JP2002309222A - 加熱発泡粘着剤及び粘着テープ - Google Patents

加熱発泡粘着剤及び粘着テープ

Info

Publication number
JP2002309222A
JP2002309222A JP2001116882A JP2001116882A JP2002309222A JP 2002309222 A JP2002309222 A JP 2002309222A JP 2001116882 A JP2001116882 A JP 2001116882A JP 2001116882 A JP2001116882 A JP 2001116882A JP 2002309222 A JP2002309222 A JP 2002309222A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensitive adhesive
pressure
pressure sensitive
adhesive
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001116882A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Hatakeyama
裕二 畠山
Masami Yamashita
正己 山下
Hiroaki Oshima
洋晃 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Kagaku Co Ltd
Original Assignee
Toyo Kagaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Kagaku Co Ltd filed Critical Toyo Kagaku Co Ltd
Priority to JP2001116882A priority Critical patent/JP2002309222A/ja
Publication of JP2002309222A publication Critical patent/JP2002309222A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Dicing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の粘着部材は、貼り直し性を優先させてい
るため、タック性(初期粘着力)及び粘着力に乏しく、
被着体を密着良く貼り合わせることができず、また、貼
り合わせの際には気泡を巻き込み易いため、貼り易さや
作業性が低下するといった問題があった。貼り直しを優
先させると貼り易さが低下するため、両者の性能を同時
に向上させることは困難であった。 【解決手段】被着体に対する常温における引きはがし粘
着力が3.0N/25mm以下で、剪断粘着力が98N
/cm2以上であって、150℃〜200℃の加熱時の
動的弾性率が1〜1000N/cm2である粘着剤に、
発泡剤を配合してなることを特徴とし、加熱時による発
泡剤の膨張又は発泡によって粘着力が低下又は消失する
ようにした加熱発泡粘着剤及び粘着テープを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱発泡粘着剤及
びこれを用いた粘着テープに関し、特にシリコンウエ
ハ、セラミックシート又はグリーンシート積層体等の切
断処理する際に使用されるのに最適な加熱発泡粘着剤及
びこれを用いた粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加熱処理による粘着剤層の粘着力
を低下又は消失させて、使用目的を終えた粘着テープを
被着体から容易に剥離することを目的とする加熱発泡粘
着テープが数多く提案されている。この粘着テープの用
途の一つとしては、シリコンウエハ、セラミックシート
又はグリーンシート積層体等のダイシング時の仮固定が
あり、このテープによってシリコンウエハ等の切断片を
歩留まりよく効率的に回収できるというものである(例
えば特開昭63−33487号、特開平2−30587
8号、特開平5−43851号、特開2000−869
94号)。
【0003】この仮固定部材に要求される特性は日々変
化し、初期の貼合せ時の被着体への密着性が良く貼合せ
が容易であること、被着体の切断加工時に必要な粘着力
を有すること、被着体に損傷を与えることなく貼り直し
が可能なこと、切断加工後は加熱処理により容易に被着
体の剥離が可能なこと、等が必要とされる。特開昭63
−33487号公報には、上記仮固定部材を提供すべ
く、常温での動的弾性率が低いベースポリマーを用いた
加熱発泡型粘着型部材が提案されている。しかし、かか
