JP2015025846A - クリーニング装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クリーニングローラーとして発泡ローラーを使用する場合において、発泡ローラーにより除去されたトナーが転写ベルトの表面にトナーが再付着することを防止して、転写ベルトに対する良好なクリーニングを実現することが可能なクリーニング装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】クリーニング装置は、第1のクリーニング部194と第2のクリーニング部196とを備える。第1のクリーニング部194は、第1の回収ローラー202に対して、第1の発泡ローラー200から第1の回収ローラー202に第1の発泡ローラー200で逆帯電化したトナーを静電的に付着させる電圧を印加する。第2のクリーニング部196は、第2の回収ローラー222に対して、第2の発泡ローラー220から第2の回収ローラー222に第2の発泡ローラー220で逆帯電化したトナーを静電的に付着させる電圧を印加する。【選択図】図3
Description
本発明は、クリーニング装置および画像形成装置に関する。
一般に、電子写真プロセス技術を利用した画像形成装置(プリンター、複写機、ファクシミリ等)は、帯電した感光体に対して、画像データに基づくレーザー光を照射(露光)することにより静電潜像を形成する。そして、静電潜像が形成された感光体(像担持体)へ現像装置よりトナーを供給することにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。さらに、このトナー像を直接又は間接的に用紙に転写させた後、加熱、加圧して定着させることにより用紙に画像を形成する。
例えば、中間転写ベルト方式の画像形成装置では、感光体に形成されたトナー像は中間転写ベルトに転写され、この中間転写ベルトに転写されたトナー像が用紙に転写される。この過程で、トナーは完全に用紙に転写されずに中間転写ベルトの表面に残留する。残留するトナーは新たな画像形成の妨げとなり、良好な転写画像を得られない原因となる。そのため、画像形成装置には、残留するトナーを除去するためのクリーニング装置が備えられている。
クリーニング装置には、中間転写ベルトの表面上のトナーを除去するクリーニングローラーが備えられている。特にプロダクションプリント等の軽印刷に用いられる画像形成装置では、多量のトナーが高い頻度で中間転写ベルトに転写される。そのため、プロダクションプリント用の画像形成装置では、クリーニングローラーに対して、多量のトナーを瞬時に除去する機能が求められている。この除去機能を確保するため、クリーニングローラーとしてブラシローラーが使用されている(例えば、特許文献1〜5を参照)。
しかしながら、クリーニングローラーとしてブラシローラーを使用すると、ブラシローラーが中間転写ベルト上に残留するトナーを除去する際、ブラシローラーとトナーとの間で放電が起き、中間転写ベルト上のトナーにフィルミング現象(中間転写ベルトに対してトナーの添加剤等が薄膜上に付着する現象)が発生するという問題があった。フィルミング現象が発生することにより、中間転写ベルトの平滑性の低下や抵抗上昇が起こり、その後、形成される画像に濃淡差が発生する等の画像不良を招く。
一方、クリーニングローラーとして中間転写ベルトとの接触面積が広い、すなわち放電点が少ない発泡ローラーを使用すると、発泡ローラーが中間転写ベルト上に残留するトナーを除去する際、中間転写ベルト上のトナーにフィルミング現象が発生しにくくさせることができる。
しかしながら、ブラシローラーに比べて、発泡ローラーに取り込まれたトナーは、当該発泡ローラーに印加されたバイアス電圧の影響を受けて逆帯電化されやすい。そのため、発泡ローラーにより一旦除去され、逆帯電化されたトナーは、発泡ローラーの側から中間転写ベルトの表面に再付着しやすく、中間転写ベルトに対する良好なクリーニングを実現することができないという問題があった。
なお、特許文献1〜5に記載の技術は、クリーニングローラーとしてブラシローラーを使用することを前提としており、発泡ローラーにより一旦除去されたトナーが中間転写ベルトの表面に再付着することを防止することを目的としたものではなく、したがってそのための構成を有していない。
本発明の目的は、クリーニングローラーとして発泡ローラーを使用する場合において、発泡ローラーにより除去されたトナーが転写ベルトの表面にトナーが再付着することを防止して、転写ベルトに対する良好なクリーニングを実現することが可能なクリーニング装置および画像形成装置を提供することである。
本発明に係るクリーニング装置は、
転写ベルトに対して接触しながら回転可能に配置され、前記転写ベルト上に残留する第1極性のトナーを除去する第1の発泡ローラーと、
前記第1の発泡ローラーに対して接触しながら回転可能に配置され、前記第1の発泡ローラーに付着したトナーを回収する第1の回収ローラーと、
前記第1の発泡ローラーに対して、前記転写ベルト上から前記第1の発泡ローラーに前記第1極性のトナーを静電的に付着させ、逆帯電化させる電圧を印加するとともに、前記第1の回収ローラーに対して、前記第1の発泡ローラーから前記第1の回収ローラーに前記第1の発泡ローラーで逆帯電化したトナーを静電的に付着させる電圧を印加する第1の電圧印加部と、を有する第1のクリーニング部と、
前記転写ベルトの走行方向における前記第1の発泡ローラーの下流側において、前記転写ベルトに対して接触しながら回転可能に配置され、前記転写ベルト上に残留する前記第1極性の逆極性である第2極性のトナーを除去する第2の発泡ローラーと、
前記第2の発泡ローラーに対して接触しながら回転可能に配置され、前記第2の発泡ローラーに付着したトナーを回収する第2の回収ローラーと、
前記第2の発泡ローラーに対して、前記転写ベルト上から前記第2の発泡ローラーに前記第2極性のトナーを静電的に付着させ、逆帯電化させる電圧を印加するとともに、前記第2の回収ローラーに対して、前記第2の発泡ローラーから前記第2の回収ローラーに前記第2の発泡ローラーで逆帯電化したトナーを静電的に付着させる電圧を印加する第2の電圧印加部と、を有する第2のクリーニング部と、
