JP2015017719A - 逆流防止装置及び給湯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性の高い逆流防止装置、及びこれを備える給湯機を提供する。【解決手段】逆流防止装置50は、一次側配管に設置され上流側逆止弁52と、二次側配管に設置され下流側逆止弁53と、一次側配管のうち上流側逆止弁52よりも下流側に接続され、一次側で負圧が発生した場合に外気を導入するバキュームブレーカ55と、一次側導通管c1及び二次側導通管c2を介して電磁弁51に並列接続され、開弁することで二次側からの逆流水を系外に排出する縁切弁54と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、逆流防止装置、及びこれを備える給湯機に関する。
近年、ヒートポンプ等を熱源とする給湯機の開発が進められている。このような給湯機は、二次側(下流側)から一次側(上流側)に向けて汚水が逆流することを防止する逆流防止装置を備えている。
例えば、特許文献1には、一次側の流体の流体圧を検知可能な圧力検知室と、二次側の流体を流入させる流入室と、を有する縁切弁と、前記した流入室の上流側及び下流側に配置される圧力降下部材と、を備える縁切弁ユニットについて記載されている。
なお、当該縁切弁ユニットは、一次側よりも二次側のほうが高圧になった場合、排出口開閉手段を開くことで前記した流入室と排出口とを連通させ、流体を系外に排出する構成になっている。
特許第3771211号公報
特許文献1に記載の縁切弁ユニットを備える給湯機において、例えば、断水時に一次側で負圧が発生したり、給湯される浴槽が高所に位置することで二次側が一次側よりも高圧(逆圧)になったりすることがある。
特許文献1に記載の発明では、一つの排出口を介して逆流水を排出する構成になっている。そうすると、一次側からの負圧と二次側からの逆圧とが同時に発生した場合、一つの排出口で吸気と排水を行う必要が生じる。
したがって、特許文献1に記載の縁切弁ユニットでは、排出口に向けて逆流水が通流する流路が、凍結や水の膜等によって塞がれた場合(又は縮径した場合)、排出口を介して吸気できなくなる可能性がある。その結果、二次側からの逆流水が負圧で吸い上げられて一次側に流入することがある。
そこで本発明は、信頼性の高い逆流防止装置、及びこれを備える給湯機を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る逆流防止装置は、バキュームブレーカを介して外気を導入することで一次側の負圧を解消し、縁切弁を介して二次側からの逆流水を排出するように構成した。すなわち、負圧を解消するための流路と、逆流水を排出するための流路と、を分離する構成とした。
なお、詳細については発明を実施するための形態で説明する。
本発明によれば、信頼性の高い逆流防止装置、及びこれを備える給湯機を提供できる。
本発明の一実施形態に係る逆流防止装置を備える給湯機の概略構成図である。 逆流防止装置の側断面図であり、一次側よりも二次側のほうが低圧である正常時の状態を示している。 逆流防止装置の側断面図であり、一次側よりも二次側のほうが高圧である異常時の状態を示している。
本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、一例として、給湯機100(図1参照)に逆流防止装置50を適用する場合について説明する。
≪実施形態≫
<給湯機の構成>
図1は、本実施形態に係る逆流防止装置を備える給湯機の概略構成図である。逆流防止装置50の説明に先立って、給湯機100の構成について簡単に説明する。
給湯機100は、操作端末(図示せず)で設定される温度に応じた湯水(流体)を浴槽Bに給湯する装置である。図1に示すように、給湯機100は、ヒートポンプユニット10と、貯湯タンク20と、減圧弁30と、混合弁40と、逆流防止装置50と、を備えている。
ヒートポンプユニット10は、貯湯タンク20から流入する低温の湯水を加熱する機能を有している。ヒートポンプユニット10は、例えば、配管を介して順次環状に接続されるコンプレッサ(図示せず)、コンデンサ(凝縮器:図示せず)、膨張弁(図示せず)及びエバポレータ(蒸発器:図示せず)を有している。
