JP6772842B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。
一般に、電子写真プロセス技術を利用した画像形成装置(プリンター、複写機、ファクシミリ等)は、帯電した感光体ドラム(像担持体)に対して、画像データに基づくレーザー光を照射(露光)することにより静電潜像を形成する。そして、静電潜像が形成された感光体ドラムへ現像装置よりトナーを供給することにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。さらに、このトナー像を直接または間接的に用紙に転写させた後、定着ニップで加熱、加圧して定着させることにより用紙にトナー像を形成する。
特に、カラーの画像形成装置における定着ニップにおいては、複数色のトナーをムラなく用紙に定着させる必要があるので、用紙のトナー像側の面には、層厚の大きな弾性層を有する定着ローラーを用いることで、定着ニップにおける定着性が向上する。しかしながら、近年、良好で安定した画質を実現しつつ、さらに省エネを実現した構成への要求が高まっていることに鑑みて、当該定着ローラーを押圧部材に変更したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
押圧部材は、回転せずに加圧ローラーとの間で定着ベルトを挟むことにより定着ニップを形成する。しかしながら、押圧部材が回転しないことにより、定着ニップにおいて押圧部材と定着ベルトとの間における摺動抵抗が増大してしまう。そのため、押圧部材と定着ベルトとの間の摺動抵抗を低減するためにシート状の摺動部材が配置される。また、当該摺動部材における定着ベルトとの接触面に潤滑剤を塗布することにより摺動抵抗の増大をさらに低減している。
摺動部材においては表面を凹凸形状とすることにより、定着ニップに潤滑剤を保持可能にできるものの、定着ニップに潤滑剤を完全に押し留めておくことができないので、定着ベルトの内周面に潤滑剤が付着した状態で定着ベルトが周回する。
ここで、定着ベルトの内周面に付着した潤滑剤が定着ベルトの外周面に回り込むと、定着ベルトの外周面や当該外周面に対向する加圧ローラーに潤滑剤が付着してしまう。その結果、定着ベルトの外周面に付着した潤滑剤に起因して光沢ムラ等の画像不良が発生したり、加圧ローラーに付着した潤滑剤に起因して用紙や定着ベルトの搬送力に悪影響が生じたりしてしまう。
定着ベルトが周回する中で、潤滑剤が定着ベルトの両端部側に広がって外周面側に回り込みやすくなるのは、圧力が強くなっている定着ニップ部分であると考えられるため、定着ニップの下流側で、広がった潤滑剤を中央側に戻す必要がある。
例えば特許文献1に記載の構成では、摺動部材における定着ニップの下流側の部分に段差部を設けることにより、定着ベルトの両端部側に潤滑剤が移動することを抑制する。
特開2005−77872号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、定着ベルトに段差部を強く押し当てる必要が生じるため、定着ベルトと押圧部材(摺動部材)との間における摺動抵抗が大きくなり、定着ベルトへの負荷が増大してしまうおそれがあった。
本発明の目的は、定着ベルトに負荷をかけることなく、潤滑剤が定着ベルトの外周面側に回り込むことを抑制することが可能な定着装置および画像形成装置を提供することである。
本発明に係る定着装置は、
回転可能なローラー部材と、
前記ローラー部材に接触しながら移動可能な無端状の定着ベルトと、
前記定着ベルトの内側に配置され、前記ローラー部材との間で前記定着ベルトを押圧することにより定着ニップを形成する回転不能な押圧部材と、
前記定着ニップにおいて前記押圧部材と前記定着ベルトとの間に挟み込まれることで、前記押圧部材と前記定着ベルトとの間の摺動抵抗を低減する摺動部材と、
を備え、
前記摺動部材には、前記定着ベルトと対向する面に潤滑剤が塗布され、
前記押圧部材は、前記定着ベルトの移動方向の前記定着ニップよりも下流側における前記定着ベルトを押圧しないように配置され、前記摺動部材から前記定着ベルトに付着した潤滑剤を、前記移動方向の下流側に向かうにつれ、前記定着ベルトの幅方向の両端部側から中央部側に凝集させる凝集部を有する。
本発明に係る画像形成装置は、
回転可能なローラー部材と、
前記ローラー部材に接触しながら移動可能な無端状の定着ベルトと、
前記定着ベルトの内側に配置され、前記ローラー部材との間で前記定着ベルトを押圧することにより定着ニップを形成する回転不能な押圧部材と、
前記定着ニップにおいて前記押圧部材と前記定着ベルトとの間に挟み込まれることで、前記押圧部材と前記定着ベルトとの間の摺動抵抗を低減する摺動部材と、
を備え、
前記摺動部材には、前記定着ベルトと対向する面に潤滑剤が塗布され、
前記押圧部材は、前記定着ベルトの移動方向の前記定着ニップよりも下流側における前記定着ベルトを押圧しないように配置され、前記摺動部材から前記定着ベルトに付着した潤滑剤を、前記移動方向の下流側に向かうにつれ、前記定着ベルトの幅方向の両端部側から中央部側に凝集させる凝集部を有する。
本発明によれば、定着ベルトに負荷をかけることなく、潤滑剤が定着ベルトの外周面側に回り込むことを抑制することができる。
本実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す図である。 本実施の形態に係る画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。 定着部を示す図である。 ニップ下流部の断面形状を示す図である。 潤滑剤が凝集する様子を説明するための図である。 潤滑剤が凝集する様子を説明するための図である。 第1変形例に係る定着部を示す図である。 第1変形例に係るニップ下流部を定着ニップの下流側から見た図である。 第2変形例に係るニップ下流部の断面形状を示す図である。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す図である。
