JP2015168676A - 放出制御された生物活性粒状物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 育苗箱、水田及び畑地に散布した時、施用後初期の生物活性物質の放出速度を抑制しつつ長期間にわたって放出され、また水田に施用される場合、水中への沈降性が良好である生物活性粒状物を提供すること。
【解決手段】 (A)常温で固体の水溶性物質(但し、尿素を除く。)からなる、粒径が0.1〜5mmの内核と、該内核を被覆し、(B)生物活性物質及び(C)ポリウレタン樹脂を含有する被覆層とから構成される生物活性粒状物。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)常温で固体の水溶性物質(但し、尿素を除く。)からなる、粒径が0.1〜5mmの内核と、該内核を被覆し、(B)生物活性物質及び(C)ポリウレタン樹脂を含有する被覆層とから構成される生物活性粒状物。
【選択図】 なし
Description
本発明は生物活性物質が散布後に徐々に放出されるように制御された生物活性粒状物に関するものである。
近年の環境問題や安全性に対する社会的意識の高まりにより、適当量の農薬活性成分や肥料等の生物活性物質を必要な期間にわたり放出させる制御技術の必要性が増々高まっている。すなわち、散布された生物活性物質の有効利用率向上による使用量の低減、余分な生物活性物質の流亡による環境汚染を抑制できることが求められている。更に放出制御は長期間薬効を持続させることが出来るため、農家に農薬や肥料の散布回数の低減による省力化をもたらし、高濃度の生物活性物質の接触による薬害を防止するなどの重要な利点を有している。
従来の生物活性粒状物に関わる放出制御技術の例を挙げると次のようなものがある。除草性化合物およびワックス状物質からなる粒子を内粒核とし、その表面に除草化合物を付着させる(特許文献1)、熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂被膜により農薬粒剤を被覆してなる被覆農薬粒剤(特許文献2)、水不溶性アルギン酸塩で被覆されてなる粒状農薬組成物(特許文献3)、粒状農薬組成物に疎水性物質を含浸させ更にまわりを疎水性の微粉で被覆したもの(特許文献4)、スルホニルウレア系除草活性成分と活性炭とパラフィンワックスと鉱物質担体とからなる粒剤(特許文献5)等である。しかしながら、これらの技術は放出制御の機能を付与する為に多段階の造粒工程を要するため、通常の造粒に比べ困難である。また必ずしも放出抑制の効果は十分でない。
一方、溶出制御する目的でポリウレタンを使用した例は、古くから知られ、例えばウレタンで被覆してなる肥料や農薬(特許文献6〜8)がある。しかし、ポリウレタンを被覆した粒状物は初期の溶出率が高いために、残効性の不足や薬害が発生するといった問題もある。また、内核を押し出し機で造粒する場合、混練水を使用するため、水溶解度が例えば100ppm以上と高い生物活性物質の場合、混練水が生物活性物質を溶解し、脱水工程で水から生物活性物質の微粒子が析出して表面積が増大するため、溶出を抑えるためには、溶出抑制剤を繰り返し添加するなどのコストや労力が必要となる。
さらに、クレーやタルクなどの非水溶性の鉱物質粉末担体(通常は数μm〜50μm程度)で練り込み押し出し造粒したものや、シリカやゼオライトなどの非水溶性粒状担体にウレタンを被覆した粒状物の場合、水面に散布すると粒表面の疎水性により、沈降性が悪く、風などにより水田の一か所に粒剤が集まり、水中の生物活性物質の濃度が局在化し、薬害の原因となる可能性があるため、好ましくない。
特開平9−110605号公報
特開平11−5704号公報
特開平7−101804号公報
特開平2−286602号公報
特開昭63−35504号公報
特開昭52−38361号公報
特開平10−167904号公報
特開2000−86404号公報
本発明は、育苗箱、水田及び畑地に散布した時、施用後初期の生物活性物質の放出速度を抑制しつつ長期間にわたって放出され、また水田に施用される場合、水中への沈降性が良好である生物活性粒状物の開発を目的としている。
本発明者らは、上述した課題を解決するべく鋭意研究した結果、ポリウレタン原料と生物活性物質及び水溶性物質の粒子を混合し、熱処理することにより得られた生物活性粒状物が、水中への沈降性が良好で、初期の溶出を良好に抑える事ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(A)常温で固体の水溶性物質(但し、尿素を除く。)からなる、粒径が0.1〜5mmの内核と、該内核を被覆し、(B)生物活性物質及び(C)ポリウレタン樹脂を含有する被覆層とから構成される生物活性粒状物に関するものである。
本発明により得られた放出制御型生物活性粒状物は、溶出速度を抑制することにより溶出期間が長くなるため、残効性が高くなり、散布後の長期間の防除が可能となることから散布回数を減らすことができ、省力化が可能となる。また、水中への沈降性が良好で、大雨や漏出による生物活性物質の流亡を抑制し、さらに生物活性物質が散布直後に不必要に高濃度にならないため薬害の危険性を回避することができる等の多くの効果が得られる。
一方、本発明は粒径が0.1〜5mmの範囲で任意の粒径の水溶性物質そのものに生物活性物質をウレタンで付着して粒状物とするため、練り込み押し出し法などの造粒工程を経ることなく、単純な工程で溶出制御粒剤を作ることができる。製造工程で水を使用しないため、水溶性物質が溶解せず、元々の形状のまま内核粒子を構成する。また、水溶解度の高い生物活性物質でも効率的な溶出抑制が可能となる。さらに本発明は、従来よりも初期溶出を著しく抑えた後、溶出が開始する特徴を持つ。
