JPWO2017150667A1 - 着色剤分散液、着色重合性組成物及びカラーフィルタ - Google Patents

着色剤分散液、着色重合性組成物及びカラーフィルタ Download PDF

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Abstract

遮光性が高く、高抵抗で高精細なパターンが形成できる着色重合性組成物を製造できる着色剤分散液を提供すること。下記一般式(I)で表される重合性化合物(A)、着色剤(B)、分散剤(C)及び分散媒(D)を含むことを特徴とする着色剤分散液(E)。着色剤分散液(E)においては、着色剤(B)が黒色顔料であることが好ましい。分散剤(C)としては、塩基性官能基として窒素原子を有したポリウレタンからなる高分子分散剤が好ましい。着色剤(B)が黒色顔料であることが好ましい。

Description

本発明は、着色剤分散液、本発明の着色剤分散液を含有する着色重合性組成物、上記着色重合性組成物が硬化してなる硬化物及びブラックマトリクス、並びに上記硬化物又は上記ブラックマトリクスを有するカラーフィルタに関する。
従来、カラーフィルタは液晶表示装置等のカラー化の目的で広く用いられており、一般に赤、緑、青の画素がモザイク様に配置されている。このカラーフィルタを作成する方法としては、染色法、印刷法、インクジェット法、電着法、着色剤分散法等が知られている。特に、感光性ポリマー及び/又は感光性単量体と共に着色剤を分散させたカラーフィルタ用着色重合性組成物を用いてフォトリソグラフィーによって微細画素を形成させる着色剤分散法は、画素の平坦性に優れていることからカラーフィルタ製造法の主流となっている。
カラーフィルタ用着色性組成物は、顔料、溶剤、分散剤、光重合性不飽和化合物、光重合開始剤等を含有するものである。光重合開始剤を含有する着色性組成物は、紫外線又は電子線を照射することによって重合硬化させることができるので、カラーフィルタを構成するフィルタセグメント等に有用である。該フィルタセグメントは、ガラス基板等に感光性材料を塗布して得られる塗工物から余剰の溶剤を乾燥除去した後、該塗工物に画素形成のためのフォトマスクを介して露光により活性エネルギー線を照射し、硬化(ネガ型)又はアルカリ溶解度を高め(ポジ型)、次いでアルカリ溶液等で溶解する部分を除去した後に、ポストベイクという230度以上の加熱を施すことにより形成される。
上記カラーフィルタ用着色性組成物において顔料を用いる場合、着色性組成物を調製する際には顔料を予め樹脂や分散媒に分散させた顔料分散液を作成することが一般的である。
近年、カラー撮像素子、カラー液晶テレビの高品質化を反映し、表示パネルの高精細が強く求められている。その為、遮光性が高く、高抵抗で高精細なブラックマトリクスが形成できるカラーフィルタ用着色重合性組成物が検討されている。しかし、既存のカラーフィルタ用着色重合性組成物では遮光性と高抵抗を両立するブラックマトリクスが得られないという問題がある。
特許文献1には、分散樹脂として酸変性ノボラックエポキシアクリレート又は酸変性ビスフェノールAエポキシアクリレートを用いた着色重合性組成物が開示されている。
特許文献2には、カーボンブラックの被覆材としてノボラック型ビスフェノールAエポキシアクリレートを用いた光硬化性組成物が開示され、特許文献3には、アルカリ可溶性樹脂としてノボラック型ビスフェノールAエポキシアクリレートの酸変性物を用いた感光性組成物が開示されている。
しかし、現在望まれている、遮光性が高く、且つ高抵抗で高精細なカラーフィルタ用着色重合性組成物は得られていない。
特開2010−014961号公報 特開2003−015278号公報 WO2008/023675号パンフレット
従って、本発明の目的は、着色剤分散液、本発明の着色剤分散液を含有する着色重合性組成物、上記着色重合性組成物が硬化してなる硬化物及びブラックマトリクス、並びに上記硬化物又は上記ブラックマトリクスを有するカラーフィルタを提供することにある。また本発明の目的は、遮光性が高く、高抵抗で高精細なパターンの形成が可能な着色重合性組成物、特に、着色剤としてカーボンブラックを使用する場合に遮光性が高く、高抵抗で高精細なパターンの形成が可能な着色重合性組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を鋭意検討したところ、下記一般式(I)で表される重合性化合物(A)、着色剤(B)、分散剤(C)及び分散媒(D)を含む着色剤分散液(E)、並びに、当該着色剤分散液(E)、エチレン性不飽和化合物(F)及び重合開始剤(G)を含有する着色重合性組成物が、上記課題を解決しうることを知見し、本発明に到達した。
Figure 2017150667
(式中、R、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、
が複数存在する場合、複数のRはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、Rが複数存在する場合、複数のRはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
、Y、Y、Y、Y及びY(以下、Y〜Yとも表記)は、それぞれ独立に、単結合、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
が複数存在する場合、複数のYはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、Yが複数存在する場合、複数のYはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
、Z、Z、Z、Z及びZ(以下、Z〜Zとも表記)は、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基で置換された炭素原子数1〜20の炭化水素基又はカルボキシル基で置換された複素環を含有する炭素原子数1〜20の基を表し、
が複数存在する場合、複数のZはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、Zが複数存在する場合、複数のZはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
〜Y及びZ〜Zで表される炭素原子数1〜20の炭化水素基並びにY〜Y及びZ〜Zで表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基の水素原子はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、メタクリロイル基、アクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、メルカプト基、イソシアネート基、又は複素環を含有する基で置換される場合があり、Y〜Y及びZ〜Zで表される炭素原子数1〜20の炭化水素基並びにY〜Y及びZ〜Zで表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基中のメチレン基は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−S−、−SO−、−SCO−又は−COS−で置換される場合があり、
、M及びM(以下、M〜Mとも表記)は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜5のアルカンジイル基、炭素原子数3〜10のシクロアルキルジイル基又はスルホニル基を表し、
〜Mで表される炭素原子数1〜5のアルカンジイル基及びM〜Mで表される炭素原子数3〜10のシクロアルキルジイル基の水素原子は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数6〜12のアリール基で置換される場合があり、
が複数存在する場合、複数のMはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
mは0又は10以下の正の数を表す。)
また、本発明は、上記着色重合性組成物が硬化してなる硬化物、上記着色重合性組成物が硬化してなるブラックマトリクス、及び上記硬化物又は上記ブラックマトリクスを有するカラーフィルタを提供するものである。
以下、本発明の着色剤分散液(E)及び着色重合性組成物について、好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明の着色剤分散液(E)は、上記一般式(I)で表される重合性化合物(A)、着色剤(B)、分散剤(C)及び分散媒(D)を含むことを特徴とする着色剤分散液である。
<重合性化合物(A)>
本発明の着色剤分散液(E)に用いられる重合性化合物(A)は、上記一般式(I)で表される化合物であればよく、特に限定されるものではないが、着色剤の分散性に優れることから、下記一般式(II)で示される化合物が特に好ましい。
Figure 2017150667
(式中、R11、R12、R13、R14、R15及びR16は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、
13が複数存在する場合、複数のR13はそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
14が複数存在する場合、複数のR14はそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
、Z、Z、Z、Z及びZ(以下、Z〜Zとも表記)は、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基で置換された炭素原子数1〜20の炭化水素基又はカルボキシル基で置換された複素環を含有する炭素原子数1〜20の基を表し、
13が複数存在する場合、複数のZはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
14が複数存在する場合、複数のZはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
11〜Z16で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基及びZ11〜Z16で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基の水素原子はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、メタクリロイル基、アクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、メルカプト基、イソシアネート基、又は複素環を含有する基で置換される場合があり、Z11〜Z16で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基及びZ11〜Z16で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基中のメチレン基は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−S−、−SO−、−SCO−又は−COS−で置換される場合があり、
nは0又は10以下の正の数を表す。)
上記一般式(I)及び(II)中のY〜Y、Z〜Z及びZ11〜Z16は、単結合、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表す。Y〜Y、Z〜Z及びZ11〜Z16が炭素原子数1〜20の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表す場合、Y〜Y、Z〜Z及びZ11〜Z16で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基の水素原子、並びにY〜Y、Z〜Z及びZ11〜Z16で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基の水素原子は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、メタクリロイル基、アクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、メルカプト基、イソシアネート基又は複素環を含有する基で置換される場合がある。また、Y〜Y、Z〜Z及びZ11〜Z16が炭素原子数1〜20の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、且つ、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基がメチレン基を有する場合、該メチレン基は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−S−、−SO−、−SCO−又は−COS−で置換される場合がある。
〜Y、Z〜Z及びZ11〜Z16で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基は、特に限定されるものではないが、好ましくは炭素原子数1〜20のアルカンジイル基、炭素原子数2〜20のアルケンジイル基、炭素原子数3〜20のシクロアルカンジイル基、炭素原子数4〜20のシクロアルキルアルカンジイル基、炭素原子数6〜20のアリールジイル基及び炭素原子数7〜20のアリールアルカンジイル基等を表す。
上記炭素原子数1〜20のアルカンジイル基としては、例えば、メタンジイル、エタンジイル、プロパンジイル、イソプロパンジイル、ブタンジイル、イソブタンジイル、s−ブタンジイル、t−ブタンジイル、ペンタンジイル、イソペンタンジイル、t−ペンタンジイル、ヘキサンジイル、ヘプタンジイル、オクタンジイル、イソオクタンジイル、2−エチルヘキサンジイル、t−オクタンジイル、ノナンジイル、イソノナンジイル、デカンジイル、イソデカンジイル、ウンデカンジイル、ドデカンジイル、テトラデカンジイル、ヘキサデカンジイル及びオクタデカンジイル挙げられる。
上記炭素原子数2〜20のアルケンジイル基としては、例えば、エタンジイル、プロペンジイル、3−ブテンジイル、2−ブテンジイル、4−ペンテンジイル、3−ペンテンジイル、2−ヘキセンジイル、3−ヘキセンジイル、5−ヘキセンジイル、2−ヘプテンジイル、3−ヘプテンジイル、4−ヘプテンジイル、3−オクテンジイル、3−ノネンジイル、4−デセンジイル、3−ウンデセンジイル、4−ドデセニンジイル及び3−シクロヘキセンジイル等が挙げられる。
