JP2015014775A - 光硬化性黒色組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】感度及び密着性に優れ、遮光性が高く高抵抗であってブラックマトリックスに有用な光硬化性黒色組成物を提供すること。
【解決手段】下記一般式(I)で表されるエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と、多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られた構造を有する光重合性不飽和化合物(A)、光重合開始剤(B)及びスルホン酸基を有するカーボンブラック(C)を含有する光硬化性黒色組成物であって、組成物中の鉄分の濃度が20ppm以下であることを特徴とする光硬化性黒色組成物。
Figure 2015014775

【選択図】なし

Description

本発明は、特定の構造を有する光重合性不飽和化合物及びスルホン酸基を有するカーボンブラックを含有する光硬化性黒色組成物に関する。
光硬化性黒色組成物は、黒色顔料、光重合性不飽和化合物及び光重合開始剤を含有するものである。この光硬化性黒色組成物は、紫外線もしくは電子線を照射することによって重合硬化させることができるので、特に、表示コントラストや発色効果を高めるためにカラーフィルタのR、G、Bの着色層間の境界部分に設けられたブラックマトリックスとして有用である。
最近、ブラックマトリックスの製造工程において、コントラスト向上を目的として、遮光性を上げることが要求されている。一般に、カーボンブラックは遮光性が他の有機顔料に比べ高いものの、導電性を有する。遮光性を上げるため、組成物中のカーボンブラック濃度を高くさせると、形成されたブラックマトリックス自体も導電性を有してしまう。これに対し、カーボンブラック含有量を減少すると、導電性は低くなるが、遮光率を高める為に、遮光膜の膜厚を厚くする必要があり、色むらが発生し、表示品質が劣化する。
このため、遮光性に優れながら、高抵抗性を有するブラックマトリックス、表示品位の優れたカラーフィルタの開発が望まれている。
また近年、タッチパネルにおける遮光膜用ブラックマトリックス等の用途において、耐薬品性の高い光硬化性黒色組成物が望まれている。
下記特許文献1及び2には、表面修飾した顔料を含むブラックマトリックスが開示され、下記特許文献3には、金属を除去する工程を含む精製カーボンブラックの製造方法が開示されている。
特開平9−265006号公報 特表2008−517330号公報 特開2009−138054号公報
従って、本発明の目的は、感度及び密着性に優れ、遮光性が高く高抵抗であり、さらに耐薬品性が高い光硬化性黒色組成物を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(I)で表されるエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と、多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られた構造を有する光重合性不飽和化合物(A)、光重合開始剤(B)及びスルホン酸基を有するカーボンブラック(C)を含有する光硬化性黒色組成物であって、組成物中の鉄分の濃度が20ppm以下であることを特徴とする光硬化性黒色組成物が、ブラックマトリックスに好適であることを知見し、本発明に到達した。
Figure 2015014775
(式中、X1は下記式(イ)、(ロ)又は(ハ)で表される置換基を表し、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキべシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又はハロゲン原子を表し、mは0〜10の整数である。)
Figure 2015014775
(式中、Y1は、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環基、又はハロゲン原子を表し、上記アルキル基及びアリールアルキル基中のアルキレン部分は、不飽和結合、−O−又は−S−で中断されていてもよく、Y1は、隣接するY1同士で環を形成していてもよく、nは0〜4の整数を表す。)
Figure 2015014775
Figure 2015014775
(式中、Y2及びZ2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環基、又はハロゲン原子を表し、上記アルキル基及びアリールアルキル基中のアルキレン部分は、不飽和結合、−O−又は−S−で中断されていてもよく、Z2は、隣接するZ2同士で環を形成していてもよく、pは0〜4の整数を表し、qは0〜8の整数を表し、rは0〜4の整数を表し、sは0〜4の整数を表し、rとsの数の合計は2〜4の整数である。)
また、本発明は、上記光硬化性黒色組成物を用いたブラックマトリックスを提供するものである。
本発明によれば、特定の構造を有する光重合性不飽和化合物及びスルホン酸基を有するカーボンブラックを含有する光硬化性黒色組成物は感度、密着性、遮光性に優れ高い抵抗値を有し、また耐薬品性に優れるものである。また、その硬化物は、表示デバイス用カラーフィルタ及び液晶表示パネル並びに有機EL表示パネルに好適なものである。
以下、本発明の光硬化性黒色組成物について、好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明の光硬化性黒色組成物は、上記一般式(I)で表されるエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と、多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られた構造を有する光重合性不飽和化合物(A)、光重合開始剤(B)及びスルホン酸基を有するカーボンブラック(C)を含有し、組成物中の鉄濃度が20ppm以下である。以下、各成分について順に説明する。
<光重合性不飽和化合物(A)>
本発明の光硬化性黒色組成物に用いられる光重合性不飽和化合物(A)は、上記一般式(I)で表わされるエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と、多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られた構造を有する。本発明の光硬化性黒色組成物に用いられる光重合性不飽和化合物(A)は、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物の一種である。
上記一般式(I)中、R1、R2、R3及びR4で表される炭素原子数1〜5のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、iso−ブチル、アミル、iso−アミル、tert−アミル等が挙げられ、
1、R2、R3及びR4で表される炭素原子数1〜8のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、iso−プロピルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、iso−ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ等が挙げられ、
1、R2、R3及びR4で表される炭素原子数2〜5のアルケニル基としては、ビニル、アリル、ブテニル、プロペニル等が挙げられ、
1、R2、R3及びR4並びにY1、Y2及びZ2で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
上記一般式(I)中のX1である(イ)において、Y1で表される炭素原子数1〜20のアルキル基としては、上記R1、R2、R3及びR4で例示したものの他、ヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、t−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、テトラフルオロエチル、トリフルオロエチル、ジフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ヘキサフルオロプロピル、ペンタフルオロプロピル、テトラフルオロプロピル、トリフルオロプロピル、パーフルオロブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等が挙げられ、
1で表される炭素原子数6〜30のアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラセン−1−イル、フェナントレン−1−イル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ−t−ブチルフェニル、2,5−ジ−t−ブチルフェニル、2,6−ジ−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−ペンチルフェニル、2,5−ジ−t−アミルフェニル、シクロヘキシルフェニル、ビフェニル、2,4,5−トリメチルフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−トリクロロフェニル、4−トリフルオロフェニル、パーフルオロフェニル等が挙げられ、
