JP2015020151A - 電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】スクリーン保持棒が磁性異物の除去の際の振動中にがたつかず、係合部がぶつかり合わず、緩みなく強固に係合可能な、電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構を提供。【解決手段】電磁分離機の電磁石の中に設置された筒内に配置された磁性異物を磁着するスクリーンを上下方向に多層に保持するスクリーン保持棒1の下端に形成されるスクリーン保持棒下端係合部2と、前記筒の下端に配置されるとともに、スクリーン保持棒下端係合部2に係合してスクリーン保持棒1を支持するスクリーン保持棒支持部6とからなる、電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構において、スクリーン保持棒下端係合部2の下端には、両側に対向して一対の脚部3,3が下向きに平行に形成された係合凹部4と、係合凹部4の奥に突起係合穴5が形成され、スクリーン保持棒支持部6には、係合凹部4に係合する第1段目の突起7と、この第1段目の突起7の上に突起係合穴5に係合する第2段目の突起8が段状に形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、粉体中に含まれる鉄粉などの磁性を有する異物(以下「磁性異物」という。)を電磁作用により磁化させたスクリーンに磁着させ、その後スクリーンから磁性異物を除去する電磁分離機に関し、特に電磁分離機内に上下方向に配置される複数枚のスクリーンを保持するためのスクリーン保持棒支持機構に関する。
食品、化学、医薬等の分野において、粉体中から磁性異物を除去するために電磁分離機が使用されている。電磁分離機内の筒の中には、板状の磁性材料からなるスクリーンがスクリーン保持棒に多層に重ねられて配置される。スクリーンを電磁作用で磁化させた後、筒上部の開口から粉体を供給し、粉体中に磁性異物が含まれていると、磁性異物は磁化したスクリーンに磁着し、その後スクリーンを消磁して磁性異物を落として分離する方式が知られている(特許文献1)。
従来の電磁分離機は、図3及び図4において、磁性材料からなる複数のスクリーン10がスクリーン保持棒11により上下方向に多層に保持され、上端及び下端が開口している筒12の中空部に配置され、筒12は電磁石13の中心に設置されている。筒12の下部にはバイブレーター14が装着される。筒12の下部は、製品排出口15と磁性異物排出口16が接続されている。製品排出口15と磁性異物排出口16はシリンダ17でダンパ18を回転させて切り替える。
スクリーン10は、例えば、図4に示すように、耐食性及び強度のあるフェライト系ステンレス鋼等の磁性材料からなる直線状のグレード19が間隔をおいて並べられて支持部材20に固定され、中央にスクリーン保持棒11を通す環状の貫通部21が形成されている。
図3、図5に示すように、複数のスクリーン10がスクリーン保持棒11により上下方向に多層に保持され、スクリーン保持棒10は、その下端が、筒12の中空部内に固定部材22で固定されたスクリーン保持棒支持部23に支持される。
スクリーン保持棒10の下端の挿入部24は、逆円錐形に形成され、スクリーン保持棒支持部23に挿入され、支持される。スクリーン保持棒支持部23には、挿入されるスクリーン保持棒の挿入部24を支持する挿入部支持凹部25が形成される。挿入部支持凹部25は、逆円錐形の挿入部24の形状に合わせて同じく逆円錐形に形成されている。挿入部24及び挿入部支持凹部25を逆円錐形にしてテーパーが形成されることにより、スクリーン保持棒10の挿入部24の先端が挿入部支持凹部25のテーパーにガイドされて容易に挿入できるようになる。
前記電磁分離機の使用方法は、次のとおりである。図3〜5において、スクリーン保持棒11をスクリーン10の環状貫通部21に通して複数のスクリーン10を上下方向に多層に保持し、スクリーン保持棒下端の挿入部24を筒12の下端に固定されたスクリーン保持棒支持部23の挿入部支持凹部25に挿入して支持する。その後、スクリーン保持棒11の上部を筒12に固定することによりスクリーン10が筒12内にセットされる。
スクリーン10のセット完了後、筒12の上部から筒内に供給された磁性異物を含む粉体は、電磁石13により磁化されたスクリーン10の隙間を通過する際に磁性異物が磁着する。磁性異物が除去された製品は、スクリーン10を通過した後、ダンパ18により製品排出口15から排出する。
所定量あるいは所定時間の処理が終了すると、ダンパ18を磁性異物排出口16に切り替え、電磁石13をオフにしてスクリーン10を消磁し、バイブレーター14の振動により、スクリーン10に付着している磁性異物を除去する。必要に応じて、スクリーン保持棒11でスクリーン10を取り出し、清掃して磁性異物を除去する。清掃されたスクリーン10は、スクリーン保持棒11に多層に積層され、再び筒12の内部に挿入されてセットされ、磁性異物の分離作業が開始される。
前述の従来の電磁分離機のスクリーン支持機構では、スクリーン保持棒挿入部及び挿入部支持凹部が逆円錐形に形成されていることから、スクリーン保持棒の挿入部の先端が挿入部支持凹部で動いて回転しやすくなって、スクリーン保持棒の挿入部の先端と挿入部支持凹部が擦れて摩耗によって異物が発生して粉体に混入するという問題があった。
