JP2015016954A - 給紙装置及び画像形成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】1枚目の用紙の搬送中に2枚目の用紙が搬送ベルトに吸着することに伴う重送の発生を防止でき、用紙を1枚ずつ給紙できる給紙装置、及び画像形成システムを提供する。
【解決手段】給紙装置は、用紙収容部と、用紙収容部に収容されている用紙を吸着して搬送する搬送ベルトと、用紙収容部に収容されている用紙を吸引し、搬送ベルトに吸着させるエアー吸引部と、用紙収容部に収容されている用紙に浮上エアーを送風して用紙を浮上させる浮上エアー送風部と、用紙搬送方向における搬送ベルトの搬送面の範囲内の所定の位置に配置され、1枚目の用紙の後端が所定の位置を通過したことを検出する用紙後端検出部と、1枚目の用紙の搬送中に2枚目の用紙を浮上させるための浮上エアーを送風させるとともに、用紙後端検出部の検出結果に基づいて、2枚目の用紙が搬送ベルトに吸着したタイミングで、浮上エアーの送風を停止させる制御部と、を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、用紙束から1枚ずつ用紙を供給する給紙装置、及び給紙装置を備える画像形成システムに関する。
従来、複写機やプリンター等の画像形成装置に用紙を供給する給紙装置として、エアー方式の給紙装置が知られている(例えば特許文献1)。特許文献1に記載されているように、エアー方式の給紙装置(以下「エアー給紙装置」と称する)は、用紙収容部、吸着搬送部、浮上エアー送風部、分離エアー送風部、及び出口ローラー部等を備える。
吸着搬送部は、多数の吸引孔を有する無端状の搬送ベルトと、搬送ベルトの内部に設置されるエアー吸引部を有する。吸着搬送部は、用紙収容部の上方に配置され、用紙収容部に積載されている用紙束から1枚ずつ用紙を吸着して搬送する。浮上エアー送風部は、用紙搬送方向に直交する方向(用紙幅方向の両端側)から用紙束の側方に送風を行い用紙束の上位数枚の用紙を浮上させる。分離エアー送風部は、用紙搬送方向下流側から搬送ベルトに吸着した複数枚の用紙に向けて送風を行い最上位の1枚だけを分離する。出口ローラー部は、吸着搬送部の用紙搬送方向下流側に配置され、吸着搬送部によって搬送されてきた用紙をさらに下流側に送出する。
エアー給紙装置においては、浮上エアー送風部の送風によって用紙を浮上させ、この浮上した用紙をエアー吸引部によって搬送ベルトに吸着させる。この状態で搬送ベルトが走行することにより、用紙が搬送される。また、搬送ベルトに2枚以上の用紙が吸着して搬送される、いわゆる重送が生じるのを防止するため、搬送ベルトに直接吸着する1枚目の用紙(用紙束の最上位の用紙)と1枚目の用紙を介して搬送ベルトに吸着する2枚目の用紙との紙間に、分離エアー送風部によって分離エアーが送風される。
吸着搬送部によって搬送された1枚目の用紙が出口ローラー部に到達すると、搬送ベルトの走行は停止され、出口ローラー部によって用紙の搬送が行われる。吸着搬送部においては、1枚目の用紙が搬送ベルトの搬送面に沿って摺動することになる。そして、出口ローラー部によって所定長の搬送が行われた後、次の用紙(2枚目の用紙)を給紙するための浮上エアーの送風が開始される。1枚目の用紙の後端位置が吸着搬送部内に進入すると、徐々に2枚目の用紙が表面に現れて搬送ベルトに直接吸着していく。
特許第4952524号公報
上述したように、2枚目の用紙を給紙するための浮上エアーの送風が行われると、吸着搬送部においては、搬送中の1枚目の用紙に2枚目の用紙が押し付けられるため、重送が生じやすくなる。重送の発生を防止するためには、2枚目の用紙が搬送ベルトに十分に吸着した時点、すなわち1枚目の用紙の後端がある程度吸着搬送部内に進入した結果、浮上エアーの送風を停止させても2枚目の用紙の搬送ベルトへの吸着状態が保持されることとなる時点で、浮上エアーの送風を最小限に抑えることが有効である。しかしながら、従来の給紙装置では、2枚目の用紙が搬送ベルトに十分に吸着したことを検出できないため、浮上エアーの送風を最適なタイミングで停止させるのは困難である。
すなわち、従来の給紙装置は、搬送ベルトに用紙が吸着していることを検出する吸着状態検出部を備えているが、1枚目の用紙の搬送中に2枚目の用紙が搬送ベルトに吸着する場合、搬送ベルトに吸着している用紙が1枚目の用紙であるのか2枚目の用紙であるのかを吸着状態検出部によって判別することはできない。吸着状態検出部は、用紙が吸着していることを継続して検出するだけである。
また、用紙の搬送(搬送ベルトの走行)を開始してからの時間によって1枚目の用紙の後端位置を特定し、これに基づいて浮上エアーの送風を制御することも考えられる。しかしながら、出口ローラー部において用紙の傾きを解消するためのレジスト動作が行われたり、先に搬送された用紙が搬送経路上にあるために1枚目の用紙の搬送が中断されたりすることがある。そのため、用紙の搬送を開始してからの時間によって特定される1枚目の用紙の後端位置は安定しない。したがって、この手法による送風制御では、浮上エアーの送風を最適なタイミングで停止させることができるとは限らない。例えば、1枚目の用紙の搬送時間が想定していたよりも長くなると、2枚目の用紙が搬送ベルトに十分に吸着していないにもかかわらず、浮上エアーの送風が停止されることとなり、給紙不良を生じる虞がある。
また、制御信号に基づいて出口ローラー部の駆動時間を積算し、実際に搬送された用紙長を算出することにより用紙の後端位置を特定し、これに基づいて浮上エアーの送風を制御することも考えられる。しかしながら、制御が複雑になる上、電磁クラッチや駆動系の劣化、設定用紙サイズと実際の用紙サイズのずれ、摩耗等によるローラー径の変化等が生じるため、制御信号に基づいて算出される用紙長と実際に搬送された用紙長とは、厳密には一致しない。特に、搬送速度が速くなる程、制御信号に基づいて算出される用紙長と実際に搬送された用紙長とのずれが大きくなる。したがって、この手法による送風制御でも、浮上エアーの送風を最適なタイミングで停止させることはできない。
