JP4947921B2 - 加熱剥離型粘着シートおよび該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法 - Google Patents

加熱剥離型粘着シートおよび該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法 Download PDF

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本発明は、加熱剥離型粘着シートおよび該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法などに関する。
近年の電子部品への要求は、部品自体の小型化や精密化であり、例えば、セラミックコンデンサではいわゆる「0603」や、いわゆる「0402」に代表される小型化や数百層を大きく超える高積層化による高容量化が顕著となってきている。特にセラミックコンデンサ等のセラミックの焼成前シート(グリーンシート)の積層分野では、小型化や精密化で、加工時の精度が要求されるようになってきた。
例えば、セラミックコンデンサの製造工程の一例に挙げると、(1)グリーンシートへの電極印刷工程、(2)積層工程、(3)加圧工程(加圧プレス工程)、(4)切断工程、(5)焼成工程の工程があり、積層工程(2)と加圧工程(3)とは、所定回数繰り返された後、切断工程(4)に移る製造工程が挙げられる。
このような工程において、求められる精度としては、例えば、グリーンシートへの電極印刷工程(1)では、電極印刷の精度などが挙げられ、積層工程(2)では、電極位置の精度などが挙げられ、加圧工程(3)では、加圧によりグリーンシートが変形し、電極位置にズレが生じることによる電極位置のズレ防止精度などが挙げられ、切断工程(4)では、切断による精度などが挙げられる。これらの工程中で、一つでも精度が悪いと、製品が不良となり、生産性が低下してしまう。この内、グリーンシートへの電極印刷工程(1)、積層工程(2)、および切断工程(4)に関しては、機械的な精度が要求されることから、装置の改良、精度の向上で対応が可能である。
前記積層工程(2)では、特に小型化や、後の切断工程時でのグリーンシートの固着性などの観点から、粘着テープ又はシートを使用する方法が利用されている。このような粘着テープ又はシートとしては、常温では粘着力を有し、積層工程、加圧工程、切断工程までをしっかりと粘着(固定)し、切断工程後は、粘着テープ又はシートが加熱剥離型粘着シートの場合は加熱により、紫外線硬化型粘着テープの場合は紫外線の照射により、弱粘着タイプの粘着テープの場合は物理的な力により、剥離させることができる機能を有するものが用いられる。そのため、粘着テープ又はシートとしては、例えば、基材の少なくとも片面に熱膨張性粘着層を設けた加熱剥離型粘着シート(例えば、特許文献1〜特許文献5参照)や、紫外線硬化剥離型粘着シートの他、弱粘着テープなどが用いられている。具体的には、加熱剥離型粘着シートの場合、加熱剥離型粘着シートは、加熱前の接着性と加熱後の剥離性を両立させたものであり、粘着目的を達成した後は、加熱によって熱膨張性粘着層中の熱膨張性微小球を発泡ないし膨張させることにより、熱膨張性粘着層の表面が凹凸状に変化し、そのため、被着体(物品)との粘着面積(接触面積)の減少により接着力を低下させることができ、これにより、被着体を容易に剥離させる(分離させる)ことが可能となっている。
このような粘着テープ又はシートとしては、加熱剥離型粘着シートを使用した方法が粘着性や、切断加工後に部品にストレス無く剥離させることができることから、最も普及している。
特公昭50−13878号公報 特公昭51−24534号公報 特開昭56−61468号公報 特開昭56−61469号公報 特開昭60−252681号公報
しかしながら、従来の加熱剥離型粘着シートを使用した場合、被着体と軽く接触しただけで接着してしまい、位置合わせを誤った場合、再度位置合わせを行うために剥離しようとすると、被着体にダメージを与えてしまうという問題があった。そこで、本発明者らは、加熱剥離型粘着シートにおける熱膨張性粘着層中に、熱膨張性微小球等の発泡剤とともに、充填剤を含有させ、発泡剤や充填剤等の粒径、配合部数、熱膨張性粘着層の厚みなどを調整し、熱膨張性粘着層の表面に凹凸を設けることで、被着体と軽く接触しただけでは接着せず、荷重をかけることで好適な粘着力を発現させることができる加熱剥離型粘着シートを開発した。しかし、このような加熱剥離型粘着シートでは、熱膨張性微小球等の発泡剤や充填剤等の粒径、熱膨張性粘着層の厚みなどに制限が生じてしまう。
また、切断工程(4)では、切断精度を向上させるため、加温することがあるが、通常の加熱剥離型粘着シートでは、高温での粘着力と、加工後の剥離性とをともに満足させることは困難であった。そのため、本発明者らは、特定の窒素原子含有量を有するモノマーが特定量用いられたアクリル系ポリマーを、熱膨張性粘着層の粘着性成分を構成するポリマー(粘着剤ポリマー)として用いることにより、剥離性が良好であり、且つ高温でも粘着力を維持することができる加熱剥離型粘着シートを開発した。しかし、この加熱剥離型粘着シートは、常温(23℃)でも、粘着力を有しているため、位置合わせを誤った場合、再度位置あわせを行うことは困難となっている。
このように、より精度が要求される電子部品の加工工程では、貼り付ける際の初期には粘着力が小さく、位置合わせのために剥がして再度位置合わせを行うことができ、また、貼り付けた後の加工時には高温でも良好な粘着力を維持し(粘着力が大きく)、高温でもしっかりと固定でき、しかも加工後は、容易に加工品を剥離させることができる加熱剥離型粘着シートが求められている。
従って、本発明の目的は、貼り付ける際の初期の粘着力が小さく、貼り付け後には、高温でも良好な粘着力を維持することができる加熱剥離型粘着シート、および該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、さらに、熱膨張性粘着層中の発泡剤や固形物の粒径、熱膨張性粘着層の厚みに制限が生じない加熱剥離型粘着シート、および該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、常温(23℃)では、せん断弾性率が高く、95℃以上且つ発泡剤の発泡開始温度未満の温度に加熱することにより、せん断弾性率が低下する特性を有しているポリマーを、加熱剥離型粘着シートにおける熱膨張性粘着層の粘着成分を構成するポリマーとして用いると、加熱剥離型粘着シートは、常温では粘着性をほとんど又は全く有していないが、使用時に加熱発泡する温度未満の温度に加温することにより、粘着性を発現させることができ、積層時や切断時にはしっかりと固定することができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、基材の少なくとも一方の面に発泡剤を含有する熱膨張性粘着層が形成された加熱剥離型粘着シートであって、23℃でポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:25μm)に圧着(圧力:1.47×105Pa、時間:1分間)させた後に、23℃の雰囲気下で30分間放置した際の23℃における熱膨張性粘着層の粘着力(ピール角度:180°、引張速度:300mm/min)が0.5N/20mm以下であり、且つ95℃でポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:25μm)に圧着(圧力:1.47×105Pa、時間:1分間)させた後に、90℃の雰囲気下で30分間放置した際の90℃における熱膨張性粘着層の粘着力(ピール角度:180°、引張速度:300mm/min)が2.0N/20mm以上であり、前記熱膨張性粘着層において用いられている粘着剤が、スチレン・ブタジエン(SB)ゴム、スチレン・イソプレン(SI)ゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)ゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)ゴム、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)ゴム、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)ゴム、スチレン・エチレン・プロピレンブロック共重合体(SEP)ゴム、およびこれらの変性体からなる群より選択される少なくとも1種のゴムをベースポリマーとしたゴム系粘着剤であり、前記粘着剤は、硬化後または乾燥後のせん断弾性率(23℃)が、7×106Pa以上となるとともに、硬化後又は乾燥後のせん断弾性率(95℃)が7×106Pa未満であり、前記熱膨張性粘着層中の発泡剤の発泡開始温度が95℃を超えていることを特徴とする加熱剥離型粘着シートを提供する。1つの実施形態において、前記ゴム系粘着剤は、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)ゴムをベースポリマーとしたゴム系粘着剤であり、前記SEBSゴムは、スチレン部位と、エチレン・ブチレン部位との割合が、スチレン部位/エチレン・ブチレン部位(重量比)=10〜50/90〜50であるSEBSゴムである。