る粘着部材は、貼り易い点では優れているものの、接着
力が大きすぎるため、熱処理前にウエハー等の被着体を
損傷することなく貼り直すことができない点や、熱処理
後の被着体の剥離性に乏しい点等の問題点があった。一
方、特開平5−43851号公報には、上記問題点を改
善するものとして、常温から150℃において高弾性率
であり、且つその変化率の小さいベースポリマーを用い
た加熱発泡型粘着部材が提案されている。しかし、かか
る粘着部材は、貼り直し性を優先させているため、タッ
ク(初期接着性)に乏しく、被着体を密着性良く貼り合
わせることができず、また、貼り合わせの際には気泡を
巻き込み易いため、貼り易さや作業性が低下するといっ
た点で満足できない問題があった。また特開2000−
86994号公報には、タック性を改善するものとして
高弾性率のベースポリマーに液体のオリゴマーを配合す
ることを提案しているが、低分子成分のオリゴマーが粘
着層に残存しているため再剥離時にオリゴマーの一部が
被着体に付着してしまうなどの他の弊害が現れている。
この様に、貼り易さと貼り直しと再剥離を同時に向上さ
せることは困難であり、どちらかの性能を優先させてい
るのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、様々
な被着体、特にシリコンウエハ、セラミックシートまた
はグリーンシート積層体等を密着性良くしっかりと固定
し、貼り合わせることができ、また被着体を破損するこ
となく貼り直しでき、しかも加熱処理による粘着力の低
下又は消失が容易であり、剥離性の良好な粘着剤及びそ
れを用いた粘着テープを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、被着体に対
する常温における引きはがし粘着力は3.0N/25m
m以下で、剪断粘着力が98N/cm2以上であって、
発泡剤の発泡温度である150℃〜200℃において、
架橋等によって動的弾性率が1〜1000N/cm2
硬化する粘着剤に、発泡剤を配合してなることを特徴と
する加熱発泡粘着剤を提供することにより解決される。
また、上記課題は、支持基材の片面または両面に前記粘
着剤の層を設けた粘着テープを提供することにより解決
される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明の特徴は、下記の点にある。第一は、シリ
コンウエハ等の被着体から粘着テープを貼り直し等によ
り剥がす場合には、引きはがし粘着力が大きすぎるとテ
ープ切断や被着体に損傷をきたすその為、被着体に対す
る常温における引きはがし粘着力は3.0N/25mm
以下で有ることが必要である。
【0007】第二は、一般に剪断粘着力は引きはがし粘
着力を低下させれば低下する傾向となるが、被着体を動
かないように固定するためには剪断粘着力は98N/c
2以上で有ることが必要である。
【0008】又逆に剪断粘着力の下限を定め、それ以上
の粘着力を要求すれば、一般に引きはがし粘着力が増大
することになるので、必要とする引きはがし粘着力の上
限を超える事となる。従って、本発明にあっては、引き
はがし粘着力をもって粘着性の上限を定め、剪断粘着力
をもって粘着力の下限を定めている。
【0009】第三は、カット後に上記粘着剤が塗布され
たテープを剥がすが、この場合発泡剤が如何に粘着層の
表面にまで出てくるかが重要となる。弾力性が強すぎれ
ば、加熱により発泡剤が発泡しても粘着剤の弾性の為に
発泡体が粘着剤層の表面にでられずに粘着性は低下しな
い。また上記第一、第二の条件を満たしているだけの粘
着剤では、弾力性は低く粘性が大きいものであるため、
発泡剤が発泡しても、発泡体の回りを粘着剤がくるんだ
ままとなり、発泡体が粘着剤の表面に出られず、やはり
粘着性は低下しない。従って、発泡剤の発泡温度である
150℃〜200℃において、動的弾性率が1〜100
0N/cm2になるよう架橋剤等により、硬化させ適度
な弾力性を持たせる事を特徴としている。
【0010】即ち、常温では弾力性が少なく粘性の強い
柔らかい粘着剤を用いる事により、テープの固定と貼り
直し性の容易さとを確保する事ができ、またこの粘着剤
に架橋剤等を加えておく事により、高温時の発泡剤の発
泡に際し、適度な弾性体へ変化させる事を特徴としてい
る。
【0011】この為に必要とする粘着剤は、被着体に対
する常温における引きはがし粘着力が3.0N/25m
m以下で、剪断粘着力が98N/cm2以上で有れば良
く特に限定はなく、アクリル系感圧粘着剤、ゴム系感圧
粘着剤、スチレン・共役ジエンブロック共重合体系感圧
粘着剤等、公知の感圧粘着剤を用いることが可能であ
る。しかし常温で粘性が強く高温では弾性が強くなるよ
うな重合化或いは架橋化を進めるような粘着剤のコント