上記炭素原子数3〜20のシクロアルカンジイル基とは、3〜20の炭素原子を有する、飽和単環式又は飽和多環式アルキル基を意味する。上記炭素原子数3〜20のシクロアルカンジイル基としては、例えば、シクロプロパンジイル、シクロブタンジイル、シクロペンタンジイル、シクロヘキサンジイル、シクロヘプタンジイル、シクロオクタンジイル、シクロノナンジイル、シクロデカンジイル、アダマンタンジイル、デカハイドロナフタレンジイル、オクタヒドロペンタンジイル、ビシクロ[1.1.1]ペンタンジイル及びテトラデカヒドロアントラセンジイル等が挙げられる。
上記炭素原子数4〜20のシクロアルキルアルカンジイル基とは、アルカンジイル基の水素原子が、シクロアルキル基で置換された4〜20の炭素原子を有する基を意味する。上記炭素原子数4〜20のシクロアルキルアルカンジイル基としては、例えば、シクロプロピルメタンジイル、シクロブチルメタンジイル、シクロペンチルメタンジイル、シクロヘキシルメタンジイル、シクロヘプチルメタンジイル、シクロオクチルメタンジイル、シクロノニルメタンジイル、シクロデシルメタンジイル、2−シクロブチルエタンジイル、2−シクロペンチルエタンジイル、2−シクロヘキシルエタンジイル、2−シクロヘプチルエタンジイル、2−シクロオクチルエタンジイル、2−シクロノニルエタンジイル、2−シクロデシルエタンジイル、3−シクロブチルプロパンジイル、3−シクロペンチルプロパンジイル、3−シクロヘキシルプロパンジイル、3−シクロヘプチルプロパンジイル、3−シクロオクチルプロパンジイル、3−シクロノニルプロパンジイル、3−シクロデシルプロパンジイル、4−シクロブチルブタンジイル、4−シクロペンチルブタンジイル、4−シクロヘキシルブタンジイル、4−シクロヘプチルブタンジイル、4−シクロオクチルブタンジイル、4−シクロノニルブタンジイル、4−シクロデシルブタンジイル、3−3−アダマンチルプロパンジイル及びデカハイドロナフチルプロパンジイル等が挙げられる。
上記炭素原子数6〜20のアリールジイル基としては、例えば、ベンゼンジイル、トルエンジイル、キシレンジイル、エチルベンゼンジイル、ナフタレンジイル、アントラセンジイル、フェナントレンジイル及びビフェニルジイル等が挙げられる。
上記炭素原子数7〜30のアリールアルカンジイル基とは、アルカンジイル基の水素原子が、アリール基で置換された7〜30の炭素原子を有する基を意味する。上記炭素原子数7〜30のアリールアルカンジイル基としては、例えば、ベンジル、α−メチルベンジル、α、α−ジメチルベンジル、フェニルエチル及びナフチルプロピル等が挙げられ、上記炭素原子数7〜20のアリールアルキル基とは、アルキル基の水素原子が、アリール基で置換された7〜30の炭素原子を有する基を意味する。例えば、ベンジル、α−メチルベンジル、α、α−ジメチルベンジル及びフェニルエチル等が挙げられる。
〜Y、Z〜Z及びZ11〜Z16で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基とは、複素環を少なくとも一つ含有し、基全体の炭素数が2〜20の基を意味する。複素環を含有する炭素原子数2〜20の基としては、例えば、ピロールジイル、ピリジンジイル、ピリジルエタンジイル、ピリミジンジイル、ピペラジンジイル、ピペリジンジル、ピランジイル、ピラニルエタンジイル、ピラゾリンジイル、トリアジンジイル、トリアジルメタンジイル、キノリンジイル、イソキノリンジイル、イミダゾリンジイル、ベンゾイミダゾンジリル、フランジイル、ベンゾフランジイル、チオフェエンジイル、ベンゾチオフェンジイル、チアジアゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾールジイル、イソオキサゾンジリル、インドリールジイル、モルフォリンジイル及びチオモルフォリンジイル等が挙げられる。複素環を含有する基における該複素環が置換基を有する場合には、基全体の炭素原子数は、20を超えている場合があり。複素環を含有する炭素原子数2〜20の基における該複素環が置換基を有する場合、該置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、メタクリロイル基、アクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、メルカプト基又はイソシアネート基が挙げられる。
上記M〜Mで表される炭素原子数1〜5のアルカンジイル基としては、例えば、メタンジイル、エタンジイル、プロパンジイル、ブタンジイル及びブタンジイル等が挙げられる。着色剤(B)との相溶性が良好なことから、上記M〜Mで表される炭素原子数1〜5のアルカンジイル基は、メタンジイル、エタンジイル及びプロパンジイルであることが好ましく、プロパンジイルであることが最も好ましい。
上記M〜Mで表される炭素原子数3〜10のシクロアルキルジイル基とは、3〜10の炭素原子を有する、飽和単環式又は飽和多環式アルキルジイル基を意味する。上記M〜Mで表される炭素原子数3〜10のシクロアルキルジイル基としては、例えば、シクロプロピルジイル、シクロブチルジイル、シクロペンチルジイル、シクロヘキシルジイル、シクロヘプチルジイル、シクロオクチルジイル、シクロノニルジイル、シクロデシルジイル、アダマンチルジイル、デカハイドロナフチルジイル、オクタヒドロペンタレンジイル及びビシクロ[1.1.1]ペンタニルジイル等が挙げられ、重合性化合物(A)の着色剤との相溶性が良好であり、分散性が良好なことからビシクロ[1.1.1]ペンタニルジイルがより好ましい。
上記M〜Mで表される炭素原子数1〜5のアルカンジイル基及び炭素原子数3〜10のシクロアルキルジイル基の水素原子を置換し得る炭素原子数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル及びt−ペンチル等が挙げられる。
上記M〜Mで表される炭素原子数1〜5のアルカンジイル基及び炭素原子数3〜10のシクロアルキルジイル基の水素原子を置換し得る炭素原子数6〜12のアリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル及びナフチル等が挙げられる。
〜Y、Z〜Z及びZ11〜Z16で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基の水素原子、Y〜Y、Z〜Z及びZ11〜Z16で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基の水素原子、M〜Mで表される炭素原子数1〜5のアルカンジイル基、並びにM〜Mで表される炭素原子数3〜10のシクロアルキルジイル基の水素原子を置換し得るハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
〜Y、Z〜Z及びZ11〜Z16で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基の水素原子、並びにY〜Y、Z〜Z及びZ11〜Z16で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基の水素原子を置換し得る複素環を含有する基としては、Y〜Y、Z〜Z及びZ11〜Z16で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基として例示したものが挙げられる。
上記一般式(I)において、mは0又は10以下の正の数である。分散媒(D)への相溶性がよく、着色剤の分散性が良好なことからmが2〜10が好ましい。mが2より小さいと着色剤の分散性が悪く、mが10より大きいと分散剤への溶解性が悪い。
上記一般式(II)において、nは0又は10以下の正の数である。分散媒(D)への相溶性がよく、着色剤(B)の分散性が良好なことから、nが2〜10が好ましい。nが2より小さいと着色剤(B)の分散性が悪く、nが10より大きいと分散剤(C)への溶解性が悪い。
重合性化合物(A)は、下記[化3]の反応式に従って、製造することができる。即ち、重合性化合物(A)の製造方法は公知であり、市販されているエポキシ化合物とアクリル酸等の不飽和一塩基酸とを反応させることにより下記化合物A−1を得ることができ、得られた化合物A−1を更に無水フタル酸等の多塩基酸と反応させることにより、下記化合物A−2を得ることができる。
Figure 2017150667
エポキシ化合物と反応させる上記不飽和一塩基酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−メタクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート、2−メタクリロイルオキシエチルサクシネート、2−アクリロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−メタクリロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−アクリロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ペンタエリスリトールペンタアクリレートコハク酸変性物、ペンタエリスリトールペンタアクリレートフタル酸変性物、ペンタエリスリトールペンタアクリレートコハク酸変性物及びペンタエリスリトールペンタアクリレートフタル酸変性物等が挙げられる。
取り扱いが容易で反応率が高いことから、不飽和一塩基酸としては、アクリル酸、メタクリル酸が好ましく、得られる重合性化合物(A)の反応性が良好なことからアクリル酸が最も好ましい。
上記不飽和一塩基酸としては市販品を用いることができる。不飽和一塩基酸の市販品としては、NKエステルA−SA、SA、CB−1(新中村化学工業社製)、ライトエステルA、HOA-MS、HO−MS、HOA−MPE、HOA−HH、HOA−MPL、DPE6A−MS、PE3A−MS、DPE6A−MP及びPE3A−MP(共栄社社製)及びアロニックスM−5300(東亞合成)等が挙げられる。
上記化合物A−1と反応させる上記多塩基酸無水物としては、例えば、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、2,2'−3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物及びドデセニル無水コハク酸等が挙げられる。
本発明の着色剤分散液(E)には、重合性化合物(A)の他、後述のエチレン性不飽和化合物(F)を含有する場合がある。本発明の着色剤分散液(E)におけるエチレン性不飽和化合物(F)の含有量は、特に限定されるものではないが、重合性化合物(A)100質量部に対して、10質量部以下が好ましい。
本発明の着色剤分散液(E)において、重合性化合物(A)の含有量は、特に限定されるものではないが、着色剤分散液(E)の固形分の合計100質量部中、着色剤の分散性が良好なことから、好ましくは1〜30質量部、より好ましくは、3〜20質量部である。上記重合性化合物(A)の含有量が1質量部より小さいと、着色剤の分散性が劣る場合があり、30質量部より大きいと、十分な着色を発現できない場合がある。
着色剤分散液(E)を用いて、例えば、ブラックマトリクス用着色組成物を製造する場合には、着色剤分散液(E)における重合性化合物(A)の含有量は、着色剤分散液(E)固形分の合計100質量部中、好ましくは1〜30質量部、より好ましくは、3〜20質量部である。
<着色剤(B)>
本発明の着色剤分散液(E)に用いられる着色剤(B)としては、顔料及び染料を用いることができる。顔料及び染料としては、それぞれ無機色材又は有機色材を用いることができ、これらを単独、又は2種以上を混合して用いることができる。ここで、顔料とは、後述の分散媒(D)に不溶の着色剤を指し、無機又は有機色材あるいは無機又は有機染料の中でも分散媒(D)に不溶であるもの、あるいは無機又は有機染料をレーキ化したものも含まれる。
上記、顔料としては、ファーネス法、チャンネル法又はサーマル法によって得られるカーボンブラック、或いはアセチレンブラック、ケッチェンブラック又はランプブラック等のカーボンブラック、上記カーボンブラックをエポキシ樹脂で調整又は被覆したもの、上記カーボンブラックを予め溶剤中で樹脂で分散処理し、20〜200mg/gの樹脂で被覆させたもの、上記カーボンブラックを酸性又はアルカリ性表面処理したもの、平均粒径が8nm以上でDBP吸油量が90ml/100g以下のカーボンブラック、950℃における揮発分中のCO及びCOから算出した全酸素量が、表面積100m当たり9mg以上であるカーボンブラック、黒鉛、黒鉛化カーボンブラック、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンナノホーン、カーボンエアロゲル、フラーレン、アニリンブラック、ペリレンブラック、ラクタムブラック、ピグメントブラック7、チタンブラック等に代表される黒色顔料、酸化クロム緑、ミロリブルー、コバルト緑、コバルト青、マンガン系、フェロシアン化物、リン酸塩群青、紺青、ウルトラマリン、セルリアンブルー、ピリジアン、エメラルドグリーン、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、合成鉄黒、アンバー、レーキ顔料等の有機又は無機顔料等が挙げられ、遮光性が高いことから黒色顔料を用いることが好ましく、カーボンブラックを用いることが更に好ましい。
上記カーボンブラックの中でもカーボンブラック表面にスルホン酸基を有するカーボンブラックは、分散性に優れた着色剤分散液が得られること、及び遮光性に優れ、ガラスなどの基材に密着性が良好な硬化物が得られることから好ましい。
上記カーボンブラック表面にスルホン酸基を付与する方法としては、ペルオキソ二硫酸あるいはその塩によりカーボンブラックを酸化する方法(1)又はスルホン化剤でカーボンブラックを処理する方法(2)が挙げられる。
上記ペルオキソ二硫酸あるいはその塩によりカーボンブラックを酸化する方法(1)は、公知の任意の方法によって行うことができる。例えば、カーボンブラック、ペルオキソ二硫酸あるいはその塩、水系媒体(水あるいは水と水溶性溶剤との混合物)を、必要に応じて界面活性剤あるいは分散剤を用いて混合し、その混合物を100℃未満、好ましくは40〜90℃で、24時間未満、好ましくは2〜20時間加熱し、必要に応じてpH≧7に中和することにより行うことができる。
