JP2015021082A - 電子部品切断用熱剥離型粘着テープおよび電子部品の切断方法 - Google Patents

電子部品切断用熱剥離型粘着テープおよび電子部品の切断方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015021082A
JP2015021082A JP2013151140A JP2013151140A JP2015021082A JP 2015021082 A JP2015021082 A JP 2015021082A JP 2013151140 A JP2013151140 A JP 2013151140A JP 2013151140 A JP2013151140 A JP 2013151140A JP 2015021082 A JP2015021082 A JP 2015021082A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensitive adhesive
heat
pressure
adhesive tape
adhesive layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013151140A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015021082A5 (ja
Inventor
和樹 副島
Kazuki Soejima
和樹 副島
下川 大輔
Daisuke Shimokawa
大輔 下川
高正 平山
Takamasa Hirayama
高正 平山
和寛 北山
Kazuhiro Kitayama
和寛 北山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2013151140A priority Critical patent/JP2015021082A/ja
Priority to TW103124835A priority patent/TWI608073B/zh
Priority to CN201410345517.4A priority patent/CN104293224A/zh
Priority to KR20140090809A priority patent/KR20150010647A/ko
Publication of JP2015021082A publication Critical patent/JP2015021082A/ja
Publication of JP2015021082A5 publication Critical patent/JP2015021082A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J7/00Adhesives in the form of films or foils
    • C09J7/40Adhesives in the form of films or foils characterised by release liners
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J7/00Adhesives in the form of films or foils
    • C09J7/30Adhesives in the form of films or foils characterised by the adhesive composition
    • C09J7/35Heat-activated
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/06Solid dielectrics
    • H01G4/08Inorganic dielectrics
    • H01G4/12Ceramic dielectrics

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Dicing (AREA)

Abstract


【課題】電子部品切断加工時に十分な保持性を有し、加熱剥離工程後の電子部品に電極汚染がないことを特徴とする電子部品切断用熱剥離型粘着テープ、及び該熱剥離型粘着テープを用いた電子部品の切断加工方法を提供する。
【解決手段】熱膨張性粘着剤層が形成された熱剥離型粘着テープであって、前記熱膨張性粘着剤層のプローブタック値(Immersion speed: 30mm/min、test speed: 30mm/min、 preload: 100gf、press time:1.0sec.)が60N/5mmφ以上である熱剥離型粘着テープ。
【選択図】 図1

