JP6006565B2 - 電磁弁ユニットおよび給湯機 - Google Patents

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Description

本発明は、給湯回路に用いられる電磁弁ユニットおよび給湯機に関する。
従来、給湯機として、給水源から貯湯タンクに水が供給され、貯湯タンクの上部から取り出した温水と給水源から供給された水とを混合して給湯端末に供給するものが知られている。
一般的に、給湯機には、給水源から給湯端末へ向かう給湯経路にパイロット弁方式の電磁弁が配置されており、また、給湯経路には、給湯端末側から水が逆流するのを防止するための逆止弁が配置されている。
また、特許文献1には、前記電磁弁および前記逆止弁をユニット化して設けたものが開示されている。
特許第3771211号公報
ところで、従来の給湯機では、給水時の一次側の水圧を利用して動作するダイアフラムを備えており、このダイアフラムを一次側の管路と二次側の管路との連通口に着座させることによって給水源から給湯端末への給水を封止している。
しかしながら、従来の給湯機では、給水時の流れとは逆流方向の流れが給湯機に対して作用する場合に、逆流方向に流れる水の圧力によって連通口からダイアフラムが浮き上がるおそれがあり、封止効果が損なわれるおそれがあった。
したがって、例えば、前記した逆止弁に砂粒や糸屑等の異物が噛み込むなどの不具合が発生すると、給湯端末側の水が水圧により一次側へ逆流してしまう可能性があるという問題があった。
そこで、本発明は、流路の開閉を行うという本来の機能に加えて、逆流防止機能をも発揮することができる電磁弁ユニットおよび給湯機を提供することを目的とする。
本発明の電磁弁ユニットは、給水源に通じる一次側の管路と給湯端末に通じる二次側の管路とを仕切り、前記一次側の管路と前記二次側の管路との連通口を開閉する弁体をなす第一のダイアフラムと、前記一次側の管路に連通し、前記連通口を開く方向の水圧を前記第一のダイアフラムに付与可能な入口室と、前記第一のダイアフラムを挟んで前記連通口とは反対側に設けられた開閉動作室と、前記弁体に設けられ、前記連通口と前記開閉動作室とを連通する第一の貫通穴と、前記弁体に設けられ、前記入口室と前記開閉動作室とを連通する第二の貫通穴と、前記開閉動作室内に設けられ、前記第一の貫通穴を開閉するプランジャと、前記プランジャを前記第一の貫通穴に向けて付勢する第一の付勢手段と、前記第一の付勢手段の付勢力に抗して前記プランジャを前記第一の貫通穴から離反させるソレノイドと、前記開閉動作室内に設けられ、前記弁体を前記連通口に向けて付勢する第二の付勢手段と、を備え、前記一次側の管路に設けられ給水源に通じる流入口と、前記流入口と前記第一のダイアフラムとの間に設けられ、前記流入口から前記第一のダイアフラムに向けた流体の流れを許容する第一の逆止弁と、前記二次側の管路に設けられ給湯端末に連通する出水口と、前記第一のダイアフラムと前記出水口との間に設けられ、前記第一のダイアフラムから前記出水口に向けた流体の流れを許容する第二の逆止弁と、前記第一のダイアフラムと前記第二の逆止弁との間において前記二次側の管路に連通し、前記二次側の管路から前記一次側の管路に流体が逆流するのを防ぐ縁切り弁と、を備え、前記縁切り弁は、前記第一の逆止弁と前記第一のダイアフラムとの間において前記一次側の管路に連通する圧力検知室と、前記二次側の管路に連通する流入室と、前記流入室に連通し、逆流した流体を排水する排水管と、前記圧力検知室と前記流入室との差圧で動作し、前記圧力検知室の圧力が前記流入室の圧力よりも大きい場合に前記流入室と前記排水管との連通を遮断し、前記圧力検知室の圧力が前記流入室の圧力よりも小さい場合に前記流入室と前記排水管とを連通する弁体をなす第二のダイアフラムと、を具備したことを特徴とする。
また、本発明の給湯機は、前記電磁弁ユニットを備えて構成されている。
本発明によれば、流路の開閉を行うという本来の機能に加えて、逆流防止機能をも発揮することができる電磁弁ユニットおよび給湯機が得られる。
本実施形態に係る電磁弁ユニットを備えた給湯機を示す概略構成図である。 本実施形態に係る電磁弁ユニットを示す断面図である。 パイロット弁周りの構造を示す拡大断面図である。 給水時の作用を示す拡大断面図である。 給水時の縁切り弁への作用を示す電磁弁ユニットの断面図である。 給水時の流れと逆流時の流れとを示す説明図である。 逆流時の作用を示す電磁弁ユニットの断面図である。 逆流時の空気の流れを示すパイロット弁周りの拡大断面図である。
以下、本実施形態に係る給湯機10に用いられる電磁弁ユニット100について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る電磁弁ユニット100は、例えば、給湯端末としての浴槽17へ湯水を供給する給湯機としての電気給湯機10に用いられるものである。この給湯機10は、水を貯蔵する貯湯タンク11、この貯湯タンク11に貯蔵された水を加熱するヒートポンプユニット12、電磁弁ユニット100、制御装置200などを備えて構成されている。
貯湯タンク11は、流体としての湯を溜める容器であり、例えば、鉛直方向に延びるように円筒状に形成され、その円筒の上部と下部がそれぞれ鏡部で覆われることで構成されている。また、貯湯タンク11は、保温性能向上のため、その周囲が発泡スチロールなどの断熱材(不図示)などで覆われている。
また、貯湯タンク11には、異なる高さ位置で湯の温度を検知する複数のタンク温度センサ(不図示)が設けられており、制御装置200によって、貯湯タンク11内の湯の温度分布を把握できるようになっている。
また、貯湯タンク11の下部に設けられたヒートポンプ往き口11aは、ヒートポンプ往き管12a、ヒートポンプユニット12、ヒートポンプ戻り管12bを介して貯湯タンク11の上部のヒートポンプ戻り口11bに接続されている。
