JP2015013614A - 船舶搭載用電気自動車充電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気自動車を積載する貨客船に設置される電気自動車充電装置の内部に海水等が浸入しないようにして電気自動車充電装置の故障を未然に防止する。
【解決手段】電気自動車充電装置は、電気自動車に供給する電力を制御する制御装置と、制御装置を収容する筐体本体21と、筐体本体21に形成されたメンテナンス用の開口Aを開閉する扉24とを備えている。筐体本体21の開口A周縁部と扉24との間には、外部からの水の浸入を防止するシール材25が設けられている。
【選択図】図6
【解決手段】電気自動車充電装置は、電気自動車に供給する電力を制御する制御装置と、制御装置を収容する筐体本体21と、筐体本体21に形成されたメンテナンス用の開口Aを開閉する扉24とを備えている。筐体本体21の開口A周縁部と扉24との間には、外部からの水の浸入を防止するシール材25が設けられている。
【選択図】図6
Description
本発明は、例えばカーフェリーなどの貨客船に積載された電気自動車を船上で充電する際に用いられる船舶搭載用電気自動車充電装置に関するものである。
近年、外部電源からの充電が可能な走行用バッテリを持つ自動車として電気自動車やプラグインハイブリッド自動車(以下、これら2種類の自動車を「電気自動車」という。)の普及が進んでいる。これに伴い、充電インフラの整備が重要になってきている。充電インフラの整備にあたっては、特許文献1、2に開示されているような充電装置を駐車場、集合住宅、一般住宅等に設置することによって行われているのが現状である。
充電装置は、本体筐体の他に、商用電源等から供給される電力を電気自動車に供給可能な電圧に変換する電源装置や漏電遮断回路、車両側からの制御信号を受信して供給電力の制御を行う回路等からなる制御装置を備えており、制御装置は本体筐体に収容されている。本体筐体には、制御装置のメンテナンス等を行うための扉が設けられている。
ところで、電気自動車のより一層の普及を後押しするためにも、充電インフラのさらなる充実が求められている。ところが、充電インフラは上述した駐車場等の陸上にしか整備されていないのが現状である。
電気自動車は、一般の自動車と同様に例えばフェリー等の貨客船に積載されることがある。電気自動車はフェリーに積載されている間は動かすことができないので、この間を利用して走行用バッテリの充電をすることができれば、電気自動車の使用者に時間的な負担をかけずに効率的な充電が行える。
しかしながら、フェリーは海上を運行するものなので、特に荒天時には海水が車両甲板にまで達することがある。このとき、特許文献1、2のような充電装置をフェリーの車両甲板に設置した場合を想定すると、これら充電装置の本体筐体には扉を設けており、車両甲板に達した海水が本体筐体と扉との間から本体筐体の内部に浸入することが考えられる。本体筐体には制御装置が収容されているので、浸入した海水によって制御装置が故障する危険性が高い。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電気自動車を積載する貨客船に設置される電気自動車充電装置の内部に海水等が浸入しないようにして電気自動車充電装置の故障を未然に防止することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、筐体本体と扉との間に海水の浸入を防止するシール構造を設けた。
第1の発明は、
貨客船に設置され、該貨客船に積載された電気自動車を充電するための船舶搭載用電気自動車充電装置において、
電気自動車に供給する電力を制御する制御装置と、
上記制御装置を収容する筐体本体と、
上記筐体本体に形成されたメンテナンス用の開口を開閉する扉とを備え、
上記筐体本体の開口周縁部と上記扉との間には、外部からの水の浸入を防止するシール構造が設けられていることを特徴とする。
貨客船に設置され、該貨客船に積載された電気自動車を充電するための船舶搭載用電気自動車充電装置において、
電気自動車に供給する電力を制御する制御装置と、
上記制御装置を収容する筐体本体と、
上記筐体本体に形成されたメンテナンス用の開口を開閉する扉とを備え、
上記筐体本体の開口周縁部と上記扉との間には、外部からの水の浸入を防止するシール構造が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、筐体本体の開口周縁部と扉との間にシール構造を設けたので、例えば荒天時に車両甲板に海水が浸入して筐体本体や扉に付着しても、筐体本体の内部に浸入するのが防止される。
第2の発明は、第1の発明において、