ロールが容易で耐熱性も良いアクリル系感圧粘着剤が良
い。またそれを構成するポリマーとしては、アクリル酸
アルキルエステル又はメタクリル酸アクリルエステルの
モノマーの一種あるいは二種以上を重合させたポリマー
又は前記モノマーに他のモノマーを共重合させて得られ
る共重合ポリマー等が用いられる。
【0012】また、上記ポリマーの他に天然ゴムや再生
ゴム等もベースポリマに用いることができる。
【0013】上記モノマーの具体例としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルヘキ
シル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル
基、ドデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ペンタデ
シル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシ
ル基、ノナデシル基、エイコキシル基の如き、通例炭素
数が20以下のアルキル基を有するアクリル酸又はメタ
クリル酸のごときアクリル酸系アルキルエステル等が挙
げられる。
【0014】上記粘着剤において、引きはがし粘着力が
強すぎる場合には、弾性率の低いオリゴマー等を加えて
引き剥がし粘着力や剪断粘着力を調整することもでき
る。この場合使用できるオリゴマーは分子量が100〜
8000程度で、ベースポリマーと同種又は相似の構造
を有し、かつ経時変化及び温度変化に対して安定な物質
を言う。またオリゴマーはベースポリマーと相溶性の良
いものが好ましく、その相溶性としては、配合時にオリ
ゴマーがベースポリマー中で均一に分散しうる程度の相
溶性を有することが好ましい。
【0015】当該オリゴマーの具体例としては、例えば
ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリイソブ
チレン、ポリビニルイソブチルエーテル、さらには、粘
着付与剤として知られるロジン又はその誘導体類、石油
系樹脂やその水添物類、ポリテルペン類、シクロペンタ
ジエン系石油樹脂類、またはクロマンインデン系樹脂類
などのオリゴマーが挙げられる。
【0016】本発明の粘着剤には発泡剤が配合される。
これにより、加熱処理による含有発泡剤の膨脹又は発泡
で粘着力が低下又は消失する加熱発泡型粘着剤とするこ
とができる。発泡剤の配合量は、粘着力を低下させる程
度に応じて適宜に決定してよい。一般には、ベースポリ
マ100重量部に対して1〜100重量部、好ましくは
5〜50重量部配合される。
【0017】本発明における加熱発泡性微粒子として
は、無機系や有機系の発泡剤があり、無機系発泡剤とし
ては炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水
素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナト
リウム、アジト類等が使用できる。
【0018】有機系発泡剤としては、水、トリクロロモ
ノフルオロメタンやジクロロモノフルオロメタンの如き
塩フッ化アルカン、アゾビスイソブチロニトリルやアゾ
ジカルボンアミド、バリウムアゾジカルボキシレートの
如きアゾ系化合物、パラトルエンスルホニルヒドラジド
やジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラ
ジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒド
ラジド)、アリルビス(スルホニルヒドラジド)の如き
ヒドラジン系化合物、ρ−トルイレンスルホニルセミカ
ルバジドや4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニル
セミカルバジド)の如きセミカルバジド系化合物、5−
モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾールの如き
トリアゾール系化合物、N,N’−ジニトロソペンタメ
チレンテトラミンやN,N’−ジメチル− N,N’−
ジニトロソテレフタルアミドの如きN−ニトロソ系化合
物等が挙げられ使用できる。
【0019】また発泡剤をマイクロカプセル化した加熱
膨張性微粒子は、混合操作が容易である等の点でより好
ましく用いられる。なお、必要に応じて発泡助剤を添加
してもよい。
【0020】本発明においては、高温において弾性率を
向上させる必要がある。一般に弾性率は温度の影響を受
け高温になるほど低下していく。従って弾性率の向上を
図る必要が生じる。その為、粘着剤を加熱架橋等によ
り、高温域での弾性率の低下を上回るような架橋あるい
は高分子化を行い、高温時にも一定の弾性率を維持する
