JP5981971B2 - ドアロックシステム - Google Patents
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Description
ところで、トランク内への携帯機の閉じ込めは、車両のドアが全てロックされた状態でトランクのみが開放されているときに、携帯機をトランク内に置いたままトランクを閉めてしまい、トランクを開ける手法が無くなるといった状況で発生する。トランクは通常、車内に設置されたトランク開放レバーの操作、携帯機のボタン操作、トランク外側に設けられたスイッチを操作した際にトランク外側に存在する正規の携帯機との通信を行うこと、のいずれかによってのみ開放することができる。このため、一度トランクを閉じてしまうと、いずれかの操作を行わないとトランクを開放することができない。
(1)本発明の一態様に係るドアロックシステムは、車両の室内(例えば、実施形態での室内31)とは独立して区画された荷室(例えば、実施形態での荷室32)と、該荷室を開閉するフード(例えば、実施形態でのボンネット33)と、該フードとは独立して前記車両のドア(例えば、実施形態での車両ドア38)をロックするドアロック機構(例えば、実施形態でのドアロックユニット39)と、利用者が携帯する電子キー(例えば、実施形態での電子キー11)との所定の通信が行われたことによって前記ドアロック機構を駆動制御する制御手段(例えば、実施形態での車両制御部44)と、を備えるドアロックシステムであって、前記フードが開放状態であることを検知する開放検知手段(例えば、実施形態での開放検知部36)を備え、前記制御手段は、前記開放検知手段により前記フードが開放状態であることが検知されている場合には、前記所定の通信が行われた場合でも、前記ドアロック機構をアンロック状態からロック状態に制御することを禁止する。
電子キー11は、車両1の運転者が所持する通信端末である。電子キー11は、車載システム12との間で無線通信を行う。電子キー11は、例えば、車載システム12から送信されるリクエスト信号に応答する応答信号、および所定の車載機器の作動を指示する信号などを、固有の識別情報とともに送信する。所定の車載機器の作動は、車両1の駆動源(内燃機関またはモータなど)の始動または停止、および後述する車両1のドアロックユニット39の駆動による車両ドア38の施錠または解錠などである。
通信部21は、後述する車両通信部42との間で無線通信を行なう。
操作スイッチ22は、操作者の入力操作を受け付けて、所定の車載機器の作動を指示する指令信号を出力する。
制御部23は、車両通信部42から送信されるリクエスト信号を通信部21が受信した場合に、このリクエスト信号が正規のリクエスト信号であるか否かを判定する。制御部23は、受信したリクエスト信号が正規のリクエスト信号であると判定すると、このリクエスト信号に対する応答として固有の識別情報を有する応答信号を車両通信部42に送信することを通信部21に指示する。制御部23は、操作スイッチ22から指令信号が出力されると、この指令信号を車両通信部42に送信することを通信部21に指示する。
荷室32は、車両1の室内31よりも車両前後方向の前方側に配置されている。
ボンネットラッチ35は、操作レバー34が操作されていない場合には、荷室32を閉じるボンネット33を機械的に保持する。ボンネットラッチ35は、操作レバー34が操作された場合には、ボンネット33を機械的に開放する。
ロックセンサ37は、例えば車両ドア38の周辺に配置されるタッチスイッチまたは機械式スイッチなどである。ロックセンサ37は、操作者の入力操作を受け付けて、ドアロックユニット39の駆動による車両ドア38の施錠または解錠を指示する指令信号を車両制御部44に出力する。
ドアロックユニット39は、ボンネットラッチ35によるボンネット33の開放または閉鎖とは独立して、車両ドア38を解錠または施錠する。ドアロックユニット39は、車両ドア38の解錠または施錠を行なうドアロック機構(図示略)と、車両制御部44により制御されてドアロック機構を駆動するドアロックアクチュエータ(図示略)とを備えている。
スピーカ40は、車両制御部44により制御されて所定の警報音または警報音声を出力する。
インジケータ41は、車両制御部44により制御されて所定の警報表示を行なう。
車両通信部42は、電子キー11との間で無線通信を行う。
バッテリ43は、車載システム12において電力供給を行なう。