を備えることを特徴とする。
転写ベルトに対して接触しながら回転可能に配置され、前記転写ベルト上に残留する第1極性のトナーを除去する第1の発泡ローラーと、
前記第1の発泡ローラーに対して接触しながら回転可能に配置され、前記第1の発泡ローラーに付着したトナーを回収する第1の回収ローラーと、
前記第1の発泡ローラーに対して、前記転写ベルト上から前記第1の発泡ローラーに前記第1極性のトナーを静電的に付着させ、逆帯電化させる電圧を印加するとともに、前記第1の回収ローラーに対して、前記第1の発泡ローラーから前記第1の回収ローラーに前記第1の発泡ローラーで逆帯電化したトナーを静電的に付着させる電圧を印加する第1の電圧印加部と、を有する第1のクリーニング部と、
前記転写ベルトの走行方向における前記第1の発泡ローラーの下流側において、前記転写ベルトに対して接触しながら回転可能に配置され、前記転写ベルト上に残留する前記第1極性の逆極性である第2極性のトナーを除去する第2の発泡ローラーと、
前記第2の発泡ローラーに対して接触しながら回転可能に配置され、前記第2の発泡ローラーに付着したトナーを回収する第2の回収ローラーと、
前記第2の発泡ローラーに対して、前記転写ベルト上から前記第2の発泡ローラーに前記第2極性のトナーを静電的に付着させ、逆帯電化させる電圧を印加するとともに、前記第2の回収ローラーに対して、前記第2の発泡ローラーから前記第2の回収ローラーに前記第2の発泡ローラーで逆帯電化したトナーを静電的に付着させる電圧を印加する第2の電圧印加部と、を有する第2のクリーニング部と、
を備えることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、上記クリーニング装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、クリーニング装置は、第1のクリーニング部と第2のクリーニング部とを備えるので、中間転写ベルト上にプラス極性とマイナス極性のトナーが混在して残留していても、両極性のトナーを効率良く除去することができる。具体的には、第1の発泡ローラーにより除去された後に逆帯電化されたトナー(例えば、マイナス極性)に対して、第1の発泡ローラーから第1の回収ローラーに向かう方向の静電力が作用する。また、第2の発泡ローラーにより除去された後に逆帯電化されたトナー(例えば、プラス極性)に対して、第2の発泡ローラーから第2の回収ローラーに向かう方向の静電力が作用する。これらにより、第1および第2の発泡ローラーにより一旦除去され、逆帯電化されたトナー(プラス極性およびマイナス極性)は、第1および第2の発泡ローラーの側から転写ベルトの表面に再付着する前に、第1および第2の回収ローラーに効率良く移動することとなる。したがって、転写ベルトに対する良好なクリーニングを実現することができる。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[画像形成装置1の構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す。図1、2に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に転写(一次転写)し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙Sに転写(二次転写)することにより、画像を形成する。
[画像形成装置1の構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す。図1、2に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に転写(一次転写)し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙Sに転写(二次転写)することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
図2に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60、及び制御部100を備える。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103等を備える。CPU101は、ROM102から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部100は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部100は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて用紙Sに画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11及び原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11により、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることが可能となる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部100から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部100に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部100の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示すこととする。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、及びドラムクリーニング装置415等を備える。