上記ペルオキソ二硫酸の塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム等の金属塩あるいはアンモニウム塩が挙げられる。
ペルオキソ二硫酸あるいはその塩の使用量は、カーボンブラック1質量部に対して0.5〜5質量部の範囲で用いるのが好ましい。
上記スルホン化剤でカーボンブラックを処理する方法(2)は、公知の任意の方法によって行うことができるが、例えば、カーボンブラック及びスルホン化剤を混合あるいは溶剤に溶解し、200℃以下、好ましくは0〜100℃で撹拌することができる。
上記スルホン化剤としては、濃硫酸、発煙硫酸、三酸化硫黄、ハロゲン化硫酸、アミド硫酸、亜硫酸水素塩、亜硫酸塩、SO−ジオキサン錯体、SO−ケトン錯体、スルファミン酸、スルホン化ピリジン塩等が挙げられる。
上記溶剤としては、水;硫酸、発煙硫酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、無水酢酸等の酸性溶剤;ピリジン、トリエチルアミン、トリメチルアミン等の塩基性溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、スルホラン、ニトロメタン、アセトン、アセトニトリル、ベンゾニトリル等の極性溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶剤;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶剤;クロロホルム、トリクロロフルオロメタン、塩化メチレン、クロロベンゼン等の塩素系溶剤等を用いることができ、これらの混合溶剤を使用する場合もある。
スルホン化剤の使用量は、カーボンブラック1質量部に対して0.5〜20質量部の範囲で用いるのが好ましく、複数のスルホン化剤を用いる場合はその合計量が前記範囲になるのが好ましい。
また、スルホン化反応の副反応として生成される公知のスルホンの生成を抑制するため、反応を阻害しない範囲で公知のスルホン抑制剤、例えば脂肪酸、有機過酸、酸無水物、酢酸、ケトン等を、カーボンブラック1質量部に対して0.01〜5質量部添加する場合がある。
上記無機色材又は有機色材としては、公知の染料を用いることも可能である。公知の染料としては例えば、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、トリアリールメタン染料、キサンテン染料、アリザリン染料、アクリジン染料スチルベン染料、チアゾール染料、ナフトール染料、キノリン染料、ニトロ染料、インダミン染料、オキサジン染料、フタロシアニン染料及びシアニン染料等の染料等が挙げられる。
上記無機又は有機色材としては、例えば、ニトロソ化合物、ニトロ化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、キサンテン化合物、キノリン化合物、アントラキノン化合物、クマリン化合物、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、イソインドリノン化合物、イソインドリン化合物、キナクリドン化合物、アンタンスロン化合物、ペリノン化合物、ペリレン化合物、ジケトピロロピロール化合物、チオインジゴ化合物、ジオキサジン化合物、トリフェニルメタン化合物、キノフタロン化合物、ナフタレンテトラカルボン酸、アゾ染料、シアニン染料の金属錯体化合物等が挙げられる。
上記無機色材又は有機色材としては、市販の顔料を用いることもでき、例えば、ピグメントレッド1、2、3、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48、49、88、90、97、112、119、122、123、144、149、166、168、169、170、171、177、179、180、184、185、192、200、202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、254、228、240及び254;ピグメントオレンジ13、31、34、36、38、43、46、48、49、51、52、55、59、60、61、62、64、65及び71;ピグメントイエロー1、3、12、13、14、16、17、20、24、55、60、73、81、83、86、93、95、97、98、100、109、110、113、114、117、120、125、126、127、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、166、168、175、180及び185;ピグメントグリ−ン7、10、36及び58;ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6、22、24、56、60、61、62及び64;ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40及び50等が挙げられる。
本発明の着色剤分散液(E)において、着色剤(B)の含有量は、特に限定されるものではないが、着色剤分散液(E)固形分の合計100質量部中、着色性が良好なことから、好ましくは30〜90質量部、より好ましくは、50〜90質量部である。上記着色剤(B)の含有量が30質量部より小さいと、十分な着色剤濃度を有した着色重合性組成物が形成できない場合があり、90質量部より大きいと、着色剤(B)を着色剤分散液(E)中に十分に分散することができない場合がある。
着色剤分散液(E)を用いて、例えば、カラーフィルタ用着色重合性組成物を製造する場合には、着色剤分散液(E)における着色剤(B)の含有量は、着色剤分散液(E)固形分の合計100質量部中、好ましくは30〜90質量部、より好ましくは、50〜90質量部である。
<分散剤(C)>
本発明の着色剤分散液(E)及び後述する着色重合性組成物に用いられる分散剤(C)としては、特に限定されるものでないが、着色剤(B)を分散、安定化できるものであれば良く、塩基性官能基を有するポリエステル、ポリエーテル又はポリウレタンからなる高分子分散剤、塩基性官能基として窒素原子を有し、窒素原子を有する官能基がアミン、及び/又はその四級塩であり、アミン価が1〜100mgKOH/gのもの等を用いることができる。カーボンブラックの分散性に優れることから、分散剤(C)としては、塩基性官能基として窒素原子を有したポリウレタンからなる高分子分散剤が特に好ましい。
上記分散剤(C)としては、市販の分散剤を用いることもでき、例えば、DISPERBYK−130、DISPERBYK−161、DISPERBYK−162、DISPERBYK−163、DISPERBYK−164、DISPERBYK−167、DISPERBYK−168、DISPERBYK−170、DISPERBYK−171、DISPERBYK−174、DISPERBYK−180、DISPERBYK−182、DISPERBYK−183、DISPERBYK−184、DISPERBYK−185、DISPERBYK−2000、DISPERBYK−2001、DISPERBYK−2020、DISPERBYK−2050、DISPERBYK−2070、DISPERBYK−2096、DISPERBYK−2150、DISPERBYK−LPN21116、DISPERBYK−LPN6919(ビックケミー社製)、アジスパーPB711、アジスパーPB821、アジスパーPB822、アジスパーPB814、アジスパーPN411及びアジスパーPA111(味の素株式会社)等が挙げられる。
本発明の着色剤分散液(E)において、分散剤(C)の含有量は、特に限定されるものではないが、着色剤分散液(E)固形分の合計100質量部中、着色剤分散液(E)における着色剤の分散性がより良好になることから、好ましくは5〜40質量部、より好ましくは、5〜20質量部である。上記分散剤(C)の含有量が5質量部より小さいと、着色剤の分散性が劣る場合があり、40質量部より大きいと十分な着色剤濃度を有する着色剤分散液を作成できない場合がある。
着色剤分散液(E)を用いて、例えば、カラーフィルタ用着色重合性組成物を製造する場合には、着色剤分散液(E)における分散剤(C)の含有量は、着色剤分散液(E)固形分の合計100質量部中、好ましくは5〜40質量部、より好ましくは、5〜20質量部である。
<分散媒(D)>
本発明の着色剤分散液(E)に用いられる分散媒(D)としては、通常、必要に応じて上記の各成分溶解又は分散しえる溶剤であればよく、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン及び2−ヘプタノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン及びジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、コハク酸ジメチル及びテキサノール等のエステル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル及びエチレングリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶剤;メタノール、エタノール、イソ−又はn−プロパノール、イソ−又はn−ブタノール及びアミルアルコール等のアルコール系溶剤;エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート及びエトキシエチルプロピオネート等のエーテルエステル系溶剤;ベンゼン、トルエン及びキシレン等のBTX系溶剤;ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤;テレピン油、D−リモネン及びピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油社製)及びソルベッソ#100(エクソン化学社製)等のパラフィン系溶剤;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン及び1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶剤;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶剤;カルビトール系溶剤、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド及び水等が挙げられ、これらの溶剤は1種又は2種以上の混合溶剤として使用することができる。これらの中でもケトン類、エーテルエステル系溶剤等、特にPGMEA及びシクロヘキサノン等が、着色剤分散液(E)及び着色重合性組成物において着色剤分散性やレジストと重合開始剤の相溶性が良いので好ましい。
本発明の着色剤分散液(E)において、分散媒(D)の含有量は、特に限定されるものではないが、着色剤分散液(E)固形分の合計100質量部に対して、着色剤分散液(E)のハンドリングが良好になることから、100〜1900質量部になることが好ましく、より好ましくは、200〜900質量部である。1900質量部より大きい場合、十分な着色剤濃度を有する着色重合性組成物が得られない場合が考えられ、100質量部より小さいと十分な着色剤分散性が得られない恐れがある。
着色剤分散液(E)を用いて、例えば、カラーフィルタ用着色重合性組成物を形成する場合には、着色剤分散液(E)における分散媒(D)の含有量は、特に限定されるものではないが、着色剤分散液(E)固形分の合計100質量部に対して、着色剤分散液(E)のハンドリングが良好になることから、100〜1900質量部になることが好ましく、より好ましくは、200〜900質量部である。
本発明の着色剤分散液(E)は、重合性化合物(A)、分散剤(C)、分散媒(D)等を混合して、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、アトライター等で着色剤(B)を分散することにより、得ることができる。
本発明の着色剤分散液(E)は、グラビアインキ、オフセットインキ、インクジェットプリンター用インキ、カラーフィルタ用着色重合性組成物、自動車用、木材用、金属用等の各種一般塗料、磁気テープのバックコート塗料、ラジエーションキュアー型インキ等の各種の用途に使用することができ、その用途に特に制限はない。
本発明の着色剤分散液(E)は、着色剤(B)として、カーボンブラックに代表される黒色顔料を用いた場合、カラーフィルタ用ブラックマトリクス用着色組成物に用いることができる。該カラーフィルタ用マトリクス用着色組成物は、特に液晶表示パネル等の画像表示装置用の表示デバイス用カラーフィルタに有用である。
<着色重合性組成物>
上記着色剤分散液(E)にエチレン性不飽和化合物(F)及び重合開始剤(G)を加えて、本発明の着色重合性組成物とすることができる。
本発明の着色重合性組成物において、着色剤分散液(E)の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、着色重合性組成物の製造に固形分25質量%の着色剤分散液(E)を用いる場合、着色重合性組成物の合計100質量部中、着色性が良好なことから、好ましくは10〜80質量部、より好ましくは、30〜80質量部である。上記、固形分25質量%の着色剤分散液(E)の含有量が10質量部より小さいと、十分な着色が得られない場合があり、80質量部より大きいと後述する硬化物の耐薬品性が低下する場合がある。
着色重合性組成物が、例えば、カラーフィルタ用着色重合性組成物である場合には、固形分25質量%の着色剤分散液(E)の含有量は、カラーフィルタ用着色重合性組成物の合計100質量部中、好ましくは10〜80質量部、より好ましくは、30〜80質量部である。
上記着色重合性組成物における、重合性化合物(A)、着色剤(B)及び分散剤(C)の好ましい含有量を下記に示す。
本発明の着色重合性組成物において、重合性化合物(A)の含有量は、特に限定されるものではないが、着色重合性組成物の固形分の合計100質量部中、着色剤の分散性が良好なことから、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは、1〜10質量部である。上記重合性化合物(A)の含有量が1質量部より小さいと、着色剤の分散性が劣る場合があり、20質量部より大きいと十分な着色を発現できない場合がある。
着色重合性組成物が、例えば、カラーフィルタ用着色組成物である場合には、カラーフィルタ用着色重合性組成物における重合性化合物(A)の含有量は、カラーフィルタ用着色組成物の固形分の合計100質量部中、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは、1〜10質量部である。