Description

本発明は電子部品製造等における切断工程での仮固定に用いられる熱剥離型粘着テープに関する。
近年の電子部品への要求は、部品自体の小型化や精密化であり、セラミックコンデンサをはじめ、パソコンや携帯電話に搭載されるモジュール部品やセンサに関しても同様であり、電極部分の凹凸形状、深さ、材質など多種多様である。
これらの電子部品を小片化する工程では、熱剥離型粘着テープを利用する方法が広く普及しており、熱剥離型粘着テープを利用することで、切断工程時は、しっかりと固定できる。また、切断工程後は、加熱により粘着力が低下するため、切断済み電子部品を簡単に熱剥離型粘着テープから剥離させることができる。(例えば、特許文献1〜特許文献6参照)
先に記載したように、これまで電子部品の切断用途に熱剥離型粘着テープを利用することは公知であり、一般的に実用されている。しかしながら、近年、特にモジュール部品やセンサといった、メッキや蒸着、スパッタなどによる金属の電極を有する電子部品の切断加工時、特にダイシング切断加工時は、電極面と粘着剤面が接した部分において、熱剥離型粘着テープから加熱剥離した後の電極面を粘着剤成分で汚染してしまう、いわゆる「電極汚染」が生じ、歩留まり低下が問題となっており、この課題に対する対処法は明確にされていなかった。
「電極汚染」は、熱剥離型粘着テープの粘着力をコントロールするために添加される粘着付与樹脂に起因するものと考えられている。しかし、電極汚染を防止するために粘着付与樹脂の添加量を減少させると、必然的に粘着力も低下するため、電子部品の保持性が極端に低下し、いわゆる「チップ飛び」による歩留まりの低下が問題となる。そのため、切断加工時のチップ飛び抑制と、加工後の電極の低汚染性との両立が課題となっている。
上記「電極汚染」に関しては、前述したように、粘着付与樹脂の存在が大きく影響していると考えられる。さらに、電極面に直接粘着付与樹脂が接触することによって、プリント汚染してしまい、結果として電極面の汚染、後工程での実装不具合に発展し、歩留まりを低下させることとなる。
粘着付与樹脂は粘着剤中に添加することにより、粘着剤の粘着力をコントロールする目的で一般的に使用される。本発明において、「電極汚染」を防ぐために粘着付与樹脂を添加しない手法が考えられるが、粘着付与樹脂を添加しない配合系では粘着力が著しく低く、電子部品切断加工(例えば、ダイシング工程)において電子部品の保持性が不足するために電子部品を保持できず、チップ飛びが発生し歩留まりの低下のみならず、装置の停止や破損に繋がる可能性がある。
また、粘着付与樹脂の添加量を削減する手法も考えられるが、少量添加するだけで劇的に粘着力を向上させ得る粘着付与樹脂の種類に限りがあること、添加量の上限が制限され粘着力のコントロールが困難になることなどの理由で粘着剤設計の自由度が奪われ、結果としてプロセスにマッチングした熱剥離型粘着テープの提供が不可能となるため、好ましいとはいえない。他にも、粘着付与樹脂を減らした配合系において、粘着力を向上させる手法、例えば、架橋剤量を減らす、粘着剤厚さを厚くする、などが考え得る手法である。しかし、架橋剤量を減らすことで粘着剤のゲル分率が低下し、加熱させて剥離させる際に、熱剥離型粘着テープ上に被着体が残存したり糊残りが発生する、いわゆる「剥離不良」が発生してしまう可能性があり、かつ粘着剤層を厚くすることも設備上の制限があり、生産性を考慮すると好ましくない。すなわち、上記方法では「電極汚染」と「チップ飛び」の課題を両立させるのは困難であった。
特開2002-146299号公報 特開2008-297412号公報 特開2010-214947号公報 特開2010-229399号公報 国際公開2005/087887号公報 国際公開2005/087888号公報
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子部品切断加工時に十分な保持性を有し、加熱剥離工程後の電子部品に電極汚染がないことを特徴とする電子部品切断用熱剥離型粘着テープ、及び該熱剥離型粘着テープを用いた電子部品の切断加工方法を提供することにある。
1.熱膨張性粘着剤層が形成された熱剥離型粘着テープであって、前記熱膨張性粘着剤層のプローブタック値(Immersion speed: 30mm/min、test speed: 30mm/min、 preload: 100gf、press time:1.0sec.)が60N/5mmφ以上である熱剥離型粘着テープ。
2.熱膨張性粘着剤層のゲル分率が50%以上である1に記載の熱剥離型粘着テープ。
3.熱膨張性粘着剤層が粘着付与樹脂を含有する1又は2に記載の熱剥離型粘着テープ。
4.粘着付与樹脂の水酸基価が40KOHmg/g以上であることを特徴とする3に記載の熱剥離型粘着テープ。
5.23℃でポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:25μm)に貼着させた後に23℃の雰囲気下で30分間放置した際の23℃における熱膨張性粘着剤層の粘着力(剥離角度:180°、引張速度:300mm/min)が0.2N/20mm幅〜20N/20mm幅であることを特徴とする1〜4のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
6.熱膨張性粘着剤層が熱膨張性微小球を含有する1〜5のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
7.熱膨張性粘着剤層を構成する粘着剤が、アクリル系粘着剤である1〜6のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
8.熱膨張性粘着剤層が架橋剤を含有する1〜7のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
9.熱膨張性粘着剤層の厚さが5〜300μmである1〜8のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
10.基材の少なくとも片側に直接熱剥離型粘着剤層が形成されてなる1〜9のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
11.基材の少なくとも片側にゴム状有機弾性層を介して熱剥離型粘着剤層が形成されてなる1〜9のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
12.ゴム状有機弾性層の厚みが3〜200μmである11に記載の熱剥離型粘着テープ。
13.電子部品の切断時に用いられる、1〜12のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
14.セラミックコンデンサ用部材切断に用いられる12に記載の熱剥離型粘着テープ。
15.1〜13のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープに電子部品を貼り合わせる工程、その電子部品に切断加工処理を施す工程を具備することを特徴とする電子部品の切断加工方法。
電子部品等をダイシング切断加工する際に、チップ飛びを生じることがなく、且つ、加熱によって電極汚染を生じさせることなく切断加工されたチップを容易に加熱剥離させることができる。
本発明の熱剥離型粘着テープの模式図
本発明において、「電極汚染」と「チップ飛び」の2つの課題の両立が重要となる。さらに、熱剥離型粘着テープの必要機能である「加熱剥離性」も損なうことはできない。
このような2つの課題に関して鋭意検討した結果、熱剥離型粘着テープにおけるプローブタックの値を特定の値にすることで、「チップ飛び」を起こすことなく電子部品の切断加工を行え、かつ加熱剥離工程後の「電極汚染」なく小片化した電子部品を回収できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
さらに、熱膨張性粘着剤層のゲル分率を特定の範囲とし、又は熱膨張性粘着剤層に粘着付与樹脂を含有させること、さらに該粘着付与樹脂の水酸基価を特定の範囲とし、熱剥離型粘着テープの粘着力を特定の値にすること、さらには、熱膨張性粘着剤層がアクリル系粘着剤からなり、熱膨張性微小球、架橋剤を含有するものとし、熱膨張性粘着剤層の厚さを特定の範囲とすることによって、より確実に電子部品を切断することができるものである。
ここでいう「電極」とは、例えば、ガラスエポキシ基板やベークライト基板といったプリント基板に、Au、Ag、Cu、Al、Ni、Pt、Pb、Pd、Cu、Fe等の金属を蒸着、印刷、メッキ、スパッタに代表される様々な処理で形成されたものを指し、金属種に関しては単体および合金に限定されない。さらに、例えばシリコンウエハやサファイヤウエハ等の半導体ウエハ単体や回路印刷後のウエハ、封止後のPKGに関してもこれに該当する。ただし、上記は一例に過ぎず、これに限定されない。
プローブタック値に関しては、粘着付与樹脂が粘着剤表面に偏在している場合にはプローブタック値は低下する。通常粘着付与樹脂のガラス転移温度(Tg)は25℃以上であり、このことから、粘着付与樹脂が偏在することによって、粘着剤表面の見かけの弾性率が高くなるためである。すなわち、粘着剤のプローブタック値を測定することにより、粘着付与樹脂の偏在を確認することが可能である。
「電極汚染」する場合にテープ断面を観察した結果、テープ表面層に粘着付与樹脂成分が偏在していることが確認された。この表面層への粘着付与樹脂成分の偏在は、粘着付与樹脂の粘着剤表面へのブリードに依存する。
このため、本発明においては、粘着付与樹脂のブリードをさらに抑制することによって、粘着剤表面への粘着付与樹脂の偏在を防ぎ、電極面への接触割合を減らすことができ、これにより、「電極汚染」を低減させることができるものである。
粘着付与樹脂の粘着剤表面へのブリードすなわち、粘着剤への相分離を防止するためには、粘着剤への相溶性のよい粘着付与樹脂を選定し採用することで、粘着付与樹脂の表面への偏在を防ぎ、電極への粘着付与樹脂の接触を抑制することによって「電極汚染」を防止する。
このため、本発明の熱剥離型粘着テープは熱膨張性粘着剤層のプローブタック値(Immersion speed: 30mm/min、test speed: 30mm/min、 preload: 100gf、press time:1.0sec.)が60N/5mmφ以上であることを特徴としている。
図1に本発明に用いる加熱剥離型粘着テープの1例を示す。
この例において、1が支持基材、2がゴム状有機弾性層、3が熱膨張性粘着剤層、4が平滑な剥離可能なフィルム(セパレータ)である。ここで、本発明では3が必須であり、1、2、4は任意選択して設置されるため、あってもなくてもよい。なお、1、2、4が設置される場合には、3の少なくとも片面が接着面として利用可能なように設置される限りにおいて、どのような順序で設置されてもよい。以下に本発明の熱剥離型粘着テープについて説明する。
(基材)
基材は、熱剥離型両面粘着テープ又はシートの支持母体として用いられている。基材としては、例えば、プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材、不織布、金属箔、紙、布、ゴムシートなどのゴム系基材、発泡シートなどの発泡体や、これらの積層体(特に、プラスチック系基材と他の基材との積層体や、プラスチックフィルム(又はシート)同士の積層体など)等の適宜な薄葉体を用いることができる。
(プラスチック系基材)
基材としては、特にプラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材を好適に用いることができる。特に限定されないが、一般にはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステルフィルム、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂、ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂、ポリイミド(PI)フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム、フッ素フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルムなどが挙げられる。これらの素材は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムとしては、東レ(株)「ルミラー」、帝人デュポンフィルム(株)「テイジンテトロンフィルム」「メリネックス」、三菱樹脂(株)「ダイアホイル」など、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムとしては、帝人デュポンフィルム(株)「テオネックス」など、ポリイミド(PI)フィルムとしては、東レデュポン(株)「カプトン」、(株)カネカ「アピカル」、宇部興産(株)「ユーピレックス」など、ポリプロピレン(PP)フィルムとしては、東レ(株)「トレファン」、サン・トックス(株)「サントックス」、東洋紡績(株)「パイレンフィルム」など、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルムとしては、三菱樹脂(株)「アルトロン」、アキレス(株)「アキレスタイプC+」など、ポリエチレン(PE)フィルムとしては大倉工業(株)「NSO」など、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルムとしては、東レ(株)「トレリナ」など、フッ素フィルムとしては、東レ(株)「トヨフロン」、デュポン(株)「テドラーフィルム」などが挙げられる。なお、基材として、プラスチック系基材が用いられている場合は、延伸処理等により伸び率などの変形性を制御していてもよい。