感光体ドラム413は、例えばドラム径が80[mm]のアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。電荷発生層は、電荷発生材料(例えばフタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光により一対の正電荷と負電荷を発生する。電荷輸送層は、正孔輸送性材料(電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。
制御部100が感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413は一定の周速度で回転する。
帯電装置414は、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成されることとなる。
現像装置412は、二成分現像方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレード等を有し、一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーを除去する。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424、及びベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも一つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部におけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
中間転写ベルト421は、導電性および弾性を有するベルトであり、表面に体積抵抗率が8〜11[logΩ・cm]である高抵抗層を有する。中間転写ベルト421上には、プラス極性とマイナス極性のトナー190が混在して残留している。中間転写ベルト421は、制御部100からの制御信号によって回転駆動される。なお、中間転写ベルト421については、導電性および弾性を有するものであれば、材質、厚さおよび硬度を限定しない。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるローラー423B(以下「バックアップローラー423B」と称する)に対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側(一次転写ローラー422と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙Sに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、用紙Sの裏面側(二次転写ローラー424と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙Sに静電的に転写される。トナー像が転写された用紙Sは定着部60に向けて搬送される。
ベルトクリーニング装置426(本発明の「クリーニング装置」に対応)は、二次転写後に中間転写ベルト421(本発明の「転写ベルト」に対応)の表面に残留する転写残トナーを除去する。ベルトクリーニング装置426の具体的な構成については後述する。なお、二次転写ローラー424に代えて、二次転写ローラーを含む複数の支持ローラーに、二次転写ベルトがループ状に張架された構成(いわゆるベルト式の二次転写ユニット)を採用しても良い。
定着部60は、用紙Sの定着面(トナー像が形成されている面)側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60A、用紙Sの裏面(定着面の反対の面)側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60B、及び加熱源60C等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙Sを狭持して搬送する定着ニップが形成される。
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。また、定着器Fには、エアを吹き付けることにより、定着面側部材又は裏面側支持部材から用紙Sを分離させるエア分離ユニットが配置されていても良い。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52、及び搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類ごとに収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53a等の複数の搬送ローラー対を有する。
給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
[ベルトクリーニング装置426の要部構成]
次に、図3を参照し、ベルトクリーニング装置426の要部構成について説明する。ベルトクリーニング装置426は、第1のクリーニング部194、第2のクリーニング部196を備える。第1のクリーニング部194は、第1の発泡ローラー200、第1の回収ローラー202、第1のスクレーパー204、第1のバイアス電源206(第1の電圧印加部)、及び第1のクリーニング対向ローラー210を備える。
次に、図3を参照し、ベルトクリーニング装置426の要部構成について説明する。ベルトクリーニング装置426は、第1のクリーニング部194、第2のクリーニング部196を備える。第1のクリーニング部194は、第1の発泡ローラー200、第1の回収ローラー202、第1のスクレーパー204、第1のバイアス電源206(第1の電圧印加部)、及び第1のクリーニング対向ローラー210を備える。
第1の発泡ローラー200は、芯金と、芯金の外周を覆う弾性層とを有している。芯金の材質は、アルミ等の金属である。弾性層の材質は、導電性を有するポリウレタンフォームである。第1の発泡ローラー200は、中間転写ベルト421に対して接触しながら回転可能に配置され、中間転写ベルト421上に残留するプラス極性(本発明の「第1極性」に対応)のトナー190を除去するためのクリーニングローラーである。第1の発泡ローラー200は、中間転写ベルト421上のトナー190を好適に除去するため、制御部100からの制御信号によって、中間転写ベルト421に対してカウンター方向(互いに対向する面が逆方向に移動する回転方向)に回転駆動される。
