JP6621643B2 - オキシムエステル化合物及び該化合物を含有する重合開始剤 - Google Patents
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Description
しかし、上記特許文献に記載のオキシムエステル化合物のうち、感度が満足できるオキシムエステル化合物は、可視光領域の透過率が低く、カラーフィルタで所望する色が得られないという問題(特に、保護膜のような透明な感光性組成物や、青色の顔料又は色素を用いたカラーフィルタ向けレジストでは380〜450nmに吸収を持つ化合物が混在すると明度、色純度が低下する)があり、また、可視光領域の透過率が高いオキシムエステル化合物は、感度が十分満足できるものではないという問題があり、両特性を兼ね備える重合開始剤が求められていた。
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、
R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9(以下、R3〜R9とも記載)は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、カルボキシル基、R10、OR10、SR10、NR11R12、COR10、SOR10、SO2R10又はCONR11R12を表し、
R10、R11及びR12は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、R11とR12は、結合して環を形成する場合もあり、
R1、R2、R10、R11及びR12で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基の水素原子はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、NR11R12、カルボキシル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、メルカプト基、イソシアネート基、カルボキシル基又は複素環含有基で置換される場合があり、炭素原子数2〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基中のメチレン基は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR13−、−NR13CO−、−S−、−SO2−、−SCO−又は−COS−により置換される場合もあり、
R13は、水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、R3とR4、R4とR5、R5とR6、R6とR7、R7とR8及びR8とR9は結合して環を形成する場合もある。)
また、本発明は、上記重合性組成物に、更に色材を含有させてなる着色重合性組成物を提供するものである。
即ち、本明細書において、上記一般式(I)で表わされる化合物及びその例示化合物は、これら幾何異性体の一種又は二種以上の混合物を表すものであり、特定の異性体を示した構造に限定するものではない。
(上記式中、Rはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、Zは直接結合又は炭素原子数1〜6のアルキレン基を表す。尚、式中の*は、これらの式で表される基が、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
特に、一般式(I)中のR7が一般式(II)で表される基であるオキシムエステル化合物は、合成が容易であること及びオキシムエステル化合物の安定性が良好になることから好ましい。
(式中、Z1は、結合手であって、−O−、−S−、−NR14−、−NR14CO−、−SO2−、−OCO−又は−COO−を表し、
R14は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、
Z2は、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、
Z2で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR15−、−NR15COO−、−OCONR15−、−SCO−又は−COS−により置換される場合があり、
R15は、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、
Z2で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基中の水素原子は、0〜3個のR16により置換されており、
R16は、R17、OR17、SR17、NR18R19、CONR18R19、NR18COR19、OCOR17、COOR17、SCOR17、OCSR17、COSR17、CSOR17、NCO、CN又はハロゲン原子を表し、