このように、従来の給紙装置においては、1枚目の用紙の後端位置を間接的に求めることしかできないため、重送の防止に有効な最適なタイミングで浮上エアーの送風を停止させることは困難である。
本発明の目的は、1枚目の用紙の搬送中に2枚目の用紙が搬送ベルトに吸着することに伴う重送の発生を防止でき、用紙を1枚ずつ給紙できる給紙装置、及びこのような給紙装置を備える画像形成システムを提供することである。
本発明に係る給紙装置は、多数枚の用紙を収容する用紙収容部と、
全面に複数の吸引孔を有し、前記用紙収容部に収容されている用紙を吸着して搬送する無端状の搬送ベルトと、
前記搬送ベルトに内包され、前記吸引孔を介して前記用紙収容部に収容されている用紙を吸引し、前記搬送ベルトに吸着させるエアー吸引部と、
前記用紙収容部に収容されている用紙に浮上エアーを送風して用紙を浮上させる浮上エアー送風部と、
用紙搬送方向における前記搬送ベルトの搬送面の範囲内の所定の位置に配置され、1枚目の用紙の後端が前記所定の位置を通過したことを検出する用紙後端検出部と、
前記浮上エアー送風部における浮上エアーの送風動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、1枚目の用紙が前記搬送ベルト上を搬送されているときに2枚目の用紙を浮上させるための浮上エアーを送風させるとともに、前記用紙後端検出部の検出結果に基づいて、2枚目の用紙が前記搬送ベルトに吸着したタイミングで、浮上エアーの送風を停止させることを特徴とする。
本発明に係る画像形成システムは、上記の給紙装置と、
前記給紙装置に接続され、前記給紙装置から給紙された用紙に対して画像を形成する画像形成装置と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、1枚目の用紙の後端が所定の位置を通過するタイミング、すなわち2枚目の用紙が搬送ベルトに十分に吸着したタイミングを直接的に検出することができる。したがって、この最適なタイミングで浮上エアーの送風を停止させるという極めて簡単な制御により、1枚目の用紙の搬送中に2枚目の用紙が搬送ベルトに吸着することに伴う重送の発生を防止することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成システムの全体構成を示す図である。 給紙装置の制御系の主要部を示す図である。 給紙装置の要部である給紙ユニットを示す斜視図である。 図3におけるIII−III矢視断面図である。 吸着搬送部の下方斜視図である。 給紙装置における給紙処理の一例を示すフローチャートである。 給紙装置の各ブロックの給紙時の動作を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成システム1の全体構成を示す図である。図1に示すように、画像形成システム1は、画像形成装置20の側方(図1では右側)に外付け型の大容量給紙装置10(以下「給紙装置10」と称する)が接続された構成を有する。
給紙装置10は、内部に三段の給紙ユニット10A〜10Cを備え、画像形成装置20に用紙を1枚ずつ給紙する。給紙装置10は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103等を有する制御部100を備える。制御部100は、画像形成装置20の制御部28と協働して、給紙装置10の各ブロックの動作を集中制御する。具体的には、制御部100は、画像形成装置20からの制御信号、又は後述する吸着状態検出部181、用紙検出部182、搬送状態検出部183、用紙高さ検出部184からの入力信号等に基づいて、用紙収容部11、吸着搬送部12、浮上エアー送風部13、分離エアー送風部14、及び出口ローラー部15の動作を制御する。給紙ユニット10A〜10Cの詳細については後述する。
画像形成装置20は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。画像形成装置20には、CMYKの4色に対応する感光ドラムを中間転写ベルトの走行方向(鉛直方向)に直列配置し、中間転写ベルトに一回の手順で各色トナー像を順次転写させる縦型タンデム方式が採用されている。すなわち、画像形成装置20は、感光ドラム上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルトに転写(一次転写)し、中間転写ベルト上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙に転写(二次転写)することにより、画像を形成する。
画像形成装置20は、画像読取部21、操作表示部22、画像処理部23、画像形成部24、定着部25、給紙部26、用紙搬送部27、及び制御部28を備える。
制御部28は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える。CPUは、ROMから処理内容に応じたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置20の各ブロックの動作を集中制御する。また、制御部28は、給紙装置10の制御部100と協働して、給紙装置10の動作を制御する。
画像読取部21は、自動原稿給紙装置(ADF:Auto Document Feeder)及び原稿画像走査装置(スキャナー)等を備える。画像読取部21において、自動原稿給紙装置からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿が原稿画像走査装置によって読み取られ、入力画像データが生成される。