第1の回収ローラー202は、ステンレス等からなる芯金の表面にアクリル系のUV硬化樹脂層(抵抗層)を被覆した筒状のローラーである。第1の回収ローラー202は、第1の発泡ローラー200の表面上に付着したトナー190を回収するためのローラーである。したがって、第1の回収ローラー202は、その外面の一部が第1の発泡ローラー200の弾性層(表面)に対して接触しながら回転可能に配置されている。第1の回収ローラー202の表面には、平滑性や耐久性を向上させるため、メッキ等を施しても良い。第1の回収ローラー202は、制御部100からの制御信号によって、第1の発泡ローラー200に対してカウンター方向に回転駆動される。
第1のスクレーパー204は、金属製の板材、または、エラストマー製の弾性ブレードである。第1のスクレーパー204は、先端部が第1の回収ローラー202に押し付けられており、第1の回収ローラー202の表面に付着したトナー190を機械的に掻き取る。
第1のクリーニング対向ローラー210は、鉄,アルミ,ステンレス等の金属からなる筒状のローラーである。第1のクリーニング対向ローラー210は、自由回転可能に取り付けられており、中間転写ベルト421の回転に従動する。つまり、第1のクリーニング対向ローラー210は、中間転写ベルト421の回転速度と同じ速度で回転駆動される。また、第1のクリーニング対向ローラー210は、例えば接地電位に保持される。
第1のクリーニング対向ローラー210は、中間転写ベルト421を挟んで第1の発泡ローラー200に対向して配設されている。第1のクリーニング対向ローラー210は、押圧バネ(図示せず)によって中間転写ベルト421の方向に所定の圧力(例えば、6[N/m])で押圧されている。さらに、第1のクリーニング対向ローラー210が比較的硬い金属ローラーであることにより、中間転写ベルト421の表面と第1の発泡ローラー200とが当接する均一なクリーニングニップが形成される。また、第1のクリーニング対向ローラー210は、クリーニングニップの幅を十分に確保して良好なクリーニング性能を得るため、中間転写ベルト421の走行方向(図中上方向、以下同じ)において第1の発泡ローラー200から所定距離(例えば、2[mm])だけ下流側に配置されている。第1のクリーニング対向ローラー210は、接地されており、中間転写ベルト421に蓄積された電荷をグランドに逃がすことができる。
第1のバイアス電源206は、第1の発泡ローラー200および第1の回収ローラー202に接続され、それぞれに対して所定の電圧を印加する。第1のバイアス電源206による電圧の印加動作は、制御部100によって制御される。なお、第1のバイアス電源206の電源形態は、定電流制御でも定電圧制御でも良い。ただし、確実に電位差を確保するためには、定電圧制御とすることが好ましい。
第1のバイアス電源206は、制御部100からの制御信号によって、マイナス極性のバイアス電圧を第1の発泡ローラー200に印加する。また、第1のクリーニング対向ローラー210は、接地されている。これにより、中間転写ベルト421と第1の発泡ローラー200との間では、中間転写ベルト421上に残留するプラス極性のトナー190に対して、中間転写ベルト421から第1の発泡ローラー200に向かう方向の静電力が作用する。よって、中間転写ベルト421上に残留するプラス極性のトナー190は、第1の発泡ローラー200に付着する。その後、第1の発泡ローラー200に付着したトナー190は、第1の発泡ローラー200に印加されるバイアス電圧によりプラス極性からマイナス極性に逆帯電化される。
第1のバイアス電源206は、制御部100からの制御信号によって、マイナス極性のバイアス電圧を第1の回収ローラー202に印加する。すなわち、第1の発泡ローラー200および第1の回収ローラー202には、同極性の電位が設定される。
本実施の形態では、第1の発泡ローラー200に印加されるバイアス電圧(例えば、−2000[V])は、第1の回収ローラー202に印加されるバイアス電圧(例えば、−1500[V])より低い。つまり、第1の発泡ローラー200の電位の絶対値は、第1の回収ローラー202の電位の絶対値より高く設定される。これにより、第1の発泡ローラー200と第1の回収ローラー202との間では、マイナス極性に逆帯電化されたトナー190に対して、第1の発泡ローラー200から第1の回収ローラー202に向かう方向の静電力が作用する。つまり、第1の発泡ローラー200に付着して逆帯電化されたトナー190は、第1の回収ローラー202に効率良く移動するので、中間転写ベルト421に再付着することはない。第1の回収ローラー202に移動したトナー190は、第1のスクレーパー204によって第1の回収ローラー202の表面から掻き落とされる。
本実施の形態では、第1の発泡ローラー200に印加されるバイアス電圧(例えば、−2000[V])は、第1の回収ローラー202に印加されるバイアス電圧(例えば、−1500[V])より低い。つまり、第1の発泡ローラー200の電位の絶対値は、第1の回収ローラー202の電位の絶対値より高く設定される。これにより、第1の発泡ローラー200と第1の回収ローラー202との間では、マイナス極性に逆帯電化されたトナー190に対して、第1の発泡ローラー200から第1の回収ローラー202に向かう方向の静電力が作用する。つまり、第1の発泡ローラー200に付着して逆帯電化されたトナー190は、第1の回収ローラー202に効率良く移動するので、中間転写ベルト421に再付着することはない。第1の回収ローラー202に移動したトナー190は、第1のスクレーパー204によって第1の回収ローラー202の表面から掻き落とされる。