ヒートポンプユニット12は、図示していないが、例えば、二酸化炭素などの冷媒(熱媒)を圧縮して高温・高圧にするコンプレッサと、コンプレッサからの冷媒を凝縮させるとともに貯湯タンク11からの水を熱交換によって加熱するコンデンサ(水熱交換器)と、コンデンサからの冷媒を膨張させる膨張弁と、大気中の熱を吸熱して膨張した冷媒を蒸発させるエバポレータ(空気熱交換器)と、を備えて構成されている。
なお、貯湯タンク11からヒートポンプユニット12への水の循環は、ヒートポンプユニット12内に設けられた循環ポンプ(不図示)の動力などによって行われる。この水の循環によって例えば水を90℃まで加熱することができる。
なお、貯湯タンク11の熱源ユニットとしてヒートポンプユニット12を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば電気ヒータを熱源としてもよく、あるいはガスを熱源としてもよい。
また、貯湯タンク11の下部に設けられた入水口11cには、給水源(例えば、水道)からの水(水道水)が導入される給水管13aが接続されている。なお、給水管13aには、給水源からの圧力を減圧する減圧弁(不図示)などが設けられている。なお、給水源から貯湯タンク11への給水は、水道圧によって行われる。
また、貯湯タンク11の上部に設けられた出湯口11dには、湯が取り出される給湯管13bの一端(上流端)が接続され、この給湯管13bの他端(下流端)が混合弁14の一方の導入口に接続されている。
また、給水管13aには、減圧弁(不図示)の下流に分岐給水管13cの一端(上流端)が接続され、他端(下流端)が混合弁14の他方の導入口に接続されている。混合弁14は、貯湯タンク11から給湯管13bを介して供給された高温の湯と、給水源から給水管13aおよび分岐給水管13cを介して供給された水とを混合して、例えば浴槽17の湯張りに適した40℃程度の適度な温度の湯水を生成するものである。
なお、制御装置200は、給湯管13bからの湯の温度と、分岐給水管13cからの水の温度とを図示しない各温度センサから取得して、給湯管13bからの湯の導入量と、分岐給水管13cからの水の導入量とを、設定された給湯温度になるように混合弁14を調整する。
混合弁14は、給湯流路15、電磁弁ユニット100、給湯管16を介して浴槽17に接続されている。給湯流路15は、電磁弁ユニット100に接続される流路と分岐して給湯弁18に通じる流路を有しており、給湯弁18を開くことにより給湯可能となっている。給湯管16には、浴槽17に供給される湯の温度を検出する浴槽温度センサ30が設けられている。
ここで、給湯機10は建物の1階に設置されており、浴槽17は、給湯機10よりも高い位置、例えば、建物の2階に設置されている。このような設置高さをもって給湯機10と浴槽17とが設置されていることにより、電磁弁ユニット100の出水口25d1に接続された給湯管16には、浴槽17と電磁弁ユニット100との設置高さの差にあたる水圧が給水時(湯張り時)とは反対の逆流方向に加わっている。
電磁弁ユニット100は、図2に示すように、給水源に通じる給湯流路15(図1参照)が接続される一次側の管路としての給湯管25a(25b)と給湯端末に通じる給湯管16(図1参照)が接続される二次側の管路としての給湯管25c(25d)とを仕切るものであり、これらの管路の開閉(連通、遮断)を行う機能に加え、後記するように逆流防止機能(二次側から一次側への流れを防止する機能)を備えている。つまり、本実施形態の電磁弁ユニット100は、一次側が高圧である場合には給湯を行うとともに、一次側が二次側よりも低圧となった場合には、二次側からの逆流水を排水して、二次側から一次側への逆流を確実に防止するものである。
電磁弁ユニット100は、図2に示すように、一次側から二次側に向けて、第一の逆止弁21、パイロット弁22、第二の逆止弁23が備わり、第一の逆止弁21と第二の逆止弁23との間に縁切り弁24が備わる。なお、各部の説明において、一次側に近い側を上流、二次側に近い側を下流として説明する場合がある。
電磁弁ユニット100は、一次側の管路としての給湯管25a,25b、二次側の管路としての給湯管25c,25d、分岐管26および排水管27を備え、これらを樹脂で一体成形した管部M、この管部Mとは別体で構成された連通管28,29を有している。管部Mには、第一の逆止弁21、パイロット弁22、第二の逆止弁23および縁切り弁24が取り付けられている。
給湯管25cと給湯管25dは、鉛直方向の上下に位置して上下方向に直線状に延びている。給湯管25dの下端部には、給湯管16が接続される出水口25d1が形成されている。
給湯管25aは、給湯管25cの上端に位置して、給湯管25cの軸方向に対して直交する方向に延び、先端部には給湯流路15(図1参照)が接続される流入口25a1が形成されている。給湯管25bは、給湯管25aと給湯管25cとの間に位置して、給湯管25cの周囲を囲むように環状に形成された入口室としての周囲流路25b1を有している。周囲流路25b1は、パイロット弁22の流入口となる。
分岐管26は、給湯管25aよりも下方の位置において、給湯管25cに対して直交する方向、かつ、給湯管25aと同方向に直線状に延びている。分岐管26には、縁切り弁24の一部を構成するハウジング26aと排水管27とが一体に形成されている。排水管27は、分岐管26の先端において、鉛直方向の下方に延びており、湯水を給湯機10(図1参照)の外部に排出する機能を備える。
また、給湯管25bの周囲流路25b1には、管部Mと一体形成された連通路25eが連通するように構成されている。連通路25eは、連通管28,29を介して縁切り弁24と接続されている。なお、連通管29は、縁切り弁24のハウジングの一部を構成している。つまり、縁切り弁24は、分岐管26から延びた略凹形状の部分と、連通管29から延びた略凹形状の部分とで当該縁切り弁24のハウジングを構成している。
