JP2006129719A - 冷凍魚介の解凍方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 筋肉色素ミオグロビンを含む冷凍赤身魚肉に好適に使用できる解凍方法に関する。
【解決手段】 冷凍処理を施した魚介又はその切り出し片を溶液槽内に浸漬し、溶液槽に所定周波数の振動を与えることにより、冷凍魚介の表面を解凍させる一次解凍工程と、この冷凍魚介を溶液槽から取り出して閉容器内に収納し、閉容器を第2の溶液槽内に投入して、第2の溶液槽の溶液温度を保持しながら、溶液槽に所定周波数の振動を与えて解凍させる二次解凍工程と、を実行することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、冷凍魚介の解凍方法に関し、特に、筋肉色素ミオグロビンを含む冷凍赤身魚肉に好適に使用できる解凍方法に関する。
寿司ネタや刺身用などに利用される大型の冷凍まぐろは、主として、はえ縄漁と呼ばれる漁法により一本ずつ釣り上げられた直後、船上で、腐敗の速いえら、ひれや内臓等を除去して、セミドレス(Semi−dressed[またはジージー(G/G:Gilled and Gutted)とも呼ぶ。])の形態にされ、脱血・洗浄した後に、−60℃前後の超低温凍結庫内で船内急速凍結処理が行われる。
ここで、魚をはじめとして、食品の組織中の溶液すべてが凍結する温度(共晶点)は、概ね−60℃であり、この共晶点以下の温度で保管した場合には、化学的、物理的および生化学的な変化の進行を静止させることができる。したがって、−60℃以下の超低温で保管した冷凍まぐろは、漁獲した時の鮮度・品質のまま長期間保つことが可能である。
上記急速凍結処理が行われた各種の冷凍魚介は、店頭に並ぶ際には、何らかの解凍処理を経た状態で販売されるのが一般的であり、比較的小さな魚介については、丸ごとの状態で解凍処理がなされる。一方、大型の生鮮魚については、前処理として、例えば、鋸様の電動カッターで所定の大きさに切断する処理を経た後に、解凍処理が行われていた。この切断処理の例としては、上記のセミドレスの形態から順次、頭部を外したドレス(Headless)、ドレスを三枚におろしたフィーレ(Fillet)や四ツ割にしたロイン(Loin)、さらに、ロインを棒肉状に成型したチャンク(Chunk)やブロック(Block)、さらには、さく等に切断されることになる。
以下に、冷凍魚介の解凍処理の従来技術について説明する。この解凍処理に関しては、従来より、例えば、長時間かけての自然放置による緩慢解凍や0〜5℃の冷蔵庫内で静止空気中での緩慢解凍、あるいは、水槽内に冷凍魚介を入れて、真水による溜水または、流水で解凍する方法などが一般的であった。
また、均一にかつ短時間で解凍することを図った発明として、例えば、下記特許文献1〜4等が知られている。
特開昭58−46735号公報 特開昭58−14174号公報 特開昭60−48134号公報 特開平3−180140号公報
これに対して、まぐろやかつおを初めとする冷凍の大型赤身魚については、解凍処理に関して、以下のような技術課題を有していた。
すなわち、多くの赤身魚は、筋肉色素の主成分としてミオグロビン(Mb)を含有している。そして、まぐろやかつおなどの冷凍の大型赤身魚は、解凍されると、魚肉表面のミオグロビンが空気中の酸素と容易に結合して、オキシミオグロビン(MbO2)を生じ、魚肉の表面が鮮やかな赤色へ変化する一方で、魚肉の中心部は、暗紫赤色の還元型ミオグロビンのまま存在する。したがって、解凍の仕方によっては、この還元型ミオグロビンが酸化し、メトミオグロビン(metMb)を生じて肉色が褐色または黒褐色に変色する現象(一般にアンコまたは目玉といわれるもの)が発生し、商品価値を低下させてしまう、という問題があった。
