JP2018040526A - 貯湯式温水器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温の膨張水が排水口やトラップに排出されることを抑制できる貯湯式温水器を提供する。【解決手段】本発明の貯湯式温水器(1)は、給水管から供給された水を加熱して貯湯するタンク(3)と、膨張水排出弁(70)を備え、前記膨張水排出弁が開弁することにより前記タンク内で生じる膨張水を排出する膨張水排水管(8)と、前記膨張水排出弁の下流側に設けられ、前記膨張水排水管内の水圧が所定値以上で最大量開弁し、前記水圧が小さくなるにつれて弁開度が小さくなる弁部と、を備えることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、貯湯式温水器に関する。
従来、加熱手段を備えるタンク内において、供給された水を加熱して貯湯し、貯えられた湯を供給して蛇口から出湯させる密閉型給湯器が知られている(例えば、特許文献1)。このような密閉型給湯器では、貯湯タンク内で水を沸かす際に、水の体積が膨張することで貯湯タンク内の内圧が上昇する。そこで、貯湯タンク内の内圧が一定圧力を越えた場合に、膨張水を自動的に放出する管路が設けられている。特許文献1の密閉型給湯器では、膨張水を放出する管路に冷却水配管を合流させることで高温の膨張水を冷却している。
特許第4688054号公報
特許文献1の貯湯式温水器では、高温の膨張水が発生することを避けるために、膨張水供給管の表面にサーモスタットを設け、膨張水供給管の温度が高温の場合に強制開弁する制御が行われる。特許文献1の貯湯式温水器では、冷却水の導入管及びサーモスタットによる制御が必要となり、装置が複雑となる。一方、その他従来の貯湯式温水器では、逃し弁により膨張水を排出する構成が一般的であるが、その場合には冷却水を合流させる方法がとりづらいため、高温の膨張水が排出される可能性がある。高温の膨張水が排出されると、排出先の排水管やトラップへのダメージが懸念される。
上記事情を踏まえ、本発明は、高温の膨張水が排水管やトラップに排出されることを抑制できる貯湯式温水器を提供することを目的とする。
本発明に係る貯湯式温水器は、給水管から供給された水を加熱して貯湯するタンクと、膨張水排出弁を備え、前記膨張水排出弁が開弁することにより前記タンク内で生じる膨張水を排出する膨張水排水管と、前記膨張水排出弁の下流側に設けられ、前記膨張水排水管内の水圧が所定値以上で最大量開弁し、前記水圧が小さくなるにつれて弁開度が小さくなる弁部と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、弁部により膨張水排水管内で膨張水が一定量貯えられることで、膨張水を自然放熱により低温化でき、高温の膨張水が排水口やトラップに排出されることを抑制できる。また、膨張水の配管内の水圧が所定値以上となったときに最大量開弁して速やかに排水する。このため、簡易な構成で、膨張水を冷却することができる。
本発明に係る貯湯式温水器は、電磁弁を有し、前記タンク内に生じるエアを抜くエア抜き管を備え、前記エア抜き管は、前記電磁弁よりも下流側において前記弁部の上流側の前記膨張水排水管に接続されていてもよい。
貯湯式温水器は、タンク内での水の沸き上げ中もしくは保温中にタンク内に溜まったエアを定期的に排出する場合がある。このとき、エア抜き管の電磁弁の開放時間を短く設定しても、エア抜き管内に溜まった水が断続的に排出され続けることがあり、使用者に漏水と誤解されることがあった。しかしこの発明によれば、エア抜き管においても弁部により水圧が所定値以下の時は閉弁されるので、電磁弁の閉弁後エア抜き管内に溜まった水は弁部で止められ、排水口から断続的に配管残水が流れ続けることを防ぐことができる。
本発明に係る貯湯式温水器において、前記弁部は、上流側の前記膨張水排水管内の水圧が所定値以下の時に閉弁して止水してもよい。
この発明によれば、上流側の膨張水排水管内の水圧が所定値以下の時に弁部を閉弁して止水するので、膨張水を貯えて冷却する効果とエア抜き管からの残水が排水口から断続的に流れ続けることを防ぐ効果をより高めることができる。
本発明に係る貯湯式温水器において、前記弁部は、前記膨張水が排出される排水口に設けられていてもよい。