図3に示すように、第一の逆止弁21は、給湯管25a内に配置されている。第一の逆止弁21は、給湯流路15から流入する給水の圧力が所定圧力以上になったときに開弁するものである。第一の逆止弁21は、上流側と下流側の圧力を受ける例えばゴムなどの柔軟な弁体21aと、この弁体21aを支持するシャフト21bと、弁体21aを弁座21cに着座する方向に付勢するコイルバネ21dと、弁体21a、シャフト21bおよびコイルバネ21d(以下、弁体21aなどとする)を収容して弁座21cを兼ね備えるハウジング21eと、弁体21aなどをハウジング21eに固定する蓋21fと、ハウジング21eの外周側から流体の浸出を防ぐOリング21gとで構成されている。
このような第一の逆止弁21は、弁体21aを上流側から下流側に押す力が、コイルバネ21dのバネ力により弁体21aを下流側から上流側に押す力より大きくなったときに、弁体21aが弁座21cから離座し、上流側と下流側との流路を連通させるように作用する。また、第一の逆止弁21は、下流側から上流側への逆流方向の流れを阻止する。
パイロット弁22は、パイロット式の電磁弁で構成され、弁体22bをなす第一のダイアフラム22a、プランジャ22c、第一の付勢手段としてのプランジャ用圧縮コイルバネ22d、ソレノイドとしてのソレノイドコイル22e、蓋部22f、カバー22g、第二の付勢手段としての圧縮コイルバネ22hなどで構成されている。
また、パイロット弁22は、第一のダイアフラム22aによって仕切られた開閉動作室としての背圧室R3を有している。背圧室R3は、弁体22bに形成された第二の貫通穴としてのオリフィス22b1によって給湯管25bの周囲流路25b1に連通している。
第一のダイアフラム22aは、電磁弁ユニット100を構成する給湯管25cよりも大径とされた略環状のシート部22a1と、このシート部22a1の外周縁部から上方に延びる筒状の弾性変形部22a2とを有しており、シート部22a1が連通口としての弁座25c1に着座および離座する方向(上下方向)に動作するようになっている。第一のダイアフラム22aは、フッ素ゴムやシリコーンゴムなど、弁座25c1に密着する弾性材料で形成されている。第一のダイアフラム22aが弁座25c1に着座されると、電磁弁ユニット100を構成する給湯管25cの上端部は水密に封止された状態になる。
なお、第一のダイアフラム22aは、少なくとも弁座25c1に接する部分が弾性部材で形成されていればよく、その他の部分は樹脂製であってもよい。
弁体22bは、径方向の中心において軸方向に貫通する第一の貫通穴としてのパイロット孔22b2を有するとともに、第一のダイアフラム22aを保持して軸方向に動作する皿形状の基部22b3を有している。また、弁体22bには、その中心において軸方向に延びてパイロット孔22b2が形成されたシャフト22b4と、シャフト22b4の外面に形成されて給湯管25c内に摺動可能に挿入される複数枚の羽根部22b5と、を有している。このようなシャフト22b4と羽根部22b5とにより、弁体22bは、軸方向に安定して動作できるようになっている。
プランジャ22cは、その下端面にパイロット弁体22c1が嵌め込まれている。パイロット弁体22c1は、パイロット孔22b2の上端に形成されたパイロット弁座22b6に着座または離座するようになっている。
プランジャ用圧縮コイルバネ22dは、プランジャ22cの上方において同軸に配置され、プランジャ22cを常に軸方向下方に押圧するようになっている。プランジャ用圧縮コイルバネ22dによりプランジャ22cが押し下げられることで、パイロット弁体22c1がパイロット弁座22b6に着座する。
ソレノイドコイル22eは、図示しないボビンにコイルが巻回されたものであり、通電(ON、励磁)されることにより、プランジャ用圧縮コイルバネ22dの付勢力に抗してプランジャ22cを、パイロット弁体22c1がパイロット弁座22b6から離座する方向へ吸引するようになっている。また、ソレノイドコイル22eは、コイルが巻回されたボビンの周囲に磁性材料で形成されたヨークを有している。
蓋部22fは、弁体22bなどが取り付けられる開口25b2を覆うとともにプランジャ22cおよびプランジャ用圧縮コイルバネ22dを収容し、さらに軸方向に摺動可能に保持している。また、蓋部22fは、第一のダイアフラム22aの周縁部を管部M側のハウジングとの間で保持している。
カバー22gは、ソレノイドコイル22eの周囲を覆う部材である。
圧縮コイルバネ22hは、背圧室R3において蓋部22fと弁体22bとの間に縮設配置されており、弁体22b(第一のダイアフラム22a)を弁座25c1に向けて付勢している。これにより、第一のダイアフラム22aは、プランジャ22cの自重とプランジャ用圧縮コイルバネ22dの付勢力と圧縮コイルバネ22hによる付勢力とによって、弁座25c1に当接して弁座25c1により形成される連通口を閉鎖する。したがって、圧縮コイルバネ22hの付勢力は、常時第一のダイアフラム22aを弁座25c1に向けて押圧する方向に加わるので、湯水が第一のダイアフラム22aと弁座25c1との隙間を通過する際には、圧縮コイルバネ22hの付勢力により、弁座25c1における開口面積(連通口の面積)に応じた圧力降下を生じる。
圧縮コイルバネ22hの付勢力は、給湯時に縁切り弁24が開いてしまうことのないように、パイロット弁22による適切な圧力降下が得られる大きさに設定されている。
ここで、パイロット孔22b2が閉じられた状態では、一次側の水圧がオリフィス22b1を通って周囲流路25b1から背圧室R3に加わる状態となるので、その水圧によって第一のダイアフラム22a(シート部22a1)は、弁座25c1に強く押し付けられることとなる。これにより、一次側と二次側との連通口が封止される。