具体的には、上述した溜水または流水で解凍する方法を用いた場合には、魚肉の表面と中心部とで大きな温度差が生じ、さらに、真水に直接触れることにより、浸透圧の関係で魚肉中に吸水が起こり、これらが原因で魚肉の中心部の解凍が終了するまでに魚肉の表面温度だけが上昇して、メトミオグロビンができて褐色となってしまったり、その他、魚の旨味が薄れ、ドリップが発生し、水っぽくなってしまう問題があった。
一方、上述の冷蔵庫(0〜5℃)などで緩慢解凍した場合には、魚肉の中心部が−5℃前後の温度域(いわゆる最大氷結晶生成帯の温度域)で比較的長時間維持されると、魚肉の中心部に存在する還元型ミオグロビンがメトミオグロビンに変化し、褐色化して商品価値を低下させてしまったり、魚肉の細胞外に水分が滲み出て、水っぽくなってしまう問題があった。さらに、ミオグロビンの変化は、酸素分圧と密接に関係しており、肉厚(ブロックやさく等の形態を含む)の肉片を緩慢解凍した場合には、魚肉の中心部は、酸素分圧が低い状態(すなわち、酸素がごくわずかに存在する状態)となって、酸化速度が大きくなり、たとえ魚肉の表面のミオグロビンがオキシミオグロビンに変わり、鮮赤色に発色していても、魚肉の中心部は、一般にアンコまたは目玉といわれる黒褐色の状態になってしまい、商品価値を著しく低下させていた。
また、魚肉中に含まれるアデノシン三リン酸(ATP)は、死後の時間経過とともに、アデノシン二リン酸(ADP)、アデノシン一リン酸(AMP)、イノシン酸(IMP)、イノシン(HxR)、ハイポキサンチン(Hx)と順次分解変化していくことが知られている。つまり、イノシン(HxR)とハイポキサンチン(Hx)の量が多いということは、鮮度が低下したことを意味する。これらの酵素による分解変化は、できるだけ低温に保持することで抑制することができるが、従来の解凍方法のうち、例えば、自然解凍では、魚肉の表面と中心部とで大きな温度差が生じ、このために鮮度の維持が困難であった。
近年、水産業者や販売店では、省力化が一段と進み、店舗内で手間を省く傾向が強い一方で、他店と差別化ができる付加価値の高い食材の提供を要求されている。そのようなニーズのひとつとして、冷凍まぐろなどを比較的大きな塊(例えば、ロインやブロックの形態)のまま、解凍して納品し、そのまま客の面前で該塊から切り出しして、冊や刺身の形態で対面販売できる食材を求める声が存在する。しかしながら、このような販売形態を実現する生食用冷凍まぐろの解凍技術は、未だ存在しなかった。
さらには、生食用冷凍まぐろは、上記の急速凍結処理によって、高鮮度を保持できるが、はえ縄にかかってから釣り上げるまでの時間や船上での解体処理時間によって、凍結したまぐろは、死後硬直前又は硬直中、或いは硬直後とで、鮮度の面で差が表れる。この凍結前の鮮度の差が、解凍方法によっては、まぐろの品質を左右することになる。特に、死後硬直前に凍結した冷凍まぐろの場合には、鮮度面では、飛び抜けて新鮮で良好であるが、通常通り、塩水中に浸漬し、解凍処理をすると、解凍途中で「チヂレ」と呼ばれる解凍硬直が始まり、魚肉は変形し、魚肉から圧縮ドリップ(うまみ、栄養分)が流出して、魚肉は、ぱさついた食感で、商品価値を低下させてしまう。したがって、このような超新鮮度の冷凍魚肉を解凍する場合には、一般に、急速解凍は好ましくなく、上述した緩慢解凍の処理を行うことで商品価値の低下を防止することができるが、この場合には、解凍時間が長くかかってしまう欠点があった。