本発明は、また、加熱剥離型粘着シートを用いて被着体を加工する方法であって、前記加熱剥離型粘着シートに被着体を貼り合わせて、被着体に加工処理を施すことを特徴とする被着体の加工方法を提供する。前記被着体としては、電子系部品類を好適に用いることができる。また、前記被着体の加工方法としては、被着体が、セラミックコンデンサ用のグリーンシートであり、且つグリーンシートの積層工程を有することが好ましい。
本発明は、さらにまた、前記被着体の加工方法を利用して製造されたことを特徴とする電子部品や積層セラミックコンデンサを提供する。
本発明の加熱剥離型粘着シートによれば、貼り付ける際の初期の粘着力が小さく、貼り付け後には、高温でも良好な粘着力を維持することができる。もちろん、加工後は、加熱により、容易に加工品を剥離させることができる。さらに、熱膨張性粘着層中の発泡剤や固形物の粒径、熱膨張性粘着層の厚みに制限が生じない。
従って、本発明の加熱剥離型粘着シートを用いて被着体の加工を行うと、部品精度の向上、小型化への対応、歩留まり防止性の向上による生産性の向上を効果的に図ることができる。
以下に、本発明の実施の形態を、必要に応じて図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の部材や部分などには同一の符号を付している場合がある。
[加熱剥離型粘着シート]
本発明の加熱剥離型粘着シートは、図1で示されるように、基材と、該基材の少なくとも一方の面に形成された、発泡剤として熱膨張性微小球を含有する熱膨張性粘着層とを有しており、前記熱膨張性粘着層は、23℃でポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:25μm)に圧着(圧力:1.47×105Pa、時間:1分間)させた後に、23℃の雰囲気下で30分間放置した際の23℃における粘着力(ピール角度:180°、引張速度:300mm/min;「低温粘着力」と称する場合がある)が0.5N/20mm以下であり、且つ95℃でポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:25μm)に圧着(圧力:1.47×105Pa、時間:1分間)させた後に、90℃の雰囲気下で30分間放置した際の90℃における粘着力(ピール角度:180°、引張速度:300mm/min;「高温粘着力」と称する場合がある)が2.0N/20mm以上である特性を有している。図1は、本発明の加熱剥離型粘着シートの一例を部分的に示す概略断面図である。図1において、1は加熱剥離型粘着シート、2は基材、3はゴム状有機弾性層、4は熱膨張性粘着層、5はセパレータ(剥離ライナー)である。なお、熱膨張性粘着層3は、低温粘着力が0.5N/20mm以下であり、また、高温粘着力が2.0N/20mm以上である。
図1に示される加熱剥離型粘着シート1は、基材2と、該基材2の一方の面(片面)に形成されている熱膨張性粘着層4とを有し、且つ、前記基材2と前記熱膨張性粘着層4との間にはゴム状有機弾性層3が設けられているとともに、前記熱膨張性粘着層4はセパレータ5により保護された形態を有しており、さらに、熱膨張性粘着層4は、低温粘着力が0.5N/20mm以下であり、且つ高温粘着力が2.0N/20mm以上である特性を有している。
このように、本発明の加熱剥離型粘着シートは、熱膨張性粘着層が、低温粘着力が0.5N/20mm以下である特性を有しているので、貼り付ける際の初期の粘着力が小さくなっている。そのため、貼り付ける際には、室温(例えば、35℃以下の温度)で位置合わせを行い、この際、位置合わせを誤っても、剥がして、再度位置合わせを容易に行うことができる。また、高温粘着力が2.0N/20mm以上である特性を有しているので、高温で貼り付けを行うことにより、強固に貼り付けることができるとともに、貼り付け後には、高温でも良好な粘着力を維持することができる。そのため、位置合わせを精度よく行った後は、加温又は加熱状態(もちろん、熱膨張性粘着層中の発泡剤の発泡開始温度未満の温度であることが重要である)で圧着することにより、熱膨張性粘着層に被着体を強く貼り付けることができる。しかも、被着体に強固に貼り付けた後に、切断工程等で高温に曝されても、良好な粘着力を維持又は保持させることができ、しっかりと貼着状態を維持又は保持して被着体を固定することができる。従って、積層工程や切断工程などでの粘着性が要求される工程では、一旦、加温又は加熱(もちろん、熱膨張性粘着層中の発泡剤の発泡開始温度未満の温度であることが重要である)させて圧着させた後(必要に応じて、室温まで冷却させることができる)、積層や切断を行うことにより、積層や切断時には、強固に固定させることができ、優れた精度で積層や切断などを行うことができる。
このように、本発明の加熱剥離型粘着シートは、貼着時に要求される低粘着性(低接着性)と、積層工程や切断工程の際に要求される高温での高粘着性(高接着性)とを、ともに高いレベルで両立することができるので、容易に被着体に優れた位置精度で貼り付け、さらに、強固に貼り付けた後には、高温に曝されても強固に固定させた状態で、積層や切断等の加工を施すことができる。そのため、加工された加工品又は部品の精度を向上させることができ、また、小型化にも対応させることができ、さらにまた、歩留まりを防止して生産性を向上させることができる。
もちろん、加工後は、加熱処理により、容易に加工品を、加熱剥離型粘着シートから剥離させることができる。
[基材]
基材は、熱膨張性粘着層等の支持母体として用いることができる。基材としては、例えば、紙などの紙系基材;布、不織布、ネットなどの繊維系基材;金属箔、金属板などの金属系基材;プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材;ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体や、これらの積層体(特に、プラスチック系基材と他の基材との積層体や、プラスチックフィルム(又はシート)同士の積層体など)等の適宜な薄葉体を用いることができる。基材としては、熱膨張性粘着層の加熱処理温度で溶融しない耐熱性に優れるものが、加熱後の取扱性などの点より好ましい。基材としては、プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材を好適に用いることができる。このようなプラスチックのフィルムやシートにおける素材としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル;ポリ塩化ビニル(PVC);ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられる。これらの素材は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
なお、基材として、プラスチック系基材が用いられている場合は、延伸処理等により伸び率などの変形性を制御していてもよい。また、基材としては、熱膨張性粘着層などに放射線硬化性の物質を使用する際は、放射線の透過を阻害しないものを使用することが好ましい。
基材の厚さは、強度や柔軟性、使用目的などに応じて適宜に選択でき、例えば、一般的には1000μm以下(例えば、1〜1000μm)、好ましくは1〜500μm、さらに好ましくは3〜300μm、特に5〜250μm程度であるが、これらに限定されない。なお、基材は単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。
基材の表面は、熱膨張性粘着層等との密着性を高めるため、慣用の表面処理、例えば、コロナ処理、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的方法による酸化処理等が施されていてもよく、下塗り剤によるコーティング処理等が施されていてもよい。また、熱膨張性粘着層等との剥離性を付与するために、例えば、シリコーン系樹脂やフッ素系樹脂等の剥離剤などによるコーティング処理が施されていてもよい。
なお、基材の少なくとも一方の面(片面または両面)には、熱膨張性粘着層が設けられている。また、基材を熱膨張性粘着層の内部に埋設した形態などとすることもできる。