(不織布)
不織布としては、耐熱性を有する天然繊維による不織布を好適に用いることができ、中でもマニラ麻を含む不織布が好適である。また合成樹脂不織布としては、例えば、ポリプロピレン樹脂不織布、ポリエチレン樹脂不織布、エステル系樹脂不織布などが挙げられる。
(金属箔)
金属箔としては、特に限定されず、銅箔、ステンレス箔、アルミニウム箔などの一般的な金属箔の他、前記厚みを有する銀、鉄、ニッケルとクロムとの合金等、各種材質からなるものを用いることができる。
(紙)
紙としては、特に限定されないが、一般に、和紙、クラフト紙、グラシン紙、上質紙、合成紙、トップコート紙などを用いることができる。
基材の厚さは、強度や柔軟性、使用目的などに応じて適宜に選択でき、例えば、一般的には1000μm以下(例えば、1〜1000μm)、好ましくは1〜500μm、さらに好ましくは3〜300μm、特に好ましくは5〜250μm程度であるが、これらに限定されない。なお、基材は単層又は積層体からなってもよい。
基材の表面は、熱膨張性粘着剤層3などとの密着性を高めるため、慣用の表面処理、例えば、コロナ処理、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的方法による酸化処理等が施されていてもよく、下塗り剤によるコーティング処理等が施されていてもよい。
(熱膨張性粘着剤層)
熱膨張性粘着剤層3は、粘着性を付与するための粘着剤、及び熱膨張性を付与するための熱膨張性微小球を含んでいる。そのため、粘着テープを被着体に貼着した後、任意なときに熱膨張性粘着剤層3を加熱して、熱膨張性微小球を発泡及び/又は膨張処理することにより、熱膨張性粘着剤層3と被着体との接着面積を減少させて、粘着テープを容易に剥離することができる。
その熱膨張性粘着剤層3の厚みは、一般的には3〜300μm、好ましくは5〜150μm、さらに好ましくは10〜100μm程度である。
なお、加熱処理前の適度な接着力と加熱処理後の接着力の低下性のバランスの点から、より好ましい粘着剤は、動的弾性率が25〜150℃において5kPa〜1MPaの範囲にあるポリマーをベースとした感圧粘着剤である。
また本発明では、熱膨張性粘着剤層は、下記の構成又は特性を有していることが重要である。そして、熱膨張性粘着剤層のゲル分率を調整することにより、熱膨張性粘着剤層の粘着性と加熱剥離性とをコントロールすることができる。
熱膨張性粘着剤層のゲル分率は、50重量%以上であり、好ましくは60重量%以上(更に好ましくは65重量%以上)である。熱膨張性粘着剤層のゲル分率が50重量%以上であると、被着体より剥離させる際に、熱剥離型粘着テープ上に被着体が残存せず、加熱のみによる剥離(自然剥離)を有効に行うことができる。
具体的には、熱膨張性粘着剤層のゲル分率が50重量%以上であると、熱膨張性粘着剤層に加熱処理を施した後、熱剥離型粘着テープを、空中で上下が反対になるように裏返しにする(熱膨張性粘着剤層上の切断加工されたチップが下方向に向くようにする)だけで、切断加工されたチップを剥離させることができる。しかも、被着体(又は切断加工されたチップ)の表面への糊残りも抑制又は防止することができる。
熱膨張性粘着剤層3を構成する粘着剤としては、加熱時に熱膨張性微小球の発泡及び/又は膨張を可及的に拘束しないようなものが好ましい。そのような粘着剤として、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、スチレン−ジエンブロック共重合体系粘着剤、これらの粘着剤に融点が約200℃以下の熱溶融性樹脂を配合したクリ−プ特性改良型粘着剤、放射線硬化型粘着剤などの公知の粘着剤の中から適宜選択し、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる(例えば、特開昭56−61468号公報、特開昭63−17981号公報等参照)。
また粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤を好適に用いることができ、特にアクリル系粘着剤が好適である。アクリル系粘着剤としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの1種又は2種以上を単量体成分として用いたアクリル系重合体(単独重合体又は共重合体)をベースポリマーとするアクリル系粘着剤が挙げられる。
前記アクリル系粘着剤における(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどのアルキル基の炭素数が1〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル等を挙げることができる。なお、本明細書において「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び/又は「メタクリル」を意味する。前記の中でも、アルキル基の炭素数が4〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルがより好ましい。前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、アクリル系粘着剤を構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、50〜100重量%が好ましく、より好ましくは70〜100重量%である。
なお、前記アクリル系重合体は、凝集力、耐熱性、架橋性などの改質を目的として、必要に応じて、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な他の単量体成分に対応する単位を含んでいてもよい。
このような単量体成分として、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物モノマー;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチルメタクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホン酸基含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドなどの(N−置換)アミド系モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸アミノアルキル系モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド系モノマー;N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミドなどのイタコンイミド系モノマー;N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクルロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドなどのスクシンイミド系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−ビニルピロリドン、メチルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン、N−ビニルカルボン酸アミド類、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニルカプロラクタムなどのビニル系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノアクリレートモノマー;(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有アクリル樹脂系モノマー;(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールなどのグリコール系アクリルエステルモノマー;(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートなどの複素環、ハロゲン原子、ケイ素原子などを有するアクリル酸エステル系モノマー;ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートなどの多官能モノマー;イソプレン、ブタジエン、イソブチレンなどのオレフィン系モノマー;ビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー等が挙げられる。これらの単量体成分は1種又は2種以上使用できる。上記単量体成分の中でも、凝集力や架橋性を向上させる観点からヒドロキシル基含有モノマー又はカルボキシル基含有モノマーが好ましく、より好ましくは(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル又はアクリル酸である。上記のヒドロキシル基含有モノマーの含有量は、アクリル系重合体を構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、10重量%未満が好ましく、より好ましくは8重量%以下であり、特に好ましくは5重量部以下である。カルボキシル基含有モノマーの含有量は、アクリル系粘着剤を構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、20重量%未満が好ましく、より好ましくは5重量%以下である。
なお、ゴム系粘着剤としては、天然ゴムや各種の合成ゴム(例えば、ポリイソプレンゴム、スチレン・ブタジエン(SB)ゴム、スチレン・イソプレン(SI)ゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)ゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)ゴム、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)ゴム、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)ゴム、スチレン・エチレン・プロピレンブロック共重合体(SEP)ゴム、再生ゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンや、これらの変性体など)をベースポリマーとしたゴム系粘着剤が挙げられる。
なお、熱膨張性粘着剤層3を構成する前記粘着剤は、粘着性成分(ベースポリマー)等のポリマー成分の他に、架橋剤、粘着付与樹脂、顔料、染料、充填剤、老化防止剤、導電材、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、剥離調整剤、軟化剤、界面活性剤、難燃剤、酸化防止剤等のなどの適宜の添加剤を含んでいてもよい。
(架橋剤)
架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤の他、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤などが挙げられ、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤を好適に用いることができる。
(イソシアネート系架橋剤)
前記イソシアネート系架橋剤としては、具体的には、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロへキシレンジイソシアネート、イソホロン ジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート類、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート類、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(商品名コロネートL、日本ポリウレタン工業株式会社製)、トリメチロールプロパン/へキサメチレンジイソシアネート3量体付加物(商品名コロネートHL、日本ポリウレタン工業株式会社製)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(商品名コロネートHX、日本ポリウレタン工業株式会社製)などのイソシアネート付加物などを例示することができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を 混合して使用してもよい。