本発明は、上述した各種の問題点に鑑みてなされたものであり、冷凍赤身魚肉を中心とする各種の冷凍魚介につき、解凍時間の短縮化と鮮度の維持の両立を図ることが可能で、新規な構成の解凍方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の末、解凍対象となる冷凍魚介を溶液槽に浸漬して、該溶液槽に所定周波数の振動を与えることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、冷凍処理を施した魚介又はその切り出し片を溶液槽内に浸漬し、該溶液槽に所定周波数の振動を与えることを要旨とする。
ここで、解凍対象となる冷凍魚介は、その大きさに応じて、丸ごとないしロインからさくまでの大きさとすることができる。
冷凍魚介が浸漬される溶液槽は、塩水槽とすることが好ましい。また、溶液槽中の塩水の濃度としては、塩分濃度2〜4%の範囲とすることが好ましい。また、塩水の温度としては、解凍する冷凍魚介の物量や品温により、1〜40℃の範囲とすることが好ましい。
さらに、溶液槽に振動を与える周波数としては、50〜90Hzの範囲とすることが好ましく、特に、好ましくは60〜90Hzの範囲とする。
また、本発明は、冷凍処理を施した魚介又はその切り出し片を溶液槽内に浸漬し、該溶液槽に所定周波数の振動を与えることにより、冷凍魚介の表面を解凍させる一次解凍工程と、この冷凍魚介を前記溶液槽から取り出して閉容器内に収納し、該閉容器を第2の溶液槽内に投入して、第2の溶液槽の溶液温度を保持しながら、該溶液槽に所定周波数の振動を与えて解凍させる二次解凍工程と、を実行することを特徴とする。
本願発明の解凍方法によれば、
→請求項1の発明の効果:1〜40℃の範囲の所定溶液温度の保持と、塩水の浸透圧 の原理による魚肉中への塩水の浸透及び魚肉中の自由水の排出と、水の振動エネル ギーが魚肉の表面に吸収され、熱に変換されることにより、魚肉の表面の解凍を急 速に促進させ、魚肉の表面から均一かつ急速な解凍が実現できる。
→請求項2の発明の効果:1〜40℃の範囲の所定溶液温度の保持と、塩水の浸透圧 の原理による魚肉中への塩水の浸透及び魚肉中の自由水の排出と、水の振動エネル ギーが魚肉の表面に吸収され、熱に変換されることにより、魚肉の表面の解凍を急 速に促進させる一次解凍工程と、
1〜40℃の範囲の所定水温の保持と、閉容器による魚肉の表面温度の上昇分が、 魚肉の内部へ伝達されて熱交換と、さらに、水の振動エネルギーが魚肉に吸収され 、熱に変換される二次解凍工程を経ることにより、魚肉の表面と中心部の温度差を 極力抑制しながら、急速な解凍が実現するとともに、魚肉の肉質や肉色にダメージ を与えず、新鮮な生魚の食感に近い商品提供が可能となる。
→請求項16の発明の効果:熟成工程で、まぐろ全体を−1〜4℃の保管庫に入れて
保存し、熟成させることにより、さらに魚肉の表面と中心部の温度差を少なくして、 魚肉の肉色と鮮度を長時間保持できる。また、この冷蔵保管中にアデノシン三リン
酸(ATP)が順次分解して、旨味成分であるイノシン酸(IMP)含有量が多く
なり、おいしさが増す。
本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。以下の実施の形態では、ミオグロビン(Mb)を含む冷凍赤身魚肉として、冷凍まぐろの切り出し片を解凍対象とした例について説明する。
冷凍まぐろを解凍する本実施の形態では、魚肉の表面を急速解凍するための一次解凍工程と、魚肉の表面と中心部の温度差を少なくするための二次解凍工程とを実行し、さらに、魚肉の表面と中心部の温度差を少なくなるように保管して熟成させる熟成工程を実行する方法としている。
(前工程)