上記扉には、充電ケーブルが接続されるコンセントと、上記扉よりも小さく形成され、上記コンセントを覆う小扉とが設けられていることを特徴とする。
上記扉には、充電ケーブルが接続されるコンセントと、上記扉よりも小さく形成され、上記コンセントを覆う小扉とが設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、メンテナンス用の大きな扉を開くことなく、コンセントを覆っている小扉を開閉するだけで充電ケーブルをコンセントに着脱することが可能になる。
第3の発明は、第1または2の発明において、
上記扉には鍵が設けられていることを特徴とする。
上記扉には鍵が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、筐体本体のメンテナンス用の開口をメンテナンス作業者以外の者が開放するのを防止することが可能になるので、安全性が高まる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、
上記筐体本体の下側には、充電ケーブルを収容する収容部が設けられ、
上記筐体本体は上記収容部により所定高さに配置されることを特徴とする。
上記筐体本体の下側には、充電ケーブルを収容する収容部が設けられ、
上記筐体本体は上記収容部により所定高さに配置されることを特徴とする。
この構成によれば、充電ケーブルを収容する収容部を利用して筐体本体を所定高さに配置することが可能になる。コンセントを有する筐体本体を所定高さに配置することで、車両甲板上において防爆対策を講じることが可能になる。
第5の発明は、第2の発明において、
上記小扉の開閉状態を検出する小扉検出部を備え、
上記制御装置は、上記小扉検出部により上記小扉が開放状態にあると検出された場合には電力供給を禁止するように構成されていることを特徴とする。
上記小扉の開閉状態を検出する小扉検出部を備え、
上記制御装置は、上記小扉検出部により上記小扉が開放状態にあると検出された場合には電力供給を禁止するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、コンセントが露出したまま電力が供給されてしまうことがなくなる。これにより、車両甲板上において防爆対策を講じることが可能になる。
第6の発明は、第1から5のいずれか1つの発明において、
貨客船の車両甲板の換気を行う換気装置の動作状態を検出する換気検出部を備え、
上記制御装置は、上記換気検出部により上記換気装置が停止状態にあると検出された場合には電力供給を禁止する一方、上記換気装置が作動状態にあると検出された場合には電力供給を許可するように構成されていることを特徴とする。
貨客船の車両甲板の換気を行う換気装置の動作状態を検出する換気検出部を備え、
上記制御装置は、上記換気検出部により上記換気装置が停止状態にあると検出された場合には電力供給を禁止する一方、上記換気装置が作動状態にあると検出された場合には電力供給を許可するように構成されていることを特徴とする。
すなわち、貨客船の車両甲板の換気が行われていない場合は防爆上、不利な状況であり、この場合に電力供給を禁止することで防爆対策を講じることが可能になる。
第7の発明は、第1から5のいずれか1つの発明において、
上記制御装置は、漏電を検出可能に構成されており、漏電を検出した場合には電力供給を停止するとともに、警報信号を発するように構成されていることを特徴とする。
上記制御装置は、漏電を検出可能に構成されており、漏電を検出した場合には電力供給を停止するとともに、警報信号を発するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、漏電した場合に電力供給を停止し、かつ、警報信号を発することで−、安全性がより一層高まる。
第1の発明によれば、制御装置を収容する筐体本体の開口周縁部と扉との間に、外部からの水の浸入を防止するシール構造を設けたので、海水の浸入による故障を未然に防止できる。
第2の発明によれば、筐体本体の扉にコンセントと、コンセントを覆う小扉とを設けたので、コンセントに充電ケーブルを着脱する際に、小扉の開閉のみで済み、作業性が良好になる。
第3の発明によれば、扉に鍵を設けたので、メンテナンス作業者以外の者が筐体本体のメンテナンス用の開口を開放するのを防止でき、安全性を高めることができる。
第4の発明によれば、筐体本体の下側に充電ケーブルを収容する収容部を設け、筐体本体を収容部により所定高さに配置したので、収容部を利用して防爆対策を講じることができる。
第5の発明によれば、小扉が開放状態にある場合に電力供給を禁止するようにしたので、コンセントが露出したまま電力が供給されることはなく、防爆対策を講じることができる。
