JP2015013554A - バーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1ブレーキ系統K1と第2ブレーキ系統K2とこれらを昇圧可能な共通液圧系統K3と、を備え、共通液圧系統は、ポンプ40と、第1ブレーキ系統のブレーキ液圧を昇圧する第1吐出液圧路E1と、第1吐出液圧路からポンプに通じる第1逃がし液圧路G1と、第2ブレーキ系統のブレーキ液圧を昇圧する第2吐出液圧路E1と、第2吐出液圧路からポンプに通じる第2逃がし液圧路G2と、第1吐出液圧路、第2吐出液圧路、第1逃がし液圧路、第2逃がし液圧路を開閉する制御弁手段と、ブレーキ液を貯溜する貯液室Rと、を含み、これらを制御することによって、第1ブレーキおよび第2ブレーキの少なくとも一方にブレーキ液圧を付与する構成とした。
【選択図】図1
Description
このブレーキシステムでは、イグニッションオン状態でマスタシリンダから車輪ブレーキに至るブレーキ液の流路が遮断される、いわゆるブレーキバイワイヤ制動が可能な構成となっている。通常の増圧を行う際には、液圧源であるマスタシリンダから車輪ブレーキ(ホイールシリンダ)に通じる流路が遮断されて、車輪ブレーキに通じる液圧回路のそれぞれに設けられた2つのパワーユニットを作動させることによりブレーキ液圧をそれぞれの車輪ブレーキにかける制御が行われる。
本発明は、部品点数を少なくすることができ、コストを低減することができるバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを課題とする。
すなわち、共通液圧系統に備わる1つのポンプで、第1ブレーキ系統の第1ブレーキおよび第2ブレーキ系統の第2ブレーキの両方に制動力を生じさせることができるので、従来の構成に比べて部品点数を削減することができ、コスト低減を図ることができる。
また、圧力付与部材を介して、第1ブレーキ系統、第2ブレーキ系統および共通液圧系統を相互に分離することができる。したがって、圧力付与部材を介してブレーキバイワイヤ制動が可能な、新規な液圧回路を有するバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置が得られる。
また、各系統を相互に分離することができるので、ブレーキ液量の管理は、各系統において行えばよくなり、したがって、ブレーキ液の管理が簡単になる。さらに、各系統を別個独立した液圧回路で構成することができるので、液圧配管のレイアウトがシンプルなものとなる。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置(以下、「ブレーキ制御装置」という。)Uは、自動二輪車、自動三輪車、オールテレーンビークル(ATV)などバーハンドルタイプの車両に好適に用いられるものであり、図示しない車両の前輪および後輪に付与する制動力(ブレーキ液圧)を適宜制御する。以下においては、ブレーキ制御装置Uを自動二輪車に適用した例について説明する。
なお、以下では、ブレーキ液圧回路全体を通して、マスタシリンダFrMC(RrMC)から前輪ブレーキFB(後輪ブレーキRB)に至る液圧路(ブレーキ液の流路)を「第1液圧路C」と称し、また、共通液圧系統K3から前輪ブレーキFB(後輪ブレーキRB)に至る流路を「第2液圧路D」と称する。
ダミーシリンダ11は、マスタシリンダFrMCに接続された図示しないブレーキ操作子の操作に起因して第1液圧路Cに吐出されたブレーキ液を一時的に貯溜するとともに、ブレーキ操作子の操作反力を発生させるものである。ダミーシリンダ11は、シリンダ本体11aと、このシリンダ本体11aの内部に摺動自在に挿入されたピストン11bと、ピストンスプリング11cと、ブレーキ液を一時的に貯溜する液圧室11dとを備えている。