また、本発明の粒剤は、水溶性物質を使用しているため、浮上防止剤を使用しなくても水面に散布後、速やかに水中に沈降するため、水田中での生物活性物質の局在化を避けることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(A)常温で固体の水溶性物質としては、糖類や有機酸などの固体有機物、無機塩などの固体無機物等が挙げられる。
糖類としては、グルコース、フルクトース、マンノース、インドース、ソルボース、グロース、タロース、タガトース、ガラクトース、アロース、プシコース、アルトロース等のヘキソース類の糖類;アラビノース、リブロース、リボース、キシロース、キシルロース、リキソース等のペントース類の糖類;トレオース、エリトルロース、エリトロース等のテトロース類の糖類;ラムノース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、スクロース(ショ糖)、ラクトース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース等のその他糖類;ペンタエリスリトール、ソルビトール等の糖アルコール、糖酸(糖類;グルコース、糖アルコール;グルシット、糖酸;グルコン酸)等が挙げられる。
有機酸としては、アジピン酸、安息香酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、アミノ酸やその塩等が挙げられる。
無機塩としては、アルミニウム、アンモニウム、カリウム、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム等の塩化物、ケイ酸塩、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩等が挙げられる。
有機酸としては、アジピン酸、安息香酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、アミノ酸やその塩等が挙げられる。
無機塩としては、アルミニウム、アンモニウム、カリウム、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム等の塩化物、ケイ酸塩、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩等が挙げられる。
なお水溶性物質となりうるものとして尿素が挙げられるが、尿素を本発明に適用すると、沈降した粒剤が、時間を経ると浮上するため、良好な沈降性が得られなかった。
本発明の水溶性物質は、常温(20℃)で固体であるものであれば特に限定されないが、その融点は50℃以上が好ましく、80℃以上のものがさらに好ましい。
水溶性物質の水への溶解度(20℃)は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。
水溶性物質の粒径は、0.1〜5mmであるが、0.5mm〜3mmのものがさらに好ましい。ここで、粒径とは、粒状体が球状であればその直径に該当し、その他の形状の場合、当該粒状体を2枚の平行な板で挟んだとき、この2枚の板の距離が最も大きくなるときの当該距離に相当する長さをさす。
本水溶性物質の含有量は本発明粒剤中、60〜99質量%以上が好ましく、80〜95質量%がさらに好ましい。
本水溶性物質の分子量は特に限定されるものではないが、分子量50〜1000が好ましく、分子量50〜600がさらに好ましい。
水溶性物質の形状は特に限定されるものではなく、球形度係数は任意に選ぶことができ、球状でも角状でも使用できる。
本発明において、(B)生物活性物質としては、例えば殺虫剤、殺菌剤、除草剤、植物成長調整剤、忌避剤等の農薬活性成分、肥料等が挙げられる。
殺虫剤としては、例えば、有機リン系、カーバメート系、ピレスロイド系、ベンゾイルヒドラジド系、ネオニコチノイド系、トリアジン系、チオウレア系、オキサダイアジン系、フェニルピラゾール系、ネライストキシン系およびベンゾイルフェニル尿素系の殺虫剤、天然殺虫剤、生物農薬、殺ダニ剤および殺線虫剤などが挙げられる。
殺菌剤としては、例えば、無機銅類、有機銅類、無機硫黄剤、有機硫黄剤や、有機リン系、ベンゾイミダゾール系、ジカルボキシイミド系、酸アミド系、トリアゾール系、イミダゾール系、ピペラジン系、メトキシアクリレート系、オキサゾリジンジオン系、ストロビルリン系、アニリノピリミジン系、ジチオラン系、キノキサリン系、アミノピリミジン系、フェニルピロール系、トリアジン系、シアノアセトアミド系、グアニジン系の殺菌剤、抗生物質系殺菌剤、天然物殺菌剤および生物農薬などが挙げられる。
除草剤としては、例えば、フェノキシ酸系、カーバメート系、酸アミド系、アセトアニリド系、尿素系、スルホニル尿素系、ピリミジルオキシ安息香酸系、トリアジン系、ダイアジン系、ダイアゾール系、ビピリジリウム系、ジニトロアニリン系、芳香族カルボン酸系、イミダゾリノン系、脂肪酸系、有機リン系、アミノ酸系、ジフェニルエーテル系、ニトリル系、シクロヘキサンジオン系、フェニルフタルイミド系、シネオール系、インダンジオン系、ベンゾフラン系、トリアゾロピリミジン系、オキサジノン系、アリルトリアゾリノン系、イソウラゾール系、ピリミジニルチオフタリド系、トリアゾリノン系、無機除草剤、生物農薬などが挙げられる。