1で表される炭素原子数7〜30のアリールアルキル基としては、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロピル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル、4−クロロフェニルメチル等が挙げられ、
1で表される炭素原子数2〜20の複素環基としては、ピロリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピペラジル、ピペリジル、ピラニル、ピラゾリル、トリアジル、ピロリジル、キノリル、イソキノリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、トリアゾリル、フリル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、チアジアゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、ユロリジル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、2−ピロリジノン−1−イル、2−ピペリドン−1−イル、2,4−ジオキシイミダゾリジン−3−イル、2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イル等が挙げられる。
上記一般式(I)中のX1である(ハ)において、Y2及びZ2で表される炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基及び炭素原子数2〜20の複素環基としては、上記一般式(I)中のX1である(イ)において例示したものが挙げられる。
上記エポキシ化合物のエポキシ基に作用させる上記不飽和一塩基酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、ヒドロキシエチルメタクリレート・マレート、ヒドロキシエチルアクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルアクリレート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレート等が挙げられる。
また、上記不飽和一塩基酸を付加させた後にエステル化反応させる上記多塩基酸無水物としては、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、2,2'−3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等が挙げられる。
上記エポキシ化合物、上記不飽和一塩基酸及び上記多塩基酸無水物の反応モル比は、以下の通りとすることが好ましい。
即ち、上記エポキシ化合物のエポキシ基1個に対し、上記不飽和一塩基酸のカルボキシル基が0.1〜1.0個で付加させた構造を有するエポキシ付加物において、該エポキシ付加物の水酸基1個に対し、上記多塩基酸無水物の酸無水物構造が0.1〜1.0個となる比率となるようにするのが好ましい。
上記エポキシ化合物、上記不飽和一塩基酸及び上記多塩基酸無水物の反応は、常法に従って行なうことができる。
上記光重合性不飽和化合物(A)は、後述の、上記光重合性不飽和化合物(A)以外のエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物と共重合させて用いることもできる。
本発明の光硬化性黒色組成物において、上記光重合性不飽和化合物(A)の含有量は、光硬化性黒色組成物における溶媒以外の組成物中、5〜80質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましい。上記の含有量が5質量%以上であることは、硬化性の観点から好ましく、80質量%以下であることは、遮光性の観点から好ましい。
<光重合開始剤(B)>
本発明の光硬化性黒色組成物に用いられる光重合開始剤(B)としては、従来既知の化合物を用いることが可能であり、例えば、ベンゾフェノン、フェニルビフェニルケトン、1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルシクロヘキサン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルスルフィド、ベンゾインブチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−ベンゾイルプロパン、2−ヒドロキシ−2−(4'−イソプロピル)ベンゾイルプロパン、4−ブチルベンゾイルトリクロロメタン、4−フェノキシベンゾイルジクロロメタン、ベンゾイル蟻酸メチル、ベンゾイン、2−モルホリル−2−(4'−メチルメルカプト)ベンゾイルプロパン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ベンジル−1−ジメチルアミノ−1−(4'−モルホリノベンゾイル)プロパン等のアルキルフェノン系化合物;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル化合物;チオキサントン、1−クロル−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のチオキサントン化合物;エチルアントラキノン等のアントラキノン化合物;2,2−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1−2’−ビイミダゾール等のビイミダゾール化合物;2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ナフチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のトリアジン化合物;4、4−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;過酸化ベンゾイル等の過酸化物;1,7−ビス(9'−アクリジニル)ヘプタン、9−n−ブチル−3,6−ビス(2'−モルホリノイソブチロイル)カルバゾール、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン等が挙げられ、市販品としては、N−1414、N−1717、N−1919、PZ−808、NCI−831、NCI−930((株)ADEKA社製)、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE651、IRGACURE907、IRGACURE OXE 01、IRGACURE OXE 02(BASF(株)社製)等が挙げられる。
本発明の光硬化性黒色組成物に用いられる光重合開始剤としては、特に、下記一般式(II)で表される化合物が、感度及び耐熱性の点から好ましい。
Figure 2015014775
(式中、R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、
8及びR9は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、カルボキシル基、R10、OR11、SR12、NR1314、COR15、SOR16、SO2
17又はCONR1819を表し、R8又はR9は、隣接するベンゼン環に結合してX2を含む環を形成してもよく、
10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18及びR19は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、
2は、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、CR2021、CO、NR22又はPR23を表し、
3は、単結合又はCOを表し、
20、R21、R22及びR23は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基又は炭素原子数7〜30のアリールアルキル基を表し、
前記のアルキル基、アリール基及びアリールアルキル基中の水素原子は、更に、水酸基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基で置換されていても良く、前記のアルキル基又はアリールアルキル基中のメチレン基は、−O−で中断されていてもよく、
20、R21、R22及びR23は、それぞれ独立に、隣接するどちらかのベンゼン環と一緒になって環を形成していてもよく、
aは、0〜4の整数を表し、
bは、1〜5の整数を表す。)
本発明の光硬化性黒色組成物において、上記光重合開始剤(B)の含有量は、本発明の光硬化性黒色組成物の固形分中、0.1〜30質量%、特に0.5〜10質量%が好ましい。上記光重合開始剤の含有量が0.1質量%より小さいと、露光による硬化が不十分になる場合があり、30質量%より大きいと、樹脂組成物中に開始剤が析出する場合がある。
<スルホン酸基を有するカーボンブラック(C)>
