図1は、本実施例の風呂給湯システム1の全体構成を示した説明図である。図示されるように風呂給湯システム1は、湯を生成する給湯装置10と、風呂の浴槽2と、給湯装置10から浴槽2に湯水を供給するための給湯配管20と、給湯配管20の途中に設けられた湯張制御装置100と、浴槽2内の湯水を給湯装置10に戻して循環させるための循環配管30と、風呂給湯システム1全体の動作を制御するコントローラ50などを備えている。尚、本実施例の風呂給湯システム1は、浴槽2に湯を溜める湯張り機能に加えて、浴槽2内の湯水を再度加熱する追い焚き機能を有している。また、本実施例では、給湯配管20が本発明における「給湯通路」に対応する。
給湯装置10は、燃料ガスを燃焼させる給湯バーナー12および風呂バーナー13と、これらのバーナーに燃焼用空気を供給する燃焼ファン11と、給湯バーナー12の上方に設けられた給湯熱交換器14と、風呂バーナー13の上方に設けられた風呂熱交換器15などを備えている。燃料ガスを供給するガス配管7は2つに分岐して給湯バーナー12および風呂バーナー13に接続されており、分岐した各配管を開閉する給湯ガス電磁弁8および風呂ガス電磁弁9が設けられている。尚、燃焼ファン11や給湯ガス電磁弁8や風呂ガス電磁弁9は、コントローラ50と電気的に接続されている。
給湯熱交換器14には、給水配管3を通じて上水が供給されており、供給された上水は、給湯熱交換器14で給湯バーナー12の燃焼排気との熱交換によって加熱された後、湯となって給湯配管20へと流出する。給湯熱交換器14に接続された給水配管3の途中には、給湯装置10から水抜きするための水抜き栓4が設けられている。また、給水配管3の水抜き栓4よりも上流側には、給水配管3を開閉する給水元栓5が設けられており、給湯装置10の水抜きの際には、ユーザーが給水元栓5を手動で閉じて上水の供給を停止する。
給湯熱交換器14の下流側に接続された給湯配管20は2つに分岐しており、一方は湯張制御装置100に接続され、他方は経路途中に水抜き栓21を備えると共にカラン22に接続されている。また、湯張制御装置100には、給水配管3から分岐した上水圧力配管6が接続されている。更に、湯張制御装置100は、コントローラ50と電気的に接続されている。尚、湯張制御装置100の詳細については別図を用いて後述する。
循環配管30は、浴槽2に開口する循環金具36と風呂熱交換器15の上流側とを接続する風呂戻り配管32、および風呂熱交換器15の下流側と循環金具36とを接続する風呂往き配管34を備えており、風呂戻り配管32には、循環ポンプ38が設けられている。この循環ポンプ38は、コントローラ50と電気的に接続されており、コントローラ50によって動作が制御される。追い焚きのために循環ポンプ38を作動させると、浴槽2から吸い出された湯水が風呂戻り配管32を通じて風呂熱交換器15に送られる。風呂熱交換器15に送られた湯水は、風呂バーナー13の燃焼排気との熱交換によって再度加熱された後、風呂往き配管34を通じて浴槽2に再び供給される。
また、循環ポンプ38は、湯張制御装置100よりも下流側で給湯配管20と接続されている。湯張り時に給湯熱交換器14から給湯配管20に流出した湯水は、湯張制御装置100を通過すると、循環配管30(風呂往き配管34および風呂戻り配管32)を介して浴槽2に供給される。
コントローラ50は、リモコン52と電気的に接続されている。リモコン52は、浴槽2に湯張りする湯量や湯温などを設定するための設定スイッチ53や、湯張りスイッチ54や、追い焚きスイッチ55などの各種スイッチ、および設定状況などを表示可能な表示部56を備えている。
図2は、本実施例の湯張制御装置100の内部の構造を示した説明図である。図示されるように本実施例の湯張制御装置100は、電磁弁103と、流量センサー102と、フィルター101と、2つの逆止弁(第1逆止弁104および第2逆止弁105)と、大気開放弁106などを備えている。尚、本実施例の湯張制御装置100では、直列接続の2つの逆止弁を備えているが、必ずしも2つの逆止弁を備える必要はなく、上流側(電磁弁103側)の第1逆止弁104を省略してもよい。また、本実施例では、下流側の第2逆止弁105が本発明の「逆止弁」に対応する。