図1に示すように、画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、給紙トレイユニット51a〜51cから送出された用紙Sに二次転写することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
図2に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60および制御部101を備える。定着部60は、本発明の「定着装置」に対応する。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)102、ROM(Read Only Memory)103、RAM(Random Access Memory)104等を備える。CPU102は、ROM103から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM104に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロック等の動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部101は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部101は、例えば、外部の装置から送信された画像データ(入力画像データ)を受信し、この画像データに基づいて用紙Sに画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
図1に示すように、画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11および原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11により、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることが可能となる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
図2に示すように、操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部101から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部101に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部101の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
図1に示すように、画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示すこととする。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、及びドラムクリーニング装置415等を備える。
感光体ドラム413は、例えばドラム状の金属基体の外周面に、有機光導電体を含有させた樹脂よりなる感光層が形成された有機感光体よりなる。
制御部101は、感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413を一定の周速度で回転させる。
帯電装置414は、例えば帯電チャージャーであり、コロナ放電を発生させることにより、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。
露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。その結果、感光体ドラム413の表面のうちレーザー光が照射された画像領域には、背景領域との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
現像装置412は、二成分逆転方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分の現像剤を付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
現像装置412には、例えば帯電装置414の帯電極性と同極性の直流現像バイアス、または交流電圧に帯電装置414の帯電極性と同極性の直流電圧が重畳された現像バイアスが印加される。その結果、露光装置411によって形成された静電潜像にトナーを付着させる反転現像が行われる。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に当接され、弾性体よりなる平板状のドラムクリーニングブレード等を有し、中間転写ベルト421に転写されずに感光体ドラム413の表面に残留するトナーを除去する。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424、及びベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも1つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部におけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