本発明の光硬化性黒色組成物に用いられるスルホン酸基を有するカーボンブラック(C)としては、カーボンブラック表面にスルホン酸基を付与したものを用いることができ、一種単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
上記カーボンブラックとしては、例えば、ファーネス法、チャンネル法、サーマル法によって得られるカーボンブラック、或いはアセチレンブラック、ケッチェンブラック又はランプブラック等のカーボンブラック;平均粒径が8nm以上でDBP吸油量が90ml/100g以下のもの、950℃における揮発分中のCO、CO2から算出した全酸素量が、カーボンブラックの表面積100m2当たり9mg以上であるもの;黒鉛化カーボンブラック等が挙げられる。
上記カーボンブラック表面にスルホン酸基を付与する方法としては、ペルオキソ二硫酸或いはその塩により酸化する方法(1)又はスルホン化剤で処理する方法(2)が挙げられる。
上記ペルオキソ二硫酸或いはその塩により酸化する方法(1)は、公知の任意の方法によって行うことができるが、例えば、カーボンブラック、ペルオキソ二硫酸或いはその塩、水系媒体(水或いは水溶性溶媒との混合物)を、必要に応じて界面活性剤或いは分散剤を用いて混合し、その混合物を好ましくは100℃未満、より好ましくは40〜90℃で、好ましくは24時間未満、より好ましくは2〜20時間加熱し、必要に応じてpH≧7に中和することにより行うことができる。
上記ペルオキソ二硫酸の塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム等の金属塩或いはアンモニウム塩が挙げられる。
ペルオキソ二硫酸或いはその塩の使用量は、カーボンブラック1質量部に対して0.5〜5質量部の範囲で用いるのが好ましい。
上記スルホン化剤で処理する方法(2)は、公知の任意の方法によって行うことができるが、例えば、カーボンブラック及びスルホン化剤を混合或いは溶媒に溶解し、好ましくは200℃以下、より好ましくは100〜180℃で撹拌することができる。
上記スルホン化剤としては、濃硫酸、発煙硫酸、三酸化硫黄、ハロゲン化硫酸、アミド硫酸、亜硫酸水素塩、亜硫酸塩、SO3−ジオキサン錯体、SO3−ケトン錯体、スルファミン酸、スルホン化ピリジン塩、スルホラン等が挙げられる。
上記溶媒としては、水;硫酸、発煙硫酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、無水酢酸等の酸性溶媒;ピリジン、トリエチルアミン、トリメチルアミン等の塩基性溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、スルホラン、ニトロメタン、アセトン、アセトニトリル、ベンゾニトリル等の極性溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒;クロロホルム、トリクロロフルオロメタン、塩化メチレン、クロロベンゼン等の塩素系溶媒等を用いることができ、これらの混合溶媒を用いてもよい。
スルホン化剤の使用量は、カーボンブラック1質量部に対して0.5〜20質量部の範囲で用いるのが好ましく、複数のスルホン化剤を用いる場合はその合計量が前記範囲になるのが好ましい。
また、スルホン化反応の副反応として公知のスルホンの生成を抑制するため、反応を阻害しない範囲で公知のスルホン抑制剤、例えば脂肪酸、有機過酸、酸無水物、プリジン、酢酸、ケトン等を、カーボンブラック1質量部に対して0.01〜5質量部添加してもよい。
本発明の光硬化性黒色組成物において、上記スルホン酸基を有するカーボンブラック(C)の含有量は、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物の合計100質量部に対して、好ましくは1〜350質量部、より好ましくは10〜300質量部、特に好ましくは10〜250質量部である。350質量部を超えると、黒色顔料が凝集しやすくなり保存安定性が悪くなる。
本発明の光硬化性黒色組成物には、更に分散剤(D)を用いることができる。該分散剤(D)としては、スルホン酸基を有するカーボンブラック(C)を分散、安定化できるものであれば何でも良く、市販の分散剤、例えばビックケミー社製、BYKシリーズ等を用いることができ、塩基性官能基を有するポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタンからなる高分子分散剤、塩基性官能基として窒素原子を有し、窒素原子を有する官能基がアミン、及び/又はその四級塩であり、アミン価が1〜100mgKOH/gのものが好適に用いられる。
本発明の光硬化性黒色組成物において、分散剤(D)の含有量は、スルホン酸基を有するカーボンブラック(C)100質量部に対して、0.001〜1.0質量部であることが好ましく、0.01〜0.5質量部であることが更に好ましい。
本発明の光硬化性黒色組成物には、更に上記スルホン酸基を有するカーボンブラック(C)以外の無機色材又は有機色材を含有させてもよい。これらの色材は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記無機色材又は有機色材としては、例えば、ニトロソ化合物、ニトロ化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、キサンテン化合物、キノリン化合物、アントラキノン化合物、クマリン化合物、フタロシアニン化合物、イソインドリノン化合物、イソインドリン化合物、キナクリドン化合物、アンタンスロン化合物、ペリノン化合物、ペリレン化合物、ジケトピロロピロール化合物、チオインジゴ化合物、ジオキサジン化合物、トリフェニルメタン化合物、キノフタロン化合物、ナフタレンテトラカルボン酸;アゾ染料、シアニン染料の金属錯体化合物;レーキ顔料;疎水性樹脂、酸化クロム緑、ミロリブルー、コバルト緑、コバルト青、マンガン系、フェロシアン化物、リン酸塩群青、紺青、ウルトラマリン、セルリアンブルー、ピリジアン、エメラルドグリーン、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、アンバー、等の無機顔料又は有機顔料を用いることができる。
上記無機色材又は有機色材としては、市販の顔料を用いることもでき、例えば、ピグメントレッド1、2、3、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48、49、88、90、97、112、119、122、123、144、149、166、168、169、170、171、177、179、180、184、185、192、200、202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254;ピグメントオレンジ13、31、34、36、38、43、46、48、49、51、52、55、59、60、61、62、64、65、71;ピグメントイエロー1、3、12、13、14、16、17、20、24、55、60、73、81、83、86、93、95、97、98、100、109、110、113、114、117、120、125、126、127、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、166、168、175、180、185;ピグメントグリ−ン7、10、36;ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6、22、24、56、60、61、62、64;ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40、50等が挙げられる。
上記無機色材又は有機色材としては、公知の染料を用いることも可能である。公知の染料としては例えば、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、トリアリールメタン染料、キサンテン染料、アリザリン染料、アクリジン染料スチルベン染料、チアゾール染料、ナフトール染料、キノリン染料、ニトロ染料、インダミン染料、オキサジン染料、フタロシアニン染料、シアニン染料等の染料等が挙げられる。