植物成長調整剤としては、例えば、エチレン系、オーキシン系、サイトカイニン系、ジベレリン系などが挙げられる。
殺虫剤としては、例えば、有機リン系、カーバメート系、ピレスロイド系、ベンゾイルヒドラジド系、ネオニコチノイド系、トリアジン系、チオウレア系、オキサダイアジン系、フェニルピラゾール系、ネライストキシン系およびベンゾイルフェニル尿素系の殺虫剤、天然殺虫剤、生物農薬、殺ダニ剤および殺線虫剤などが挙げられる。
殺菌剤としては、例えば、無機銅類、有機銅類、無機硫黄剤、有機硫黄剤や、有機リン系、ベンゾイミダゾール系、ジカルボキシイミド系、酸アミド系、トリアゾール系、イミダゾール系、ピペラジン系、メトキシアクリレート系、オキサゾリジンジオン系、ストロビルリン系、アニリノピリミジン系、ジチオラン系、キノキサリン系、アミノピリミジン系、フェニルピロール系、トリアジン系、シアノアセトアミド系、グアニジン系の殺菌剤、抗生物質系殺菌剤、天然物殺菌剤および生物農薬などが挙げられる。
除草剤としては、例えば、フェノキシ酸系、カーバメート系、酸アミド系、アセトアニリド系、尿素系、スルホニル尿素系、ピリミジルオキシ安息香酸系、トリアジン系、ダイアジン系、ダイアゾール系、ビピリジリウム系、ジニトロアニリン系、芳香族カルボン酸系、イミダゾリノン系、脂肪酸系、有機リン系、アミノ酸系、ジフェニルエーテル系、ニトリル系、シクロヘキサンジオン系、フェニルフタルイミド系、シネオール系、インダンジオン系、ベンゾフラン系、トリアゾロピリミジン系、オキサジノン系、アリルトリアゾリノン系、イソウラゾール系、ピリミジニルチオフタリド系、トリアゾリノン系、無機除草剤、生物農薬などが挙げられる。
植物成長調整剤としては、例えば、エチレン系、オーキシン系、サイトカイニン系、ジベレリン系などが挙げられる。
肥料としては、例えば、窒素質肥料、燐酸質肥料、カリ質肥料のほか、植物必須要素のカルシウム、マグネシウム、硫黄、鉄、微量要素やケイ素等を含有する肥料を挙げることができる。具体的には、窒素質肥料として硫酸アンモニア、尿素、硝酸アンモニアのほか、イソブチルアルデヒド縮合尿素、アセトアルデヒド縮合尿素等が挙げられ、燐酸質肥料としては過燐酸石灰、熔成リン肥、焼成リン肥等が挙げられ、カリ質肥料としては硫酸カリ、塩化カリ、けい酸カリ肥料等が挙げられる。
本発明に使用する(B)生物活性物質の水溶解度は特に限定されるものではないが、水溶解度100ppm以上の生物活性物質にも使用することができる。
本発明における(B)生物活性物質としては固体、液体に限らず様々なものが使用可能であり、1種あるいは数種混合で使用することができる。(B)生物活性物質が液体であり、添加量が多い場合についてはホワイトカーボンのような高吸油性粉体を適当量配合すると良い。
生物活性粒状物中の含有量は必要処理量を考慮して決定すればよく特に限定されるものではないが、0.1〜20質量%であれば好ましく、1〜10質量%であればより好ましい。
生物活性粒状物中の含有量は必要処理量を考慮して決定すればよく特に限定されるものではないが、0.1〜20質量%であれば好ましく、1〜10質量%であればより好ましい。
本発明の(C)ポリウレタン樹脂は、(C1)有機ポリイソシアネートと(C2)2個以上の活性水素原子を有する化合物等のポリウレタン原料を反応させることにより得ることができる。
(C1)有機ポリイソシアネートは特に限定されるものではないが、具体的には以下のものを使用することができる。例えば、炭素数(イソシアネート基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族ポリイソシアネート[1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−又は2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−又はp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート及びクルードMDI]、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシアネート[エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネートなど]、炭素数8〜15の脂環式ポリイソシアネート[イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアネートエチル)4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレートなど]、炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート[キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)など]、およびこれらのポリイソシアネートの変成物(カーボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基などを含有する変成物)や、これらの2種以上の混合物などが挙げられる。
これらの中でも、反応性及び安全性の点で脂肪族または芳香族ポリイソシアネート(特にジイソシアネート)が好ましく、HDI、IPDIおよびMDIがより好ましい。