一方、ソレノイドコイル22eが通電(励磁)されると、プランジャ22cがパイロット弁体22c1をパイロット弁座22b6から離座させる方向に吸引され、背圧室R3が弁体22bの下流側と連通する。これにより、背圧室R3の圧力がパイロット孔22b2から下流側に抜けて低下し、第一のダイアフラム22aが、圧縮コイルバネ22hの付勢力に抗して上流側の圧力により押し上げられ、第一のダイアフラム22aが弁座25c1から離座する。これにより、弁体22bが開弁する。
第二の逆止弁23は、給湯管25d内に配置されている。第二の逆止弁23は、前記した第一の逆止弁21と同様の構造を有しており、上流側の圧力が所定圧力以上になったときに開弁するものである。第二の逆止弁23は、上流側と下流側の圧力を受ける例えばゴムなどの柔軟な弁体23aと、この弁体23aを支持するシャフト23bと、弁体23aを弁座23cに当接する方向に付勢するコイルバネ23dと、弁体23a、シャフト23bおよびコイルバネ23d(以下、弁体23aなどとする)を収容して弁座23cを兼ね備えるハウジング23eと、弁体23aなどをハウジング23eに固定する蓋23fと、ハウジング23eの外周側から流体の浸出を防ぐOリング23gとで構成されている。なお、第二の逆止弁23は、給湯管25dの下端の開口から弁体23aを上向きとして挿入され、分岐管26よりも下方の位置に装着される。
このような第二の逆止弁23は、弁体23aを上流側から下流側に押す力が、コイルバネ23dのバネ力により弁体23aを下流側から上流側に押す力より大きくなったときに、弁体23aが弁座23cから離座し、上流側と下流側との流路が連通するようになっている。また、第二の逆止弁23は、下流側から上流側への逆流方向の流れを阻止する。
縁切り弁24は、分岐管26の先端に形成された環状の弁座26bに着座および離座する方向に動作する第二のダイアフラム24aと、第二のダイアフラム24aを保持して軸方向に案内する弁体24bと、第二のダイアフラム24aを弁座26bから離座させる方向(開弁させる方向)に付勢するコイルバネ24cと、を有している。
なお、第二のダイアフラム24aは、弁座26bよりも大径とされており、フッ素ゴムやシリコーンゴムなど、弁座26bに密着して分岐管26と排水管27との連通を確実に遮断できる弾性材料で形成されている。
また、縁切り弁24は、分岐管26の先端部に、第二のダイアフラム24a、弁体24b、コイルバネ24c(以下、第二のダイアフラム24aなどとする)を収容して弁座26bを兼ね備えるハウジング26aを有している。
また、連通管29は、その一部がハウジング26aの開口26a1を覆う蓋部29aを有するとともに、第二のダイアフラム24aの外周縁部24a1を蓋部29aとハウジング26aとで挟持して固定するようになっている。蓋部29aは、第二のダイアフラム24aとともに弁体24bが軸方向に動作可能となるように隙間29a1によって軸方向の高さが設定されている。
このように、縁切り弁24は、第二のダイアフラム24aを備えた弁体24bによって、一次圧力室R1(圧力検知室)と排水室R2とを区画している。
一次圧力室R1は、連通管29,28および連通路25eを介して給湯管25bの周囲流路25b1に連通している。これにより、一次圧力室R1には、パイロット弁22の上流側となる一次側の水圧が作用するようになっている。また、排水室R2には、パイロット弁22の下流側となる二次側の水圧が作用するようになっている。
なお、連通管29は、連通管28(連通路)の一端とOリング28aを介して連結されている。また、連通管28の他端は、Oリング28bを介して連通路25eと連結されている。
縁切り弁24は、一次圧力室R1の圧力をP1、排水室R2の圧力をP2、コイルバネ24cのバネ力をF5、弁面積をA4としたときに、一次圧力室R1と排水室R2との圧力差P4=(P1−P2)により生じる力がバネ力F5よりも小さくなったとき(P4×A4<F5)に、開弁するように構成されている。そして、このような圧力差P4により、縁切り弁24の第二のダイアフラム24aが弁座26bから離座して開弁すると、分岐管26と排水管27とが連通するようになっている。
浴槽温度センサ30(図1参照)は、浴槽17に供給される湯水の温度を検出するものであり、給湯管16に設けられている。この浴槽温度センサ30は、例えば、配管の内部に突設されて湯温を直接に測定するサーミスタであってもよく、または配管の外壁面に設けられたサーミスタで配管壁面の温度を検出して、その配管壁面の温度から配管内部に給湯される湯温を推定するものであってもよい。
制御装置200は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory
)、RAM(Random Access Memory)、電子回路などを含んで構成されており、その内部に記憶されたプログラムに従って、各種機器を制御し、各種処理を実行するようになっている。
また、制御装置200は、風呂リモコン、台所リモコンなどと電気的に接続され、風呂リモコンに設けられた湯張り開始ボタンがONされることにより、電磁弁ユニット100のパイロット弁22を開弁するとともに、混合弁14の開度を適宜調整する。
なお、図1に示す本実施形態の電磁弁ユニット100を備えた給湯機10は、概略図であり、追焚き回路(不図示)などが設けられていてもよい。追焚き回路は、一旦浴槽17へ溜められた湯水を、循環ポンプ(不図示)の動力により再加熱するものであり、追焚き回路往き管(不図示)、熱交換部(不図示)、追焚き回路戻り管(不図示)を備えている。すなわち、制御装置200によって、循環ポンプが駆動されると、浴槽17内の湯水が追焚き回路往き管(不図示)を介して貯湯タンク11内の上部に配置された追焚き回路(熱交換部)に導入され、追焚き回路内を浴槽17内の湯水が通ることによって、貯湯タンク11内の湯との間で熱交換される。そして、追焚き回路によって加熱された湯は、追焚き回路戻り管を介して、電磁弁ユニット100と浴槽17とを接続する給湯管16に合流して、浴槽17に戻る。なお、追焚き回路は、貯湯タンク11内の湯で熱交換するものに限定されず、電気ヒータで加熱するものであってもよい。
