の両方にSiが含まれる場合、内層部においてSi量が少なければ、内層部においてSiの偏析が生じる可能性は少ない。そして、外層部においてSi量が多い場合においても、上述のように、2つの内部電極が長い領域で対向することにより、最外層部のセラミック層を挟む内部電極間へのSiの拡散が抑制され、内部電極間でショート不良が発生しにくい積層セラミックコンデンサを得ることができる。
この発明によれば、積層体を焼成してセラミック本体を形成する際に、外層部において異常な粒成長が発生しても、内部電極間のショート不良を抑制することができる積層セラミックコンデンサを得ることができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明の積層セラミックコンデンサの一例を示す斜視図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサに使用されるセラミック本体の一例を示す分解斜視図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサに使用されるセラミック本体の他の例を示す分解斜視図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの変形例を示す斜視図である。 図4に示す積層セラミックコンデンサに使用されるセラミック本体を示す分解斜視図である。 この発明の積層セラミックコンデンサの他の例を示す斜視図である。 図6に示す積層セラミックコンデンサに使用されるセラミック本体を示す分解斜視図である。 図6に示す積層セラミックコンデンサの等価回路図である。 従来の積層セラミックコンデンサの一例を示す斜視図である。 セラミックグリーンシートが焼成されるときに生じる異常な粒成長を示す図解図である。
図1は、この発明の実施の形態を示す斜視図である。積層セラミックコンデンサ10は、例えば、直方体状のセラミック本体12を含む。セラミック本体12は、互いに対向する第1の主面14aと第2の主面14b、互いに対向する第1の側面16aと第2の側面16b、および互いに対向する第1の端面18aと第2の端面18bを含む。第1および第2の主面14a,14bと第1および第2の側面16a,16bは直交するように配置され、第1および第2の端面18a,18bは第1および第2の主面14a,14bおよび第1および第2の側面と直交するように配置される。
セラミック本体12の角部や稜線部は、面取り状に形成されてもよいし、丸められた形状に形成されてもよい。また、第1および第2の主面14a,14bや第1および第2の側面16a,16bには、凹凸が形成されてもよい。
この積層セラミックコンデンサ10においては、第1および第2の主面14a,14bと第1および第2の側面16a,16bとの間の稜線部分に沿った方向、つまり対向する第1および第2の端面18a,18b間を結ぶ方向きが長さ方向(L方向)とされる。また、第1および第2の主面14a,14bと第1および第2の端面18a,18bとの間の稜線部分に沿った方向、つまり対向する第1および第2の側面16a,16b間を結ぶ方向が幅方向(W方向)とされる。さらに、第1および第2の側面16a,16bと第1および第2の端面18a,18bとの間の稜線部分に沿った方向、つまり対向する第1および第2の主面14a,14b間を結ぶ方向が厚み方向(T方向)とされる。
セラミック本体12の寸法は、例えば、長さ方向の寸法が0.5〜0.7mm、厚み方向の寸法が0.3〜0.5mm、幅方向の寸法が0.95〜1.05mmであることが好ましい。
セラミック本体12は、例えば、誘電体セラミックにより形成することができる。誘電体セラミックの具体例としては、例えば、BaTiO3,CaTiO3,SrTiO3,CaZrO3などを挙げることができる。セラミック本体12には、積層セラミックコンデンサ10に要求される特性に応じて、例えば、Mn化合物、Mg化合物、Si化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物、Al化合物、V化合物、希土類化合物などの副成分が適宜添加されてもよい。
これらの材料を用いたセラミック層20が、図2に示すように、セラミック本体12の幅方向に沿って積層される。さらに、セラミック本体12の内部には、第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22bが形成される。第1の内部電極22aと第2の内部電極22bとは、セラミック層20を介して互いに隣接するように配置される。したがって、第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22bは、それぞれ、セラミック本体12の長さ方向および厚み方向に沿って延びる平面状に形成される。第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22bは、例えば、Ni,Cu,Ag,Pd,Au,Ag−Pd合金などの金属等によって形成されることができる。ここで、セラミック層20の積層枚数は200枚以上であることが好ましい。