(C1)有機ポリイソシアネートは特に限定されるものではないが、具体的には以下のものを使用することができる。例えば、炭素数(イソシアネート基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族ポリイソシアネート[1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−又は2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−又はp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート及びクルードMDI]、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシアネート[エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネートなど]、炭素数8〜15の脂環式ポリイソシアネート[イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアネートエチル)4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレートなど]、炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート[キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)など]、およびこれらのポリイソシアネートの変成物(カーボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基などを含有する変成物)や、これらの2種以上の混合物などが挙げられる。
これらの中でも、反応性及び安全性の点で脂肪族または芳香族ポリイソシアネート(特にジイソシアネート)が好ましく、HDI、IPDIおよびMDIがより好ましい。
(C2)2個以上の活性水素原子を有する化合物は、特に限定されるものではないが、具体的にはポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等のポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、2個以上の活性水素原子を有する化合物(たとえば多価アルコール、多価フェノール、アミンなど)にアルキレンオキサイドが付加した構造の化合物およびそれらの混合物が挙げられる。
アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−、1,3−、1,4あるいは2,3−ブチレンオキサイド等、およびこれらの2種以上の併用(ブロックまたはランダム付加)が挙げられる。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン(水酸基数5〜20)、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ペンタトリオール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール、ポリビニルアルコール(水酸基数3〜20)、ポリグリシドール(水酸基数3〜20)が挙げられる。
また、糖類として、グルコース、フルクトース、マンノース、インドース、ソルボース、グロース、タロース、タガトース、ガラクトース、アロース、プシコース、アルトロース等のヘキソース類の糖類;アラビノース、リブロース、リボース、キシロース、キシルロース、リキソース等のペントース類の糖類;トレオース、エリトルロース、エリトロース等のテトロース類の糖類;ラムノース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、シュウクロース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース等のその他糖類;これらの糖アルコール、糖酸(糖類;グルコース、糖アルコール;グルシット、糖酸;グルコン酸)等が挙げられる。
多価フェノールとしてはピロガロール、ハイドロキノン、レゾルシン、フロログルシンなどの単環多価フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールスルフォンなどのビスフェノール類などが挙げられる。
また、糖類として、グルコース、フルクトース、マンノース、インドース、ソルボース、グロース、タロース、タガトース、ガラクトース、アロース、プシコース、アルトロース等のヘキソース類の糖類;アラビノース、リブロース、リボース、キシロース、キシルロース、リキソース等のペントース類の糖類;トレオース、エリトルロース、エリトロース等のテトロース類の糖類;ラムノース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、シュウクロース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース等のその他糖類;これらの糖アルコール、糖酸(糖類;グルコース、糖アルコール;グルシット、糖酸;グルコン酸)等が挙げられる。
多価フェノールとしてはピロガロール、ハイドロキノン、レゾルシン、フロログルシンなどの単環多価フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールスルフォンなどのビスフェノール類などが挙げられる。