次に電磁弁ユニット100の作用について説明する。
<一次側の圧力の非印加時>
一次側の圧力が作用していない非印加時(混合弁14が閉じられた状態)は、第一の逆止弁21の上流側と下流側とで圧力差を生じないので、図3に示すように、第一の逆止弁21の弁体21aは、コイルバネ21dの付勢力によって弁座21cに着座している。
また、パイロット弁22のプランジャ22cは、プランジャ用圧縮コイルバネ22dの付勢力によって弁体22bに向けて付勢されており、パイロット弁体22c1がパイロット弁座22b6のパイロット孔22b2を塞ぐようにして弁体22bを押圧している。これにより、第一のダイアフラム22a(弁体22b)は、プランジャ22cの自重と、プランジャ用圧縮コイルバネ22dの付勢力と、圧縮コイルバネ22hの付勢力とによって弁座25c1に着座し、一次側と二次側との連通口を封止している。
<一次側の圧力の印加時>
一次側の圧力が作用する印加時(混合弁14(図1参照)が開いた状態)は、前記した状態から電磁弁ユニット100の流入口25a1に一次側の給水による圧力P1が作用し、第一の逆止弁21が開く。そうすると、給湯管25a,25bを通じて周囲流路25b1に圧力P1が作用し、図2に示すように、周囲流路25b1から連通路25e、連通管28,29を通じて一次圧力室R1に圧力P1が作用する。この一次圧力室R1に作用する圧力P1により、縁切り弁24の弁体24bが排水室R2に向けて押圧され、第二のダイアフラム24aがコイルバネ24cの付勢力に抗して弁座26bに着座する。これにより、分岐管26と排水管27との連通が第2のダイアフラム24aによって遮断され、排水管27への排水が防止された状態となる。
第一の逆止弁21のコイルバネ21d(図3参照)は、一次側の圧力P1に対して圧力降下を生じない程度、例えば0.2N程度に小さく設定すれば、給湯時において、第一の逆止弁21を通過する際の圧力損失を小さくすることができる。
一方、パイロット弁22は、図3に示した状態のまま変化なく一次側と二次側との連通口を封止している。すなわち、一次側の圧力P1が給湯管25bの周囲流路25b1からオリフィス22b1を通じて背圧室R3に作用するので、第一のダイアフラム22a(弁体22b)は、プランジャ22cの自重と、プランジャ用圧縮コイルバネ22dの付勢力と、圧縮コイルバネ22hの付勢力と、背圧室R3に作用した圧力P1とによって、弁座25c1に押圧されている。したがって、一次側と二次側との連通口が封止され、湯水は流れない状態とされる。
このとき、一次側の圧力P1により生じる押圧力F1は、第一のダイアフラム22aの上面に加わる力と下面に加わる力との差なので開口面積と圧力との積になり、弁座25c1の開口面積(連通口の面積)をA1とすれば、F1=P1×A1となる。ここで弁座25c1の開口の直径をD1とすれば、A1=(π×D1)/4である。押圧力F1の一例として、例えば、一次側の圧力P1が170kPa、弁座25c1の開口の直径D1が14mmであるとすれば、面積A1=1.54×10−4であり、F1≒26.2Nとなる。
<給湯時の作用>
給湯時には、制御装置200(図1参照)によりパイロット弁22のソレノイドコイル22eが通電される。そうすると、図4,図5に示すように、ソレノイドコイル22eの電磁力によってプランジャ22cが吸引され、プランジャ用圧縮コイルバネ22dの付勢力に抗してプランジャ22cが上方へ移動する。これにより、弁体22bのパイロット弁座22b6からパイロット弁体22c1が離れ、パイロット孔22b2が開口する(不図示)。
そうすると、パイロット孔22b2を介して背圧室R3と給湯管25cとが連通し、これによって周囲流路25b1、背圧室R3および給湯管25cの圧力差がなくなり、背圧室R3において弁体22bを弁座25c1へ向けて押し付けていた圧力P1がなくなる。これにより、図4に示すように、周囲流路25b1を通じて第一のダイアフラム22aの下面側に作用する水圧で第一のダイアフラム22a(弁体22b)が弁座25c1から浮き上がり、圧縮コイルバネ22hの付勢力に抗して第一のダイアフラム22aが上方へ押し上げられる。
このように第一のダイアフラム22aが上方へ押し上げられると、第一のダイアフラム22a(弁体22b)と弁座25c1との間に隙間が形成され、この隙間を通じて周囲流路25b1から二次側の給湯管25cに湯水が通流する(図4中矢印で図示)。
ここで、圧縮コイルバネ22hの付勢力は、常時、第一のダイアフラム22aを弁座25c1に対して押圧する方向に加わるので、湯水が第一のダイアフラム22aと弁座25c1との隙間を通過する際に、圧縮コイルバネ22hの付勢力と連通口の面積とに応じた圧力降下を生じる。この圧力降下P4は、例えば、圧縮コイルバネ22hの付勢力をF2としたときに、例えばF2=3Nとした場合には、連通口の面積A1が、A1=1.54×10−4なので、P4=F2/A1≒19.5kPaとなる。したがって、パイロット弁22よりも下流側の給湯管25c,25dの圧力、すなわち出水口25d1に供給される二次側の圧力をP2とすれば、P2=P1−P4となる。なお、圧力降下P4の値は、圧縮コイルバネ22hのばね定数を適宜選択することで、所望の値を得ることができる。
一方、図5に示すように、縁切り弁24の第二のダイアフラム24a(弁体24b)には、一次圧力室R1側から一次側の圧力P1が作用し、反対側の排水室R2から二次側の圧力P2が作用するとともに、コイルバネ24cのバネ力F5が作用している。ここで、縁切り弁24は、弁面積をA4としたときに、一次圧力室R1と排水室R2との圧力差P4=(P1−P2)により生じる力がバネ力F5よりも小さくなったとき(P4×A4<F5)に、開弁するように構成されているので、給湯時には、縁切り弁24の第二のダイアフラム24aが弁座26bに着座して閉じられ、排水管27から湯水が漏れ出ることが確実に防止される。