第1の内部電極22aはセラミック本体12の第1の端面18aに引き出され、第2の内部電極22bはセラミック本体12の第2の端面18bに引き出される。したがって、互いに隣接する第1の内部電極22aと第2の内部電極22bとは、交互に第1の端面18aと第2の端面18bに引き出される。
ここで、第1の内部電極22aと第2の内部電極22bとで挟まれたセラミック層20のうちの最外層部の厚みが、それより内層部のセラミック層20の厚みより厚くなるように形成される。また、セラミック層20のうちの最外層の厚みは、内層部のセラミック層の厚みの1.06〜1.14倍である。なお、セラミック本体12の作製方法に応じて、第1の内部電極22aと第2の内部電極とで挟まれたセラミック層20のうちの最外層部を含む外側の2〜3層が、それより内層部のセラミック層20の厚みより厚くなるように形成されてもよい。
なお、最外層部の厚みと内層部の厚みは、第1の側面16aまたは第2の側面16bを幅方向の中央部まで研磨することによって露出する断面を走査型電子顕微鏡にて30μmの視野で投影し、最外層部のセラミック層の厚みと最外層から5層以上離れた任意のセラミック層の厚みをそれぞれ10点ずつ測定することによって確認できる。
セラミック本体12の第1の端面18aには第1の外部電極24aが形成され、第2の端面18bには第2の外部電極24bが形成される。第1および第2の外部電極24a,24bは、セラミック本体12の端面18a,18bから、第1および第2の主面14a,14bおよび第1および第2の側面16a,16bの一部に回り込むように形成される。第1および第2の外部電極24a,24bは、例えば、セラミック本体12の第1および第2の端面18a,18bに形成されるCuを含む焼結金属層と、焼結金属層上に形成されるめっき層とで形成される。めっき層は、例えば、焼結金属層上に形成されるNiめっき層と、Niめっき層上に形成されるSnめっき層とで形成される。
セラミック本体12の第1の端面18aにおいては、第1の外部電極24aの焼結金属層が第1の内部電極22aに接続され、第2の端面18bにおいては、第2の外部電極24bの焼結金属層が第2の内部電極22bに接続される。また、Niめっき層はバリア層として機能し、Snめっき層ははんだ付け性を向上させるように機能する。
このように、セラミック本体12の第1の端面18aおよび第2の端面18bに交互に引き出された第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22bが、それぞれ、第1の外部電極24aおよび第2の外部電極24bに接続されることにより、第1の外部電極24aと第2の外部電極24bとの間に静電容量が形成される。
このような積層セラミックコンデンサ10を作製するために、上述のような誘電体材料を用いて、セラミックグリーンシートが形成される。次に、セラミックグリーンシート上に、導電性ペーストを塗布することによって、第1および第2の内部電極22a,22bに対応する内部電極パターンが形成される。なお、導電性ペーストの塗布は、例えば、スクリーン印刷法などの各種印刷法によって行うことができる。導電性ペーストは、Niなどの導電性微粒子を含み、さらに公知のバインダや溶剤を含んでいてもよい。
そして、内部電極パターンが形成されていない複数枚のセラミックグリーンシートと、第1の内部電極22aに対応した形状の内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートと、第2の内部電極22bに対応した形状の内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートと、内部電極パターンが形成されていない複数枚のセラミックグリーンシートとをこの順番で積層し、プレスすることによって、マザー積層体が作製される。
次に、マザー積層体をカットすることによって、生のセラミック積層体が作製される。なお、マザー積層体のカットは、ダイシングや押切りなどによって行うことができる。生のセラミック積層体に対しては、バレル研磨などを施し、稜線部や角部を丸めてもよい。
