JP2015013820A - 放出制御された生物活性粒状物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 造粒性が良好であり、育苗箱、水田及び畑地に散布した時、生物活性物質の放出速度を抑制し、長期間にわたって放出制御される生物活性粒状物を提供すること。【解決手段】 (A)生物活性物質及び(B)(b1)有機ポリイソシアネートと(b2)ポリオールとの反応により得られるポリウレタン樹脂を含有する生物活性粒状物であって、前記(b2)ポリオールが、3価以上の多価アルコールと炭素数8〜24の高級脂肪酸との部分エステルを含有するものであることを特徴とする生物活性粒状物。【選択図】 なし

Description

本発明は生物活性物質が散布後に徐々に放出されるように制御された生物活性粒状物の製造方法に関するものである。
近年の環境問題や安全性に対する社会的意識の高まりにより、適当量の農薬活性成分や肥料等の生物活性物質を必要な期間にわたり放出させる制御技術の必要性が増々高まっている。すなわち、散布された生物活性物質の有効利用率向上による使用量の低減、余分な生物活性物質の流亡による環境汚染を抑制できることが求められている。更に放出制御は長期間薬効を持続させることが出来るため、農家に農薬や肥料の散布回数の低減による省力化をもたらし、高濃度の生物活性物質の接触による薬害を防止するなどの重要な利点を有している。
従来の生物活性粒状物に関わる放出制御技術の例を挙げると次のようなものがある。除草性化合物およびワックス状物質からなる粒子を内粒核とし、その表面に除草化合物を付着させる(特許文献1)、熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂被膜により農薬粒剤を被覆してなる被覆農薬粒剤(特許文献2)、水不溶性アルギン酸塩で被覆されてなる粒状農薬組成物(特許文献3)、粒状農薬組成物に疎水性物質を含浸させ更にまわりを疎水性の微粉で被覆したもの(特許文献4)、スルホニルウレア系除草活性成分と活性炭とパラフィンワックスと鉱物質担体とからなる(特許文献5)等である。しかしながら、これらの技術は放出制御の機能を付与する為に多段階の造粒工程を要したり、通常の造粒に比べ困難である。また必ずしも放出抑制の効果は十分でない。
またエチレン−アクリル酸共重合体エマルションを使用した放出制御粒剤(特許文献6)があるが、長期間放出を抑制したい場合には、放出抑制の効果がかならずしも十分ではない。すなわち、溶出をより抑えようとして樹脂エマルションを増量すると、多量の水の存在により造粒が困難となるためである。
特開平9−110605号公報 特開平11−5704号公報 特開平7−101804号公報 特開平2−286602号公報 特開昭63−35504号公報 特開2001−55303号公報
本発明は、造粒性が良好であり、育苗箱、水田及び畑地に散布した時、生物活性物質の放出速度を抑制し、長期間にわたって放出制御される生物活性粒状物の開発を目的としている。
本発明者らは、上述した課題を解決するべく鋭意研究した結果、造粒時に加水することなく有機ポリイソシアネートと所定の部分エステルを含有するポリオールとを生物活性物質と混合して造粒することにより得られた生物活性粒状物が、造粒性が良好で、溶出抑制能が優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(A)生物活性物質及び(B)(b1)有機ポリイソシアネートと(b2)ポリオールとの反応により得られるポリウレタン樹脂を含有する生物活性粒状物であって、前記(b2)ポリオールが、3価以上の多価アルコールと炭素数8〜24の高級脂肪酸との部分エステルを含有するものであることを特徴とする生物活性粒状物に関するものである。
本発明はまた、(A)生物活性物質が農薬活性成分である前記生物活性粒状物に関するものである。
本発明はまた、(A)生物活性物質が肥料である前記生物活性粒状物に関するものである。
本発明により得られた放出制御型生物活性粒状物は溶出速度を抑制することにより溶出期間が長くなるため、残効性が高くなり、散布後の長期間の防除が可能となることから散布回数を減らすことができ、省力化が可能となる。また、大雨や漏出による生物活性物質の流亡を抑制し、さらに生物活性物質が散布直後に不必要に高濃度にならないため薬害の危険性を回避することができる等の多くの効果が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、(A)生物活性物質としては、例えば殺虫剤、殺菌剤、除草剤、植物成長調整剤、忌避剤等の農薬活性成分、肥料等が挙げられる。
殺虫剤としては、例えば、有機リン系、カーバメート系、ピレスロイド系、ベンゾイルヒドラジド系、ネオニコチノイド系、トリアジン系、チオウレア系、オキサダイアジン系、フェニルピラゾール系、ネライストキシン系およびベンゾイルフェニル尿素系の殺虫剤、天然殺虫剤、生物農薬、殺ダニ剤および殺線虫剤などが挙げられる。
殺菌剤としては、例えば、無機銅類、有機銅類、無機硫黄剤、有機硫黄剤や、有機リン系、ベンゾイミダゾール系、ジカルボキシイミド系、酸アミド系、トリアゾール系、イミダゾール系、ピペラジン系、メトキシアクリレート系、オキサゾリジンジオン系、ストロビルリン系、アニリノピリミジン系、ジチオラン系、キノキサリン系、アミノピリミジン系、フェニルピロール系、トリアジン系、シアノアセトアミド系、グアニジン系の殺菌剤、抗生物質系殺菌剤、天然物殺菌剤および生物農薬などが挙げられる。
