JP2015025633A - 冷却貯蔵庫の扉装置 - Google Patents

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Tatsuo Saeki
龍雄 佐伯
山本 剛一
Koichi Yamamoto
剛一 山本
陶山 富夫
Tomio Suyama
富夫 陶山
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Abstract

【課題】センタシールに設けたリップ部間を高い信頼性を持って閉鎖できるようにする。
【解決手段】断熱箱体からなる貯蔵庫本体10に設けられた前面開口部13には、左右一対の断熱扉15が観音開き式の揺動開閉可能に設けられ、各断熱扉15の相手側と対向した側縁には、閉扉時において互いに密着可能な密着部42を有するセンタシール40が配設されている。各センタシール40には、閉扉時に同センタシール40の各密着部42付近を庫内冷気から遮断するためのリップ部50が設けられ、各リップ部50は、各センタシール40の庫内側の面から庫内側に突出したのち、先端部52Aが互いに向き合いながらも庫外側に傾斜した斜め姿勢に屈曲され、かつ先端部52A同士が重ね合わせ可能な長さ寸法を有する形状に形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、ワイドスルー形式の冷却貯蔵庫の扉装置に関する。
この種の冷却貯蔵庫の扉装置の一例として下記特許文献1に記載のものが知られている。このものは、貯蔵庫本体の前面開口部に左右一対の断熱扉が観音開き式の揺動開閉可能に設けられ、各断熱扉の相手側と対向した側面の庫内側の角部付近に、閉扉時において互いに密着可能なマグネット付きのセンタシールが配設された構造である。各センタシールには、閉扉時に両センタシールの密着部分を庫内冷気から遮断するためのリップ部が設けられており、具体的にはリップ部は薄肉のひれ状をなし、相手側に向けて張り出しかつ閉扉時には先端部同士が重なり合うことが可能な寸法を持って形成されており、閉扉時において上記のように、センタシールの密着部分の庫内側を冷気から遮断し、同密着部分の外気と触れる面に結露することを防止するようにしている。
特開2000−146418号公報
しかしながら、上記従来のものでは、リップ部が薄肉のひれ状であるために振れる方向に形状誤差ができるおそれがあり、各リップ部の先端部同士が重なり合うことなく隙間ができて、庫内冷気の洩れが生じることも懸念され、その改良が切望されていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、センタシールに設けたリップ部間を高い信頼性を持って閉鎖できるようにするところにある。
本発明は、断熱箱体からなる貯蔵庫本体に設けられた前面開口部には、左右一対の断熱扉が観音開き式の揺動開閉可能に設けられ、前記各断熱扉の相手側と対向した側縁には、閉扉時において互いに密着可能な密着部を有するセンタシールが配設されたものにおいて、前記各センタシールには、閉扉時に同センタシールの前記各密着部付近を庫内冷気から遮断するためのリップ部が設けられ、前記各リップ部は、前記各センタシールの庫内側の面から庫内側に突出したのち、先端部が互いに向き合いながらも庫外側に傾斜した斜め姿勢に屈曲され、かつ前記先端部同士が重ね合わせ可能な長さ寸法を有する形状に形成されているところに特徴を有する。
センタシールに設けられるリップ部は機能上から薄肉に形成されるが、そのために振れる方向に形状誤差ができる可能性がある。しかしながら両リップ部は、先端部が互いに向き合いながらも庫外側に傾斜した斜め姿勢に屈曲され、かつ同先端部同士が重ね合わせ可能な長さ寸法を有する形状に形成されているから、多少の形状誤差があったとしても、両リップ部の先端部同士を密着させることができ、両リップ部間を高い信頼性を持って閉鎖することができる。
このことは、リップ部に形状誤差があることに起因して不良品として除外するセンタシールの数を大幅に減ずることができ、コスト低減に寄与し得る。
また、この種の扉装置では、例えば片開きした断熱扉の閉じ忘れを防ぐために、ヒンジ部に閉扉方向の付勢手段を設ける等によって、いわゆる自閉機能を備えている。その際、センタシールのリップ部の先端部が、相手のセンタシール等の対向面上を変形しつつ摺接して閉扉に至るのであるが、リップ部が、庫外側に傾斜した斜め姿勢に形成されているから、少ない変形量ですなわち小抵抗で相手のセンタシール等の対向面上を摺接することができ、結果、自閉性を向上させることができる。
