JP2015015946A - 酸素ガス置換包装又は酸素ガス置換貯蔵を用いたマグロ類等の筋肉の冷蔵、冷凍、解凍、貯蔵法、並びに酸素ガス置換包装されたマグロ類等の筋肉 - Google Patents

酸素ガス置換包装又は酸素ガス置換貯蔵を用いたマグロ類等の筋肉の冷蔵、冷凍、解凍、貯蔵法、並びに酸素ガス置換包装されたマグロ類等の筋肉 Download PDF

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Abstract

【課題】マグロ類等筋肉の色調を長期間改善・維持すると共に、筋肉の復元を促進し、ドリップの発生を抑制し、テクスチャーを向上させる解凍・保存方法を提供する。
【解決手段】マグロ類等筋肉のブロックまたは切り身を20%以上、好ましくは50%以上より好ましくは80%以上の酸素(残部窒素)置換貯蔵によって、冷凍・解凍後又は貯蔵時の色調を改善・維持すると共に、解凍後の筋肉組織構造の復元を促し、ドリップ流出を抑制し、テクスチャーを向上させる冷凍マグロ類等筋肉の冷蔵、冷凍および解凍方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、マグロ類等の筋肉の酸素ガス置換包装又は酸素ガス置換貯蔵を用いた冷凍・貯蔵法に関する。
冷凍まぐろ肉は漁獲された時の鮮度・品質を維持したまま長期間保存されるが、解凍後に急速に進行する色調の褐変、ドリップ流出、肉質軟化等による品質劣化が原因となり、量販店や小売店での商品の大量廃棄の発生が問題となっている。まぐろ肉は、解凍後の肉質変化が極端に速く、高品質な状態を長期間維持することは極めて困難であり、これまでに多くの提案がなされているが、有効な品質保持技術は確立されていないのが現状である。
マグロ類は鮮度・品質を維持するため漁獲直後に急速冷凍されるが、少しでも鮮度が落ちたり、凍結貯蔵が適切に行われないと褐変が進むことから、市場価値を低下させる原因となる。これは、酸素が結合したミオグロビンのヘムには2価鉄イオンが結合しており赤色を示すが、この鉄イオンが3価に酸化されたミオグロビン(メトミオグロビン)が褐色を示すからである。マグロ類筋肉に含まれるミオグロビンは還元型、オキシ型、メト型の3種類の状態があり、その量比によって赤色と褐色の程度が異なる (非特許文献1,非特許文献2)。
ミオグロビンの酸化に影響する主要な要因はpH、塩濃度、酸素分圧および温度であることが報告され(非特許文献3)、凍結貯蔵温度に関しては多くの知見が得られている。凍結貯蔵温度が低いほどメトミオグロビンの生成が抑制されることが分かり、現在、遠洋まぐろ延縄で漁獲されたマグロ類は−50℃以下の超低温で貯蔵して流通している。尾藤の研究(非特許文献4)によると、魚肉を−3〜−10℃の間の温度域で4日間凍結貯蔵すると、魚肉の表面では−4℃付近、内部では−7℃付近において変色が最も早いことから、凍結・解凍中に0℃〜−10℃の温度域を通過する間にメト化が生じて褐変は進行する。この理由は、解凍中の組織内で塩濃度が局所的に上昇することが原因の一つであると考えられている(非特許文献2)。解凍中にこの温度帯を素早く通過しミオグロビンのメト化の進行を抑えることは重要であるが、解凍速度が早すぎると解凍硬直が生じることから、ミオグロビンのメト化進行を抑制し、且つ解凍硬直の発生をも抑制する解凍法が必要である。
マグロ類、他の魚介類、鯨肉、食肉などのメトミオグロビンの測定は、ミオグオロビンを含む水溶性成分を水または緩衝液で抽出し、ミオグロビン特有の吸光度を測定することによって,還元型,オキシ型およびメト型ミオグロビンの混合割合を算出する。貯蔵中の筋肉における色調の褐変の分析のため、抽出された水溶液や筋肉ホモジネート、ミンチ肉などが一般に用いられるが、このような方法では空気との接触や光反応によってミオグロビンのメト化、酵素反応および脂質酸化が進行するので、貯蔵中の筋肉中で生じる酸化・還元反応が同じ条件で進行する根拠がない。そのため、貯蔵中の筋肉を直接分析試料に用いることによって、貯蔵中の色調の褐変や肉質劣化を評価する必要がある。