操作表示部22は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部及び操作部として機能する。
画像処理部23は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じた階調補正、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等のデジタル画像処理を行う。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部24が制御される。
画像形成部24は、画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成する。画像形成部24は、感光ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、及び中間転写装置を備える。画像形成部24においては、感光体ドラムの表面が帯電装置によって一様に帯電される。この帯電した感光ドラムに対して、露光装置によって画像データに基づくレーザー光が照射されることにより、感光ドラムの表面に静電潜像が形成される。そして、静電潜像が形成された感光ドラムに対して、現像装置によってトナーが供給されることにより、静電潜像が可視化されてトナー像が形成される。このトナー像が、中間転写ベルト等を有する中間転写装置によって用紙に転写される。
定着部25は、用紙の定着面(トナー像が形成されている面)側に配置される定着面側部材を有する上側定着部、用紙の裏面(定着面の反対の面)側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部、及び加熱源等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙を狭持して搬送する定着ニップが形成される。
定着部25は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙を、定着ニップで加熱、加圧することにより、用紙にトナー像を定着させる。
給紙部26は、複数(図1では三段)の給紙トレイを有する。給紙トレイには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類ごとに収容される。
用紙搬送部27は、給紙部26又は給紙装置10から給紙された用紙を画像形成部24に搬送する。画像形成部24の二次転写部を用紙が通過する際、中間転写ベルト上のトナー像が用紙の一方の面(表面)に一括して二次転写され、定着部25において定着処理が施される。画像が形成された用紙は、排紙ローラーにより機外に排紙される。用紙の両面に画像を形成する場合は、表面に画像が形成された用紙が裏面用搬送路に搬送され、反転した状態で画像形成部24に搬送される。
図3は、給紙装置10の要部である給紙ユニット10A〜10Cを示す斜視図である。図3では、吸着搬送部12を用紙搬送方向下流側に矢印Z分だけずらして示している。図4は、図3におけるIII−III矢視断面図である。以下において、「用紙搬送方向下流側」を「前端側」、「用紙搬送方向上流側」を「後端側」と称することもある。
図3、4に示すように、それぞれの給紙ユニット10A〜10Cは、用紙収容部11、吸着搬送部12、浮上エアー送風部13、分離エアー送風部14、出口ローラー部15、及びガイド部16等を備える。
用紙収容部11は、用紙載置台111、前端規制部材112、後端規制部材113、側端規制部材114、115を有し、大量の用紙を収容する。例えば、給紙ユニット10Aの用紙収容部11には1300枚、給紙ユニット10B、10Cの用紙収容部11にはそれぞれ1850枚、全体として5000枚程度の用紙が収容される。用紙収容部11は、それぞれガイドレールによって給紙装置10から引き出し可能となっている。
用紙載置台111は、載置されている用紙束SSの上端面(最上位の用紙)が常に一定の位置となるように昇降可能となっている。用紙載置台11は、用紙の補給時には、最下部まで下降する。用紙載置台111の昇降動作は、制御部100によって制御される。
前端規制部材112は、用紙載置台11の前端に固定され、用紙束SSの前端位置を規制する。
後端規制部材113は、用紙搬送方向に移動可能に構成され、用紙束SSの用紙長に対応して配置される。後端規制部材113は、用紙束SSを後端側から軽く押圧して、用紙束SSの後端位置を規制する。後端規制部材113は、浮上エアー送風部13又は分離エアー送風部14の送風により用紙が浮上した場合も含めて常に用紙の後端位置を規制できるような高さと形状を有する。
後端規制部材113には、用紙載置台111に積載された用紙束SSの最上部の高さを検知する用紙高さ検出部184が配置される。この用紙高さ検出部184の検出結果に基づいて、制御部100は、用紙載置台111の昇降動作を制御する。
側端規制部材114、115は、用紙幅方向に移動可能に構成され、用紙束SSの用紙幅に対応して配置される。側端規制部材114、115は、用紙束SSを用紙幅方向両側から軽く押圧して、用紙束SSの側端位置を規制する。
側端規制部材114、115は中空構造を有し、内部に浮上エアー送風部13が配置される。側端規制部材114、115は、内面(用紙束SSに当接する面)の上部に、浮上エアー送風部13から送風されたエアーの送風口114a、115aを有する。送風口114a、115aは、用紙搬送方向において、吸着搬送部12と少なくとも一部が重なるように配置される。
