JP2015015355A - 配線基板およびこれを用いた電子装置、配線基板の製造方法 - Google Patents

配線基板およびこれを用いた電子装置、配線基板の製造方法 Download PDF

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慎也 内堀
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典久 今泉
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俊浩 中村
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Abstract

【課題】一面側に発熱素子を備える電子部品が搭載される配線基板において、電子部品の放熱性を向上しつつ、反りを抑制する。【解決手段】一面11および他面12を有するようにガラスクロス41を樹脂42で封止する。そして、ガラスクロス41のうち一面11上に搭載される発熱素子を備える電子部品121の下方に位置する部分に貫通孔41aを形成し、当該貫通孔41aにガラスクロス41を封止する樹脂42と同じ樹脂42を配置する。【選択図】図2

Description

本発明は、発熱素子を備える電子部品が搭載される配線基板およびこれを用いた電子装置、配線基板の製造方法に関するものである。
従来より、一面および当該一面と反対側の他面を有する配線基板として、樹脂内にガラスクロスが配置されたプリプレグを用いることが知られている。これによれば、ガラスクロスが補強材として機能するため、配線基板の反りを抑制できる。
しかしながら、一般的に、ガラスクロスは、樹脂よりも熱伝導率が低い。このため、配線基板の一面に発熱素子を備える電子部品を搭載して電子装置を構成した場合、ガラスクロスによって電子部品の熱が他面に伝達されることが阻害され、他面からの放熱性が低いという問題がある。
この問題を解決するため、例えば、特許文献1には、プリプレグに貫通孔を形成してガラスクロスの一部および樹脂を除去し、除去された部分に高い熱伝導率を有するものを埋め込むことが提案されている。なお、貫通孔に埋め込まれるものは、プリプレグを構成する樹脂と異なる樹脂等である。
特開2001−185663号公報
しかしながら、上記特許文献1の配線基板では、貫通孔にプリプレグを構成する樹脂と異なるものを埋め込んでいるため、これらの間に熱膨張係数の差に起因する熱応力が発生する。このため、ガラスクロスによって反りを抑制しているものの、当該熱応力によって配線基板が反ってしまう可能性があるという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、一面側に発熱素子を備える電子部品が搭載される配線基板において、電子部品の放熱性を向上しつつ、反りを抑制できる配線基板およびこれを用いた電子装置、配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ガラス繊維が平面的に編みこまれたガラスクロス(41)と、ガラスクロスよりも熱伝導率が高い樹脂(42)と、を備え、一面(11)および他面(12)を有する板状となるようにガラスクロスが樹脂にて封止された配線基板であって、以下の点を特徴としている。
すなわち、ガラスクロスは、一面上に搭載される発熱素子を備える電子部品の下方に位置する部分に貫通孔(41a)が形成され、ガラスクロスの貫通孔に樹脂が配置されていることを特徴としている。
これによれば、電子部品の下方に位置するガラスクロスに貫通孔が形成され、当該貫通孔にガラスクロスより熱伝導率が高い樹脂が配置されている。このため、ガラスクロスが除去されていない場合と比較して、一面と他面との間の熱伝導率を高くでき、電子部品の放熱性を向上できる。
また、ガラスクロスに形成された貫通孔にガラスクロスを封止する樹脂と同じ樹脂が配置されることで熱伝導率が高くされている。このため、別の部材を配置して熱伝導率を高くする場合と比較して、熱膨張係数の差に起因する歪みが発生することを抑制でき、配線基板が反ることを抑制できる。
そして、請求項5に記載の発明では、ガラスクロスが樹脂で封止された基板(10)を用意する工程と、基板に対して、ガラスクロスのうち電子部品の下方となる部分を樹脂と共に除去する孔(43)を形成する工程と、基板を加圧することにより、樹脂を流動させて孔を当該樹脂にて閉塞する工程とを行うことを特徴としている。