ヒートポンプユニット10についての詳細な説明は省略するが、前記したコンデンサにおいて、コンプレッサから流入する高温高圧の冷媒と、貯湯タンク20の下部から往き管a1を介して流入する低温水と、が熱交換し、前記した低温水が吸熱して高温水になる。また、循環ポンプ(図示せず)が駆動することで、当該高温水が戻り管a2を介して貯湯タンク20の上部に流入する。
貯湯タンク20は、ヒートポンプユニット10で加熱された湯水を貯留する外形円柱状のタンクであり、その軸線が鉛直方向に沿うように設置されている。なお、高温の湯水ほど密度が小さく浮上しやすいため、貯湯タンク20に貯留される湯水は上方に向かうにつれて高温になっている。また、通常運転時において貯湯タンク20は満水の状態である。
減圧弁30は、給水源(流体供給源)から供給される水を所定圧力に減圧するものであり、上流側は配管a3を介して給水源に接続され、下流側は配管a4を介して貯湯タンク20の下部(入水口)に接続されている。
混合弁40は、配管a5を介して流入する水と、配管a6を介して流入する高温水と、を所定の流量比で混合し、配管a7等を介して浴槽Bに供給するものである。なお、前記した流量比は、操作端末(図示せず)を介した操作に応じて、制御装置(図示せず)によって設定される。
図1に示すように、混合弁40が有する二つの導入口のうち、一方は配管a6を介して貯湯タンク20の上部(出湯口)に接続され、他方は配管a5,a4(一部),配管a3を介して給水源に接続されている。混合弁40の導出口は、配管a7,a8,b1,b2を介して浴槽端末B1(供給端末)に接続されている。
<逆流防止装置の構成>
以下では、電磁弁51よりも上流側(配管a1〜a8を含む)を「一次側」と記し、電磁弁51よりも下流側(配管b1,b2を含む)を「二次側」と記す。正常時において一次側には給水源から水道圧が作用するため、一次側は二次側よりも高圧になっている。
なお、給水源から電磁弁51に向かう湯水が通流する「一次側配管」は、配管a1〜a8を含んで構成される。また、電磁弁51から浴槽端末B1(図1参照)に向かう湯水が通流する「二次側配管」は、配管b1,b2を含んで構成される。
ところで、断水時等に給水源が低圧になり、前記した一次側で負圧が発生することがある。また、例えば、浴槽Bが高所に設置されている場合、浴槽Bに貯留された湯水の位置エネルギによって二次側で逆圧が発生する(一次側と略同圧又は一次側よりも高圧になる)ことがある。
逆流防止装置50は、このような異常時において逆流水が一次側に流入することを防止し、逆流水を系外に排出する機能を有している。また、逆流防止装置50は、制御装置(図示せず)から入力される指令に応じて開閉する電磁弁51を有し、一次側から二次側に供給される湯水を通流/遮断する機能も有している。
図2は、逆流防止装置の側断面図であり、一次側よりも二次側のほうが低圧である正常時の状態を示している。なお、図2に示すように上下を定義する。逆流防止装置50は、電磁弁51と、上流側逆止弁52と、下流側逆止弁53と、縁切弁54と、バキュームブレーカ55と、を備えている。
(電磁弁)
電磁弁51は、例えば、常閉型の開閉弁であり、制御装置(図示せず)から入力される指令に応じて開閉する。電磁弁51は、ソレノイドコイル51pと、プランジャ51qと、圧縮コイルばね51r,51sと、弁体51tと、を有している。
制御装置から閉弁指令が入力されている場合、ソレノイドコイル51pには電流が流れていない。この場合、圧縮コイルばね51r,51sの付勢力によって弁体51tが着座し、電磁弁51は閉弁状態になっている。つまり、一次側の領域(配管a7,a8等)と、二次側の領域(配管b1,b2等)と、が遮断されている。
制御装置(図示せず)から開弁指令が入力された場合、ソレノイドコイル51pに電流が流れ、プランジャ51qが圧縮コイルばね51rの付勢力に逆らって移動(上昇)する。前記したプランジャ51qの移動と、一次側の水圧と、によって弁体51tが離座する。このように電磁弁51が開弁した場合、一次側からの湯水が電磁弁51を介して二次側に流入する。
なお、電磁弁51は湯水の通流/遮断を切替可能な構成であればよく、図2に示す構成に限定されない。
(上流側逆止弁、下流側逆止弁)