この発明によれば、弁部を膨張水排水管の下流端部に設けることができるため、排水口の水切れ効果を高めることができる。また、管内で膨張水を自然冷却できる領域を長く確保できるため、膨張水の冷却効果を高めることができる。
本発明に係る貯湯式温水器によれば、排水管やトラップに排出される膨張水の高温化を抑えることができる貯湯式温水器を提供できる。
本発明の一実施形態に係る貯湯式温水器の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る貯湯式温水器の内部構成を示す図である。 本発明の一実施形態の排水口を示す部分断面図である。 本発明の一実施形態の弁部の斜視図である。 本発明の一実施形態の弁部の断面図である。
本発明の一実施形態に係る貯湯式温水器について説明する。図1は、本実施形態に係る貯湯式温水器1の斜視図である。本実施形態に係る貯湯式温水器1は、シンク100の上方の壁面に固定して使用される。
図2は、貯湯式温水器1の内部構成を示す図である。図2に示すように、本実施形態に係る貯湯式温水器1は、給水管2と、タンク3と、給湯管4と、湯入替管(エア抜き管)6と、膨張水排水管(水抜管)8と、混合水栓5と、排水口9と、電源コード10とを備え、これらが基台(不図示)に固定されている。貯湯式温水器1は、シンク100上に設けられた混合水栓5及び排水口9に配管を介して接続されている。混合水栓5及び排水口9はシンク100の上方の壁面に並んで設置され、一つの水槽であるシンク100内に対してそれぞれ水が吐出されるように構成されている。
給水管2は上流端が給水栓20と接続され、下流端がタンク3と接続されている。給水管2には、上流から下流に向かって順に、フィルタ21、逆止弁22、減圧弁23、サーミスタ24、及びフローセンサ25が設けられている。
フィルタ21、逆止弁22、減圧弁23、サーミスタ24、及びフローセンサ25は公知の部材である。フィルタ21を通過した水が逆止弁22を通過し、減圧弁23により減圧されてタンク3に流入する。このとき、サーミスタ24で給水管2の温度が検知され、給水管2の流水量がフローセンサ25で検知される。
タンク3は、下端部に給水口が形成されており、給水口に給水管2の下流端が連結されている。タンク3の内部には、加熱部31と、2つのサーミスタ32,33とを備える。加熱部31は電熱線でありタンク3内の水を加熱する。タンク3内は満水状態に保持された密閉タンクである。タンク3内では下部の水温が低く、加熱部31近傍から上部までは水温が高い。タンク3内の上下に設けられた2つのサーミスタ32,33によりタンク3内の上部及び下部の水温を検知し、不図示の制御部により加熱部31の通電量が制御される。
給湯管4は、タンク3の上端中央部に接続されている。給湯管4は、タンク3の上面からタンク3に沿って径方向に延びた後、曲折し下方に延びて形成されている。給湯管4の下流端は、シンク100の上方に設けられた混合水栓5と接続されている。混合水栓5には、給水管2から分岐した分岐給水管26も接続されている。
図2に示すように、エア抜き管6の上流端はタンク3の上部と接続され、下流端は排水口9と接続されている。エア抜き管6は、給湯時の気泡混入による吐水の乱れを防ぐために、タンク3内の加熱により生じたエアを脱気する管路であり、湯入替管6と同じ管で構成されている。エア抜き管6の上流端は、タンク3内の湯よりも上に溜まったエアを抜くため、給湯管4の上流端よりもタンク3内の高い位置に開口している。エア抜き管・湯入替管6の上流端から下流端までの間には、公知の逆止弁61と、電磁弁70と、サーミスタ71とを備える。給水管2のサーミスタ24とフローセンサ25との間の位置に給水管2の分岐部が設けられて、分岐された分岐給水管29は、エア抜き管・湯入替管6の逆止弁61と電磁弁70との間に接続されている。エア抜き管6は電磁弁70よりも下流側で膨張水排水管8と接続され、膨張水排水管8との合流部よりも下流側に弁部90が設けられる。
湯入替管6は、タンク3内への給水を行いつつタンク3内の湯を排出してタンク3内の湯水を入れ替える際に、タンク3内の湯を排出するための管路である。湯入替管6は、エア抜き管6と同じ管で構成されている。