R16が複数存在する場合は、同一の場合も異なる場合もあり、
R17、R18及びR19は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、R18とR19は、結合して環を形成する場合もある。)
Z2で表される炭素原子数2〜20の複素環含有基としては、上記一般式(I)中のR1、R2及びR10〜R12の説明で例示した炭素原子数2〜20の複素環含有基と同様の基が挙げられる。
上記一般式(II)中のハロゲン原子としては、上記一般式(I)中の説明で例示したハロゲン原子と同様の基が挙げられる。
特に、一般式(I)中のR3が一般式(II)で表される基であり、一般式(II)中のZ1が−O−であるオキシムエステル化合物は、合成が容易であること、オキシムエステル化合物が安定であること、並びに重合開始剤として用いた場合、吸収波長が良好で高感度、硬化物の透明性が高く着色が少ないことからより好ましい。
具体的には、下記化合物No.1〜No.72等が挙げられる。
具体的には、下記化合物No.5、6、9、16、17、19、20、25、26、46、47、49、54、55、56、57、62、72、76、77、79、80、85、86、92、102、106、109及び117等が挙げられる。
(式中、R1〜R9は、上記一般式(I)と同じである。)
これらの中でも、両末端にカルボキシ基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート、1個のカルボキシ基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能(メタ)アクリレート、不飽和一塩基酸及び多価アルコール又は多価フェノールのエステルに、本発明のオキシムエステル化合物を含有する重合開始剤は好適である。
これらのエチレン性不飽和化合物は、単独で又は2種以上を混合して使用することができ、また2種以上を混合して使用する場合には、それらを予め共重合して共重合体として使用してもよい。
これらの中でも、ケトン類及びエーテルエステル系溶媒等、特にプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート及びシクロヘキサノン等が、重合性組成物において、エチレン性不飽和化合物と重合開始剤の相溶性がよいので好ましい。
これらの中でも、ガラスフリット、酸化チタン、シリカ、層状粘土鉱物、銀等が好ましい。
ここで、アルキルエーテルを構成するアルキル基としては、メチル基、エチル基又はブチル基が挙げられ、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい、また、アルキルエーテル化されていないメチロール基は、一分子内で自己縮合していてもよく、二分子間で縮合して、その結果オリゴマー成分が形成されていてもよい。
具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラブトキシメチルグリコールウリル等を用いることができる。
これらの中でも、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン等のアルキルエーテル化されたメラミンが好ましい。
上記潜在性添加剤としてはWO2014/021023号パンフレットに記載されているものを好ましく使うことができる。
化合物No.1及びその中間体の製造について下記に示す。
窒素雰囲気化、200mL4つ口フラスコにメトキシナフタレン4.8 g(30.1 mmol)、EDC 42.5 g、塩化アルミ二ウム 4.2 g(31.6 mmol)を加え、5℃以下に冷却した。3-シクロペンチルプロパノイルクロリド5.3 g(33.1 mmol)を滴下し、2時間撹拌した。反応終了後、反応液に35%HCl水溶液を入れ分液ろうとを使った油水分離を行い(以下、単に、35%HCl水溶液と記載)、水洗を5回行い、反応液に1%NaOH水溶液を入れ分液ろうとを使った油水分離を行い(以下、単に、1%NaOH水溶液と記載)、水洗を3回行い、脱溶媒し、中間体1Aの粗生成物を8.1 g、収率91.8%で得た。
窒素雰囲気化、200mL4つ口フラスコに中間体1A 8.1 g(28.7 mmol)、DMF 24.3 gを加え、撹拌溶解させて冷却した。35%塩酸4.7 g(45 mmol)、亜硝酸イソブチル5.6 g(54.4 mmol)を各々滴下し、7時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルとイオン交換水を入れて分離した。水洗3回、硫酸ナトリウムによる脱水、ろ過、脱溶媒の順に処理を行い、中間体1Bの粗生成物を2.6 g、収率29.2%で得た。