電磁弁103は、給湯配管20を開閉することが可能であり、コントローラ50によって開閉動作が制御される。流量センサー102は、電磁弁103よりも上流側(給湯装置10側)に設けられており、給湯配管20を通過する湯水の流量を検出してコントローラ50に出力する。また、フィルター101は、流量センサー102よりも上流側に設けられており、給湯装置10からの湯水に混入する異物を除去することにより、流量センサー102や電磁弁103が異物の噛み込みなどで正常に動作しなくなるのを防止している。
第1逆止弁104および第2逆止弁105は、電磁弁103よりも下流側(浴槽2側)に直列に設けられている。第1逆止弁104および第2逆止弁105の構造は基本的に同様であり、給湯配管20を開閉する弁体104a,105aと、給湯配管20を閉じる閉弁方向に弁体104a,105aを付勢する閉弁バネ104b,105bとを備えている。電磁弁103を開くことで給湯装置10から供給される湯水の圧力が上昇し、所定の開弁圧以上になると、閉弁バネ104bの付勢力に抗して弁体104aが給湯配管20を開く開弁方向に移動し、第1逆止弁104が開弁状態となる。続いて、第2逆止弁105も同様に、閉弁バネ105bの付勢力に抗して弁体105aが開弁方向に移動し、開弁状態となることで、湯水を通過させて浴槽2に湯張りが行われる。一方、湯張り中に断水などの理由で給湯装置10から供給される湯水の圧力が開弁圧よりも低下すると、閉弁バネ104b,105bの付勢力によって弁体104a,105aが閉弁方向に押し戻され、第1逆止弁104および第2逆止弁105が閉弁状態となるので、浴槽2側から給湯装置10側への湯水の逆流を阻止する。尚、逆止弁104,105の開弁圧は、閉弁バネ104b,105bの付勢力によって定まる。
また、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間に接続された大気開放弁106は、ダイヤフラムに支持された弁体106cによって一次室106aと二次室106bとに仕切られた構造になっている。一次室106aには、上水圧力配管6を通じて上水が導かれている。一方、二次室106bには、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の湯水が導かれると共に、弁体106cを一次室106a側に付勢する開弁バネ106dが設けられている。通常は、給湯装置10を介して第1逆止弁104と第2逆止弁105との間に供給される湯水の圧力に比べて上水の圧力の方が高いので、開弁バネ106dの付勢力に抗して弁体106cが二次室106b側に押し込まれる結果、大気開放弁106は閉弁状態となっている。ところが、断水などの理由で上水の圧力が低下すると、開弁バネ106dの付勢力で弁体106cが一次室106a側に押し戻されて、大気開放弁106が開弁状態となる。これにより、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の湯水を大気開放弁106から排出可能となるので、仮に第1逆止弁104や第2逆止弁105の閉弁が不完全であった場合でも、浴槽2側から給湯装置10側への湯水の逆流を防止することができる。
以上のような構成の風呂給湯システム1では、冬期に配管内の水の凍結膨張による破損を防止するなどの目的で給湯装置10の水抜きが行われるが、湯張制御装置100の水抜きができない場合があり、特に、循環ポンプ38を動作させて追い焚きを行った後に水抜きが行われる場合には、湯張制御装置100内に水が残ってしまう傾向にある。以下、湯張制御装置100の水抜きができない理由について説明する。