除草剤としては、例えば、フェノキシ酸系、カーバメート系、酸アミド系、アセトアニリド系、尿素系、スルホニル尿素系、ピリミジルオキシ安息香酸系、トリアジン系、ダイアジン系、ダイアゾール系、ビピリジリウム系、ジニトロアニリン系、芳香族カルボン酸系、イミダゾリノン系、脂肪酸系、有機リン系、アミノ酸系、ジフェニルエーテル系、ニトリル系、シクロヘキサンジオン系、フェニルフタルイミド系、シネオール系、インダンジオン系、ベンゾフラン系、トリアゾロピリミジン系、オキサジノン系、アリルトリアゾリノン系、イソウラゾール系、ピリミジニルチオフタリド系、トリアゾリノン系、無機除草剤、生物農薬などが挙げられる。
植物成長調整剤としては、例えば、エチレン系、オーキシン系、サイトカイニン系、ジベレリン系などが挙げられる。
肥料としては、例えば、窒素質肥料、燐酸質肥料、加里質肥料のほか、植物必須要素のカルシウム、マグネシウム、硫黄、鉄、微量要素やケイ素等を含有する肥料を挙げることができる。具体的には、窒素質肥料として硫酸アンモニア、尿素、硝酸アンモニアのほか、イソブチルアルデヒド縮合尿素、アセトアルデヒド縮合尿素等が挙げられ、燐酸質肥料としては過燐酸石灰、熔成リン肥、焼成リン肥等が挙げられ、加里質肥料としては硫酸加里、塩化加里、けい酸加里肥料等が挙げられる。
本発明における(A)生物活性物質としては固体、液体に限らず様々なものが使用可能であり、1種あるいは数種混合で使用することができる。(A)生物活性物質が液体であり、添加量が多い場合についてはホワイトカーボンのような高吸油性粉体を適当量配合すると良い。生物活性粒状物中の配合量は必要処理量を考慮して決定すればよく特に限定されるものではないが、0.1〜90質量%であれば好ましく、1〜60質量%であればより好ましい。
本発明における(b1)有機ポリイソシアネートは特に限定されるものではないが、具体的には以下のものを使用することができる。例えば、炭素数(イソシアネート基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族ポリイソシアネート[1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−又は2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−又はp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート及びクルードMDI]、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシアネート[エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネートなど]、炭素数8〜15の脂環式ポリイソシアネート[イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアネートエチル)4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレートなど]、炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート[キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)など]、およびこれらのポリイソシアネートの変成物(カーボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基などを含有する変成物)や、これらの2種以上の混合物などが挙げられる。
これらの中でも、反応性及び安全性の点で脂肪族または芳香族ポリイソシアネート(特にジイソシアネート)が好ましく、HDI、IPDIおよびMDIがより好ましい。
上記(b1)有機ポリイソシアネートの配合量は生物活性粒状物の全質量に対して0.1〜40質量%であれば好ましく、1〜30質量%であればより好ましい。
本発明における(b2)ポリオールは、3価以上の多価アルコールと高級脂肪酸とを、公知の条件下で反応させて得られる部分エステルを含有するものである。なお、部分エステルとは、多価アルコールの水酸基の一部が脂肪酸とエステル反応せずに残存しているものであるが、本発明においては、多価アルコールの水酸基のうち2個以上が反応せず残存しているものを用いる。
3価以上の多価アルコールとしては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン(水酸基数5〜20)、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ペンタトリオール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール、ポリビニルアルコール(水酸基数3〜20)、ポリグリシドール(水酸基数3〜20)等が挙げられる。また、糖類として、グルコース、フルクトース、マンノース、インドース、ソルボース、グロース、タロース、タガトース、ガラクトース、アロース、プシコース、アルトロース等のヘキソース類の糖類;アラビノース、リブロース、リボース、キシロース、キシルロース、リキソース等のペントース類の糖類;トレオース、エリトルロース、エリトロース等のテトロース類の糖類;ラムノース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、スクロース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース等のその他糖類;これらの糖アルコール、糖酸(糖類;グルコース、糖アルコール;グルシット、糖酸;グルコン酸)等が挙げられる。これらのうち、3〜8価の多価アルコールが好ましく、特に好ましくはグリセリン、ジグリセリン、ソルビタン、ソルビトール、ペンタエリスリトール及びスクロースである。