上流側逆止弁52は、配管a7,a8を介して一次側から二次側に向かう湯水の通流を許容し、逆向きの通流を禁止する弁である。上流側逆止弁52の上流側は、配管a7を介して混合弁40の導出口に接続されている(図1参照)。上流側逆止弁52の下流側は、配管a8を介して電磁弁51に接続されるとともに、一次側導通管c1(導通管)を介して縁切弁54(第一圧力室α)に接続されている。
図2に示すように、上流側逆止弁52は、湯水の通流方向に沿って移動可能な弁体52pと、弁体52p等を収容する弁箱52qと、弁体52pを着座させるように(紙面右向きに)付勢する圧縮コイルばね52rと、を有している。
圧縮コイルばね52rの付勢力に打ち勝つ所定圧力の湯水が配管a7を介して流入した場合、弁体52pが離座し、上流側逆止弁52は一次側から二次側に向かう湯水の通流を許容する。一方、配管a7内が比較的低圧になった場合、圧縮コイルばね52rの付勢力によって弁体52pが着座し、上流側逆止弁52は二次側から一次側に向かう湯水の通流を禁止する。
下流側逆止弁53は、配管b1,b2を介して一次側から二次側に向かう湯水の通流を許容し、逆向きの通流を禁止する弁である。下流側逆止弁53の上流側は、配管b1を介して電磁弁51に接続されるとともに、二次側導通管c2(導通管)を介して縁切弁54(第二圧力室β)に接続されている。下流側逆止弁53の下流側は、配管b2を介して浴槽端末B1(図1参照)に接続されている。
なお、下流側逆止弁53の構成は、前記した上流側逆止弁52と同様であるから説明を省略する。
(縁切弁)
縁切弁54は、前記した異常時において開弁することで逆流水が一次側に流入することを防止し、逆流水を系外に排出するものである。縁切弁54は、弁箱54pと、ダイヤフラム54qと、ばね受け54rと、圧縮コイルばね54tと、を有している。
縁切弁54は、電磁弁51に対して並列接続されている(図1参照)。すなわち、縁切弁54の一端は、一次側導通管c1を介して配管a8(つまり、上流側逆止弁52よりも下流側)に接続されている。縁切弁54の他端は、二次側導通管c2を介して配管b1(つまり、下流側逆止弁53よりも上流側)に接続されている。
また、縁切弁54は、電磁弁51及び上流側逆止弁52よりも低い位置に設置され、かつ、下流側逆止弁53よりも高い位置に設置されている。
弁箱54pは、その内部にダイヤフラム54q、ばね受け54r、及び圧縮コイルばね54tを収容する箱体である。
弁箱54pは、ダイヤフラム54qの縁部を固定する側断面視で矩形状の外殻541pと、二次側導通管c2の下流端に連なるように形成される円筒状の仕切壁542pと、を有している。図2に示すように、仕切壁542pは外殻541pの内部に臨んでおり、その先端(紙面右側の端部)にダイヤフラム54qが当接可能になっている。なお、本実施形態において外殻541pは、二つの管状部材を剛に接続(ボルト締め、溶接等)することで形成されている。
弁箱54pには、逆流水を排水するための排水管d1が接続されている。排水管d1は、ダイヤフラム54qが仕切壁542pに当接した状態で第二圧力室βから遮断され、ダイヤフラム54qが仕切壁542pから離間した状態で第二圧力室βに連通するように、外殻541pに接続されている。
ダイヤフラム54qは、側面視で(紙面右側から視て)円形を呈するゴム製の隔膜541qと、この隔膜541qに形成された孔に嵌め込んで固着される樹脂製の補強部材542qと、を有している。
隔膜541qは、所定の撓み性を有しており、その全周縁が弁箱54pの内壁に固着(シール)されている。このようにダイヤフラム54qを設置することで、弁箱54p内の空間が第一圧力室αと第二圧力室βとに区画される。
第一圧力室αは、ダイヤフラム54qの表面(紙面右側の面)と、外殻541pの内壁面と、によって囲まれる空間であり、一次側導通管c1に連通している。なお、一次側導通管c1は配管a8から分岐し、その内部が第一圧力室αに連通するように外殻541pに接続されている。
第二圧力室βは、ダイヤフラム54qの裏面(紙面左側の面)と、仕切壁542pの内壁面と、によって囲まれる空間であり、二次側導通管c2に連通している。なお、二次側導通管c2は配管b1から分岐し、その内部が第二圧力室βに連通するように外殻542pに接続されている。
ばね受け54rは、圧縮コイルばね54tの付勢力を受けるように環状に形成され、ダイヤフラム54qの裏面(紙面左側の面)に固着されている。また、ばね受け54rは、圧縮コイルばね54tの付勢力で移動する際、外殻541pの内壁面を摺動するように設置されている。