魚肉を凍結点以下におくと魚肉に含まれる水が次第に凍結し、筋繊維内部で氷結晶を生成するが、解凍時に細胞内に吸収され元の形に近い形に復元するといわれている。魚肉組織の解凍時の復元についてマサバを用いて検討がなされ、凍結前の鮮度低下および貯蔵温度の上昇に伴い、復元が低下することが示された(非特許文献5)。
水産物のガス置換貯蔵は、低温貯蔵と併用することにより主に細菌の増殖抑制、脂質酸化の抑制、肉色の保持を目的に多くの検討が行われ、加工品ではシェルフライフの延長に効果があることが示されているが(非特許文献6)、生鮮および冷凍水産物ではほとんど実用化されていない。
生鮮マグロ類の品質保持技術については、ガス置換包装による品質保持効果について検討がなされ、酸素透過性の小さい包装資材を用いて酸素・窒素混合ガス置換包装を行ったところ、酸素濃度0.1%未満ではミオグロビンのメト化の進行が抑制され、4%もしくは9%で最も早く進行し、酸素濃度が70%では鮮赤色の発色が強まることが示され、鮮やかな発色の実現という点では優れている方法であるが、貯蔵5日以降では急速にメト化が進み、臭気も強くなるため、品質保持効果については、酸素濃度0.1%未満が最も優れていると、結論付けている(非特許文献7)。
冷凍マグロ類のガス置換包装については、アルミ脱気包装を行い2℃で保存するとミオグロビンのメト化の進行が抑制されることが示されたが、冷凍貯蔵中のアルミ脱気包装は劣化もしくは差が認められなかったことから、実用化には至らなかった(非特許文献8)。
また、ドリップを減らす目的で、生鮮魚肉の急速凍結前に冷風乾燥したのち、塩水に浸漬して水戻ししてから、酸素ガスなどを用いて包装する方法がある(特許文献1)。解体、内臓除去処理、切断整形、冷風乾燥およびガス置換の作業工程によって、鮮度低下や死後硬直が進行することから、筋肉を死後硬直前の高鮮度な状態に維持することは困難である。また、通常、遠洋延縄漁業で漁獲されたマグロ類は船上で鰓と内臓を除去し,急速凍結されるが、船上で切断整形、冷風乾燥およびガス置換の作業を行うことは困難であり、冷凍マグロ類には適さない。また,凍結前のロインまたはサク取りされたまぐろ肉を真空状態で減圧し、次いで酸素ガスを流入させ常温に戻し、酸素ガスを供給加圧し、発色後に冷凍保管する処理保存方法および解凍時のドリップの発生を少なくするまぐろ肉の保存方法が報告された(特許文献2)。この発明は凍結時に特別な減圧加圧処理が必要とされ、一般的に流通している冷凍まぐろ肉の色調改善およびドリップ流出量を低減する効果はない。
さらに、冷凍まぐろの色調改善を目的とし、炭酸(二酸化炭素)ガスと酸素ガスとを1:9〜4:6の割合で混合した混合ガスを凍結まぐろ肉に封入し凍結貯蔵する方法があるが(特許文献3)、二酸化炭素はミオグロビンのオキシ化を阻害することが知られており、色調改善のための技術として適さない。また、非特許文献9には、凍結メバチを20%から100%の酸素ガス(残窒素ガス)置換包装し、5℃で15時間解凍後のメト化ミオグロビンの割合を測定している。酸素ガスが60%以上になると必ずしも酸素が多いほど保色に良いという事ではないと結論づけており、実用技術には至らなかった。また、5℃で凍結まぐろ肉を解凍すると、解凍時に硬直が発生する場合があり、0℃〜4℃の範囲で解凍することが望ましい。