膨張水排水管8は、密閉されたタンク3内が所定温度よりも高温になった時にタンク3内で生じた膨張水を外部に排出する管路である。膨張水排水管8は、タンク3の下方において給水管2から分岐し、排水口9まで延設されている。膨張水排水管8は、給水管2からの分岐部と排水口9との間に逃し弁80を備える。逃し弁80は、タンク3内で生じた膨張水によりタンク側の内圧が高くなると開弁し、膨張水を排水口9に排出する弁である。膨張水排水管8は湯入替管6のサーミスタ71よりも下流側においてエア抜き管・湯入替管6と接続され、エア抜き管・湯入替管6の排水口9を共用している。膨張水排水管8は水抜管8と同じ管で構成されており、水抜管8はタンク3の下方に設けられ、タンク3への給水が行われない状態でタンク3内の湯水を排出する管である。逃し弁80を含め、水抜管8は、タンク3の下方に配設されているので、逃し弁80が開弁されると、タンク3内に貯められた水が流出して排水口9から排水されるように構成されている。したがって、給水栓20を閉じた状態で逃し弁80を強制的に開弁させれば、タンク3内の水を全て抜くことができる。なお、タンク3の下方とは、タンク3の底面よりも低い位置を指し、タンク3の直下の領域の他、貯湯式温水器のケーシング12,13内におけるタンク3よりも低い位置も含む。
本実施形態では、膨張水排水管・水抜管8がエア抜き管・湯入替管6と接続されて、一つの排水口9を共用している。したがって、貯湯式温水器1の基台11の底面には、エア抜き管と湯入替管と膨張水排水管と水抜管8とを兼ねる管、給水管2、及び給湯管4の3つの管のみが設けられている。
図3に排水口9の部分断面図を示す。排水口9は、膨張水排水管・水抜管8及びエア抜き管・湯入替管6の下流部が合流して接続されている。排水口9は、タンク3が高温時に発生する膨張水及びエアの他、湯入替時の湯、及び水抜き処理時のタンク3内の水を排水するために設けられている。
排水口9は、ワン座97と、弁部90と、パイプ部91と、吐出口92と、を備える。ワン座97は、排水口9が取付けられる壁面と排水口9との固定部分を隠すための部材である。パイプ部91はワン座97から下流側に延びて設けられる管部材であり、先端に吐出口92を備える。ワン座97に挿通されるパイプ部91の端部911内の連通路内に弁部90が配設されている。
図4に弁部90の斜視図を示す。図5に弁部90の断面図を示す。図3から図5に示すように、弁部90は、外筒93と、押さえ環95と、弁本体98とを備える逆止弁である。弁部90は、軸方向Cに沿って排水時の下流側(パイプ部91側)に押さえ環95が配置され、上流側に外筒93が配置される。
外筒93は、略円筒状の部材であり、軸方向Cに沿って貫通する挿通孔931が形成されている。挿通孔931は、挿通孔931の軸方向Cの下流側に形成された大径部931aと、上流側の端部に形成された小径部931bを有する。大径部931aと小径部931bとの間には挿通孔931の開口径が、小径部931bから大径部931aに向かって拡開するテーパー部931cが形成されている。
弁部90の外筒93の外周面には全周にわたって溝部932が形成されており、溝部932には外側Oリング961が嵌め込まれている。図3に示すように、弁部90がパイプ部91の端部911内に挿通された状態で、外側Oリング961がパイプ部91の端部911内に圧着される。
弁本体98は、円盤状の弁体981と、弁体981に固定され軸方向Cに沿って延びる軸部982とを有し、挿通孔931内に収容されている。弁体981は小径部931bよりわずかに小さい直径を有し、小径部931b内に配置されている。軸部982は、挿通孔931の中央部に軸方向Cに沿って延設されている。弁体981と軸部982との間には円盤状の係止板983を備える。弁体981と係止板983との間は軸方向Cに離間して配置されることにより周方向に溝部984が形成されており、溝部984に内側Oリング960が嵌め込まれている。
図4に示すように弁本体981の上流側の端面には中央部が下流側に向かって円錐状に窪む凹部981aが形成されている。
押さえ環95は、外形が略円柱形状の部材であり、挿通孔931に一部が挿通されて外筒93に嵌合されている。押さえ環95の中央部には貫通孔951が形成されており、弁本体98の軸部982の一部が挿通されている。貫通孔951の外側は軸方向Cに貫通する通水路953が形成されている。