第6の発明によれば、貨客船の車両甲板の換気を行う換気装置が停止状態にある場合に電力供給を禁止するようにしたことで防爆対策を講じることができる。
第7の発明によれば、漏電を検出した場合には電力供給を停止するとともに、警報信号を発するようにしたので、安全性をより一層高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1〜図3は、本発明の実施形態に係る船舶搭載用電気自動車充電装置1を示すものである。船舶搭載用電気自動車充電装置1は、例えばフェリー等の貨客船の車両甲板に設置されて、車両甲板に積載されている電気自動車の走行用バッテリを充電するのに使用されるものである。充電は普通充電である。尚、電気自動車とは、内燃機関を持たず、走行用モーターのみで走行する自動車と、内燃機関及び走行用モーターを持ち、外部電源からの充電も可能な走行用バッテリーを備えたプラグインハイブリッド自動車も含むものとする。
船舶搭載用電気自動車充電装置1は、電気自動車に供給する電力を制御する制御装置10と、筐体20と、充電ケーブル収容部40とを備えている。筐体20は、制御装置10を収容する筐体本体21と、筐体本体21に形成されたメンテナンス用の開口A(図6に示す)を開閉する扉24とを備えている。充電ケーブル収容部40は、筐体20の下側に配置されている。この充電ケーブル収容部40により、筐体20を床面から離して所定高さに配置することができるようになっている。
尚、この実施形態の説明では、電気自動車充電装置1における使用者と対向する側を前側といい、その反対側を後側というものとし、また、使用者が向かって右となる側を右側といい、左となる側を左という。
図6に示すように、筐体本体21は、上下方向に長い略直方体とされている。筐体本体21の前板部21aは上下方向に延びており、この前板部21aに上記メンテナンス用の開口Aが形成されている。開口Aの上縁は、前板部21aの上縁から下方に離れている。したがって、前板部21aの上部には開口Aが形成されない領域がある。開口Aの下縁は、前板部21aの下縁近傍に位置している。
前板部21aの開口Aの周縁部には、前方に開放する略コ字状断面を有する外側チャンネル部22が全周に亘って設けられている。すなわち、この外側チャンネル部22は、前板部21aの開口Aの周縁部から筐体本体21の内方(後方)へ延びる外周壁部22aと、外周壁部22aの先端部から開口Aの内方へ向けて延びる縦壁部22bと、縦壁部22bの先端部から前方へ延びる内周壁部22cとを有している。外周壁部22aは、筐体本体21の下部には設けられていない。外側チャンネル部22の内周壁部22cの端部には、上下方向に延びるシール材当接板部22dが設けられている。この外側チャンネル部22は、前板部21aの前面よりも筐体本体21の内方に位置している。
図3に示すように、筐体本体21の底部にはトランスTが設けられている。また、制御装置10は、筐体本体21の後板部21bに取り付けられている。メンテナンス用の開口Aから制御装置10やトランスTを点検することができるようになっている。さらに、筐体本体21の前板部21aにおける開口Aよりも上側の領域には、電源表示灯B1及び運転可否表示灯B2が設けられている。
扉24は、メンテナンス用の開口Aの全体を覆うことができるように上下方向に長い矩形状となっている。図1にのみ示すが、扉24の右側には上下方向に延びる回動軸を有する2つのヒンジ23,23が上下方向に間隔をあけて設けられている。これらヒンジ23,23を介して扉24が筐体本体21の開口Aの右縁部に開閉可能に連結される。
図6に示すように、扉24の周縁部には、該扉24の裏側へ向けて折り曲げられてなる突出板部24aが全周に亘って設けられている。この突出板部24aは、扉24が閉状態にあるときに筐体本体21の外側チャンネル部22の内部に位置するようになっている。突出板部24aは外側チャンネル部22の外周壁部22aに接近しており、外周壁部22aと略平行となっている。
扉24の裏面には、突出板部24aよりも内周側に本発明のシール構造を構成する板状シール材25が全周に亘って貼り付けられている。このシール材25は、例えばゴム等で構成することができるものであり、扉24が閉状態にあるときにシール材当接板部22dに対して前方から当接して密着する。これにより、筐体本体21の開口A周縁部と扉24との間の液密性が得られる。シール材25の幅は、シール材当接板部22dの幅よりも広く設定されており、シール材当接板部22dの全面がシール材25に当接してシール面積を十分に広く確保できるようになっている。このシール材25を設けることにより、筐体本体21の開口A周縁部と扉24との間から外部の水(例えば海水等)が筐体20内に浸入するのを防止することができるようになっている。