吸着搬送部12は、用紙幅方向に並設された第1の吸着搬送部12A、第2の吸着搬送部12B、第3の吸着搬送部12C、及び第4の吸着搬送部12Dを有し、用紙載置台111の上方に配置される。第1の吸着搬送部12A〜第4の吸着搬送部12Dは、ほぼ同様の構成を有するので、図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にA、B、C、又はDを添えて示すこととする。
吸着搬送部12の詳細な構成を図5に示す。図5は、吸着搬送部12の下方斜視図である。図5に示すように、吸着搬送部12は、無端状の搬送ベルト121及び搬送ベルト121の内部に配置されるエアー吸引部122を有する。
搬送ベルト121は、全面にわたって多数の吸引孔121aを有する。搬送ベルト121は、エアー吸引部122の用紙搬送方向上流側に設けられた大径ローラー123と、前方に設けられた二つの小径ローラー124、125(区別する場合は、「上側小径ローラー124」、「下側小径ローラー125」と称する)に巻回される。大径ローラー123及び小径ローラー124、125は、巻回される搬送ベルト121が横ずれしないように、太鼓状(クラウン状)に形成される。さらには、大径ローラー123及び小径ローラー124、125は、軸方向両端部の周縁に鍔を有するようにしてもよい。
大径ローラー123A〜123Dは、それぞれの搬送ベルト121A〜121Dに対応して、共通のローラー軸123aに取り付けられる。ローラー軸123aは、動力伝達機構(図示略)を介して駆動モーターに接続される。制御部100が駆動モーターを駆動させることに伴い、大径ローラー123が回転し、搬送ベルト121が一定の方向に走行する。
上側小径ローラー124A〜124Dは、それぞれの搬送ベルト121A〜121Dに対応して、共通のローラー軸124aに取り付けられる。大径ローラー123の最上部の位置と上側小径ローラー124の最上部の位置は同じである。上側小径ローラー124は、搬送ベルト121の走行に従動して回転する。
外側の搬送ベルト121A、121Dが巻回される下側小径ローラー125A、125Dは、それぞれローラー軸125a、125cに取り付けられる。大径ローラー123の最下部の位置と下側小径ローラー125の最下部の位置は同じである。すなわち、搬送ベルト121A、121Dによる用紙の搬送面は水平面となる。下側小径ローラー125A、125Dは、搬送ベルト121の走行に従動して回転する。
内側の搬送ベルト121B、121Cが巻回される下側小径ローラー125B、125Cは、共通のローラー軸125bに取り付けられる。また、大径ローラー123Bと下側小径ローラー125Bの間、大径ローラー123Cと下側小径ローラー125Cの間には中間支持ローラー128が配置される。
中間支持ローラー128の最下部の位置は、大径ローラー123B、123Cの最下部の位置とほぼ同じであり、下側小径ローラー125B、125Cの最下部の位置は、中間支持ローラー128の最下部の位置よりも高い。すなわち、搬送ベルト121B、121Cによる用紙の搬送面は、大径ローラー123から中間支持ローラー128に至る領域では水平面となり、中間支持ローラー128から下側小径ローラー125B、125Cに至る領域では用紙搬送方向下流側に向かって上方に傾斜する傾斜面となる。下側小径ローラー125B、125C、及び中間支持ローラー128は、搬送ベルト121の走行に従動して回転する。
エアー吸引部122は、搬送ベルト121A〜121Dを貫通して装置奥側(第1の吸着搬送部12A側)に延び、搬送ベルト121A〜121Dに対応する部分の下面に吸引口を有する吸引ダクト122aと、吸引ダクト122aの最も奥側に配置される吸引ファン(図示略)を有する。吸引ファンが作動すると、吸引ダクト122a内が負圧となり、吸引孔121aを介して用紙が搬送ベルト121に吸引され、吸着する。吸引ファンの動作は、制御部100によって制御される。
吸着搬送部12の前端側では、第1の吸着搬送部12A及び第4の吸着搬送部12Dによる搬送面に対して、第2の吸着搬送部12B及び第3の吸着搬送部12Cによる搬送面が上方に位置することになる。このように、本実施の形態では、第1の吸着搬送部12A〜第4の吸着搬送部12Dによる用紙の搬送面の位相をずらすことにより、1枚目の用紙に、上に凸状のコルゲーションを形成する。2枚目の用紙にエアー吸引部122の吸引力が及ばないようにすれば、2枚目の用紙S2の平坦形状は保持されるので、1枚目の用紙と2枚目の用紙との紙間(分離エアーの風路)が拡がる。
すなわち、本実施の形態では、第1〜第4の吸着搬送部12A〜12Dによって、用紙のコルゲーションを形成するコルゲーション形成部が構成される。なお、コルゲーション形成部は、搬送ベルトに吸着した用紙を上又は下に押圧する押圧部材を設ける等、その他の手法によって実現することもできる。
吸着搬送部12には、用紙が搬送ベルト121に吸着しているか否かを検出する吸着状態検出部181が配置される。吸着状態検出部181は、例えば検出フラップ181aと透過型の光センサー(フォトインタラプター)181bで構成される。検出フラップ181aは、例えば大径ローラー123Bと大径ローラー123Cの間に配置される。光センサー181bは、発光部(図示略)と受光部(図示略)を有し、受光部に入射した光の強度を検知する。
用紙が搬送ベルト121に吸着していない状態において、検出フラップ181aは、一端側が搬送ベルト121の搬送面よりも下方に突出し、他端側が光センサー181bの発光部から出射した光を遮断しない位置となる。一方、用紙が搬送ベルト121に吸着している状態において、検出フラップ181aは、一端側が搬送ベルト121の搬送面まで押し上げられ、他端側が光センサー181bの発光部から出射した光を遮断する位置となる。光センサー181bで検知された光の強度に基づいて、検出フラップ181aの位置を検出でき、したがって、用紙が搬送ベルト121に吸着しているか否かを判断することができる。ただし、吸着状態検出部181は、搬送ベルト121に吸着している用紙が1枚目の用紙であるか2枚目の用紙であるかを判別することはできない。