[熱膨張性粘着層]
熱膨張性粘着層としては、低温粘着力[すなわち、23℃でポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:25μm)に、圧力:1.47×105Pa(1.5kgf/cm2)、時間:1分間の圧着条件で圧着させ、さらに、23℃の雰囲気下で30分間放置した後、23℃で、ピール角度:180°、引張速度:300mm/minの条件で測定した際の粘着力]が0.5N/20mm以下(好ましくは0.3N/20mm以下、さらに好ましくは0.1N/20mm以下)である特性を有しているとともに、高温粘着力[すなわち、95℃でポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:25μm)に、圧力:1.47×105Pa、時間:1分間の圧着条件で圧着させ、さらに、90℃の雰囲気下で30分間放置した後、90℃で、ピール角度:180°、引張速度:300mm/minの条件で測定した際の粘着力]が2.0N/20mm以上(好ましくは2.5N/20mm以上、さらに好ましくは3.0N/20mm以上)である特性を有している。
このような低温粘着力や高温粘着力を有する熱膨張性粘着層としては、低温粘着力や高温粘着力が前記範囲となるような熱膨張性粘着層であれば特に制限されないが、例えば、硬化後又は乾燥後で、未発泡状態におけるせん断弾性率(23℃)が高く、また95℃以上且つ発泡剤の発泡開始温度未満の温度に加温した際に、未発泡状態におけるせん断弾性率が低下するポリマー(熱可塑性ポリマー)をベースポリマーとして用いた熱膨張性粘着層などが挙げられる。具体的には、熱膨張性粘着層としては、例えば、硬化後又は乾燥後で、未発泡状態におけるせん断弾性率(23℃)が、7×106Pa以上(好ましくは1×107Pa以上)であるとともに、硬化後又は乾燥後で、未発泡状態におけるせん断弾性率(95℃)が、7×106Pa未満(好ましくは5×106Pa以下)である特性を有している熱膨張性粘着層を好適に用いることができる。
なお、本明細書において記述しているせん断弾性率とは、せん断貯蔵弾性率のことを意味している。熱膨張性粘着層のせん断弾性率(せん断貯蔵弾性率)の測定方法としては、特に制限されないが、公知乃至慣用の動的粘弾性特性測定方法を採用することができる。具体的には、動的粘弾性測定装置としては、レオメトリック社製の商品名「ARES」を用いることができる。また、測定条件としては、温度は23℃または95℃であり、測定周波数:1Hz、サンプル厚さ(熱膨張性粘着層の厚さ):約2.0mm、歪み:0.1%(23℃)又は0.3%(95℃)、プレート:直径7.9mmφのパラレルプレートの治具の条件を採用することができる。
なお、熱膨張性粘着層のせん断弾性率は、熱膨張性粘着層を形成する粘着剤中のベースポリマーや添加剤(架橋剤、粘着付与剤など)の種類やその含有量、発泡剤(熱膨張性微小球など)の種類やその含有量などにより、調整することができる。
このような熱膨張性粘着層は、少なくとも、粘着性を付与するための粘着剤と、熱膨張性を付与するための発泡剤とを含んでいる。そのため、例えば、加熱剥離型粘着シートを、熱膨張性粘着層を利用して、被着体(例えば、半導体ウエハ等の部材又は部品など)に貼着した場合、任意なときに熱膨張性粘着層を加熱して、発泡剤(熱膨張性微小球など)を発泡及び/又は膨張処理させることにより、熱膨張性粘着層が膨張し、この膨張により、熱膨張性粘着層と、被着体との接着面積(接触面積)が減少し、熱膨張性粘着層による接着力が減少して、加熱剥離型粘着シートを容易に、貼着している被着体から剥離させることができる。なお、マイクロカプセル化していない発泡剤では、良好な剥離性を安定して発現させることができない場合がある。
熱膨張性粘着層において用いられている発泡剤としては、特に制限されないが、熱膨張性微小球を好適に用いることができる。発泡剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。熱膨張性微小球としては、公知の熱膨張性微小球から適宜選択することができる。熱膨張性微小球としては、マイクロカプセル化されている発泡剤を好適に用いることができる。このような熱膨張性微小球としては、例えば、イソブタン、プロパン、ペンタンなどの加熱により容易にガス化して膨張する物質を、弾性を有する殻内に内包させた微小球などが挙げられる。前記殻は、熱溶融性物質や熱膨張により破壊する物質で形成される場合が多い。前記殻を形成する物質として、例えば、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスルホンなどが挙げられる。熱膨張性微小球は、慣用の方法、例えば、コアセルベーション法や、界面重合法などにより製造できる。なお、熱膨張性微小球には、例えば、商品名「マツモトマイクロスフェアー」[松本油脂製薬(株)製]などの市販品もある。
本発明では、発泡剤としては、熱膨張性微小球以外の発泡剤も用いることもできる。このような発泡剤としては、種々の無機系発泡剤や有機系発泡剤などの各種発泡剤を適宜選択して使用することができる。無機系発泡剤の代表的な例としては、例えば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水酸化ホウ素ナトリウム、各種アジド類などが挙げられる。また、有機系発泡剤の代表的な例としては、例えば、水;トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタンなどの塩フッ化アルカン系化合物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボンアミド、バリウムアゾジカルボキシレートなどのアゾ系化合物;パラトルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3´−ジスルホニルヒドラジド、4,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アリルビス(スルホニルヒドラジド)などのヒドラジン系化合物;p−トルイレンスルホニルセミカルバジド、4,4´−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)などのセミカルバジド系化合物;5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾールなどのトリアゾール系化合物;N,N´−ジニトロソペンタメチレンテロラミン、N,N´−ジメチル−N,N´−ジニトロソテレフタルアミドなどのN−ニトロソ系化合物などが挙げられる。
熱膨張性微小球などの発泡剤の熱膨張開始温度(発泡開始温度)としては、特に制限されないが、95℃を超えていることが重要である。発泡剤(熱膨張性微小球など)の熱膨張開始温度としては、例えば、95℃を超え且つ200℃以下(なかでも100〜200℃、特に100℃〜170℃)の範囲から適宜選択することができる。
なお、本発明において、熱膨張性微小球などの発泡剤の熱膨張開始温度(発泡開始温度)とは、加熱により、発泡剤が膨張(発泡)しはじめる温度のことを意味しており、例えば、発泡剤(熱膨張性微小球など)を含有する熱膨張性粘着層を有する加熱剥離型粘着シートの剥離開始温度に相当(または対応)している。加熱剥離型粘着シートの剥離開始温度としては、例えば、加熱処理により、発泡剤(熱膨張性微小球など)を含有する熱膨張性粘着層による接着力を加熱前の接着力の10%以下に低下させることができる最低の加熱処理温度とすることができる。従って、発泡剤(熱膨張性微小球など)の熱膨張開始温度は、発泡剤(熱膨張性微小球など)を含有する熱膨張性粘着層を有する加熱剥離型粘着シートの剥離開始温度、すなわち、発泡剤(熱膨張性微小球など)を含有する熱膨張性粘着層による接着力を加熱前の接着力の10%以下に低下させることができる最低の加熱処理温度を測定することにより、求めることができる。具体的には、加熱剥離型粘着シートの発泡剤(熱膨張性微小球など)が含まれている熱膨張性粘着層の表面に、幅が20mmで且つ厚みが23μmのポリエチレンテレフタレートフィルム[商品名「ルミラーS10#25」(東レ社製);「PETフィルム」と称する場合がある]を、ハンドローラで気泡が混入しないように貼り合わせて、試験片を作製する。この試験片を、PETフィルムを貼り合わせてから30分後に、PETフィルムを180°の剥離角度で引き剥がして、その際の接着力(測定温度:23℃、引張速度:300mm/min、剥離角度:180°)を測定し、該接着力を「初期接着力」とする。また、前記方法にて作製した試験片を、各温度(加熱処理温度)に設定された熱循環式乾燥機に1分間入れて、熱循環式乾燥機から取り出した後、23℃に2時間放置させ、その後、PETフィルムを180°の剥離角度で引き剥がして、その際の接着力(測定温度:23℃、引張速度:300mm/min、剥離角度:180°)を測定し、該接着力を「加熱処理後の接着力」とする。そして、加熱処理後の接着力が、初期接着力の10%以下になる最低の加熱処理温度を求める。この最低の加熱処理温度を、発泡剤(熱膨張性微小球など)の熱膨張開始温度とすることができる。