第2のクリーニング部196は、中間転写ベルト421の走行方向における第1のクリーニング部194の下流側に配置される。第2のクリーニング部196は、第2の発泡ローラー220、第2の回収ローラー222、第2のスクレーパー224、第2のバイアス電源226(第2の電圧印加部)、及び第2のクリーニング対向ローラー230を備える。すなわち、第2のクリーニング部196は、第1のクリーニング部194とほぼ同様の構成を有する。第1のクリーニング部194が、プラス極性のトナー190を除去するのに対して、第2のクリーニング部196は、マイナス極性のトナー190を除去する。
第2のバイアス電源226は、第2の発泡ローラー220および第2の回収ローラー222に接続され、それぞれに対して所定の電圧を印加する。第2のバイアス電源226による電圧の印加動作は、制御部100によって制御される。なお、第2のバイアス電源226の電源形態は、定電流制御でも定電圧制御でも良い。ただし、確実に電位差を確保するためには、定電圧制御とすることが好ましい。
第2のバイアス電源226は、制御部100からの制御信号によって、プラス極性のバイアス電圧を発泡ローラー220に印加する。また、第2のクリーニング対向ローラー230は、接地されている。これにより、中間転写ベルト421と第2の発泡ローラー220との間では、中間転写ベルト421上に残留するマイナス極性のトナー190に対して、中間転写ベルト421から第2の発泡ローラー220に向かう方向の静電力が作用する。よって、中間転写ベルト421上に残留するマイナス極性のトナー190は、第2の発泡ローラー220に付着する。その後、第2の発泡ローラー220に付着したトナー190は、第2の発泡ローラー220に印加されるバイアス電圧によりマイナス極性からプラス極性に逆帯電化される。
第2のバイアス電源226は、制御部100からの制御信号によって、プラス極性のバイアス電圧を第2の回収ローラー222に印加する。すなわち、第2の発泡ローラー220および第2の回収ローラー222には、同極性の電位が設定される。
本実施の形態では、第2の発泡ローラー220に印加されるバイアス電圧(例えば、+2000[V])は、第2の回収ローラー222に印加されるバイアス電圧(例えば、+1500[V])より高い。つまり、第2の発泡ローラー220の電位の絶対値は、第2の回収ローラー222の電位の絶対値より高く設定される。これにより、第2の発泡ローラー220と第2の回収ローラー222との間では、プラス極性に逆帯電化されたトナー190に対して、第2の発泡ローラー220から第2の回収ローラー222に向かう方向の静電力が作用する。つまり、第2の発泡ローラー220に付着して逆帯電化されたトナー190は、第2の回収ローラー222に効率良く移動するので、中間転写ベルト421に再付着することはない。第2の回収ローラー222に移動したトナー190は、第2のスクレーパー224によって第2の回収ローラー222の表面から掻き落とされる。
本実施の形態では、第2の発泡ローラー220に印加されるバイアス電圧(例えば、+2000[V])は、第2の回収ローラー222に印加されるバイアス電圧(例えば、+1500[V])より高い。つまり、第2の発泡ローラー220の電位の絶対値は、第2の回収ローラー222の電位の絶対値より高く設定される。これにより、第2の発泡ローラー220と第2の回収ローラー222との間では、プラス極性に逆帯電化されたトナー190に対して、第2の発泡ローラー220から第2の回収ローラー222に向かう方向の静電力が作用する。つまり、第2の発泡ローラー220に付着して逆帯電化されたトナー190は、第2の回収ローラー222に効率良く移動するので、中間転写ベルト421に再付着することはない。第2の回収ローラー222に移動したトナー190は、第2のスクレーパー224によって第2の回収ローラー222の表面から掻き落とされる。
[本実施の形態における効果]
以上詳しく説明したように、本実施の形態では、ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421に対して接触しながら回転可能に配置され、中間転写ベルト421上に残留するプラス極性のトナーを除去する第1の発泡ローラー200と、第1の発泡ローラー200に対して接触しながら回転可能に配置され、第1の発泡ローラー200に付着したトナーを回収する第1の回収ローラー202と、第1の発泡ローラー200に対して、中間転写ベルト421上から第1の発泡ローラー200にプラス極性のトナーを静電的に付着させ、逆帯電化させる電圧を印加するとともに、第1の回収ローラー202に対して、第1の発泡ローラー200から第1の回収ローラー202に第1の発泡ローラー200で逆帯電化したトナーを静電的に付着させる電圧を印加する第1のバイアス電源206と、を有する第1のクリーニング部194と、中間転写ベルト421の走行方向における第1の発泡ローラー200の下流側において、中間転写ベルト421に対して接触しながら回転可能に配置され、中間転写ベルト421上に残留するマイナス極性のトナーを除去する第2の発泡ローラー220と、第2の発泡ローラー220に対して接触しながら回転可能に配置され、第2の発泡ローラー220に付着したトナーを回収する第2の回収ローラー222と、第2の発泡ローラー220に対して、中間転写ベルト421上から第2の発泡ローラー220にマイナス極性のトナーを静電的に付着させ、逆帯電化させる電圧を印加するとともに、第2の回収ローラー222に対して、第2の発泡ローラー220から第2の回収ローラー222に第2の発泡ローラー220で逆帯電化したトナーを静電的に付着させる電圧を印加する第2のバイアス電源226と、を有する第2のクリーニング部196とを備える。