この場合、請求項6に記載の発明のように、基板を用意する工程では、表面(20a)および表面と反対側の裏面(20b)を有するコア層(20)、コア層の表面側に配置される第1ビルドアップ層(30)、およびコア層の裏面側に配置される第2ビルドアップ層(40)の三層をそれぞれ用意し、孔を形成する工程では、第2ビルドアップ層に孔を形成し、孔を形成する工程の後、第2ビルドアップ層、コア層、第1ビルドアップ層を順に積層した積層体(168)によって基板を形成する工程を行い、閉塞する工程では、積層体にて構成された基板を積層方向から加圧することによって積層体を一体化しつつ、孔を樹脂にて閉塞することを特徴としている。
これによれば、第2ビルドアップ層、コア層、第1ビルドアップ層を積層した積層体にて基板を構成する場合、積層体を一体化しつつ、孔を閉塞でき、製造工程が増加することを抑制できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態における電子装置の断面図である。 (a)は図1中の領域Aの拡大図、(b)は図1中の領域Bの拡大図である。 図1に示す多層基板の製造工程を示す断面図である。 図3に続く多層基板の製造工程を示す断面図である。 図4に続く多層基板の製造工程を示す断面図である。 第2ビルドアップ層を用意する際の断面図である。 本発明の第2実施形態における第2ビルドアップ層のうちランドの下方に位置する部分の拡大図である。 本発明の他の実施形態における電子装置の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。なお、本実施形態の電子装置は、例えば、自動車等の車両に搭載され、車両用の各種電子装置を駆動するために適用されると好適である。
図1に示されるように、電子装置は、一面10aおよび他面10bを有する多層基板10と、多層基板10の一面10a上に搭載された電子部品121〜123と、を備えている。そして、多層基板10の一面10a側を電子部品121〜123と共にモールド樹脂150で封止することにより、電子装置が構成されている。なお、本実施形態では、多層基板10が本発明の配線基板に相当している。
多層基板10は、絶縁樹脂層としてのコア層20と、コア層20の表面20aに配置された第1ビルドアップ層30と、コア層20の裏面20bに配置された第2ビルドアップ層40とを備える積層基板である。
そして、コア層20と第1ビルドアップ層30との界面には、パターニングされた表面側内層配線51(以下では、単に内層配線51という)が形成されている。同様に、コア層20と第2ビルドアップ層40との界面には、パターニングされた裏面側内層配線52(以下では、単に内層配線52という)が形成されている。
なお、本実施形態の内層配線51、52は、一部が後述するランド61と対向するように形成されている。そして、内層配線51、52のうちランド61と対向する部分は、図1とは別断面において、内層配線51、52のうちランド61と対向しない部分と適宜接続されている。また、本実施形態では、内層配線51が本発明の第1内層配線に相当し、内層配線52が本発明の第2内層配線に相当している。
第1ビルドアップ層30の表面30aには、パターニングされた表面側表層配線61〜66(以下では、単に表層配線61〜66という)が形成されている。本実施形態では、表層配線61〜66は、電子部品121〜123が搭載される搭載用のランド61〜63、電子部品121、122とボンディングワイヤ141、142を介して電気的に接続されるボンディング用のランド64、65、外部回路と電気的に接続される表面パターン66とされている。
同様に、第2ビルドアップ層40の表面40aには、パターニングされた裏面側表層配線71、72(以下では、単に表層配線71、72という)が形成されている。本実施形態では、表層配線71、72は、後述するフィルドビアを介して内層配線52と電気的に接続される裏面パターン71、放熱用のヒートシンクが備えられるヒートシンク用パターン72(以下では、単にHS用パターン72という)とされている。
本実施形態では、裏面パターン71とHS用パターン72とは、図1とは別断面においても接続されておらず、互いに電気的に独立している。また、HS用パターン72は、第2ビルドアップ層40の表面40aのうちランド61と対向する部分に形成されている。
なお、第1ビルドアップ層30の表面30aとは、第1ビルドアップ層30のうちコア層20と反対側の一面のことであり、多層基板10の一面10aとなる面のことである。また、第2ビルドアップ層40の表面40aとは、第2ビルドアップ層40のうちコア層20と反対側の一面のことであり、多層基板10の他面10bとなる面のことである。そして、内層配線51、52、表層配線61〜66、表層配線71、72は、具体的には後述するが、銅等の金属箔や金属メッキが適宜積層されて構成されている。