凍結されたまぐろ肉の解凍方法および解凍装置に関しては多数の方法が開示されている。例えば、凍結されたまぐろを-8℃〜-15℃で1日〜10日間保管することによって解凍時の硬直(解凍硬直)およびドリップ流出が抑制される解凍方法が報告された(特許文献4)。この方法は、解凍硬直の防止法に関する既報(非特許文献10、非特許文献11、非特許文献12)と同じく解凍硬直を防止する方法として優れているが、-8℃〜-15℃で貯蔵中にミオグロビンのメト化が進行し、条件によっては色調の著しい劣化を伴うことが知られている(非特許文献12)。その他,溶液槽内にまぐろ肉等を浸漬し、溶液槽に所定の周波数の振動を与えることにより解凍する方法(特許文献5)、水産物の高周波照射とジュール熱を組み合わせた解凍装置(特許文献6)、特許文献7には、冷凍魚を海水中でバブリング処理する解凍法および解凍装置等が報告されているが、いずれの方法も、ミオグロビンのメト化を抑制する方法ではないので、肉色の褐変は避けられない。
従来から、抗酸化物質等を養殖ブリ類に給餌して、血合筋の肉色改善を行う多数の方法が開示されている。例えば、特許文献8には、トウガラシ、緑茶、チョウジ等を含む魚類飼料を用いて、ブリ等の刺身に加工したときの血合筋の色調変化を抑制する方法が報告された。特許文献9には、ビタミンEおよびビタミンCを含有する養殖用飼料を用いて、ブリ類の血合筋の変色を防止する方法が公開された。特許文献10には,アスタキサンチンとγ−オリザノールを特定の割合で配合した飼料を用いて、2ヶ月間以上飼育することにより、ブリ類の低温貯蔵における血合筋の変色を効果的に防止する方法が開示されている。このように、養殖における飼育管理技術の進歩に伴って、肉質の良い養殖魚が開発されていることから、養殖魚に対して、漁獲後の肉の色調や肉質改善の技術を活用することが可能になれば、養殖魚の付加価値を高め、シェルフライフが延長可能な高品質な水産物を消費者に提供することができる。ところが、これらの餌による血合筋色調改善効果が認められる場合でも、冷凍した血合筋に対しての色調改善効果はほとんど見られない。非特許文献13には、凍結ハマチを100%酸素ガス置換した場合、解凍24時間後の褐変が大きく,酸素濃度が高いほど褐変が早く進むことから、酸素透過度が低い包材で真空包装する方法が推奨された。このように、凍結前の栄養状態、ストレス条件、死後変化や鮮度、凍結前後の温度、ブラインの有無、酸素・二酸化炭素濃度などの冷凍条件によって、貯蔵後の筋肉の品質が大きく異なるため、肉色や肉質を最適化するためには、死後硬直前の高鮮度の筋肉を用いて、筋肉の栄養的・生理的条件、ガス置換の方法および冷凍条件を明らかにする必要がある。
例えば、特許文献11では、魚血合肉の褐変抑制方法が開示され、ブリ類を対象とした死後硬直前の魚から得られる魚肉であってATPが残存している血合肉を含む該魚肉を急速凍結することにより、-20℃前後で、2〜4週間での魚の冷凍保存及び流通中の血合肉の褐変を抑制する方法が提案されているが酸素や二酸化炭素、窒素等のガス濃度が制御されていない。また、酸素濃度を上昇させて保存することにより、肉や魚の色の変色を抑制する発明がなされている。特許文献13では、ミンチ肉を酸素ガス(30%)で保存し、肉色が良いことを観察しているが、ラウンドの魚体や筋肉ブロックに適用できる実用的な方法ではない。
一酸化炭素は、ミオグロビンに結合してカルボキシミオグロビンが生成され、安定した鮮やかな赤色を呈することが知られている(非特許文献14)。また、魚肉や食肉に対してγ線を照射して、肉の色調を改善する方法が報告されたが、目的が殺菌であり、良好な肉色は持続しない(非特許文献15)。また、一酸化炭素処理やγ線照射法は、いずれも食品衛生法で禁止されているので、実用化には不向きである(非特許文献16)。