イソシアネート系架橋剤の配合量は、粘着力をコントロールするのに応じて適宜に決定してよい。一般には、ベースポリマー100重量部あたり0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部配合される。
(エポキシ系架橋剤)
前記エポキシ系架橋剤としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、ジグリシジルアニリン、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(製品名「テトラッドC」三菱ガス化学(株)製)、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(製品名「エポライト1600」共栄社化学(株)製)、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(製品名「エポライト1500NP」共栄社化学(株)製)、エチレングリコールジグリシジルエーテル(製品名「エポライト40E」共栄社化学(株)製)、プロピレングリコールジグリシジルエーテル(製品名「エポライト70P」共栄社化学(株)製)、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(製品名「エピオールE-400」日本油脂(株)製)、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(製品名「エピオールP-200」日本油脂(株)製)、ソルビトールポリグリシジルエーテル(製品名「デナコールEX-611」ナガセケムテックス(株)製)、グリセロールポリグリシジルエーテル(製品名「デナコール EX-314」ナガセケムテックス(株)製)、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル(製品名「デナコール EX-512」ナガセケムテックス(株)製)、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジル−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテルの他、分子内にエポキシ基を2つ以上有するエポキシ系樹脂などが挙げられる。これらの架橋剤は単独で使用してもよく、また2種以上を 混合して使用してもよい。
エポキシ系架橋剤の配合量は、粘着力をコントロールするのに応じて適宜に決定してよい。一般には、ベースポリマー100重量部あたり0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜5重量部配合される。
(粘着付与樹脂)
粘着剤への相溶性のよい粘着付与樹脂を選ぶ目安として、粘着付与樹脂の水酸基価に着目し、具体的には40KOHmg/g以上、好ましくは50〜500KOHmg/g以上、さらに好ましくは70〜400KOHmg/g以上の粘着付与樹脂を採用することが必要である。なお、前記水酸基価の数値範囲は、JIS K 0070−1992に基づくアセチル化法により測定した値である。
水酸基価の値を40KOHmg/g以上とすることにより、アクリルポリマー含有のエステル基との親和性が確保され、粘着剤中で分散した状態を維持でき、結果として相分離が良い状態となる。一方で水酸基価が小さな値であると、ポリマーに対し親和性が低下し粘着付与樹脂同士でドメインを形成した方が安定状態となり、そのドメインは一般的に粘着剤の表面に形成されるために、結果として粘着付与樹脂が粘着剤表面に偏在することになるため、「電極汚染」を引き起こす要因となる。
本発明において、上記の条件を満たして使用できる粘着付与樹脂として特に制限はされないが、テルペンフェノールやアルキルフェノール、ロジンフェノールなどのフェノール基を共重合した粘着付与樹脂が好ましい。テルペンフェノールやアルキルフェノール、ロジンフェノールの分子構造は、立体的に込み合っておらず、フェノール基のもつ水酸基とアクリル粘着剤中のエステル基が相互作用しやすいため相溶性が向上するためである。
具体的には、テルペンフェノール樹脂としてはヤスハラケミカル(株)製YSポリスターS145や、荒川化学(株)製タマノル901があげられ、アルキルフェノール系樹脂としては、荒川化学(株)製「タマノル1010R」、「タマノル200N」などが使用可能である。
粘着付与樹脂の配合量は、一般的には熱膨張性粘着剤層を形成するベースポリマー100重量部に対して、5〜100重量部、好ましくは10〜50重量部である。
(可塑剤)
本発明において使用する可塑剤は特に限定されないが、例えば、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、アジピン酸系可塑剤などを用いることができ、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑剤を好適に用いることができる。可塑剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
具体的には、トリメリット酸エステル系可塑剤としては、例えば、トリメリット酸トリ(n−オクチル)、トリメリット酸トリ(2−エチルヘキシル)、トリメリット酸トリイソオクチル、トリメリット酸トリイソノニル、トリメリット酸トリイソデシル等のトリメリット酸トリアルキルエステルなどが挙げられる。また、ピロメリット酸エステル系可塑剤としては、例えば、ピロメリット酸テトラ(n−オクチル)、ピロメリット酸テトラ(2−エチルヘキシル)等のピロメリット酸テトラアルキルエステルなどが挙げられる。
可塑剤の配合量は、目的の応じて適宜に決定されるが、ベースポリマー100重量部あたり1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部配合される。
(熱膨張性微小球)
熱膨張性微小球は特に制限されず、公知の熱膨張性微小球から適宜選択することができ、単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。熱膨張性微小球としては、例えば、プロパン、プロピレン、ブテン、ノルマルブタン、イソブタン、イソペンタン、ネオペンタン、ノルマルペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、オクタン、石油エーテル、メタンのハロゲン化物、テトラアルキルシランの如き低沸点液体、加熱により熱分解してガス状になるアゾジカルボンアミドなど加熱により容易にガス化して膨張する物質を、弾性を有する殻内に内包させた微小球であればよい。
尚、熱膨張性微小球を形成する殻形成物質としては、例えばラジカル重合可能な単量体の重合体により構成される。単量体の例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロニトリルの如きニトリル単量体;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸の如きカルボン酸単量体;塩化ビニリデン;酢酸ビニル;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチルアクリレートの如き(メタ)アクリル酸エステル;スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレンの如きスチレンモノマー;アクリルアミド、置換アクリルアミド、メタクリルアミド、置換メタクリルアミドの如きアミド単量体またはこれらの任意の混合物等が例示されるが、本発明において熱溶融性物質や熱膨張で破壊する物質などから成っていればよい。
また、殻形成物質は1種類以上の物質による共重合によって製造されることが多く、例えば塩化ビニリデン‐メタクリル酸メチル-アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸メチル-アクリロニトリル-メタクリロニトリル共重合体、メタクリル酸メチル-アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル-メタクリロニトリル-イタコン酸共重合体などが挙げられる。
熱膨張性微小球は、慣用の方法、例えば、コアセルベーション法、界面重合法などにより製造できる。
このような熱膨張性微小球として、例えば、松本油脂製薬(株)製「マツモロマイクロスフェア」(製品名 F-30、F-36LV、F-50、F-65、FN-100SS、FN-180SS、F-190D、F-260D、F-2800D)、日本フィライト(株)製「エクスパンセル」(製品名 053-40、031-40、920-40、909-80、930-120)、呉羽化学工業(株)製「ダイフォーム」(製品名 H750、H850、H1100、S2320D、S2640D、M330、M430、M520)、積水化学工業(株)製「アドバンセル」(製品名 EML101、EMH204、EHM301、EHM302、EHM303、EM304、EHM401、EM403、EM501)などの市販品を使用することもできる。
また、本発明では、熱膨張性微小球として、前記以外のものも用いることができる。このような熱膨張性微小球として、種々の無機系発泡剤や有機系発泡剤などがあげられる。無機系発泡剤の代表的な例としては、例えば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水酸化ホウ素ナトリウム、各種アジド類などが挙げられる。また、有機系発泡剤の代表的な例としては、例えば、水;トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタンなどの塩フッ化アルカン系化合物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボンアミド、バリウムアゾジカルボキシレートなどのアゾ系化合物;パラトルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アリルビス(スルホニルヒドラジド)などのヒドラジン系化合物;p−トルイレンスルホニルセミカルバジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)などのセミカルバジド系化合物;5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾールなどのトリアゾール系化合物;N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミドなどのN−ニトロソ系化合物などが挙げられる。
熱膨張性微小球としては、加熱処理により粘着層の接着力を効率よく低下させるため、体積膨張率が5倍以上、なかでも7倍以上、特に10倍以上となるまで破裂しない適度な強度を有する熱膨張性微小球が好ましい。
熱膨張性微小球の配合量は、粘着層の膨張倍率や接着力の低下性などに応じて適宜設定しうるが、一般には熱膨張性粘着剤層2を形成するベースポリマー100重量部に対して、例えば1〜150重量部、好ましくは10〜130重量部、さらに好ましくは25〜100重量部である。
(ゴム状有機弾性層)
熱剥離型粘着テープの変形性の付与や加熱後の剥離性を向上させるため、基材と熱膨張性粘着剤層3との間にゴム状有機弾性層2が設けられているが、ゴム状有機弾性層2は必要に応じて設けられる層であり、必ずしも設けられていなくてもよい。このように、ゴム状有機弾性層2を設けることにより、熱剥離型粘着テープを熱膨張性粘着剤層3を利用して被着体(被加工品など)に接着させる際に、前記熱剥離型粘着テープにおける熱膨張性粘着剤層3の表面を被着体の表面形状に良好に追従させて、接着面積を大きくすることができる。
また、前記熱剥離型粘着テープを被着体から加熱剥離させる際に、熱膨張性粘着剤層3の加熱膨張を高度に(精度よく)コントロールし、熱膨張性粘着剤層3を厚さ方向へ優先的に且つ均一に膨張させることができる。
すなわち、ゴム状有機弾性層2は、熱剥離型粘着テープを被着体に接着させる際にその表面が被着体の表面形状に追従して大きい接着面積を提供する働きを備えている。加えて、熱剥離型粘着テープより被着体を剥離するために、熱膨張性粘着剤層3を加熱して発泡及び/又は膨張させる際に、熱剥離型粘着テープの面方向における発泡及び/又は膨張の拘束を少なくして熱膨張性粘着剤層3が三次元的構造変化することによるウネリ構造形成を助長する働きも備えている。
ゴム状有機弾性層2は、熱膨張性粘着剤層3の基材側の面に、熱膨張性粘着剤層3に重畳させた形態で設けることが好ましい。なお、ゴム状有機弾性層2は、基材と熱膨張性粘着剤層3との間以外にも設けることができる。ゴム状有機弾性層は、基材の片面又は両面に介在させることができる。