ことで、ウエハ切断片の再剥離性のよい粘着テープを得
る事ができる。高弾性化の方法としては、架橋剤の添加
による縮合や重合を行う方法や、熱による自己架橋によ
って高分子化させる方法等が挙げられるが、ポリイソシ
アネート系化合物、エポキシ系化合物、アルキルエーテ
ル化メラミン化合物等の架橋剤を添加するのが好まし
い。また、その配合は、べースポリマー100重量部当
たり0.5重量部以上8重量部以下が適切であり、好ま
しくはべースポリマー100重量部当たり1重量部以上
5重量部以下である。その配合量が8重量部を超える
と、貼り合わせ時に気泡を巻き込み易くなり、被着体と
の密着性の低下が生じやすい。また、0.5重量部未満
では、架橋剤を添加することにより得られる十分な効果
を発揮させることが出来ない。
【0021】加熱発泡粘着剤の調製には、必要に応じて
粘着付与樹脂、可塑剤、充填剤、老化防止剤等の適宜な
添加剤を併用してもよい。
【0022】本発明の粘着テープは、支持基材と、該支
持基材の片面又は両面に積層した加熱発泡型粘着剤を有
するものである。支持基材の片面に加熱発泡型粘着剤を
積層した場合、他面に加熱発泡粘着剤でない通例の感圧
粘着剤を積層してもよい。支持基材には、プラスチック
フィルム、紙、織布、不織布、金属箔、それらのラミネ
ート体、発泡体等から適宜選択できる。厚さは5μm〜
1mmが一般的であるが、これに限定されない。
【0023】また、支持基材と加熱発泡粘着剤との密着
性を向上させるため、必要に応じてコロナ処理等の物理
的手段により支持基材の表面を処理したり、ウレタン系
又はアクリル系化合物等の中間粘着層を加熱発泡粘着剤
と支持基材との間に設け、アンカー効果により両者の密
着性を向上させるアンカー処理等の化学的処理を施すこ
とができる。また、該加熱発泡粘着層は埃や油分等の付
着による粘着力の低下を防止するため、使用するまでの
間は、プラスチックフィルム等のセパレータで表面を保
護することが好ましい。
【0024】支持基材に設ける加熱発泡粘着層の厚さ
は、適宜に決定でき、一般には、1〜500μm、好ま
しくは5〜100μmとされる。
【0025】加熱発泡粘着剤の粘着力の低減化又は消失
化は、加熱処理により加熱発泡粘着層における発泡剤を
膨脹又は発泡させることにより行う。加熱処理の条件
は、発泡剤の特性や粘着部材に用いた支持基材の耐熱性
等により適宜に決定できるが、本発明において動的弾性
率の温度領域を150℃〜200℃と特定したのは、上
記発泡剤を膨張又は発泡させるのに先立ち、粘着剤の架
橋等が進み動的弾性率が確実に1.0〜1000N/c
2の範囲に達し、その後この温度範囲内で発泡を開始
させる為である。
【0026】
【実施例】以下、表1を参照しつつ、実施例により本発
明を説明するが、本発明は以下に挙げる実施例に限定さ
れるものではない。
【0027】実施例1 アクリル酸エチル−アクリル酸2−エチルヘキシルの共
重合体(分子量:85万)100重量部、イソシアネー
ト系架橋剤1重量部、熱膨脹性微粒子として、マイクロ
スフェアーF−30D(商品名:松本油脂社製)9重量
部を配合してなる加熱発泡粘着剤のトルエン溶液を調整
した。次に、前記の溶液を厚さ100μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムの片面に乾燥後の厚さが50
μmとなるように塗布し、加熱乾燥処理して加熱発泡粘
着剤及びそれを用いた粘着テープを得た。
【0028】実施例2 アクリル酸エチル−アクリル酸2−エチルヘキシルの共
重合体(分子量:85万)100重量部、イソシアネー
ト系架橋剤5重量部、熱膨脹性微粒子として、マイクロ
スフェアーF−30D(商品名:松本油脂社製)12重
量部を配合してなる加熱発泡粘着剤のトルエン溶液を調
整した。次に、前記の溶液を厚さ50μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムの両面に乾燥後の厚さが50
μmとなるように塗布し、加熱乾燥処理して加熱発泡粘
着剤及びそれを用いた粘着テープを得た。
【0029】実施例3 アクリル酸エチル−アクリル酸2−エチルヘキシルの共
重合体(分子量:90万)100重量部、イソシアネー
ト系架橋剤6重量部、熱膨脹性微粒子として、マイクロ
スフェアーF−30D(商品名:松本油脂社製)15重
量部を配合してなる加熱発泡粘着剤のトルエン溶液を調
整した。次に、前記の溶液を厚さ50μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムの片面に乾燥後の厚さが40
μmとなるように塗布し、他面に熱膨張性微粒子を含有
しない感圧粘着剤の溶液を乾燥後の厚さが40μmとな
るように塗布し、加熱乾燥処理して加熱発泡粘着剤及び