軸部982にはコイルバネ991が外挿されている。コイルバネ991の一端部は係止板983の下流側の端面に当接し、他端部は押さえ環95の上流側の端面に当接している。軸部982は貫通孔951内を軸方向Cに摺動可能であり、弁本体98は、コイルバネ991により上流側(小径部931b側)に付勢されている。弁本体98がコイルバネ991により付勢された状態で、内側Oリング960はテーパー部931cに圧接されており、挿通孔931が塞がれている。弁体981に上流側から圧力が掛かるとコイルバネ991が圧縮されて弁体981と挿通孔931との間に隙間が生じて水が流通可能となる。
弁体981への上流側からの圧力が所定値a以下では、コイルバネ991の付勢力が上回っており、内側Oリング960はテーパー部931cに当接しているため、止水状態となる。しかし、圧力が所定値aを超えるとテーパー部931cと内側Oリング960との当接が解除されて弁体981と挿通孔931との間の隙間が徐々に大きくなり、弁体981への上流側からの圧力が所定値b以上となると、挿通孔931と弁体981との隙間の大きさが最大量となり最大開弁状態となる。一方、弁体981への上流側からの圧力が小さくなるにつれてコイルバネ991の付勢力により弁体981が上流側へ戻され、弁開度が次第に小さくなり、所定値a以下になると内側Oリング960がテーパー部931cに当接する。
なお、弁本体981には凹部981aが形成されているので、弁本体981への水圧が弁本体981に対して均一に負荷されず、凹部981aの底部となる軸部982の中央部への圧力を大きくすることができる。したがって、水圧が弁本体981に負荷された場合に、軸部982へ効率良く力が掛かり、円滑な開弁動作が実現できる。
貯湯式温水器1は、さらに、不図示の制御部及び制御部と接続された操作パネル16を備える。操作パネル16には表示部17と複数の操作ボタン18とを備える。表示部17は、貯湯式温水器1の運転状況や水温等の他、操作情報が表示可能に構成されている。操作ボタン18は、貯湯式温水器1の電源を入れる操作や給湯の設定等各種の入力操作を行う際に使用される。
貯湯式温水器1は、基台11の背面側が壁面に取り付けられて固定される。基台11の上部は上カバー12で覆われ、底面よりも下側は下カバー13で覆われる。上カバー12及び下カバー13は前面と両側面を構成する三面からなる断面U字形状の部材である。
次に、貯湯式温水器1の動作について説明する。タンク3内には給水管2からフィルタ21を透過してゴミが除去された水で満たされている。タンク3内の水は加熱部31が通電されることにより加熱され、タンク3内の上部の水が相対的に高温となる。タンク3の上部及び下部に設けられたサーミスタ32,33でタンク3内の水温を検知し、給湯が可能な状態が保たれるように制御部により加熱部31の通電状態を制御する。
混合水栓5が開栓されると、タンク3上部から給湯管4に湯が流通する。混合水栓5には、給水管2から分岐した分岐給水管26が接続されているので、給水管2から給水の一部が分流し、湯と水とが合流して混合水栓5から温水が流出する。給湯管4内を湯が流通する量に応じて、給水管2からタンク3内に水が供給される。混合水栓5が再び閉栓されると給湯管4内の湯の流通が停止し、給水管2からタンク3への水の流入も停止する。
タンク3内の水を加熱する際、密閉されたタンク3内が所定温度よりも高温になった時に、タンク3の上部に気泡(エア)が発生する。タンク3の上部にエアが溜まった状態で水栓の蛇口を開くと、吐水中にエアが混入することで整流性が損なわれ、吐水が乱れる懸念がある。このような吐水の乱れを防ぐために、エア抜きが行われる。具体的には、タンク3上部に設けられたサーミスタ33が所定値以上の温度を検知したとき、制御部においてタンク3内の溶存空気が気化し始めたと判定され、電磁弁70を開弁する制御が行われる。電磁弁70は1回につき約1秒間の開弁を定期的に行い、電磁弁70が開弁することにより、タンク3内のエアが水とともにタンク3に連通しているエア抜き管6に設けられた逆止弁61を通過してエア抜き管6の下流端に設けられた排水口9から排出される。