内層配線51と内層配線52とは、コア層20を貫通して設けられた貫通ビア81、82を介して電気的および熱的に接続されている。具体的には、内層配線51、52のうちランド61と対向する部分は、貫通ビア81を介して接続されている。つまり、貫通ビア81は、ランド61の直下に形成されているともいえる。また、内層配線51、52のうちランド61と対向する部分と異なる部分は、貫通ビア82を介して接続されている。
なお、このような貫通ビア81、82は、コア層20を厚さ方向に貫通する貫通孔81a、82aの壁面に銅等の貫通電極81b、82bが形成され、貫通孔81aの内部に充填材81c、82cが充填されて構成されている。
また、内層配線51と表層配線61〜66とは、第1ビルドアップ層30を厚さ方向に貫通して設けられたフィルドビア91、92を介して電気的および熱的に接続されている。具体的には、ランド61と内層配線51のうちランド61と対向する部分とは、フィルドビア91を介して接続されている。つまり、フィルドビア91は、ランド61の直下に形成されているともいえる。また、ランド62〜65や表面パターン66と、内層配線51のうちランド61と対向する部分と異なる部分とは、フィルドビア92を介して接続されている。
同様に、内層配線52と裏面パターン71とは、第2ビルドアップ層40を厚さ方向に貫通して設けられたフィルドビア101を介して電気的および熱的に接続されている。なお、内層配線52とHS用パターン72とはフィルドビア101を介して電気的には接続されていない。
このような、フィルドビア91、92、101は、それぞれ第1、第2ビルドアップ層30、40を厚さ方向に貫通する貫通孔91a、92a、101aが銅等の貫通電極91b、92b、101bにて充填された構成とされている。
なお、充填材81cは、樹脂、セラミック、金属等が用いられるが、本実施形態では、エポキシ樹脂とされている。また、貫通電極81b、91b、101bは、銅等の金属メッキにて構成されている。
そして、各第1、第2ビルドアップ層30、40の表面30a、40aには、表面パターン66および裏面パターン71を覆うソルダーレジスト110が形成されている。なお、表面パターン66を覆うソルダーレジスト110には、図1とは別断面において、表面パターン66のうち外部回路と接続される部分を露出させる開口部が形成されている。
電子部品121〜123は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)等の発熱素子を備えるパワー素子121、マイコン等の制御素子122、チップコンデンサや抵抗等の受動素子123である。そして、各電子部品121〜123は、はんだ130を介してランド61〜63上に搭載されてランド61と電気的、機械的に接続されている。また、パワー素子121および制御素子122は、周囲に形成されているランド64、65ともアルミニウムや金等のボンディングワイヤ141、142を介して電気的に接続されている。
なお、ここでは、電子部品121としてパワー素子121を例に挙げて説明したが、電子部品121は発熱素子を備えるものであればパワー素子121に限定されるものではない。同様に、電子部品122、123として、制御素子122、受動素子123を例に挙げて説明したが、電子部品122、123はこれらに限定されるものではない。
モールド樹脂150は、ランド61〜65および電子部品121〜123を封止するものであり、エポキシ樹脂等の一般的なモールド材料が金型を用いたトランスファーモールド法やコンプレッションモールド法等により形成されたものである。
なお、本実施形態では、モールド樹脂150は、多層基板10の一面10aのみに形成されている。つまり、本実施形態の電子装置は、いわゆるハーフモールド構造とされている。
また、多層基板10の他面10b側には、HS用パターン72に放熱グリス73を介して放熱部材としてのブロック状のヒートシンク74が備えられている。言い換えると、ヒートシンク74は、ランド61(電子部品121)と対向するように備えられている。
以上が本実施形態における電子装置の基本的な構成である。次に、本実施形態の特徴点である第2ビルドアップ層40の構成について具体的に説明する。