中間転写ベルト421は、導電性および弾性を有するベルトであり、表面に高抵抗層を有する。中間転写ベルト421は、制御部101からの制御信号によって回転駆動される。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるバックアップローラー423Bに対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側、つまり一次転写ローラー422と当接する側にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙Sに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、用紙Sの裏面側、つまり二次転写ローラー424と当接する側にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙Sに静電的に転写される。トナー像が転写された用紙Sは定着部60に向けて搬送される。
ベルトクリーニング装置426は、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。
定着部60は、用紙Sの定着面、つまりトナー像が形成されている面側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60A、用紙Sの裏面つまり定着面の反対の面側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60B、および加熱源等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙Sを挟持して搬送する定着ニップが形成される。
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。
上側定着部60Aは、定着面側部材である無端状の定着ベルト61、加熱ローラー62および押圧部200を有する。定着ベルト61は、加熱ローラー62と押圧部200とによって張架されている。押圧部200については後述する。
下側定着部60Bは、裏面側支持部材である加圧ローラー64を有する。加圧ローラー64は、定着ベルト61との間で用紙Sを挟持して搬送する定着ニップを形成している。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52、及び搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類毎に収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53aを含む複数の搬送ローラー対を有する。レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部は、用紙Sの傾きおよび片寄りを補正する。
給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。画像形成部40においては、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
次に、押圧部200の詳細構造について説明する。図3は、定着部60を示す図である。図3に示すように、押圧部200は、押圧部材210と、摺動部材220と、支持部材230とを有する。
押圧部材210は、ニップ形成部211と、ニップ下流部212とを有している。ニップ形成部211は、加圧ローラー64との間で定着ベルト61を挟むことで定着ニップを形成する部分である。ニップ形成部211は、加圧ローラー64に加圧されることにより、定着ベルト61を押圧する。加圧ローラー64は、本発明の「ローラー部材」に対応する。
ニップ下流部212は、定着ベルト61の移動方向(矢印方向、以下、単に「移動方向」という)において、押圧部材210における、定着ニップよりも下流側に位置する部分である。また、ニップ下流部212は、加圧ローラー64に加圧されない部分であるため、押圧部材210により定着ベルト61を押圧しない部分となっている。ニップ下流部212は、移動方向の下流側に向かうにつれ、定着ベルト61側とは反対側に向かうように傾斜している。
ニップ下流部212における定着ベルト61との対向面は、定着ベルト61の幅方向(図示左右方向)の中央部と移動方向の全体において対向し、かつ、移動方向の下流側に向かうにつれ面積が小さくなるように形成されている。
具体的には、図4A、図4B及び図4Cに示すように、ニップ下流部212の対向面は、ニップ下流部212の最上流側の位置では、定着ベルト61の幅方向の略全体と対向する幅に形成されているが(図4A参照)、下流側に向かうにつれ対向面積が小さくなる(図4B参照)。そして、ニップ下流部212は、最下流側の位置では、定着ベルト61の幅方向の中央部のみと対向した状態となる(図4C参照)。なお、図4A、図4B及び図4Cでは、理解しやすさを考慮して、定着ベルト61とニップ下流部212とを接触させた場合を例示している。
このような形状を有することにより、定着ベルト61に付着した、後述する潤滑剤Gが移動方向の下流側に向かうほど中央部側に寄せられるようにして凝集する(図5および図6参照)。つまり、ニップ下流部212は、潤滑剤Gを、移動方向の下流側に向かうにつれ、定着ベルト61の両端部から中央部に凝集させる。ニップ下流部212は、本発明の「凝集部」に対応する。
また、ニップ下流部212は、撥油性の材料(例えばPTFE等のフッ素樹脂)を含んだ構成となっている。これにより、潤滑剤Gがニップ下流部212に付着しにくくなる。なお、ニップ下流部212は、撥油性の材料が表面にコーティングされていても良い。
摺動部材220は、押圧部材210と定着ベルト61との間に挟み込まれる、例えば、テフロン(登録商標)加工されたシート状の部材である。これにより、摺動部材220は、押圧部材210と定着ベルト61との間における摺動抵抗を低減させる機能を有する。
また、摺動部材220と定着ベルト61との間には、潤滑剤Gが塗布されている。これにより、定着ニップ部分における定着ベルト61の摺動抵抗がさらに低減される。
支持部材230は、加圧ローラー64に加圧される押圧部材210を支持する部分である。支持部材230により支持されることで定着ニップにおける圧力が確保される。