ゴム状有機弾性層2には粘着剤層を採用することができ、その材料としては特に制限されず、前記熱膨張性粘着剤層3に例示された粘着剤などを構成材料として好適に用いることができる。前記粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、スチレン−ジエンブロック共重合体系粘着剤、クリ−プ特性改良型粘着剤、放射線硬化型粘着剤などの中から適宜選択することができる。
より具体的には、例えば、天然ゴムや合成ゴムをベースポリマーとするゴム系粘着剤、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、ドデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等の、炭素数が20以下のアルキル基を有するアクリル酸ないしメタクリル酸等のアクリル酸系アルキルエステル、アクリル酸、メタクリル酸、イコタン酸、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、N−メチロ−ルアクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、酢酸ビニル、スチレン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレン、ビニルエーテルなどを主成分とするアクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤などが挙げられる。
ゴム状有機弾性層2としては、上記の粘着剤から構成するものの他に、天然ゴム、合成ゴム又はゴム弾性を有する合成樹脂により形成することもできる。前記合成樹脂としては、例えば、ニトリル系、ジエン系、アクリル樹脂系などの合成ゴム;ポリオレフィン系、ポリエステル系などの熱可塑性エラストマー;エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリブタジエン、軟質ポリ塩化ビニルなどのゴム弾性を有する合成樹脂などが挙げられる。なお、ポリ塩化ビニルなどのように本質的には硬質系ポリマーであっても、可塑剤や柔軟剤等の配合剤との組み合わせによりゴム弾性を発現させて用いることができる。
また、これらの材料からなるゴム状有機弾性層2は、上記の熱膨張性粘着剤層と同様に、前記粘着剤や合成樹脂に、架橋剤、粘着付与樹脂、可塑剤、充填剤、老化防止剤などの適宜な添加剤を配合したものであってもよい。
ゴム状有機弾性層2の形成は、例えば、ゴム状有機弾性層の構成材料を含むコーティング液を基材1上に塗布する方式(コーティング法)、前記ゴム状有機弾性層形成材からなるフィルム、又は予め1層以上からなる熱膨張性粘着剤層3上に前記ゴム状有機弾性層形成材からなる層を形成した積層フィルムを基材1と接着する方式(ドライラミネート法)、支持基材1の構成材料を含む樹脂組成物と前記ゴム状有機弾性層形成材を含む樹脂組成物とを共押出しする方式(共押出し法)などの適宜な方式で行うことができる。
なお、ゴム状有機弾性層2は、かかる成分を主体とする発泡フィルム等で形成されていてもよい。発泡は、慣用の方法、例えば、機械的な攪拌による方法、反応生成ガスを利用する方法、発泡剤を使用する方法、可溶性物質を除去する方法、スプレーによる方法、シンタクチックフォームを形成する方法、焼結法などにより行うことができる。ゴム状有機弾性層2は1層、又は2以上の層からなる積層構造により構成してもよい。
このようなゴム状有機弾性層2の厚さは、3〜200μm、好ましくは5〜100μmである。3〜200μmの範囲であれば、薄過ぎることなく、熱剥離型粘着テープが被着体の表面形状に追従して大きい接着面積を提供する働きと、熱膨張性粘着剤層3が三次元的構造変化することによるウネリ構造形成を助長する働きを発現することができる。また、必要以上に厚くないので発泡後にゴム状有機弾性層2で凝集破壊が起こることもない。
(セパレータ)
熱膨張性粘着剤層3などの表面(粘着面)の保護材として、セパレータが用いられているが、セパレータは、必要に応じて用いることができ、必ずしも用いられていなくてもよい。セパレータとしては、両面が離型面となっているものであってもよく、一方の面(片面)のみが離型面となっているものであってもよい。なお、セパレータは、該セパレータにより保護されている粘着剤層を利用する際に、剥がされる。
このようなセパレータとしては、公知乃至慣用の剥離紙などを使用できる。具体的には、セパレータとしては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離剤により表面処理されたプラスチックフィルムや紙等の剥離剤層を有する基材;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等のフッ素系ポリマーからなる低接着性基材;オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)等の無極性ポリマーからなる低接着性基材などを用いることができる。もちろん、剥離剤層を有する基材では、剥離剤層表面が離型面であり、低接着性基材では、低接着性基材の表面が離型面である。
なお、セパレータは公知乃至慣用の方法により形成することができる。また、セパレータの厚さ等も特に制限されない。
熱剥離型粘着テープは、熱膨張性粘着剤層3を、例えば、必要に応じて溶媒を用いて粘着剤、熱膨張性微小球を含むコーティング液を調製し、これを支持基材1又は予め支持基材1上に形成した下記に示すゴム状有機弾性層2上に塗布する方式、適当なセパレータ(剥離紙など)上に前記コーティング液を塗布して熱膨張性粘着剤層を形成し、これを支持基材1又は該ゴム状有機弾性層2上に転写(移着)する方法など、慣用の方法により形成できる。このとき、熱膨張性粘着剤層3は単層、複層の何れであってもよい。
熱剥離型粘着テープは、熱膨張性粘着剤層のプローブタック値(Immersion speed: 30mm/min、test speed: 30mm/min、 preload: 100gf、press time:1.0sec.)が60N/5mmφ以上であることを特徴としている。
このプローブタック値は、粘着剤表面への粘着付与樹脂の偏在を確認する手法として採用したものである。粘着力測定は、界面物性だけでなく基材の剛性などの多因子の複合力で表されるが、一方でプローブタック測定は基材剛性の影響を無視でき、より粘着剤表面の物性が検出可能である。
粘着付与樹脂が粘着剤表面に偏在している場合にはプローブタック値は低下する。通常粘着付与樹脂のガラス転移温度(Tg)は25℃以上であり、このことから粘着付与樹脂が偏在することによって、粘着剤表面の見かけの弾性率が高くなるためである。すなわち、粘着剤のプローブタック値を測定することにより、粘着付与樹脂の偏在を確認することが可能である。
プローブタック値は具体的には、60N/5mmφ以上、好ましくは80〜700N/5mmφ以上、さらに好ましくは100N〜500/5mmφ以上が良い。プローブタック値を上記に規定することにより、粘着付与樹脂の偏在を防ぎ、結果として「電極汚染」を防止できる。
さらに、本発明の熱剥離型粘着テープは、熱膨張性粘着剤層の面をシリコンウエハの表面に貼付し加熱剥離した後のシリコンウエハの表面(熱膨張性粘着剤層の面が接触していたシリコンウエハの表面)におけるXPSによる炭素元素比率RC1(%)が、以下の関係式(1)を満足する特性を有していることを特徴としている。
C1≦60+RC2 関係式(1)
[関係式(1)において、RC2は、貼付される前の、XPSによるシリコンウエハの表面における炭素元素比率(%)を示す。]
すなわち、本発明の熱剥離型粘着テープは、熱膨張性粘着剤層の面がシリコンウエハの表面に接触するように、シリコンウエハの表面に貼付し加熱剥離した後のシリコンウエハの表面(熱剥離型粘着テープの剥離面)におけるXPSによる炭素元素比率RC1(%)と、前記熱剥離型粘着テープが貼付される前のシリコンウエハの表面におけるXPSによる炭素元素比率RC2(%)との差[RC1−RC2](「ΔRC1-2」と称する場合がある)が50以下となる特性を有している。
ΔRC1-2が50以下であれば特に制限されないが、例えば、0〜50[好ましくは30以下(例えば、0.1〜30)、さらに好ましくは20以下(例えば、0.5〜20)、特に5以下(例えば、1〜5)]の範囲から選択することができる。なお、ΔRC1-2はマイナスの数値であってもよい。ΔRC1-2が50を超えると、熱膨張性粘着剤層の面が接触していた電子部品の電極面における汚染度が高くなり、すなわち電極汚染が生じ、加工された電子部品は不良品となる場合がある。
このような元素比率[炭素元素比率RC1(%)、炭素元素比率RC2(%)など]は、XPS(X−ray Photoelectron Spectroscopy;X線光電子分光分析)により測定される。
具体的には、XPSによる炭素元素比率RC1(%)は、例えば、熱剥離型粘着テープを熱膨張性粘着剤層の面がシリコンウエハの表面に接触するように、シリコンウエハの表面に貼付させた後、各所定温度(熱剥離型粘着テープが自然剥離する任意の温度)の熱風乾燥器中で3分間加熱処理を行い、シリコンウエハから剥離させた後、X線光電子分光分析装置(アルバックファイ社製のモデル名「5400」)を用いて、X線源:MgKα15KV(300W)、取りだし角:45°、測定面積:1×3.5mmの条件で、シリコンウエハにおける粘着テープの剥離面のX線光電子分光分析を行うことにより、炭素元素比率RC1(%)を測定することができる。
一方、XPSによる炭素元素比率RC2(%)は、例えば、X線光電子分光分析装置(アルバックファイ社製のモデル名「5400」)を用いて、X線源:MgKα15KV(300W)、取りだし角:45°、測定面積:1×3.5mmの条件で[炭素元素比率RC1(%)の測定と同一装置及び同条件で]、熱剥離型粘着テープを貼付する前のシリコンウエハの表面のX線光電子分光分析を行うことにより、炭素元素比率RC2(%)を測定することができる。
粘着テープを被着体より容易に剥離できるようにするための加熱処理条件は、被着体の表面状態や熱膨張性微小球の種類等による接着面積の減少性,基材や被着体の耐熱性や加熱方法等の条件により決められるが、一般的な条件は1100〜250℃、1〜90秒間(ホットプレートなど)、または5〜15 分間(熱風乾燥器など)である。
熱剥離型粘着テープは、23℃でポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:25μm)に貼着させた後に23℃雰囲気下で30分間放置した際の23℃における熱膨張性粘着剤層の粘着力(剥離角度:180°、引張速度:300mm/min)が0.2〜20N/20mm幅、好ましくは、1.0〜20N/20mm幅が良い。23℃雰囲気下の粘着力が0.2〜20N/20mm幅である場合、十分に被着体を保持することができ、切断加工時にチップの剥がれることがない。0.2N/20mm幅未満の場合には十分に被着体を保持することが困難であり、切断加工時にチップの剥離が発生する場合がある。また20N/20mm幅以上の場合は、加熱処理を施して熱膨張性微小球が発泡しても被着体が剥離できないという不良が発生する。
(接着剤層)
本発明の熱剥離型粘着テープにおいて、基材の一方の面に熱膨張性微小球を含有する熱剥離粘着剤層を設けた場合には、基材の他方の面には、例えば、少なくとも被切断物の切断等の固定すべき対象物を固定させる間、被切断物を固定させるために、別途用意した基台に熱剥離型粘着テープを固定させるための接着剤層を設けることができる。
このときの接着剤層も、例えば切断等の加工において発生する熱や振動等の刺激に対して安定であることが必要である。
その接着剤層としては、例えば、上記粘着剤に使用した樹脂をベースとしたものを使用することができる。
(本発明の熱剥離型粘着テープの使用方法)
本発明の熱剥離型粘着テープは、専ら電子部品を切断する際に、該電子部品を基板上に固定させるための粘着テープとして使用される。
切断される該電子部品としては、コンデンサ、またはインダクタ、またはコイル、または抵抗、または圧電素子、または振動子、またはLED、または半導体、または表示装置等の電子部品であり、任意の手段によって切断される電子部品である。
このような電子部品を基板上に対して本発明の熱剥離型粘着テープを介して粘着力によって固定する。その後、押し切り刃による押し切り手段、あるいは回転刃による切断方法等の任意の手段によって該電子部品を切断し、その後本発明の熱剥離型粘着テープを加熱し、熱膨張性粘着剤層を発泡させることにより、熱膨張性粘着剤層に対する切断された電子部品の粘着力を低下させて、切断された電子部品をピックアップする。
本発明において各種測定方法及び判断基準は以下の通りでる。
(切断加工性)
各熱剥離型粘着テープの熱膨張性粘着剤層上に、金属メッキされた電極面を有する電子部品基板(サイズ:100mm×100mm×厚さ1mm;電極面は10μmの凹凸が形成されている)を貼着させ(仮固定)、それをダイシングリングに装着固定してダイサーを介し、1mm×1mmのサイズのチップにフルカットし(ダイシングによる切断加工処理を施し)、このカットの際に、チップ飛びの発生の個数を算出した。この時ダイシングブレードにはDISCO(株)社製ZH05−SD2000−N1−110−DDを用いた。ダイシングブレードの送り速度は70mm/S、ダイシングブレードの回転数を50000/sとした。