以上詳しく説明したように、本実施の形態では、ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421に対して接触しながら回転可能に配置され、中間転写ベルト421上に残留するプラス極性のトナーを除去する第1の発泡ローラー200と、第1の発泡ローラー200に対して接触しながら回転可能に配置され、第1の発泡ローラー200に付着したトナーを回収する第1の回収ローラー202と、第1の発泡ローラー200に対して、中間転写ベルト421上から第1の発泡ローラー200にプラス極性のトナーを静電的に付着させ、逆帯電化させる電圧を印加するとともに、第1の回収ローラー202に対して、第1の発泡ローラー200から第1の回収ローラー202に第1の発泡ローラー200で逆帯電化したトナーを静電的に付着させる電圧を印加する第1のバイアス電源206と、を有する第1のクリーニング部194と、中間転写ベルト421の走行方向における第1の発泡ローラー200の下流側において、中間転写ベルト421に対して接触しながら回転可能に配置され、中間転写ベルト421上に残留するマイナス極性のトナーを除去する第2の発泡ローラー220と、第2の発泡ローラー220に対して接触しながら回転可能に配置され、第2の発泡ローラー220に付着したトナーを回収する第2の回収ローラー222と、第2の発泡ローラー220に対して、中間転写ベルト421上から第2の発泡ローラー220にマイナス極性のトナーを静電的に付着させ、逆帯電化させる電圧を印加するとともに、第2の回収ローラー222に対して、第2の発泡ローラー220から第2の回収ローラー222に第2の発泡ローラー220で逆帯電化したトナーを静電的に付着させる電圧を印加する第2のバイアス電源226と、を有する第2のクリーニング部196とを備える。
このように構成した本実施の形態によれば、クリーニング装置は、第1のクリーニング部194と第2のクリーニング部196とを備えるので、中間転写ベルト上にプラス極性とマイナス極性のトナーが混在して残留していても、両極性のトナーを効率良く除去することができる。具体的には、第1の発泡ローラー200により除去された後に逆帯電化されたトナー190(マイナス極性)に対して、第1の発泡ローラー200から第1の回収ローラー202に向かう方向の静電力が作用する。これにより、第1の発泡ローラー200により一旦除去され、逆帯電化されたトナー190(プラス極性)は、第1の発泡ローラー200の側から中間転写ベルト421の表面に再付着する前に、第1の回収ローラー202に効率良く移動することとなる。また、第2の発泡ローラー220により除去された後に逆帯電化されたトナー190(プラス極性)に対して、第2の発泡ローラー220から第2の回収ローラー222に向かう方向の静電力が作用する。これにより、第2の発泡ローラー220により一旦除去され、逆帯電化されたトナー190(マイナス極性)は、第2の発泡ローラー220の側から中間転写ベルト421の表面に再付着する前に、第2の回収ローラー222に効率良く移動することとなる。
したがって、中間転写ベルト421に対する良好なクリーニングを実現することができる。
したがって、中間転写ベルト421に対する良好なクリーニングを実現することができる。
[変形例]
なお、上記実施の形態では、中間転写ベルト421が本発明の「転写ベルト」に対応する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像形成装置1が中間転写ベルト421上のトナー190を用紙に転写するための2次転写ベルトを備えている場合には、当該2次転写ベルトが本発明の「転写ベルト」に対応しても良い。この場合、転写動作によっても用紙に転写されることなく2次転写ベルトに残留したトナー190について、本発明を適用すれば適切に除去することができる。
なお、上記実施の形態では、中間転写ベルト421が本発明の「転写ベルト」に対応する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像形成装置1が中間転写ベルト421上のトナー190を用紙に転写するための2次転写ベルトを備えている場合には、当該2次転写ベルトが本発明の「転写ベルト」に対応しても良い。この場合、転写動作によっても用紙に転写されることなく2次転写ベルトに残留したトナー190について、本発明を適用すれば適切に除去することができる。
また、上記実施の形態では、第2のクリーニング部196は、中間転写ベルト421の走行方向における第1のクリーニング部194の下流側に配置される例について説明したが、中間転写ベルト421の走行方向における第1のクリーニング部194の上流側に配置されても良い。
また、上記実施の形態では、第2の発泡ローラー220に印加されるバイアス電圧(例えば、+2000[V])を、第2の回収ローラー222に印加されるバイアス電圧(例えば、+1500[V])より高くすることによって、プラス極性に逆帯電化されたトナー190に対して第2の発泡ローラー220から第2の回収ローラー222に向かう方向の静電力を作用させる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2の発泡ローラー220に対してのみバイアス電圧(例えば、+2000[V])を印加するとともに、第2の回収ローラー222を接地することによって、プラス極性に逆帯電化されたトナー190に対して第2の発泡ローラー220から第2の回収ローラー222に向かう方向の静電力を作用させても良い。この構成により、第2の回収ローラー222に対する印加動作の制御が不要となる。
また、上記実施の形態では、第1の発泡ローラー200に印加されるバイアス電圧(例えば、−2000[V])を、第1の回収ローラー202に印加されるバイアス電圧(例えば、−1500[V])より低くすることによって、マイナス極性に逆帯電化されたトナー190に対して第1の発泡ローラー200から第1の回収ローラー202に向かう方向の静電力を作用させる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1の発泡ローラー200に対してのみバイアス電圧(例えば、−2000[V])を印加するとともに、第1の回収ローラー202を接地することによって、マイナス極性に逆帯電化されたトナー190に対して第1の発泡ローラー200から第1の回収ローラー202に向かう方向の静電力を作用させても良い。この構成により、第1の回収ローラー202に対する印加動作の制御が不要となる。