第2ビルドアップ層40は、図2に示されるように、ガラスクロス41がガラスクロス41より熱伝導率が高いエポキシ樹脂等の樹脂42で封止されたプリプレグで構成されている。そして、ランド61の下方に位置する部分では、ガラスクロス41に貫通孔41aが形成され、当該貫通孔41aにガラスクロス41を封止する樹脂42と同じ樹脂42が配置されている。このため、第2ビルドアップ層40は、ランド61の下方に位置する部分でガラスクロス41が部分的に除去されていない場合と比較して、ランド61の下方に位置する内層配線52とHS用パターン72との間の熱伝導率が高くなる。
また、コア層20および第1ビルドアップ層30は、第2ビルドアップ層40と同様にガラスクロスがエポキシ樹脂等で封止されたプリプレグで構成されているが、本実施形態では、ランド61の下方に位置する部分でもガラスクロスに貫通孔は形成されていない。
なお、ガラスクロス41は、ガラス繊維が平面的に編みこまれたものである。また、コア層20、第1、第2ビルドアップ層30、40のうちランド61の下方に位置する部分とは、ランド61と対向する部分に加えて、当該部分の近傍も含む意味である。そして、特に限定されるものではないが、コア層20、第1、第2ビルドアップ層30、40には、必要に応じて、アルミナやシリカ等の熱膨張係数を制御するフィラーが混入されていてもよい。
このような電子装置では、電子部品121に発生した熱は、ランド61、フィルドビア91、内層配線51、貫通ビア81を介して内層配線52に伝達された後、第2ビルドアップ層40を介してHS用パターン72に伝達されてヒートシンク74から放熱される。この場合、上記のように、第2ビルドアップ層40は、ランド61の下方に位置する内層配線52とHS用パターン72との間の熱伝導率が高くされているため、電子部品121の放熱性を向上できる。
以上が本実施形態における電子装置の構成である。次に、上記電子装置の製造方法について図3〜図6を参照しつつ説明する。なお、図3〜図6は、多層基板10のうちパワー素子121が搭載される部分近傍の断面図である。
まず、図3(a)に示されるように、コア層20の表面20aおよび裏面20bに銅箔等の金属箔161、162が配置されたものを用意する。そして、図3(b)に示されるように、ドリル等によって金属箔161、コア層20、金属箔162を貫通する貫通孔81aを形成すると共に、図3(b)とは別断面において、図1に示されるように、金属箔161、コア層20、金属箔162を貫通する貫通孔82aを形成する。
その後、図3(c)に示されるように、無電解メッキや電気メッキを行い、貫通孔81a、82aの壁面および金属箔161、162上に銅等の金属メッキ163を形成する。これにより、貫通孔81a、82aの壁面に、金属メッキ163にて構成される貫通電極81b、82bが形成される。なお、無電解メッキおよび電気メッキを行う場合には、パラジウム等の触媒を用いて行うことが好ましい。
続いて、図3(d)に示されるように、金属メッキ163で囲まれる空間にそれぞれ充填材81c、82cを配置する。これにより、貫通孔81a、貫通電極81b、充填材81cを有する上記貫通ビア81が形成されると共に貫通孔82a、貫通電極82b、充填材82cを有する上記貫通ビア82が形成される。
その後、図4(a)に示されるように、無電解メッキおよび電気メッキ等でいわゆる蓋メッキを行い、金属メッキ163および充填材81c、82c上に銅等の金属メッキ164、165を形成する。
次に、図4(b)に示されるように、金属メッキ164、165上に図示しないレジストを配置する。そして、当該レジストをマスクとしてウェットエッチング等を行い、金属メッキ164、金属メッキ163、金属箔161を適宜パターニングして内層配線51を形成すると共に、金属メッキ165、金属メッキ163、金属箔162を適宜パターニングして内層配線52を形成する。つまり、本実施形態では、内層配線51は、金属箔161、金属メッキ163、金属メッキ164が積層されて構成され、内層配線52は、金属箔162、金属メッキ163、金属メッキ165が積層されて構成されている。
なお、次の図4(c)以降では、金属箔161、金属メッキ163、金属メッキ164、および金属箔162、金属メッキ163、金属メッキ165をまとめて1層として示してある。
その後、図4(c)に示されるように、コア層20における表面20a側において、内層配線51上に第1ビルドアップ層30および銅等の金属板166を積層する。また、コア層20における裏面20b側において、内層配線52上に第2ビルドアップ層40および銅等の金属板167を積層する。このようにして、上から順に、金属板166、第1ビルドアップ層30、内層配線51、コア層20、内層配線52、第2ビルドアップ層40および金属板167が順に積層された積層体168を構成する。