亜硝酸塩は筋肉の還元作用によって一酸化窒素となり、メトミオグロビンと反応し、ニトロシルミオグロビンになる。色調は鮮赤色のオキシ型ミオグロビンと異なり薄赤色であるが、加工食品の赤色を長時間維持できることから、食肉やまぐろ肉を浸漬する処理が行われている。この亜硝酸塩は食品添加物として認められており、食品加工製造に広く利用されている。その他、二酸化ケイ素、pH調整剤、酸化防止剤を添加した生食用赤身魚肉および色調保持方法が開示されている(特許文献13、特許文献14、特許文献15、特許文献16)。
WO2009/019960 特開2000−308455号公報 特開平05−336878号公報 特願2012−187036号公報 特開2006−129719号公報 特開平8−240号公報 特開平6−189675号公報 特開平11−266792号公報 特開2002−233316号公報 特開2011-36176号公報 特開2012−196181号公報 特開2005−16875号公報 特開2009−213438号公報 特開2006−345797号公報 特公昭52−35743号公報 特開平10−295263号公報
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本発明は上述した各種の問題点に鑑みてなされたものであり、まぐろ等の冷凍肉の解凍後の色調を長期間改善・維持すると共に、筋肉の復元を促進し、ドリップの発生を抑制し、テクスチャーを向上させることで、色調と肉質改善の両立を図ることが可能で、新規な解凍法を提供することを目的とする。
本発明者らは、冷凍貯蔵中に生じる解凍硬直、肉色の褐変、ドリップ流出、テクスチャー等肉質劣化および最適な酸素ガス濃度条件に関する課題の解決のため、ミオグロビンのメト化を抑制する貯蔵条件を検討した結果、凍結状態の筋肉中におけるアデノシン三リン酸(ATP)の割合が10%以上の高鮮度な冷凍肉では、酸素濃度が低い窒素ガス雰囲気下ではメト化が著しく、また、二酸化炭素は、メト化を著しく促進するという新たな知見を得て、酸素を配位しない還元型ミオグロビンが活性酸素種や過酸化物によって酸化され、貯蔵および解凍中のメト化の原因となり、ミオグロビンの自動酸化、肉色の褐変および肉質劣化を促進することを見出した。そこで、ミオグロビンの自動酸化、肉色の褐変および肉質劣化を防止するため、冷蔵、冷凍、解凍または解凍後貯蔵時に筋肉を高濃度の酸素ガスで処理して、還元型ミオグロビンを速やかに酸素で飽和させて、鮮赤色のオキシ型ミオグロビンの生成を促進する方法を考案した。この方法によって、褐変が生じやすいまぐろ肉などに対して高濃度の酸素ガス存在下で貯蔵する技術によって、活性酸素種や過酸化物によるミオグロビンの自動酸化を抑制し、冷蔵・冷凍貯蔵後の鮮赤色の色調と高品質な肉質を長期間改善・維持することでき、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
本発明は、漁獲後、死後硬直が開始される前に凍結された高鮮度な冷凍肉を対象とする。このような冷凍肉は、解凍時に死後硬直が再開する解凍硬直(ちぢれ)が発生する。死後、肉に含まれるATPは、順次分解され、ADP,AMP,IMP,HxR,Hxとなり、ATP分解生成物総量に対するATPの割合で計算され、肉の鮮度指数と定義している。これらの分解生成物は、凍結肉を凍結粉砕し、10%過塩素酸で抽出後,水酸化カリウムで中和し、高速液体クロマーグラフィーで測定する。ATP分解生成物総量に対するATPの割合は、以下の計算式によって算出される。


例えば、冷凍マグロの鮮度は、冷凍まぐろの尾部魚肉を切断し、急速解凍したときの肉のちぢれ度合から判断される。このちぢれ度合いは、凍結状態の筋肉中におけるATPの割合(ATP分解物における割合)と相関関係が認められ、仲買人(目利き)が高鮮度として選別したものは、ATPが10%以上であった。
このように、本発明における冷凍肉の鮮度は、必ずしも冷凍肉の分析値によらず、外観から判断することも可能である。