そして、生のセラミック積層体が焼成されることにより、セラミック層20、第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22bが形成されたセラミック本体12を得ることができる。生のセラミック積層体を焼成するときに、外層部のセラミック層20において、異常な粒成長が発生しやすく、図10に示すように、成長した粒が重なっていない部分の厚みが薄くなる可能性がある。そこで、第1の内部電極22aおよび第2の内部電極22bに対応する内部電極パターンで挟まれたセラミックグリーンシートのうちの最外層の厚みが、それより内層部のセラミックグリーンシートの厚みより厚く設定される。それにより、第1の内部電極22aと第2の内部電極22bとで挟まれたセラミック層20のうちの最外層部に異常な粒成長が発生したとしても、粒が重ならない部分の発生を少なくすることができ、全体としてある程度の厚みを有するセラミック層20を得ることができる。
なお、セラミックグリーンシシートの材料や焼成温度などの影響により、第1の内部電極22aと第2の内部電極22bとで挟まれたセラミック層20のうちの最外層から内側に向かって2〜3層目まで異常な粒成長が発生する場合には、内部電極パターンで挟まれたセラミックグリーンシートのうちの最外層部から複数のセラミックグリーンシート厚みを内層部のセラミックグリーンシートより厚くしてもよい。
なお、外層部のセラミック層にSiが含まれる場合、Siが第1の内部電極22aと第2の内部電極22bとで挟まれたセラミック層20のうちの最外層部に拡散して、偏析し、最外層部のセラミック層20をはさむ内部電極間でショート不良が発生することがある。
ここで、本発明のように外層部に内部電極を設けることで、Siの拡散が外層部に設けられた内部電極によって阻まれ、最外層部のセラミック層20をはさむ内部電極間への拡散を抑制し、最外層部のセラミック層20をはさむ内部電極間でショート不良が発生することを防止できる。
なお、最外層部のセラミック層へのSiの分散状態は、積層セラミックコンデンサ10の第1の側面16aまたは第2の側面16bを研磨して露出するセラミック層を、80μm×80μmの視野角にて、WDX(波長分散型X線分析)によって、Siの含有量を定量することで確認できる。
このようにして得られたセラミック本体12の第1および第2の端面18a,18bに、ディッピングなどの方法によって導電性ペーストが塗布され、焼き付けることによって焼結金属層が形成される。さらに、焼結金増層上にNiめっき層およびSnめっき層を形成することにより、第1および第2の外部電極24a,24bが形成される。
この積層セラミックコンデンサ10は、セラミック本体12の長さ方向の寸法が幅方向の寸法より短いため、第1および第2の外部電極24a,24b間で電流の流れる長さが短くなり、不要なインダクタンスの発生を抑制することができる。特に、セラミック層20の積層数が200枚以上になると、インダクタンスが発生しやすくなるが、第1および第2の外部電極24a,24b間の間隔が短いため、積層枚数が多くなっても、インダクタンスが発生しにくい。
このような積層セラミックコンデンサ10において、第1および第2の内部電極22a,22bで挟まれたセラミック層20のうちの最外層部に異常な粒成長が発生しても、ある程度以上の厚みを確保することができるため、電界の集中による第1の内部電極22aと第2の内部電極22bとの間のショート不良の発生が抑制される。
もちろん、図3に示すように、第1および第2の内部電極22a,22bがセラミック本体12の長さ方向および幅方向に延びるように配置されたセラミック層20を有するセラミック本体12を用いた積層セラミックコンデンサ10や、図4に示すように、セラミック本体12の長さ方向の長さが幅方向の長さより長い積層セラミックコンデンサ10についても、第1および第2の内部電極22a,22bで挟まれたセラミック層20のうちの最外層部に異常な粒成長が発生しても、第1および第2の内部電極22a,22b間のショート不良を抑制することができる。なお、図4に示す積層セラミックコンデンサ10も、図5に示すように、第1および第2の内部電極22a,22bは、セラミック本体12の長さ方向および幅方向に延びるように形成されている。
さらに、図6に示すような特別な積層セラミックコンデンサ10についても、この発明を適用することができる。この積層セラミックコンデンサ10では、図1に示す積層セラミックコンデンサと同様に、セラミック本体12の長さ方向の長さが幅方向の長さより短く、第1および第2の端面18a,18bに、それぞれ第1および第2の外部電極24a,24bが形成される。さらに、セラミック本体12の第1の側面16aから両主面14a,14bに回り込むようにして第3の外部電極24cが形成され、セラミック本体12の第2の側面16bから両主面14a,14bに回り込むようにして第4の外部電極24dが形成される。