アミンとしては、炭素数1〜20の脂肪族アミン( モノメチルアミン、モノエチルアミン、ブチルアミン、オクチルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン等)、アルカノールアミン(モノ−、ジ−もしくはトリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、アミノエチルエタノールアミン等)、炭素数6〜20の芳香族アミン( アニリン、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、メチレンジアニリンおよびジフェニルエーテルジアミン等) 、炭素数4〜20の脂環式アミン(シクロヘキシルアミン、イソホロンジアミン、シクロヘキシレンジアミン等)、および炭素数4〜20の複素環式ポリアミン(アミノエチルピペラジン等) 等が挙げられる。
上記の多価アルコールやアミンは2個以上の活性水素原子を有する化合物として、そのものを単独で使用できるし、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールに配合して使用してもよい。
ポリエステルポリオールの具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン又はトリメチロールプロパン等のポリオールとコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、等の飽和又は不飽和の多価カルボン酸、若しくはこれらの酸無水物との縮合生成物やポリカプロラクトンポリオール等が挙げられる。これらは必要に応じ混合使用することもできる。
例えば、2個以上の活性水素原子を有する化合物を開始剤として、ヒドロキシル基含有植物油脂肪酸(例えば、リシノレイン酸を含有するひまし油脂肪酸、12−ヒドロキシステアリン酸を含有する水添ひまし油脂肪酸など)などのヒドロキシカルボン酸を、公知の条件下、縮合反応させて得られる植物油系ポリエステルポリオールなども挙げられる。また、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類を開環重合により得られる、ポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオールなどのラクトン系ポリオールなどが挙げられ、さらには、それらポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオールなどに上記の2価アルコールを共重合させることにより得られるラクトン系ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
例えば、2個以上の活性水素原子を有する化合物を開始剤として、ヒドロキシル基含有植物油脂肪酸(例えば、リシノレイン酸を含有するひまし油脂肪酸、12−ヒドロキシステアリン酸を含有する水添ひまし油脂肪酸など)などのヒドロキシカルボン酸を、公知の条件下、縮合反応させて得られる植物油系ポリエステルポリオールなども挙げられる。また、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類を開環重合により得られる、ポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオールなどのラクトン系ポリオールなどが挙げられ、さらには、それらポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオールなどに上記の2価アルコールを共重合させることにより得られるラクトン系ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
ポリカーボネートポリオールは、2個以上の活性水素原子を有する化合物へのアルキレンカーボネートの重付加物であり、アルキレンカーボネートとしては、炭素数2〜8のアルキレンカーボネートが使用でき、例えばエチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネート等が挙げられる。これらはそれぞれ2種以上併用してもよい。
ポリカーボネートポリオールとしては、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール等が挙げられる。
(C2)2個以上の活性水素原子を有する化合物の分子量は、10000以下が好ましいが、より好ましくは5000以下、特に好ましくは3000以下である。
上記(C)ポリウレタン樹脂の含有量は生物活性粒状物の全質量に対して0.1〜39.9質量%であれば好ましく、1〜20質量%であればより好ましく、2〜10質量%であればさらに好ましい。
上記(C1)と(C2)を含むポリウレタン原料は熱処理することで反応し、ポリウレタン樹脂を形成する。ポリウレタン樹脂は本発明の生物活性粒状物において生物活性物質の放出を長期間にわたり抑制する機能を有する。ウレタン化反応において必要により用いられる硬化触媒としては、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチルチオ錫酸、オクチル酸第一錫、ジ−n−オクチル錫ジラウレートなどの有機金属、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルジドデシルアミン、N−ドデシルモルホリン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−エチルモルホリン、ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、イソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、オキシイソプロピルバナデート、n−プロピルジルコネート、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等が挙げられる。