なお、吸着状態検出部181は、これに限定されるものではなく、用紙が搬送ベルト121に吸着しているか否かを検出できる構成であればよい。
さらに、給紙装置10は、用紙搬送方向における前記搬送ベルトの搬送面の範囲内の所定の位置(例えば用紙搬送方向略中央)に配置され、1枚目の用紙の後端が所定の位置を通過したことを検出する用紙後端検出部を備える。「所定の位置」とは、用紙搬送方向における搬送ベルト121の所定の位置から上流端までの領域に2枚目の用紙が吸着したときに、2枚目の用紙が搬送ベルト121に十分に吸着される、すなわち2枚目の用紙の搬送ベルト121への吸着状態が保持されることとなる位置である。
1枚目の用紙の後端が所定の位置を通過した時点で、2枚目の用紙は搬送ベルト121に十分に吸着しているので、このタイミングで浮上エアーを停止させても、2枚目の用紙の搬送ベルト121への吸着状態は保持される。すなわち、1枚目の用紙の後端が所定の位置(用紙後端検出部の用紙搬送方向における位置)を通過したタイミングが、2枚目の用紙を搬送ベルト121へ吸着させるための浮上エアーの送風を停止させるべき最適のタイミングとなる。この最適なタイミングで浮上エアーの送風を停止させることにより、1枚目の用紙の搬送中に2枚目の用紙が搬送ベルトに吸着することに伴う重送の発生を防止することができる。
本実施の形態では、用紙後端検出部は、搬送ベルト121上における用紙の搬送状態を検出する搬送状態検出部183で構成される。搬送状態検出部183は、例えば内側の搬送ベルト121B、121Cの間に、検出子が搬送ベルト121に吸着した用紙に近接するように配置される。
搬送状態検出部183には、例えば光学式マウスの技術を適用できる。すなわち、搬送状態検出部183は、発光部と、検出子としての受光部(イメージセンサー)を有し、搬送ベルト上の用紙からの反射光を元に得られる新旧の画像情報の変化によって、搬送ベルト121に吸着している用紙の搬送状態(搬送されているか停止しているか)を検出する。
また例えば、搬送状態検出部183には、機械式マウスの技術を適用することもできる。この場合、搬送状態検出部183は、検出子としての回転体(例えばローラーやボール)を有し、回転体の回転状況によって、搬送ベルト121に吸着している用紙の搬送状態を検出する。
1枚目の用紙の後端が搬送状態検出部183の直下を通過していないときは、検出対象は1枚目の用紙であるので、搬送状態検出部183は用紙が搬送されていることを検出する。一方、1枚目の用紙の後端が搬送状態検出部183の直下を通過した後は、検出対象は2枚目の用紙となるので、搬送状態検出部183は用紙が停止していることを検出する。つまり、搬送状態検出部183の検出結果が「搬送」から「停止」に切り替わるタイミングが、1枚目の用紙の後端が所定の位置である搬送状態検出部183の直下を通過したタイミング、すなわち浮上エアーの送風を停止させるべき最適なタイミングとなる。
このように、搬送状態検出部183によれば、用紙の後端が所定の位置を通過したことを、簡易な構成で容易に検出することができる。
浮上エアー送風部13は、送風ファン131及び導風路132を有する。浮上エアー送風部13は、側端規制部材114、115のそれぞれの内部に配置される。図3では、側端規制部材115の内部に配置される浮上エアー送風部13だけを図示している。送風ファン131は、例えば用紙のサイズ、紙質、坪量等で風量を制御し、最適な風量で送風できるようになっている。送風ファン131の動作は、制御部100によって制御される。
側端規制部材115の内部に配置された浮上エアー送風部13の導風路132は、送風口115aに連通する。側端規制部材114の内部に配置された浮上エアー送風部(図示略)の導風路(図示略)は、送風口114aに連通する。浮上エアー送風部13は、側端規制部材114、115の内部に配置されているので、用紙のサイズが変更された場合でも、側端規制部材114、115の移動に伴い、浮上エアー送風部13も一緒に移動する。
浮上エアー送風部13において、送風ファン131が作動すると、浮上エアーが上向きに送風され、導風路132で90°向きを変えられる。そして、浮上エアーは、送風口114a、115aを介して、用紙幅方向両側から用紙束SSの上部に送風される。これにより、用紙束SSの上位数枚の用紙が浮上する。
分離エアー送風部14は、送風ファン141及び導風路142を有する。分離エアー送風部14は、前端規制部材112の用紙搬送方向下流側に配置される。送風ファン141は、例えば用紙のサイズ、紙質、坪量等で風量を制御し、最適な風量で送風できるようになっている。送風ファン141の動作は、制御部100によって制御される。
分離エアー送風部14は、風向切替板(図示略)を有し、吸着搬送部12の前端近傍と、用紙束SSの前端近傍とに、エアーの送風方向を切り替え可能となっていてもよい。この場合、分離エアー送風部14は、浮上エアー送風部13による浮上エアーの送風が行われるときには用紙束SSの前端近傍に浮上エアーの送風を行い(第1の送風)、浮上エアー送風部13による浮上エアーの送風が停止されると吸着搬送部12の前端近傍に分離エアーの送風を行う(第2の送風)。つまり、分離エアー送風部14は、浮上エアー送風部としても機能する。
分離エアー送風部14において、送風ファン141が作動すると、導風路142の送風口142aを介して、用紙束SSの前端近傍、又は吸着搬送部12の前端近傍にエアーが送風される。用紙束SSの前端近傍に浮上エアーの送風を行うことにより、用紙束SSの上位数枚の用紙を効率よく浮上させることができる。また、吸着搬送部12の前端近傍に分離エアーの送風を行うことにより、搬送ベルト121に吸着した複数枚の用紙から2枚目以降の用紙を分離させ、1枚目の用紙だけを搬送ベルト121に吸着させて搬送することができる。