本発明の光硬化性黒色組成物には、更に、上記光重合性不飽和化合物(A)以外のエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物を用いることができる。該エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物としては、特に限定されず、従来、感光性組成物に用いられているものを用いることができるが、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等の不飽和脂肪族炭化水素;(メタ)アクリル酸、α―クロルアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、シトラコン酸、フマル酸、ハイミック酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、桂皮酸、ソルビン酸、メサコン酸、コハク酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、フタル酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の両末端にカルボキシ基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート・マレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレート或いは1個のカルボキシル基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能(メタ)アクリレート等の不飽和一塩基酸;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル、下記化合物No.A1〜No.A4、(メタ)アクリル酸メチル、 (メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリ(エトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフリル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリ[(メタ)アクリロイルエチル]イソシアヌレート、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー等の不飽和一塩基酸及び多価アルコール又は多価フェノールのエステル;(メタ)アクリル酸亜鉛、(メタ)アクリル酸マグネシウム等の不飽和多塩基酸の金属塩;マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等の不飽和多塩基酸の酸無水物;(メタ)アクリルアミド、メチレンビス−(メタ)アクリルアミド、ジエチレントリアミントリス(メタ)アクリルアミド、キシリレンビス(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和一塩基酸及び多価アミンのアミド;アクロレイン等の不飽和アルデヒド;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン、シアン化アリル等の不飽和ニトリル;スチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、ビニル安息香酸、ビニルフェノール、ビニルスルホン酸、4−ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルベンジルグリシジルエーテル等の不飽和芳香族化合物;メチルビニルケトン等の不飽和ケトン;ビニルアミン、アリルアミン、N−ビニルピロリドン、ビニルピペリジン等の不飽和アミン化合物;アリルアルコール、クロチルアルコール等のビニルアルコール;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のビニルエーテル;マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;インデン、1−メチルインデン等のインデン類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ジビニルスクシナート、ジアリルフタラート、トリアリルホスファート、トリアリルイソシアヌラート、ビニルチオエーテル、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾリン、ビニルカルバゾール、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、水酸基含有ビニルモノマー及びポリイソシアネート化合物のビニルウレタン化合物、水酸基含有ビニルモノマー及びポリエポキシ化合物のビニルエポキシ化合物が挙げられる。
Figure 2015014775
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また、上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物としては、アクリル酸エステルの共重合体や、フェノール及び/又はクレゾールノボラックエポキシ樹脂、多官能エポキシ基を有するポリフェニルメタン型エポキシ樹脂を用いることもできる。
本発明の光硬化性黒色組成物において、光重合性不飽和化合物(A)以外のエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物を使用する場合、その含有量は、光硬化性黒色組成物における溶媒以外の組成物中、1〜30質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることが更に好ましい。
エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物の中でも、酸価を有する化合物を用いた場合、本発明の感光性組成物にアルカリ現像性を付与することができる。上記酸価を有する化合物を用いる場合、その使用量は、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物全体の50〜99質量%となるようにすることが好ましい。
また、上記酸価を有する化合物は、更に単官能又は多官能エポキシ化合物を反応させることにより酸価調整してから用いることもできる。上記酸価を有する化合物の酸価を調整することにより、感光性樹脂のアルカリ現像性を改良することができる。上記酸価を有する化合物(即ちアルカリ現像性を付与するエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物)は、固形分の酸価が5〜120mgKOH/gの範囲であることが好ましく、単官能又は多官能エポキシ化合物の使用量は、上記酸価を満たすように選択するのが好ましい。単官能又は多官能エポキシ化合物を用いる場合、該エポキシ化合物は、上記酸価を有する化合物に反応させて得られる反応物として本発明の組成物に含有させてもよいし、該エポキシ化合物そのものを、光重合性不飽和化合物(A)等の酸化を有する化合物と共に該組成物に含有させてもよい。単官能又は多官能エポキシ化合物を本発明の組成物に含有させる場合、その含有量は、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物全体100質量部に対し、0.1〜150質量部であることが好ましく、1〜100質量部であることが更に好ましい。
上記単官能エポキシ化合物としては、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、ヘプチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、ペンタデシルグリシジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、プロパルギルグリシジルエーテル、p−メトキシエチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−メトキシグリシジルエーテル、p−ブチルフェノールグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、2−メチルクレジルグリシジルエーテル、4−ノニルフェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、p−クミルフェニルグリシジルエーテル、トリチルグリシジルエーテル、2,3−エポキシプロピルメタクリレート、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、グリシジルブチレート、ビニルシクロヘキサンモノオキシド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、スチレンオキシド、ピネンオキシド、メチルスチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、プロピレンオキシド、上記化合物No.A2、No.A3等が挙げられる。
上記多官能エポキシ化合物としては、ビスフェノール型エポキシ化合物及びグリシジルエーテル類からなる群から選択される一種以上の化合物を用いると、特性の一層良好な着色感光性樹脂組成物を得ることができるので好ましい。
上記ビスフェノール型エポキシ化合物としては、上記一般式(I)で表されるエポキシ化合物を用いることができる他、例えば、水添ビスフェノール型エポキシ化合物等のビスフェノール型エポキシ化合物も用いることができる。
また上記グリシジルエーテル類としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、1,10−デカンジオールジグリシジルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)プロパン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)エタン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)メタン、1,1,1,1−テトラ(グリシジルオキシメチル)メタン等を用いることができる。