また、以下のような構成としてもよい。
(1)前記センタシールは、断面形状が弾性変形可能なシール本体における相手側との対向面に、マグネットが埋設された前記密着部が設けられた形状であって、閉扉時には前記シール本体の断面形状が弾性変形しつつ前記両密着部が磁気吸引力で密着されてシールされるようになっており、閉扉に伴い前記シール本体が弾性変形して初めて前記両リップ部の先端部同士が重なる構成となっている。
閉扉時に両センタシールの密着部が密着することに伴い、各リップ部の先端部が相手側に大きく突出する構造であって、一方開扉時には、センタシールの後退に伴い各リップ部の先端部の突出量が小さくなっている。そのため、片開きした断熱扉が自閉されるに当たって、リップ部の先端部と相手のセンタシール等との干渉量が減少され、自閉機能を発揮させる上で好適となる。
(2)前記リップ部の肉厚について、先端部の方を基端部と比べて薄くした。
自閉機能を発揮させるには、リップ部の先端部は、より薄肉で柔軟性に富んでいることが好ましいが、リップ部全体を薄肉とすると形状誤差が生じやすく、両リップ部間の閉鎖性に関しては好ましくない。それに対して本構成では、リップ部の基端側は厚肉として剛性を高めたから、リップ部の先端部の柔軟性は確保した上で、形状誤差も抑えられる。その結果、両リップ部間の閉鎖性と、断熱扉の自閉性を併せて向上させることができる。
本発明によれば、センタシールに設けたリップ部間を高い信頼性を持って閉鎖することができる。
本発明の実施形態1に係る冷蔵庫の正面図 断熱扉の裏面側から視た一部切欠斜視図 センタシールの配設部分の平断面図 閉扉状態の部分平断面図 リップ部の配設構造の概略平面図 その比較例を示す説明図 片開きしていた断熱扉の閉扉途中の状態を示す平断面図 リップ部の作動を示す説明図 本発明の実施形態2に係る閉扉状態の部分平断面図 リップ部の配設構造の概略平面図 片開きしていた断熱扉の閉扉途中の状態を示す平断面図 リップ部の作動を示す説明図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図8に基づいて説明する。この実施形態では、ワイドスルー形式の横型冷蔵庫を例示している。
横型冷蔵庫の全体構造を図1によって説明する。冷蔵庫本体10は、前面が開口された横長の断熱箱体によって形成され、底面に配された脚11で支持されている。冷蔵庫本体10の内部は貯蔵室12とされ、出入口となる前面開口部13には、左右一対の断熱扉15が観音開き式の開閉可能に装着されている。一対の断熱扉15は、それぞれ外側の縦縁の上下両端が、ヒンジ16を介して縦軸回りの回動可能に支持されており、正面の上縁部における互いに隣接した端部に寄った位置に、開閉操作用の把手17が設けられている。前面開口部13には、同前面開口部13を左右に仕切る縦向きの仕切枠が設けられておらず、センタピラーレスすなわちワイドスルー形式の扉装置が構成されている。
冷蔵庫本体10の正面視左側面には機械室18が設けられ、同機械室18内には、貯蔵室12から張り出し形成された形態の蒸発器室(図示せず)が収容されて同蒸発器室に蒸発器と庫内ファンとが装備されているとともに、蒸発器と接続されて冷凍サイクルを構成する冷凍装置が収容されている。
冷凍サイクルが駆動されることで蒸発器付近で冷気が生成され、同冷気が庫内ファンにより貯蔵室12内に循環供給されることで、貯蔵室12内が冷却されるようになっている。
扉装置は上記のようにワイドスルー形式であることから、閉扉時のシール構造は基本的には、前面開口部13の口縁については、各断熱扉15の裏面における揺動端側の縦縁を除いた他の3縁辺に装着されたパッキン30(図2参照)が密着されることでシールされ、両断熱扉15の揺動端側の縦縁の間については、同縦縁に沿って装着されたセンタシール40同士が密着することでシールされるようになっている。両断熱扉15が揃って開けられると、前面開口部13が仕切りが無い状態で全開可能となる。
断熱扉15の構造、特にパッキン30とセンタシール40との配設部分の構造について詳細に説明する。
断熱扉15は左右対称形状に形成されており、図2及び図3に示すように、ステンレス鋼板等の金属製の外装板21と、中央に膨出部22Aを設けた合成樹脂製の内装板22とを組み付けることで外殻体20が形成され、この外殻体20内に、発泡樹脂等の断熱材(図示せず)が充填された構造となっている。断熱扉15の裏面における薄肉となった周縁部には、方形状をなすパッキン装着溝25が形成されている。