切断加工中のチップが熱剥離型粘着テープから剥がれた(チップフライした)個数の割合(チップ飛び率)(%)を求め、切断加工性の評価とした。なお、すべてのチップが熱剥離型粘着テープに貼着しており剥がれていない場合は、チップ飛び率は0%(すなわち、チップ飛び率は0%)となる。ダイシングしたチップの数をA、チップが飛んだ数をAとし、チップ飛び率Xは式(1)に従い求めた。
従って、チップが剥がれている割合(チップ飛び率)が小さいほど、チップ飛び防止性が良好であることを意味している。該チップ切断加工性の評価結果は、表1の「切断加工性(%)」の欄に示した。
(加熱剥離性)
前記カット後、恒温器(熱風乾燥器)(エスペック(株)製、「SPH−201」)を用いて、130℃で10分間加熱処理を施した。加熱処理後、熱剥離型粘着テープを空中で上下が反対になるように裏返しにし(チップが下になる様に)、熱剥離型粘着テープからチップを自然落下により剥離させ、加熱剥離性としてチップが剥離した割合(加熱剥離率)(%)を求める。なお、すべてのチップが剥離して熱剥離型粘着テープに残存していない場合は、加熱剥離率は100%となる。従って、チップが剥離により残量していない割合(加熱剥離率)が大きいほど、加熱剥離性が良好であることを意味している。該加熱剥離性の評価結果は、表1の「加熱剥離性(%)」の欄に示した。剥離する前のチップ数をB、自然落下したチップの数をBとし、加熱剥離性Xは式(2)に従い求めた。
(電極汚染性)
前記自然落下により熱剥離型粘着テープを剥離させたチップについて、その表面(熱剥離型粘着テープが貼着されていた面)を目視で観察して、電極表面の汚染の度合いを目視で、電極汚染がある割合(汚染率)(%)を求める。なお、すべての電極面が汚染していない場合は、汚染率は0%となる。従って、電極汚染のある割合(汚染率)が小さいほど、電極汚染性が良好であることを意味している。該汚染率の評価結果は、表1の「電極汚染性」の欄に示した。自然剥離したチップ数をC、電極を汚染していたチップの数をCとし、電極汚染性Xは式(3)に従い求めた。
(プローブタック測定方法)
各熱剥離型粘着テープを幅:20mm、長さ:50mmのサイズに切断し、松浪ガラス工業(株)製スライドガラス(76mm×26mm)に日東電工(株)製両面接着テープNo.531を貼り合わせ、その上から切断したサンプルをハンドローラーを用いて貼り合わせた。熱膨張性粘着剤層を上にした状態でプローブタック測定機(商品名「TACKINESS TESTER Model TAC-II」RHESCA社製)にセットし、Immersion speed: 30mm/min, test speed: 30mm/min, preload: 100gf, press time: 1.0sec., Probe area : 5mmφcircle(SUS)の条件下で測定した値をプローブタック値(N/5mmφ)とする。なお、該粘着力の測定結果は、表1の「プローブタック(N/5mmφ)」の欄に示した。
(粘着力測定方法)
各熱剥離型粘着テープを幅:20mm、長さ:140mmのサイズに切断し、熱膨張性粘着剤層上に、被着体としてのポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名「ルミラーS−10」東レ株式会社製;厚さ:25μm、幅:20mm)を、JIS Z 0237(2000年)に準じて貼り合わせた後(具体的には、温度:23±2℃および湿度:65±5%RHの雰囲気下で、2kgのローラーを1往復させて圧着して貼り合わせる)、23℃に設定された恒温槽付き引張試験機(商品名「島津オートグラフAG−120kN」株式会社島津製作所製)にセットし、30分間放置する。放置後、23℃の温度下で、被着体を、剥離角度:180°、剥離速度(引張速度):300mm/minの条件で、熱剥離型粘着テープから引き剥がした時の荷重を測定し、その際の最大荷重(測定初期のピークトップを除いた荷重の最大値)を求め、この最大荷重を熱膨張性粘着剤層の粘着力(N/20mm幅)とする。なお、該粘着力の測定結果は、表1の「粘着力(N/20mm)」の欄に示した。
(ゲル分率の測定方法)
熱膨張性粘着剤層(熱膨張のための加熱処理は行っていない)から約0.1gをサンプリングして精秤し(試料の重量)、該サンプルをメッシュ状シート(商品名「NTF−1122」日東電工株式会社製)で包んだ後、約50mlのトルエン中に室温で1週間浸漬させた。その後、溶剤不溶分(メッシュ状シートの内容物)をトルエンから取り出し、70℃で約2時間乾燥させ、乾燥後の溶剤不溶分を秤量し(浸漬・乾燥後の重量)、下記式(a)よりゲル分率(重量%)を算出する。
ゲル分率(重量%)=[(浸漬・乾燥後の重量)/(試料の重量)]×100 (a)
なお、熱膨張性粘着剤層のゲル分率は、熱膨張性粘着剤層を形成するための粘着剤のベースポリマーの組成、粘着剤に添加する架橋剤の種類や含有量、粘着付与樹脂の種類や含有量などを調節することによりコントロールすることができる。
(水酸基価の測定方法)
サンプルの水酸基価は、JIS K 0070−1992(アセチル化法)に準じて評価した。無水酢酸約25gを取り、ピリジンを加え、全量を100 mLにして、充分に撹拌しアセチル化試薬を作製した。平底フラスコに試料約2gを精秤採取し、アセチル化試薬5mL及びピリジン10mLを加え、空気冷却管を装着した。100℃で70分間加熱後、放冷し、冷却管上部から溶剤としてトルエン35mLを加え撹拌後、水1mLを加え撹拌し、無水酢酸を分解する。分解を完全にするため再度10分間加熱し放冷した。エタノール5mLで冷却管を洗い取り外し、溶剤としてピリジン50mLを加え撹拌した。この溶液に0.5mol/L水酸化カリウムエタノール溶液をホールピペットを用いて25mL加え、0.5mol/L水酸化カリウムエタノール溶液で電位差滴定を行い以下の式より水酸基価を算出した。
B:空試験に用いた0.5mol/L水酸化カリウムエタノール溶液の量(mL)
C:試料に用いた0.5mol/L水酸化カリウムエタノール溶液の量(mL)
f:0.5mol/L水酸化カリウムエタノール溶液のファクター
S:試料の採取量(g)
D:酸価
(酸価の測定方法)
サンプルの酸価はJIS K 0070-1992電位差滴定方法に準じて評価した。ジエチルエーテルとエタノールを体積比で4:1に混合した溶剤にフェノールフタレイン溶液を指示薬として加え、0.1mol/L水酸化カリウムエタノール溶液で中和した。ビーカーに試料約5gを精秤採取し、溶剤50mLを加え、パネルヒーター(80℃)上で完全に撹拌溶解し、0.1mol/L水酸化カリウムエタノール溶液で、電位差滴定を行った。酸価は下記式より求めた。
B:試料に用いた0.1mol/L水酸化カリウムエタノール溶液の量(mL)
F:0.1mol/L水酸化カリウムエタノール溶液のファクター
S:試料の採取量(g)
(実施例1)
アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:アクリル酸2エチルヘキシル:ヒドロキシエチルアクリレート:メタクリル酸メチル=70重量部:30重量部:5重量部:6重量部)100重量部に、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業株式会社製)2重量部を配合し、トルエンを加えて均一に混合した溶液を作製し、厚さ100μmのPET基材上に乾燥後の厚さが10μmとなるように塗布した(ゴム状有機弾性層塗布)。
さらに、上記の共重合体100重量部に、水酸基価100KOHmg/gであるテルペンフェノール系粘着付与樹脂(商品名「YSポリスターS145」ヤスハラケミカル株式会社製)30重量部、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業株式会社製)1.7部、発泡剤(熱膨張性微小球;商品名「マツモトマイクロスフェアーF−50」松本油脂製薬株式会社製;120℃発泡膨張タイプ):30部、およびトルエンを均一に混合し、溶解した塗工液を、PET基材セパレータ(38μm)上に乾燥後の厚みが35μmとなるように塗布し、乾燥後ゴム状有機弾性層を塗布したポリエステルフィルムのゴム状有機弾性層側に貼り合わせ、熱剥離型粘着テープ(熱剥離型粘着テープ1)を得た。
(実施例2)
アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:アクリル酸2エチルヘキシル:ヒドロキシエチルアクリレート:メタクリル酸メチル=70重量部:30重量部:5重量部:6重量部)100重量部に、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業株式会社製)2重量部を配合し、トルエンを加えて均一に混合した溶液を作製し、厚さ100μmのPET基材上に乾燥後の厚さが10μmとなるように塗布した(ゴム状有機弾性層塗布)。
さらに、上記の共重合体100重量部に、水酸基価45KOHmg/gであるテルペンフェノール系粘着付与樹脂(商品名「タマノル901」荒川化学工業株式会社製)50重量部イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業株式会社製)1.7部、発泡剤(熱膨張性微小球;商品名「マツモトマイクロスフェアーF−50」松本油脂製薬株式会社製;120℃発泡膨張タイプ):30部、およびトルエンを均一に混合し、溶解した塗工液を、PET基材セパレータ(38μm)上に乾燥後の厚みが35μmとなるように塗布し、乾燥後ゴム状有機弾性層を塗布したポリエステルフィルムのゴム状有機弾性層側に貼り合わせ、熱剥離型粘着テープ(熱剥離型粘着テープ2)を得た。
(実施例3)
アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:アクリル酸ブチル:ヒドロキシエチルアクリレート:アクリル酸:トリメチロールプロパントリアクリレート=50重量部:50部重量部:0.1重量部:5部重量部:0.3重量部)100重量部に、エポキシ系架橋剤(三菱ガス化学(株)製テトラッドC)1重量部、水酸基価100mgKOH/g、酸価2mgKOH/gであるテルペンフェノール系粘着付与樹脂(商品名「YSポリスターS145」ヤスハラケミカル株式会社製)20重量部、熱膨張性微小球(松本油脂製薬株式会社製マツモトマイクロスフェアーF50)30重量部、およびトルエンを均一に混合した混合液を作製し、厚さ100μmのPET基材上に乾燥後の厚さが38μmとなるように塗布して熱剥離型粘着テープ(熱剥離型粘着テープ3)を得た。
(比較例1)
アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:アクリル酸2エチルヘキシル:ヒドロキシエチルアクリレート:メタクリル酸メチル=70重量部:30重量部:5重量部:6重量部)100重量部に、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業株式会社製)2重量部を配合し、トルエンを加えて均一に混合した溶液を作製し、厚さ100μmのPET基材上に乾燥後の厚さが10μmとなるように塗布した(ゴム状有機弾性層塗布)。
さらに、上記の共重合体100重量部に、水酸基価30KOHmg/gであるテルペンフェノール系粘着付与樹脂(商品名「YSポリスターU115」ヤスハラケミカル株式会社製)20重量部イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン社製)1.7部、発泡剤(熱膨張性微小球;商品名「マツモトマイクロスフェアーF−50」松本油脂製薬株式会社製;120℃発泡膨張タイプ):30部、およびトルエンを均一に混合し、溶解した塗工液を、PET基材セパレータ(38μm)上に乾燥後の厚みが35μmとなるように塗布し、乾燥後ゴム状有機弾性層を塗布したポリエステルフィルムのゴム状有機弾性層側に貼り合わせ、熱剥離型粘着テープ(熱剥離型粘着テープ4)を得た。
表1より、実施例1〜3に係る熱剥離型粘着テープ1〜3は、チップ飛びを生じさせずにダイシング切断加工を有効に施すことができ、且つ、加熱によって電極汚染を生じさせることなく被着体(切断加工されたチップ)を容易に剥離させることができることが確認された。
一方、比較例1に係る熱剥離型粘着テープ4では、添加した粘着付与樹脂の水酸基価が小さいため、粘着剤の主成分であるアクリルポリマーとの相分離を起こしてしまい、粘着付与樹脂成分が粘着剤表面に偏在し易くなったと考えられる。すなわち、通常粘着付与樹脂のガラス転移温度(Tg)は25℃以上であり、粘着剤表面に粘着付与樹脂成分が偏在することによって、粘着剤表面の見かけ上の弾性率が上昇し、プローブタック値が低下したものと推測される。また、粘着付与樹脂が粘着剤表面に偏在するために電極が密に接するために電極汚染を生じる結果となった。
1・・・支持基材
2・・・ゴム状有機弾性層
3・・・熱膨張性粘着剤層
4・・・平滑な剥離可能なフィルム