圧縮コイルばね54t(ばね部材)は、第二圧力室βにおいて外殻541pの内壁面とばね受け54rとの間に介装されている。圧縮コイルばね54tによって、第二圧力室βから第一圧力室αに向かう紙面右向きの付勢力がばね受け54rに作用する。
圧縮コイルばね54tは、第二圧力室βの圧力が第一圧力室αの圧力に迫った(略同圧になった)場合、その付勢力によってダイヤフラム54qを変形させ(図3参照)、ダイヤフラム54qを仕切壁542pから離間させるように設置されている。
正常時では、第一圧力室αのほうが第二圧力室βよりも高圧であるため、その差圧が圧縮コイルばね54tの付勢力に打ち勝つ。この場合、ダイヤフラム54qは仕切壁542pの先端に当接し、第二圧力室βと排水管d1内とが遮断されている。
一方、第二圧力室βのほうが第一圧力室αよりも高圧になると(又は略同圧になると)、圧縮コイルばね54tの付勢力によってダイヤフラム54qの隔膜541qが変形する(図3参照)。この場合、ダイヤフラム54qは仕切壁542pの先端から離間し、第二圧力室βと排水管d1内とが連通する。
(バキュームブレーカ)
バキュームブレーカ55は、一次側に負圧が発生した場合に吸気口55iを介して外気を導入する機能を有している。これによって、一次側の負圧が解消(破壊)され、上流側逆止弁52に異物(針金K:図3参照)が挟まった場合でも、逆流水が一次側に流入することを防止できる。バキュームブレーカ55は、球状弁体55pと、Oリング55qと、を有している。
球状弁体55pは、金属製の球状部材であり、吸気管e1のうち上流側及び下流側に対して内径が大きい箇所に収容されている。なお、吸気管e1のうち前記箇所よりも上流側の内径は、球状弁体55pの径よりも小さい(下流側も同様である)。
球状弁体55pは、一次側で所定の負圧が発生した場合に浮き上がるように、その大きさ及び重量が設定されている。球状弁体55pが浮き上がると吸気管e1を介して外気が導入され、前記した負圧が解消される。
Oリング55qは、球状弁体55pの下側に収容される環状部材であり、所定の弾性を有している。一次側で負圧が発生していない正常時、球状弁体55pはOリング55qに密着した状態(つまり、閉弁状態)になっている。
<逆流防止装置の動作>
(正常時)
一次側で負圧が発生せず、かつ、二次側で逆圧が発生していない正常時において電磁弁51を開弁する場合について説明する(図2参照)。この場合、一次側(給水源)からの水圧が圧縮コイルばね52rの付勢力に打ち勝って弁体52pを紙面左向きに移動させ、上流側逆止弁52が開弁する。なお、下流側逆止弁53についても同様である。
混合弁40(図1参照)で所定温度に調整された湯水は、配管a7、上流側逆止弁52、配管a8、電磁弁51、配管b1、下流側逆止弁53、及び配管b2を介して浴槽端末B1(図1参照)に供給される。また、配管a8を通流する湯水の一部は一次側導通管c1を介して分流し、第一圧力室αに充填される。
この場合、吸気管e1内は大気圧よりも高圧であるため、バキュームブレーカ55の球状弁体55pはOリング55qに押し付けられている。その結果、吸気管e1は閉塞した状態で維持される。
また、配管b1を通流する湯水の一部は二次側導通管c2を介して分流し、第二圧力室βに充填される。電磁弁51を通流する際の圧力損失によって第二圧力室βは第一圧力室αよりも低圧になる。この圧力差によってダイヤフラム54qは仕切壁542pの先端に当接し、第二圧力室βと排水管d1内とが遮断される。すなわち、正常時において縁切弁54は閉弁状態であり、排水管d1を介して湯水が排出されることはない。
(異常時)
次に、一次側で負圧が発生し、二次側で逆圧が発生し、さらに各逆止弁52,53に異物(例えば、針金K)が挟まった状態について考える。なお、一次側での負圧発生、及び二次側での逆圧発生のうち一方のみが発生することもあるが、これらが同時発生し、さらに各逆止弁52,53に不具合が生じたという非常に厳しい状況について考える。
ところで、給湯機において浴槽の汚水を一次側に逆流させてはならないことが水道法で定められている。日本水道協会が定める負圧破壊性能によれば、全ての逆止弁に0.3mmの針金を挟んだ状態で二次側(浴槽側)からの逆圧に加え、一次側(給水側)からの負圧を加えた場合でも、汚水を一次側に逆流させてはならないことが規定されている。