高級脂肪酸としては、炭素数8〜24の飽和または不飽和脂肪酸を使用することができ、具体的には、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸及びリシノレイン酸等、およびこれらの2種以上の混合物、ヤシ油、パーム核油、米ぬか油および牛脂などをケン化して得られる高級脂肪酸の混合物等が挙げられる。これらのうち、好ましくはカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びイソステアリン酸である。
前記部分エステルの分子量は、得られる粒剤の硬度の点で、3000以下が好ましいが、より好ましくは50〜1000、特に好ましくは150〜600である。
前記部分エステルの生物活性粒状物中における好ましい配合量は0.1〜40質量%が好ましく、特に1〜30質量%が好ましい。
(b2)ポリオールには、本発明の効果を損なわない範囲で前記部分エステル以外のポリオールを含んでいてもよい。そのようなポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
上記(b1)と(b2)は熱処理すること等により反応し、ポリウレタン樹脂を形成する。該樹脂は本発明の生物活性粒状物において生物活性物質の放出を長期間にわたり抑制する機能を有する。ウレタン化反応において必要により用いられる硬化触媒としては、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチルチオ錫酸、オクチル酸第一錫、ジ−n−オクチル錫ジラウレートなどの有機金属、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルジドデシルアミン、N−ドデシルモルホリン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−エチルモルホリン、ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、イソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、オキシイソプロピルバナデート、n−プロピルジルコネート、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等が挙げられる。
(b1)と(b2)の反応温度は40〜120℃が好ましく、特に60〜100℃が好ましい。
NCOインデックス((b1)中のイソシアネート基の総数を、(b2)中の活性水素の総数で除した値)は、0.5〜1.5が好ましく、0.8〜1.2がより好ましい。
本発明の生物活性粒状物には、必要に応じて粘土鉱物質、造粒促進剤、水溶性バインダー等の結合剤、動物油、植物油、水素添加油、脂肪酸、脂肪酸金属塩、パラフィン、ワックス等の疎水性物質等を添加してもよい。
粘土鉱物質の例としてはロウ石、タルク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、ベントナイト、有機ベントナイト、珪石粉、珪藻土類粉末、石膏、軽石粉末等を挙げる事ができるが、これらに限定されるものではなく、これらの粘土鉱物質は単独で使用されるのみならず混合して使用することもできる。生物活性粒状物中の好ましい配合量は0〜95質量%であり、生物活性物質の配合量に応じて決定すればよい。
前記有機ベントナイトは、無機成分で親水基を持つスメクタイトを長鎖脂肪族炭化水素等を含む有機化合物で有機化して製造されたものであり、水に不溶性で有機溶媒に親和性があり、且つ有機溶媒を自身の層間に取り込み、膨潤して、増粘する性質を有している。
有機ベントナイトとしては、スメクタイト族のモンモリロナイト、ヘクトライト、バイデライト、ノントロナイト、サボナイト、ソーコナイト等を主成分とする天然産ベントナイト及び/又はそれらの合成品を含有するクレーを有機化して製造される。例えばスメクタイトの交換性無機カチオンをカチオン性有機化合物等で交換することにより製造される。
前記カチオン性有機化合物としては、各種のスルホニウム塩型、アンモニウム塩型、ホスホニウム塩型の有機化合物が挙げられる。
4級アンモニウム塩としては例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジベンジルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルモノメチルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルトリ-n-ブチルホスホニウム塩、アルキルジメチルスルホニウム塩、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ジメチルジステアリルアンモニウムクロライド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラペンチルアンモニウムフルオロフォスフェート、テトラエチルアンモニウムベンゾエート、テトラエチルアンモニウムアセテート、テトラブチルアンモニウムアイオダイド、トリエチルメチルアンモニウムアイオダイド、等が挙げられる。