それを用いた粘着テープを得た。
【0030】比較例1 アクリル酸エチル−アクリル酸2−エチルヘキシルの共
重合体(分子量:85万)100重量部、熱膨脹性微粒
子12重量部を配合したものである。以下実施例1と同
様に形成し加熱発泡粘着剤及びそれを用いた粘着テープ
を得た。
【0031】比較例2 アクリル酸エチル−アクリル酸2−エチルヘキシルの共
重合体(分子量:90万)100重量部、イソシアネー
ト系架橋材を10重量部、熱膨脹性微粒子を15重量部
にした以外は前記実施例2に準じて加熱発泡粘着剤及び
それを用いた粘着テープを得た。
【0032】比較例3 天然ゴムをベースポリマーと用いた他は実施例2に準じ
て加熱発泡粘着剤及びそれを用いた粘着テープを得た。
【0033】比較例4 アクリル酸エチル−アクリル酸2−エチルヘキシルの共
重合体(分子量:70万)からなる動的弾性率が200
0N/cm2100重量部、熱膨脹性微粒子12重量部
を配合したものである。以下実施例1と同様に形成し加
熱発泡粘着剤及びそれを用いた粘着テープを得た。
【0034】次に、各実施例・比較例における特性値
を、表1に開示しつつ説明する。
【0035】
【表1】
【0036】表1における引き剥がし粘着力は、被着体
に対する常温おける粘着力をJISZ 0237に準拠
して測定した。なお引き剥がし粘着力は180度引き剥
がし粘着力を意味する。
【0037】表1における剪断粘着力は、被着体に対す
る常温おける剪断粘着力をJIS K6850に準拠し
て測定した。
【0038】表1における動的弾性率は、レオメトリッ
クス社製RDA−IIによって、加熱発泡型粘着剤の調
製に用いたベースポリマの180℃における値を測定し
た。この測定は、2枚のプレート間にベースポリマを挟
み、一方のプレートを1Hzにて回転させて、他方のプ
レートで受けるトルクを検出することにより行った。
【0039】表1における「貼り易さ」は、手動式圧着
装置(2Kg)によって被着体としてのシリコンウエハ
(以下、被着体と略す。)に実施例、比較例で得た粘着
テープを貼り合わせ、気泡の存在の有無を目視により観
察することにより、貼り合わせ時の気泡の巻き込み具合
で評価した。気泡が全く存在しない場合を「〇」、気泡
を含む場合を「×」とした。
【0040】表1における「貼り直し易さ」は、実施
例、比較例で得た粘着テープを被着体と貼り合わせ後、
180°の角度で粘着部材を手で剥がし、被着体を位置
修正する際の貼り直し易さを評価した。手で剥がした際
に被着体が全く損傷しなかった場合を「○」、損傷の有
ったものを「×」とした。
【0041】表1における「固定性」は、被着体をダイ
シングした際のチップの破損状況を確認し、チップの破
損のないものは、しっかりとテープに固定されていたと
して「○」、破損のあったものは固定が不十分として
「×」とした。
【0042】表1における「熱処理後の剥離性」は、加
熱処理条件としてオーブン温度180℃で1分間とし
た。前記条件の加熱処理をしてから手で剥がせるか否か
について、評価した。なお、手で剥がす際に力をかけず
に剥離できた場合を「○」とし、力を必要とする場合を
「×」とした。
【0043】実施例1、2、3と比較例1、2が示すよ
うに、常温における引きはがし粘着力が3.0N/25
mm以下であり、剪断粘着力が98N/cm2以上の加
熱発泡テープでは、密着性良く被着体を張り合わせるこ
とができ貼り直しも容易に行え、ダイシング時の位置ズ
レや破損が起きない。また、加熱発泡時の動的弾性率の
低下がなく、1.0〜1000N/cm2の範囲にある
粘着剤では、熱処理後の剥離性にも優れた加熱発泡粘着
剤及び粘着テープとなった。
【0044】これに対し、比較例3から分かるように、
常温における粘着力の強いベースポリマを用いた熱発泡
粘着剤では、常温における粘着力が大きすぎるため、貼
り直し時に被着体としてのシリコンウエハが損傷し、良
好に貼り直すことができなかった。また加熱処理後の粘
着力の低下も少なく、シリコンウエハを粘着剤から剥離
することができなかった。
【0045】また、比較例4から分かるように、常温に
おける動的弾性率の高いベースポリマを用いた加熱発泡
粘着剤では、タック性に乏しく、貼り合わせ時の気泡の
巻き込みが多く、被着体を固定する際の安定性に欠け、
粘着力が低かった。
【0046】比較例1、2から分かるように、加熱処理
における動的弾性率が、1〜1000N/cm2の範囲
外となると、加熱処理における剥離性が得られなくなっ
た。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、常温における引きはが
し粘着力が3.0N/25mm以下で、剪断粘着力が9
8N/cm2以上の範囲内にあり、加熱処理温度の15