以上のように構成された本実施の形態の作用効果について説明する。
定着ベルト61が回転すると、定着ニップ部分で摺動部材220との間に塗布された潤滑剤Gにより、定着ニップにおける定着ベルト61の摺動抵抗が低減される。定着ニップにおいては、圧力が高くなっているため、潤滑剤Gが定着ベルト61の中央部から両端部側へ広がりやすくなり、定着ベルト61の幅方向全体における摺動抵抗が低減される。
ところで、潤滑剤Gは、定着ベルト61に付着するため、定着ベルト61に付着した潤滑剤Gは、定着ベルト61の移動方向に移動する。そのため、定着ニップ部分で両端部側に広がった潤滑剤Gがさらに両端部側に移動して、定着ベルト61の外周面側に回り込む場合がある。
潤滑剤Gが定着ベルト61の外周面に回り込むと、定着ベルト61の外周面や当該外周面に対向する加圧ローラー64に潤滑剤Gが付着してしまう。その結果、定着ベルト61の外周面に付着した潤滑剤Gに起因して光沢ムラ等の画像不良が発生したり、加圧ローラー64に付着した潤滑剤Gに起因して用紙や定着ベルト61の搬送力に悪影響が生じたりしてしまう。
しかし、本実施の形態では、ニップ下流部212の対向面が、定着ベルト61の幅方向の中央部と対向し、かつ、移動方向の下流側に向かうにつれ面積が小さくなるように形成されている。
これにより、定着ベルト61に付着した潤滑剤Gがニップ下流部212の部分を通過するときに、潤滑剤Gにおける塊状を保とうとする凝集力に起因して、潤滑剤Gがニップ下流部212に引き寄せられる。具体的には、移動方向における上流側の位置から(図5参照)、徐々にニップ下流部212が狭められていくことで、下流側の位置においては(図6参照)、図5の位置よりも中央部側に潤滑剤Gが凝集する。
このように、潤滑剤Gが両端部から中央部に凝集させることができるので、潤滑剤Gが定着ベルト61の両端部側に広がらず、ひいては定着ベルト61の外周面側に潤滑剤Gが回り込むことを抑制することができる。
また、ニップ下流部212の部分では、定着ベルト61を押圧しないため、定着ベルト61に負荷をかけることなく、定着ベルト61の外周面側に潤滑剤Gが回り込むことを抑制することができる。
また、ニップ下流部212の対向面は、移動方向の下流側に向かうにつれ、定着ベルト61とは反対側に傾斜している。そのため、ニップ下流部212と定着ベルト61との間の空間を移動方向の下流側に向かうにつれ広げることができるため、より多くの潤滑剤Gを中央部側に凝集させることができる。
また、制御部101の制御の下、用紙が定着ニップを通過しないタイミング(例えば、ジョブ間,紙間)で定着ベルト61の移動速度を、用紙が定着ニップを通過するタイミングよりも遅くするようにしても良い。このようにすることで、定着ベルト61とニップ下流部212との間に潤滑剤Gが留まる時間が長くなるため、より多くの潤滑剤Gを中央部側に凝集させやすくすることができる。制御部101は、本発明の「速度制御部」に対応する。
次に、第1変形例に係る定着部60について説明する。図7は、第1変形例に係る定着部60を示す図である。図8は、第1変形例に係るニップ下流部240を定着ニップの下流側から見た図である。
図7に示すように、上記実施の形態とは異なり、押圧部材210がニップ形成部211のみで構成されており、ニップ形成部211の下流側端部に、ニップ下流部240が設けられている。
ニップ下流部240は、ニップ形成部211の下流側端部に設けられた回動軸213に回動可能に設けられている。ニップ下流部240は、回動軸213を中心に回動することにより、定着ベルト61に対して進退可能に構成されている。
潤滑剤Gは、凝集力により塊状を保とうとして定着ベルト61の両端部から中央部に寄せられるが、定着ベルト61が移動するため、定着ベルト61に付着した部分から切り離されて、ニップ下流部240に残留してしまう場合がある。
潤滑剤Gがニップ下流部240に残留してしまうと、定着ベルト61と押圧部材210との間の摺動抵抗を減らすという潤滑剤Gの役割を果たすことができない。ニップ下流部240は撥油性の材料を含むため、潤滑剤Gがニップ下流部240に残留しにくくなっているが、それでもなお、ニップ下流部240に潤滑剤Gが残留する場合がある。
そのため、制御部101の制御の下、ニップ下流部240を定着ベルト61側に回動させる。これにより、ニップ下流部240に残留した潤滑剤Gを定着ベルト61にこすりつけるようにして、定着ベルト61側に戻すことができる。
また、制御部101は、ニップ下流部240を、用紙が定着ニップを通過しないタイミング(例えば、ジョブ間、紙間)で定着ベルト61側に回動するように制御する。このようにすることで、定着ニップにて画像を用紙に定着させるタイミングを避けることができる。
また、ニップ下流部240には、凹部250が形成されている。凹部250は、ニップ下流部240の定着ベルト61との対向面に形成されている。凹部250が形成されていることにより、定着ベルト61に付着した潤滑剤Gが凹部250に入り込むようになっている。
潤滑剤Gの量が少ない場合、潤滑剤Gが凝集しにくいため、潤滑剤Gが中央部に寄らずにニップ下流部240の部分を通過してしまいやすい。そのため、凹部250内に潤滑剤Gをため込めるようにしておくことで、潤滑剤Gを凝集しやすくすることできる。
また、定着ベルト61、押圧部材210、凹部250、及び、摺動部材220は、この順に幅が小さくなるように形成されている。具体的には、摺動部材220の幅D1よりも、凹部250の幅D2の方が大きく、凹部250の幅D2よりも、押圧部材210の幅D3の方が大きい。押圧部材210の幅D3よりも、定着ベルト61の幅D4の方が大きい。
このように形成されることにより、表面張力が表面積の小さくするように働く観点から、定着ベルト61の外周面側に潤滑剤Gが回り込みにくい最適な構成を実現することができる。