加熱処理により、熱膨張性粘着層の接着力を効率よく且つ安定して低下させるため、体積膨張率が5倍以上、なかでも7倍以上、特に10倍以上となるまで破裂しない適度な強度を有する発泡剤が好ましい。
発泡剤(熱膨張性微小球など)の配合量は、熱膨張性粘着層の膨張倍率や接着力の低下性などに応じて適宜設定しうるが、一般には熱膨張性粘着層を形成する粘着剤のベースポリマー100重量部に対して、例えば1〜150重量部、好ましくは10〜130重量部、さらに好ましくは25〜100重量部である。
なお、発泡剤として熱膨張性微小球を用いた場合、該熱膨張性微小球の粒径(平均粒子径)としては、熱膨張性粘着層の厚みなどに応じて適宜選択することができる。熱膨張性微小球の平均粒子径としては、例えば、100μm以下(好ましくは80μm以下、さらに好ましくは1〜50μm、特に1〜30μm)の範囲から選択することができる。なお、熱膨張性微小球の粒径の調整は、熱膨張性微小球の生成過程で行われていてもよく、生成後、分級などの手段により行われてもよい。
また、熱膨張性粘着層において用いられている粘着剤としては、硬化後又は乾燥後のせん断弾性率(23℃)が、7×106Pa以上(好ましくは1×107Pa以上)となるとともに、硬化後又は乾燥後のせん断弾性率(95℃)が、7×106Pa未満(好ましくは5×106Pa以下)となる粘着剤を用いることができる。なお、このような粘着剤を用いることにより、低温粘着力が0.5N/20mm以下であり、且つ高温粘着力が2.0N/20mm以上である熱膨張性粘着層が得られる。
粘着剤としては、前記特性を有していれば特に制限されないが、加熱時に発泡剤(熱膨張性微小球など)の発泡及び/又は膨張を可及的に拘束しないようなものが好ましい。粘着剤としては、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、スチレン−ジエンブロック共重合体系粘着剤、これらの粘着剤に融点が約200℃以下の熱溶融性樹脂を配合したクリ−プ特性改良型粘着剤などの公知の粘着剤(例えば、特開昭56−61468号公報、特開昭61−174857号公報、特開昭63−17981号公報、特開昭56−13040号公報等参照)の中から、前記特性を有する粘着剤を適宜選択して用いることができる。また、粘着剤としては、放射線硬化型粘着剤(又はエネルギー線硬化型粘着剤)を用いることもできる。これらの粘着剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
なお、粘着剤が2種以上の粘着剤により構成されている場合は、もちろん、2種以上の粘着剤により構成された粘着剤が、前記特性を有していることが重要である。
粘着剤としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤を好適に用いることができ、特にゴム系粘着剤が好適である。ゴム系粘着剤としては、天然ゴムや各種の合成ゴム[例えば、ポリイソプレンゴム、スチレン・ブタジエン(SB)ゴム、スチレン・イソプレン(SI)ゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)ゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)ゴム、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)ゴム、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)ゴム、スチレン・エチレン・プロピレンブロック共重合体(SEP)ゴム、再生ゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンや、これらの変性体など]をベースポリマーとしたゴム系粘着剤が挙げられる。ゴム系粘着剤としては、特にSEBSゴムをベースポリマーとしたゴム系粘着剤が好適である。なお。前記SEBSゴムとしては、スチレン部位と、エチレン・ブチレン部位との割合が、スチレン部位/エチレン・ブチレン部位(重量比)=10〜50/90〜50(好ましくは10〜30/90〜70)であるSEBSゴムを好適に用いることができる。
また、アクリル系粘着剤としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの1種又は2種以上を単量体成分として用いたアクリル系重合体(単独重合体又は共重合体)をベースポリマーとするアクリル系粘着剤が挙げられる。前記アクリル系粘着剤における(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの(メタ)アクリル酸C1-20アルキルエステル[好ましくは(メタ)アクリル酸C4-18アルキル(直鎖状又は分岐鎖状のアルキル)エステル]などが挙げられる。
なお、前記アクリル系重合体は、凝集力、耐熱性、架橋性などの改質を目的として、必要に応じて、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な他の単量体成分に対応する単位を含んでいてもよい。このような単量体成分として、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イコタン酸などの酸無水物基含有モノマー;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチルメタクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどのリン酸基含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドなどの(N−置換)アミド系モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸アミノアルキル系モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド系モノマー;N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミドなどのイタコンイミド系モノマー;N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクルロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドなどのスクシンイミド系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−ビニルピロリドン、メチルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン、N−ビニルカルボン酸アミド類、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニルカプロラクタムなどのビニル系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノアクリレートモノマー;(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有アクリル系モノマー;(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールなどのグリコール系アクリルエステルモノマー;(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートなどの複素環、ハロゲン原子、ケイ素原子などを有するアクリル酸エステル系モノマー;ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルジ(メタ)アクリレート、ヘキシルジ(メタ)アクリレートなどの多官能モノマー;イソプレン、ブタジエン、イソブチレンなどのオレフィン系モノマー;ビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー等が挙げられる。これらの単量体成分は1種又は2種以上使用できる。
粘着剤は、粘着性成分(ベースポリマー)等のポリマー成分などのほかに、粘着剤の種類等に応じて、架橋剤、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、老化防止剤などの適宜な添加剤を含んでいてもよい。