膨張水は、タンク3内の水を加熱する際にタンク3内の水が体積膨張することで発生する。膨張水は、逃し弁80の設定圧力を超えた体積分が随時排水口9から排出される。膨張水排水管8は給水管2から分岐しているため、排水口9から排出される膨張水の温度は高くなりにくい。しかし、加熱されたタンク内の湯が膨張水排出により給水側に下がってくることで、膨張水温が徐々に上がってくる場合がある。そこで、サーミスタ32,33によりタンク3内の温度を検知して、所定温度(例えば、84度)以上となったときに、制御部は電磁弁70を開弁する頻度を上げる制御を行う。電磁弁70を開弁することで分岐給水管29からの水が排出されるため、膨張水排水管8の下流側を冷却することができる。また、タンク3内にも給水されるため、タンク3内の湯が給水側に下がってきているのを押し上げて膨張水の排出温度を下げることができる。タンク3内が所定温度に達するまではエア抜きのために電磁弁70をある頻度で開弁しているが、所定温度以上になってからは膨張水排水管8の冷却をする目的が加わるため、電磁弁70の開弁頻度を上げる制御を行う。
貯湯式温水器1では、電磁弁70の開弁頻度を上げる制御のほかにも膨張水の温度を下げるための構造として、膨張水を排出する排水口9に弁部90を備えた。上述の通り、弁部90は逆止弁であり、弁部90に所定の水圧となる量の膨張水が供給されるまで開放されることなく、弁部90より上流側に一定時間蓄えられる。その結果、高温の膨張水が配管内で自然放熱され、水温を低化させることができる。膨張水が蓄積されて水圧が所定値a以上となると弁部90が微小開弁して排水口9の吐出口92から水温が低下した膨張水が少しずつ吐出される。また、弁部90を備えた排水口9には、エア抜き管6も接続されている。エア抜き管6では、電磁弁70が1回につき約1秒間の開弁を定期的に行うことで、タンク3内のエアを水とともに排水口9から排出している。このとき、電磁弁70が開弁している間は弁部90に対して所定値aを超える水圧がかかるため弁部90が開弁し、排水口9から排水される。一方、電磁弁70が閉弁した後に電磁弁70の下流側に残った水が弁部90に流れても水圧は所定値a以下であるため、弁部90は開弁しない。したがって、弁部90によって、エア抜き管6内に溜まった残水が排水口9から垂れ続けることを抑制することができる。
次に、貯湯式温水器1では、湯を供給可能な状態を保つために、タンク3内に十分な量の湯を確保している。しかし、例えば、夜間や休日等、貯湯式温水器の使用頻度が低下し、タンク3内の湯が長時間消費されずに貯留される場合がある。このような場合、湯の衛生状態を保つために、混合水栓5の操作とは独立してタンク3内の湯を放出する湯入れ替え処理が行われる。
湯入れ替え処理は、制御部において、混合水栓5の不使用時間やフローセンサ25により検知される流水量に基づき、所定の条件を満たしたときに行われる。湯入れ替え処理の所定の条件が満たされたときに、制御部の制御により電磁弁70が開弁される。電磁弁70が開弁されると湯入替管6内に湯が流通して、排水口9から排出される。このとき、エア抜きの排水時と同様に給水管2の水が分岐給水管29を介して流通するので、湯の温度が低下して温水として排水口9から排水される。また、湯入替管6からの排水もエア抜きの排水と同様に弁部90を流通するが、湯入替時には所定値b以上の高い水圧がかかり弁部90が最大量開弁するので、十分な排水量を確保でき、円滑に排水できる。
湯入れ替え処理は、フローセンサ25により検知された給水管2の流水量が所定量となった場合、あるいはタンク3内のサーミスタ33の検知温度が所定値以下となった場合に、制御部により電磁弁70を閉じる処理が行われて終了する。
一方、貯湯式温水器1のメンテナンス時や交換時にはタンク3内の水を全て抜く水抜き処理が行われる。なお、タンク3内の空焚きを防止する為、水抜き処理時はあらかじめ電源を切ることで加熱部の動作を停止させておく必要がある。水抜き処理を行う場合、使用者は、手動により給水栓20を閉じ、且つ逃し弁80を操作して開弁する。水抜管8はタンク3の下方に位置するので逃し弁80の開弁操作により自然と排水口9から排水される。このとき、水抜管8内の水圧が所定値b以上になることで弁部90が最大量開弁するので、十分な排水量を確保でき、円滑に排水できる。
本実施形態に係る貯湯式温水器1によれば、弁部90により膨張水排水管8内で膨張水が一定量貯えられることで、膨張水を自然放熱により低温化でき、高温の膨張水が排水管やトラップに排出されることを抑制できる。また、配管内の水圧が所定値以上となったときには最大量開弁して速やかに排水する。このため、膨張水排水管8に、湯入替管6や水抜管8などの配管を合流させたとしても、湯入替や水抜き処理時のようにタンク3内の水を排水するときは弁部90に高い水圧が掛かるので、速やかに排水することができる。