その他、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物等のノボラック型エポキシ化合物;3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン等の脂環式エポキシ化合物;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルP−アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニリン等のグリシジルアミン類;1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ化合物;ジシクロペンタジエンジオキシド等のジオキシド化合物;ナフタレン型エポキシ化合物;トリフェニルメタン型エポキシ化合物;ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物等を用いることもできる。
また、本発明の光硬化性黒色組成物は、エチレン性不飽和結合を有さず、アルカリ現像性を付与する化合物を含有してもよく、そのような化合物としては、酸価を有することでアルカリ水溶液に可溶な化合物であれば特に限定されないが、代表的なものとしてアルカリ可溶性ノボラック樹脂(以下、単に「ノボラック樹脂」という)が挙げられる。ノボラック樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下に重縮合して得られる。
上記フェノール類としては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、ピロガロール、α−ナフトール、ビスフェノールA、ジヒドロキシ安息香酸エステル、没食子酸エステル等が用いられ、これらのフェノール類のうちフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール及びビスフェノールAが好ましい。これらのフェノール類は、単独でまたは2種以上混合して用いられる。
上記アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド等が用いられ、これらの化合物のうちホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びベンズアルデヒドが好ましい。これらのアルデヒド類は、単独でまたは2種以上混合して用いられる。アルデヒド類はフェノール類1モル当たり、好ましくは0.7〜3モル、特に好ましくは0.7〜2モルの割合で使用される。
上記酸触媒としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、または蟻酸、蓚酸、酢酸等の有機酸が用いられる。これらの酸触媒の使用量は、フェノール類1モル当たり、1×10-4〜5×10-1モルが好ましい。縮合反応においては、通常、反応媒質として水が用いられるが、縮合反応に用いられるフェノール類がアルデヒド類の水溶液に溶解せず、反応初期から不均一系になる場合には、反応媒質として親水性溶媒を使用することもできる。これらの親水性溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、又はテトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類が挙げられる。これらの反応媒質の使用量は、通常、反応原料100質量部当たり、20〜1000質量部である。縮合反応の反応温度は、反応原料の反応性に応じて適宜調整することができるが、通常、10〜200℃、好ましくは70〜150℃である。縮合反応終了後、系内に存在する未反応原料、酸触媒及び反応媒質を除去するため、一般的には内温を130〜230℃に上昇させ、減圧下に揮撥分を留去し、次いで熔融したノボラック樹脂をスチール製ベルト等の上に流涎して回収する。
また縮合反応終了後に、前記親水性溶媒に反応混合物を溶解し、水、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の沈殿剤に添加することにより、ノボラック樹脂を析出させ、析出物を分離し、加熱乾燥することにより回収することもできる。
上記ノボラック樹脂以外の例としては、ポリヒドロキシスチレンまたはその誘導体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリビニルヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
本発明の光硬化性黒色組成物には、更に溶媒を加えることができる。該溶媒としては、通常、必要に応じて上記の各成分(本発明の光重合性不飽和化合物(A)、光重合開始剤(B)、スルホン酸基を有するカーボンブラック(C)等)を溶解又は分散しえる溶媒、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、コハク酸ジメチル、テキサノール等のエステル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、イソ−又はn−プロパノール、イソ−又はn−ブタノール、アミルアルコール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート等のエーテルエステル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等のBTX系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッソ#100(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶媒;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒;カルビトール系溶媒、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられ、これらの溶媒は1種又は2種以上の混合溶媒として使用することができる。これらの中でもケトン類、エーテルエステル系溶媒等、特にプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、シクロヘキサノン等が、着色組成物においてレジストと光重合開始剤の相溶性がよいので好ましい。
本発明の光硬化性黒色組成物において、上記溶媒の使用量は、溶媒以外の組成物の濃度が5〜30質量%になることが好ましく、5質量%より小さい場合、膜厚を厚くする事が困難であり所望の波長光を十分に吸収できないため好ましくなく、30質量%を超える場合、組成物の析出による組成物の保存性が低下したり、粘度が向上したりするためハンドリングが低下するため好ましくない。
本発明の光硬化性黒色組成物には、更に無機化合物を含有させることができる。該無機化合物としては、例えば、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化イリジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、シリカ、アルミナ等の金属酸化物;層状粘土鉱物、ミロリブルー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、コバルト系、マンガン系、ガラス粉末、マイカ、タルク、カオリン、フェロシアン化物、各種金属硫酸塩、硫化物、セレン化物、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、水酸化アルミニウム、白金、金、銀、銅等が挙げられ、これらの中でも、酸化チタン、シリカ、層状粘土鉱物、銀等が好ましい。本発明の光硬化性黒色組成物において、無機化合物の含有量は、上記光重合性不飽和化合物100質量部に対して、好ましくは0.1〜50質量部、より好ましくは0.5〜20質量部であり、これらの無機化合物は1種又は2種以上を使用することができる。
本発明の光硬化性黒色組成物に無機化合物を含有させることで、感光性ペースト組成物として用いることができる。該感光性ペースト組成物は、プラズマディスプレイパネルの隔壁パターン、誘電体パターン、電極パターン及びブラックマトリックスパターンなどの焼成物パターンを形成するために用いられる。
また、これら無機化合物は、例えば、充填剤、反射防止剤、導電剤、安定剤、難燃剤、機械的強度向上剤、特殊波長吸収剤、撥インク剤等としても好適に用いられる。
また、本発明の光硬化性黒色組成物には、必要に応じて、p−アニソール、ハイドロキノン、ピロカテコール、t−ブチルカテコール、フェノチアジン等の熱重合抑制剤;可塑剤;接着促進剤;充填剤;消泡剤;レベリング剤;表面調整剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;分散助剤;凝集防止剤;触媒;効果促進剤;架橋剤;増粘剤等の慣用の添加物を加えることができる。
本発明の光硬化性黒色組成物において、光重合性不飽和化合物(A)、光重合開始剤(B)、スルホン酸基を有するカーボンブラック(C)以外の任意成分(但し、溶媒、単官能又は多官能エポキシ化合物及び光重合性不飽和化合物(A)以外のエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物を除く)の含有量は、その使用目的に応じて適宜選択され特に制限されないが、好ましくは、上記光重合性不飽和化合物の含有量100質量部に対して合計で50質量部以下とする。