ここで、弁座26bの開口端の面積をA3、第二のダイアフラム24aの面積をA4、コイルバネ24cの付勢力をF5とすれば、一次側の圧力P1により生じる着座方向の力F4はF4=A4×P1、二次側の圧力P2により生じる離座方向の力F3はF3=A3×P2であるので、F4>(F3+F5)なる関係を満足するように、コイルバネ24cの付勢力F5が設定されるとともに、パイロット弁22による適切な圧力降下P4を得られるようにパイロット弁22の圧縮コイルバネ22hの付勢力が設定される。
なお、先に説明したように、湯水が第一のダイアフラム22aと弁座25c1との隙間を通過する際に生じる圧力降下P4は、例えば、19.5kPaであり、この圧力差以下においては、第一のダイアフラム22aは、弁座25c1に着座したままである。
例えば、第二のダイアフラム24aの外径(直径)をD4=20mm、コイルバネ24cの付勢力F5を例えばF5=2N程度とすれば、面積A4=(π×D4)/4=3.2×10−4であるので、P2=19.5kPaのときには、A4×P2=6.2Nの閉止力が生じることとなる。したがって、差引きA4×P2−F5=4.2Nの力で第二のダイアフラム24aが弁座26bに押圧されて閉じられることとなる。
なお、一次圧力室R1には、周囲流路25b1を通じて一次側の圧力P1が作用しており、給湯時には、パイロット弁22の第一のダイアフラム22aが開くよりも先に縁切り弁24の第二のダイアフラム24aが弁座26bに着座するように動作することとなるので、縁切り弁24を通じて排水管27から湯水が排出されることを防止することができる。
すなわち、パイロット弁22の圧縮コイルバネ22hを縁切り弁24のコイルバネ24cの付勢力より大きく設定することで、給湯時に縁切り弁24が先に閉じられるようになり、縁切り弁24が閉じられてから第一のダイアフラム22aが開くので、排水管27から湯水が排出されることを確実に防止することができる。
<逆流時の作用>
前記したように、給湯端末である浴槽17は、電磁弁ユニット100よりも階上の2階に設置されているので、図6に示すように、電磁弁ユニット100の二次側の出水口25d1には、図中破線の矢印で示すように、水圧が正圧として加わっている。また、上水道が断水した場合には、一次側の圧力が低下して電磁弁ユニット100の流入口25a1に図中破線の矢印で示すように、負圧が生じることがある。
電磁弁ユニット100には、第一の逆止弁21および第二の逆止弁23(図2参照)が設けられているので、このように出水口25d1に水圧が正圧として加わる状況や断水時に流入口25a1に負圧が生じる状況においても、これらの第一の逆止弁21および第二の逆止弁23で逆流を防止することができる。
しかしながら、一次側から供給される湯水に、例えば、図7に示すように、砂粒や糸屑等の異物Wが混入していて、第一の逆止弁21や第二の逆止弁23において、弁体21aと弁座21cとの間、弁体23aと弁座23cとの間にこれらの異物Wが挟まって完全に閉止されないことがある。
例えば、第一の逆止弁21に異物Wが挟まって第一の逆止弁21が閉止されない状況になると、流入口25a1は負圧となり、第一の逆止弁21の下流側である周囲流路25b1、連通管28,29および一次圧力室R1が負圧となって、縁切り弁24の第二のダイアフラム24aが弁座26bから離座する。これにより、分岐管26と排水管27とが連通した状態となる。
この状態で、第二の逆止弁23に、例えば、異物Wが挟まって第二の逆止弁23が閉止されない状況になると、浴槽17(図6参照)からの水が逆流方向に流れ、出水口25d1から電磁弁ユニット100内に水が流れ込む。
このとき、第二の逆止弁23は、異物Wによる僅かな隙間があるのみなのでオリフィスとして作用し、逆流水は、図7に破線矢印で示すように、第二の逆止弁23の上面から漏洩して分岐管26に流れ込み、離座した第二のダイアフラム24aと弁座26bとの間を通って排水管27から排水される。
一方、一次側の流入口25a1は負圧となっているので、排水管27を通じて外気が電磁弁ユニット100内に吸気され、この外気は、図7に一点鎖線で示すように、分岐管26、給湯管25c、パイロット弁22および第一の逆止弁21を経由して一次側に逆流する。つまり、排水管27、分岐管26は、二次側からの逆流水を排水すると同時に外気を吸気するように作用する。これにより、給湯管25cの内部は、外気と連通するので大気圧となる。
ここで、第一の逆止弁21も異物Wによる僅かな隙間があるのみなのでオリフィスとして作用するが、排水管27から吸気される外気の流量が多い場合には、吸気される外気が分岐管26で逆流水を巻き込み、これが、給湯管25c、パイロット弁22、第一の逆止弁21を経由して一次側に逆流水として流出するおそれがある。
本実施形態の電磁弁ユニット100では、このように吸気される外気による逆流水の巻き込みを以下に説明するように好適に抑えることができる。
逆流する外気の経路は二通り考えられる。一つはパイロット弁22のパイロット孔22b2を通じて逆流する経路であり、もう一つは第一のダイアフラム22aと弁座25c1との間を通じて逆流する経路である。以下、本実施形態の電磁弁ユニット100において、これら二通りの経路を通じた外気の逆流が生じるか否かを説明する。
パイロット孔22b2を通じる逆流の経路は、プランジャ22cの自重とプランジャ用圧縮コイルバネ22dとによる付勢力に抗して、パイロット孔22b2から背圧室R3に入り、さらに背圧室R3からオリフィス22b1を通じて周囲流路25b1に入り、その後、第一の逆止弁21に挟まれた異物Wによる隙間を通じて流入口25a1に至る経路である。