窒素雰囲気化、100mL4つ口フラスコに中間体1B2.6 g(8.3 mmol)、クロロホルム12.1 gを加え、撹拌した。トリエチルアミン1.2 g(12.3 mmol)、塩化アセチル1.0 g(12.3 mmol)を滴下し、5℃で1時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルとイオン交換水を入れて分離した。水洗3回、硫酸ナトリウムによる脱水、ろ過、脱溶媒の順に処理を行った。シリカゲル50倍でカラムクロマトし、粗生成物1.5 g得た後、酢酸エチルとヘキサンで晶析し、目的物である化合物No.1を0.8 g、収率30.8%で得た。
3-シクロペンチルプロパノイルクロリドの代わりにフェニルアセチルクロライドを用いた以外は、化合物No.1と同様の方法で化合物No.2を製造した。
化合物No.3及びその中間体の製造について下記に示す。
窒素雰囲気化、200mL4つ口フラスコに1−ナフトール14.4 g(100 mmol)、ヨウ化カリウム0.1 g(1 mmol)、ジメチルアセトアミド63.0 gを仕込み、撹拌した。48%水酸化ナトリウム水溶液10.0 gを滴下し、50℃まで加熱した。その後、ブロモメチルシクロヘキサン19.5 g(110 mmol)を滴下し、55℃で1.5時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルとイオン交換水を入れて分離した。35%塩酸水溶液、水洗3回、硫酸ナトリウムによる脱水、ろ過、脱溶媒の順に処理を行った。粗生成物22.1 gをシリカゲル6倍でカラムクロマトし、19.0 g、収率79%で中間体3Aを得た。
窒素雰囲気化、200mL4つ口フラスコに中間体3A 14.7 g(60.0 mmol)、クロロベンゼン 108 g、塩化亜鉛12.3 g(90.0 mmol)を加え、撹拌した。室温でフェニルアセチルクロライド11.1 g(72.0 mmol)を滴下し、75℃で2時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルとイオン交換水を入れて分離した。水洗3回、硫酸ナトリウムによる脱水、ろ過、脱溶媒の順に処理を行った。粗生成物25.9 gを酢酸エチルとIP−1016で晶析し、16.3 g、収率75%で中間体3Bを得た。
窒素雰囲気化、200mL4つ口フラスコに中間体3B 16.3 g(45.0 mmol)、DMF 52.9 gを加え、撹拌溶解させて冷却した。35%塩酸5.2 g(50.0 mmol)、亜硝酸イソブチル7.0 g(68.0 mmol)を各々滴下し、室温で3時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルとイオン交換水を入れて分離した。水洗3回、硫酸ナトリウムによる脱水、ろ過、脱溶媒の順に処理を行い、中間体3Cの粗生成物を17.6 gで得た。
窒素雰囲気化、200mL4つ口フラスコに中間体3C 17.6 g(45.0 mmol)、DMF 58.5 gを加え、撹拌した。無水酢酸9.3 g(90.0 mmol)を滴下し、75℃で2.5時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルとイオン交換水を入れて分離した。水洗3回、硫酸ナトリウムによる脱水、ろ過、脱溶媒の順に処理を行った。粗生成物14.7 gをシリカゲル20倍でカラムクロマトした後、酢酸ブチルとへプタンで晶析し、目的物である化合物No.3を3.9 g、収率20.0%で得た。
ブロモメチルシクロヘキサンの代わりに2−(ブロモメチル)テトラヒドロフランを用いた以外は、化合物No.3と同様の方法で化合物No.4を製造した。
化合物No.5及びその中間体の製造について下記に示す。
窒素雰囲気化、200mL4つ口フラスコに1−ナフトール10.1 g(70.1 mmol)、炭酸エチレン7.4 g(84.1 mmol)、炭酸カリウム0.2 g(1.4 mmol)、DMAc 39.6 gを加え、110℃で2時間撹拌した。反応終了後、トルエンとイオン交換水を入れて分離した。水洗3回、硫酸ナトリウムによる脱水、ろ過、脱溶媒の順に処理を行い、中間体5Aの粗生成物を12.6 g、収率94.0%で得た。
窒素雰囲気化、200mL4つ口フラスコに中間体5A 13.2 g(70.1 mmol)、EDC 106 g、塩化亜鉛 10.5 g(77.1 mmol)を加え、撹拌した。フェニルアセチルクロライド13.0 g(84.1 mmol)を滴下し、室温で2時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルとイオン交換水を入れて分離した。水洗3回、硫酸ナトリウムによる脱水、ろ過、脱溶媒の順に処理を行った。シリカゲル30倍でカラムクロマトし、中間体5Bを12.1 g、収率59.0%で得た。