本発明の光硬化性黒色組成物には、更に、連鎖移動剤、増感剤、界面活性剤、メラミン化合物等を併用することができる。
上記連鎖移動剤、増感剤としては、一般的に硫黄原子含有化合物が用いられる。例えばチオグリコール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、2−メルカプトニコチン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)カルバモイル]プロピオン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)アミノ]プロピオン酸、N−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メルカプトエタンスルホン酸、3−メルカプトプロパンスルホン酸、4−メルカプトブタンスルホン酸、ドデシル(4−メチルチオ)フェニルエーテル、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノール、メルカプトフェノール、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−3−ピリジノール、2−メルカプトベンゾチアゾール、メルカプト酢酸、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)等のメルカプト化合物、該メルカプト化合物を酸化して得られるジスルフィド化合物、ヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨードエタノール、2−ヨードエタンスルホン酸、3−ヨードプロパンスルホン酸等のヨード化アルキル化合物、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトイソブチレート)、ブタンジオールビス(3−メルカプトイソブチレート)、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート、下記化合物No.C1、昭和電工社製カレンズPE1、NR1等が挙げられる。
Figure 2015014775
上記界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等のフッ素界面活性剤、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等のアニオン系界面活性剤、高級アミンハロゲン酸塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド等の非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等の界面活性剤を用いることができ、これらは組み合わせて用いてもよい。
上記メラミン化合物としては、(ポリ)メチロールメラミン、(ポリ)メチロールグリコールウリル、(ポリ)メチロールベンゾグアナミン、(ポリ)メチロールウレア等の窒素化合物中の活性メチロール基(CH2OH基)の全部又は一部(少なくとも2つ)がアルキルエーテル化された化合物を挙げることができる。ここで、アルキルエーテルを構成するアルキル基としては、メチル基、エチル基又はブチル基が挙げられ、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、アルキルエーテル化されていないメチロール基は、一分子内で自己縮合していてもよく、二分子間で縮合して、その結果オリゴマー成分が形成されていてもよい。具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラブトキシメチルグリコールウリル等を用いることができる。これらのなかでも、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン等のアルキルエーテル化されたメラミンが好ましい。
本発明の光硬化性黒色組成物において、鉄分の濃度は20ppm以下、好ましくは10ppm以下である。鉄分の濃度が20ppmを超えると、体積抵抗値が低下するので好ましくない。
鉄分の濃度を20ppmにするためには、ミキサー、コロイドミル、プレミアコロイドミル、シャロッテコロイドミル、乳鉢、ボールミル、振動ボールミル、セラミックボールミル、ローラーミル、ロッドミル、チューブミル、コニカルミル、ハイスイングボールミル、ピン型ミル、ハンマーミル、ナイフハンマーミル、アトリションミル、ジェットミル、カウンタージェットミル、スパイラルジェットミル、ミクロンミル、ロータリーカッター、衝撃粉砕型ミル、圧縮せん断型ミル等を用いて光硬化性黒色組成物中において上記スルホン酸基を有するカーボンブラック(C)等を分散させる方法が好適であり、特にボールミル、セラミックボールミルが好ましい。
本発明の光硬化性黒色組成物において、光学濃度(OD)は、2.0〜5.0/μmであるのが、高い遮光性が得られるので好ましい。
本発明の光硬化性黒色組成物において、体積抵抗率は、1×1011Ω・cm以上であり、非導電性の点から、好ましくは1×1013Ω・cm以上である。表面抵抗率は、1×1013Ω/sq.以上であり、非導電性の点から、好ましくは1×1014Ω/sq.以上である。
前述した鉄分の濃度、光学濃度(OD)、体積抵抗率及び表面抵抗率は、後述する実施例で述べる方法により測定することができる。
本発明の光硬化性黒色組成物は、スピンコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で、ソーダガラス、石英ガラス、半導体基板、金属、紙、プラスチック等の支持基体上に適用することができる。また、一旦フィルム等の支持基体上に施した後、他の支持基体上に転写することもでき、その適用方法に制限はない。
また、本発明の光硬化性黒色組成物を硬化させる際に用いられる活性光の光源としては、波長300〜450nmの光を発光するものを用いることができ、例えば、超高圧水銀、水銀蒸気アーク、カーボンアーク、キセノンアーク等を用いることができる。
更に、露光光源にレーザー光を用いることにより、マスクを用いずに、コンピューター等のデジタル情報から直接画像を形成するレーザー直接描画法が、生産性のみならず、解像性や位置精度等の向上も図れることから有用であり、そのレーザー光としては、340〜430nmの波長の光が好適に使用されるが、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムネオンレーザー、YAGレーザー、及び半導体レーザー等の可視から赤外領域の光を発するものも用いられる。これらのレーザーを使用する場合には、可視から赤外の当該領域を吸収する増感色素が加えられる。
本発明の光硬化性黒色組成物(又はその硬化物)は、光硬化性塗料或いはワニス、光硬化性接着剤、プリント基板、或いはカラーテレビ、PCモニタ、携帯情報端末、デジタルカメラ等のカラー表示の液晶表示パネルにおけるカラーフィルタ、CCDイメージセンサのカラーフィルタ、タッチパネル、プラズマ表示パネル用の電極材料、粉末コーティング、印刷インク、印刷版、接着剤、ゲルコート、電子工学用のフォトレジスト、電気メッキレジスト、エッチングレジスト、液状及び乾燥膜の双方、はんだレジスト、絶縁膜、種々の表示用途用のカラーフィルタを製造するための或いはプラズマ表示パネル、電気発光表示装置、及びLCDの製造工程において構造を形成するためのレジスト、電気及び電子部品を封入するための組成物、ソルダーレジスト、磁気記録材料、微小機械部品、導波路、光スイッチ、めっき用マスク、エッチングマスク、カラー試験系、ガラス繊維ケーブルコーティング、スクリーン印刷用ステンシル、ステレオリトグラフィによって三次元物体を製造するための材料、ホログラフィ記録用材料、画像記録材料、微細電子回路、脱色材料、画像記録材料のための脱色材料、マイクロカプセルを使用する画像記録材料用の脱色材料、印刷配線板用フォトレジスト材料、UV及び可視レーザー直接画像系用のフォトレジスト材料、プリント回路基板の逐次積層における誘電体層形成に使用するフォトレジスト材料或いは保護膜、透明導電膜等のタッチパネル等の各種の用途に使用することができ、その用途に特に制限はない。
本発明の光硬化性黒色組成物は、ブラックマトリックスを形成する目的で使用され、該ブラックマトリックスは、特に液晶表示パネル等の画像表示装置用の表示デバイス用カラーフィルタに有用である。
上記ブラックマトリックスは、(1)本発明の光硬化性黒色組成物の塗膜を基板上に形成する工程、(2)該塗膜に所定のパターン形状を有するマスクを介して活性光を照射する工程、(3)露光後の被膜を現像液(特にアルカリ現像液)にて現像する工程、(4)現像後の該被膜を加熱する工程により好ましく形成される。また、本発明の着色組成物は、現像工程の無いインクジェット方式組成物としても有用である。
液晶表示パネルなどに用いるカラーフィルタの製造は、本発明又はそれ以外の着色組成物を用いて、上記(1)〜(4)の工程を繰り返し行い、2色以上のパターンを組み合わせて作成することができる。
以下、実施例等を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[製造例1]光重合性不飽和化合物No.1の調製