図3は、逆流防止装置の側断面図であり、一次側よりも二次側のほうが高圧である異常時の状態を示している。なお、図3の破線矢印は浴槽B(図1参照)から流入する逆流水の流れを示し、実線矢印は吸気口55iを介して吸い込まれる空気の流れを示している。
二次側で逆圧が発生すると、浴槽Bからの逆流水(汚水)が配管b2を介して上昇する。ここで、下流側逆止弁53に針金Kが挟まっているため、弁体53pと弁箱53qとの隙間を介して逆流水が漏れ出し、配管b1内に流入する。
なお、逆流水が下流側逆止弁53を通流する際に大きな圧力降下が発生するため、1秒間に1滴程度の逆流水が、下流側逆止弁53から配管b1内に滲み出てくる。
一方、第一圧力室αは比較的低圧(第二圧力室βの圧力以下、又は略同圧)になっている。したがって、圧縮コイルばね54tの付勢力によって隔膜541qが変形し、ダイヤフラム54qが仕切壁542pから離間して隙間ができる。そうすると、配管b1及び二次側導通管c2を介して第二圧力室βに流入した逆流水は、前記した隙間及び排水管d1を介して系外に排出される。
また、Oリング55qに着座していた球状弁体55pは、一次側の負圧によって浮き上がる。そうすると、バキュームブレーカ55の吸気管e1を介して、配管a8内に空気(外気)が吸い込まれる。配管a8内に吸い込まれた空気は、上流側逆止弁52及び配管a7を介して一次側に向かう。これによって、一次側の負圧が解消(破壊)される。
ここで、空気が上流側逆止弁52を通流する際に大きな圧力降下が生じる。したがって、バキュームブレーカ55を介して外気が一気に吸い込まれることはなく、比較的小さい流量の空気がバキュームブレーカ55を介して吸い込まれ、一次側の負圧がゆっくりと解消される。
なお、上流側逆止弁52に針金Kが挟まっていない状態でも、弁体52pと弁箱52qとの間の極小隙間を介し、バキュームブレーカ55から吸い込まれた空気が一次側に流入する。
<効果>
本実施形態に係る逆流防止装置50は、二次側の逆圧に伴う逆流水を縁切弁54を介して排出し、一次側の負圧をバキュームブレーカ55から吸気することで解消(破壊)する。つまり、逆流防止装置50は、一次側の負圧によって生じる空気の流れと、二次側の逆圧によって生じる逆流水の流れと、を完全に分離する構成になっている。これによって、吸気と排水とを安定して行い、二次側からの逆流水が一次側に流入することを確実に防止できる。
前記した特許文献1に記載の縁切弁ユニットは、一つの排出口を介して逆流水を排出する構成になっている。そうすると、一次側からの負圧と二次側からの逆圧とが同時発生した場合、一つの排出口で吸気と排水の両方を行う必要が生じる。この縁切弁ユニットにおいて、仮に、排水管内に残留した水が凍結した場合、外気を導入する流路の径が小さくなる。その結果、一次側での負圧が解消されず、二次側からの逆流水が一次側に流入する可能性がある。
また、実際に起こり得る状況を考慮し、特許文献1に記載の縁切弁ユニットにおいて逆止弁に挟む試験用の針金Kを太くした(例えば、径0.5mmとした)場合、充分に吸気できず一次側の負圧が解消されない可能性がある。
これに対して本実施形態では、バキュームブレーカ55で吸気することで一次側の負圧を解消し、縁切弁54を開弁することで二次側からの逆流水を排出する構成になっている。したがって、仮に、排水管d1内に残っている水が凍結等して流路径が小さくなっても、バキュームブレーカ55によって確実に外気を導入して一次側の負圧を確実に解消し、逆流水が一次側に流入することを防止できる。このように、本実施形態に係る逆流防止装置50は安定した負圧破壊性能を有し、信頼性を高くすることができる。
また、本実施形態では、上流側逆止弁52よりも下流側、かつ、電磁弁51よりも上流側にバキュームブレーカ55を設置する構成になっている。これによって、一次側(給水源側)で負圧が発生した場合、上流側逆止弁52で大きな圧力降下が生じる。その結果、バキュームブレーカ55から大流量の空気が一気に導入されることを防止し、一次側の負圧を徐々に解消できる。つまり、本実施形態によれば、前記した異常時においても一次側の機器が破損することを防止できる。
また、本実施形態では、縁切弁54が、仕切壁542pの先端に当接/離間するダイヤフラム54qを有する構成とした。これによって、例えば、ピストンを摺動させる場合と比較して縁切弁54の構成を単純化し、逆流防止装置50の製造コストを低減できる。