なお、図4(c)に示されるように、第2ビルドアップ層40には、ランド61の下方となる部分に貫通孔43が形成されている。ここで、この第2ビルドアップ層40を用意する際の工程について図6を参照しつつ説明する。
第2ビルドアップ層40を用意する際には、図6(a)に示されるように、まず、ガラスクロスシートを用意し、ガラスクロスシートを液状樹脂に含浸させる。そして、液状樹脂の流動性を維持したまま仮硬化した後、このものを適切な大きさに切断する。その後、図6(b)に示されるように、ランド61の下方となる部分に位置する部分をプレス等して打ち抜き、ガラスクロス41および樹脂42を除去する貫通孔43を形成する。これにより、ガラスクロス41に貫通孔41aが形成される。
なお、この状態の第2ビルドアップ層40は、ガラスクロス41が除去された部分は空洞とされている。そして、ここでは、第2ビルドアップ層40に貫通孔43が形成された例を説明するが、ガラスクロス41に貫通孔41aが形成されるのであれば、第2ビルドアップ層40に形成される孔は貫通していなくてもよい。また、図6は、第2ビルドアップ層40のうちランド61の下方となる部分の断面図である。
続いて、図4(d)に示されるように、積層体168の積層方向から加圧しつつ加熱することにより積層体168を一体化する。具体的には、積層体168を加圧することにより、第1ビルドアップ層30を構成する樹脂を流動させて内層配線51の間を埋め込むと共に、第2ビルドアップ層40を構成する樹脂42を流動させて貫通孔43を閉塞しつつ、内層配線52の間を埋め込む。そして、積層体168を加熱することにより、第1、第2ビルドアップ層30、40を硬化して積層体168を一体化する。
つまり、積層体を一体化する工程と、貫通孔43を閉塞する工程とを同時に行う。そして、第2ビルドアップ層40は、ランド61の下方となる部分においてガラスクロス41が部分的に除去され、除去された部分に樹脂42が配置された構成となる。
次に、図5(a)に示されるように、レーザ等により、金属板166、第1ビルドアップ層30を貫通して内層配線51に達する貫通孔91aを形成する。また、図5(a)とは別断面において、図1に示されるように、金属板166、第1ビルドアップ層30を貫通して内層配線51に達する貫通孔92aを形成する。そして、図5(a)とは別断面において、図1に示されるように、金属板167、第2ビルドアップ層40を貫通して内層配線52に達する貫通孔101aを形成する。
続いて、図5(b)に示されるように、無電解メッキや電気メッキ等でいわゆるフィルドメッキを行い、貫通孔91a、92a、101aを金属メッキ169で埋め込む。これにより、第1ビルドアップ層30に形成された貫通孔91a、92aに埋め込まれた金属メッキ169にて貫通電極91bおよび図1に示した貫通電極92bが構成される。同様に、第2ビルドアップ層40に形成された貫通孔101aに埋め込まれた金属メッキ169にて図1に示した貫通電極101bが構成される。また、貫通孔91a、92a、101aに貫通電極91b、92b、101bが埋め込まれたフィルドビア91、101が形成される。なお、次の図5(c)以降では、金属板166および金属メッキ169をまとめて1層として示してある。
続いて、図5(c)に示されるように、金属板166、167上に図示しないレジストを配置する。そして、レジストをマスクとしてウェットエッチング等を行って金属板166、167をパターニングすると共に、適宜金属メッキを形成することにより、表層配線61〜66および表層配線71、72を形成する。つまり、本実施形態では、表層配線61〜66は、金属板166および金属メッキ169を有する構成とされ、表層配線71は、金属板167および金属メッキ169を有する構成とされ、表層配線72は金属板167を有する構成とされている。
次に、図5(d)に示されるように、第1、第2ビルドアップ層30、40の表面30a、40aにそれぞれソルダーレジスト110を配置して適宜パターニングすることにより、上記多層基板10が製造される。なお、図5(d)に示される範囲内において、表面30a上のソルダーレジスト110がすべて除去されているが、図1に示すように他の領域においてソルダーレジスト110が残された状態になっている。
その後は、特に図示しないが、はんだ130を介して電子部品121〜123をランド61〜63に搭載する。そして、パワー素子121および制御素子122とランド64、65との間でワイヤボンディングを行い、パワー素子121および制御素子122とランド64、65とを電気的に接続する。