窒素雰囲気化、50mL4つ口フラスコに中間体5B 3.0 g(11.6 mmol)、アクリル酸クロライド2.2 g(23.2 mmol)、ピリジン1.8 g(23.2 mmol)を5℃で2時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルとイオン交換水を入れて分離した。水洗3回、硫酸ナトリウムによる脱水、ろ過、脱溶媒の順に処理を行った。粗生成物をシリカゲル20倍でカラムクロマトし、中間体5Cを2.8 g、収率66.6%で得た。
窒素雰囲気化、50mL4つ口フラスコに中間体5C 2.7 g(7.4 mmol)、DMF 8.0 gを加え、撹拌溶解させて冷却した。35%塩酸 0.8 g(7.4 mmol)、亜硝酸イソブチル1.2 g(11.2 mmol)を各々滴下し、3.5時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルとイオン交換水を入れて分離した。水洗3回行い、脱溶媒した。目的化合物である化合物No.5を収量2.8 g、収率96.0%で得た。
フェニルアセチルクロライドの代わりにn−オクタノイルクロリドを用いた以外は、化合物No.5と同様の方法で化合物No.6を製造した。
化合物No.7及びその中間体の製造について下記に示す。
窒素雰囲気化、200mL4つ口フラスコに中間体5B10.0 g(32.6 mmol)、DMF 24.3 gを加え、撹拌溶解させて冷却した。35%塩酸3.4 g(32.6 mmol)、亜硝酸イソブチル5.1 g(49.0 mmol)を各々滴下し、2時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルとイオン交換水を入れて分離した。水洗を2回行った後、トルエンを加えて析出させ、ろ過し、乾燥し、収量6.3 g、収率57.3%で中間体7Aを得た。
窒素雰囲気化、100mL4つ口フラスコに中間体c 5.0 g(14.9 mmol)、DMF 17.1 gを加え、撹拌し冷却した。10℃以下でトリエチルアミン2.3 g(22.4 mmol)、塩化アセチル1.3 g(16.4 mmol)を滴下し、2時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルとイオン交換水を入れて分離した。水洗3回、硫酸ナトリウムによる脱水、ろ過、脱溶媒の順に処理を行った。粗生成物6.1 gをシリカゲル20倍でカラムクロマトし、目的物であるdを3.1 g、収率55.3%で得た。
[表3]及び[表4]の配合に従って各成分を調製し重合性組成物(実施例1〜7及び比較例1〜4)を得た。尚、表中の数字は質量部を表す。重合開始剤として化合物No.1〜No.7及び下記比較化合物No.1〜No.4を単独で使用した。
また、表中の各成分の符号は、下記の成分を表す。
A−1 化合物No.1 (本発明のオキシムエステル化合物)
A−2 化合物No.2 (本発明のオキシムエステル化合物)
A−3 化合物No.3 (本発明のオキシムエステル化合物)
A−4 化合物No.4 (本発明のオキシムエステル化合物)
A−5 化合物No.5 (本発明のオキシムエステル化合物)
A−6 化合物No.6 (本発明のオキシムエステル化合物)
A−7 化合物No.7 (本発明のオキシムエステル化合物)
A′-8 比較化合物 No.1(本発明に属さないオキシムエステル化合物)
A′-9 比較化合物 No.2(本発明に属さないオキシムエステル化合物)
A′-10 比較化合物 No.3(本発明に属さないオキシムエステル化合物)
A′-11 比較化合物 No.4(本発明に属さないオキシムエステル化合物)
B−1 SPC−1000
(酸基を有するエチレン性不飽和化合物;昭和電工製)
B−2 アロニックスM−450 (エチレン性不飽和化合物;東亞合成製)
C−1 PGMEA (溶剤)
D−1 KBE−403 (シランカップリング剤;信越化学製)
D−2 FZ−2122 (レベリング剤;東レ・ダウコーニング製)
D−3 アデカアークルズGPA−5001(潜在性添加剤;ADEKA製)
上記重合性組成物において下記の方法によって透明性、感度及びアウトガスの評価を行った。結果を[表5]及び[表6]に示す。
ガラス基板上に上記重合性組成物をスピンコート(500rpm、2秒間、900rpm、5秒間)し、ホットプレートを用いて、90℃で90秒間プリベークを行った。光源として高圧水銀ランプを用いて60mJ/cm2露光し、オーブンを用いて、230℃で30分間ポストベークを行った。吸光光度計を用いて380nm、400nmにおける透過率を測定した。400nmの透過率が97.0%以上をA、96.0〜97.0%をB、95.0〜96.0%をC、95.0%以下をDとした。また380nmの透過率が95.5%以上をA、94.5〜95.5%をB、93.5〜94.5%をC、93.5%以下をDとした。結果を〔表5〕に示す。