図3は、追い焚き後に湯張制御装置100の水抜きができない場合を例示した説明図である。まず、図3(a)には、追い焚き中の湯張制御装置100内の様子が示されている。前述したように追い焚きのために循環ポンプ38を作動させると、浴槽2内の湯水が吸い出されて風呂戻り配管32を通じて風呂熱交換器15に送られる。このとき、第2逆止弁105の下流側で循環ポンプ38と接続された給湯配管20内の湯水も吸引されるので、第2逆止弁105の下流側には大気圧よりも低い負圧が発生する。その負圧と大気圧との差が第2逆止弁105の開弁圧と大気圧との差を上回ると、閉弁バネ105bの付勢力に抗して弁体105aが下流側に引き込まれて、第2逆止弁105が開弁状態となる。その結果、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間は、湯水が吸引されて負圧になる。また、第1逆止弁104も同様に下流側の負圧によって開弁状態となることで、電磁弁103と第1逆止弁104との間が負圧になる。図3中のハッチングを付した部分は負圧になっていることを表している。尚、追い焚き中は、電磁弁103が閉じられているため、循環ポンプ38の動作による負圧が電磁弁103よりも上流側の給湯配管20に及ぶことはない。
その後、追い焚きの終了に伴って循環ポンプ38を停止すると、湯張制御装置100の下流側では湯水が吸引されなくなるので、図3(b)に示されるように、閉弁バネ104b,105bの付勢力によって弁体104a,105aが上流側に押し戻されて、第1逆止弁104および第2逆止弁105が閉弁状態となる。このとき、電磁弁103から第2逆止弁105までの間には、逆止弁104,105の開弁圧(閉弁バネ104b,105bの付勢力)に応じた負圧が保持されたままとなる。
そして、図3(b)の状態で、給湯装置10の水抜きのためにユーザーが給水元栓5を閉じた後に水抜き栓4および水抜き栓21(図1参照)を開けたとすると、それに伴って上水圧力配管6内の上水の供給圧力が低下するものの、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間に保持された負圧によって弁体106cを二次室106b側に引き込む力が開弁バネ106dの付勢力よりも大きい場合には、大気開放弁106が開弁せずに閉弁状態のままである。その結果、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の湯水が大気開放弁106から流出することはなく残ってしまう。
また、湯張制御装置100の水抜きができないのは、追い焚き後に限られず、湯張りを停止した後に追い焚きが行われなかった場合でも、湯張制御装置100の水抜きができないことがある。前述したように湯張りによって開弁状態となった第1逆止弁104および第2逆止弁105は、電磁弁103を閉じて湯張りを停止すると、湯水の供給圧力が低下して開弁圧を下回ることによって閉弁状態に戻る。このとき、電磁弁103から第2逆止弁105までの間の圧力は、第1逆止弁104や第2逆止弁105の開弁圧よりは低いものの、大気圧よりも高い正圧に保たれる。その状態で、給湯装置10の水抜き工程として給水元栓5を閉じた後に水抜き栓4および水抜き栓21を開けると、上水圧力配管6内の上水の供給圧力が低下するのに伴い、図4に示されるように大気開放弁106は、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の正圧や開弁バネ106dの付勢力によって開弁状態となる。これにより、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の湯水を大気開放弁106から排出可能となる。ただし、第1逆止弁104および第2逆止弁105は何れも閉弁しているので、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の湯水が大気開放弁106から流出するには、同じく大気開放弁106から置換用の空気が流入する必要がある。このように大気開放弁106が開弁状態になっても、湯水の流出口と置換用の空気の流入口とを兼ねることから、置換用の空気の流入が滞って第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の湯水が抜けずに残ってしまうことがある。
さらに、前述したように湯張制御装置100の電磁弁103よりも上流側にはフィルター101が設けられており、給湯装置10の水抜き工程を行う(給水元栓5を閉じた後に水抜き栓4および水抜き栓21を開ける)と、フィルター101よりも上流側の給湯配管20内の湯水は水抜き栓4および水抜き栓21から速やかに排出されるものの、フィルター101と電磁弁103との間については湯水が抜けずに残ってしまうことがある。これは、閉弁状態の電磁弁103よりも上流側の湯水がフィルター101を通って流れ出ようとすると、置換用の空気がフィルター101を通って入り込む必要があるところ、フィルター101の細かい目で水の表面張力が働くことによって空気がフィルター101を通過し難いためである。