続いて、ランド61〜65および電子部品121〜123が封止されるように、金型を用いたトランスファーモールド法やコンプレッションモールド法等によってモールド樹脂150を形成することにより、上記電子装置が製造される。
以上説明したように、第2ビルドアップ層40は、ランド61の下方に位置する部分のガラスクロス41に貫通孔41aが形成され、当該貫通孔41aにガラスクロス41より熱伝導率が高い樹脂42が配置されている。このため、ガラスクロス41が除去されていない場合と比較して、ランド61(電子部品121)とHS用パターン72(ヒートシンク74)との間の熱伝導率を高くでき、電子部品121の放熱性を向上できる。
そして、本実施形態では、第2ビルドアップ層40に貫通孔41aが形成されている。このため、効率的に多層基板10における一面10aと他面10bとの間の熱伝導率を高くできる。すなわち、上記のように、電子部品121に発生した熱は、第1ビルドアップ層30内では主にフィルドビア91を介して伝達され、コア層20内では主に貫通ビア81を介して伝達されるが、第2ビルドアップ層40では第2ビルドアップ層40自体を介して伝達される。このため、第2ビルドアップ層40自体の熱伝導率を高くすることにより、効率的に電子部品の放熱性を向上できる。
さらに、第2ビルドアップ層40は、ガラスクロス41に形成された貫通孔41aにガラスクロス41を封止する樹脂42と同じ樹脂42が配置されることで熱伝導率が高くされている。このため、樹脂42中に別の部材を配置して熱伝導率を高くする場合と比較して、第2ビルドアップ層40の内部で熱膨張係数の差に起因する歪みが発生することを抑制でき、多層基板10が反ることを抑制できる。
さらに、本実施形態では、積層体168を一体化する際に貫通孔43を樹脂42で閉塞している。このため、貫通孔43に樹脂42を閉塞するための特別な工程を行う必要がない。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して第2ビルドアップ層40におけるガラスクロス41の形状を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図7に示されるように、本実施形態では、第2ビルドアップ層40におけるガラスクロス41のうちランド61と対向する部分には、当該部分を全て除去する貫通孔41aが形成されている。なお、図7は、図1中の領域Aの拡大図に相当している。
これによれば、さらに内層配線52とHS用パターン72との間の熱伝導率を高くしつつ、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記第1実施形態では、配線基板として、第2ビルドアップ層40、コア層20、第1ビルドアップ層30が順に積層された多層基板10を例に挙げて説明した。しかしながら、配線基板10は、例えば、図8に示されるように、コア層20(単層)のみで形成されていてもよい。この場合、コア層20の表面が配線基板10の一面10aとなると共に裏面が配線基板10の他面10bとなり、表面に電子部品121が搭載されるランド61が形成されると共に裏面に放熱グリス73を介してヒートシンク74が備えられる。そして、コア層20のうちランド61の下方に位置する部分では、図2(a)または図7と同様に、ガラスクロス41に貫通孔41aが形成されていると共に当該貫通孔41aに樹脂42が配置される。
また、上記第1実施形態では、HS用パターン72にヒートシンク74を備える例を説明したが、ヒートシンク74は第2ビルドアップ層40を構成する樹脂に直接備えられていてもよい。また、放熱部材はヒートシンク74ではなく、例えば、ケース等の筐体であってもよい。
さらに、上記第1、第2実施形態では、コア層20および第1ビルドアップ層30のうちランド61の下方に位置する部分において、第2ビルドアップ層40と同様に、ガラスクロスが除去され、除去された部分にガラスクロスより熱伝導率が高い樹脂が配置されていてもよい。特に、設計上、ランド61の下方にビア81を形成できない場合には、第1ビルドアップ層30のうちランド61の下方に位置するガラスクロスを除去すると共に除去した部分にガラスクロスより熱伝導率が高い樹脂を配置することにより、ランド61と内層配線51との熱伝導率を高くできる。同様に、設計上、ランド61の下方にビア91を形成できない場合には、コア層20のうちランド61の下方に位置するガラスクロスを除去すると共に除去した部分にガラスクロスより熱伝導率が高い樹脂を配置することにより、内層配線51と内層配線52との間の熱伝導率を高くできる。