図6に示す積層セラミックコンデンサ10のセラミック本体12は、図7に示すように、セラミック本体12の厚み方向にセラミック層20が積層され、セラミック本体12の長さ方向の両端に引き出される第1の内部電極22aと、セラミック本体12の幅方向の両端に引き出される第2の内部電極22bとが交互に積層されている。そして、第1の内部電極22aが第1および第2の外部電極24a,24bに接続され、第2の内部電極22bが第3および第4の外部電極24c,24dに接続される。このような積層セラミックコンデンサ10では、図8に示すように、第1の外部電極24aと第2の外部電極24bとが接続され、これらの外部電極24a,24bと第3および第4の外部電極24c,24dとの間に静電容量が形成される。
このような積層セラミックコンデンサ10においても、第1および第2の内部電極22a,22bで挟まれたセラミック層20のうちの最外層部に異常な粒成長が発生しても、第1および第2の内部電極22a,22b間のショート不良を抑制することができる。
図1および図2に示す構成を有する積層セラミックコンデンサを作製した。評価チップの長さ方向の寸法は0.600mm、幅方向の寸法は1.035mm、厚み方向の寸法は0.425mmである。積層セラミックコンデンサの定格電圧は4Vであり、静電容量は4.3μFである。また、セラミック本体におけるセラミック層の積層枚数は230枚である。第1の内部電極と第2の内部電極とで挟まれたセラミック層の厚みについては、セラミック積層体の焼成前の数値と焼成後の数値を表1に示す。
セラミック層の厚みの測定を行うために、積層セラミックコンデンサまたはセラミック積層体が、側面から幅方向の中央に向かって研磨し、内部電極(内部電極パターン)とセラミック層(セラミックグリーンシート)の断面を露出した。研磨後に研磨だれを除去し、SEMにて9000倍で内部電極(内部電極パターン)とセラミック層(セラミックグリーンシート)の断面を投影し、内部電極(内部電極パターン)で挟まれたセラミック層(セラミックグリーンシート)のうちの最上層と最下層と中央層の厚みを測定した。
異なるセラミック層の厚みを有する積層セラミックコンデンサをそれぞれ100個ずつ準備し、IR測定機(R8340)による電圧印加(低圧:2.5V、高圧:35V)の後、テスターによりショート不良の有無をチェックした。そして、その結果を表1に示した。
表1の実施例1および実施例2からわかるように、外層部のセラミック層の厚みを厚くすることにより、ショート不良が発生した積層セラミックコンデンサはなかったが、比較例1からわかるように、外層部と内層部のセラミック層の厚みが同じである場合、100個中の30個にショート不良が発生した。
なお、比較例1において、セラミック積層体の焼成前および焼成後のセラミック層の厚みについて、外層部と内層部とで差は見られないが、外層部においては異常な粒成長が発生したために、部分的に厚みの薄い部分が形成され、その部分でショート不良が発生したものと考えられる。
10 積層セラミックコンデンサ
12 セラミック本体
14a,14b 第1および第2の主面
16a,16b 第1および第2の側面
18a,18b 第1および第2の端面
20 セラミック層
22a,22b 第1および第2の内部電極
24a,24b 第1および第2の外部電極
24c,24d 第3および第4の外部電極

Claims (7)

  1. 互いに対向する第1および第2の主面、前記第1および第2の主面と直交する第1および第2の端面、および前記第1および第2の主面と直交しかつ前記第1および第2の端面と直交する第1および第2の側面を有するセラミック本体、
    前記セラミック本体の内部においてセラミック層を挟んで配置される第1および第2の内部電極、
    前記セラミック本体の前記第1の端面において前記第1の内部電極に接続され、前記第1および第2の主面の一部と前記第1および第2の側面の一部を覆う第1の外部電極、および
    前記セラミック本体の前記第2の端面において前記第2の内部電極に接続され、前記第1および第2の主面の一部と前記第1および第2の側面の一部を覆う第2の外部電極を含み、
    少なくとも前記第1の内部電極と前記第2の内部電極との間の前記セラミック層のうちの最外層の厚みを内層部のセラミック層の厚みより大きくした、積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記セラミック本体の前記第1および第2の側面が対向する方向の長さが前記セラミック本体の前記第1および第2の端面が対向する方向の長さより長い、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記セラミック層の積層数が200枚以上である、請求項1または請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 互いに対向する第1および第2の主面、前記第1および第2の主面と直交する第1および第2の端面、および前記第1および第2の主面と直交しかつ前記第1および第2の端面と直交する第1および第2の側面を有するセラミック本体、