0℃〜200℃の温度域での動的弾性率が1〜1000
N/cm2の範囲内にある加熱発泡型粘着剤としたの
で、様々の被着体と密着性良く貼り合わせることがで
き、貼り直しが容易であり、ダイシング時の被着体の固
定性に優れ、被着体の剥離の際に容易に剥離させること
ができる。また常温における動的弾性率も5.0N/c
2以下となるため、貼合せ時に気泡等の巻き込みが少
なくなり作業性が向上する。特に半導体ウエハ等を切断
処理する際の仮固定用粘着部材として使用した場合、切
断片を効率よく回収できることから、製造工程の高速化
及び自動化に役立つ粘着テープを提供することが可能と
なる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA05 AA10 AB01 AC03 CA01 CA08 CC02 EA05 FA08 4J040 CA01 DF03 HA12 HA19 HA21 HA22 HB02 HC10 HC14 JB09 JB11 KA37 LA06 LA11 MA02 MA04 MB03 NA20 PA22 PA23

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着組成物と発泡剤とを配合してなり加
    熱により発泡して被着体より剥離する加熱発泡粘着剤に
    おいて、被着体に対する常温における引きはがし粘着力
    が3.0N/25mm以下で、剪断粘着力が98N/c
    2以上であって、150℃〜200℃の加熱時の動的
    弾性率が1〜1000N/cm2であることを特徴とし
    た加熱発泡粘着剤。
  2. 【請求項2】 支持基材の片面又は両面に、請求項1記
    載の加熱発泡粘着剤からなる感圧粘着層を有することを
    特徴とする粘着テープ。
JP2001116882A 2001-04-16 2001-04-16 加熱発泡粘着剤及び粘着テープ Pending JP2002309222A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001116882A JP2002309222A (ja) 2001-04-16 2001-04-16 加熱発泡粘着剤及び粘着テープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001116882A JP2002309222A (ja) 2001-04-16 2001-04-16 加熱発泡粘着剤及び粘着テープ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002309222A true JP2002309222A (ja) 2002-10-23

Family

ID=18967541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001116882A Pending JP2002309222A (ja) 2001-04-16 2001-04-16 加熱発泡粘着剤及び粘着テープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002309222A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004186279A (ja) * 2002-11-29 2004-07-02 Sekisui Chem Co Ltd 電子部品の3次元実装方法
JP2006241332A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Nitta Ind Corp 粘着剤および粘着テープ
JP2006321873A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Nitto Denko Corp 加熱剥離型粘着シートおよび該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法
JP2010100831A (ja) * 2008-09-26 2010-05-06 Denki Kagaku Kogyo Kk 組成物及びそれを用いる部材の仮固定方法
JP4588022B2 (ja) * 2004-03-11 2010-11-24 日東電工株式会社 加熱剥離型粘着シートおよび該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法
JP2012011392A (ja) * 2011-10-21 2012-01-19 Nitto Denko Corp 光重合物層の製造方法