なお、上記実施の形態では、ニップ下流部212における定着ベルト61との対向面は、移動方向の下流側に向かうにつれ対向面積が小さくなるように形成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図9A、図9Bおよび図9Cに示すように、ニップ下流部212における定着ベルト61との対向面が、定着ベルト61の中央部に対向する部分が頂点となるような凸状に形成され、かつ、当該頂点が含まれる平面領域を有する。そして、ニップ下流部212の対向面における平面領域の面積は、前記移動方向の下流側に向かうにつれ小さくなる。
具体的には、ニップ下流部212の対向面は、ニップ下流部212の最上流側の位置では、幅方向の全体が平面となっているが(図9A参照)、下流側に向かうにつれ、定着ベルト61に対して凸状となり、頂点部分が含まれる平面上になっている(図9B参照)。そして、ニップ下流部212は、最下流側の位置では、凸状の部分が平面を有さない形状となる(図9C参照)。
このような構成であっても、潤滑剤Gを定着ベルト61の両端部から中央部に凝集させることができる。
また、上記実施の形態では、ニップ下流部212の対向面は、移動方向の下流側に向かうにつれ、定着ベルト61とは反対側に傾斜していたが、本発明はこれに限定されず、傾斜していなくても良い。
その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 画像形成装置
60 定着部
61 定着ベルト
64 加圧ローラー
200 押圧部
210 押圧部材
211 ニップ形成部
212 ニップ下流部
220 摺動部材

Claims (12)

  1. 回転可能なローラー部材と、
    前記ローラー部材に接触しながら移動可能な無端状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトの内側に配置され、前記ローラー部材との間で前記定着ベルトを押圧することにより定着ニップを形成する回転不能な押圧部材と、
    前記定着ニップにおいて前記押圧部材と前記定着ベルトとの間に挟み込まれることで、前記押圧部材と前記定着ベルトとの間の摺動抵抗を低減する摺動部材と、
    を備え、
    前記摺動部材には、前記定着ベルトと対向する面に潤滑剤が塗布され、
    前記押圧部材は、前記定着ベルトの移動方向の前記定着ニップよりも下流側における前記定着ベルトを押圧しないように配置され、前記摺動部材から前記定着ベルトに付着した潤滑剤を、前記移動方向の下流側に向かうにつれ、前記定着ベルトの幅方向の両端部側から中央部側に凝集させる凝集部を有する、
    定着装置。
  2. 前記凝集部における前記定着ベルトとの対向面は、前記移動方向の全体において、前記定着ベルトの前記幅方向の前記中央部と対向している、
    請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記凝集部の前記対向面は、前記移動方向の下流側に向かうにつれ、前記定着ベルトとは反対側に傾斜している、
    請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記凝集部の前記対向面は、前記移動方向の下流側に向かうにつれ対向面積が小さくなる、
    請求項2または請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記凝集部の前記対向面は、
    前記定着ベルトの前記中央部に対向する部分が頂点となるような凸状に形成され、かつ、当該頂点が含まれる平面領域を有し、
    前記平面領域の面積は、前記移動方向の下流側に向かうにつれ小さくなる、
    請求項2または請求項3に記載の定着装置。
  6. 前記凝集部には、前記定着ベルトに付着した前記潤滑剤が入り込むことが可能な凹部が形成されている、
    請求項1〜5の何れか1項に記載の定着装置。
  7. 前記定着ベルト、前記押圧部材、前記凹部、及び、前記摺動部材は、この順に前記幅方向の長さが小さくなるように形成されている、
    請求項6に記載の定着装置。
  8. 前記凝集部の表面には、撥油性の材料が含まれている、
    請求項1〜7の何れか1項に記載の定着装置。
  9. 前記凝集部は、前記定着ベルトに対して進退可能に構成されている、
    請求項1〜8の何れか1項に記載の定着装置。
  10. 前記凝集部を、用紙が前記定着ニップを通過しないタイミングで前記定着ベルト側に進出するように制御する制御部を備える、
    請求項9に記載の定着装置。
  11. 用紙が前記定着ニップを通過しないタイミングで前記定着ベルトの移動速度を、前記用紙が前記定着ニップを通過するタイミングよりも遅くする速度制御部を備える、
    請求項1〜10の何れか1項に記載の定着装置。
  12. 回転可能なローラー部材と、
    前記ローラー部材に接触しながら移動可能な無端状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトの内側に配置され、前記ローラー部材との間で前記定着ベルトを押圧することにより定着ニップを形成する回転不能な押圧部材と、
    前記定着ニップにおいて前記押圧部材と前記定着ベルトとの間に挟み込まれることで、前記押圧部材と前記定着ベルトとの間の摺動抵抗を低減する摺動部材と、
    を備え、
    前記摺動部材には、前記定着ベルトと対向する面に潤滑剤が塗布され、
    前記押圧部材は、前記定着ベルトの移動方向の前記定着ニップよりも下流側における前記定着ベルトを押圧しないように配置され、前記摺動部材から前記定着ベルトに付着した潤滑剤を、前記移動方向の下流側に向かうにつれ、前記定着ベルトの幅方向の両端部側から中央部側に凝集させる凝集部を有する、
    画像形成装置。
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