    前記セラミック本体の内部においてセラミック層を挟んで配置される第1および第2の内部電極、
    前記セラミック本体の前記第1の端面において前記第1の内部電極に接続され、前記第1および第2の主面の一部と前記第1および第2の側面の一部を覆う第1の外部電極、
    前記セラミック本体の前記第2の端面において前記第1の内部電極に接続され、前記第1および第2の主面の一部と前記第1および第2の側面の一部を覆う第2の外部電極、
    前記セラミック本体の前記第1の側面において前記第2の内部電極に接続され、前記第1および第2の主面の一部を覆う第3の外部電極、および
    前記セラミック本体の前記第2の側面において前記第2の内部電極に接続され、前記第1および第2の主面の一部を覆う第4の外部電極を含み、
    少なくとも前記第1の内部電極と前記第2の内部電極との間の前記セラミック層のうちの最外層の厚みを内層部のセラミック層の厚みより大きくした、積層セラミックコンデンサ。
  5. 互いに対向する第1および第2の主面、前記第1および第2の主面と直交する第1および第2の端面、および前記第1および第2の主面と直交しかつ前記第1および第2の端面と直交する第1および第2の側面を有するセラミック本体、
    前記セラミック本体の内部においてセラミック層を挟んで配置される第1および第2の内部電極、
    前記セラミック本体の前記第1の端面において前記第1の内部電極に接続され、前記第1および第2の主面の一部と前記第1および第2の側面の一部を覆う第1の外部電極、および
    前記セラミック本体の前記第2の端面において前記第2の内部電極に接続され、前記第1および第2の主面の一部と前記第1および第2の側面の一部を覆う第2の外部電極を含み、
    前記セラミック本体の前記第1および第2の側面が対向する方向の長さが前記セラミック本体の前記第1および第2の端面が対向する方向の長さより長く、
    少なくとも前記第1の内部電極と前記第2の内部電極との間の前記セラミック層のうちの最外層の厚みが内層部のセラミック層の厚みの1.06〜1.14倍である、積層セラミックコンデンサ。
  6. 互いに対向する第1および第2の主面、前記第1および第2の主面と直交する第1および第2の端面、および前記第1および第2の主面と直交しかつ前記第1および第2の端面と直交する第1および第2の側面を有するセラミック本体、
    前記セラミック本体の内部においてセラミック層を挟んで配置される第1および第2の内部電極からなる内層部、
    前記内層部の上層と下層に設けられるSiを含むセラミックからなる外層部、
    前記セラミック本体の前記第1の端面において前記第1の内部電極に接続され、前記第1および第2の主面の一部と前記第1および第2の側面の一部を覆う第1の外部電極、および
    前記セラミック本体の前記第2の端面において前記第2の内部電極に接続され、前記第1および第2の主面の一部と前記第1および第2の側面の一部を覆う第2の外部電極を含み、
    前記外層部にはセラミック部を介して少なくとも2つの内部電極が設けられており、前記外層部において2つの内部電極が対向する長さは、前記内層部において2つの内部電極が対向する長さより長い、積層セラミックコンデンサ。
  7. 互いに対向する第1および第2の主面、前記第1および第2の主面と直交する第1および第2の端面、および前記第1および第2の主面と直交しかつ前記第1および第2の端面と直交する第1および第2の側面を有するセラミック本体、
    前記セラミック本体の内部においてセラミック層を挟んで配置される第1および第2の内部電極からなる内層部、
    前記内層部の上層と下層に設けられるSiを含むセラミックからなる外層部、
    前記セラミック本体の前記第1の端面において前記第1の内部電極に接続され、前記第1および第2の主面の一部と前記第1および第2の側面の一部を覆う第1の外部電極、および
    前記セラミック本体の前記第2の端面において前記第2の内部電極に接続され、前記第1および第2の主面の一部と前記第1および第2の側面の一部を覆う第2の外部電極を含み、
    前記外層部にはセラミック部を介して少なくとも2つの内部電極が設けられており、前記外層部において2つの内部電極が対向する長さは、前記内層部において2つの内部電極が対向する長さより長く、前記外層部において2つの内部電極が対向する領域のSi量が前記内層部において2つの内部電極が対向する領域のSi量より多い、積層セラミックコンデンサ。
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