図1のまぐろ塊1は、予め、えら、ひれ及び内臓を除去して、まぐろセミドレス2の形態で−50℃以下に冷凍され、さらに、一次解凍工程の前工程としての解体工程で、ロインの形態であるまぐろ四ツ割3やまぐろブロック4、さらに、まぐろさく5などに切り出される。
この解体工程では、解体対象である冷凍まぐろセミドレス2は、極めて低温で包丁が入らない程の凍結状態となっているため、例えば、鋸様の電動カッターを用いて切断する。
なお、本発明において、切り出す形状は、特に限定されるものではなく、上記のまぐろ四ツ割3やまぐろブロック4、まぐろさく5以外にも、例えば、棒状のチャンク、切り身状のステーキ(Steak)等の種々の形態にすることが可能である。
(一次解凍工程)
前工程で切り出されたまぐろブロック4の表面は、汚れているため、表面に付着したゴミやカスを流水で洗い流してから、溶液槽8内に投入するのが望ましい。
表面を洗浄した後のまぐろ切り出し片(例えば、図2中の場合は、まぐろブロック4としている。)を溶液槽8内に浸漬させて、溶液槽8に所定周波数の振動を与える。
ここで、溶液槽8には、溶液9として、塩分濃度2〜4%の塩水を入れておき、まぐろ切り出し片を該塩水に浸漬させることが好ましい。なお、塩水中の塩分濃度が4%を超えると食味に影響し、逆に、塩水中の塩分濃度が2%より低くなると魚肉が吸水してしまい、魚肉の身質低下と魚肉から多量のドリップ流出の原因につながる。
塩水の温度は、解凍する冷凍魚介の物量や品温により、振動開始時において、1〜40℃の範囲とすることが好ましい。すなわち、振動開始時における塩水の温度が40℃を超えると魚肉の表面に熱変性が起こり、逆に、塩水の温度が1℃より低くなると解凍速度が低下し、解凍処理時間が著しく長くなる。
さらに、溶液槽8に振動を与える周波数としては、50〜90Hzの範囲が好ましく、特に、好ましくは60〜90Hzの範囲とする。
すなわち、溶液槽8内の塩水の塩分濃度、塩水の温度及び溶液槽8に振動を与える周波数をかかる範囲内とすることで、一次解凍工程では、1〜40℃の範囲の所定溶液温度の保持と、塩水の浸透圧の原理による魚肉中への塩水の浸透及び魚肉中の自由水の排出と、水の振動エネルギーが魚肉の表面に吸収され、熱に変換されることにより、魚肉の表面の解凍を急速に促進させることが可能となる。
溶液槽8に振動を与える方法としては、例えば、図2に示すように、振動モータ7を取付けた架台6(以下、振動発生装置と呼ぶ。)上に溶液槽8を載置することで行うことが可能である。この振動発生装置は、操作スイッチ10を操作することで、2基の振動モータ7が稼動して、架台6が微振動するようになっている。
本実施形態では、振動発生装置の架台6上に溶液槽8がベルト等の固定用部材で固定されており、また、2基の振動モータ7が架台6の下部に取付けられ、さらに、架台6と4点で支持する支持台を4つの空気バネで接続されており、これにより、振動モータ7の発生する振動が各空気バネを介して、架台6全体を均一に効率良く振動させ、さらに、溶液槽8に伝搬される。
溶液槽8としては、例えば、100リットル程度の容量のプラスチック製の槽を用いる。溶液槽8に入れる溶液の量は、振動時の水跳ね等を考慮して、例えば、図2に示すように、概ね5〜7分目くらいまでとする。
なお、切り出し片の大きさ、形状や重量等にもよるが、例えば、溶液槽8の容量が100リットル程度の場合には、投入されるまぐろブロック4は、一度に5個から10個程度まで解凍可能である。
(二次解凍工程)
一次解凍工程で処理されたまぐろブロック4を溶液槽8から取り出して、魚肉の表面を乾いたペーパータオル等で拭き取ることが望ましい。