なお、架橋剤としては、例えば、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤の他、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤などが挙げられ、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤を好適に用いることができる。前記エポキシ系架橋剤としては、例えば、N,N,N′,N′−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、ジグリシジルアニリン、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジル−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテルの他、分子内にエポキシ基を2つ以上有するエポキシ系樹脂などが挙げられる。また、前記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−ブチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類;シクロペンチレンジイソシアネート、シクロへキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネ−ト、水素添加キシレンジイソシアネ−トなどの脂環族ポリイソシアネート類;2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート類などが挙げられ、その他、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物[日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネートL」]、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート3量体付加物[日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネートHL」]なども用いられる。
また、粘着付与剤としては、例えば、ロジン誘導体[例えば、ロジン、重合ロジン、水添ロジンやこれらの誘導体(ロジンエステル系樹脂、水添ロジンエステル系樹脂など)など]、テルペン系樹脂(例えば、テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペン−フェノール樹脂など)、フェノール系樹脂(例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、アルキルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂など)、石油系炭化水素樹脂[例えば、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂を水添した脂環族系石油樹脂(脂環族系飽和炭化水素樹脂)など]、スチレン系樹脂、クロマン系樹脂(例えば、クマロンインデン樹脂など)などが挙げられる。
熱膨張性粘着層は、例えば、粘着剤と、発泡剤(熱膨張性微小球など)と、必要に応じて溶媒やその他の添加剤などとを混合して、シート状の層に形成する慣用の方法により形成することができる。具体的には、例えば、粘着剤、発泡剤(熱膨張性微小球など)、および必要に応じて溶媒やその他の添加剤を含む混合物を、基材やゴム状有機弾性層上に塗布する方法、適当なセパレータ(剥離紙など)上に前記混合物を塗布して熱膨張性粘着層を形成し、これを基材又はゴム状有機弾性層上に転写(移着)する方法などにより、熱膨張性粘着層を形成することができる。なお、熱膨張性粘着層は単層、複層の何れであってもよい。
熱膨張性粘着層の厚さは、接着力の低減性などにより適宜に選択することができ、例えば、5〜300μm、好ましくは20〜150μm程度である。但し、発泡剤として熱膨張性微小球が用いられている場合、熱膨張性粘着層の厚さは、含まれている熱膨張性微小球の最大粒径よりも厚い方が好ましい。熱膨張性粘着層の厚さが薄すぎると、熱膨張性微小球の凹凸により表面平滑性が損なわれ、加熱前(未発泡状態)の接着性が低下する。また、加熱処理による熱膨張性粘着層の変形度が小さく、接着力が円滑に低下しにくくなる。一方、熱膨張性粘着層の厚さが厚すぎると、加熱処理による発泡後に、熱膨張性粘着層に凝集破壊が生じやすくなる。
[セパレータ]
図1では、熱膨張性粘着層の保護材としてセパレータ(剥離ライナー)が用いられているが、セパレータは必ずしも設けられていなくてもよい。なお、熱膨張性粘着層以外の粘着層が設けられている場合、その粘着層の保護材としても、セパレータ(剥離ライナー)が用いられていてもよい。
なお、セパレータは、該セパレータにより保護されている粘着層(熱膨張性粘着層など)を利用する際に(すなわち、セパレータにより保護されている粘着層に被着体を貼着する際に)、剥がされる。
このようなセパレータとしては、慣用の剥離紙などを使用できる。具体的には、セパレータとしては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離剤により表面処理されたプラスチックフィルムや紙等の剥離層を有する基材;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等のフッ素系ポリマーからなる低接着性基材;オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)等の無極性ポリマーからなる低接着性基材などを用いることができる。なお、セパレータは、熱膨張性粘着層を支持するための基材として用いることも可能である。
なお、セパレータは公知乃至慣用の方法により形成することができる。また、セパレータの厚さ等も特に制限されない。
[ゴム状有機弾性層]
図1では、加熱剥離型粘着シートの変形性の付与や加熱後の剥離性の向上などの点より、基材と熱膨張性粘着層との間にゴム状有機弾性層が設けられているが、ゴム状有機弾性層は、必要に応じて設けられる層であり、必ずしも設けられていなくてもよい。このように、ゴム状有機弾性層を設けることにより、加熱剥離型粘着シートを被着体に接着させる際に、前記加熱剥離型粘着シートの表面(熱膨張性粘着層の表面)を被着体の表面形状に良好に追従させて、接着面積を大きくすることができ、また、前記加熱剥離型粘着シートを被着体から加熱剥離させる際に、熱膨張性粘着層の加熱膨張を高度に(精度よく)コントロールし、熱膨張性粘着層を厚さ方向へ優先的に且つ均一に膨張させることができる。すなわち、ゴム状有機弾性層は、加熱剥離型粘着シートを被着体に接着させる際にその表面が被着体の表面形状に追従して大きい接着面積を提供する働きと、加熱剥離型粘着シートより被着体を剥離するために熱膨張性粘着層を加熱して発泡及び/又は膨張させる際に加熱剥離型粘着シートの面方向における発泡及び/又は膨張の拘束を少なくして熱膨張性粘着層が三次元的構造変化することによるウネリ構造形成を助長する働きをすることができる。
ゴム状有機弾性層は、熱膨張性粘着層の基材側の面に、熱膨張性粘着層に重畳させた形態で設けることが好ましい。なお、ゴム状有機弾性層は、基材と熱膨張性粘着層との間以外にも設けることができる。ゴム状有機弾性層は、基材の片面又は両面に介在させることができる。
ゴム状有機弾性層は、例えば、ASTM D−2240に基づくD型シュアーD型硬度が、50以下、特に40以下の天然ゴム、合成ゴム又はゴム弾性を有する合成樹脂により形成することが好ましい。前記合成ゴム又はゴム弾性を有する合成樹脂としては、例えば、ニトリル系、ジエン系、アクリル系などの合成ゴム;ポリオレフィン系、ポリエステル系などの熱可塑性エラストマー;エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリブタジエン、軟質ポリ塩化ビニルなどのゴム弾性を有する合成樹脂などが挙げられる。なお、ポリ塩化ビニルなどのように本質的には硬質系ポリマーであっても、可塑剤や柔軟剤等の配合剤との組み合わせによりゴム弾性が発現しうる。このような組成物も、前記ゴム状有機弾性層の構成材料として使用できる。また、熱膨張性粘着層を構成する粘着剤等の粘着性物質などもゴム状有機弾性層の構成材料として用いることができる。
ゴム状有機弾性層は、例えば、前記天然ゴム、合成ゴム又はゴム弾性を有する合成樹脂などのゴム状有機弾性層形成材を含むコーティング液を基材上に塗布する方式(コーティング法)、前記ゴム状有機弾性層形成材からなるフィルム、又は予め1層以上の熱膨張性粘着層上に前記ゴム状有機弾性層形成材からなる層を形成した積層フィルムを基材と接着する方式(ドライラミネート法)、基材の構成材料を含む樹脂組成物と前記ゴム状有機弾性層形成材を含む樹脂組成物とを共押出しする方式(共押出し法)などの形成方法により形成することができる。