扉24には、コンセントCが配設されるコンセント配設用凹部26が筐体本体21内へ向けて窪むように形成されている。コンセントCは、充電ケーブルDを接続するためのものであり、従来から電気自動車用充電装置に用いられているものである。コンセント配設用凹部26のコンセントCが固定される縦壁部26aは上下方向に延びている。コンセントCの差し込み部分は斜め下に向いている。
また、コンセント配設用凹部26の上壁部26bは、縦壁部26aの上縁部に連なっており、前後方向に延びている。コンセント配設用凹部26の下壁部26cは、縦壁部26aに近づくほど上に位置するように傾斜している。また、コンセント配設用凹部26の両側壁部(図示せず)は上下方向の略平行に延びている。
コンセント配設用凹部26の内部には、底板部27が設けられている。底板部27は、コンセント配設用凹部26の下壁部26cと縦壁部26aとの境界部から略水平に前側へ延びている。底板部27の左右方向中央部には、充電ケーブルDが挿通する切欠部27aが形成されている。また、底板部27の下面には、サポート板28が下方へ突出するように設けられている。サポート板28の前面には、発泡材からなるシール材Gが設けられている。充電ケーブルDはシール材Gに当たるようになっている。
コンセント配設用凹部26の上壁部26b及び左右両側壁部には、外側チャンネル部22と同様に構成された内側チャンネル部29が設けられている。内側チャンネル部29は、縦壁部29aと、縦壁部29aの端部から前方へ延びる内周壁部29bとを有している。内側チャンネル部29の内周壁部29bの端部には、上下方向に延びるシール材当接板部29cが設けられている。この内側チャンネル部29は、扉24の前面よりもコンセント配設用凹部26の内方に位置している。
また、底板部27の前部には、内側チャンネル部29の下部と連続するようにチャンネル部30が設けられている。このチャンネル部30もシール材当接板部30aを有している。
図1や図2に示すように、扉24の左側には、2つの鍵E、Eが上下方向に間隔をあけて設けられている。各鍵Eは、メンテナンス作業者のみが所定の操作を行うことによって施錠及び解錠できるようになっている。
扉24は、コンセントCを覆う小扉31を備えている。小扉31は、コンセント配設用凹部26を閉塞することができるように上下方向に長い矩形状をなしている。図1にのみ示すが、小扉31の右側には上下方向に延びる回動軸を有する2つのヒンジ32,32が上下方向に間隔をあけて設けられている。これらヒンジ32,32を介して小扉31がコンセント配設用凹部26の右縁部に連結される。
図6に示すように、小扉31の周縁部には、該小扉31の裏面へ向けて折り曲げられてなる突出板部31aが全周に亘って設けられている。この突出板部31aは、小扉31が閉状態にあるときに内側チャンネル部29の内部に位置するようになっている。
小扉31の裏面には、突出板部31aよりも内周側にシール構造を構成する板状シール材33が全周に亘って貼り付けられている。このシール材33は、小扉31が閉状態にあるときに、シール材当接板部29c、30aに対して前方から当接する。シール材33の幅は、シール材当接板部29c、30aの幅よりも広く設定されており、シール材当接板部29c、30aの全面がシール材33に当接するようになっている。シール材33により、コンセント配設用凹部26の周縁部と小扉31との間から外部の水がコンセント配設用凹部26に浸入するのを防止することができるようになっている。
小扉31の下縁部には、カバー34が設けられている。カバー34は、柔軟な透明樹脂材からなる板状のものである。カバー34は、小扉31の下縁部から下方へ延びており、コンセント配設用凹部26の底板部27よりも下側の領域を覆うことができるようになっている。
小扉31の左側には、ロック装置Fが設けられている。ロック装置Fは簡単な操作で誰でも施錠及び解錠操作できるように構成されている。
また、コンセント配設用凹部26の内側チャンネル部29には、リミットスイッチSが取り付けられている。リミットスイッチSは、小扉31の開閉状態を検出する小扉検出部である。
充電ケーブル収容部40は、上下方向に長い箱状の本体部41と、本体部41に形成された開口42(図5に示す)を開閉する扉43とを備えている。充電ケーブル収容部40の高さは、筐体20のコンセントCが車両甲板から上方へ1m以上離れるように設定されている。これにより、防爆構造とすることができる。
扉43の右側には上下方向に延びる回動軸を有する2つのヒンジ44,44(図1にのみ示す)が上下方向に間隔をあけて設けられている。これらヒンジ44,44を介して扉43が本体部41の開口42の右縁部に連結される。