また、逆流水の系外への排出機能(縁切弁54)、及び開閉弁の機能(電磁弁51)を兼ねるように構成することで、逆流防止装置50をコンパクト化し、製造コストを低減できる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る逆流防止装置50について前記実施形態により説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、前記実施形態では、縁切弁54がダイヤフラム54qを有する場合について説明したが、第一圧力室αと第二圧力室βの差圧に応じて開閉可能な構成であれば他の構成でもよい。例えば、第一圧力室αと第二圧力室βとを区画するようにシリンダ内で摺動するようにピストンを設ける構成でもよい。
また、前記実施形態では、一次側導通管c1と配管a8との接続箇所よりも上流側にバキュームブレーカ55を接続する場合について説明したが(図1参照)、これに限らない。すなわち、上流側逆止弁52よりも下流側にバキュームブレーカ55を接続すればよく、例えば、一次側導通管c1にバキュームブレーカ55を接続してもよい。
また、バキュームブレーカ55が球状弁体55p及びOリング55qを有する場合について説明したが、他の構成(大気圧式又は圧力式)であってもよい。
また、前記実施形態では、貯湯タンク20(図1参照)内の湯水を加熱する熱源としてヒートポンプユニット10を用いる場合について説明したが、これに限らない。すなわち、前記した熱源として、電気ヒータ、天然ガス等を用いてもよい。
また、前記実施形態では、逆流防止装置50を給湯機100(図1参照)に適用する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、逆流防止装置50は、温水便器や食洗機等、さまざまな機器に適用できる。
100 給湯機
50 逆流防止装置
51 電磁弁
52 上流側逆止弁
53 下流側逆止弁
54 縁切弁
54q ダイヤフラム
54t 圧縮コイルばね(ばね部材)
55 バキュームブレーカ
a1 往き管(一次側配管)
a2 戻り管(一次側配管)
a3,a4,a5,a6,a7,a8 配管(一次側配管)
b1,b2 配管(二次側配管)
c1 一次側導通管(導通管)
c2 二次側導通管(導通管)
d1 排水管
e1 吸気管
α 第一圧力室
β 第二圧力室
B1 浴槽端末(供給端末)

Claims (3)

  1. 流体供給源から一次側配管を介して供給される流体を、供給端末に対し二次側配管を介して供給/遮断する電磁弁と、
    前記一次側配管に設置され、一次側から二次側に向かう流体の通流を許容し、二次側から一次側に向かう流体の通流を禁止する上流側逆止弁と、
    前記二次側配管に設置され、一次側から二次側に向かう流体の通流を許容し、二次側から一次側に向かう流体の通流を禁止する下流側逆止弁と、
    前記一次側配管のうち前記上流側逆止弁よりも下流側に接続され、一次側で負圧が発生した場合に外気を導入するバキュームブレーカと、
    導通管を介して前記電磁弁に並列接続され、開弁することで二次側からの逆流水を系外に排出する縁切弁と、を備え、
    前記導通管は、一端が前記一次側配管のうち前記上流側逆止弁よりも下流側に接続され、他端が前記二次側配管のうち前記下流側逆止弁よりも上流側に接続され、
    前記縁切弁は、前記一次側配管に連通する第一圧力室の圧力と、前記二次側配管に連通する第二圧力室の圧力と、の差圧に応じて開閉可能であること
    を特徴とする逆流防止装置。
  2. 前記縁切弁は、
    前記第一圧力室と前記第二圧力室とを区画し、前記差圧に応じて変形するダイヤフラムと、
    前記ダイヤフラムを前記第一圧力室の圧力に逆らって開弁するように付勢するばね部材と、を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の逆流防止装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の逆流防止装置を備えること
    を特徴とする給湯機。
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