Claims (15)

  1. 熱膨張性粘着剤層が形成された熱剥離型粘着テープであって、前記熱膨張性粘着剤層のプローブタック値(Immersion speed: 30mm/min、test speed: 30mm/min、 preload: 100gf、press time:1.0sec.)が60N/5mmφ以上である熱剥離型粘着テープ。
  2. 熱膨張性粘着剤層のゲル分率が50%以上である請求項1に記載の熱剥離型粘着テープ。
  3. 熱膨張性粘着剤層が粘着付与樹脂を含有する請求項1又は2に記載の熱剥離型粘着テープ。
  4. 粘着付与樹脂の水酸基価が40KOHmg/g以上であることを特徴とする請求項3に記載の熱剥離型粘着テープ。
  5. 23℃でポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:25μm)に貼着させた後に23℃の雰囲気下で30分間放置した際の23℃における熱膨張性粘着剤層の粘着力(剥離角度:180°、引張速度:300mm/min)が0.2N/20mm幅〜20N/20mm幅であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
  6. 熱膨張性粘着剤層が熱膨張性微小球を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
  7. 熱膨張性粘着剤層を構成する粘着剤が、アクリル系粘着剤である請求項1〜6のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
  8. 熱膨張性粘着剤層が架橋剤を含有する請求項1〜7のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
  9. 熱膨張性粘着剤層の厚さが5〜300μmである請求項1〜8のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
  10. 基材の少なくとも片側に直接熱剥離型粘着剤層が形成されてなる請求項1〜9のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
  11. 基材の少なくとも片側にゴム状有機弾性層を介して熱剥離型粘着剤層が形成されてなる請求項1〜9のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
  12. ゴム状有機弾性層の厚みが3〜200μmである請求項11に記載の熱剥離型粘着テープ。
  13. 電子部品の切断時に用いられる、請求項1〜12のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープ。
  14. セラミックコンデンサ用部材切断に用いられる請求項12に記載の熱剥離型粘着テープ。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の熱剥離型粘着テープに電子部品を貼り合わせる工程、その電子部品に切断加工処理を施す工程を具備することを特徴とする電子部品の切断加工方法。
JP2013151140A 2013-07-19 2013-07-19 電子部品切断用熱剥離型粘着テープおよび電子部品の切断方法 Pending JP2015021082A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013151140A JP2015021082A (ja) 2013-07-19 2013-07-19 電子部品切断用熱剥離型粘着テープおよび電子部品の切断方法
TW103124835A TWI608073B (zh) 2013-07-19 2014-07-18 Heat strip type adhesive tape and cutting method for electronic parts
CN201410345517.4A CN104293224A (zh) 2013-07-19 2014-07-18 热剥离型粘合带及电子部件的切断方法
KR20140090809A KR20150010647A (ko) 2013-07-19 2014-07-18 열박리형 점착 테이프 및 전자 부품의 절단 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013151140A JP2015021082A (ja) 2013-07-19 2013-07-19 電子部品切断用熱剥離型粘着テープおよび電子部品の切断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015021082A true JP2015021082A (ja) 2015-02-02
JP2015021082A5 JP2015021082A5 (ja) 2015-07-02