ピリジウム塩としては例えば、イソプロピルピリジニウムクロライド、ブチルピリジニウムクロライド、ヘプチルピリジニウムクロライド、デシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、セチルピリジニウムクロライド、等がある。
ポリマ−性アンモニウム塩としては、更に、ポリエチレンイミン等のポリアルキレンイミン、ポリ−(4−ビニルピリジン)、ポリアリルアミン、アミノアセチル化されたポリビニルアルコール、ポリ−(L)−リジン、キトサン、ポリピロール、あるいはジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基含有アクリレートを含有するビニルモノマーとの共重合体、等がある。
ここで言うアルキル基は炭素数が3以上が好ましく、これらのカチオン性有機化合物は、単独又は2種以上の混合物として使用してもよい。
造粒促進剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸塩、ジアルキルアリルスルホン酸塩、アルケニルスルホン酸塩、高級脂肪酸アルキルタウリン塩、アルキルスルホコハク酸塩等のアニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル等のノニオン界面活性剤を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの造粒促進剤は単独で使用されるのみならず混合して使用することもできる。生物活性粒状物中の配合量は好ましくは0〜10質量%、より好ましくは0〜5質量%である。
結合剤としては ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、リグニンスルホン酸ナトリウム、デンプン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの結合剤は単独で使用されるのみならず混合して使用することもできる。生物活性粒状物中の配合量は好ましくは0〜20質量%、より好ましくは0〜10質量%である。
疎水性物質としてはキャンデリラワックス、カルナウバワックス、シュガーケンワックス、ライスワックス等の植物系ワックス、モンタン酸エステルワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油系ワックス、フィッシャートロプシュワックス等の合成炭化水素、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体等の変性ワックス、ステアリン酸、ベヘニン酸などの脂肪酸、硬化ヒマシ油、硬化ヒマシ油誘導体の水素化ワックス、ステアリルアルコールなどの高級アルコール、ステアリン酸ステアリルなどの脂肪酸と高級アルコールとの脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸、酸アミド、エステル、ケトン等が挙げられる。
本発明の生物活性粒状物の製造方法は特に限定されるものではないが、押出造粒法、流動層式造粒法、転動造粒法、圧縮造粒法、被覆造粒法、吸着造粒法等を用いることができる。本発明においては、これらの造粒法のいずれを使用しても良いが、押出造粒法が最も簡易である。
本発明の生物活性粒状物は、前記(A)、(b1)及び(b2)成分を必須成分として含有する混合物を造粒後、造粒物を40〜120℃の温度で熱処理し、必要に応じて整粒することで得ることができる。ここで、造粒時の水分は有機ポリイソシアネートと反応して発泡するためできるだけ含まない方が好ましい。すなわち、造粒時の水分が3質量%以下である事が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下が特に好ましい。通常、押出造粒機にて造粒する場合には加水を必要とするが、本粒剤では加水をしなくても造粒することが可能である。
造粒機としてはスクリュー型押出造粒機、ロール型押出造粒機、ディスクペレッター型押出造粒機、ペレットミル型押出造粒機、バスケット型押出造粒機、プレード型押出造粒機、オシレーティング型押出造粒機、ギア式押出造粒機、リングダイス式押出造粒機等の押出造粒機やパン型造粒機、ドラム型造粒機、横型攪拌造粒機、流動層造粒機等が挙げられるが特に限定されるものではない。
押出造粒機を使用する場合はスクリーン径は0.3mm〜3mmが好ましい。
熱処理に用いる装置は、所定の温度を維持できるものであれば特に限定されないが、例えば恒温機、流動層乾燥機、通気バンド型乾燥機等が挙げられる。
熱処理の時間は、適切な時間を選ぶ事ができ、通常0.5〜10時間である。
本発明の製造方法により製造される生物活性粒状物としては、具体的には例えば農薬粒剤、粒状肥料等が挙げられる。また生物活性粒状物の粒径は0.3〜3mmが好ましい。
本発明の生物活性粒状物は多様な生物活性物質に対応できるだけでなく、練り込み押し出し造粒法にて造粒する場合には製造が容易で、大量生産に適している等の利点を持つ。すなわち、従来の技術のように放出制御の機能を付与するために特別な工程や設備投資を必要とせず、コスト的にも製造工程の容易さにおいても優れ、実用性が高い。
本発明について実施例により更に具体的に説明するが、その要旨を超えない限り、以下に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例では、(A)生物活性物質として、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを使用している。