ガラス基板上に上記重合性組成物をスピンコート(500rpm、2秒間、900rpm、5秒間)し、ホットプレートを用いて、90℃で90秒間プリベークを行い、光源として高圧水銀ランプを用いてマスクを介して露光した。現像液として2.5質量%炭酸ナトリウム水溶液を用い現像後、よく水洗し、オーブンを用いて、230℃で30分ポストベークを行い、パターンを定着させた。60mJの露光量に対するパターンを電子顕微鏡で観察し、マスク開口20umの線幅、残膜感度を測定した。線幅感度は線幅が19um以上をA、18〜19umをB、17〜18umをC、17um以下をDとした。また残膜感度は残膜率が75%以上をA、70〜75%をB、65〜70%をC、65%以下をDとした。結果を〔表6〕に示す。
ガラス基板上に上記重合性組成物をスピンコート(500rpm、2秒間、900rpm、5秒間)し、ホットプレートを用いて、90℃で90秒間プリベークを行った。光源として高圧水銀ランプを用いて60mJ/cm2露光した。得られた膜を約3mg削りとり、T G − D T A ( セイコーインスツル( 株)製) により、230℃で、30分間保持した時の重量減少率からアウトガス性を評価した。30分保持した後の重量減少率が8.0%未満をA、8.0〜10.0%未満をB、10.0〜12.0%未満をC、12.0%以上をDとした。結果を〔表6〕に示す。
Claims (10)
- 下記一般式(I)で表されるオキシムエステル化合物。
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、
R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9(以下、R3〜R9とも記載)は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、カルボキシル基、R10、OR10、SR10、NR11R12、COR10、SOR10、SO2R10又はCONR11R12を表し、
R10、R11及びR12は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、R11とR12は、結合して環を形成する場合もあり、
R1、R2、R10、R11及びR12で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基の水素原子はハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、NR11R12、カルボキシル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、メルカプト基、イソシアネート基、カルボキシル基又は複素環含有基で置換される場合があり、炭素原子数2〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基中のメチレン基は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR13−、−NR13CO−、−S−、−SO2−、−SCO−又は−COS−により置換される場合もあり、
R13は、水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、R3とR4、R4とR5、R5とR6、R6とR7、R7とR8及びR8とR9は結合して環を形成する場合もあり、
R3〜R9のうち、少なくとも1つが下記一般式(II)で表される基である。)
(式中、Z1は、−O−を表し、
Z2は、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、
Z2で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基中の水素原子は、1〜3個のR16により置換されており、R16は、メタクリロイル基、アクリロイル基及びビニル基からなる群より選ばれる基である。) - 上記一般式(I)中のR1が炭素原子数6〜20の置換もしくは未置換のアリール基又は炭素原子数4〜20の置換もしくは未置換のシクロアルキルアルキル基であることを特徴とする請求項1又は2に記載のオキシムエステル化合物。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載のオキシムエステル化合物を含有する重合開始剤。
- 請求項4に記載の重合開始剤及びエチレン性不飽和化合物を含有する重合性組成物。
- 請求項5に記載の重合性組成物に、更に色材を含有させてなる着色重合性組成物。
- 請求項5に記載の重合性組成物より得られる硬化物。
- 請求項6に記載の着色重合性組成物より得られる硬化物。
- 請求項7に記載の硬化物を有するカラーフィルタ。
- 請求項8に記載の硬化物を有するカラーフィルタ。
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