死後硬直後に凍結された冷凍肉、凍結貯蔵中の保存温度が-30℃以上で数ヶ月間貯蔵された冷凍肉、急速解凍したときにちぢれが発生しない冷凍肉、または凍結状態における筋肉中のATPの割合が10%未満となった冷凍肉では、所期の効果が得られない。
また、上記の酸素ガス置換貯蔵および酸素ガス置換包装により色調が改善されたマグロ類などの筋肉は、空気、窒素、二酸化炭素などのガスに置換しても肉色を保持することができるが、品質保持期間を更に延長するためには、高濃度の酸素ガスを使用することが望ましい。
本発明における酸素ガスとは、大気中の酸素濃度20%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上の酸素ガスであり、100%未満の場合の残部は窒素ガスである。酸素ガスが20%未満では、本発明の効果は十分得られない。また、二酸化炭素がオキシ型ミオグロビンから酸素を脱離させ、褐変や肉質の劣化を促進することから、二酸化炭素を除去した酸素ガスを用いることが好ましい。
本発明における酸素ガス置換貯蔵とは、20%以上の高濃度の酸素ガス雰囲気下で冷凍マグロ肉などを貯蔵することをいい、酸素ガス置換包装とは、冷凍マグロ肉などを20%以上の酸素ガスとともに包装体内に封入することをいう。包装の方法は、高濃度の酸素ガス処理が可能であれば、いずれの包装資材、材質および形状でもよい。より好ましい包装資材としては、酸素バリア性樹脂からなるフィルムやシート、又はその成形体を使用することができる。好ましい酸素バリア性樹脂としてポリ塩化ビニリデン(PVDC)系フィルムが例示できる。このような酸素バリア性に優れた資材を使用することによって品質保持期間を延長することができる。
前記貯蔵の例としては、気相または液相の酸素濃度を調整する貯蔵装置や酸素発生装置、酸素高圧ガス容器、酸素発生剤が挙げられる。さらに、4℃以下に設定できる冷蔵設備であれば高鮮度を維持した状態で、腐敗を防止し、良好な色調のマグロ類等筋肉を扱うことができる。
更に前記貯蔵の例として、冷凍マグロ類のサクや筋肉ブロックを気相の調整が行える装置または容器に入れて解凍保存すれば、各家庭や飲食店などでも、良好な色調と肉質に改変することができる。
本発明において酸素ガス置換貯蔵又は酸素ガス置換包装した冷凍まぐろ肉や筋肉ブロックを貯蔵・解凍する場合、高濃度の酸素存在下で色調と肉質の改変が可能であるが、より好適な貯蔵条件として、4℃以下で行ない、魚肉ブロックの中心温度が0℃以上となったら、少なくとも6時間酸素ガス存在下で冷蔵する方法が利用できる。
とくに、死後硬直前に高鮮度な状態で急速凍結され、かつ超低温で貯蔵されたマグロ類等の筋肉を高濃度の酸素存在下で解凍処理することによって、とくに優れた色調と肉質の高品質化が期待できる。超低温で貯蔵されたマグロ類などの筋肉は、還元型ミオグロビンを多く含んでおり、解凍時に温度上昇に伴って、解凍硬直が生じて、筋肉ブロックの変形やミオグロビンのメト化、色調の褐変が生じやすいが、高濃度の酸素存在下で解凍処理を行うことによって、メト化ミオグロビンが生成する前に、半解凍状態でミオグロビンを酸素化することが可能であり、高鮮度な状態で、鮮やかな赤色の肉色をもたらし、かつ高品質な肉質を維持することができる。このような解凍方法を採用することにより、冷凍時に筋繊維内部に生成した氷結晶の間隙に効率よく、組織の内部まで、酸素を浸透させ、吸収させることができる。このとき、氷結晶は、解凍時に細胞内に吸収され、原型に近い状態に復元される。
また、冷凍マグロ類の切り身の場合、解凍・冷蔵貯蔵は0℃から4℃以下で行われることが望ましい。
冷凍マグロ類の切り身に20%以上の酸素ガス(残窒素ガス)を封入し包装することによって長期間改善・維持することが可能になるが、この場合、酸素濃度が高いほど色調が鮮やかで、長期間維持することが可能になる。