実施例1
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、クレー74質量部、モノカプリン酸ソルビタン9質量部およびポリメリックMDI 11質量部を混合、混練し、スクリーン径が1mmの押出造粒機により造粒後、80℃で1時間熱処理し、目開き500μmの篩により整粒を行ない生物活性粒状物を得た。
実施例2
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、クレー74質量部、モノラウリン酸ソルビタン11質量部およびポリメリックMDI 9質量部を混合し、実施例1と同様にして生物活性粒状物を得た。
実施例3
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、クレー74質量部、モノオレイン酸ソルビタン14質量部およびポリメリックMDI 6質量部を混合し、実施例1と同様にして生物活性粒状物を得た。
実施例4
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、クレー74質量部、モノオレイン酸ジグリセリル10質量部およびポリメリックMDI 10質量部を混合し、実施例1と同様にして生物活性粒状物を得た。
比較例1
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、クレー90量部、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム2質量部及びポリビニルアルコール2質量部を混合した後、水を19質量部加えて混練し、押出造粒機により造粒後、80℃で乾燥、整粒を行ない生物活性粒状物を得た。
比較例2
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、クレー85量部、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム2質量部及びポリビニルアルコール2質量部を混合した後、エチレン−アクリル酸共重合体水分散体(固形分35%)を14.3質量部(固型分5質量部)加え、さらに水を9.7質量部 加え、混練し、押出造粒機により造粒後、80℃で乾燥、整粒を行ない生物活性粒状物を得た。
比較例3
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、クレー70量部、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム2質量部及びポリビニルアルコール2質量部を混合した後、エチレン−アクリル酸共重合体水分散体(固形分35%)を57.1質量部(固型分20質量部)加え、混練し、押出造粒機により造粒後、80℃で乾燥、整粒を行ない生物活性粒状物を得た。
比較例4
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、クレー70質量部、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム2質量部及びポリビニルアルコール2質量部、パラフィンワックス(形状:粉末、融点:69℃)20質量部を混合した後、水を19質量部
加え、混練し、押出造粒機により造粒後、80℃で乾燥、整粒を行ない生物活性粒状物を得た。
実施例1〜4、比較例1〜4で得られた生物活性粒状物の造粒性と溶出抑制性を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
<造粒性確認試験>
押出造粒機より出てきた造粒物の外観を目視確認し、以下の基準により評価した。
○:造粒物同士が付着せず良好に作製できる。
×:造粒物同士が付着し粒の作製ができない。
<溶出試験>
容量500mlふた付き容器に3度硬水400mlを入れる。そこに実施例1〜4及び比較例1〜5にて調製した生物活性粒状物を0.16g散粒する。容器を振とう機にセットし、150往復/分による加速試験を24時間実施する。1時間静置した後、容器の中心部の水深4cmより採水し、その採取した水中の生物活性物質の濃度を液体クロマトグラフィーで測定し、3度硬水中400ml中に溶出した生物活性物質量を算出した。供試生物活性粒状物中の生物活性物質が完全に溶出した場合の濃度を溶出率100%として溶出率を算出した。
Figure 2015013820
上記表1の結果から明らかなように、実施例1〜4の生物活性粒状物は比較例の生物活性粒状物と比較して、造粒性が良好で、より2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの放出を抑制することができる。
一方、比較例1、2、4のような場合は、造粒はできるが溶出率は高くなる。比較例3のように溶出を抑えるため使用する樹脂水分散体の量を多くするとそもそも造粒できない。

Claims (3)

  1. (A)生物活性物質及び(B)(b1)有機ポリイソシアネートと(b2)ポリオールとの反応により得られるポリウレタン樹脂を含有する生物活性粒状物であって、前記(b2)ポリオールが、3価以上の多価アルコールと炭素数8〜24の高級脂肪酸との部分エステルを含有するものであることを特徴とする生物活性粒状物。
  2. (A)生物活性物質が農薬活性成分である請求項1に記載の生物活性粒状物。
  3. (A)生物活性物質が肥料である請求項1に記載の生物活性粒状物。
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