そして、上記第1、第2実施形態において、第2ビルドアップ層40のガラスクロス41が部分的に除去されておらず、コア層20および第1ビルドアップ層30のいずれか一方のガラスクロスが部分的に除去されていてもよい。このような多層基板10を用いた電子装置としても、ガラスクロスが部分的に除去されると共に除去された部分にガラスクロスより熱伝導率が高い樹脂が配置されることにより、電子部品121の放熱性を向上できる。
10 多層基板
10a 一面
10b 他面
41 ガラスクロス
41a 貫通孔
42 樹脂
121 電子部品

Claims (6)

  1. ガラス繊維が平面的に編みこまれたガラスクロス(41)と、
    前記ガラスクロスよりも熱伝導率が高い樹脂(42)と、を備え、
    一面(11)および他面(12)を有する板状となるように前記ガラスクロスが前記樹脂にて封止された配線基板であって、
    前記ガラスクロスは、前記一面上に搭載される発熱素子を備える電子部品の下方に位置する部分に貫通孔(41a)が形成され、
    前記ガラスクロスの前記貫通孔に前記樹脂が配置されていることを特徴とする配線基板。
  2. 前記基板は、表面(20a)および前記表面と反対側の裏面(20b)を有するコア層(20)と、前記コア層の表面側に配置され、前記コア層側と反対側の一面(30a)に前記電子部品が搭載されるランドが形成された第1ビルドアップ層(30)と、前記コア層の裏面側に配置される第2ビルドアップ層(40)と、前記コア層と前記第1ビルドアップ層との間のうち前記ランドの下方となる部分に形成された第1内層配線(51)と、前記第1ビルドアップ層に形成されて前記ランドと前記第1内層配線とを接続するビア(91)と、前記コア層と前記第2ビルドアップ層との間のうち前記ランドの下方となる部分に形成された第2内層配線(52)と、前記コア層に形成されて前記第1、第2内層配線を接続するビア(81)と、を有し、前記第2ビルドアップ層において、前記ガラスクロスに前記貫通孔が形成されていると共に前記貫通孔に前記樹脂が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記第2ビルドアップ層は、前記ガラスクロスのうち前記ランドと対向する部分を全て除去する前記貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の配線基板。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の配線基板と、
    前記一面に搭載された前記電子部品と、を備えることを特徴とする電子装置。
  5. ガラス繊維が平面的に編みこまれたガラスクロス(41)と、
    前記ガラスクロスよりも熱伝導率が高い樹脂(42)と、を備え、
    一面(11)および他面(12)を有する板状となるように前記ガラスクロスが前記樹脂にて封止され、
    前記ガラスクロスは、前記一面上に搭載される発熱素子を備える電子部品の下方に貫通孔(41a)が形成され、
    前記ガラスクロスの前記貫通孔に前記樹脂が配置されている配線基板の製造方法において、
    前記ガラスクロスが前記樹脂で封止された基板(10)を用意する工程と、
    前記基板に対して、前記ガラスクロスのうち前記電子部品の下方となる部分を前記樹脂と共に除去する孔(43)を形成する工程と、
    前記基板を加圧することにより、前記樹脂を流動させて前記孔を当該樹脂にて閉塞する工程と、を行うことを特徴とする配線基板の製造方法。
  6. 前記基板を用意する工程では、表面(20a)および前記表面と反対側の裏面(20b)を有するコア層(20)、前記コア層の表面側に配置される第1ビルドアップ層(30)、および前記コア層の裏面側に配置される第2ビルドアップ層(40)の三層をそれぞれ用意し、
    前記孔を形成する工程では、前記第2ビルドアップ層に前記孔を形成し、
    前記孔を形成する工程の後、前記第2ビルドアップ層、前記コア層、前記第1ビルドアップ層を順に積層した積層体(168)によって前記基板を形成する工程を行い、
    前記閉塞する工程では、前記積層体にて構成された前記基板を積層方向から加圧することによって前記積層体を一体化しつつ、前記孔を前記樹脂にて閉塞することを特徴とする請求項5に記載の配線基板の製造方法。

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