車両制御部44は、車両1の外部において車両ドア38の周辺領域に設けられる所定のエントリー領域に所定のタイミングでリクエスト信号を送信することを車両通信部42に指示する。所定のタイミングは、例えば、全ての車両ドア38が閉状態においてロックセンサ37が操作されたときなどである。車両制御部44は、このリクエスト信号に応答して電子キー11から送信される応答信号が車両通信部42によって受信されると、電子キー11との所定の通信が行われたと判定する。車両制御部44は、電子キー11との所定の通信が行われたと判定すると、開放検知部36の検知結果に応じてドアロックユニット39を制御する。車両制御部44は、開放検知部36によりボンネット33が開放状態であることが検知されていない場合には、ドアロックユニット39の駆動による車両ドア38の施錠(ドアロック)を許可する。車両制御部44は、開放検知部36によりボンネット33が開放状態であることが検知されている場合には、ドアロックユニット39の駆動による車両ドア38の施錠を禁止する。車両制御部44は、ドアロックユニット39の駆動による車両ドア38の施錠を禁止する場合には、少なくともスピーカ40およびインジケータ41の何れかによって、車両ドア38の施錠禁止を報知する。
先ず、車両制御部44は、電子キー11との所定の通信が行われたか否かを判定する(ステップS01)。
この判定結果が「NO」の場合、車両制御部44は、処理をエンドに進める(ステップS01のNO側)。
一方、この判定結果が「YES」の場合、車両制御部44は、処理をステップS02に進める(ステップS01のYES側)。
この判定結果が「NO」の場合、車両制御部44は、処理をエンドに進める(ステップS02のNO側)。
一方、この判定結果が「YES」の場合、車両制御部44は、処理をステップS03に進める(ステップS02のYES側)。
この判定結果が「NO」の場合、車両制御部44は、処理をステップS04に進める(ステップS03のNO側)。
一方、この判定結果が「YES」の場合、車両制御部44は、処理をステップS05に進める(ステップS03のYES側)。
そして、車両制御部44は、少なくともスピーカ40およびインジケータ41の何れかによって、車両1の電源ポジションがオンであることを報知する警報を出力する。そして、処理をエンドに進める(ステップS04)。
この判定結果が「NO」の場合、車両制御部44は、処理をステップS06に進める(ステップS05のNO側)。
一方、この判定結果が「YES」の場合、車両制御部44は、処理をステップS07に進める(ステップS05のYES側)。
そして、車両制御部44は、車両ドア38の施錠(ドアロック)を許可し、ドアロックユニット39の駆動により車両ドア38を施錠する。そして、処理をエンドに進める(ステップS06)。
そして、車両制御部44は、車両ドア38の施錠(ドアロック)を禁止する(ステップS07)。
そして、車両制御部44は、少なくともスピーカ40およびインジケータ41の何れかによって、車両ドア38の施錠禁止を報知する。そして、処理をエンドに進める(ステップS08)。
したがって、運転者が電子キー11またはロックセンサ37の操作によって車両ドア38の施錠を指示したとしても、車両ドア38は解錠状態に維持される。
また、運転者が降車後に電子キー11を荷室32に入れたままボンネット33を閉じた後にロックセンサ37の操作によって車両ドア38の施錠を指示したとしても、電子キー11が所定のエントリー領域外に存在するので、電子キー11との所定の通信は行われず、車両ドア38は解錠状態に維持される。
車両ドア38が解錠状態であれば、運転者は、ボンネット33を閉じたとしても室内31の操作レバー34によって再びボンネット33を開放することができる。
さらに、車両ドア38を解錠から施錠に制御することを禁止した際に報知を行なう車両制御部44を備えるので、ドアロックユニット39の駆動により車両ドア38を施錠できない状況であることを利用者に的確に認識させることができる。
さらに、車両1のフロント側に配置されるボンネット33内が荷室32となる車両1において、ボンネット33に関連する従来の構成を変更する必要がないため、低コストかつ省スペースで効果的に電子キー11の閉じ込めを防止することができる。
上述した実施形態において、車両制御部44は、ロックセンサ37が操作されたときのリクエスト信号を受信した電子キー11からの応答信号が車両通信部42によって受信された場合に電子キー11との所定の通信が行われたと判定したが、これに限定されない。