そこで、本発明は、電磁分離機内に配置されるスクリーン保持棒とスクリーン保持棒支持部の係合部が運転中に擦り合わないように係合させて異物の発生を防止し、異物の粉体への混入を防止することが可能なスクリーン保持棒支持機構を提供するものである。
本願請求項1に記載の発明は、粉体から磁性を有する磁性異物を磁着して分離する電磁分離機の電磁石の中に設置された筒内に配置された磁性異物を磁着するスクリーンを上下方向に多層に保持するスクリーン保持棒の下端に形成されるスクリーン保持棒下端係合部と、前記筒の下端に配置されるとともに、前記スクリーン保持棒下端係合部に係合してスクリーン保持棒を支持するスクリーン保持棒支持部とからなる、電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構において、前記スクリーン保持棒下端係合部の下端には、両側に対向して一対の脚部が下向きに平行に形成された係合凹部と、係合凹部の奥の面の中央に突起係合穴が形成され、前記スクリーン保持棒支持部には、前記係合凹部に係合する第1段目の突起と、この第1段目の突起の上に前記突起係合穴に係合する第2段目の突起が段状に形成されていることを特徴とする電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構である。
本願請求項2に記載の発明は、前記スクリーン保持棒下端係合部の係合凹部の対向する内面と、前記スクリーン保持棒支持部第1段目の突起の前記係合凹部に係合する対向する面が平行な平面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構である。
本願請求項3に記載の発明は、前記スクリーン保持棒下端係合部の突起係合穴の横断面及び前記スクリーン保持棒支持部の第2段目の突起の横断面が円形又は多角形に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構である。
スクリーン保持棒支持機構は、第1段目の突起が係合凹部に係合するとともに、第2段目の突起が係合凹部の奥の面の突起係合穴に係合するので、スクリーン保持棒とスクリーン保持棒支持部の回転を防止できるので、突起と係合凹部との間の回転による擦れによる異物の発生および異物の粉体への混入を防止できる。
また、1段目の突起の両側面の平行な平面とこれに接する係合凹部の内面を平行とすることにより、スクリーン保持棒とスクリーン保持棒支持部が回転することもないので、擦れによる異物の発生を確実に防止することができる。
また、緩みなく係合することにより、バイブレーターの振動中にスクリーン保持棒とスクリーン保持棒支持部のがたつき、擦り合いもないので、摩耗を抑えることができる。
スクリーン保持棒には、前述のとおり、図3に示すように、磁性材料からなるスクリーンが上下方向に多層に保持される。
図1及び図2において、スクリーン保持棒1の下端には、スクリーン保持棒下端係合部2が形成され、その下面には、中央部を切り欠いて両側に対向して一対の脚部3が平行に設けられた係合凹部4が形成される。この係合凹部4は、その平行な内面が後述するスクリーン保持棒支持部6の第1段目の突起7の両側の平行な平面に接して回転不能に係合する。
係合凹部4の奥の面の中央には、軸方向に突起係合穴5が形成され、この突起係合穴5は、後述するスクリーン保持棒支持部6の第2段目の突起8と係合してセンタリングにより位置決めされる。なお突起8の上部の周縁は、突起係合穴5に挿入しやすいように面取りされている。
スクリーン保持棒支持部6は、筒の下端に固定部材9で固定され、スクリーン保持棒下端係合部2が挿入されて係合してスクリーン保持棒1を支持する。スクリーン保持棒支持部6には、スクリーン保持棒下端係合部1の係合凹部4と係合する第1段目の突起7が形成される。
さらに第1段目の突起7に次いで第2段目の突起8が段状に形成される。第2段目の突起8はスクリーン保持棒下端係合部2の突起係合穴5に挿入されて係合する。
第1段目の突起7の両側面は、係合凹部4の脚部3の内面に合わせて平行な平面に形成され、平行な平面の係合によりスクリーン保持棒とスクリーン保持棒支持部が互いに回転しないので、ずれを防止することができる。
また、第2段目の突起8はスクリーン保持棒下端係合部2の突起係合穴5に挿入されて係合してスクリーン保持棒1を筒の中心に向かってセンタリングさせることができる。
本発明の電磁分離機の使用方法について説明する。
スクリーン保持棒1をスクリーンの環状貫通部に通して複数のスクリーンを上下方向に多層に保持し、スクリーン保持棒下端係合部2を筒の下端に固定部材9で固定されたスクリーン保持棒支持部6に挿入し、係合凹部4と第1段目の突起7、突起係合穴5と第2段目の突起8を係合させて支持する。その後、スクリーン保持棒1の上部を筒に固定することによりスクリーンが筒内にセットされる。
スクリーンのセット完了後は、前述のとおり、筒の上部から内部に供給された粉体中から磁性異物が、電磁石により磁化されたスクリーンに磁着し、分離される。
1:スクリーン保持棒
2:スクリーン保持棒下端係合部
3:脚部
4:係合凹部
5:突起係合穴
6:スクリーン保持棒支持部
7:第1段目の突起
8:第2段目の突起
9:固定部材