そこで、本実施例の風呂給湯システム1では、給湯装置10の水抜きとともに湯張制御装置100の水抜きを可能とするために、コントローラ50で実行される以下のようなシステム制御処理に従って電磁弁103の開閉や、循環ポンプ38の作動および停止を制御している。
図5は、本実施例のコントローラ50で実行されるシステム制御処理を示すフローチャートである。システム制御処理では、まず、リモコン52の湯張りスイッチ54の操作が検出されたか否かを判断する(STEP100)。前述したようにコントローラ50はリモコン52と電気的に接続されており、湯張りスイッチ54の操作が検出された場合は(STEP100:yes)、湯張りを実行するために、給湯バーナー12で燃焼を開始した後(STEP102)、電磁弁103を開弁する(STEP104)。すると、給湯装置10から供給される湯水の圧力によって第1逆止弁104および第2逆止弁105が開弁状態となるので、湯水が湯張制御装置100を通過して浴槽2に供給される。
次いで、湯張りを停止するか否かを判断する(STEP106)。本実施例では、浴槽2内の湯量がリモコン52の設定スイッチ53で設定された湯量に達するか、湯張り中に湯張りスイッチ54の操作が再度検出されるかの何れかの停止条件が成立することで、湯張りを停止する。何れの停止条件も成立しておらず、湯張りを停止しない場合は(STEP106:no)、何れかの停止条件が成立して湯張りを停止するまで待機する。そして、湯張りを停止する場合は(STEP106:yes)、給湯バーナー12での燃焼を停止した後(STEP108)、電磁弁103を閉弁する(STEP110)。これにより、給湯装置10からの湯水の供給が遮断されるので、第1逆止弁104および第2逆止弁105が閉弁状態となり、前述したように電磁弁103から第2逆止弁105までの間は正圧が保たれる。
一方、STEP100の判断において、湯張りスイッチ54の操作が検出されない場合は(STEP100:no)、STEP102〜STEP110の処理を省略し、続いて、リモコン52の追い焚きスイッチ55の操作が検出されたか否かを判断する(STEP112)。そして、追い焚きスイッチ55の操作が検出された場合は(STEP112:yes)、循環ポンプ38を作動させる(STEP114)。すると、浴槽2から湯水が吸い出されて循環配管30を循環すると共に、湯張制御装置100の第2逆止弁105の下流側でも給湯配管20内の湯水が吸引されて負圧が発生する。次いで、湯張りスイッチ54の操作が検出されたか否かを判断する(STEP116)。本実施例では、追い焚きスイッチ55が、追い焚きの際だけでなく、給湯装置10の水抜きの際にもユーザーによって操作され、給湯装置10の水抜きの際には、追い焚きスイッチ55の操作に続いて、湯張りスイッチ54が操作される。
湯張りスイッチ54の操作が検出されない場合は(STEP116:no)、追い焚きを実行するために、風呂バーナー13で燃焼を開始する(STEP118)。これにより、浴槽2から吸い出された湯水が風呂熱交換器15で再度加熱されて浴槽2に戻される。続いて、追い焚きを停止するか否かを判断する(STEP120)。本実施例では、浴槽2内の湯温がリモコン52の設定スイッチ53で設定された湯温に達するか、追い焚き中に追い焚きスイッチ55の操作が再度検出されるかの何れかの停止条件が成立することで、追い焚きを停止する。何れの停止条件も成立しておらず、追い焚きを停止しない場合は(STEP120:no)、何れかの停止条件が成立して追い焚きを停止するまで待機する。
そして、追い焚きを停止する場合は(STEP120:yes)、風呂バーナー13での燃焼を停止した後(STEP122)、循環ポンプ38を停止する(STEP124)。循環ポンプ38の停止により、第2逆止弁105の下流側では給湯配管20内の湯水が吸引されなくなるので、負圧で開弁していた第1逆止弁104および第2逆止弁105が閉弁状態となり、電磁弁103から第2逆止弁105までの間に負圧が保持される。