また、上記実施の形態において、第1の発泡ローラー200および第1の回収ローラー202には、逆極性の電位が設定されても良い。例えば、第1の発泡ローラー200の電位として−2000[V]が設定され、第1の回収ローラー202の電位として+2500[V]が設定されても良い。また、第2の発泡ローラー220および第2の回収ローラー222には、逆極性の電位が設定されても良い。例えば、第2の発泡ローラー220の電位として+2000[V]が設定され、第2の回収ローラー222の電位として−2500[V]が設定されても良い。
また、上記実施の形態では、クリーニング部194,196が2つである例について説明したが、1つでも良いし、3つ以上でも良い。クリーニング部が1つである場合は、中間転写ベルト421の走行方向におけるクリーニング部の上流側において、中間転写ベルト421上に残留するトナーの極性を揃える帯電器(PCC)が設けられる。以下では、クリーニング部が3つである場合について説明する。
図4に示すように、ベルトクリーニング装置426は、図3に示す構成の他に、第3のクリーニング部198を備える。第3のクリーニング部198は、中間転写ベルト421の走行方向における第2のクリーニング部196の下流側に配置される。第3のクリーニング部198は、第3の発泡ローラー240、第3の回収ローラー242、第3のスクレーパー244、第3のバイアス電源246(第3の電圧印加部)、及び第3のクリーニング対向ローラー250を備える。すなわち、第3のクリーニング部198は、第1のクリーニング部194とほぼ同様の構成を有する。なお、第3のクリーニング部198は、中間転写ベルト421の走行方向における第2のクリーニング部196の上流側に配置されても良い。
図4に示す構成では、第1および第2のクリーニング部194,196により除去しきれなかった少量のトナー190(プラス極性に帯電)を電気的および機械的に除去することができる。よって、図3に示す構成に比べて、中間転写ベルト421に対するより良好なクリーニングを実現することができる。
また、上記実施の形態において、ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の走行方向における第1のクリーニング部194の上流側においてハードローラー260を備えても良い。この場合におけるベルトクリーニング装置426の要部構成について、図5を参照し、説明する。ここでは、図3に示すベルトクリーニング装置426と異なる点について説明する。
図5に示すように、ベルトクリーニング装置426は、図3に示す構成の他に、ハードローラー260、スクレーパー262、バイアス電源264およびクリーニング対向ローラー266を備える。ハードローラー260には、バイアス電源264が接続されている。なお、図5に示す構成では、第1および第2の発泡ローラー200,220および第1および第2の回収ローラー202,222に印加されるバイアス電圧の極性は、図3に示す構成における極性と逆になっている。
ハードローラー260は、導電性を有し、スクレーパー262が当接しても摩耗しない程度の硬度を有する。具体的には、ハードローラー260は、硬度が100〜120(ロックウェル硬度Mスケール)程度であるフェノール樹脂(抵抗層)を有する。ハードローラー260は、押出成形した樹脂パイプに金属の芯金を圧入して形成される。ハードローラー260は、表面に体積抵抗率が7〜9[logΩ・cm]である高抵抗層を有する。
ハードローラー260は、中間転写ベルト421の表面に対して接触しながら回転可能に配置され、中間転写ベルト421上に残留するトナー190を除去する。ハードローラー260に過剰な負荷が掛かることを防止するため、中間転写ベルト421に対してウイズ方向(互いに対向する面が同方向に移動する回転方向)に回転する。ハードローラー260は、制御部100からの制御信号によって回転駆動される。
バイアス電源264は、制御部100からの制御信号によって、マイナス極性の電圧をハードローラー260に印加する。また、クリーニング対向ローラー266は、接地されている。これにより、中間転写ベルト421とハードローラー260との間では、中間転写ベルト421上に残留するプラス極性のトナー190に対して、中間転写ベルト421からハードローラー260に向かう方向の静電力が作用する。ハードローラー260に付着したトナー190は、スクレーパー262によってハードローラー260の表面から掻き落とされる。
図5に示す構成では、図3に示す構成と比べて、ハードローラー260を用いて、中間転写ベルト421上に残留するプラス極性のトナー190をプレクリーニングすることができる。ひいては、第2のクリーニング部196により除去すべき、プラスに帯電したトナー量を減少させることができる。また、中間転写ベルト421上に残留するトナー190のうち0付近でプラス極性またはマイナス極性に帯電するトナー190は、より強くマイナス側に帯電されるため、マイナスに帯電したトナー190を第1のクリーニング部194で効率よく除去することができる。
また、上記実施の形態において、ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の走行方向における第2のクリーニング部196の下流側においてハードローラー260を備えても良い。
図6に示す構成では、図3に示す構成と比べて、ハードローラー260を用いて、第1のクリーニング部194により除去しきれなかった少量のトナー190(プラス極性に帯電)を電気的および機械的に除去することができる。よって、図3に示す構成に比べて、中間転写ベルト421に対するより良好なクリーニングを実現することができる。
その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 画像形成装置
10 画像読取部
20 操作表示部
21 表示部
22 操作部
30 画像処理部
40 画像形成部
50 用紙搬送部
60 定着部
71 通信部
72 記憶部
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
190 トナー