ゴム状有機弾性層の厚さは、例えば、5〜300μm、好ましくは20〜150μm程度である。なお、ゴム状有機弾性層の厚さが薄すぎると、加熱発泡後の3次元的構造変化を形成することができず、剥離性が悪化する場合がある。ゴム状有機弾性層は単層であってもよく、2以上の層で構成してもよい。
なお、ゴム状有機弾性層は、天然ゴムや合成ゴム又はゴム弾性を有する合成樹脂を主成分とする粘着性物質で形成されていてもよく、また、かかる成分を主体とする発泡フィルム等で形成されていてもよい。発泡は、慣用の方法、例えば、機械的な攪拌による方法、反応生成ガスを利用する方法、発泡剤を使用する方法、可溶性物質を除去する方法、スプレーによる方法、シンタクチックフォームを形成する方法、焼結法などにより行うことができる。
また、ゴム状有機弾性層としては、熱膨張性粘着層などに放射線硬化性の物質を使用する際は、放射線の透過を阻害しないものを使用することが好ましい。
[他の層]
本発明の加熱剥離型粘着シートとしては、基材の少なくとも一方の面に、熱膨張性粘着層が形成されていればよく、例えば、基材の片面に熱膨張性粘着層が形成された形態の加熱剥離型粘着シート、基材の両面に熱膨張性粘着層が形成された形態の加熱剥離型粘着シート、基材の一方の面に熱膨張性粘着層が形成され且つ他方の面に非熱膨張性粘着層(熱膨張性を有していない粘着層)が形成された形態の加熱剥離型粘着シートなどが挙げられる。なお、基材の両面に熱膨張性粘着層が形成されている場合、少なくとも一方の熱膨張性粘着層が、前記特性を有していればよい。
また、本発明の加熱剥離型粘着シートでは、基材と熱膨張性粘着層の間に1層又は2層以上の中間層(ゴム状有機弾性層など)を有していてもよい。
(非熱膨張性粘着層)
非熱膨張性粘着層を形成するための粘着剤としては、特に制限されず、上記熱膨張性粘着層において用いられる粘着剤として例示された粘着剤(例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、スチレン−ジエンブロック共重合体系粘着剤、クリ−プ特性改良型粘着剤、放射線硬化型粘着剤など)等の公知乃至慣用の粘着剤を用いることができる。これらの粘着剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。非熱膨張性粘着層を形成するための粘着剤には、例えば、可塑剤、充填剤、界面活性剤、老化防止剤、粘着性付与剤などの公知乃至慣用の添加剤が配合されていてもよい。
非熱膨張性粘着層の厚さとしては、例えば、300μm以下(例えば、1〜300μm、好ましくは5〜100μm)であってもよい。なお、非熱膨張性粘着層の形成方法としては、前記熱膨張性粘着層と同様の方法(例えば、基材上に塗布する方法、セパレータ上に塗布して粘着層を形成した後、これを基材上に転写する方法など)を利用することができる。なお、非熱膨張性粘着層は単層、複層の何れであってもよい。
(中間層)
また、本発明の加熱剥離型粘着シートでは、前述のように、中間層を有していてもよい。このような中間層としては、剥離性の付与を目的とした剥離剤のコーティング層や、密着力の向上を目的とした下塗り剤のコーティング層などが挙げられる。なお、剥離剤のコーティング層や下塗り剤のコーティング層以外の中間層としては、例えば、良好な変形性の付与を目的とした層、被着体(半導体ウエハなど)への接着面積の増大を目的とした層、接着力の向上を目的とした層、被着体(半導体ウエハなど)の表面形状に良好に追従させることを目的とした層、加熱による接着力低減の処理性の向上を目的とした層、加熱後の被着体(半導体ウエハなど)よりの剥離性の向上を目的とした層などが挙げられる。
本発明の加熱剥離型粘着シートは、両面が接着面となっている両面接着シートの形態を有していてもよいが、片面のみが接着面となっている接着シートの形態を有していることが好ましい。従って、加熱剥離型粘着シートは、基材の片面に、熱膨張性粘着層が形成されている形態の加熱剥離型粘着シートであることが好適である。
また、加熱剥離型粘着シートは、ロール状に巻回された形態で形成されていてもよく、シートが積層された形態で形成されていてもよい。例えば、ロール状に巻回された形態を有している場合、熱膨張性粘着層を、セパレータにより保護した状態でロール状に巻回して、すなわち、基材と、前記基材の一方の面に形成された熱膨張性粘着層と、該熱膨張性粘着層上に形成されたセパレータとで構成された状態でロール状に巻回して、ロール状に巻回された状態又は形態の加熱剥離型粘着シートとして作製することができる。
なお、ロール状に巻回された状態又は形態の加熱剥離型粘着シートとしては、基材と、前記基材の一方の面に形成された熱膨張性粘着層と、前記基材の他方の面に形成された剥離処理層(背面処理層)とで構成されていてもよい。
加熱剥離型粘着シートは、シート状、テープ状などの形態を有することができる。
本発明の加熱剥離型粘着シートは、前記構成を有しているので[すなわち、低温粘着力が0.5N/20mm以下であり、且つ高温粘着力が2.0N/20mm以上である特性を有しているので]、被着体の加工に際して、加熱剥離型粘着シートに被着体を貼り付ける時には、貼り直し等をしながら精度よく位置合わせを行うことができ、また、積層工程や切断工程では、優れた粘着性を発揮させて被着体を固定することができ、しかも加工後は、容易に加工品を剥離させることができる。従って、被着体の加工の際の固定用として貼着時の位置合わせの作業性および接着性を優れたレベルで発揮することができ、また、粘着目的達成後に、接着状態を解きたいときには、加熱により粘着力を低減して被着体を容易に剥離乃至分離することができる。このように、本発明の加熱剥離型粘着シートは、被着体を加工する際に用いられる加熱剥離型粘着シートとして好適に用いることができる。なお、加熱剥離型粘着シートは、被着体を搬送する際の保護材としても用いることができる。
[被着体の加工方法]
本発明の被着体(被加工品)の加工方法では、前記加熱剥離型粘着シートにおける熱膨張性粘着層上に被着体を貼り合わせて、被着体に加工処理を施すことにより、被着体を加工している。被着体の加工処理する際の工程としては、任意に選択することができる。より具体的には、被着体の加工処理する際の工程としては、例えば、グリーンシートへの電極印刷工程(パターン形成工程など)、積層工程、加圧工程(加圧プレス工程)、切断工程(研磨処理工程、ダイシング工程など)、焼成工程などが挙げられ、その他に、組み立て工程なども挙げられる。
このような被着体の加工において、積層工程や切断工程では、高い粘着性を有すること(低いせん断弾性率を有すること)が要求されるので、積層工程や切断工程の際には、一旦、加温(もちろん、熱膨張性粘着層中の発泡剤の発泡開始温度未満の温度であることが重要である)させてから行うことが重要である。この加温の際の温度としては、室温以上且つ熱膨張性粘着層中の発泡剤の発泡開始温度未満の温度であれば特に制限されないが、例えば、50〜150℃(好ましくは80〜120℃、さらに好ましくは90〜110℃)程度の範囲から選択することが望ましい。このように、一旦加温させた後は、該加温時の温度で、または冷却させてから、積層や切断、研削や切断等の加工を実施することができる。すなわち、積層や切断、研削や切断等の加工は、前記加温時の温度以下の温度(例えば、室温〜前記加温時の温度)で実施することができる。具体的には、一旦加温させた後、室温にまで冷却させてから、室温で積層や切断等の加工を実施してもよく、そのままの加温状態や、冷却したとしても室温より高い加温状態で積層や切断等の加工を実施してもよい。
このように、本発明の被着体の加工方法では、加工の際に要求される特性(弾力性、粘着性)に応じて、温度などの条件を適宜調整すればよい。もちろん、熱膨張性粘着層中の発泡剤の発泡開始温度未満の温度であることが重要である。
そして、被着体に加工処理を施した後(特に、粘着目的達成後、又は接着状態を解きたいとき)には、熱膨張性粘着層中の発泡剤の発泡開始温度以上の温度に加熱することにより、粘着力を低減させて、加工処理が施された被着体を剥離乃至分離して、加工処理が施された被着体(加工品)を単離することができる。
なお、加工処理が施された被着体(加工品)を剥離乃至分離する際の加熱処理方法としては、例えば、ホットプレート、熱風乾燥機、近赤外線ランプ、エアードライヤーなどの適宜な加熱手段を利用して行うことができる。加熱温度は、熱膨張性粘着層中の発泡剤(熱膨張性微小球など)の熱膨張開始温度(発泡開始温度)以上であればよいが、加熱処理の条件は、被着体の表面状態や発泡剤(熱膨張性微小球など)の種類等による接着面積の減少性、基材や被着体の耐熱性、加熱方法(熱容量、加熱手段等)などにより適宜設定できる。一般的な加熱処理条件としては、温度100〜250℃で、1〜90秒間(ホットプレートなど)または5〜15分間(熱風乾燥機など)である。なお、加熱処理は使用目的に応じて適宜な段階で行うことができる。また、加熱源としては、赤外線ランプや加熱水を用いることができる場合もある。