本発明の着色重合性組成物において、着色剤(B)の含有量は、特に限定されるものではないが、着色重合性組成物の固形分の合計100質量部中、着色性が良好なことから、好ましくは20〜80質量部、より好ましくは、30〜70質量部である。上記、着色剤(B)の含有量が20質量部より小さいと、十分な遮光性が得られない場合があり、80質量部より大きいと後述する硬化物の耐薬品性が低下する場合がある。
着色重合性組成物が、例えばカラーフィルタ用着色重合性組成物である場合には、カラーフィルタ用着色重合性組成物における着色剤(B)の含有量は、カラーフィルタ用着色重合性組成物の固形分の合計100質量部中、好ましくは20〜80質量部、より好ましくは、30〜70質量部である。
本発明の着色重合性組成物において、分散剤(C)の含有量は、特に限定されるものではないが、着色重合性組成物の固形分の合計100質量部中、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは、0.5〜15質量部である。上記分散剤(C)の含有量が0.1質量部より小さいと、着色剤の分散性が劣る場合があり、20質量部より大きいと耐薬品性が低下する場合がある。
着色重合性組成物が、例えば、カラーフィルタ用着色重合性組成物である場合には、カラーフィルタ用着色重合性組成物における分散剤(C)の含有量は、カラーフィルタ用着色重合性組成物の固形分の合計100質量部中、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは、1〜10質量部である。
<エチレン性不飽和化合物(F)>
本発明の着色重合性組成物に用いられるエチレン性不飽和化合物(F)としては、化合物中に炭素-炭素2重結合をもった化合物であればよく、特に限定されず、既存に用いられているものを用いることができる。重合性化合物(A)もエチレン性不飽和化合物(F)として着色重合性組成物調製時に更に添加することもできる。
上記エチレン性不飽和化合物(F)としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン及びテトラフルオロエチレン等の不飽和脂肪族炭化水素;(メタ)アクリル酸、α―クロルアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、シトラコン酸、フマル酸、ハイミック酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、桂皮酸、ソルビン酸、メサコン酸、コハク酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、フタル酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]及びω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の両末端にカルボキシ基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート・マレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレート及び1個のカルボキシル基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能(メタ)アクリレート等の不飽和一塩基酸;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル、下記化合物No.A1〜No.A4、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリ(エトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフリル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート及びトリ[(メタ)アクリロイルエチル]イソシアヌレート及びポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー等の不飽和一塩基酸と多価アルコール又は多価フェノールのエステル;(メタ)アクリル酸亜鉛及び(メタ)アクリル酸マグネシウム等の不飽和多塩基酸の金属塩;マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸及び無水メチルハイミック酸等の不飽和多塩基酸の酸無水物;(メタ)アクリルアミド、メチレンビス−(メタ)アクリルアミド、ジエチレントリアミントリス(メタ)アクリルアミド、キシリレンビス(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド及びN−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和一塩基酸及び多価アミンのアミド;アクロレイン等の不飽和アルデヒド;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン及びシアン化アリル等の不飽和ニトリル;スチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、ビニル安息香酸、ビニルフェノール、ビニルスルホン酸、4−ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルベンジルメチルエーテル及びビニルベンジルグリシジルエーテル等の不飽和芳香族化合物;メチルビニルケトン等の不飽和ケトン;ビニルアミン、アリルアミン、N−ビニルピロリドン及びビニルピペリジン等の不飽和アミン化合物;アリルアルコール及びクロチルアルコール等のビニルアルコール;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル及びアリルグリシジルエーテル等のビニルエーテル;マレイミド、N−フェニルマレイミド及びN−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;インデン及び1−メチルインデン等のインデン類;1,3−ブタジエン、イソプレン及びクロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート及びポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ジビニルスクシナート、ジアリルフタラート、トリアリルホスファート、トリアリルイソシアヌラート、ビニルチオエーテル、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾリン、ビニルカルバゾール、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、水酸基含有ビニルモノマー、ポリイソシアネート化合物のビニルウレタン化合物、水酸基含有ビニルモノマー及びポリエポキシ化合物のビニルエポキシ化合物等が挙げられる。
上記エチレン性不飽和化合物(F)としては市販品を用いることができ、例えば、カヤラッドDPHA、DPEA−12、PEG400DA、THE−330、RP−1040、NPGDA、PET30(日本化薬製)、SPC−1000、SPC−3000(昭和電工製)、アロニックスM−140、M−215、M−350、M−450(東亞合成製)、NKエステルA−DPHA−TMPT、A−DCP、A−HD−N、A−9300、TMPT、DCP、NPG及びHD−N(新中村化学工業製)等が挙げられる。
Figure 2017150667
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また、上記エチレン性不飽和化合物(F)としては、アクリル酸エステルの共重合体や、フェノール及び/又はクレゾールノボラックエポキシ樹脂と不飽和一塩基酸を反応させたもの、多官能エポキシ基を有するポリフェニルメタン型エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸を反応させたものを用いることもできる。
上記エチレン性不飽和化合物(F)の中でも、酸価を有する化合物を用いた場合、本発明の着色重合性組成物にアルカリ現像性を付与することができる。上記酸価を有する化合物を用いる場合、その使用量は、エチレン性不飽和化合物(F)を含めたエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物全体の50〜99質量%となるようにすることが好ましい。
また、上記酸価を有する化合物は、更に単官能又は多官能エポキシ化合物を反応させることにより酸価調整してから用いることもできる。上記酸価を有する化合物の酸価を調整することにより、硬化性樹脂のアルカリ現像性を改良することができる。上記酸価を有する化合物(即ちアルカリ現像性を付与するエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物)は、固形分の酸価が5〜120mgKOH/gの範囲であることが好ましく、単官能又は多官能エポキシ化合物の使用量は、上記酸価を満たすように選択するのが好ましい。
上記単官能エポキシ化合物としては、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、ヘプチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、ペンタデシルグリシジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、プロパルギルグリシジルエーテル、p−メトキシエチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−メトキシグリシジルエーテル、p−ブチルフェノールグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、2−メチルクレジルグリシジルエーテル、4−ノニルフェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、p−クミルフェニルグリシジルエーテル、トリチルグリシジルエーテル、2,3−エポキシプロピルメタクリレート、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、グリシジルブチレート、ビニルシクロヘキサンモノオキシド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、スチレンオキシド、ピネンオキシド、メチルスチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、プロピレンオキシド、上記化合物No.A2及びNo.A3等が挙げられる。
上記多官能エポキシ化合物としては、ビスフェノール型エポキシ化合物及びグリシジルエーテル類からなる群から選択される一種以上の化合物を用いると、特性の一層良好な着色硬化性樹脂組成物を得ることができるので好ましい。
上記ビスフェノール型エポキシ化合物としては、上記一般式(I)で表されるエポキシ化合物を用いることができる他、例えば、水添ビスフェノール型エポキシ化合物等のビスフェノール型エポキシ化合物も用いることができる。
また上記グリシジルエーテル類としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、1,10−デカンジオールジグリシジルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)プロパン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)エタン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)メタン及び1,1,1,1−テトラ(グリシジルオキシメチル)メタン等を用いることができる。
その他、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物及びジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物等のノボラック型エポキシ化合物;3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート及び1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン等の脂環式エポキシ化合物;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル及びダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルP−アミノフェノール及びN,N−ジグリシジルアニリン等のグリシジルアミン類;1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン及びトリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ化合物;ジシクロペンタジエンジオキシド等のジオキシド化合物;ナフタレン型エポキシ化合物;トリフェニルメタン型エポキシ化合物;ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物等を用いることもできる。
エチレン性不飽和化合物(F)としては、インダン骨格を有するエチレン性不飽和化合物を好ましく挙げられる。
上記インダン骨格を有するエチレン性不飽和化合物としては、インダン骨格を有するビスフェノール化合物をエポキシ化した後、不飽和塩基酸と反応させたもの;インダン骨格を有するノボラック化合物をエポキシ化した後、不飽和塩基酸と反応させたもの;インダン骨格を有するビスフェノール化合物にアルキレンオキシドを付加させた後、エポキシ化を行い、不飽和塩基酸と反応させたもの;インダン骨格を有するノボラック化合物にアルキレンオキシドを付加させた後、エポキシ化を行い、不飽和塩基酸と反応させたもの等が挙げられる。