出口ローラー部15は、上側搬送ローラー151と上側搬送ローラー151に当接する下側搬送ローラー152を有する。上側搬送ローラー151は駆動ローラーであり、下側搬送ローラー152が従動ローラーである。出口ローラー部15は、吸着搬送部12で搬送されてきた用紙を、上側搬送ローラー151と下側搬送ローラー152とで狭持して、用紙搬送方向下流側に送り出す。
ガイド部16は、上側ガイド板161及び下側ガイド板162を有し、吸着搬送部12によって搬送されてきた用紙を出口ローラー部15に案内する。上側ガイド板161と下側ガイド板162とによって形成された間隙を用紙が搬送される。
出口ローラー部15の用紙搬送方向上流側には用紙検出部182(いわゆるフィードセンサー)が配置される。用紙検出部182は、例えば反射型の光センサーで構成され、受光した反射光の強度に基づいて、用紙の有無を検出する。用紙検出部182によって用紙が出口ローラー部15に進入し始めることを検出できる。また、出口ローラー部15における用紙の搬送速度と用紙サイズに基づいて、出口ローラー部15からの用紙の排出タイミングを算出することができる。用紙検出部182によって、紙ジャム等の給紙不良を検出することができる。
なお、出口ローラー部15の用紙搬送方向下流側に、出口ローラー部15から用紙が排出されたことを検出するための用紙検出部を配置するようにしてもよい。
本実施の形態では、高速化に対応すべく、1枚目の用紙の搬送中に、2枚目の用紙を搬送ベルト121に吸着させるための浮上エアーの送風を開始する。そして、1枚目の用紙の後端がある程度吸着搬送部12内に進入して所定の位置(搬送状態検出部183の位置)を通過した時点、すなわち、2枚目の用紙が搬送ベルト121に十分に吸着したと判断できる時点で、浮上エアーの送風を停止させる。
図6は、給紙装置10における給紙処理の一例を示すフローチャートである。図7は、給紙装置10の各ブロックの給紙時の動作を示すタイミングチャートである。
図6、7に示す給紙処理は、例えば、画像形成装置20から給紙開始情報が入力されることに伴い、CPU101がROM102に格納されている所定のプログラムを実行することにより実現される。なお、分離エアー送風部14は、吸着搬送部12の前端近傍と、用紙束SSの前端近傍とに、エアーの送風方向を切り替え可能となっているものとする。
ステップS101において、制御部100は、エアー吸引部122を制御してエアーによる吸引を開始させる。エアー吸引部122は、給紙処理が終了するまで常時エアーによる吸引を行う。
ステップS102において、制御部100は、浮上エアー送風部13を制御して用紙束SSの上部側方に浮上エアーを送風させる。また、制御部100は、分離エアー送風部14を制御して用紙束SSの上部前方に浮上エアーを送風させる(図7のタイミングt1)。用紙収容部11に収容された用紙束SSの上位数枚の用紙は、自重に抗して浮上する。浮上した用紙は、エアー吸引部122によって吸引され、搬送ベルト121に吸着する。
ステップS103において、制御部100は、吸着状態検出部181の検出結果に基づいて、用紙が搬送ベルト121に吸着しているか否かを判定する。用紙が搬送ベルト121に吸着すると、吸着状態検出部181において用紙の吸着が検出される(図7のタイミングt2)。用紙が搬送ベルト121に吸着している場合(ステップS103で“YES”)、処理はステップS104に移行する。用紙が搬送ベルト121に吸着していない場合(ステップS103で”NO”)、搬送ベルト121への用紙の吸着が検出されるまで待機する。ただし、浮上エアーの送風が開始されてから所定時間経過しても搬送ベルト121への用紙の吸着が検出されない場合は、不具合が生じていると判断できるので、給紙処理を終了する。
ステップS104において、制御部100は、浮上エアー送風部13を制御して浮上エアーの送風を停止させる。また、制御部100は、分離エアー送風部14を制御して送風方向を切り替え、吸着搬送部12の前端近傍に分離エアーを送風させる(図7のタイミングt3)。
ステップS105において、制御部100は、用紙の搬送動作を開始させる。具体的には、制御部100は、吸着搬送部12を制御して、搬送ベルト121を走行させる。また、制御部100は、出口ローラー部15を制御して、上側搬送ローラー151を回転させる(図7のタイミングt4)。搬送ベルト121が走行することにより、1枚目の用紙は搬送ベルト121に吸着した状態で搬送される。搬送状態検出部183では、用紙が搬送されていることが検出される。
このとき、分離エアー送風部14によって、1枚目の用紙と2枚目の用紙との紙間に分離エアーが送風される。1枚目の用紙は、エアー吸引部122の吸引力によって搬送ベルト121への吸着状態が保持されるが、2枚目以降の用紙は、1枚目の用紙から分離され、用紙の自重によって沈下して用紙束SSに戻る。
用紙の搬送動作が開始されると、程なく1枚目の用紙はガイド部16に進入し、用紙検出部182において検出される(図7のタイミングt5)。用紙検出部182における用紙の検出から所定時間経過して、1枚目の用紙が出口ローラー部15に到達すると、搬送ベルト121の走行は停止され、出口ローラー部15によって用紙の搬送が行われる(図7のタイミングt6)。
ステップS106において、制御部100は、所定長の用紙の搬送が行われたか否かを判定する。「所定長」とは、例えば用紙の後端が吸着搬送部12に進入するのに要する長さである。用紙の搬送長は、例えば出口ローラー部15の駆動時間に基づいて算出される。1枚目の用紙が所定長搬送された場合(ステップS106で”YES”)、処理はステップS107に移行する。1枚目の用紙が所定長搬送されていない場合(ステップS106で”NO”)、所定長の用紙の搬送が行われるまで待機する。