[被着体]
前記加熱剥離型粘着シートにより保持する物品(被着体;被加工品)は、任意に選択することができる。具体的には、被着体としては、半導体ウエハ(シリコンウエハなど)や半導体チップなどの電子系部品類;セラミックコンデンサや発振子などの電気系物品類;液晶セルなどの表示デバイス類の他、サーマルヘッド、太陽電池、プリント基板(積層セラミックシートなど)、いわゆる「グリーンシート」などの種々の物品が挙げられる。被着体は単独であってもよく、又は2種以上組み合わせられていてもよい。
[加工された被着体;加工品]
本発明では、加熱剥離型粘着シートに被着体(被加工品)を貼着させた後、加工処理を施すことにより各種加工品(加工された被着体)を得ることができる。例えば、被着体(被加工品)として、半導体ウエハなどの電子系部品類を用いた場合、加工品として電子部品や回路基板などを得ることができる。また、被着体として、セラミックコンデンサ用のグリーンシートを用いた場合、加工品として積層セラミックコンデンサなどを得ることができる。すなわち、本発明の電子部品や、積層セラミックコンデンサは、前記加熱剥離型粘着シートを用いて製造されており、また、前記被着体の加工方法を利用して製造されている。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:70重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル:30重量部、メタクリル酸メチル:5重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル:4重量部をモノマー成分とするアクリル系共重合体):100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業社製):1.2重量部と、溶媒としてトルエンとを含む樹脂組成物(混合物)を、乾燥後の厚さが10μmとなるように、基材としてのポリエステルフィルム(厚さ:100μm)上に塗布し、乾燥してゴム状有機弾性層を形成した。
次いで、マレイン酸変性スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体[SEBS;スチレン部位/エチレン・ブチレン部位(重量比)=30/70、酸価:10(mg−CH3ONa/g)]:100重量部に対して、エポキシ系架橋剤(商品名「TETRAD−C」三菱ガス化学社製):1.6重量部と、熱膨張性微小球(商品名「マツモトマイクロスフェアーF−80VSD」松本油脂製薬社製;発泡開始温度:150℃;平均粒子径:10μm):30重量部と、テルペンフェノール系粘着付与剤(商品名「YSポリスターS145」ヤスハラケミカル社製):40重量部と、溶媒としてトルエンとを含む樹脂組成物(混合物)を、セパレータ上に、乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、乾燥して熱膨張性粘着層を形成した。
さらに、セパレータ上の熱膨張性粘着層と、前述のゴム状有機弾性層を有するポリエステルフィルムにおけるゴム状有機弾性層とが接触するように、両者を貼り合わせて、「基材/ゴム状有機弾性層/熱膨張性粘着層/セパレータ」の層構成を有する加熱剥離型粘着シートを作製した。
(実施例2)
アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:70重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル:30重量部、メタクリル酸メチル:5重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル:4重量部をモノマー成分とするアクリル系共重合体):100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業社製):2重量部と、溶媒としてトルエンとを含む樹脂組成物(混合物)を、乾燥後の厚さが10μmとなるように、基材としてのポリエステルフィルム(厚さ:100μm)上に塗布し、乾燥してゴム状有機弾性層を形成した。
次いで、マレイン酸変性スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体[SEBS;スチレン部位/エチレン・ブチレン部位(重量比)=30/70、酸価:10(mg−CH3ONa/g)]:100重量部に対して、エポキシ系架橋剤(商品名「TETRAD−C」三菱ガス化学社製):2重量部と、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業社製):1重量部と、熱膨張性微小球(商品名「マツモトマイクロスフェアーF−80SD」松本油脂製薬社製;発泡開始温度:150℃;平均粒子径:25μm):25重量部と、アルキルフェノール系粘着付与剤(商品名「タマノル100S」荒川化学社製):10重量部と、溶媒としてトルエンとを含む樹脂組成物(混合物)を、セパレータ上に、乾燥後の厚さが40μmとなるように塗布し、乾燥して熱膨張性粘着層を形成した。
さらに、セパレータ上の熱膨張性粘着層と、前述のゴム状有機弾性層を有するポリエステルフィルムにおけるゴム状有機弾性層とが接触するように、両者を貼り合わせて、「基材/ゴム状有機弾性層/熱膨張性粘着層/セパレータ」の層構成を有する加熱剥離型粘着シートを作製した。
(比較例1)
アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:70重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル:30重量部、メタクリル酸メチル:5重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル:4重量部をモノマー成分とするアクリル系共重合体):100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業社製):2重量部と、溶媒としてトルエンとを含む樹脂組成物(混合物)を、乾燥後の厚さが10μmとなるように、基材としてのポリエステルフィルム(厚さ:100μm)上に塗布し、乾燥してゴム状有機弾性層を形成した。
次いで、アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:70重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル:30重量部、メタクリル酸メチル:5重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル:4重量部をモノマー成分とするアクリル系共重合体):100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業社製):1.2重量部と、熱膨張性微小球(商品名「マツモトマイクロスフェアーF−80VSD」松本油脂製薬社製):30重量部と、テルペンフェノール系粘着付与剤(商品名「YSポリスターS145」ヤスハラケミカル社製):40重量部と、溶媒としてトルエンとを含む樹脂組成物(混合物)を、セパレータ上に、乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、乾燥して熱膨張性粘着層を形成した。
さらに、セパレータ上の熱膨張性粘着層と、前述のゴム状有機弾性層を有するポリエステルフィルムにおけるゴム状有機弾性層とが接触するように、両者を貼り合わせて、「基材/ゴム状有機弾性層/熱膨張性粘着層/セパレータ」の層構成を有する加熱剥離型粘着シートを作製した。
(比較例2)
アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:70重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル:30重量部、メタクリル酸メチル:5重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル:4重量部をモノマー成分とするアクリル系共重合体):100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業社製):2重量部と、溶媒としてトルエンとを含む樹脂組成物(混合物)を、乾燥後の厚さが10μmとなるように、基材としてのポリエステルフィルム(厚さ:100μm)上に塗布し、乾燥してゴム状有機弾性層を形成した。