ポリウレタン原料の反応温度は40〜120℃が好ましく、特に60〜100℃が好ましい。
NCOインデックス((C1)中のイソシアネート基の総数を、(C2)中の活性水素の総数で除した値)は、0.5〜1.5が好ましく、0.8〜1.2がより好ましい。
NCOインデックス((C1)中のイソシアネート基の総数を、(C2)中の活性水素の総数で除した値)は、0.5〜1.5が好ましく、0.8〜1.2がより好ましい。
本発明の生物活性粒状物は、(A)水溶性物質からなる、粒径が0.1〜5mmの内核と、該内核を被覆し、(B)生物活性物質及び(C)ポリウレタン樹脂を含有する被覆層とから構成される。ここで、該内核は実質的に前記(A)水溶性物質のみから構成され、(B)生物活性成分は(C)ポリウレタン樹脂とともに被覆層中に存在することを特徴とする。
内核と被覆層の質量比は、内核/被覆層=60〜99/1〜40が好ましく、80〜95/5〜20がより好ましい。
内核と被覆層の質量比は、内核/被覆層=60〜99/1〜40が好ましく、80〜95/5〜20がより好ましい。
本発明の生物活性粒状物の被覆層には、必要に応じて粘土鉱物質、界面活性剤、水溶性バインダー等の結合剤、動物油、植物油、水素添加油、脂肪酸、脂肪酸金属塩、パラフィン、ワックス等を添加してもよい。
粘土鉱物質の例としてはロウ石、タルク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、ベントナイト、有機ベントナイト、珪石粉、珪藻土類粉末、石膏、軽石粉末等を挙げる事ができるが、これらに限定されるものではなく、これらの粘土鉱物質は単独で使用されるのみならず混合して使用することもできる。生物活性粒状物中の好ましい含有量は0〜40質量%であり、さらに好ましい含有量は0〜30質量%である。
界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸塩、ジアルキルアリルスルホン酸塩、アルケニルスルホン酸塩、高級脂肪酸アルキルタウリン塩、アルキルスルホコハク酸塩等のアニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル等のノニオン界面活性剤を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの造粒促進剤は単独で使用されるのみならず混合して使用することもできる。生物活性粒状物中の含有量は好ましくは0〜10質量%、より好ましくは0〜5質量%である。
結合剤としては ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、リグニンスルホン酸ナトリウム、デンプン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの結合剤は単独で使用されるのみならず混合して使用することもできる。生物活性粒状物中の含有量は好ましくは0〜20質量%、より好ましくは0〜10質量%である。
本発明の生物活性粒状物の製造方法は特に限定されるものではないが、前記(A)、(B)、及びポリウレタン原料を混合し、40〜120℃の温度で熱処理して造粒することで好ましく製造することができる。造粒法としては、流動層式造粒法、転動造粒法、被覆造粒法、吸着造粒法等を用いることができる。本発明においては、これらの造粒法のいずれを使用しても良い。
造粒機としては加熱可能なパン型造粒機、ドラム型造粒機、横型攪拌造粒機、流動層造粒機等が挙げられるが特に限定されるものではない。
熱処理に用いる装置として、例えば恒温機、流動層乾燥機、通気バンド型乾燥機等を用いることもできる。熱処理の時間は、適切な時間を選ぶ事ができ、通常0.5〜10時間である。
本発明の生物活性粒状物は、意図的に水を添加せずに作成(乾式造粒)する事ができることを特徴とする。造粒中の粒状物に含まれる水分は好ましくは5質量%以下で、より好ましくは1質量%以下である
本発明の生物活性粒状物の粒径は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1〜5mmが好ましく、0.5mm〜3mmのものがさらに好ましい。
本発明の生物活性粒状物の溶出については、20℃の水中に投入後、20℃で静置24時間後の溶出率が10%以下であることが好ましい。
本発明の生物活性粒状物は多様な生物活性物質に対応できるだけでなく、内核の造粒工程を経ずに、水溶性物質にポリウレタン樹脂で生物活性物質を被覆するだけで、放出制御粒剤を得ることができる。また工程で水を使用しないため、水溶解度の高い生物活性物質に適用することができ、さらには初期溶出を著しく抑制することができるため、コスト的にも製造工程の容易さにおいても優れ、実用性が高い。
本発明について実施例により更に具体的に説明するが、その要旨を超えない限り、以下に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例では、(B)生物活性物質として、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(水溶解度 120ppm(20℃))を使用した。