車両制御部44は、例えば、オートロック機能を有する場合には、車両通信部42による応答信号の受信が途切れた場合(つまり、電子キー11が車両1から所定距離以上離れた場合)に電子キー11との所定の通信が行われたと判定してもよい。オートロック機能を有する車両制御部44は、車両1のイグニッションがオフかつ全ての車両ドア38が閉状態の場合に、車両1の外部の所定領域に所定タイミングで繰り返してリクエスト信号を送信する。車両制御部44は、リクエスト信号に応答する電子キー11からの応答信号が車両通信部42によって受信される状態から、応答信号が車両通信部42によって受信されない状態へと変化した場合に電子キー11との所定の通信が行われたと判定する。車両制御部44は、電子キー11との所定の通信が行われたと判定すると、開放検知部36の検知結果に応じてドアロックユニット39を制御する。
この変形例によれば、車両制御部44がオートロック機能、つまり電子キー11が車両1から所定距離以上離れた場合に車両ドア38を自動的に施錠する機能を有する場合であっても、荷室32内に電子キー11を閉じ込む可能性がある状況の発生そのものを防止することができる。
電子キー11は、例えば、リクエスト信号に対して応答する機能を有していなくてもよい。車両制御部44は、例えば、電子キー11の操作スイッチ22から車両ドア38の施錠を指示する信号が出力され、この信号が通信部21を介して車両通信部42に受信された場合に電子キー11との所定の通信が行われたと判定する。この場合、車両制御部44は、車両1の内部および外部を含む領域において少なくとも室内31内全域以外の領域を所定のエントリー領域として、この所定のエントリー領域内の電子キー11から送信される信号に対して判定を行なう。
さらに、車載システム12は、例えば、電気的に動作するボンネットラッチ35を備えてもよい。車両制御部44は、電子キー11の操作スイッチ22からボンネット33の開放(つまり荷室32の開放)を指示する信号が出力され、この信号が通信部21を介して車両通信部42に受信された場合に電子キー11との所定の通信が行われたと判定してもよい。
車載システム12は、例えば、車両1の室内31に設けられるシルコンスイッチなどのように、操作者の操作によってドアロックユニット39を機械的に駆動することによって車両ドア38の施錠または解錠を行なう操作部材を備えてもよい。車両制御部44は、車両ドア38の施錠を禁止する制御として、操作部材によって車両ドア38が機械的に施錠されている場合に、ドアロックユニット39の駆動により車両ドア38を施錠から解錠に制御してもよい。
Claims (4)
- 車両の室内とは独立して区画された荷室と、該荷室を開閉するフードと、該フードとは独立して前記車両のドアをロックするドアロック機構と、利用者が携帯する電子キーとの所定の通信が行われたことによって前記ドアロック機構を駆動制御する制御手段と、を備えるドアロックシステムであって、
前記フードが開放状態であることを検知する開放検知手段を備え、
前記制御手段は、前記開放検知手段により前記フードが開放状態であることが検知されている場合には、前記所定の通信が行われた場合でも、前記ドアロック機構をアンロック状態からロック状態に制御することを禁止する、
ことを特徴とするドアロックシステム。 - 前記車両の外部に対して報知を行う報知手段を備え、
前記制御手段は、前記ドアロック機構をアンロック状態からロック状態に制御することを禁止した際に、前記報知手段を駆動させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のドアロックシステム。 - 前記車両のドア近傍に配置されるロックセンサを備え、
前記電子キーは、前記ロックセンサが操作された場合に送信される所定の信号を受信することで所定の応答信号を返信し、
前記制御手段は、前記応答信号を受信した場合に前記所定の通信が行われたことを検知するとともに、当該所定の通信が行われた場合にのみ、前記報知手段を駆動させる、
ことを特徴とする請求項2に記載のドアロックシステム。 - 前記荷室は、前記車両の室内よりも車両前後方向の前方側に位置し、
前記フードは、前記車両の室内に設けられるレバーの操作により機械的に開放可能なボンネットである、
ことを特徴とする請求項3に記載のドアロックシステム。
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