扉43の左側には、ロック装置45が設けられている。ロック装置45は簡単な操作で誰でも施錠及び解錠操作できるように構成されている。
図3や図5に示すように、本体部41の内部には棚48が設けられている。棚48には、例えば不使用時の充電ケーブルDを置くことができる。充電ケーブルDの種類が自動車メーカー毎に異なっている場合には、複数種の充電ケーブルDを棚48に置いておけばよい。
図7に示すように、制御装置10の入力側には、リミットスイッチS、換気検出部11、漏電検出部12及びバイパススイッチ13が接続されている。また、制御装置10の出力側には、電源表示灯B1、運転可否表示灯B2、コンセントC及び漏電警報出力部14が接続されている。また、トランスTや船舶の電源(船内電源)にも接続されている。制御装置10は、リミットスイッチS、換気検出部11、漏電検出部12及びバイパススイッチ13の動作状態及びこれらから出力される信号に基づいて、電源表示灯B1、運転可否表示灯B2、コンセントC及び漏電警報出力部14を制御するように構成されている。
換気検出部11は、貨客船の車両甲板の換気を行う換気装置100の動作状態を検出するためのものである。換気装置100は、貨客船に設置されている周知のものであるので詳細な説明は省略する。換気検出部11により、換気装置100が作動して車両甲板の換気が行われているか、換気装置100が停止して車両甲板の換気が行われていないかを検出することができるようになっている。
漏電検出部12は、従来から周知の電気装置に用いられている漏電検出回路によって構成されている。
バイパススイッチ13は、リミットスイッチSの動作状態や換気検出部11の出力信号にかかわらず、コンセントCに電力供給を可能にするためのものである。バイパススイッチ13は、筐体本体21の内部に配設されていて、扉24を開放しなければ操作できないようになっている。
漏電警報出力部14は、貨客船の乗員室等に設置された警報器101に対して漏電警報を行わせるための警報信号を出力するためのものである。
制御装置10は、船内電源から電力の供給がなされているか否かを検出し、電力の供給がなされている場合には電源表示灯B1を点灯させ、電力の供給がなされていない場合には電源表示灯B1を消灯させる。
また、制御装置10は、リミットスイッチSにより小扉31が開放状態にあると検出された場合には電力供給を禁止するように構成されている。すなわち、小扉31が開放状態にあるということは、コンセントCが露出しているということであり、この状態で電力を供給すると、万が一、車両甲板に引火性のガスが存在している場合に爆発の危険性が高まるので、電力供給を禁止する。一方、小扉31が閉塞状態にあることが検出された場合には、コンセントCが露出していないので、爆発の危険性は殆どなく、よって、電力供給を許可する。
制御装置10は、換気検出部11により換気装置100が停止状態にあると検出された場合には電力供給を禁止する一方、換気装置100が作動状態にあると検出された場合には電力供給を許可する。換気装置100が停止状態にあるということは、車両甲板の換気がなされていないということであり、引火性のガスが存在している可能性が高く、この場合に電力を供給すると爆発の危険性が高まるので、電力供給を禁止する。一方、換気装置100が作動状態にあるということは、車両甲板の換気が行われているということであり、爆発の危険性は殆どなく、よって、電力供給を許可する。
制御装置10は、漏電検出部12により漏電していることが検出されると電力供給を禁止するとともに、漏電警報出力部14に対して漏電警報信号を出力させる。漏電警報信号を出力することで、貨客船の警報器101が作動して乗員に漏電を報知することができる。
制御装置10は、バイパススイッチ13がONにされたことを検出すると、リミットスイッチS及び換気検出部11の検出結果にかかわらず、コンセントCの電力供給を可能にする。このバイパススイッチ13は、メンテナンス時にのみ操作するものである。
制御装置10は、バイパススイッチ13がONにされた場合には運転可否表示灯B2を点灯させ、OFFにされた場合には運転可否表示灯B2を消灯させる。
以上説明したように、この実施形態にかかる船舶搭載用電気自動車充電装置1によれば、制御装置10を収容する筐体本体21の開口A周縁部と扉24との間に、外部からの水の浸入を防止するシール構造を設けたので、海水の浸入による故障を未然に防止できる。
また、筐体本体21の扉24にコンセントCと、コンセントCを覆う小扉31とを設けたので、コンセントCに充電ケーブルDを着脱する際に、小扉31の開閉のみで済み、作業性が良好になる。