各部の寸法の一例として、プランジャ22cの自重とプランジャ用圧縮コイルバネ22dとによる付勢力の合計をF6としてF6=0.2N、パイロット孔22b2の直径を1mm、パイロット孔22b2の面積をA6とすると、A6=7.85×10−7となる。プランジャ22cの自重とプランジャ用圧縮コイルバネ22dによる付勢力に抗して外気が流れるための圧力をP6とすると、P6=F6/A6=255kPaとなる。この値は大気圧101kPaよりも大きい値である。
したがって、本実施形態では、図8に一点鎖線の矢印で示すような、パイロット孔22b2から背圧室R3を通じて周囲流路25b1へ流入するような外気の流れを生じることがなく、パイロット孔22b2は閉鎖されたままとなる。したがって、パイロット孔22b2を通じて給湯管25cを流れた外気が背圧室R3に流れ込むことが阻止され、仮に第一の逆止弁21に異物Wが挟まっていたとしても、流入口25a1に水が逆流することはない。
次に、第一のダイアフラム22aと弁座25c1との間を通じる逆流の経路は、この間を通じて周囲流路25b1に入り、その後、第一の逆止弁21に挟まれた異物Wによる隙間を通じて流入口25a1に至る経路である。
ここで、第一のダイアフラム22aを付勢している圧縮コイルバネ22hは、弁座25c1に対して、例えば3N程度の付勢力F8を与えている。したがって、逆流する外気は圧縮コイルバネ22hの付勢力に抗して、第一のダイアフラム22aと弁座25c1との隙間を漏れ通過することとなるので、通過の際の圧力損失が大きくなり、逆流する外気の流量はごく僅かな量に制限されることとなる。
仮に、圧縮コイルバネ22hによる付勢力が第一のダイアフラム22aに与えられていないとすると、第一のダイアフラム22aを弁座25c1に付勢する力は、プランジャ22cの自重とプランジャ用圧縮コイルバネ22dによる付勢力のみであり、例えば、0.2N程度である。したがって、逆流する外気は、容易に第一のダイアフラム22aを押し上げて第一のダイアフラム22aと弁座25c1との隙間を拡大しながら逆流することとなり、逆流する外気の流量は多くなる。これにより、排水管27から逆流水を巻き込んで一次側に逆流するおそれがある。
これに対して、本実施形態の電磁弁ユニット100では、圧縮コイルバネ22hの付勢力によって第一のダイアフラム22aが弁座25c1に押し付けられ、逆流する外気は、この付勢力に抗して漏れ通過することとなるので圧力損失が大きくなり、逆流する外気の流量はごく僅かな量に制限される。したがって、縁切り弁24で逆流水が巻き込まれ難くなり、仮に縁切り弁24で逆流水が巻き込まれたとしても、逆流の量はごく僅かであるので、逆流水が給湯管25cを上昇することが防止され、第一のダイアフラム22aと弁座25c1との隙間を漏れ通過することもない。したがって、給湯管25cから周囲流路25b1に水が流れ込むことが阻止され、第一の逆止弁21に異物Wが挟まっていたとしても、流入口25a1に水が逆流することはない。
先に述べたように、第一の逆止弁21のコイルバネ21d(図3参照)の付勢力は、一次側の圧力P1に対して圧力降下を生じない程度、例えば0.2N程度に小さく設定すれば、給湯時において、第一の逆止弁21を通過する際の圧力損失は小さくなるのであるが、一方、コイルバネ21dによる付勢力をより大きくすると、異物Wが挟まった際にも逆止弁21の弁体21aが変形して潰れることで、弁体21aと弁座21cとの間の隙間がより小さくなって逆流時の圧力損失が大きくなるので、逆流時の外気流量を低減し、排水管27から逆流水を巻き込みにくくして、さらに逆流防止効果を高めることができる。このような効果を得るための一例としては、コイルバネ21dの付勢力を1N程度とする。
またさらに、逆流を確実に防止するために好適な圧縮コイルバネ22hの付勢力の一例について説明する。
逆流時には、一次側の流入口25a1は負圧となっており、その時の負圧の絶対値をP7とすると、第一の逆止弁21に異物Wが挟まって第一の逆止弁21が閉止されない状況では、第一のダイアフラム22aの上下面にあたる背圧室R3、周囲流路25b1は、一次側の流入口25a1と連通しているので負圧P7となる。
一方、第二のダイアフラム24aはコイルバネ24cの付勢力により開放され、給湯管25cは排水管27と連通して大気圧となるので、第一のダイアフラム22aは、大気圧と負圧P1の差圧により離座方向の力F7を受ける。弁座25c1の開口の直径をD1とすれば、弁座25c1の開口面積(連通口の面積)をA1として、A1=(π×D1)/4であり、その離座方向の力F7は、F7=P7×A1となる。
ここで、圧縮コイルバネ22hの付勢力F8を負圧による離座方向の力F7よりも大とすると、負圧P7が加わっても第一のダイアフラム22aは弁座25c1に着座した状態を保って閉鎖され、逆流を確実に防止できる。このような条件を満足する付勢力は、例えば負圧P7=54kPa、D1=14mm、とするとA1=1.54×10−4となるのでF7=P7×A1=8.3Nとなる。したがって圧縮コイルバネ22hの付勢力F8をF7より大なる例えば10Nとすれば、一次側の流入口25a1の負圧P7に抗って第一のダイアフラム22aは閉鎖されたままであり逆流を確実に防止できる。
すなわち、圧縮コイルバネ22hの付勢力をF8、一次側の負圧の絶対値をP7、弁座25c1の開口面積(連通口の面積)をA1とすれば、F8>F7=(P7×A1)なる関係を満たすよう圧縮コイルバネ22hの付勢力F8を設定することにより、確実に逆流を防止して好適である。
以上説明したように、本実施形態の電磁弁ユニット100によれば、パイロット弁22において、第一のダイアフラム22aを弁座25c1に向けて付勢する圧縮コイルバネ22hを設けたので、給湯時には、縁切り弁24の第二のダイアフラム24aの一方の側の一次圧力室R1と他方の側の排水室R2との間に、第二のダイアフラム24aを弁座25c1に着座させるに十分な圧力差を設けることができる。したがって、縁切り弁24の動作が確実であり、給湯時に水漏れを生じることがないという効果が得られる。