JP2012028647A (ja) * 2010-07-26 2012-02-09 Mitsubishi Chemicals Corp Iii族窒化物結晶基板の製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004186279A (ja) * 2002-11-29 2004-07-02 Sekisui Chem Co Ltd 電子部品の3次元実装方法
JP4588022B2 (ja) * 2004-03-11 2010-11-24 日東電工株式会社 加熱剥離型粘着シートおよび該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法
JP2006241332A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Nitta Ind Corp 粘着剤および粘着テープ
JP2006321873A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Nitto Denko Corp 加熱剥離型粘着シートおよび該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法
JP2010100831A (ja) * 2008-09-26 2010-05-06 Denki Kagaku Kogyo Kk 組成物及びそれを用いる部材の仮固定方法
JP2012028647A (ja) * 2010-07-26 2012-02-09 Mitsubishi Chemicals Corp Iii族窒化物結晶基板の製造方法
JP2012011392A (ja) * 2011-10-21 2012-01-19 Nitto Denko Corp 光重合物層の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2970963B2 (ja) 剥離性感圧接着剤及びその粘着部材
JP4651799B2 (ja) エネルギー線硬化型熱剥離性粘着シート、及びこれを用いた切断片の製造方法
KR100602298B1 (ko) 가열-박리형 감압성 접착 시이트
JP4703833B2 (ja) エネルギー線硬化型熱剥離性粘着シート、及びこれを用いた切断片の製造方法
WO2008053840A1 (fr) Feuille adhésive double face décollable sous l'action de la chaleur et procédé de traitement d'une pièce à travailler
JP4588021B2 (ja) 加熱剥離型粘着シートおよび該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法
JP4877689B2 (ja) エネルギー線硬化型熱剥離性粘着シート、及びこれを用いた切断片の製造方法
EP2395063A2 (en) Pressure-sensitive adhesive composition and acrylic pressure-sensitive adhesive tape
JP2898480B2 (ja) 加熱剥離性接着剤及び粘着部材
JP2001226647A (ja) ウエハ貼着用粘着シート
JPWO2005087888A1 (ja) 加熱剥離型粘着シートおよび該加熱剥離型粘着シートを用いた被着体の加工方法
KR102195502B1 (ko) 가고정용 양면 점착 테이프 및 그것을 사용한 피가공물의 가고정 방법
JPH11166164A (ja) 加熱剥離型粘着シート
JP2007284666A (ja) 加熱剥離性粘着テープ
JPH0721131B2 (ja) 接着力消失型感圧性接着剤
JP5235904B2 (ja) 相互反応性共重合体を用いた発泡シート用粘着樹脂及びこれを用いた発泡シート
JP2008297412A (ja) 熱剥離型粘着シート
JP2010070740A (ja) シート材料、転倒すべり防止シート及び軽量物固定用シート
JP2006152308A (ja) 電子部品の切断方法
JP5305062B2 (ja) 加熱剥離型粘着シート
JP2002309222A (ja) 加熱発泡粘着剤及び粘着テープ
JP4107729B2 (ja) 熱発泡型粘着剤及び粘着部材
JP2003292913A (ja) 両面粘着テープ
JP2002069422A (ja) 熱発泡型粘着剤及びその粘着部材
JP2002285114A (ja) 研磨材固定用テープ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071030

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080304