実施例1
ショ糖(平均粒径1.0mm)88質量部を80℃で転動状態とし、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、ポリエチレングリコール3.6質量部、およびポリメリックMDIを2.4質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
ショ糖(平均粒径1.0mm)88質量部を80℃で転動状態とし、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、ポリエチレングリコール3.6質量部、およびポリメリックMDIを2.4質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
実施例2
ショ糖(平均粒径1.0mm)88質量部を80℃で転動状態とし、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、ポリオキシエチレングリセリルエーテル2.2質量部およびポリメリックMDIを3.8質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
ショ糖(平均粒径1.0mm)88質量部を80℃で転動状態とし、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、ポリオキシエチレングリセリルエーテル2.2質量部およびポリメリックMDIを3.8質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
実施例3
ショ糖(平均粒径1.0mm)88質量部を80℃で転動状態とし、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル4.8質量部およびポリメリックMDIを1.2質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
ショ糖(平均粒径1.0mm)88質量部を80℃で転動状態とし、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル4.8質量部およびポリメリックMDIを1.2質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
実施例4
ペンタエリスリトール(平均粒径0.5mm)76質量部を80℃で転動状態とし2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン12質量部、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル9.6質量部およびポリメリックMDIを2.4質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
ペンタエリスリトール(平均粒径0.5mm)76質量部を80℃で転動状態とし2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン12質量部、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル9.6質量部およびポリメリックMDIを2.4質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
実施例5
リン酸二水素カリウム(平均粒径0.5mm)84質量部を80℃で転動状態とし2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン10質量部、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル4.8質量部およびポリメリックMDIを1.2質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
リン酸二水素カリウム(平均粒径0.5mm)84質量部を80℃で転動状態とし2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン10質量部、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル4.8質量部およびポリメリックMDIを1.2質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
比較例1
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、クレー73量部、ベントナイト20質量部、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム1質量部、水を18質量部加えて混練し、押し出し機により造粒後、80℃で乾燥し、生物活性粒状物を得た。
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、クレー73量部、ベントナイト20質量部、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム1質量部、水を18質量部加えて混練し、押し出し機により造粒後、80℃で乾燥し、生物活性粒状物を得た。
比較例2