すなわち、圧縮コイルバネ22hの付勢力を縁切りばね34の付勢力よりも大きく設定することで、給湯時には縁切り弁24が先に閉止して排水管27が閉じられてから第一のダイアフラム22aが開くこととなるので、排水管27への水漏れを確実に防止できる。
さらに、第一の逆止弁21と第二の逆止弁23とによる圧力損失は、縁切り弁24の動作には影響しないので、コイルバネ21d,23dを、例えば、0.2N程度と弱くして圧力損失を低減する構成とすることができ、給湯時の圧力損失を低減した電磁弁ユニット100が得られる。
さらに、第一の逆止弁21のコイルバネ21dによる付勢力を例えば1N程度とし、第一の逆止弁21に異物Wが挟まった際にも隙間を低減して逆流時の圧力損失が大きくなるようにすることで、逆流時の外気流量を低減し、排水管27から逆流水を巻き込みにくくすることができる。これによって、さらに逆流防止効果を高めることができる。
さらに、圧縮コイルバネ22hの付勢力によって、逆流する外気に対して圧力損失を与え、流量をごく僅かな量に制限することができるので、逆流防止効果が高く、動作が確実な電磁弁ユニット100を提供することができる。
さらに、一次側の負圧によって生じる第一のダイアフラム22aの離座方向の力F7よりも圧縮コイルバネ22hの付勢力F8を大なるよう設定することで、一次側が負圧となった際にも第一のダイアフラム22aは閉止した状態を保ち、確実に逆流を防止できる。
以上本発明について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更して実施可能である。
前記実施形態では、電磁弁ユニット100を電気給湯機に用いた場合を例示したが、これに限られることはなく、ガス給湯機であってもよい。
10 電気給湯機
21 第一の逆止弁
22 パイロット弁
22a 第一のダイアフラム
22b 弁体
22b1 オリフィス(第二の貫通穴)
22b2 パイロット孔(第一の貫通穴)
22c プランジャ
22d プランジャ用圧縮コイルバネ(第一の付勢手段)
22e ソレノイドコイル(ソレノイド)
22h 圧縮コイルバネ(第二の付勢手段)
23 第二の逆止弁
24 縁切り弁
24a 第二のダイアフラム
24c コイルバネ(第三の付勢手段)
25a 給湯管(一次側の管路)
25a1 流入口
25b 給湯管(一次側の管路)
25b1 周囲流路(入口室)
25c 給湯管(二次側の管路)
25d 給湯管(二次側の管路)
25d1 出水口
26 分岐管
27 排水管
R1 一次圧力室(圧力検知室)
R2 排水室(流入室)
R3 背圧室(開閉動作室)

Claims (4)

  1. 給水源に通じる一次側の管路と給湯端末に通じる二次側の管路とを仕切り、前記一次側の管路と前記二次側の管路との連通口を開閉する弁体をなす第一のダイアフラムと、前記一次側の管路に連通し、前記連通口を開く方向の水圧を前記第一のダイアフラムに付与可能な入口室と、前記第一のダイアフラムを挟んで前記連通口とは反対側に設けられた開閉動作室と、前記弁体に設けられ、前記連通口と前記開閉動作室とを連通する第一の貫通穴と、前記弁体に設けられ、前記入口室と前記開閉動作室とを連通する第二の貫通穴と、前記開閉動作室内に設けられ、前記第一の貫通穴を開閉するプランジャと、前記プランジャを前記第一の貫通穴に向けて付勢する第一の付勢手段と、前記第一の付勢手段の付勢力に抗して前記プランジャを前記第一の貫通穴から離反させるソレノイドと、前記開閉動作室内に設けられ、前記弁体を前記連通口に向けて付勢する第二の付勢手段と、を備え
    前記一次側の管路に設けられ給水源に通じる流入口と、前記流入口と前記第一のダイアフラムとの間に設けられ、前記流入口から前記第一のダイアフラムに向けた流体の流れを許容する第一の逆止弁と、前記二次側の管路に設けられ給湯端末に連通する出水口と、前記第一のダイアフラムと前記出水口との間に設けられ、前記第一のダイアフラムから前記出水口に向けた流体の流れを許容する第二の逆止弁と、前記第一のダイアフラムと前記第二の逆止弁との間において前記二次側の管路に連通し、前記二次側の管路から前記一次側の管路に流体が逆流するのを防ぐ縁切り弁と、を備え、
    前記縁切り弁は、
    前記第一の逆止弁と前記第一のダイアフラムとの間において前記一次側の管路に連通する圧力検知室と、前記二次側の管路に連通する流入室と、前記流入室に連通し、逆流した流体を排水する排水管と、前記圧力検知室と前記流入室との差圧で動作し、前記圧力検知室の圧力が前記流入室の圧力よりも大きい場合に前記流入室と前記排水管との連通を遮断し、前記圧力検知室の圧力が前記流入室の圧力よりも小さい場合に前記流入室と前記排水管とを連通する弁体をなす第二のダイアフラムと、を具備したことを特徴とする電磁弁ユニット。
  2. 前記縁切り弁は、前記流入室と前記排水管とが連通する方向に前記第二のダイアフラムを付勢する第三の付勢手段を備えており、
    前記第二の付勢手段の付勢力は、前記第三の付勢手段の付勢力よりも大きく設定されており、前記第二の付勢手段の付勢力により前記第一のダイアフラムの表裏に生じる圧力損失を前記第二のダイアフラムの表裏に付与することで、前記第二のダイアフラムは前記第三の付勢手段の付勢力に抗して前記流入室を遮断することを特徴とする請求項に記載の電磁弁ユニット。
  3. 前記第二の付勢手段の付勢力は、前記連通口の面積と前記一次側の管路に生じる負圧の絶対値との積よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1または請求項に記載の電磁弁ユニット。
  4. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の電磁弁ユニットを備えたことを特徴とする給湯機。
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