具体的には、上記インダン骨格を有するエチレン性不飽和化合物としては、例えば、1,1−ビス[4−[(4−エチレンフェニル)メトキシ]フェニル]−2,3−ジヒドロ―3−フェニル―1H−インデン、(3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1,1−ジイル)ビス(4,1−フェニレン)ジアクリレート及び(3,5−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1,1−ジイル)ビス(4,1−フェニレン)ジアクリレート等が挙げられる。
上記インダン骨格を有するエチレン性不飽和化合物としては、下記一般式(III)で表されるエポキシ化合物とエチレン性不飽和一塩基酸との反応によって得られるエポキシ付加物と、多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られる反応生成物であるエチレン性不飽和化合物が、着色剤分散性、硬化性などが良いことから好ましい。
Figure 2017150667
(式中、Yは下記式(イ)及び(ロ)で表される群から選ばれる置換基を表し、R21〜R28は、それぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、又はハロゲン原子を表し、kは0〜10の数である。kが1〜10の数である場合、化合物中に複数存在するR21〜R28及びYは、それぞれ同一であるか、又は異なる場合がある。)
Figure 2017150667
(式中、R29〜R44は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環基、又はハロゲン原子を表し、上記アルキル基及びアリールアルキル基中のアルキレン部分は、不飽和結合、−O−又は−S−で中断される場合があり、R29とR30、R30とR31、R31とR32、R37とR38、R38とR39及びR39とR40は、結合して環を形成する場合がある。)
上記一般式(III)中、R21〜R28で表される炭素原子数1〜10のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、iso−ブチル、アミル、iso−アミル、tert−アミル、ヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、t−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、テトラフルオロエチル、トリフルオロエチル、ジフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ヘキサフルオロプロピル、ペンタフルオロプロピル、テトラフルオロプロピル、トリフルオロプロピル、パーフルオロブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル及びシクロデシル等が挙げられる。
上記一般式(III)中、R21〜R28で表される炭素原子数1〜10のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、iso−プロピルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、iso−ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、トリフルオロメチルオキシ、ジフルオロメチルオキシ、モノフルオロメチルオキシ、ペンタフルオロエチルオキシ、テトラフルオロエチルオキシ、トリフルオロエチルオキシ、ジフルオロエチルオキシ、ヘプタフルオロプロピルオキシ、ヘキサフルオロプロピルオキシ、ペンタフルオロプロピルオキシ、テトラフルオロプロピルオキシ、トリフルオロプロピルオキシ、パーフルオロブチルオキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシ、シクロノニルオキシ及びシクロデシルオキシ等が挙げられる。
上記一般式(III)中、R21〜R28で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
上記一般式(III)中のYである上記式(イ)及び(ロ)で表される群から選ばれる置換基において、R29〜R44で表される炭素原子数1〜20のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、iso−ブチル、アミル、iso−アミル、tert−アミル、ヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、t−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、テトラフルオロエチル、トリフルオロエチル、ジフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ヘキサフルオロプロピル、ペンタフルオロプロピル、テトラフルオロプロピル、トリフルオロプロピル、パーフルオロブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル及びシクロデシル等が挙げられる。
上記一般式(III)中のYである上記式(イ)及び(ロ)で表される群から選ばれる置換基において、R29〜R44で表される炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、iso−プロピルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、iso−ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、n−ノニルオキシ、n−デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、イソトリデシルオキシ、ミリスチルオキシ、パルミチルオキシ、ステアリルオキシ、トリフルオロメチルオキシ、ジフルオロメチルオキシ、モノフルオロメチルオキシ、ペンタフルオロエチルオキシ、テトラフルオロエチルオキシ、トリフルオロエチルオキシ、ジフルオロエチルオキシ、ヘプタフルオロプロピルオキシ、ヘキサフルオロプロピルオキシ、ペンタフルオロプロピルオキシ、テトラフルオロプロピルオキシ、トリフルオロプロピルオキシ、パーフルオロブチルオキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシ、シクロノニルオキシ及びシクロデシルオキシ等が挙げられる。
上記一般式(III)中のYである上記式(イ)及び(ロ)で表される群から選ばれる置換基において、R29〜R44で表される炭素原子数6〜20のアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラセン−1−イル、フェナントレン−1−イル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ−t−ブチルフェニル、2,5−ジ−t−ブチルフェニル、2,6−ジ−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−ペンチルフェニル、2,5−ジ−t−アミルフェニル、シクロヘキシルフェニル、ビフェニル、2,4,5−トリメチルフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−トリクロロフェニル、4−トリフルオロフェニル及びパーフルオロフェニル等が挙げられ、
29〜R44で表される炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロピル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル及び4−クロロフェニルメチル等が挙げられる。
上記一般式(III)中のYである上記式(イ)及び(ロ)で表される群から選ばれる置換基において、R29〜R44で表される炭素数2〜20の複素環基としては、ピロリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピペラジル、ピペリジル、ピラニル、ピラゾリル、トリアジル、ピロリジル、キノリル、イソキノリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、トリアゾリル、フリル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、チアジアゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、ユロリジル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、2−ピロリジノン−1−イル、2−ピペリドン−1−イル、2,4−ジオキシイミダゾリジン−3−イル及び2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イル等が挙げられる。
上記一般式(III)中のYである上記式(イ)及び(ロ)で表される群から選ばれる置換基において、R29〜R44で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
上記一般式(III)中のYである上記式(イ)及び(ロ)で表される群から選ばれる置換基において、R29とR30、R30とR31、R31とR32、R37とR38、R38とR39及びR39とR40は、結合して形成する環としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、ベンゼン、ピロリジン、ピロール、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、テトラヒドロピリジン、ラクトン環及びラクタム環等の5〜7員環並びにナフタレン及びアントラセン等の縮合環等が挙げられる。
一般式(III)で表されるエポキシ化合物と反応させる上記エチレン性不飽和一塩基酸とは、構造中に不飽和結合を有し、電離して水素イオンになることのできる水素原子を1分子あたり1個もつ酸を意味する。
上記エチレン性不飽和一塩基酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸及びヒドロキシエチルメタクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルアクリレート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレート等が挙げられ、重合性が高いことから、アクリル酸及びメタクリル酸が好ましい。
一般式(III)で表されるエポキシ化合物とエチレン性不飽和一塩基酸との反応によって得られるエポキシ付加物とエステル化反応させる上記多塩基酸無水物としては、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、2,2'−3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等が挙げられる。
上記一般式(III)で表されるエポキシ化合物と上記エチレン性不飽和一塩基酸及び上記多塩基酸無水物の反応モル比は、以下の通りとすることが好ましい。
即ち、上記エポキシ化合物のエポキシ基1個に対し、上記エチレン性不飽和一塩基酸のカルボキシル基が0.1〜1.0個で付加させた構造を有するエポキシ付加物において、該エポキシ付加物の水酸基1個に対し、上記多塩基酸無水物の多塩基酸無水物構造が0.1〜1.0個となる比率となるようにするのが好ましい。
上記エポキシ化合物、上記エチレン性不飽和一塩基酸及び上記多塩基酸無水物の反応例を下記に示すが、下記反応スキーム1に限定されるものではない。
Figure 2017150667
上記エチレン性不飽和化合物(F)としては、上記の反応生成物の中でも、一般式(III)で表されるエポキシ化合物として、R21〜R26が水素原子であるものを用いることが、入手しやすさや本発明の効果をより一層高める観点から好ましい。また同様の観点から、Yが(イ)で表される基であり、R29〜R36が水素原子又はフェニル基であるもの、あるいは、Yが(ロ)で表される基であり、R37〜R44が水素原子又はフェニル基であるものを用いることも好ましい。
また、着色重合性組成物の重合性が高くなることから、上記エチレン性不飽和一塩基酸として炭素原子数5以下のものを用いるものが好ましく、特にアクリル酸、メタクリル酸等を用いるものが好ましい。
また、着色剤の分散性に優れることから、多塩基酸無水物としてベンゼン環又は飽和脂肪環を有するものが好ましく、特にビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビフタル酸無水物等を用いたものが好ましい
本発明で用いるエチレン性不飽和化合物(F)としては、着色剤の分散性、硬化性が良好なことから、上記の反応生成物の中でも、とりわけ、原料として下記の化合物を用いることにより得られる生成物が好ましいが、これらに制限されるものではない。
具体的には、例えば、上記一般式(III)で表されるエポキシ化合物として1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕インダンを、エチレン性不飽和一塩基酸としてアクリル酸を、多塩基酸無水物としてビフタル酸無水物を選択してなる生成物;
上記一般式(I)で表されるエポキシ化合物として1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕インダンを、不飽和一塩基酸としてアクリル酸を、多塩基酸無水物としてテトラヒドロ無水フタル酸を用いて得られた生成物;
上記一般式(I)で表されるエポキシ化合物として1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕インダンを、不飽和一塩基酸としてアクリル酸を、多塩基酸としてフタル酸無水物を用いて得られた生成物;
上記一般式(I)で表されるエポキシ化合物として1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕インダンを、不飽和一塩基酸としてアクリル酸を、多塩基酸無水物としてビフタル酸無水物及びテトラヒドロ無水フタル酸を用いて得られた生成物;及び
上記一般式(I)で表されるエポキシ化合物として1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕−3−フェニルインダンを、不飽和一塩基酸としてアクリル酸を、多塩基酸無水物としてビフタル酸無水物及びテトラヒドロ無水フタル酸を用いて得られた生成物等が挙げられる。
