JP2015014143A - 床用目地装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】地震で左右の床躯体が不等沈下しても、その揺れ動きを吸収することができるとともに、揺れ動きを吸収でき、安全に走行することができる床用目地装置を提供する。
【解決手段】一方の目地部側床躯体に後端部が所定間隔で取付けられた先端部の上部内壁にローラ10を有する複数個の筒状の支持アーム4と、他方の目地部側床躯体に先端部が上下方向に回動できるように後端部が枢支された複数個の挿入支持アーム5と、複数個の筒状の支持アームに取付けられた一方のカバープレート6と、後端部が複数個の挿入支持アームの後端部に固定された他方のカバープレート7と、先端部が複数個の筒状の支持アームの外壁に取付けられたガイド部材8に案内されてスライド移動する支承板9と、一方のカバープレートと接触すると、該一方のカバープレート6の下部へ入り込む複数個の荷重支持機構11とで床用目地装置1を構成している。
【選択図】図1

Description

本発明は目地部を介して設けられた左右の床躯体間を覆う床用目地装置に関する。
従来、この種の床用目地装置は他方の目地部側床面に目地プレートスライド凹部を形成し、一方の目地部側床躯体に後端部が取付けられ、先端部が前記目地プレートスライド凹部にスライド移動可能に支持された目地プレートを位置させ、前記目地プレートスライド凹部に位置する目地プレートをカバープレートで覆うように構成されている。
しかしながら、このように構成された床用目地装置は、地震での目地部が広くなつたり、狭くなるような揺れ動きは吸収することができるが、左右の床躯体が不等沈下等によって高さが異なると、カバープレートが目地プレートによって押し上げられ、危険な状態になるという欠点があった。
特許第3955545号公報
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、地震で左右の床躯体が不等沈下しても、その揺れ動きを吸収することができるとともに、目地部が広くなっても、狭くなっても、その揺れ動きを吸収でき、かつカバープレート上を安全に走行することができる床用目地装置を提供することを目的としている。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明は目地部を介して設けられた左右の床躯体の、一方の目地部側床躯体に後端部が所定間隔で取付けられた先端部の上部内壁にローラを有する複数個の筒状の支持アームと、この複数個の筒状の支持アームに、下部にローラが設けられた先端部が挿入された状態で、前記左右の床躯体の他方の目地部側床躯体に先端部が上下方向に回動できるように後端部が枢支された複数個の挿入支持アームと、前記複数個の筒状の支持アームの上部を覆うように、該複数個の筒状の支持アームに取付けられた一方のカバープレートと、この一方のカバープレートに先端部がスライド移動可能に支持され、後端部が前記複数個の挿入支持アームの後端部に固定された他方のカバープレートと、前記複数個の挿入支持アームの後端部に後端部が取付けられ、先端部が前記複数個の筒状の支持アームの外壁に取付けられたガイド部材に案内されてスライド移動する支承板と、この支承板に所定間隔で取付けられた前記他方のカバープレートの底面と先端部のローラが接触して荷重を支えることができ、前記一方のカバープレートと接触すると、該一方のカバープレートの下部へ入り込む複数個の荷重支持機構とで床用目地装置を構成している。
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1により、地震により目地部が広くなったり、狭くなっても、複数個の挿入支持アームが複数個の筒状の支持アームを突出方向や収納方向にスライド移動して、その揺れ動きを吸収するとともに、複数個の挿入支持アームの後端部に取付けられた支承板に所定間隔で取付けられた複数個の荷重支持機構で他方のカバープレートを支持するので、該他方のカバープレートに荷重が加わっても撓んだりするのを防止でき、安全に使用することができる。
(2)前記(1)により、目地部は一方のカバープレートと他方のカバープレートで覆われた状態となるので、表面部分をスッキリとさせ、安全に使用することができる。
(3)前記(1)により、他方の目地部側床躯体に先端部が上下方向に回動できるように後端部が取付けられた複数個の挿入支持アームによって、左右の床躯体が地震で不等沈下した場合に、他方のカバープレートの先端部が一方のカバープレートより離れるのを防止でき、安全に使用することができる。