魚肉の表面を拭き取り後、図3に示すように新しい吸水シート11(または吸水紙)でまぐろ切り出し片(例えば、図3の場合は、まぐろブロック4としている。)全体を巻き、通気性を有する閉容器13(例えば、図3の場合は、ポリエチレン袋12内に収納している。)に入れて、ポリエチレン袋12内の空気を抜いて溶液が入らないようにポリエチレン袋12開口部を締める。
使用するポリエチレン袋12の厚さが、薄すぎると解凍工程中に破袋やピンホールが起こり、破袋した箇所から解凍水がポリエチレン袋12内に浸入して商品価値を失ってしまう。そこで、ポリエチレン袋12の厚みは、30ミクロン程度が適正である。
また、閉容器13内に空気が残ったままであると、解凍中に溶液槽14内の該閉容器13が浮いてしまい、解凍処理が不十分になるので、極力脱気することが望ましい。
まぐろ切り出し片を収納した該閉容器13を溶液槽14内に浸漬させて、まぐろ切り出し片の中心温度が−3〜5℃になるまで、溶液槽14に所定周波数の振動を与える。
ここで、溶液槽14には、溶液として水15を入れておき、まぐろ切り出し片を収納した閉容器13を該水に浸漬させることが好ましい。水槽内の水温は、振動開始時において、1〜40℃の範囲とし、かつ二次解凍工程中においても開始時の水温を1〜40℃に保持させることが好ましい。
さらに、二次解凍工程で水槽に振動を与える周波数としては、50〜90Hzの範囲が好ましく、特に、好ましくは60〜90Hzの範囲とする。
すなわち、溶液槽内の水温及び溶液槽に振動を与える周波数をかかる範囲内とすることで、二次解凍工程では、1〜40℃の範囲の所定水温の保持と、閉容器による魚肉の表面温度の上昇分が、魚肉の内部へ伝達されて熱交換と、さらに、水の振動エネルギーが魚肉に吸収され、熱に変換されることで、魚肉の中心部まで急速・短時間に、かつ均一に解凍させて、魚肉の表面と中心部の温度差を少なくすることが可能となる。
なお、溶液槽14に振動を与える方法としては、例えば、図2の一次解凍工程に示すものと同様の振動発生装置上に溶液槽14を載置することで行うことが可能である。
(熟成工程)
二次解凍処理後、まぐろ切り出し片を収納した閉容器13を溶液槽14から取り出し、さらに、該閉容器13内からまぐろ切り出し片を取り出して、一次解凍処理と同様に、魚肉の表面を乾いたペーパータオル等で拭き取ることが望ましい。
魚肉の表面を拭き取り後、図4に示すように新しい吸水シート16(または吸水紙)でまぐろ切り出し片全体を巻き、さらに、通気性を有するポリエチレン袋17等に入れて、袋内の空気を抜き、空気が入らないように袋開口部を閉める。
なお、使用する袋は、二次解凍工程で使用するものと同じ材質にすることが望ましい。
まぐろ全体の温度が−1〜4℃で冷蔵保管できる容器(図4の場合は、発泡スチロール製容器18内に氷詰めして収納している。)もしくは保管庫内に収納させる。
冷凍まぐろは、他の冷凍魚と大きく異なり、単純に冷凍で保管すれば、まぐろの鮮やかな赤色を保持できるものではない。
すなわち、冷凍まぐろは、−10℃〜−3℃の温度帯(冷凍まぐろの最大色変帯と呼ばれる「最大氷結晶生成帯」)で保管すると、物理的・生化学的・酵素的変化が促進され、急速・短時間に変色が進むことが知られている。従って、冷凍まぐろの魚肉の中心温度が−3℃より低い温度で保管すると最大色変帯にかかるため、還元型ミオグロビンがメトミオグロビンに変化し、変色し易い。
従って、まぐろ全体を−1℃〜4℃の保管庫に入れて保存し、熟成させることにより、色、鮮度とも長時間保持することが可能である。さらに、この温度帯で熟成・保管することにより、アデノシン三リン酸(ATP)が順次分解して、旨味成分であるイノシン酸(IMP)が出てくる。