酸素ガス置換貯蔵又は酸素ガス置換包装で解凍され、色調が改善された筋肉ブロック、切り身、魚体などは、解凍後も酸素ガスを維持する方法が望ましいが、安定なオキシ型ミオグロビンが一旦生成されると肉色および肉質はある程度維持されるので、未包装の状態や、空気、窒素、二酸化炭素等のガス置換、真空状態でも貯蔵することができる。
また、色調および肉質が改善された筋肉ブロック、切り身および魚体を用いて、調味料、食品添加物を含む調味液や他の食品原料・資材等を用いて、燻製や加熱、乾燥、酢漬け、塩蔵、すり身、練り製品、ソーセージ、冷凍等従来の加工法によってさまざまな高品質な加工品を製造することができる。
以上、冷凍マグロ類について説明してきたが、本発明は、ミオグロビンや酸素貯蔵性のヘムタンパク質を含有する筋肉に対して効果を有するので、マグロ類に限らず、カジキ類、カツオ、サバ類、ブリ類、マダイ、サケ科、貝類、軟体類、エビ類、カニ類など甲殻類、ウニ類等の天然及び養殖水産物、鯨肉、牛肉、豚肉、鶏肉等の水産物以外の畜肉にも適用可能である。
酸素ガス置換包装又は酸素ガス置換貯蔵によって、解凍後のまぐろ肉のミオグロビンのメト化の進行が抑制されるだけではなく、魚肉組織の解凍後の復元が促進されることも確認され、色調と色持ちが改善される。
さらに、上記の魚肉組織の復元が促進されることによってテクスチャーが向上し、ドリップ流出量が減少する効果が得られる。
従来は魚体の部位によって肉色が異なることが問題になっていたが、本発明で提供された技術を用いることによって均一化が図られる。
本発明の方法によれば、酸素ガスの作用によって、冷凍まぐろ肉などの色調のみならず、肉質を改善することができ、従来の方法のように、食品添加物の亜硝酸塩や有毒の一酸化炭素ガスを使用したり、γ線照射のような高価な装置を使用する必要がない。
酸素、窒素および二酸化炭素ガス置換された解凍まぐろ肉の色調の時間的変化を示す写真 酸素、窒素および二酸化炭素ガス置換された解凍まぐろ肉中の還元型、オキシ型およびメト型ミオグロビンの時間的変化を示すグラフ 酸素、窒素および二酸化炭素ガス置換された解凍まぐろ肉の6時間後の筋肉組織構造を示す写真 酸素、窒素および二酸化炭素ガス置換された解凍まぐろ肉のテクスチャーの時間的変化を示すグラフ 酸素、窒素および二酸化炭素ガス置換された解凍まぐろ肉のドリップ流出量の時間的変化を示すグラフ 酸素ガス濃度を変えて解凍したまぐろ肉の色調の違いを色測計の測定値で示したグラフ 酸素ガス濃度を変えて解凍したまぐろ肉中のメト型ミオグロビンの変化を示すグラフ 酸素ガス濃度を変えて解凍したまぐろ肉中の酸素分圧を示すグラフ 冷凍されたメバチ尾部切り身を空気、酸素ガスで置換包装し、解凍後6時間の色調を示す写真 酸素、窒素および二酸化炭素ガス置換された解凍12時間後の養殖ブリ肉の色調を示す写真 冷凍ブリ切り身での色調改善効果を示すグラフ 酸素および空気ガス置換された解凍6時間後の冷凍カツオ切り身の色調を示す写真
実施例1〜2は、船上4つ割り(ロイン)加工後に急速凍結されたメバチを対象としている。実施例3は、鰓と内臓を取り除いた(GG)後に凍結されたメバチを対象としている。
(実施例1)
冷凍メバチのサクを用いて、空気、100%酸素、100%窒素および100%二酸化炭素ガス置換包装し、4℃で6時間解凍し、肉質評価試験を実施した。本実施例の各試験区に対して解凍直後、6、24、48および72時間後に、写真撮影、色測計(コニカミノルタCM−600d)による色調測定、ミオグロビンの割合、筋肉の組織観察(凍結切片のヘマトキシリン・エオシン染色)、テクスチャー、ドリップ量を測定して、気相の色調および肉質への影響を調べた。また、酸素および空気に置換した装置にマグロ類の筋肉を貯蔵し、4℃で12時間解凍し、色調への影響を調べた。