パッキン30はマグネットパッキンであって、合成樹脂材の押出成形によって形成され、所定長さに切断されて使用される。パッキン30は、図3に示すように、内部が複数の部屋に仕切られた筒状のパッキン本体31の背面側に取付脚33が突設されるとともに、表面側(同図の上側)における幅方向の略中央部に位置する第1マグネット室32に、扁平な角柱状の第1マグネット35が挿入されて形成されている。
パッキン30は、上記した装着溝25の4縁辺に対応して4本が準備され、各パッキン30の両端は45度に切断されている。4本のパッキン30は、それぞれの取付脚33を装着溝25に嵌着しつつ、4縁辺の全周に亘って方形枠状の形態をなして装着されている(図2参照)。各パッキン本体31における内側の面には複数枚のひれ部36が張り出し形成され、内装板22の膨出部22Aの側面に弾性的に密着されている。
センタシール40は、図2及び図3に示すように、各断熱扉15の揺動端側で相手と対向した側面(以後、対向側面15A)における庫内側の角部付近において、保持部材60を介して上下方向に延びた形態で装着されている。センタシール40は合成樹脂製であって二色の押出成形により形成されており、断熱扉15の全高よりも少し短い長さに切断されて使用される。
センタシール40は、庫外側(図3の下側)に開口した概ね門型断面をなすシール本体41を有している。シール本体41は軟質樹脂製であって、相手のシール本体41と対向する側の辺部には、長方形断面をなす第2マグネット室42が形成され、扁平な角柱状の第2マグネット43が挿入されている。
シール本体41における反対側の辺部44は、隣接して配された縦向きのパッキン30の側面に密着されている。同辺部44は庫外側の端部が第2マグネット室42側に屈曲され、その屈曲端に、第2マグネット室42と隣接するようにして第1脚部45が形成されている。第1脚部45は硬質樹脂製であって、その内部には、断面鈎型をなす挿通溝45Aが庫外側に開口した形態で形成されている。
上記した第2マグネット室42の外面(相手との対向面)における庫外側の端部からは、所定幅を持った脚片47が庫外側に向けて張り出した形態で形成されている。同脚片47の庫外側の端部は内側に屈曲され、その屈曲端に、硬質樹脂からなる長方形断面の第2脚部48が形成されている。
シール本体41の庫内側(図3の上側)の面における揺動端側の縦向きのパッキン30に近接した端部位置からは、別のひれ部49が張り出し形成されている。同ひれ部49の張り出し端部側は、揺動端側の縦向きのパッキン30(上下両縁に配された横向きのパッキン30の端部を含む)における第1マグネット室32の庫内側の面に重なって密着されるようになっている。
さて、シール本体41の庫内側の面における同端部位置からは、冷気遮断用のリップ部50が突出形成されている。リップ部50は薄板状であり、庫内側に向けて所定寸法(内装板22の膨出部22Aにほぼ至る寸法)突出したのち(突出部51)、相手側に向けて鋭角(例えば75°)に屈曲されて傾斜姿勢を採った形状に形成されている(傾斜部52)。屈曲部53には、丸みが付されている。そして傾斜部52は、後記するように両センタシール40が磁気吸着力で互いに接近して密着した場合に、先端側の所定長さ部分同士が重畳可能な長さ寸法に設定されている。
センタシール40が装着される保持部材60は、センタシール40と同じ長さ寸法を有しており、図3に示すように、対向側面15Aにねじ62で固定されるベース61と、同ベース61の表面側に間隔を開けて被着されるスライド蓋65とから構成されている。スライド蓋65は、その裏面側の庫内外の2箇所に設けられたスライド溝66を、ベース61に設けられた掛止部63に嵌めて、上方若しくは下方からスライドさせて被着され、全体として庫内外方向に長い扁平な筒形に組み付けられるようになっている。
保持部材60のベース61における庫内側の壁面には、上記のセンタシール40の第1脚部45が摺動可能に挿通される取付部67が形成されている。スライド蓋65の裏面のほぼ中央幅位置には、長方形断面をなす取付筒部68が張り出し形成されており、取付筒部68内には、センタシール40の第2脚部48が、切割溝68Aを通って摺動可能に挿通されている。
また、保持部材60における庫内側の隅部には、ヒータ保持溝70が形成され、結露防止用のヒータ71が挿通されている。なお、ヒータ71の上下両端部に接続されたリード線が、保持部材60内で配線され、両リード線は、図4に示すように、ベース61に開口された導出口61Aから断面扉15内に埋設された配線管路26を通って、所定の電源供給位置まで配線されるようになっている。