一方、STEP112の判断において、追い焚きスイッチ55の操作が検出されない場合は(STEP112:no)、STEP114〜STEP124の処理を省略し、システム制御処理の先頭に戻って、STEP100以降の一連の処理を繰り返す。
また、STEP116の判断において、湯張りスイッチ54の操作が検出された場合は(STEP116:yes)、給湯装置10の水抜きの際にユーザーによって追い焚きスイッチ55の操作に続いて、湯張りスイッチ54が操作されたことになるので、風呂バーナー13および給湯バーナー12の何れでも燃焼を開始することなく、電磁弁103を開弁する(STEP126)。尚、本実施例では、給湯装置10の水抜きの際に、ユーザーが追い焚きスイッチ55の操作に続いて、湯張りスイッチ54を操作するようになっているが、これに限らず、追い焚きスイッチ55を長押し(例えば5秒以上押下)するようにしてもよい。こうして循環ポンプ38の動作を継続したまま電磁弁103を開弁することで、給湯装置10の水抜きと共に湯張制御装置100の水抜きができる。
図6は、給湯装置10の水抜き時に循環ポンプ38を動作させながら電磁弁103を開弁して湯張制御装置100から水抜きする様子を示した説明図である。まず、図6(a)には、図3(b)に示した状態からユーザーが給湯装置10の水抜き工程(給水元栓5の閉栓後に水抜き栓4および水抜き栓21を開栓)を行った後に、追い焚きスイッチ55の操作に続いて、湯張りスイッチ54を操作した場合が示されている。
図3(b)のように追い焚きが終了して第1逆止弁104と第2逆止弁105との間に負圧が保持された状態で、給湯装置10の水抜き工程が行われても、その負圧によって大気開放弁106が開弁しないことがある。そして、大気開放弁106が閉弁したまま、追い焚きスイッチ55の操作で循環ポンプ38が作動すると、第2逆止弁105の下流側は給湯配管20内の湯水が吸引されて負圧になり、第2逆止弁105が開弁するだけでなく第1逆止弁104も開弁するので、電磁弁103よりも下流側が負圧になる。続いて、湯張りスイッチ54の操作で電磁弁103が開弁すると、循環ポンプ38の動作による負圧が電磁弁103の上流側にも及び、フィルター101と電磁弁103との間に湯水が残っていた場合は、その湯水が循環ポンプ38によって吸引される。さらに、水抜き栓4および水抜き栓21を開栓したことで大気開放されたフィルター101の上流側から空気がフィルター101を通過して電磁弁103の下流側に流入する。
こうして空気が流入することによって第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の負圧が解消されるので、図6(b)に示されるように、第1逆止弁104が閉弁バネ104bの付勢力によって閉弁すると共に、大気開放弁106が開弁バネ106dの付勢力によって開弁する。その結果、大気開放弁106から空気が流入可能となり、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の湯水が循環ポンプ38によって吸引されるので、湯張制御装置100の水抜きを完了することができる。
尚、第1逆止弁104を省略した場合には、開弁した電磁弁103を通って上流側から空気が流入することによって循環ポンプ38の吸引が打ち消されることから、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の湯水は、開弁した大気開放弁106から排出される。
また、図4のように、湯張りを停止した後に追い焚きが行われることなく、ユーザーが給湯装置10の水抜き工程を行った場合は、大気開放弁106が開弁状態になる。その後、追い焚きスイッチ55の操作に続いて、湯張りスイッチ54が操作されると、循環ポンプ38の動作による負圧で第2逆止弁105が開弁し、図6(b)と同様に、既に開弁している大気開放弁106から空気の流入が可能なので、第1逆止弁104と第2逆止弁105との間の湯水を循環ポンプ38によって吸引して排出することができる。