本発明の着色重合性組成物において、エチレン性不飽和化合物(F)の含有量は、特に限定されるものではないが、着色重合性組成物固形分の合計100質量部中、後述する硬化物の耐薬品性が良好になることから、好ましくは5〜60質量部、より好ましくは、5〜50質量部である。上記、エチレン性不飽和化合物(F)の含有量が5質量部より小さいと、後述する硬化物の耐薬品性が劣る場合があり、60質量部より大きいと十分な着色が得られない場合がある。
着色重合性組成物が、例えば、カラーフィルタ用着色重合性組成物である場合には、カラーフィルタ用着色重合性組成物におけるエチレン性不飽和化合物(F)の含有量は、カラーフィルタ用着色重合性組成物の固形分の合計100質量部中、好ましくは10〜60質量部、より好ましくは、5〜50質量部である。
<重合開始剤(G)>
本発明の着色重合性組成物に用いられる重合開始剤(G)としては、従来既知のラジカル重合開始剤を用いることができる。従来既知のラジカル重合開始剤としては光重合開始剤又は熱重合開始剤が挙げられる。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、フェニルビフェニルケトン、1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルシクロヘキサン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、1−ベンジル−1−ジメチルアミノ−1−(4'−モルホリノベンゾイル)プロパン、2−モルホリル−2−(4'−メチルメルカプト)ベンゾイルプロパン、チオキサントン、1−クロル−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、エチルアントラキノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルスルフィド、ベンゾインブチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−ベンゾイルプロパン、2−ヒドロキシ−2−(4'−イソプロピル)ベンゾイルプロパン、4−ブチルベンゾイルトリクロロメタン、4−フェノキシベンゾイルジクロロメタン、ベンゾイル蟻酸メチル、1,7−ビス(9'−アクリジニル)ヘプタン、9−n−ブチル−3,6−ビス(2'−モルホリノイソブチロイル)カルバゾール、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ナフチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,2−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1−2’−ビイミダゾール、4、4−アゾビスイソブチロニトリル、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、N−1414、N−1717、N−1919、NCI−831、NCI−930(ADEKA社製)、IRGACURE369、IRGACURE907、IRGACURE OXE 01及びIRGACURE OXE 02(BASF社製)等が挙げられ、 熱重合開始剤としては、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(メチルイソブチレ−ト)、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)等のアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等の過酸化物系開始剤、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸カリウム等の過硫酸塩等が挙げられる。
本発明の着色重合性組成物に用いられる重合開始剤(G)としては、特に、下記一般式
(IV)で表される化合物を使用することが、着色重合性組成物の感度及び着色重合性組成物から得られる硬化物の耐熱性が良いことから好ましい。
Figure 2017150667
(式中、R51及びR52は、それぞれ独立に、水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表す場合があり、又は、R51又はR52は、隣接するベンゼン環に結合してXを含む環を形成する場合もあり、
53及びR54は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、カルボキシル基、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、炭素原子数4〜20のシクロアルキルアルキル基、R55、OR55、SR55、NR5657、COR55、SOR55、SO55又はCONR5657を表し、
55〜R57は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、
は、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、CR5859、CO、NR60又はPR60を表し、
は、単結合又はCOを表し、
58〜R60は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基又は炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、
前記のアルキル基又はアリールアルキル基中のメチレン基は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアン基、水酸基、カルボキシル基又は複素環基で置換されている場合があり、−O−で中断されている場合があり、
58とR59とは結合し環を形成している場合があり、
aは、0〜4の整数を表し、
bは、0〜5の整数を表す。)
一般式(IV)の各記号で表されるアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、複素環基の例としては、上記R29〜R44で表されるアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、複素環基の例と同様のものが挙げられる。
一般式(IV)で表される化合物中、R53及びR54で表される上記炭素原子数3〜20のシクロアルキル基とは、3〜20の炭素原子を有する、飽和単環式又は飽和多環式アルキル基を意味する。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、アダマンチル、デカハイドロナフチル、オクタヒドロペンタレン、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル及びテトラデカヒドロアントラセニル等が挙げられ、上記炭素原子数3〜10のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、アダマンチル、デカハイドロナフチル、オクタヒドロペンタレン及びビシクロ[1.1.1]ペンタニル等が挙げられる。
一般式(IV)で表される化合物中、R53及びR54で表される上記炭素原子数4〜20のシクロアルキルアルキル基とは、アルキル基の水素原子が、シクロアルキル基で置換された4〜20の炭素原子を有する基を意味する。例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、シクロオクチルメチル、シクロノニルメチル、シクロデシルメチル、2−シクロブチルエチル、2−シクロペンチルエチル、2−シクロヘキシルエチル、2−シクロヘプチルエチル、2−シクロオクチルエチル、2−シクロノニルエチル、2−シクロデシルエチル、3−シクロブチルプロピル、3−シクロペンチルプロピル、3−シクロヘキシルプロピル、3−シクロヘプチルプロピル、3−シクロオクチルプロピル、3−シクロノニルプロピル、3−シクロデシルプロピル、4−シクロブチルブチル、4−シクロペンチルブチル、4−シクロヘキシルブチル、4−シクロヘプチルブチル、4−シクロオクチルブチル、4−シクロノニルブチル、4−シクロデシルブチル、3−3−アダマンチルプロピル及びデカハイドロナフチルプロピル等が挙げられ、上記炭素原子数4〜10のシクロアルキルアルキル基としては、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、シクロオクチルメチル、シクロノニルメチル、2−シクロブチルエチル、2−シクロペンチルエチル、2−シクロヘキシルエチル、2−シクロヘプチルエチル、2−シクロオクチルエチル、3−シクロブチルプロピル、3−シクロペンチルプロピル、3−シクロヘキシルプロピル、3−シクロヘプチルプロピル、4−シクロブチルブチル、4−シクロペンチルブチル及び4−シクロヘキシルブチル等が挙げられる。
51又はR52が隣接するベンゼン環と結合して形成される、Xを含む環としては、例えば、カルバゾール、キサンテン、ジベンゾフラン及びジベンゾチオフェン等が挙げられる。
58とR59とが結合して形成する環としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、ベンゼン、ピロリジン、ピロール、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、テトラヒドロピリジン、ラクトン環及びラクタム環等の5〜7員環並びにナフタレン及びアントラセン等の縮合環等が挙げられる。
これらの重合開始剤は1種或いは2種以上のものを所望の性能に応じて配合して使用することができる。
本発明の着色重合性組成物において、重合開始剤(G)の含有量は、特に限定されるものではないが、着色重合性組成物の固形分の合計100質量部中、硬化性が良好になることから、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは、1〜10質量部である。上記重合開始剤(G)の含有量が0.1質量部より小さいと、硬化性が劣る場合があり、20質量部より大きいと樹脂組成物中に開始剤が析出する場合がある。
着色重合性組成物が、例えば、カラーフィルタ用着色重合性組成物である場合には、上記、カラーフィルタ用着色重合性組成物における重合開始剤(G)の含有量は、カラーフィルタ用着色重合性組成物の固形分の合計100質量部中、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは、1〜10質量部である。
また、本発明の着色重合性組成物において、ハンドリングの向上や硬化物の厚さを制御する目的等で溶剤を含有する場合があり、そのような化合物としては、着色剤の分散性がよく、エチレン性不飽和化合物(F)及び重合開始剤(G)の溶解性に優れるものであれば、特に限定されないが、上記分散媒(D)で挙げたものを好ましく使用することができる。
本発明の着色重合性組成物において、上記溶剤の含有量は、溶剤以外の組成物の濃度が5〜30質量%となる量であることが好ましい。溶剤以外の組成物の濃度が5質量%より小さい場合、硬化物を厚くする事が困難であり、十分な着色性が得られない場合があり、30質量%を超える場合、組成物の析出による組成物の保存性が低下したり、粘度が向上したりするためハンドリングが低下し、好ましくない。
本発明の着色重合性組成物において、重合性化合物(A)、着色剤(B)、分散剤(C)、分散媒(D)、エチレン性不飽和化合物(F)及び重合開始剤(G)を除く任意成分を本発明の効果を損ねない範囲で添加することができる。
下記に任意成分について記載する
上記任意成分として本発明の着色重合性組成物は、エチレン性不飽和結合を有さず、アルカリ現像性を付与する化合物を含有する場合もあり、そのような化合物としては、酸価を有することでアルカリ水溶液に可溶な化合物であれば特に限定されないが、代表的なものとしてアルカリ可溶性ノボラック樹脂(以下、単に「ノボラック樹脂」という)が挙げられる。ノボラック樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下に重縮合して得られる。
上記フェノール類としては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、ピロガロール、α−ナフトール、ビスフェノールA及びジヒドロキシ安息香酸エステル及び没食子酸エステル等が用いられ、これらのフェノール類のうちフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール及びビスフェノールAが好ましい。これらのフェノール類は、単独で又は2種以上混合して用いられる。
上記アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド及びp−n−ブチルベンズアルデヒド等が用いられ、これらの化合物のうちホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びベンズアルデヒドが好ましい。これらのアルデヒド類は、単独で又は2種以上混合して用いられる。アルデヒド類はフェノール類1モル当たり、好ましくは0.7〜3モル、特に好ましくは0.7〜2モルの割合で使用される。
上記酸触媒としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、又は蟻酸、蓚酸、酢酸等の有機酸が用いられる。これらの酸触媒の使用量は、フェノール類1モル当たり、1×10-4〜5×10-1モルが好ましい。縮合反応においては、通常、反応媒質として水が用いられるが、縮合反応に用いられるフェノール類がアルデヒド類の水溶液に溶解せず、反応初期から不均一系になる場合には、反応媒質として親水性溶剤を使用することもできる。これらの親水性溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール及びブタノール等のアルコール類、又はテトラヒドロフラン及びジオキサン等の環状エーテル類が挙げられる。これらの反応媒質の使用量は、通常、反応原料100質量部当たり、20〜1000質量部である。縮合反応の反応温度は、反応原料の反応性に応じて適宜調整することができるが、通常、10〜200℃、好ましくは70〜150℃である。縮合反応終了後、系内に存在する未反応原料、酸触媒及び反応媒質を除去するため、一般的には内温を130〜230℃に上昇させ、減圧下に揮撥分を留去し、次いで熔融したノボラック樹脂をスチール製ベルト等の上に流涎して回収する。