センタシール40は、保持部材60に対してスライド装着される。センタシール40は、第1脚部45と第2脚部48とを、それぞれベース61の取付部67と、スライド蓋65の取付筒部68に嵌めて、例えば上方から取付部67と取付筒部68に沿って摺動させることで、図2に示すように、概ね保持部材60の庫内側の面に沿うようにして全高に亘って装着さる。このとき、シール本体41が隣接して配されたパッキン30の側面に密着され、またシール本体41の隣接した縦向きのパッキン30側の端部位置から張り出し形成されたひれ部49が、同パッキン30並びに上下の横向きのパッキン30の端部に位置する第1マグネット室32の庫内側の面に重なって密着される。
それとともに、センタシール40に設けられた第2マグネット室42に、第2マグネット43が例えば上方から挿通される。第2マグネット室42の上下両端部には、図示しない栓体が嵌められて抜け止めされる。続いて、保持部材60の上下の開口面に、図2に示すように、キャップ75が装着される。
以上により、パッキン30並びにセンタシール40が装着された形態の断熱扉15が製造される。
本実施形態の扉装置は以上のような構造であって、左右の断熱扉15が閉じられると、各断熱扉15の庫内側の面に装着されたパッキン30、より詳細には、揺動支点側の縦縁に配された縦向きのパッキン30と、上下の横縁に配された横向きのパッキン30とが、貯蔵室12の前面開口部13の口縁の全周に亘って密着する。
一方、左右の断熱扉15の揺動端側の間では、図4に示すように、左右のセンタシール40の第2マグネット室42同士が、シール本体41の辺部44と、第2脚部48を先端に設けた脚片47を弾性変形させつつ磁気吸引力により密着し、また、シール本体41の庫内側の面におけるリップ部50の上下に突出した端部(図2参照)が、前面開口部13の上下の口縁に密着し、両断熱扉15の対向した側縁の間の隙間が、上下部分も含めて確実にシールされる。
それとともに、両センタシール40に形成されたリップ部50が庫内側に突出しつつ、傾斜部52の先端部52A同士が重なり合い、両第2マグネット室42同士が密着した部分における庫内側が、両リップ部50によって覆われる。
冷蔵庫は通常、上記のような閉扉状態において貯蔵室12内に冷気が循環供給されて冷却される。一方、このような閉扉状態において、各センタシール40に設けられた脚片47は外気に触れる状態にあるから、センタシール40が庫内冷気で冷却されると、上記の面で結露する可能性がある。
この実施形態では、上記のように、両第2マグネット室42同士が密着した部分の庫内側が両リップ部50で覆われて、脚片47に冷熱が伝わり難くなっていることに加え、ヒータ71に通電されることで、保持部材60さらには第2脚部48を介して脚片47が加熱されることにより、脚片47の表面で結露することが防止される。
開扉する場合は、左右の断熱扉15を揃って開いてもよいし、左右の断熱扉15を1枚ずつ開くことも可能である。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
センタシール40に設けられるリップ部50は機能上から薄肉に形成されるが、そのために振れる方向に形状誤差ができる可能性がある。そのため、比較例である図6に示すように、仮に両リップ部50Xにおける相手側に向けて屈曲された部分52Xが、先端側が所定寸法に亘って互いに重なり合うも、単に向き合っただけの形状であると、同図に示すように、向き合った部分52Xの先端側が僅かに振れるように変形しているだけであっても、両リップ部50X(向き合った部分52X)の間に隙間sができ、庫内冷気を遮断する機能を果たせなくなるおそれがある。
それに対して本実施形態では、各リップ部50は、センタシール40の庫内側の面から庫内側に突出したのち(突出部51)、先端部52Aが互いに向き合いながらも庫外側に傾斜した斜め姿勢に屈曲され(傾斜部52)、かつ先端部52A同士が重ね合わせ可能な長さ寸法を有する形状に形成されており、端的には図5の実線に示すように、閉扉状態でも互いに接触することのない仮想状態において、クロスするような形状に形成されている。なお、実際には、図4に示すように、両リップ部50は変形を伴い庫内外方向に重なって密着する。
この実施形態では、上記のように両リップ部50の先端部同士が仮想状態でクロスする形状としたことにより、図5の鎖線に示すように、クロスしなくなる直前までの広い範囲(±θ)に亘って振れる方向の形状誤差を認めても、両リップ部50の傾斜部52の先端同士を密着させることが可能となる。結果、両断熱扉15の閉鎖時において、両リップ部50間を高い信頼性を持ってシールすることができる。