1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕インダンの30.0g、アクリル酸7.52g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.080g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.183g及び、PGMEA11.0gを仕込み、90℃で1時間、105℃で1時間及び120℃で17時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸8.11g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.427g及びPGMEA11.1gを加えて、100℃で5時間撹拌した。更に、1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕インダン12.0g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.080g及び、PGMEA0.600gを加えて、90℃で90分、120℃で5時間撹拌後、PGMEA24.0gを加えて、PGMEA溶液として光重合性不飽和化合物No.1(固形分44.5質量%)を得た。
[製造例2] 光重合性不飽和化合物No.2の調製
9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン75.0g、アクリル酸23.8g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.273g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.585g、及びPGMEA65.9gを仕込み、90℃で1時間、100℃ で1時間、110℃ で1時間及び120℃ で14時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸25.9g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.427g、及びPGMEA1.37gを加えて、100℃ で5時間撹拌した。さらに、9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン30.0g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.269g、及びPGMEA1.50gを加えて、90℃ で90分、120℃ で4時間撹拌後、PGMEA93.4gを加えて、PGMEA溶液として目的物である光重合性不飽和化合物No.2(固形分55.0質量%)を得た。
[製造例3] 光重合性不飽和化合物No.3の調製
ビス〔4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕−4−ビフェニリル(シクロヘキシル)メタン89.9g 、アクリル酸23.5g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.457g 、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.534g及びPGMEA75.6gを仕込み、120℃ で16時間撹拌した。室温まで冷却し、2,4−ペンタンジオン12.0g、トリエチルアミン1.0gを仕込み、92℃ で17時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸25.6g、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド1.39g 、PGMEA40.42gを加えて100℃ で5時間撹拌した。室温まで冷却し、PGMEA46.7gを加えて、PGMEA溶液として目的物である光重合性不飽和化合物No.3(固形分44.6質量%)を得た。
[比較製造例1]比較光重合性不飽和化合物No.1の製造
ビスフェノールA型エポキシ化合物の35.0g、アクリル酸7.52g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.080g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.183g及び、PGMEA11.0gを仕込み、90℃で1時間、105℃で1時間及び120℃で17時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸8.11g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.427g及びPGMEA11.1gを加えて、100℃で5時間撹拌した。更に、1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕インダン12.0g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.080g及び、PGMEA0.600gを加えて、90℃で90分、120℃で5時間撹拌後、PGMEA24.0gを加えて、PGMEA溶液として比較光重合性不飽和化合物No.1(固形分45.0質量%)を得た。
[製造例4]スルホン酸基を有するカーボンブラックNo.1の製造
MA100(三菱化学社製カーボンブラック)150g及びペルオキソニ硫酸ナトリウム脱イオン水溶液(濃度2.0N)3000mlを混合し、60℃で10時間撹拌した。ろ過し、得られたスラリーを水酸化ナトリウムで中和し、ダイアフィルトレーションにより処理し、得られた固体を75℃で一晩乾燥し、黒色粉末としてスルホン酸基を有するカーボンブラックNo.1を得た。
[製造例5]スルホン酸基を有するカーボンブラックNo.2の製造
MA100(三菱化学社製カーボンブラック)150g及びスルホラン400mlを混合し、アミド硫酸15gを添加して140〜150℃で10時間撹拌した。得られたスラリーを水酸化リチウムで中和し、ダイアフィルトレーションにより処理し、得られた固体を75℃で一晩乾燥し、黒色粉末としてスルホン酸基を有するカーボンブラックNo.2を得た。
[実施例1〜9及び比較例1〜4]光硬化性黒色組成物No.1〜No.9及び比較光硬化性黒色組成物No.1〜No.4の調製
[表1]の配合に従って各成分を混合し、ボールミルで微粉砕して、光硬化性黒色組成物No.1〜No.9及び比較光硬化性黒色組成物No.1〜No.4を得た。尚、A−1〜E−5に係る数字は質量部を表す。
Figure 2015014775
A−1 光重合性不飽和化合物No.1
A−2 光重合性不飽和化合物No.2
A−3 光重合性不飽和化合物No.3
A’−1 比較光重合性不飽和化合物No.1
B−1 OXE−01(BASF社製)
B−2 NCI−831(ADEKA社製)
B−3 N−1919(ADEKA社製)
C−1 スルホン酸基を有するカーボンブラックNo.1
C−2 スルホン酸基を有するカーボンブラックNo.2
C−1’ MA100(三菱化学社製カーボンブラック)
D−1 BYK−164(ビックケミー社製分散剤)
D−2 EFKA−4046(BASF社製分散剤)
E−1 カヤラッドDPHA(多官能アクリレート;日本化薬社製)
E−2 アロニックスM−405(多官能アクリレート;東亜合成社製)
E−3 PGMEA
E−4 カヤラッドTMPTA(多官能アクリレート;日本化薬社製)
E−5 FC−3000(エポキシ化ポリブタジエン;ADEKA社製)
[評価例1−1〜1−7及び比較評価例1−1〜1−2]
基板上にγ−グリシドキシプロピルメチルエトキシシランをスピンコートして良くスピン乾燥させた後、実施例1〜7で得られた光硬化性黒色組成物No.1〜No.7及び比較例1〜2で得られた比較光硬化性黒色組成物No.1〜No.2をスピンコート(1300r.p.m、50秒間)し乾燥させた。70℃で20分間プリベークを行った後、ポリビニルアルコール5%溶液をコートして酸素遮断膜とした。70℃にて20分間の乾燥後、所定のマスクを用い、光源として超高圧水銀ランプを用いて露光後、2.5質量%炭酸ナトリウム溶液に25℃で30秒間浸漬して現像し、良く水洗した。水洗乾燥後、230℃ で1時間ベークしてパターンを定着させた。得られたパターンについて、以下の感度及び密着性の評価並びにOD値、抵抗率の測定を行った。
また、実施例1〜7で得られた光硬化性黒色組成物No.1〜No.7及び比較例1〜2で得られた比較光硬化性黒色組成物No.1〜No.2について、以下の方法で鉄分濃度を測定した。
これらの結果を[表2]に示す。
(感度)
露光時に、露光量が70mJ/cm2で十分だったものをa、70mJ/cm2では不十分で、100mJ/cm2で露光したものをb、100mJ/cm2では不十分で、150mJ/cm2で露光したものをcとした。なお、露光が十分か否かの判断は、パターンの線幅が20μmに達したかどうかにより行った。
(密着性試験)
JIS D 0202の試験方法に従い、塗膜に基盤目状にクロスカットを入れ、次いでセロハンテープによってピーリングテストを行い、基盤目の剥離の状態を目視により評価した。全く剥離が認められなかったものを○、剥離が認められたものを×とした。この密着性試験は、70、100、150mJ/cm2の露光量のうち、前記の感度試験で十分と判断された最低の露光量で露光して得られた前記パターンについて行った。