また縮合反応終了後に、前記親水性溶剤に反応混合物を溶解し、水、n−ヘキサン及びn−ヘプタン等の沈殿剤に添加することにより、ノボラック樹脂を析出させ、析出物を分離し、加熱乾燥することにより回収することもできる。
上記ノボラック樹脂以外の任意成分の例としては、下記に示す樹脂が挙げられる。
着色重合性組成物に用いる樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などの非感光性樹脂及び感光性樹脂が含まれる。バインダー樹脂には、必要に応じて、その前駆体である、放射線照射により硬化してバインダー樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーを単独で、または2種以上混合して用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば, ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。感光性樹脂としては、水酸基、カルボキシ基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
また、本発明の着色剤分散液(E)及び着色重合性組成物には、必要に応じて、p−アニソール、ハイドロキノン、ピロカテコール、t−ブチルカテコール及びフェノチアジン等の熱重合抑制剤;可塑剤;接着促進剤;充填剤;消泡剤;レベリング剤;表面調整剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;分散助剤;凝集防止剤;触媒;効果促進剤;架橋剤及び増粘剤等の慣用の添加物を加えることができる。
本発明の着色剤分散液(E)及び着色重合性組成物には、更に、連鎖移動剤、増感剤、界面活性剤及びメラミン等を併用することができる。
上記連鎖移動剤、増感剤としては、一般的に硫黄原子含有化合物が用いられる。例えばチオグリコール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、2−メルカプトニコチン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)カルバモイル]プロピオン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)アミノ]プロピオン酸、N−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メルカプトエタンスルホン酸、3−メルカプトプロパンスルホン酸、4−メルカプトブタンスルホン酸、ドデシル(4−メチルチオ)フェニルエーテル、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノール、メルカプトフェノール、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−3−ピリジノール、2−メルカプトベンゾチアゾール、メルカプト酢酸、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)及びペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)等のメルカプト化合物;該メルカプト化合物を酸化して得られるジスルフィド化合物、ヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨードエタノール、2−ヨードエタンスルホン酸、3−ヨードプロパンスルホン酸等のヨード化アルキル化合物、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトイソブチレート)、ブタンジオールビス(3−メルカプトイソブチレート)、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート、下記化合物No.C1、昭和電工社製カレンズPE1及びNR1等が挙げられる。
Figure 2017150667
上記増感剤の具体例としては、ベンゾフェノン、p,p’−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、p,p’− テトラエチルアミノベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、アントロン、9−エトキシアントラセン、アントラセン、ピレン、ペリレン、フェノチアジン、ベンジル、アクリジンオレンジ、ベンゾフラビン、セトフラビン−T、9,10−ジフェニルアントラセン、9−フルオレノン、アセトフェノン、フェナントレン、2−ニトロフルオレン、5−ニトロアセナフテン、ベンゾキノン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、N−アセチル−p−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルアミン、ピクラミド、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1,2−ベンズアンスラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−1,9−ベンズアンスロン、ジベンザルアセトン、1,2−ナフトキノン、3,3’−カルボニル−ビス(5,7−ジメトキシカルボニルクマリン)及びコロネン等が挙げられる。
上記界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等のフッ素界面活性剤、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等のアニオン系界面活性剤、高級アミンハロゲン酸塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル及び脂肪酸モノグリセリド等の非イオン界面活性剤、両性界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤等の界面活性剤を用いることができ、これらは組み合わせて用いる場合もある。
上記メラミン化合物としては、(ポリ)メチロールメラミン、(ポリ)メチロールグリコールウリル、(ポリ)メチロールベンゾグアナミン及び(ポリ)メチロールウレア等の窒素化合物中の活性メチロール基(CHOH基)の全部又は一部(少なくとも2つ)がアルキルエーテル化された化合物を挙げることができる。ここで、アルキルエーテルを構成するアルキル基としては、メチル基、エチル基及びブチル基等が挙げられ、互いに同一である場合もあり、異なる場合もある。また、アルキルエーテル化されていないメチロール基は、一分子内で自己縮合する場合もあり、二分子間で縮合して、その結果オリゴマー成分が形成される場合もある。具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルグリコールウリル及びテトラブトキシメチルグリコールウリル等を用いることができる。これらのなかでも、ヘキサメトキシメチルメラミン及びヘキサブトキシメチルメラミン等のアルキルエーテル化されたメラミンが好ましい。
本発明の着色重合性組成物において、重合性化合物(A)、着色剤(B)、分散剤(C)、分散媒(D)、エチレン性不飽和化合物(F)及び重合開始剤(G)を除く任意成分の含有量は、その使用目的に応じて適宜選択され特に制限されないが、好ましくは、着色重合性組成物の固形分100質量部に対して合計で20質量部以下とする。
本発明の着色重合性組成物が硬化してなる硬化物とは、上記着色性組成物を熱や光などを用いて重合させ硬化させたものを意味する。下記に着色重合性組成物を硬化する方法について説明するが、本発明の硬化物においては、硬化方法はこれらに限定されるものではない。
本発明の着色重合性組成物は、スピンコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で、ソーダガラス、石英ガラス、半導体基板、金属、紙及びプラスチック等の支持基体上に適用することができる。また、一旦フィルム等の支持基体上に施した後、他の支持基体上に転写することもでき、その適用方法に制限はない。
また、本発明の着色重合性組成物を硬化させる際に用いられる活性光の光源としては、波長300〜450nmの光を発光するものを用いることができ、例えば、超高圧水銀、水銀蒸気アーク、カーボンアーク及びキセノンアーク等を用いることができる。
更に、露光光源にレーザー光を用いることにより、マスクを用いずに、コンピューター等のデジタル情報から直接画像を形成するレーザー直接描画法が、生産性のみならず、解像性や位置精度等の向上も図れることから有用であり、そのレーザー光としては、340〜430nmの波長の光が好適に使用されるが、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムネオンレーザー、YAGレーザー、及び半導体レーザー等の可視から赤外領域の光を発するものも用いられる。これらのレーザーを使用する場合には、可視から赤外の当該領域を吸収する増感色素が加えられる。
本願発明の着色重合性組成物を用いて下記(1)〜(4)の工程を繰り返し行い、2色以上のパターンを組み合わせて液晶表示パネル等に用いるカラーフィルタを製造することができる。
(1)本発明の着色重合性組成物の塗膜を基板上に形成する工程
(2)該塗膜にパターン形状を有するマスクを介して活性光を照射する工程
(3)硬化後の被膜を現像液(特にアルカリ現像液)にて現像する工程
(4)現像後の該被膜を加熱する工程
本発明の着色重合性組成物(又はその硬化物)は、硬化性塗料或いはワニス、接着剤、プリント基板、カラーテレビ、PCモニタ、携帯情報端末、デジタルカメラ等のカラー表示の液晶表示パネルにおけるカラーフィルタ、デジタルカメラ等のカラー表示の液晶表示パネルにおけるブラックカラムスペーサー、CCDイメージセンサのカラーフィルタ、CCDイメージセンサのブラックカラムスペーサー、有機ELの黒色隔壁材、タッチパネル、プラズマ表示パネル用の電極材料、粉末コーティング、印刷インク、印刷版、接着剤、ゲルコート、電子工学用のフォトレジスト、電気メッキレジスト、エッチングレジスト、液状及び乾燥膜の双方、はんだレジスト、絶縁膜、種々の表示用途用のカラーフィルタを製造するための或いはプラズマ表示パネル、電気発光表示装置、LCDの製造工程において構造を形成するためのレジスト、電気及び電子部品を封入するための組成物、ソルダーレジスト、磁気記録材料、微小機械部品、導波路、光スイッチ、めっき用マスク、エッチングマスク、カラー試験系、ガラス繊維ケーブルコーティング、スクリーン印刷用ステンシル、ステレオリトグラフィによって三次元物体を製造するための材料、ホログラフィ記録用材料、画像記録材料、微細電子回路、脱色材料、画像記録材料のための脱色材料、マイクロカプセルを使用する画像記録材料用の脱色材料、印刷配線板用フォトレジスト材料、UV及び可視レーザー直接画像系用のフォトレジスト材料、プリント回路基板の逐次積層における誘電体層形成に使用するフォトレジスト材料及び保護膜等の各種の用途に使用することができ、その用途に特に制限はない。
本発明の着色重合性組成物は、着色剤(B)として黒色顔料を用いた場合、カラーフィルタ用ブラックマトリクスを形成する目的で好ましく使用することができる。
上記カラーフィルタ用ブラックマトリクスは、特に液晶表示パネル等の画像表示装置用の表示デバイス用カラーフィルタに有用である。
以下、実施例等を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[製造例1]重合性化合物No.1の製造
ジャパンケムテック(株)製ビスフェノールA型フェノールノボラック型エポキシ化合物50g(0.036mol)、メタクリル酸31.0g(0.36mol)、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩0.5g、及び、溶剤として、THF100gを混合し、これらを室温で一晩撹拌し反応させた。反応液を炭酸ナトリウムで中和した後、反応液中の有機溶剤可溶物を酢酸エチルで抽出した。抽出液中の溶剤をエバポレーターで留去した後、酢酸エチル/ヘキサン混合溶剤を用いて再結晶を行い、下記の重合性化合物No.1を得た。
Figure 2017150667
[製造例2]重合性化合物No.2の製造
231.6gの重合性化合物No.1をPGMEA230gに溶解し、テトラヒドロ無水フタル酸50g及びテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド0.35gを加えて、100℃で5時間撹拌し、反応させた。その後、PGMEAを、得られるPGMEA溶液の固形分濃度が45質量%となるように追加し、重合性化合物No.2のPGMEA溶液を得た。
[製造例3]重合性化合物No.3の製造
231.6gの重合性化合物No.1をPGMEA270gに溶解し、テトラヒドロ無水フタル酸80g及びテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド0.57gを加えて、100℃で8時間撹拌し、反応させた。その後、PGMEAを、得られるPGMEA溶液の固形分濃度が45質量%となるように追加し、重合性化合物No.3のPGMEA溶液を得た。
[製造例4]カーボンブラックNo.1の製造
MA100(三菱化学社製カーボンブラック)150g及びペルオキソ2硫酸ナトリウム脱イオン水溶液(濃度2.0N)3000mlを混合し、60℃で10時間撹拌した。その後、混合液をろ過し、得られたスラリーを水酸化ナトリウムで中和し、ダイアフィルトレーションにより処理して固体を得、得られた固体を75℃で一晩乾燥し、黒色粉末としてカーボンブラックNo.1を得た。
[製造例5]カーボンブラックNo.2の製造
MA100(三菱化学社製カーボンブラック)150g及びスルホラン400mlを混合し、アミド硫酸15gを添加して140〜150℃で10時間撹拌した。その後、得られたスラリーを水酸化リチウムで中和し、ダイアフィルトレーションにより処理し、得られた固体を75℃で一晩乾燥し、黒色粉末としてカーボンブラックNo.2を得た。
[製造例6]インダン骨格を有するエチレン性不飽和化合物No.1の調製