このことは、リップ部50に形状誤差があることに起因して不良品として除外するセンタシール40の数自体を、大幅に減ずることができ、コスト低減に繋がる。
なお、リップ部50は、上記のように軟質樹脂の薄板で形成されているから、重なった場合に主に傾斜部52の先端部52Aが変形するが、重なり部分の応力を吸収しているのは先端部52Aのみではない。リップ部50は全体が略L字形に形成されているから、応力をリップ部50全体で吸収しているために、全体としての変形量は僅かであり、耐久性が確保されていると言える。
また、この種の扉装置では、例えば片開きした断熱扉15の閉じ忘れを防ぐために、ヒンジ16に閉扉方向の付勢手段を設ける等によって、いわゆる自閉機能を備えている。このときは、図7に示すように、閉じられる側(同図の右側)の断熱扉15のセンタシール40におけるリップ部50の先端部52Aが、相手の断熱扉15における保持部材60からセンタシール40に亘る対向面上を、変形により接触を交わしつつ摺接して閉扉に至ることになるが、このリップ部50の先端部52Aの変形具合が、断熱扉15の自閉性の難易に影響を与える。
図8では、同じ量hだけ接触を交わすに当たり、本実施形態のリップ部50のように、先端側が互いに向き合いながらも庫外側に傾斜した斜め姿勢を採っているものの変形態様と、比較例のリップ部50Xとして、先端側が単に向き合っただけの形状のものの変形態様とを比較している。なお実際は、リップ部50,50Xはその全域で少しずつ変形するが、ここでは、理解を容易にするために、屈曲部(A部)の角度のみが変わるものとして説明する。
図8から明らかなように、本実施形態のリップ部50の方が少ない変形(=変化角度θ2<θ1)、すなわち小さな抵抗で接触を交わすことが可能であり、結果、自閉性が向上することとなる。
本実施形態のセンタシール40はマグネット内蔵式であって、同センタシール40のシール本体41にリップ部50が一体的に形成されているのであるから、閉扉時に両センタシール40のシール本体41が互いに接近して密着することに伴い、各リップ部50の先端部52Aが相手側に大きく突出する構造であって、逆に開扉時には、シール本体41の後退に伴い各リップ部50の先端部52Aの突出量が小さくなっている。そのため、片開きした断熱扉15が自閉されるに当たって、リップ部50の先端部52Aと相手のセンタシール40等との干渉量が減少され、自閉機能を発揮させる上で好適となる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図9ないし図12によって説明する。この実施形態2では、センタシール40に設けられたリップ部80の形状に変更が加えられている。この実施形態2のリップ部80は、図10に示すように、上記実施形態1のリップ部50と同様に、庫内側に向けて所定寸法突出したのち(突出部81)、相手側に向けて鋭角(例えば75°)に屈曲された傾斜部82が姿勢を採った形状に形成されている。
ただし、肉厚については、図10に示すように、傾斜部82の先端側の略1/3の領域(先端部82A)が、実施形態1のリップ部50と同じ薄肉で、傾斜部82の残りの基端側から丸みの付された屈曲部83が、先端部82Aの略2倍の厚さで、さらに突出部81が先端部82Aの略3倍の厚さとなっている。
その他の構造については、実施形態1と同様であって、実施形態1と同一機能を有する部位、部材については、同一符号を付すことで重複した説明は省略し若しくは簡略化する。
本実施形態の扉装置において、左右の断熱扉15が閉じられると、左右の断熱扉15の揺動端側の間では、図9に示すように、左右のセンタシール40の第2マグネット室42同士が、シール本体41の辺部44と、第2脚部48を先端に設けた脚片47を弾性変形させつつ、磁気吸引力により密着することによりシールされる。
また、両センタシール40に突出形成されたリップ部80における傾斜部82の先端部82A並びにその付近が重なり合い、両第2マグネット室42同士が密着した部分における庫内側が、両リップ部80によって覆われる。これにより、庫内冷気がセンタシール40の脚片47に伝熱することが回避される。
ここで、リップ部80は、図10の実線に示すように、閉扉状態でも互いに接触することのない仮想状態において、クロスするような形状に形成されているから、同図の鎖線に示すように、クロスしなくなる直前までの広い範囲に亘って振れる方向の形状誤差を認めても、両リップ部80の傾斜部82の先端部82A同士を密着させることが可能となる。同じく、両断熱扉15の閉鎖時において、両リップ部80間を高い信頼性を持ってシールすることができる。また、不良品として除外するセンタシール40の数自体を大幅に減ずることができて、コスト低減に繋がる。