本発明を適用した一次解凍工程では、予め冷凍まぐろを小さくブロック状に切り出しして、冷凍まぐろブロックの表面積を大きくして塩水に直接接触させているので、その結果、魚肉の単位面積当たりの水の振動エネルギーが多くなり、水の振動エネルギーが魚肉の表面に吸収されて熱に変換されやすい。従って、1〜40℃の範囲の所定溶液温度の保持と、塩水の浸透圧の原理による魚肉中への塩水の浸透及び魚肉中の自由水の排出と、水の振動エネルギーが魚肉の表面に吸収され、熱に変換されることにより、魚肉の表面の解凍を急速に促進させることができる。
そして、二次解凍工程において、予めブロック状に切り出した冷凍まぐろブロックを閉容器内に収納しているので、魚肉の表面のみが過度に解凍されず、魚肉の表面温度の上昇分は、魚肉の内部に伝達されて熱交換され、その結果、魚肉の表面と魚肉の中心部との温度差が極めて小さくなり、解凍が進むことができる。
また、二次解凍工程では、1〜40℃の範囲の所定水温の保持と、閉容器による魚肉の表面温度の上昇分が、魚肉の内部へ伝達されて熱交換と、さらに、水の振動エネルギーが魚肉に吸収され、熱に変換されることで、魚肉の中心部まで急速・短時間に、かつ均一に解凍させ、肉質にダメージを与えることなく、魚肉の表面と魚肉の中心部との温度差を極力小さくして、最大色変帯を急速短時間に通過させることで、新鮮な生魚に近いまぐろの解凍が可能となる。
そのうえ、熟成工程では、まぐろ全体を−1〜4℃の保管庫に入れて一昼夜程度保存し、熟成させることにより、魚肉の肉色、鮮度とも長時間保持することが可能である。
また、この熟成工程の保管中にアデノシン三リン酸(ATP)が順次分解して、旨味成分であるイノシン酸(IMP)含有量が多くなり、おいしさが増し、食感は、生まぐろに近い食感になる。
さらに、−1〜4℃の保管庫に保存することにより、食中毒の原因である微生物の増殖を抑制することができる。
上記の解凍方法は、筋肉色素の主成分としてミオグロビン(Mb)を含有する赤身魚介である冷凍まぐろを解凍するにあたり、まずブロック状に切り出して、一次解凍工程と二次解凍工程と熟成工程を経ることにより、冷凍まぐろの表面と中心部との温度差が生じにくくなる。
以下の実施例は、筋肉色素ミオグロビンを含む冷凍赤身魚肉として、冷凍きはだまぐろを対象としている。
(実施例1)
冷凍きはだまぐろの冊を用いて、一次解凍時間を3分間、二次解凍時間を5分間に設定して、異なる振動周波数の条件下での解凍試験を実施した。そして、実施例1のそれぞれ各試料について、塩水の塩分濃度、解凍水温、解凍に要した時間(一次解凍、二次解凍)、振動周波数、および各試料の解凍後の温度(中心温度)を測定して、翌日解凍熟成後の魚肉の発色状態及び肉質を調べた。
また、比較例1として、実施例1と同一の冷凍きはだまぐろの冊を使用し、比較例1のそれぞれ各試料について、実施例1と同様に解凍試験を行った。
表1に示すように、実施試料1〜5のうちで、特に、実施試料4の魚肉は、発色状態が非常に良い状態で、また、肉質も良好であった。振動周波数が50〜90Hzをはずれた比較試料1及び2は、発色状態は良いが、肉質が水っぽかった。
(実施例2)
冷凍めばちまぐろの冊を用いて、一次解凍時間を3分間、二次解凍時間を20分間に設定して、異なる振動周波数の条件下での解凍試験を実施した。そして、実施例2のそれぞれ各試料について、塩水の塩分濃度、解凍水温、解凍に要した時間(一次解凍、二次解凍)、振動周波数、および各試料の解凍後の温度(中心温度)を測定して、翌日解凍熟成後の魚肉の発色状態及び肉質を調べた。
また、比較例2として、実施例2と同一の冷凍めばちまぐろの冊を使用し、比較例2のそれぞれ各試料について、実施例2と同様に解凍試験を行った。