次いで、アクリル系共重合体(アクリル酸エチル:70重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル:30重量部、メタクリル酸メチル:5重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル:4重量部をモノマー成分とするアクリル系共重合体):100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業社製):2重量部と、熱膨張性微小球(商品名「マツモトマイクロスフェアーF−80SD」松本油脂製薬社製):25重量部と、アルキルフェノール系粘着付与剤(商品名「タマノル100S」荒川化学社製):10重量部と、溶媒としてトルエンとを含む樹脂組成物(混合物)を、セパレータ上に、乾燥後の厚さが40μmとなるように塗布し、乾燥して熱膨張性粘着層を形成した。
さらに、セパレータ上の熱膨張性粘着層と、前述のゴム状有機弾性層を有するポリエステルフィルムにおけるゴム状有機弾性層とが接触するように、両者を貼り合わせて、「基材/ゴム状有機弾性層/熱膨張性粘着層/セパレータ」の層構成を有する加熱剥離型粘着シートを作製した。
(評価)
実施例1〜2および比較例1〜2で得られた加熱剥離型粘着シートについて、以下の測定方法又は評価方法により、粘着力、せん断弾性率を測定又は評価した。
(粘着力の測定方法)
加熱剥離型粘着シートを幅20mm、長さ140mmのサイズに切断し、セパレータを剥離した後、熱膨張性粘着層上に、被着体としてのポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ:25μm、幅30mm)を、23℃で、圧力:1.47×105Pa(1.5kgf/cm2)、時間:1分間の圧着条件で圧着して貼り合わせた後、23℃に設定された恒温槽付き引張試験機(商品名「島津オートグラフAG−1 20kN」島津製作所社製)にセットし、30分間放置する。放置後、被着体を、ピール角度:180°、引張速度:300mm/minの条件で引き剥がした時の荷重(最大荷重)を測定し、23℃で圧着した後に23℃で測定した際の粘着力(ピール角度:180°、引張速度:300mm/min;N/20mm)を求める。なお、該粘着力は、表1の「常温粘着力(N/20mm)」の欄に示した。
また、加熱剥離型粘着シートを幅20mm、長さ140mmのサイズに切断し、セパレータを剥離した後、熱膨張性粘着層上に、被着体としてのポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ:25μm、幅30mm)を、95℃で、圧力:1.47×105Pa(1.5kgf/cm2)、時間:1分間の圧着条件で圧着して貼り合わせた後、90℃に設定された恒温槽付き引張試験機(商品名「島津オートグラフAG−1 20kN」島津製作所社製)にセットし、30分間放置する。放置後、被着体を、ピール角度:180°、引張速度:300mm/minの条件で引き剥がした時の荷重(最大荷重)を測定し、95℃で圧着した後に90℃で測定した際の粘着力(ピール角度:180°、引張速度:300mm/min;N/20mm)を求める。なお、該粘着力は、表1の「95℃粘着力(N/20mm)」の欄に示した。
(せん断弾性率の測定方法)
セパレータ上の熱膨張性粘着層と、前述のゴム状有機弾性層を有するポリエステルフィルムにおけるゴム状有機弾性層とを接触させて加熱剥離型粘着シートを作製する前の、セパレータ上の熱膨張性粘着層について、せん断弾性率を測定した。具体的には、セパレータ上の熱膨張性粘着層をセパレータから剥離して、該熱膨張性粘着層を動的粘弾性測定装置としてのレオメトリック社製の商品名「ARES」の所定の部位にセットして、温度:23℃、95℃の各温度、測定周波数:1Hz、サンプル厚さ(熱膨張性粘着層の厚さ):約2.0mm、歪み:0.1%(23℃)又は0.3%(95℃)、プレート:直径7.9mmφのパラレルプレートの治具の条件で、未発泡状態の熱膨張性粘着層のせん断弾性率を測定した。なお、23℃で測定した場合のせん断弾性率は、表1の「常温せん断弾性率(Pa)」の欄に示し、また、95℃で測定した場合のせん断弾性率は、表1の「95℃せん断弾性率(Pa)」の欄に示した。
Figure 0004947921
表1より明らかなように、実施例1〜2に係る加熱剥離型粘着シートは、室温におけるせん断弾性率が適度な大きさであるので、室温における粘着力が低く、また、95℃におけるせん断弾性率も良好であるので、高温における粘着力が高くなっており、貼着時の位置合わせの作業性が良好であり、また、優れた粘着力を発揮することができる。もちろん、加熱により、容易に被着体(又は加工品)を剥離することができる。
従って、本発明に相当する実施例1〜2に係る加熱剥離型粘着シートを用いて被着体の加工を行うと、部品精度の向上、小型化への対応、歩留まり防止性の向上による生産性の向上を効果的に図ることができる。
本発明の加熱剥離型粘着シートの一例を部分的に示す概略断面図である。
符号の説明
1 加熱剥離型粘着シート
2 基材
3 ゴム状有機弾性層
4 熱膨張性粘着層
5 セパレータ(剥離ライナー)

Claims (7)

  1. 基材の少なくとも一方の面に発泡剤を含有する熱膨張性粘着層が形成された加熱剥離型粘着シートであって、
    23℃でポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:25μm)に圧着(圧力:1.47×105Pa、時間:1分間)させた後に、23℃の雰囲気下で30分間放置した際の23℃における熱膨張性粘着層の粘着力(ピール角度:180°、引張速度:300mm/min)が0.5N/20mm以下であり、且つ95℃でポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:25μm)に圧着(圧力:1.47×105Pa、時間:1分間)させた後に、90℃の雰囲気下で30分間放置した際の90℃における熱膨張性粘着層の粘着力(ピール角度:180°、引張速度:300mm/min)が2.0N/20mm以上であり、
    前記熱膨張性粘着層において用いられている粘着剤が、スチレン・ブタジエン(SB)ゴム、スチレン・イソプレン(SI)ゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)ゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)ゴム、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)ゴム、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)ゴム、スチレン・エチレン・プロピレンブロック共重合体(SEP)ゴム、およびこれらの変性体からなる群より選択される少なくとも1種のゴムをベースポリマーとしたゴム系粘着剤であり、
    前記粘着剤は、硬化後又は乾燥後のせん断弾性率(23℃)が、7×106Pa以上となるとともに、硬化後又は乾燥後のせん断弾性率(95℃)が7×106Pa未満であり、
    前記熱膨張性粘着層中の発泡剤の発泡開始温度が95℃を超えている
    ことを特徴とする加熱剥離型粘着シート。
  2. 前記ゴム系粘着剤が、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)ゴムをベースポリマーとしたゴム系粘着剤であり、前記SEBSゴムは、スチレン部位と、エチレン・ブチレン部位との割合が、スチレン部位/エチレン・ブチレン部位(重量比)=10〜50/90〜50であるSEBSゴムである、請求項1記載の加熱剥離型粘着シート。
  3. 加熱剥離型粘着シートを用いて被着体を加工する方法であって、請求項1又は2記載の加熱剥離型粘着シートに被着体を貼り合わせて、被着体に加工処理を施すことを特徴とする被着体の加工方法。
  4. 被着体が、電子系部品類である請求項3記載の被着体の加工方法。
  5. 被着体が、セラミックコンデンサ用のグリーンシートであり、且つグリーンシートの積層工程を有する請求項3記載の被着体の加工方法。
  6. 請求項4記載の被着体の加工方法を利用して製造されたことを特徴とする電子部品。
  7. 請求項5記載の被着体の加工方法を利用して製造されたことを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
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