また、図11に示すように、片開きした断熱扉15が自閉機能によって閉鎖される場合は、閉じられる側(同図の右側)のセンタシール40におけるリップ部80の先端部82Aが、相手の保持部材60からセンタシール40に亘る対向面上を、変形により接触を交わしつつ摺接して閉扉に至る。
ここで、図12に示すように、同じ量hだけ接触を交わすに当たり、先端側が互いに向き合いながらも庫外側に傾斜した斜め姿勢を採っている本実施形態のリップ部80の方が、先端側が単に向き合っただけの形状の比較例としてのリップ部80Xと比べると、少ない変形(=変化角度θ2<θ1)、すなわち小さな抵抗で接触を交わすことが可能であり、同様に自閉性が向上する。
この実施形態2のリップ部80では特に、その肉厚について、傾斜部52の先端部52Aをそれ以外と比べて薄くした形状としており、その意義は以下のとおりである。
上記した断熱扉15の自閉性を向上させるには、リップ部80の先端部82Aは、より薄肉で柔軟性に富んでいることが好ましいが、リップ部80全体を薄肉とすると形状誤差が生じやすく、両リップ部80間の閉鎖性にとっては不都合となる。
それに対して本実施形態では、リップ部80における傾斜部82の基端側から突出部81に亘っては厚肉として剛性を高めたから、傾斜部82の先端部82Aの柔軟性は確保した上で、形状誤差も抑えられる。その結果、両リップ部80間の閉鎖性と、断熱扉15の自閉性を併せて向上させることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態2においては、リップ部の肉厚を、先端側に向けて3段階に亘って順次に薄くしたものを例示したが、無段階に漸減する形状としてもよい。
(2)センタシールの密着部は、上記実施形態に例示したマグネット室に限らず、相手側に向けて互いに重ね合わせ可能に張り出し形成されたリップ等、他の構造のものであってもよい。
(3)センタシールに設けられた第1脚部と第2脚部とは、要は外力が作用した場合に嵌合相手(取付部と取付筒部68)から外れない程度の剛性を備えていればよいから、肉厚を大きく採る等の対応を伴って軟質樹脂で形成してもよい。
(4)本発明は、上記実施形態に例示した2ドア式の横型冷蔵庫に限らず、例えば4ドア式の縦型冷蔵庫等のドア数の異なる冷蔵庫や、その他に冷凍庫や冷凍冷蔵庫等、要は、ワイドスルー式の扉装置を備えた冷却貯蔵庫全般に広く適用することができる。
10…冷蔵庫本体(貯蔵庫本体) 13…前面開口部 15…断熱扉 15A…対向側面 40…センタシール 41…シール本体 42…第2マグネット室(密着部) 43…第2マグネット(マグネット) 50…リップ部 51…突出部 52…傾斜部 52A…先端部 80…リップ部 81…突出部 82…傾斜部 82A…先端部

Claims (3)

  1. 断熱箱体からなる貯蔵庫本体に設けられた前面開口部には、左右一対の断熱扉が観音開き式の揺動開閉可能に設けられ、前記各断熱扉の相手側と対向した側縁には、閉扉時において互いに密着可能な密着部を有するセンタシールが配設されたものにおいて、
    前記各センタシールには、閉扉時に同センタシールの前記各密着部付近を庫内冷気から遮断するためのリップ部が設けられ、
    前記各リップ部は、前記各センタシールの庫内側の面から庫内側に突出したのち、先端部が互いに向き合いながらも庫外側に傾斜した斜め姿勢に屈曲され、かつ前記先端部同士が重ね合わせ可能な長さ寸法を有する形状に形成されていることを特徴とする冷却貯蔵庫の扉装置。
  2. 前記センタシールは、断面形状が弾性変形可能なシール本体における相手側との対向面に、マグネットが埋設された前記密着部が設けられた形状であって、閉扉時には前記シール本体の断面形状が弾性変形しつつ前記両密着部が磁気吸引力で密着されてシールされるようになっており、
    閉扉に伴い前記シール本体が弾性変形して初めて前記両リップ部の先端部同士が重なる構成となっていることを特徴とする請求項1記載の冷却貯蔵庫の扉装置。
  3. 前記リップ部の肉厚について、先端部の方を基端部と比べて薄くしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の冷却貯蔵庫の扉装置。
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