ステップS107において、制御部100は、2枚目の用紙を搬送ベルト121に吸着させるため、浮上エアー送風部13を制御して用紙束SSの上部側方に浮上エアーを送風させる。また、制御部100は、分離エアー送風部14を制御して用紙束SSの上部前方に浮上エアーを送風させる(図7のタイミングt7)。搬送中の1枚目の用紙に重ねて2枚目の用紙が搬送ベルト121に吸着する。1枚目の用紙の搬送が進行するにつれて、2枚目の用紙が表面に現れて搬送ベルト121に直接吸着していく。
ステップS108において、制御部100は、出口ローラー部15は駆動されているか否かを判定する。出口ローラー部15が駆動されている場合、1枚目の用紙は搬送中であるため、用紙の後端が所定の位置(搬送状態検出部183の位置)を通過しうる、すなわち浮上エアーの送風を停止させるタイミングとなり得る。この場合(ステップS108で“YES”)、処理はステップS109に移行する。
一方、出口ローラー部15が駆動されていない場合、レジスト動作中である等、用紙は搬送中でないことになるので、浮上エアーの送風を停止させるタイミングになり得ない。この場合(ステップS108で“NO”)、出口ローラー部15が駆動されるまで待機する。
ステップS109において、制御部100は、搬送状態検出部183の検出結果に基づいて、1枚目の用紙の後端が所定の位置を通過したか否かを判定する。搬送状態検出部183の検出結果が「搬送」から「停止」に切り替わった場合(図7のタイミングt8)、検出対象が2枚目の用紙に移行した、すなわち1枚目の用紙の後端が所定の位置を通過したことになる。この場合(ステップS109で“YES”)、2枚目の用紙は搬送ベルト121に十分に吸着していると判断できるので、処理はステップS110に移行する。なお、搬送状態検出部183によって用紙の停止が検出された後も、出口ローラー部15によって1枚目の用紙は搬送ベルト121上を搬送される。
一方、搬送状態検出部183によって用紙の搬送が検出されている場合、検出対象は1枚目の用紙であり、1枚目の用紙の後端が所定の位置を通過していないことになる。この場合(ステップS109で“NO”)、2枚目の用紙は搬送ベルト121に十分に吸着していないと判断できるので、処理はステップS108に移行する。
ステップS110において、制御部100は、浮上エアー送風部13を制御して浮上エアーの送風を停止させる。また、制御部100は、分離エアー送風部14を制御して送風方向を切り替え、吸着搬送部12の前端近傍に分離エアーを送風させる(図7のタイミングt9)。
このように、制御部100は、出口ローラー部15によって用紙が搬送されている場合にのみ、用紙の搬送状態が搬送から停止に切り替わることに伴い、浮上エアーの送風を停止させる。言い換えると、制御部100は、出口ローラー部15において用紙の傾きを解消するためのレジスト動作が行われたり、先に搬送された用紙が搬送経路上にあるために1枚目の用紙の搬送が中断されたりして、出口ローラー部15によって用紙が搬送されていない場合には、用紙の搬送状態が搬送から停止に切り替わっても、浮上エアーの送風を停止させない。
これにより、出口ローラー部15によって用紙が搬送されていない場合に浮上エアーの送風が停止して、2枚目の用紙の搬送ベルト121への吸着が阻害されるのを防止することができる。
なお、図6のステップS107〜S109の処理が行われている際に、吸着検出部181によって搬送ベルト121への用紙の吸着が検出されなくなった場合には、その時点で浮上エアーを停止させるのが好ましい。搬送ベルト121に用紙が吸着していない場合は、搬送状態検出部183によって用紙の搬送状態の変化を検出できないためである。
ステップS111において、制御部100は、次の用紙の給紙要求があるか否かを判定する。次の用紙の給紙要求がある場合(ステップS111で“YES”)、処理はステップS105に移行し、搬送ベルト121に吸着している用紙の搬送が行われる。次の用紙の給紙要求がない場合(ステップS111で”NO”)、給紙処理は終了となる。
このように、本実施の形態に係る給紙装置10は、多数枚の用紙を収容する用紙収容部(11)と、全面に複数の吸引孔(121a)を有し、用紙収容部(11)に収容されている用紙を吸着して搬送する無端状の搬送ベルト(121)と、搬送ベルト(121)に内包され、吸引孔(121a)を介して用紙収容部(11)に収容されている用紙を吸引し、搬送ベルト(121)に吸着させるエアー吸引部(122)と、用紙収容部(11)に収容されている用紙に浮上エアーを送風して用紙を浮上させる浮上エアー送風部(浮上エアー送風部13、分離エアー送風部14)と、用紙搬送方向における搬送ベルト(121)の搬送面の範囲内の所定の位置に配置され、1枚目の用紙の後端が所定の位置を通過したことを検出する用紙後端検出部(搬送状態検出部183)と、浮上エアー送風部(13、14)における浮上エアーの送風動作を制御する制御部(100)と、を備える。
そして、制御部(100)は、1枚目の用紙が搬送ベルト(121)上を搬送されているときに2枚目の用紙を浮上させるための浮上エアーを送風させる(図6のステップS107、図7のタイミングt7)とともに、用紙後端検出部(183)の検出結果に基づいて、2枚目の用紙が搬送ベルト(121)に吸着したタイミング(図7のタイミングt8)で、浮上エアーの送風を停止させる(ステップS109、S110)。