(4)前記(1)により、複数個の筒状の支持アーム内を、複数個の挿入支持アームをローラを介してスライド移動させるので、よりスムーズに複数個の挿入支持アームをスライド移動させることができる。
(5)請求項2も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られるとともに、地震で左右の床躯体が異なる前後方向に揺れ動いても、前後方向にスライド移動して、その揺れ動きを吸収することができる。
本発明を実施するための第1の形態の平面図。 本発明を実施するための第1の形態の側面図。 図1の3−3線に沿う断面図。 図1の4−4線に沿う断面図。 本発明を実施するための第1の形態の筒状の支持アームの説明図。 本発明を実施するための第1の形態の挿入支持アームの説明図。 本発明を実施するための第1の形態の荷重支持機構の説明図。 本発明を実施するための第1の形態の目地部が狭くなった場合の動作説明図。 本発明を実施するための第1の形態の目地部が広くなった場合の動作説明図。 本発明を実施するための第1の形態の不等沈下した場合の動作説明図。 本発明を実施するための第2の形態の平面図。 図10の11−11線に沿う断面図。 本発明を実施するための第2の形態の荷重支持機構の説明図。 本発明を実施するための第3の形態の平面図。 図14の15−15線に沿う断面図。 図14の16−16線に沿う断面図。 本発明を実施するための第4の形態の平面図。 図17の18−18線に沿う断面図。 図17の19−19線に沿う断面図。
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
図1ないし図10に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は目地部2を介して設けられた左右の建物を含む床躯体3、3間を覆う本発明の床用目地装置で、この床用目地装置1は前記左右の床躯体3、3の一方の目地部側床躯体3に後端部が所定間隔で取付けられた複数個の筒状の支持アーム4と、この複数個の筒状の支持アーム4に先端部が挿入された状態で、前記左右の床躯体3、3の他方の目地部側床躯体3に先端部が上下方向に回動できるように後端部が枢支された複数個の挿入支持アーム5と、前記複数個の筒状の支持アーム4の上部を覆うように、該複数個の筒状の支持アーム4に取付けられた一方のカバープレート6と、この一方のカバープレート6に先端部がスライド移動可能に支持され、後端部が前記複数個の挿入支持アーム5の後端部に固定された他方のカバープレート7と、前記複数個の挿入支持アーム5の後端部に後端部が取付けられ、先端部が前記複数個の筒状の支持アーム4の外壁4aに取付けられたガイド部材8に案内されてスライド移動する支承板9と、この支承板9に所定間隔で取付けられた、前記他方のカバープレート7の底面と先端部のローラ10が接触して荷重を支えることができ、前記一方のカバープレート6と接触すると、該一方のカバープレート6の下部へ入り込む複数個の荷重支持機構11とで構成されている。
前記複数個の筒状の支持アーム4は図5に示すように、四角筒状の支持アーム本体12と、この支持アーム本体12の後端上部に外方へ突出するように形成された取付部13と、この取付部13に固定されたあるいは枢支ピン14で枢支されたアングル状のブラケット15と、このブラケット15の遊端部15aに形成された、前記一方の目地部側床躯体3にタッピングビス16等で固定するためのビス挿入孔17と、前記支持アーム本体12の先端部の上部内壁に取付けられた上部ローラ18とで構成されている。
前記複数個の挿入支持アーム5は図6に示すように、前記複数個の筒状の支持アーム4内にそれぞれスライド移動可能に挿入される板状あるいは筒状の挿入支持アーム本体19と、この挿入支持アーム本体19の先端下部に取付けられた下部ローラ20と、前記挿入支持アーム本体19の後端上部に外方へ突出するように形成された取付部21と、この取付部21に枢支ピン22で枢支される支持片23、23を有するブラケット24と、このブラケット24の両端部に形成され、前記他方の目地部側床躯体3にタッピングビス25、25等で固定するためのビス挿入孔266、26とで構成されている。
前記一方のカバープレート6は前記複数個の筒状の支持アーム4の上部側壁に固定された複数個のアングル状の取付部材27にビス28で固定されている。
前記他方のカバープレート7は先端部に傾斜面29が形成され、後端部は該他方のカバープレート7がほぼ水平状態となるように、前記複数個の挿入支持アーム5の後端部にスペーサ30を介して固定されている。