尿素(平均粒径1.0mm)88質量部を80℃で転動状態とし、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、ポリオキシエチレングリセリルエーテル2.2質量部、およびポリメリックMDIを3.8質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
尿素(平均粒径1.0mm)88質量部を80℃で転動状態とし、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、ポリオキシエチレングリセリルエーテル2.2質量部、およびポリメリックMDIを3.8質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
比較例3
ゼオライト(平均粒径1.0mm)88質量部を80℃で転動状態とし2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、ポリオキシエチレングリセリルエーテル2.2質量部およびポリメリックMDIを3.8質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
ゼオライト(平均粒径1.0mm)88質量部を80℃で転動状態とし2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6質量部、ポリオキシエチレングリセリルエーテル2.2質量部およびポリメリックMDIを3.8質量部加えて混合しながら、80℃で1時間熱処理し、生物活性粒状物を得た。
実施例1〜5、比較例1〜3で得られた生物活性粒状物の溶出抑制性と沈降性を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
<溶出試験>
容量1000mlのふた付き円柱状容器に水道水800mlを加え、これに実施例1〜5及び比較例1〜3にて調製した生物活性粒状物を均一に散粒し、20℃で静置した。1日静置後、容器の中心部から採水し、液体クロマトグラフィーを用いて生物活性物質の濃度を測定し、水道水800ml中に溶出した生物活性物質量を算出した。さらに、3日後、7日後、14日後にも同様の測定を行った。
容量1000mlのふた付き円柱状容器に水道水800mlを加え、これに実施例1〜5及び比較例1〜3にて調製した生物活性粒状物を均一に散粒し、20℃で静置した。1日静置後、容器の中心部から採水し、液体クロマトグラフィーを用いて生物活性物質の濃度を測定し、水道水800ml中に溶出した生物活性物質量を算出した。さらに、3日後、7日後、14日後にも同様の測定を行った。
<沈降性試験>
上記の溶出試験の条件で水面に粒剤を落とした後、60秒後に水面に浮上している粒を目視確認し、浮上している粒剤が、○:10%未満、△:10%以上80%未満、×:80%以上、で沈降性(1分間)の評価を実施した。その後、水面に浮上している粒剤は、水中に叩いて落とし、20℃で静置した。
静置1日後、浮上している粒剤を目視確認し、浮上している粒剤が、○:10%未満、△:10%以上80%未満、×:80%以上、で沈降性(24時間)の評価を実施した。
上記の溶出試験の条件で水面に粒剤を落とした後、60秒後に水面に浮上している粒を目視確認し、浮上している粒剤が、○:10%未満、△:10%以上80%未満、×:80%以上、で沈降性(1分間)の評価を実施した。その後、水面に浮上している粒剤は、水中に叩いて落とし、20℃で静置した。
静置1日後、浮上している粒剤を目視確認し、浮上している粒剤が、○:10%未満、△:10%以上80%未満、×:80%以上、で沈降性(24時間)の評価を実施した。
上記の表1の結果から明らかなように、実施例はいずれも1日目での溶出率が10%以下で、初期の溶出を著しく抑え、さらに沈降性も良好な結果を示した。
溶出制御剤を含まず、混練水を使用した比較例1は、初期溶出を抑えることができなかった。水溶性の尿素を使用した比較例2においても、初期溶出を抑えることができず、沈降性(24時間)の評価においても劣る結果となった。非水溶性担体であるゼオライトを使用した比較例3においても、初期溶出が抑えられず、沈降性(1分間)の評価において劣る結果となった。
溶出制御剤を含まず、混練水を使用した比較例1は、初期溶出を抑えることができなかった。水溶性の尿素を使用した比較例2においても、初期溶出を抑えることができず、沈降性(24時間)の評価においても劣る結果となった。非水溶性担体であるゼオライトを使用した比較例3においても、初期溶出が抑えられず、沈降性(1分間)の評価において劣る結果となった。
Claims (4)
- (A)常温で固体の水溶性物質(但し、尿素を除く。)からなる、粒径が0.1〜5mmの内核と、該内核を被覆し、(B)生物活性物質及び(C)ポリウレタン樹脂を含有する被覆層とから構成される生物活性粒状物。
- 生物活性粒状物の全質量に対して(A)常温で固体の水溶性物質が60〜99質量%、(B)生物活性物質が0.1〜20質量%、(C)ポリウレタン樹脂が0.1〜39.9質量%である請求項1に記載の生物活性粒状物。
- 前記水溶性物質が糖類、有機酸及び無機塩から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の生物活性粒状物。
- (A)常温で固体の水溶性物質(但し、尿素を除く。)、(B)生物活性物質及びポリウレタン原料の混合物を40〜120℃の温度で熱処理し、乾式造粒することを特徴とする、生物活性粒状物の製造方法。
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