(鉄分濃度)
以下の方法で鉄分濃度測定用の試料を調製した。
試料の調製法:光硬化性黒色組成物を乾式灰化後、希塩酸に溶解させた。
この試料について、ICP−MSを用いて鉄分の濃度を測定し、測定値から光硬化性黒色組成物中のFe濃度を算出した。得られたFe濃度が20ppm以下のものを○、20ppm以上のものを×とした。
(OD値)
得られた膜のOD値をマクベス透過濃度計を用いて測定し、該OD値をポストベイク後の膜厚で割って、膜厚あたりのOD値を算出した。このOD値の測定は、70、100、150mJ/cm2の露光量のうち、前記の感度試験で十分と判断された最低の露光量で露光して得られた前記パターンについて行った。
(体積抵抗率)
電極用にアルミ蒸着した100mm×100mm、厚み0.7mmのガラス基板上に、実施例1〜7で得られた光硬化性黒色組成物No.1〜No.7及び比較例1〜2で得られた比較光硬化性黒色組成物No.1〜No.2を、スピンコーターを用いて膜厚2.50μmとなるように塗布し、塗布基板を得た。次に、減圧乾燥後、塗布基板を230℃で210分加熱、放冷し、得られた硬化塗膜上に、面積1cm2の電極用のアルミを蒸着し、黒色塗膜をアルミ電極で挟んだサンプルを作製した。塗膜の体積抵抗率を、微小電流測定器(ADVANTEST社製「R8340A型」)によって測定した。
(表面抵抗率)
100mm×100mm、厚み0.7mmのガラス基板上に、実施例1〜7で得られた光硬化性黒色組成物No.1〜No.7及び比較例1〜2で得られた比較光硬化性黒色組成物No.1〜No.2を、スピンコーターを用いて膜厚1.20μmとなるように塗布し、塗布基板を得た。次に、減圧乾燥後、超高圧水銀ランプを用いて、露光量40mJ/cm2で露光を行った。アルカリ現像後、塗布基板を230℃で60分加熱、放冷した。
塗膜の表面抵抗率を、微小電流測定器(ADVANTEST社製「R8340A型」及び「レディスティビティチャンバー12704A」)によって測定した。
Figure 2015014775
[評価例2−1〜2−2及び比較評価例2−1〜2−2]
(耐薬試験)
化学強化ガラス(コーニング社製ゴリラガラス)に、実施例8〜9で得られた光硬化性黒色組成物No.8〜No.9をスピンコート(500r.p.m、7秒間)し乾燥させた。90℃で2分間プリベークを行った後、光源として超高圧水銀ランプを用いて基板を全面露光後、230℃で30分間ベークしてパターンを定着させて基板を作成した。
得られた基板について、JIS K5600−5−6の試験方法に従い塗膜に基盤目状にクロスカットを入れ、下記条件により耐薬試験を実施し、セロハンテープによってピーリングテストを行い、基盤目の剥離の状態を顕微鏡により確認をおこなった。耐薬試験後のピーリングテストにおいて、100マスすべてハガレなかったものを◎、99−51マス以上ハガレなかったものを○、50−1マスハガレなかったものを△、すべてハガレてしまったものを×とした。結果を[表3]に示す。
耐薬試験条件:
50℃王水中5分→40℃KOHの4.5質量%水溶液中5分→45℃Al酸水溶液(酢酸を20質量%、リン酸を70質量%、硝酸を10質量%の濃度で含有する水溶液)中5分→80℃レジスト剥離液N−300(ナガセケムテックス社製)中20分(5分×4回)
(OD値)
化学強化ガラス(コーニング社ゴリラガラス)に実施例8〜9で得られた光硬化性黒色組成物No.8〜No.9をスピンコート(500r.p.m、7秒間)し乾燥させた。90℃で2分間プリベークを行った後、所定のマスクを用い、光源として超高圧水銀ランプを用いて露光後、2.5質量%炭酸ナトリウム溶液に25℃で30秒間浸漬して現像し、良く水洗した。水洗乾燥後、230℃で30分ベークしてパターンを定着させた。得られたパターンについて、下記の方法によりOD値の測定を行った。結果を[表1]に示す。このOD値の測定は、50、70、100mJ/cm2の露光量のうち、前記の感度試験で十分と判断された露光量で露光して得られた前記パターンについて行った。
得られたパターンのOD値をマクベス透過濃度計を用いて測定し、該OD値をポストベイク後の膜厚で割って、膜厚あたりのOD値(/μm)を算出した。
(感度)
上記パターンを得る際の露光時に、露光量が50mJ/cm2で十分だったものをa、50mJ/cm2では不十分で、70mJ/cm2で露光したものをb、70mJ/cm2では不十分であり100mJ/cm2で露光したものをcとした。なお、露光が十分か否かの判断は、パターンの線幅が20μmに達したかどうかにより行った。結果を[表3]に示す。
Figure 2015014775
以上の結果より、特定の構造を有する光重合性不飽和化合物を含有する本発明の光硬化性黒色組成物は感度及び密着性に優れ、遮光性が高く高抵抗であり、さらに耐薬品性が高い。よって、本発明の光硬化性黒色組成物はブラックマトリックスに有用である。

Claims (4)

  1. 下記一般式(I)で表されるエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と、多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られた構造を有する光重合性不飽和化合物(A)、光重合開始剤(B)及びスルホン酸基を有するカーボンブラック(C)を含有する光硬化性黒色組成物であって、組成物中の鉄分の濃度が20ppm以下であることを特徴とする光硬化性黒色組成物。
    Figure 2015014775
    (式中、X1は下記式(イ)、(ロ)又は(ハ)で表される置換基を表し、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又はハロゲン原子を表し、mは0〜10の整数を表す。)
    Figure 2015014775
    (式中、Y1は、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環基、又はハロゲン原子を表し、上記アルキル基及びアリールアルキル基中のアルキレン部分は、不飽和結合、−O−又は−S−で中断されていてもよく、Y1は、隣接するY1同士で環を形成していてもよく、nは0〜4の整数を表す。)
    Figure 2015014775
    Figure 2015014775
    (式中、Y2及びZ2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環基、又はハロゲン原子を表し、上記アルキル基及びアリールアルキル基中のアルキレン部分は、不飽和結合、−O−又は−S−で中断されていてもよく、Z2は、隣接するZ2同士で環を形成していてもよく、pは0〜4の整数を表し、qは0〜8の整数を表し、rは0〜4の整数を表し、sは0〜4の整数を表し、rとsの数の合計は2〜4の整数である。)
  2. 光重合開始剤(B)が、下記一般式(II)で表されることを特徴とする請求項1に記載の光硬化性黒色組成物。
    Figure 2015014775
    (式中、R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、
    8及びR9は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、カルボキシル基、R10、OR11、SR12、NR1314、COR15、SOR16、SO217又はCONR1819を表し、R8又はR9は、隣接するベンゼン環に結合してX2を含む環を形成してもよく、
    10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18及びR19は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、
    2は、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、CR2021、CO、NR22又はPR23を表し、
    3は、単結合又はCOを表し、
    20、R21、R22及びR23は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基又は炭素原子数7〜30のアリールアルキル基を表し、
    前記のアルキル基、アリール基及びアリールアルキル基中の水素原子は、更に、水酸基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基で置換されていても良く、前記のアルキル基又はアリールアルキル基中のメチレン基は、−O−で中断されていてもよく、
    20、R21、R22及びR23は、それぞれ独立に、隣接するどちらかのベンゼン環と一緒になって環を形成していてもよく、
    aは、0〜4の整数を表し、
    bは、1〜5の整数を表す。)
  3. 更に分散剤(D)を含有する請求項1又は2に記載の光硬化性黒色組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光硬化性黒色組成物を用いたブラックマトリックス。
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