前記ガイド部材8は前記複数個の筒状の支持アーム4の下部に溶接や複数本のビスで固定されたクランク状の下部ガイドレール31と、この下部ガイドレール31の上部位置の前記複数個の筒状の支持アーム4の上部壁に溶接あるいは複数本のビスで固定されたクランク状の上部ガイドレール32とで構成されている。
前記支承板9は前記複数個の挿入支持アーム5の後端部に接続部材33を介して、該挿入支持アーム5と並列された支承板本体34と、この支承板本体34の先端部の底面に取付けられた、前記下部ガイドレール31上を転動するローラ35と、前記支承板本体34の先端部の上部寄りの部位に取付けられた、前記上部ガイドレール32と係合する係合片36とで構成されている。
前記荷重支持機構11は前記支承板本体34に所定間隔で、枢支ピン37で回動可能に取付けられた複数個の支持アーム38と、この複数個の支持アーム38の先端部にそれぞれ取付けられた、前記他方のカバープレート7の底面と接触するローラ39と、前記複数個の支持アーム38がほぼ垂直状態となり、前記一方のカバープレート6で押されると回動できる前記支承板本体34に固定された複数個のストッパー片40と、この複数個のストッパー片40に前記複数個の支持アーム38が当接するように付勢する一端が該支持アーム38の後端部寄りの部位に取付けられ、他端が前記支承板本体34の上部寄りの部位に取付けられた複数個の付勢スプリング41と、前記複数個の支持アーム38の動作を阻止することなく、該支持アーム38の変形を防止する、前記支承板本体34に取付けられた上部に複数個の支持アーム挿入孔42が形成された補強カバー43とで構成されている。
上記構成の床用目地装置1は、通常時には複数個の筒状の支持アーム4に先端部がスライド移動可能に挿入された複数個の挿入支持アーム5の上部ローラ18と下部ローラ20との接触で直線状に支持され、これらの上に設けた一方のカバープレート6と他方のカバープレート7で目地部を覆っている。
この状態では他方のカバープレート7の底面は複数個の荷重支持機構11で支持され、他方のカバープレート7に荷重がかかっても撓んだりするのを効率よく阻止する。
地震で目地部2が狭くなるように左右の床躯体3、3が揺れ動くと、図8に示すように複数個の筒状の支持アーム4内に複数個の挿入支持アーム5が入り込むとともに、複数個の挿入支持アーム5と一体で支承板9も移動するため、複数個の荷重支持機構11のローラ39が一方のカバープレート6と接触すると、付勢スプリング41の付勢力に抗して支持アーム38を回動して他方のカバープレート7の底面と当接するのを解除して支持アーム38の損傷を防止する。
地震で目地部2が広くなるように左右の床躯体3、3が揺れ動くと、図9に示すように複数個の筒状の支持アーム4より複数個の挿入支持アーム5が抜け出る方向にスライド移動するとともに、複数個の挿入支持アーム5と一体で支承板9も移動するため、複数個の荷重支持機構11のローラ39が一方のカバープレート6と接触する状態を保ち、他方のカバープレート7に荷重が加わっても撓んだりするのを防止する。
地震で左右の床躯体3、3が不等沈下した場合、図10に示すように複数個の筒状の支持アーム4の後端部が一方の目地部側の床躯体3に枢支ピン14を介して取付けられ、複数個の挿入支持アーム5の後端部が他方の目地部側の床躯体3に枢支ピン22を介して取付けられていると、該枢支ピン14、22部位で回動し、その揺れ動きを吸収するとともに、一方のカバープレート6と他方のカバープレート7が、該揺れ動きによって隙間が生じたりする危険な状態になるのを防止できる。
また、複数個の筒状の支持アーム4の後端部が一方の目地部側の床躯体3に固定されている場合には、該複数個の筒状の支持アーム4が下方へ位置した場合には、一方のカバープレート6に他方のカバープレート7の先端部が接触した状態となり、危険を防止することができるが、逆方向に移動した場合、一方のカバープレート6より他方のカバープレート7の先端部が上方へ突出する状態となってしまう。
なお、地震での左右の床躯体3、3の揺れ動きが停止すると、自動的に元の状態へ戻る。
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図11ないし図19に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図11ないし図13に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、への字状の複数個の支持アーム38Aを用いて、該支持アーム38Aの自重で付勢スプリングの作用をするようにした複数個の荷重支持機構11Aを用いた点で、このような複数個の荷重支持機構11Aを用いて構成した床用目地装置1Aにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