給紙装置10によれば、1枚目の用紙の後端が所定の位置を通過するタイミング、すなわち2枚目の用紙が搬送ベルト121に十分に吸着したタイミングを直接的に検出することができる。したがって、この最適なタイミングで浮上エアーの送風を停止させるという極めて簡単な制御により、1枚目の用紙の搬送中に2枚目の用紙が搬送ベルト121に吸着することに伴う重送の発生を防止することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、搬送状態検出部183を、搬送ベルト121に用紙が吸着しているか否かを検出できる構成とし、吸着状態検出部181の機能を兼用させるようにしてもよい。これにより、部品点数が減少するので、設計上の自由度が高まるとともに、製造コストを低減することができる。
また例えば、搬送ベルト121の数は実施の形態で示したように4つに限定されず、給紙装置10は搬送ベルト121を少なくとも1つ備えていればよい。
また例えば、画像形成装置20の給紙部26に、給紙装置10の構成を適用することもできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 画像形成システム
10 給紙装置
10A、10B、10C 給紙ユニット
100 制御部
11 用紙収容部
111 用紙載置台
112 前端規制部材
113 後端規制部材
114、115 側端規制部材
12 吸着搬送部
12A〜12D 第1の吸着搬送部〜第4の吸着搬送部
121 搬送ベルト
122 エアー吸引部
123 大径ローラー
124 上側小径ローラー
125 下側小径ローラー
13 浮上エアー送風部
131 送風ファン
132 導風路
14 分離エアー送風部
141 送風ファン
142 導風路
15 出口ローラー部
151 上側搬送ローラー
152 下側搬送ローラー
16 ガイド部
161 上側ガイド板
162 下側ガイド板
181 吸着状態検出部
182 用紙検出部
183 搬送状態検出部
20 画像形成装置
21 画像読取部
22 操作表示部
23 画像処理部
24 画像形成部
25 定着部
26 給紙部
27 用紙搬送部
28 制御部

Claims (9)

  1. 多数枚の用紙を収容する用紙収容部と、
    全面に複数の吸引孔を有し、前記用紙収容部に収容されている用紙を吸着して搬送する無端状の搬送ベルトと、
    前記搬送ベルトに内包され、前記吸引孔を介して前記用紙収容部に収容されている用紙を吸引し、前記搬送ベルトに吸着させるエアー吸引部と、
    前記用紙収容部に収容されている用紙に浮上エアーを送風して用紙を浮上させる浮上エアー送風部と、
    用紙搬送方向における前記搬送ベルトの搬送面の範囲内の所定の位置に配置され、1枚目の用紙の後端が前記所定の位置を通過したことを検出する用紙後端検出部と、
    前記浮上エアー送風部における浮上エアーの送風動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、1枚目の用紙が前記搬送ベルト上を搬送されているときに2枚目の用紙を浮上させるための浮上エアーを送風させるとともに、前記用紙後端検出部の検出結果に基づいて、2枚目の用紙が前記搬送ベルトに吸着したタイミングで、浮上エアーの送風を停止させることを特徴とする給紙装置。
  2. 前記用紙後端検出部は、前記搬送ベルト上における用紙の搬送状態を検出する搬送状態検出部を含み、
    前記制御部は、用紙の搬送状態が搬送から停止に切り替わることに伴い、浮上エアーの送風を停止させることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
  3. 前記搬送ベルトによって搬送されてきた用紙を、さらに用紙搬送方向下流側へ送り出す出口ローラー部を備え、
    前記搬送ベルトは、用紙が前記出口ローラー部に到達した後、走行を停止し、
    前記制御部は、前記出口ローラー部によって用紙が搬送されている場合に、用紙の搬送状態が搬送から停止に切り替わることに伴い、浮上エアーの送風を停止させることを特徴とする請求項2に記載の給紙装置。
  4. 前記搬送ベルトに用紙が吸着していることを検出する吸着状態検出部を備え、
    前記制御部は、前記吸着状態検出部によって用紙の吸着が検出されない場合に、浮上エアーの送風を停止させることを特徴とする請求項2又は3に記載の給紙装置。
  5. 前記搬送状態検出部が、前記吸着状態検出部としての機能を兼用することを特徴とする請求項4に記載の給紙装置。
  6. 前記搬送状態検出部は、前記搬送ベルト上の用紙からの反射光を元に得られる画像情報の変化によって、当該用紙の搬送状態を検出することを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の給紙装置。
  7. 前記搬送状態検出部は、前記搬送ベルト状の用紙に当接する回転体を有し、前記回転体の回転状況によって、当該用紙の搬送状態を検出することを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の給紙装置。
  8. 前記浮上エアー送風部は、前記用紙収容部に収容されている用紙に対して用紙搬送方向下流側から浮上エアーを送風する第1の送風態様と、前記搬送ベルトに吸着した用紙に対して用紙搬送方向下流側から分離エアーを送風する第2の送風態様と、に送風態様を切り替え可能な分離エアー送風部を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の給紙装置。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の給紙装置と、
    前記給紙装置に接続され、前記給紙装置から給紙された用紙に対して画像を形成する画像形成装置と、を備えることを特徴とする画像形成システム。
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