また、扉24に鍵Eを設けたので、メンテナンス作業者以外の者が筐体本体21のメンテナンス用の開口Aを開放するのを防止でき、安全性を高めることができる。
また、筐体本体21の下側に充電ケーブルDを収容する収容部40を設け、筐体本体21を収容部40により所定高さに配置したので、収容部40を利用して防爆対策を講じることができる。
また、小扉31が開放状態にある場合に電力供給を禁止するようにしたので、コンセントCが露出したまま電力が供給されることはなく、防爆対策を講じることができる。
また、貨客船の車両甲板の換気を行う換気装置が停止状態にある場合に電力供給を禁止するようにしたことで防爆対策を講じることができる。
また、漏電を検出した場合には電力供給を停止するとともに、警報信号を発するようにしたので、安全性をより一層高めることができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る船舶搭載用電気自動車充電装置は、例えば、貨客船の車両甲板に設置することができる。
1 船舶搭載用電気自動車充電装置
10 制御装置
11 換気検出部
12 漏電検出部
14 漏電警報出力部
21 筐体本体
24 扉
25 シール材(シール構造)
31 小扉
40 充電ケーブル収容部
100 換気装置
101 警報器
C コンセント
D 充電ケーブル
E 鍵
S リミットスイッチ(小扉検出部)
10 制御装置
11 換気検出部
12 漏電検出部
14 漏電警報出力部
21 筐体本体
24 扉
25 シール材(シール構造)
31 小扉
40 充電ケーブル収容部
100 換気装置
101 警報器
C コンセント
D 充電ケーブル
E 鍵
S リミットスイッチ(小扉検出部)
Claims (7)
- 貨客船に設置され、該貨客船に積載された電気自動車を充電するための船舶搭載用電気自動車充電装置において、
電気自動車に供給する電力を制御する制御装置と、
上記制御装置を収容する筐体本体と、
上記筐体本体に形成されたメンテナンス用の開口を開閉する扉とを備え、
上記筐体本体の開口周縁部と上記扉との間には、外部からの水の浸入を防止するシール構造が設けられていることを特徴とする船舶搭載用電気自動車充電装置。 - 請求項1に記載の船舶搭載用電気自動車充電装置において、
上記扉には、充電ケーブルが接続されるコンセントと、上記扉よりも小さく形成され、上記コンセントを覆う小扉とが設けられていることを特徴とする船舶搭載用電気自動車充電装置。 - 請求項1または2に記載の船舶搭載用電気自動車充電装置において、
上記扉には鍵が設けられていることを特徴とする船舶搭載用電気自動車充電装置。 - 請求項1から3のいずれか1つに記載の船舶搭載用電気自動車充電装置において、
上記筐体本体の下側には、充電ケーブルを収容する収容部が設けられ、
上記筐体本体は上記収容部により所定高さに配置されることを特徴とする船舶搭載用電気自動車充電装置。 - 請求項2に記載の船舶搭載用電気自動車充電装置において、
上記小扉の開閉状態を検出する小扉検出部を備え、
上記制御装置は、上記小扉検出部により上記小扉が開放状態にあると検出された場合には電力供給を禁止するように構成されていることを特徴とする船舶搭載用電気自動車充電装置。 - 請求項1から5のいずれか1つに記載の船舶搭載用電気自動車充電装置において、
貨客船の車両甲板の換気を行う換気装置の動作状態を検出する換気検出部を備え、
上記制御装置は、上記換気検出部により上記換気装置が停止状態にあると検出された場合には電力供給を禁止する一方、上記換気装置が作動状態にあると検出された場合には電力供給を許可するように構成されていることを特徴とする船舶搭載用電気自動車充電装置。 - 請求項1から5のいずれか1つに記載の船舶搭載用電気自動車充電装置において、
上記制御装置は、漏電を検出可能に構成されており、漏電を検出した場合には電力供給を停止するとともに、警報信号を発するように構成されていることを特徴とする船舶搭載用電気自動車充電装置。
Priority Applications (1)
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JP2013142465A JP2015013614A (ja) | 2013-07-08 | 2013-07-08 | 船舶搭載用電気自動車充電装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2013
- 2013-07-08 JP JP2013142465A patent/JP2015013614A/ja active Pending
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