194 第1のクリーニング部
196 第2のクリーニング部
200 第1の発泡ローラー
202 第1の回収ローラー
204 第1のスクレーパー
206 第1のバイアス電源
210 第1のクリーニング対向ローラー
220 第2の発泡ローラー
222 第2の回収ローラー
224 第2のスクレーパー
226 第2のバイアス電源
230 第2のクリーニング対向ローラー
240 第3の発泡ローラー
242 第3の回収ローラー
244 第3のスクレーパー
246 第3のバイアス電源
250 第3のクリーニング対向ローラー
260 ハードローラー
421 中間転写ベルト
426 ベルトクリーニング装置
10 画像読取部
20 操作表示部
21 表示部
22 操作部
30 画像処理部
40 画像形成部
50 用紙搬送部
60 定着部
71 通信部
72 記憶部
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
190 トナー
194 第1のクリーニング部
196 第2のクリーニング部
200 第1の発泡ローラー
202 第1の回収ローラー
204 第1のスクレーパー
206 第1のバイアス電源
210 第1のクリーニング対向ローラー
220 第2の発泡ローラー
222 第2の回収ローラー
224 第2のスクレーパー
226 第2のバイアス電源
230 第2のクリーニング対向ローラー
240 第3の発泡ローラー
242 第3の回収ローラー
244 第3のスクレーパー
246 第3のバイアス電源
250 第3のクリーニング対向ローラー
260 ハードローラー
421 中間転写ベルト
426 ベルトクリーニング装置
Claims (7)
- 転写ベルトに対して接触しながら回転可能に配置され、前記転写ベルト上に残留する第1極性のトナーを除去する第1の発泡ローラーと、
前記第1の発泡ローラーに対して接触しながら回転可能に配置され、前記第1の発泡ローラーに付着したトナーを回収する第1の回収ローラーと、
前記第1の発泡ローラーに対して、前記転写ベルト上から前記第1の発泡ローラーに前記第1極性のトナーを静電的に付着させ、逆帯電化させる電圧を印加するとともに、前記第1の回収ローラーに対して、前記第1の発泡ローラーから前記第1の回収ローラーに前記第1の発泡ローラーで逆帯電化したトナーを静電的に付着させる電圧を印加する第1の電圧印加部と、を有する第1のクリーニング部と、
前記転写ベルトの走行方向における前記第1の発泡ローラーの下流側において、前記転写ベルトに対して接触しながら回転可能に配置され、前記転写ベルト上に残留する前記第1極性の逆極性である第2極性のトナーを除去する第2の発泡ローラーと、
前記第2の発泡ローラーに対して接触しながら回転可能に配置され、前記第2の発泡ローラーに付着したトナーを回収する第2の回収ローラーと、
前記第2の発泡ローラーに対して、前記転写ベルト上から前記第2の発泡ローラーに前記第2極性のトナーを静電的に付着させ、逆帯電化させる電圧を印加するとともに、前記第2の回収ローラーに対して、前記第2の発泡ローラーから前記第2の回収ローラーに前記第2の発泡ローラーで逆帯電化したトナーを静電的に付着させる電圧を印加する第2の電圧印加部と、を有する第2のクリーニング部と、
を備えることを特徴とするクリーニング装置。 - 前記第1の電圧印加部は、前記第1の回収ローラーに対して、前記第1の発泡ローラーに対する印加電圧と同極性で、絶対値の低い電圧を印加し、
前記第2の電圧印加部は、前記第2の回収ローラーに対して、前記第2の発泡ローラーに対する印加電圧と同極性で、絶対値の低い電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。 - 前記第1の電圧印加部は、前記第1の回収ローラーに対して、前記第1の発泡ローラーに対する印加電圧と逆極性の電圧を印加し、
前記第2の電圧印加部は、前記第2の回収ローラーに対して、前記第2の発泡ローラーに対する印加電圧と逆極性の電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。 - 前記転写ベルトの走行方向における前記第1の発泡ローラーの上流側または前記第2の発泡ローラーの下流側において、前記転写ベルトに対して接触しながら回転可能に配置され、前記転写ベルト上に残留するトナーを除去する第3の発泡ローラーと、
前記第3の発泡ローラーに対して接触しながら回転可能に配置され、前記第3の発泡ローラーに付着したトナーを回収する第3の回収ローラーと、
前記第3の発泡ローラーに対して、前記転写ベルト上から前記第3の発泡ローラーに前記トナーを静電的に付着させ、逆帯電化させる電圧を印加するとともに、前記第3の回収ローラーに対して、前記第3の発泡ローラーから前記第3の回収ローラーに前記第3の発泡ローラーで逆帯電化したトナーを静電的に付着させる電圧を印加する第3の電圧印加部と、を有する第3のクリーニング部を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のクリーニング装置。 - 前記転写ベルトの走行方向における前記第1のクリーニング部の上流側において、前記転写ベルトに対して接触しながら回転可能に配置され、前記転写ベルト上に残留するトナーを除去するハードローラーを備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のクリーニング装置。
- 前記転写ベルトの走行方向における前記第2のクリーニング部の下流側において、前記転写ベルトの表面に対して接触しながら回転可能に配置され、前記転写ベルト上に残留するトナーを除去するハードローラーを備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のクリーニング装置。
- 請求項1〜6の何れか1項に記載のクリーニング装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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