1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕−3−フェニルインダンの184g、アクリル酸58g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.26g、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド0.11g及びPGMEA105gを仕込み、120℃で16時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、PGMEA160g、ビフタル酸無水物59g及びテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド0.24gを加えて、120℃で4時間撹拌した。更に、テトラヒドロ無水フタル酸20gを加え、120℃で4時間、100℃で3時間、80℃で4時間、60℃で6時間、40℃で11時間撹拌した後、PGMEA128gを加えて、PGMEA溶液として重合性化合物No.1を得た。
[製造例7]インダン骨格を有するエチレン性不飽和化合物No.2の調製
1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕−3−フェニルインダン43g、アクリル酸11g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.05g、テトラブチルアンモニウムアセテート0.11g及びPGMEA23gを仕込み、120℃で16時間撹拌した。室温まで冷却し、PGMEA35g及びビフタル酸無水物9.4gを加えて120℃で8時間撹拌した。更にテトラヒドロ無水フタル酸6.0gを加えて120℃で4時間、100℃で3時間、80℃で4時間、60℃で6時間、40℃で11時間撹拌後、PGMEA27gを加えて、PGMEA溶液として重合性化合物No.2を得た。
[比較製造例1]比較重合性化合物No.1の製造
9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン75.0g、アクリル酸23.8g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.273g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.585g、及びPGMEA65.9gを仕込み、90℃で1時間、100℃で1時間、110℃で1時間及び120℃で14時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸25.9g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.427g、及びPGMEA1.37gを加えて、100℃で5時間撹拌した。さらに、9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン30.0g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.269g、及びPGMEA1.50gを加えて、90℃で90分、120℃で4時間撹拌後、PGMEA122.2gを加えて、PGMEA溶液として目的物である比較重合性化合物No.1を得た
[実施例1〜9及び比較例1〜4]着色剤分散液の調製
[表1]〜[表3]の配合に従って各成分を調整し、ビーズミルにより処理して、着色剤分散液(着色剤分散液No.1〜9及び比較着色剤分散液No.1〜4)を得た。尚、表中の数字は質量部を表す。
また、表中の各成分の符号は、下記の成分を表す。
A−1 重合性化合物No.1
A−2 重合性化合物No.2
A−3 重合性化合物No.3
B−1 カーボンブラックNo.1
B−2 カーボンブラックNo.2
C−1 DISPERBYK−161(ビックケミー社製)
D−1 PGMEA
D−2 シクロヘキサノン
F−1 VR−60
(昭和電工社製 ビスフェノールAエポキシアクリレート)
F−2 PR−300PG
(昭和電工社製 ノボラックエポキシアクリレート)
Figure 2017150667
Figure 2017150667
Figure 2017150667
[実施例10〜29及び比較例5〜8]着色重合性組成物の調製
[表4]〜[表8]の配合に従って各成分を混合し、着色重合性組成物(着色重合性組成物No.1〜20及び比較着色重合性組成物No.1〜4)を得た。尚、表中の数字は質量部を表す。
また、表中の各成分の符号は、下記の成分を表す。
着色剤分散液(E) [着色剤分散液No.1〜9]を用いた。
比較着色剤分散液 [比較着色剤分散液No.1〜4]を用いた。
D−1 PGMEA
D−2 シクロヘキサノン
F−3 カヤラッドDPHA (日本化薬(株)社製)
F−4 インダン骨格を有するエチレン性不飽和化合物No.1
F−5 インダン骨格を有するエチレン性不飽和化合物No.2
G−1 NCI−831(ADEKA社製)
G−2 PBG−304 (Tronly社製)
H−1 EP−4100L (エポキシ化合物:ADEKA社製)
Figure 2017150667
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[評価例10〜29及び比較評価例5〜8]
重合性組成物No.1〜20及び比較着色重合性組成物No.1〜4に関し、下記の評価を行った。結果を[表9]及び[表10]に示す。
ガラス基板上に重合性組成物No.1〜20及び比較着色重合性組成物No.1〜4をスピンコート(1300rpm、50秒間)し乾燥させた。70℃で20分間プリベークを行った後、ポリビニルアルコール5%水溶液をコートして酸素遮断膜とした。70℃にて20分間の乾燥後、所定のフォトマスクを用い、超高圧水銀ランプを用いて露光後、2.5%炭酸ナトリウム水溶液に25℃で30秒間浸漬して現像し、良く水洗した。水洗乾燥後、230℃で1時間ベークしてパターンを定着させた。得られたパターンについて、以下のOD値、体積抵抗率及び感度の測定を行った。
(OD値)
得られた膜のOD値をマクベス透過濃度計を用いて測定し、該OD値をポストベイク後の膜厚で割って、膜厚1μmあたりのOD値を算出した。
(体積抵抗率)
クロム基板に着色組成物の膜厚が4μmとなるようにスピンコーティングし、プレベイクとして110℃×2分焼成し、100mJ/cmにて高圧水銀ランプにて露光、ポストベイクとして230℃×180分焼成して着色組成物の硬化膜を作成した。硬化膜の上に白金電極をスパッタ処理により作成した。クロム部位と白金電極に導線をつけ、抵抗測定器をつなげて体積抵抗率の測定を行った。単位はΩ・cmである。
(感度)
露光量を20mJ/cmから10mJ/cm間隔で増やしていき、現像後のパターンの定着が良好となる最少露光量を確認した。
Figure 2017150667
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以上の結果より、本発明の着色剤分散液(E)を用いた着色重合性組成物の硬化物は、比較例の着色剤分散液を用いた着色重合性組成物の硬化物に比べて感度を維持したまま、OD値と体積抵抗が共に高い結果となっている。よって本発明の着色剤分散液(E)及びこれを用いた本発明の着色重合性組成物は、カラーフィルタ用着色重合性組成物及び表示品位の優れたカラーフィルタとして特に有用である。
本発明の着色分散液は、遮光性が高く、高抵抗で高精細なパターンが形成できる着色重合性組成物を提供できる為、カラーフィルタ等を形成する着色重合性組成物の原料として有用である。

Claims (7)

  1. 下記一般式(I)で表される重合性化合物(A)、着色剤(B)、分散剤(C)及び分散媒(D)を含むことを特徴とする着色剤分散液。
    Figure 2017150667
    (式中、R、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、
    が複数存在する場合、複数のRはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、Rが複数存在する場合、複数のRはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
    、Y、Y、Y、Y及びY(以下、Y〜Yとも表記)は、それぞれ独立に、単結合、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
    が複数存在する場合、複数のYはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、Yが複数存在する場合、複数のYはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
    、Z、Z、Z、Z及びZ(以下、Z〜Zとも表記)は、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基で置換された炭素原子数1〜20の炭化水素基又はカルボキシル基で置換された複素環を含有する炭素原子数1〜20の基を表し、
    が複数存在する場合、複数のZはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、Zが複数存在する場合、複数のZはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
    〜Y及びZ〜Zで表される炭素原子数1〜20の炭化水素基並びにY〜Y及びZ〜Zで表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基の水素原子はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、メタクリロイル基、アクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、メルカプト基、イソシアネート基、又は複素環を含有する基で置換される場合があり、Y〜Y及びZ〜Zで表される炭素原子数1〜20の炭化水素基並びにY〜Y及びZ〜Zで表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基中のメチレン基は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−S−、−SO−、−SCO−又は−COS−で置換される場合があり、
    、M及びM(以下、M〜Mとも表記)は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜5のアルカンジイル基、炭素原子数3〜10のシクロアルキルジイル基又はスルホニル基を表し、
    〜Mで表される炭素原子数1〜5のアルカンジイル基及びM〜Mで表される炭素原子数3〜10のシクロアルキルジイル基の水素原子は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数6〜12のアリール基で置換される場合があり、
    が複数存在する場合、複数のMはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
    mは0又は10以下の正の数を表す。)
  2. 重合性化合物(A)が下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の着色剤分散液。
    Figure 2017150667
    (式中、R11、R12、R13、R14、R15及びR16は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、
    13が複数存在する場合、複数のR13はそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
    14が複数存在する場合、複数のR14はそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
    、Z、Z、Z、Z及びZ(以下、Z〜Zとも表記)は、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基で置換された炭素原子数1〜20の炭化水素基又はカルボキシル基で置換された複素環を含有する炭素原子数1〜20の基を表し、
    13が複数存在する場合、複数のZはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
    14が複数存在する場合、複数のZはそれぞれ同一であるか、又は異なる場合もあり、
    11〜Z16で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基及びZ11〜Z16で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基の水素原子はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、メタクリロイル基、アクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、メルカプト基、イソシアネート基、又は複素環を含有する基で置換される場合があり、Z11〜Z16で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基及びZ11〜Z16で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基中のメチレン基は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−S−、−SO−、−SCO−又は−COS−で置換される場合があり、
    nは0又は10以下の正の数を表す。)
  3. 着色剤(B)が黒色顔料である請求項1又は2に記載の着色剤分散液。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の着色剤分散液(E)、エチレン性不飽和化合物(F)及び重合開始剤(G)を含有する着色重合性組成物。
  5. 請求項4に記載の着色重合性組成物が硬化してなる硬化物。
  6. 請求項3に記載の着色分散液(E)、エチレン性不飽和化合物(F)及び重合開始剤(G)を含有する着色重合性組成物が硬化してなるブラックマトリクス。
  7. 請求項5に記載の硬化物又は請求項6に記載のブラックマトリクスを有するカラーフィルタ。
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