図14ないし図16に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、複数個の筒状の支持アーム4の後端部に取付けたブラケット15にレール44を取付け、該レール44を一方の目地部側床躯体3にほぼ水平に取付けられたガイドレール45に前後方向にスライド移動可能に取付けた点で、このように構成した床用目地装置1Bにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、左右の床躯体3、3が異なる前後方向に揺れ動いても、その揺れ動きをガイドレール44をスライド移動するレール44で吸収することができる。
図17ないし図19に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、複数個の挿入支持アーム5の後端部に取付けたブラケット24にレール46を取付け、該レール46を他方の目地部側床躯体3のほぼ水平に取付けたガイドレール47に前後方向にスライド移動可能に取付けた点で、このように構成した床用目地装置1Cにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、左右の床躯体3、3が異なる前後方向に揺れ動いても、その揺れ動きを、ガイドレール47をスライド移動するレール46で吸収することができる。
なお、複数個の筒状の支持アーム4と複数個の挿入支持アーム5の後端部を前後方向にスライド移動できるようにしてもよい。
本発明は目地部を介して設けられた左右の床躯体間を接続する床用目地装置を製造する産業で利用される。
1、 、1A、1B、1C:床用目地装置、
2:目地部、 3:床躯体、
4:筒状の支持アーム、 5:挿入支持アーム、
6:一方のカバープレート、 7:他方のカバープレート、
8:ガイド部材、 9:支承板、
10:ローラ、 11、11A:荷重支持機構、
12:支持アーム本体、 13:取付部、
14:枢支ピン、 15:ブラケット、
16:タッピングビス、 17:ビス挿入孔、
18:上部ローラ、 19:挿入支持アーム本体、
20:下部ローラ、 21:取付部、
22:枢支ピン、 23:支持片、
24:ブラケット、 25:タッピングビス、
26:ビス挿入孔、 27:取付部材、
28:ビス、 29:傾斜面、
30:スペーサ、 31:下部ガイドレール、
32:上部ガイドレール、 33:接続部材、
34:支承板本体、 35:ローラ、
36:係合片、 37:枢支ピン、
38、38A:支持アーム、 39:ローラ、
40:ストッパー片、 41:付勢スプリング、
42:支持アーム挿入孔、 43:補強カバー、
44:レール、 45:ガイドレール、
46:レール、 47:ガイドレール。

Claims (2)

  1. 目地部を介して設けられた左右の床躯体の、一方の目地部側床躯体に後端部が所定間隔で取付けられた先端部の上部内壁にローラを有する複数個の筒状の支持アームと、この複数個の筒状の支持アームに、下部にローラが設けられた先端部が挿入された状態で、前記左右の床躯体の他方の目地部側床躯体に先端部が上下方向に回動できるように後端部が枢支された複数個の挿入支持アームと、前記複数個の筒状の支持アームの上部を覆うように、該複数個の筒状の支持アームに取付けられた一方のカバープレートと、この一方のカバープレートに先端部がスライド移動可能に支持され、後端部が前記複数個の挿入支持アームの後端部に固定された他方のカバープレートと、前記複数個の挿入支持アームの後端部に後端部が取付けられ、先端部が前記複数個の筒状の支持アームの外壁に取付けられたガイド部材に案内されてスライド移動する支承板と、この支承板に所定間隔で取付けられた前記他方のカバープレートの底面と先端部のローラが接触して荷重を支えることができ、前記一方のカバープレートと接触すると、該一方のカバープレートの下部へ入り込む複数個の荷重支持機構とからなることを特徴とする床用目地装置。
  2. 複数個の筒状の支持アームあるいは複数個の挿入支持アームは、一方の目地部側床躯体あるいは他方の目地部側床躯体のいずれか一方、あるいは両方に前後方向にスライド移動可能に取付けられていることを特徴とする請求項1記載の床用目地装置。
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