[色調]
図1(a)に示すとおり、酸素、窒素および二酸化炭素ガス置換されたマグロ類筋肉の色調は、酸素ガス置換が最も良好となり、窒素および二酸化炭素ガス置換では解凍後6時間から急激に褐変が生じた。図1(b)は、6時間経過時の試料で、酸素ガス置換貯蔵されたマグロ類筋肉の色調は空気ガス置換貯蔵より良好な色調であった。
[ミオグロビン]
図2のグラフに示されるように、ミオグロビンのメト化は酸素ガス置換では3日まで約20%以下であったが、窒素および二酸化炭素ガス置換では約80%に達した。参考に通常(空気)の解凍時のグラフを右に示す。
[筋肉組織]
図3の写真は、解凍6時間後の筋肉組織の状態を調べるため、筋肉繊維の横断面の凍結切片標本を作成し、ヘマトキシリン・エオシン染色して写真撮影したものである。暗灰色の部分は筋肉を構成する筋繊維であり、白色の部分は凍結中に筋繊維内部に氷結晶が形成され、解凍後に空隙が生じた像である。通常の空気中での解凍と比べれば明らかなように、酸素ガス置換では、筋繊維内の空隙が小さく、構造が復元されていることがわかる。一方、窒素および二酸化炭素ガス置換では氷結晶部分がそのまま空隙として残り、復元の程度は劣っていた。また、酸素ガス置換では、羊羹のような粘着性および堅牢性があり、生まぐろ肉に近いテクスチャーを持つが、窒素および二酸化炭素ガス置換では湿性および脆弱性があり、これらの性質は筋肉の組織構造が反映しているものと考えられる。
図4および図5のグラフは、各肉のテクスチャーの測定値とドリップ量の経時変化を示したものであり、酸素ガス置換には、テクスチャーを向上させ、ドリップ量を減少させる効果があり、色調のみならず肉質自体の改善効果があることが判った。
(実施例2)
次に、最適な酸素ガス濃度を明らかにするために、100、80、50および20%酸素ガス(残部、窒素ガス)および空気置換包装し、4℃で解凍後、6時間貯蔵後の肉質の評価試験を実施した。実施例1と同様に試験し、色調および肉質への影響を調べた。
図6に示されるように、空気ガス置換と比較し、50%以上の酸素濃度で色調の改善効果が見られ、80%以上で顕著な効果が見られた。
図7は、解凍肉中のメト型ミオグロビンの測定値で、メト化は酸素50%以上で進行が抑制されていることが判る。
以上の結果から、酸素を含まない窒素ガス置換および二酸化炭素ガス置換条件での、還元型ミオグロビンの存在によって、ミオグロビンの自動酸化、メト化、肉色の褐変および肉質の劣化が促進された。特に、ミオグロビンからの酸素の離脱を促進することが知られている二酸化炭素ガスの処理では、さらに著しい肉色の褐変および肉質の劣化が認められた。一方、酸素ガスを20%以上含むガス処理では、酸素濃度が高いほど、ミオグロビンの自動酸化、メト化、肉色の褐変および肉質の劣化が抑制された。これらのことから、酸素が欠乏した還元型ミオグロビンの存在が、自動酸化とメト化の原因となって、肉色の褐変および肉質の劣化を促進する作用機序が見出された。
さらに、図8に示されるように、筋肉を大気圧以上の酸素を含むガスで処理して、還元型ミオグロビンを素早く安定なオキシ型ミオグロビンに変換することによって、筋肉中の酸素分圧(品温25℃の場合)が100mmHg以上の条件では、還元型ミオグロビンの自動酸化とメト化、肉色の褐変および肉質の劣化を抑制できることが判った。
また、筋肉中に微量に存在する活性酸素種や過酸化物が還元型ミオグロビンの酸化を促進すること、オキシ型ミオグロビンは酸化されにくいことが推定されたことから、大気中の酸素ガス濃度以上の高濃度の酸素ガスで筋肉を処理して、筋肉の内部まで、酸素を浸透させることにより、オキシ型ミオグロビンを生成できることが判った。
(実施例3)