Family

ID=52313188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013151140A Pending JP2015021082A (ja) 2013-07-19 2013-07-19 電子部品切断用熱剥離型粘着テープおよび電子部品の切断方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP2015021082A (ja)
KR (1) KR20150010647A (ja)
CN (1) CN104293224A (ja)
TW (1) TWI608073B (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016155919A (ja) * 2015-02-24 2016-09-01 日東電工株式会社 熱剥離型粘着シート
JP2017002238A (ja) * 2015-06-13 2017-01-05 三菱樹脂株式会社 積層フィルム
JP2017002252A (ja) * 2015-06-16 2017-01-05 三菱樹脂株式会社 積層フィルム
US10115613B2 (en) 2016-06-13 2018-10-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of fabricating a fan-out panel level package and a carrier tape film therefor

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107408501B (zh) * 2015-03-24 2018-08-24 古河电气工业株式会社 半导体加工用带
KR20180090980A (ko) * 2015-12-21 2018-08-14 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 점착제 조성물 및 점착 테이프
CN106947402A (zh) * 2016-01-06 2017-07-14 株式会社吉泰 光学透明粘合剂去除用粘结膜及其制备方法以及利用其的触摸屏的光学透明粘合剂去除方法
WO2018090359A1 (zh) * 2016-11-21 2018-05-24 东莞市澳中电子材料有限公司 一种加热膨胀规律型卷曲的压敏胶粘片及其制作方法
SG11202005465SA (en) * 2017-12-22 2020-07-29 Brewer Science Inc Laser-releasable bonding materials for 3-d ic applications
WO2019187247A1 (ja) * 2018-03-30 2019-10-03 リンテック株式会社 硬化封止体の反り防止用積層体、及び、硬化封止体の製造方法
CN113597458B (zh) * 2020-03-27 2023-10-27 株式会社寺冈制作所 热剥离型粘着胶带
JP7109698B1 (ja) * 2021-09-02 2022-07-29 株式会社寺岡製作所 熱剥離型粘着テープ

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002069422A (ja) * 2000-08-30 2002-03-08 Toyo Chem Co Ltd 熱発泡型粘着剤及びその粘着部材
JP2008239684A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Somar Corp 粘着シート
JP2009040930A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Nitto Denko Corp 被着体の剥離方法、及び、該被着体の剥離方法に使用される加熱剥離型粘着シート
WO2010092995A1 (ja) * 2009-02-16 2010-08-19 綜研化学株式会社 光学部材用放射線硬化型粘着剤組成物および粘着型光学部材
JP2010229399A (ja) * 2009-03-04 2010-10-14 Nitto Denko Corp 積層セラミックシート切断用熱剥離型粘着シート及び積層セラミックシートの切断加工方法
JP2011077391A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Sekisui Chem Co Ltd 積層セラミックコンデンサの製造方法
WO2011048701A1 (en) * 2009-10-20 2011-04-28 Nitto Europe Nv Heat-expandable removable acrylic pressure-sensitive adhesive tape or sheet, and method of removing the same
WO2012014821A1 (ja) * 2010-07-27 2012-02-02 パナソニック株式会社 アレルゲン低減剤とそれを用いた加工製品および塗料
JP2012149181A (ja) * 2011-01-19 2012-08-09 Nitto Denko Corp 両面粘着テープ又はシート、および被着体の加工方法
JP2012184292A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Nitto Denko Corp 加熱剥離型粘着シート

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002069422A (ja) * 2000-08-30 2002-03-08 Toyo Chem Co Ltd 熱発泡型粘着剤及びその粘着部材
JP2008239684A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Somar Corp 粘着シート
JP2009040930A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Nitto Denko Corp 被着体の剥離方法、及び、該被着体の剥離方法に使用される加熱剥離型粘着シート
WO2010092995A1 (ja) * 2009-02-16 2010-08-19 綜研化学株式会社 光学部材用放射線硬化型粘着剤組成物および粘着型光学部材
JP2010229399A (ja) * 2009-03-04 2010-10-14 Nitto Denko Corp 積層セラミックシート切断用熱剥離型粘着シート及び積層セラミックシートの切断加工方法
JP2011077391A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Sekisui Chem Co Ltd 積層セラミックコンデンサの製造方法
WO2011048701A1 (en) * 2009-10-20 2011-04-28 Nitto Europe Nv Heat-expandable removable acrylic pressure-sensitive adhesive tape or sheet, and method of removing the same
WO2012014821A1 (ja) * 2010-07-27 2012-02-02 パナソニック株式会社 アレルゲン低減剤とそれを用いた加工製品および塗料
JP2012149181A (ja) * 2011-01-19 2012-08-09 Nitto Denko Corp 両面粘着テープ又はシート、および被着体の加工方法
JP2012184292A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Nitto Denko Corp 加熱剥離型粘着シート

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016155919A (ja) * 2015-02-24 2016-09-01 日東電工株式会社 熱剥離型粘着シート
JP2017002238A (ja) * 2015-06-13 2017-01-05 三菱樹脂株式会社 積層フィルム
JP2017002252A (ja) * 2015-06-16 2017-01-05 三菱樹脂株式会社 積層フィルム
US10115613B2 (en) 2016-06-13 2018-10-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of fabricating a fan-out panel level package and a carrier tape film therefor

Also Published As

Publication number Publication date
TW201520296A (zh) 2015-06-01
TWI608073B (zh) 2017-12-11
CN104293224A (zh) 2015-01-21
KR20150010647A (ko) 2015-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6054208B2 (ja) 熱剥離型粘着シート
JP2015021082A (ja) 電子部品切断用熱剥離型粘着テープおよび電子部品の切断方法
JP5778721B2 (ja) 熱剥離型粘着テープ及び電子部品の切断方法
JP4588021B2 (ja) 加熱剥離型粘着シートおよび該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法
JP4588022B2 (ja) 加熱剥離型粘着シートおよび該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法
JP5349803B2 (ja) 熱剥離型両面粘着テープ又はシートおよび被着体の加工方法
JP5479151B2 (ja) 積層セラミックシート切断用熱剥離型粘着シート及び積層セラミックシートの切断加工方法
KR101154640B1 (ko) 가열 피착체 박리 방법 및 가열 피착체 박리 장치
JP5700466B2 (ja) 再剥離粘着剤組成物、粘着シート及びテープ
WO2012099121A1 (ja) 両面粘着テープ又はシート、および被着体の加工方法
US9120955B2 (en) Double-sided adhesive tape or sheet, and adherend processing method
JP2010229399A (ja) 積層セラミックシート切断用熱剥離型粘着シート及び積層セラミックシートの切断加工方法
JP2001131507A (ja) 加熱剥離型粘着シート
JP2009040930A (ja) 被着体の剥離方法、及び、該被着体の剥離方法に使用される加熱剥離型粘着シート
JP2006152308A (ja) 電子部品の切断方法
JP4947921B2 (ja) 加熱剥離型粘着シートおよび該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法
JP5132064B2 (ja) 加熱剥離性粘着シート
JP2005255829A (ja) 加熱剥離型粘着シートおよび被着体の加工方法
JP6151679B2 (ja) 再剥離粘着剤組成物、粘着シート及びテープ
JP2005023286A (ja) 通気性熱剥離型粘着シート
JP5057678B2 (ja) 熱剥離型粘着シート
JP3804805B2 (ja) 加熱剥離型粘着シート

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150518

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20150518

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160420

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170323

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170620