本実施形態に係る貯湯式温水器1によれば、タンク3内に生じるエアを抜くエア抜き管6を備え、エア抜き管6は電磁弁70を有し、電磁弁70よりも下流側において弁部90の上流側の膨張水排水管8に合流しているので、電磁弁70の閉弁後もエア抜きの排水は弁部90よりも上流側の管内に溜まるが、水圧が所定値以下であれば弁部90は閉弁されるので、排水口9から断続的に配管残水が流れ続けることを防ぐことができる。
本実施形態に係る貯湯式温水器1によれば、上流側の膨張水排水管8内の水圧が所定値以下の時に弁部90を閉弁して止水するので、膨張水を貯えて冷却する効果とエア抜き管からの残水が排水口から断続的に流れ続けることを防ぐ効果をより高めることができる。
本実施形態に係る貯湯式温水器1によれば、弁部90を膨張水排水管8の下流端部である排水口9に設けることができるため、膨張水排水管8の流路内で膨張水を自然冷却できる領域を長く確保できるため、膨張水の冷却効果を高めることができる。また、排水口9の水切れ効果を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、上述の各実施形態及び各変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
上記実施形態では、弁部90を排水口9の固定部近傍のパイプ部91の端部911内に設ける例を示したが、弁部90を設ける位置はこれに限定されない。例えば、排水口9の吐出口92や、排水口9よりも上流側の配管内等に設けてもよい。温水器の外側に弁部90を設けた方が放熱効果は高いが、温水器の内側であってもよい。
上記実施形態では、弁部90は逆止弁を用い、弁体981への水圧が所定値a以上となるまで閉弁する例を示したが、閉弁は必須の構成ではなく、弁の内部構造もこれに限らない。膨張水を自然冷却させる観点から、弁部90により膨張水の排出量を制限して、弁部90を通過して吐出口92から排出される膨張水の排出速度よりも、弁部90の上流側で膨張水が貯留される速度が早くなるようにして、膨張水を一定時間貯めておくことができればよい。
上記実施形態では、給湯水栓として、混合水栓5のみが設けられた例を示しているが、熱湯のみが吐出される熱湯水栓を別途設けてもよい。この場合、給湯管4の分岐路を設けて熱湯水栓と接続すればよい。
本実施形態では、膨張水排水管が水抜管と同じ管で構成され、エア抜き管及び湯入替管の両方と接続されている例を示した。しかし、膨張水排水管は、水抜管と別で設けられてもよく、エア抜き管及び湯入替管とも接続されず、膨張水排水管のみで独立していてもよい。
上記実施形態では、壁に固定する貯湯式温水器1の例を示したが、シンクの下方に配置可能なスペースがある場合は、床に置いて使用する貯湯式温水器としても使用できる。また、排水口9をシンク上に設けてシンクに排水する例を示したが、壁裏等の排水管やトラップに直接排出してもよい。
1 貯湯式温水器
2 給水管
3 タンク
4 給湯管
8 膨張水排水管
9 排水口
70 電磁弁
80 逃し弁(膨張水排出弁)
90 弁部

Claims (4)

  1. 給水管から供給された水を加熱して貯湯するタンクと、
    膨張水排出弁を備え、前記膨張水排出弁が開弁することにより前記タンク内で生じる膨張水を排出する膨張水排水管と、
    前記膨張水排出弁の下流側に設けられ、前記膨張水排水管内の水圧が所定値以上で最大量開弁し、前記水圧が小さくなるにつれて弁開度が小さくなる弁部と、
    を備えることを特徴とする貯湯式温水器。
  2. 電磁弁を有し、前記タンク内に生じるエアを抜くエア抜き管を備え、前記エア抜き管は、前記電磁弁よりも下流側において前記弁部の上流側の前記膨張水排水管に接続されている
    請求項1に記載の貯湯式温水器。
  3. 前記弁部は、上流側の前記膨張水排水管内の水圧が所定値以下の時に閉弁して止水する
    請求項1または請求項2に記載の貯湯式温水器。
  4. 前記弁部は、前記膨張水が排出される排水口に設けられている
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の貯湯式温水器。
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