冷凍されたメバチ尾部切り身を空気、酸素ガスで置換包装し、解凍後6時間の色調を観察した。凍結肉を凍結粉砕し、高速液体クロマーグラフィーでATP分解生成物を測定し、ATP分解生成物総量(ATP、ADP,AMP,IMP,HxR,Hx)に対するATPの割合を算出した。図9にはそれらの写真とATPの割合が記されている。ATPの割合が約10%以上では酸素ガス置換包装によって色調が鮮やかになったが、0%ではほとんど効果がみられなかった。死亡した状態で漁獲された個体の中には、ATPが0%の個体があり、このような個体に対しては色調改善の効果が得られない。
(実施例4)
冷凍された養殖ブリの切り身を空気、窒素、二酸化炭素及び酸素ガスで置換し包装し、解凍後12時間の色調を観察し、赤みの度合いを測定した。
図10は、解凍12時間後の養殖ブリの切り身を撮影したもので、ガス置換包装された冷凍養殖ブリの切り身では、空気及び二酸化炭素ガス置換包装をしたものは血合筋が褐変した。特に二酸化炭素ガス置換包装の場合は骨格筋まで褐変した。なお、窒素ガス置換包装では、発色は悪いが、包蔵から取り出すと一時的に鮮やかな色調となったが、すぐに退色した。
これに対し、酸素ガス置換包装では、血合筋及び骨格筋の何れも鮮やかな色調となった。
図11は、色測計の測定結果で、酸素ガス置換包装では、血合筋及び骨格筋ともに赤みが強かったが、空気及び二酸化炭素ガス置換包装では、血合筋、骨格筋共に赤みが低下していることが判る。
図12は,解凍6時間後のカツオの切り身を撮影したもので、酸素ガス置換包装された切り身では、空気ガス置換包装をしたものと比べ、良好な色調であった。
以上の結果から、一般に、酸化による品質劣化が著しいことが知られている養殖ブリ筋肉の場合でも、マグロ肉と同様に、高濃度の酸素ガスで筋肉を処理して、筋肉の内部まで、酸素を浸透させ、オキシ型ミオグロビンを生成する方法によって、ミオグロビンの自動酸化とメト化、肉色の褐変および肉質の劣化を抑制することができた。

Claims (12)

  1. 死後硬直前に凍結された高鮮度な冷凍肉を酸素ガス置換包装又は酸素ガス置換貯蔵し、解凍することを特徴とする解凍方法。
  2. 凍結状態の筋肉中におけるアデノシン三リン酸(ATP)分解生成物総量(ATP+ADP+AMP+IMP+HxR+Hx)に対するATPの割合が10%以上の冷凍肉を酸素ガス置換包装又は酸素ガス置換貯蔵し、解凍することを特徴とする解凍方法。
  3. 前記酸素ガスが50%から100%の酸素ガス(残部窒素ガス)である請求項1又は2に記載の解凍方法。
  4. 前記酸素ガスによって魚肉中の酸素分圧が100mmHg以上となるように調節する請求項1から3のいずれかに記載の解凍方法
  5. 前記解凍を品温4℃以下で行う請求項1から3のいずれかに記載の解凍方法。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載の方法で解凍されることによって、鮮赤色のオキシ型ミオグロビンを生成させ、ミオグロビンの自動酸化、メト化、肉色の褐変および肉質の劣化が防止され、これらの特徴が少なくとも3日間持続する解凍肉。
  7. 筋肉を酸素ガス置換包装又は酸素ガス置換貯蔵し、鮮赤色のオキシ型ミオグロビンを生成させ、ミオグロビンの自動酸化、メト化、肉色の褐変および肉質の劣化を防止する方法。
  8. 前記冷凍肉が冷凍マグロ類である請求項1から4のいずれかに記載の解凍方法。
  9. 前記冷凍肉が冷凍ブリ類である請求項1から4のいずれかに記載の解凍方法。
  10. 請求項1から5のいずれかに記載の方法により酸素ガスで処理された肉を貯蔵または加工する方法。
  11. 請求項1から5のいずれかに記載の解凍方法で得られた解凍肉。
  12. 請求項9の保存方法で得られた解凍肉。
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