表2に示すように、実施試料1〜5のうちで、特に、実施試料4の魚肉は、発色状態が非常に良い状態で、また、肉質は、生っぽい食感でドリップが流出しなかった。他の実施試料1〜3、5は、発色状態が良好であった。振動周波数が50〜90Hzをはずれた比較試料1は、メト化(赤茶色に変色する褐色化現象)していた。
(実施例3)
次に、切り出す形状が異なる冷凍きはだまぐろのブロックを使用して、振動周波数を74Hzに固定して、異なる二次解凍時間の条件下での解凍試験も実施した。そして、実施例3のそれぞれ試料について、塩水の塩分濃度、解凍水温、解凍に要した時間(一次解凍、二次解凍)、振動周波数、および各試料の解凍後の温度(中心温度)を測定して、翌日解凍熟成後の魚肉の発色状態及び肉質を調べた。
また、比較例3として、実施例3と同一の冷凍きはだまぐろのブロックを使用して、比較例3のそれぞれ各試料について、実施例3と同様に解凍試験を行った。
表3に示すように、特に、実施試料1の魚肉は、肉の中心温度が−2.7℃で発色状態が非常に良い状態で、また、肉質も良好であった。肉の中心温度が−3〜5℃をはずれた比較試料1は、肉の中心温度が−6.3℃で、肉の発色状態は、芯黒状態になっており、また、肉質は、水っぽかった。他の比較試料3〜4は、肉の発色状態は、良好であるが、肉質は、やや水っぽかった。
(実施例4)
次に、冷凍きはだまぐろの冊を使用して、振動周波数を60Hzに固定して、異なる二次解凍時間の条件下での解凍試験も実施した。そして、実施例4のそれぞれ各試料について、塩水の塩分濃度、解凍水温、解凍に要した時間(一次解凍、二次解凍)、振動周波数、および各試料の解凍後の温度(中心温度)を測定して、翌日解凍熟成後の魚肉の発色状態及び肉質を調べた。
また、比較例4として、実施例4と同一の冷凍きはだまぐろの冊を使用して、比較例4のそれぞれ各試料について、実施例4と同様に解凍試験を行った。
表4に示すように、特に、実施試料1の魚肉は、肉の中心温度が−2.9℃で発色状態が非常に良い状態で、肉質は生っぽい食感で良好であった。次に、実施試料2の魚肉は、肉の中心温度が−1.9℃で、発色状態が良い状態で、肉質は生っぽい食感で良好であった。肉の中心温度が−3〜5℃をはずれた比較試料1は、肉の中心温度が−3.2℃で、肉質は、水っぽかった。また、比較試料2は、肉の中心温度が−4.7℃で、肉の発色状態は、芯黒状態になっており、メト化していた。他の比較試料3は、肉の中心温度が15.6℃と高く、メト化していた。
従って、魚肉の表面を急速解凍するための一次解凍工程と、魚肉の表面と中心部の温度差を少なくするための二次解凍工程とを実行し、さらに、魚肉の表面と中心部の温度差を少なくなるように保管する熟成工程を実行することにより、冷凍まぐろは、魚肉の肉色、鮮度とも、より長時間保持することができた。
本発明の冷凍魚介の解凍方法の前工程を模式的に示す説明図である。 本発明の冷凍魚介の解凍方法の一次解凍工程を模式的に示す説明図である。 本発明の冷凍魚介の解凍方法の二次解凍工程を模式的に示す説明図である。 本発明の冷凍魚介の解凍方法の熟成工程を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1……まぐろ塊
2……まぐろセミドレス
3……まぐろ四ツ割(ロイン)
4……まぐろブロック
5……まぐろさく
6……架台
7……振動モータ
8,14……溶液槽
9……溶液(塩水)
10……操作スイッチ
11,16……吸水シート
12,17……ポリエチレン袋
13……閉容器
15……水
18……発泡スチロール製容器

Claims (18)

  1. 冷凍処理を施した魚介又はその切り出し片を溶液槽内に浸漬し、該溶液槽に所定周波数の振動を与えること