以上では、給湯装置10の水抜き工程(給水元栓5の閉栓後に水抜き栓4および水抜き栓21を開栓)の実行後に、追い焚きスイッチ55が操作された例について説明したが、追い焚きスイッチ55の操作(循環ポンプ38の作動)のタイミングは、給湯装置10の水抜き工程の実行後に限られず、給水元栓5を閉じる前、あるいは、給水元栓5を閉じてから水抜き栓4および水抜き栓21を開けるまでの間であってもよい。少なくとも水抜き栓4および水抜き栓21の開栓前に循環ポンプ38を作動させれば、追い焚き後であるか否かに拘わらず、大気開放弁106が閉弁状態のままであり、循環ポンプ38の動作による負圧で第2逆止弁105および第1逆止弁104が開弁するので、電磁弁103よりも下流側が負圧になる(図3(a)参照)。このように意図的に大気開放弁106を閉弁させたまま、水抜き栓4および水抜き栓21の開栓後に湯張りスイッチ54の操作で電磁弁103を開弁させれば、図6(a)と同様に、循環ポンプ38の動作による負圧が電磁弁103の上流側にも及ぶので、フィルター101から第2逆止弁105までの湯水を循環ポンプ38によって吸引して排出することが可能となる。
図5のシステム制御処理では、循環ポンプ38の動作を継続したまま電磁弁103を開弁すると(STEP126)、所定時間が経過したか否かを判断し(STEP128)、所定時間が経過していない場合は(STEP128:no)、所定時間が経過するまで待機する。この所定時間は、フィルター101から第2逆止弁105までの湯水を循環ポンプ38によって吸引するのに十分な時間(例えば1分間)が設定されている。そして、所定時間が経過した場合は(STEP128:yes)、循環ポンプ38を停止した後(STEP130)、電磁弁103を閉弁すると(STEP132)、システム制御処理の先頭に戻る。尚、上述のシステム制御処理の中で、湯張制御装置100から水抜きするための処理(STEP114、STEP116、STEP126〜STEP132)を実行する本実施例のコントローラ50は、本発明における「水抜き制御手段」に対応する。
上述した本実施例の風呂給湯システム1には、次のような変形例も存在する。以下では、上述の実施例とは異なる点を中心に変形例について説明する。尚、変形例の説明では、上述の実施例と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
上述した実施例の風呂給湯システム1では、追い焚きスイッチ55や湯張りスイッチ54の操作が検出されることに基づいて、湯張制御装置100から水抜きするための処理(図5のSTEP114、STEP116、STEP126〜STEP132)を実行するようになっていた。しかし、湯張制御装置100から水抜きするための専用の水抜きスイッチを設けておいてもよい。この場合、水抜きスイッチの操作が検出されたことを契機に、湯張り処理や追い焚き処理とは切り離して、湯張制御装置100から水抜きするための処理(水抜き制御処理)を実行してもよい。
図7は、変形例のコントローラ50で実行される水抜き制御処理を示すフローチャートである。尚、変形例のコントローラ50では、前述した実施例のシステム制御処理(図5参照)のうち、STEP116およびSTEP126〜STEP132の処理が省略される。また、水抜き制御処理を実行する変形例のコントローラ50は、本発明における「水抜き制御手段」に対応する。
図7に示されるように水抜き制御処理では、まず、リモコン52に設けられた図示しない水抜きスイッチの操作が検出されたか否かを判断する(STEP200)。変形例の風呂給湯システム1では、給湯装置10の水抜きに際して、ユーザーが水抜きスイッチを操作するようになっており、水抜きスイッチの操作が検出されない場合は(STEP200:no)、水抜きスイッチの操作が検出されるまで待機する。そして、水抜きスイッチの操作が検出された場合は(STEP200:yes)、循環ポンプ38を作動させる(STEP202)。このとき、大気開放弁106は閉弁しており、循環ポンプ38の動作によって第2逆止弁105の下流側で給湯配管20内の湯水が吸引されて負圧が発生すると、第2逆止弁105および第1逆止弁104が開弁するので、電磁弁103よりも下流側が負圧になる(図3(a)参照)。