10:スクリーン
11:スクリーン保持棒
12:筒
13:電磁石
14:バイブレーター
15:製品排出口
16:磁性異物排出口
17:シリンダ
18:ダンパ
19:グレード
20:支持部材
21:貫通部
22:固定部材
23:スクリーン保持棒支持部
24:挿入部
25:挿入部支持凹部
2:スクリーン保持棒下端係合部
3:脚部
4:係合凹部
5:突起係合穴
6:スクリーン保持棒支持部
7:第1段目の突起
8:第2段目の突起
9:固定部材
10:スクリーン
11:スクリーン保持棒
12:筒
13:電磁石
14:バイブレーター
15:製品排出口
16:磁性異物排出口
17:シリンダ
18:ダンパ
19:グレード
20:支持部材
21:貫通部
22:固定部材
23:スクリーン保持棒支持部
24:挿入部
25:挿入部支持凹部
Claims (3)
- 粉体から磁性を有する磁性異物を磁着して分離する電磁分離機の電磁石の中に設置された筒内に配置された磁性異物を磁着するスクリーンを上下方向に多層に保持するスクリーン保持棒の下端に形成されるスクリーン保持棒下端係合部と、前記筒の下端に配置されるとともに、前記スクリーン保持棒下端係合部に係合してスクリーン保持棒を支持するスクリーン保持棒支持部とからなる、電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構において、
前記スクリーン保持棒下端係合部の下端には、両側に対向して一対の脚部が下向きに平行に形成された係合凹部と、係合凹部の奥の面の中央に突起係合穴が形成され、
前記スクリーン保持棒支持部には、前記係合凹部に係合する第1段目の突起と、この第1段目の突起の上に前記突起係合穴に係合する第2段目の突起が段状に形成されていることを特徴とする電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構。 - 前記スクリーン保持棒下端係合部の係合凹部の対向する内面と、前記スクリーン保持棒支持部第1段目の突起の前記係合凹部に係合する対向する面が平行な平面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構。
- 前記スクリーン保持棒下端係合部の突起係合穴の横断面及び前記スクリーン保持棒支持部の第2段目の突起の横断面が、円形又は多角形に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013152774A JP2015020151A (ja) | 2013-07-23 | 2013-07-23 | 電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013152774A JP2015020151A (ja) | 2013-07-23 | 2013-07-23 | 電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015020151A true JP2015020151A (ja) | 2015-02-02 |
Family
ID=52485107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013152774A Pending JP2015020151A (ja) | 2013-07-23 | 2013-07-23 | 電磁分離機のスクリーン保持棒支持機構 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2015020151A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017220334A (ja) * | 2016-06-07 | 2017-12-14 | 住友金属鉱山株式会社 | リチウム化合物、このリチウム化合物の製造方法、および非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法 |
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2013
- 2013-07-23 JP JP2013152774A patent/JP2015020151A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017220334A (ja) * | 2016-06-07 | 2017-12-14 | 住友金属鉱山株式会社 | リチウム化合物、このリチウム化合物の製造方法、および非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法 |
CN109314229A (zh) * | 2016-06-07 | 2019-02-05 | 住友金属矿山株式会社 | 锂化合物、该锂化合物的制造方法以及非水系电解质二次电池用正极活性物质的制造方法 |
CN109314229B (zh) * | 2016-06-07 | 2022-03-01 | 住友金属矿山株式会社 | 锂化合物、该锂化合物的制造方法以及非水系电解质二次电池用正极活性物质的制造方法 |
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