    を特徴とする冷凍魚介の解凍方法。
  2. 冷凍処理を施した魚介又はその切り出し片を溶液槽内に浸漬し、該溶液槽に所定周波数の振動を与えることにより、冷凍魚介の表面を解凍させる一次解凍工程と、この冷凍魚介を前記溶液槽から取り出して閉容器内に収納し、該閉容器を第2の溶液槽内に投入して、第2の溶液槽の溶液温度を保持しながら、該溶液槽に所定周波数の振動を与えて解凍させる二次解凍工程と、を実行すること
    を特徴とする冷凍魚介の解凍方法。
  3. 冷凍処理を施した魚介又はその切り出し片を閉容器内に収納し、該閉容器を水槽内に投入して、水槽内の水温を保持しながら、該水槽に所定周波数の振動を与えること
    を特徴とする冷凍魚介の解凍方法。
  4. 前記溶液槽に50〜90Hzの振動を与えること
    を特徴とする請求項1又は2記載の冷凍魚介の解凍方法。
  5. 前記第2の溶液槽に50〜90Hzの振動を与えること
    を特徴とする請求項2記載の冷凍魚介の解凍方法。
  6. 前記水槽に50〜90Hzの振動を与えること
    を特徴とする請求項3記載の冷凍魚介の解凍方法。
  7. 前記溶液槽は、塩水槽であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の冷凍魚介の解凍方法。
  8. 前記第2の溶液槽は、水槽であること
    を特徴とする請求項2記載の冷凍魚介の解凍方法。
  9. 前記塩水槽には、塩分濃度2〜4%の塩水が用いられること
    を特徴とする請求項7記載の冷凍魚介の解凍方法。
  10. 前記溶液槽は、振動開始時における溶液温度が1〜40℃の状態とされ、かつ解凍工程中においても開始時の溶液温度を保持させること
    を特徴とする請求項1又は2記載の冷凍魚介の解凍方法。
  11. 前記第2の溶液槽は、振動開始時における溶液温度が1〜40℃の状態とされ、かつ解凍工程中においても開始時の溶液温度を保持させること
    を特徴とする請求項2記載の冷凍魚介の解凍方法。
  12. 前記水槽は、振動開始時における水温が1〜40℃の状態とされ、かつ解凍工程中においても開始時の水温を保持させること
    を特徴とする請求項3記載の冷凍魚介の解凍方法。
  13. 魚介中心温度が−3〜5℃になるまで前記溶液槽に振動を与えること
    を特徴とする請求項1記載の冷凍魚介の解凍方法。
  14. 魚介中心温度が−3〜5℃になるまで前記第2の溶液槽に振動を与えること
    を特徴とする請求項2記載の冷凍魚介の解凍方法。
  15. 魚介中心温度が−3〜5℃になるまで前記水槽に振動を与えること
    を特徴とする請求項3記載の冷凍魚介の解凍方法。
  16. さらに、冷凍魚介全体を−1〜4℃で冷蔵保管できる容器もしくは保管庫内に収納して熟成させる熟成工程を実行すること
    を特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の冷凍魚介の解凍方法。
  17. 前記冷凍処理を施した魚介は、−50℃以下の超低温で急速凍結処理が施された魚介であること
    を特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の冷凍魚介の解凍方法。
  18. 前記冷凍処理を施した魚介は、筋肉色素ミオグロビンを含む赤身魚であること
    を特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の冷凍魚介の解凍方法。

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