こうして循環ポンプ38を作動させると、リモコン52の表示部56において給湯装置10の水抜き工程(給水元栓5の閉栓後に水抜き栓4および水抜き栓21を開栓)の実行を指示する表示を行う(STEP204)。この指示に従ってユーザーが給湯装置10の水抜き工程を行うと、上水圧力配管6内の上水の供給圧力が低下するものの、循環ポンプ38の動作で第1逆止弁104と第2逆止弁105との間が負圧になっているので、その負圧によって大気開放弁106は閉弁状態のままである。尚、水抜き工程の実行を指示する報知の態様は、表示部56での表示に限られず、例えば、リモコン52などに設けられた図示しないスピーカーから音声で出力してもよい。
水抜き工程の実行を指示する報知に続いて、リモコン52に設けられた図示しない確認スイッチの操作が検出されたか否かを判断する(STEP206)。変形例の風呂給湯システム1では、ユーザーが給湯装置10の水抜き工程の完了後に、水抜き工程の完了を示す確認スイッチを操作するようになっている。確認スイッチの操作が検出されない場合は(STEP206:no)、STEP204の処理に戻って、水抜き工程の実行を指示する報知を繰り返しながら、確認スイッチの操作が検出されるまで待機する。尚、確認スイッチを設ける代わりに、給湯装置10の水抜き工程(給水元栓5の閉栓、水抜き栓4または水抜き栓21の開栓)の実行を直接的に検出するセンサーを設けておき、STEP206では、このセンサーで水抜き工程の実行が検出されたか否かを判断してもよい。
そして、確認スイッチの操作が検出された場合は(STEP206:yes)、電磁弁103を開弁する(STEP208)。これにより、循環ポンプ38の動作による負圧が電磁弁103の上流側にも及び、図6を用いて前述した例と同様に、フィルター101から第2逆止弁105までの間の湯水が循環ポンプ38によって吸引されるので、湯張制御装置100の水抜きを完了することができる。
電磁弁103を開弁したら、所定時間が経過したか否かを判断し(STEP210)、所定時間が経過していない場合は(STEP210:no)、所定時間が経過するまで待機する。そして、所定時間が経過した場合は(STEP210:yes)、循環ポンプ38を停止した後(STEP212)、電磁弁103を閉弁すると(STEP214)、水抜き制御処理の先頭に戻って水抜きスイッチの操作が再び検出されるまで待機する。
以上に説明したように、変形例の風呂給湯システム1では、給湯装置10の水抜きに際してユーザーが水抜きスイッチを操作すると、それを契機に水抜き制御処理が開始される。この水抜き制御処理において、湯張制御装置100から水抜きするための循環ポンプ38の作動や電磁弁103の開弁が制御されるだけでなく、水抜き工程を実行するタイミングが報知されるので、ユーザーは報知(表示部56の表示)に従って給湯装置10の水抜き工程を実行するだけでよく、ユーザーにとってより簡便に湯張制御装置100の水抜きを実現することが可能となる。
以上、本実施例および変形例の風呂給湯システム1について説明したが、本発明は上記の実施例および変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
例えば、前述した実施例および変形例では、給水元栓5の閉栓や、水抜き栓4および水抜き栓21の開栓をユーザーが手動で行っていたが、給水元栓5、水抜き栓4および水抜き栓21のそれぞれを電磁弁などで構成しておくこととして、給湯装置10の水抜き工程をユーザーによる手動ではなく、コントローラ50の制御によって自動で行うようにしてもよい。この場合、前述した変形例の水抜き制御処理(図7)では、STEP204およびSTEP106に代えて、給湯装置10の水抜き工程を実行すればよい。こうすれば、ユーザーが水抜きスイッチを操作すると、それを契機に開始される水抜き制御処理において、湯張制御装置100から水抜きするために必要な一連の処理が自動で制御されるので、ユーザーにとって更に簡便に湯張制御装置の水抜きを実現することが可能となる。
また、前述した変形例では、給湯装置10の水抜き工程に先立って、循環ポンプ38を作動させているが、循環ポンプ38の作動のタイミングは、これに限られず、少なくとも電磁弁103の開弁よりも前であればよい。