また、第2ブレーキ系統K2において、遮断弁13は、車両の駆動手段を駆動させている間は、マスタシリンダRrMC側からコントロール部20側へのブレーキ液の流入を遮断する(図3参照)。なお、遮断弁13は、駆動手段の停止あるいは制御装置100が停止している状態においては開弁し、ブレーキ操作子の操作力(つまり、マスタシリンダRrMCで発生したブレーキ液圧)は、第1液圧路Cを通じて後輪ブレーキRBへ直に伝達する(図2参照)ようになっている。
第1液圧センサ14で計測されたブレーキ液圧は、制御装置100に随時取り込まれ、共通液圧系統K3におけるブレーキ制御に用いられる。
開閉弁21は、第2液圧路Dに設けられた常閉型の電磁弁からなる。開閉弁21は、第1液圧路Cにおいて遮断弁13が第1液圧路Cを遮断しているときに開弁される。これにより、圧力付与部材30を介して第2液圧路Dに付与されたブレーキ液圧が前輪ブレーキFBに作用することが許容される状態となる(図3参照)。また、第2ブレーキ系統K2においては、圧力付与部材30を介して第2液圧路Dに付与されたブレーキ液圧が後輪ブレーキRBに作用することが許容される状態となる。
本実施形態においては、自動二輪車の図示しないエンジンやモータ等の駆動手段を始動させたときに、開閉弁21が開弁するように設定されている。なお、開閉弁21を構成する常閉型の電磁弁は、その弁体を駆動させるための電磁コイルが制御装置100と電気的に接続されており、制御装置100からの指令に基づいて電磁コイルを励磁すると開弁し、電磁コイルを消磁すると閉弁する。
なお、第1液圧路Cは、開閉弁21と前輪ブレーキFBとの間において第2液圧路Dに接続されている。
また、第2ブレーキ系統K2において、第1液圧路Cは、開閉弁21と後輪ブレーキRBとの間において第2液圧路Dに接続されている。
なお、ポンプ40の停止時に、ピストン32は、ピストンスプリング33の付勢力によって圧力入力室34側へ摺動し、シリンダ本体31の圧力出力室35には、第2液圧路Dからブレーキ液が流入して貯溜される。
このことは第2ブレーキ系統K2についても同様であり、第2ブレーキ系統K2と共通液圧系統K3とを別個独立したブレーキ系統として構成することができる。さらに、第1ブレーキ系統K1と第2ブレーキ系統K2とを別個独立したブレーキ系統として構成することができる。
なお、ポンプ40の吐出口側には、図示しないダンパやオリフィスが設けられており、その協働作用によってポンプ40から吐出されるブレーキ液の脈動が減衰されるようになっている。
なお、両ブレーキ系統K1,K2において、開閉弁21はいずれも閉じているので、圧力付与部材30にブレーキ液圧が作用することはない。
イグニッションをONにして駆動手段を作動させると、図3に示すように、制御装置100によって遮断弁13が閉弁されるとともに、開閉弁12が開弁され、シミュレータ部10とコントロール部20との間で第1液圧路Cが遮断された状態にされる。これにより、シミュレータ部10とコントロール部20とが分離された状態にされる。
このとき、前輪ブレーキFBに作用するブレーキ液圧が第2液圧センサ22で検出され、その検出値が制御装置100にフィードバックされる。ここで、仮に、フィードバックされた検出値とブレーキ操作子により入力された要求圧(第1液圧センサ14により検出された検出値)との間に差が生じている場合には、その差が小さくなるように制御装置100によって第2吐出弁402の前輪目標圧が調整される。
また、第2ブレーキ系統K2に通じる第2吐出液圧路E2の第2吐出弁402は、非作動状態(開弁状態)にされるとともに、第1吐出液圧路E1の第1吐出弁401に制御装置100により後輪目標圧が設定されて電流が付与される。これにより、第1吐出弁401は、第2ブレーキ系統K2の第1液圧センサ14により検出されたブレーキ液圧に対応する後輪目標圧となるように制御される。また、第1逃がし液圧路G1の第1逃がし弁411は、非作動状態(開弁状態)にされる。
はじめに、前輪のブレーキ操作子のみが操作される前輪入力の前後輪連動ブレーキ制動について図4を参照して説明する。
前輪のブレーキ操作子が操作されると、前記した動作によって、前輪が制動される。具体的には、第1逃がし弁411が閉弁され、第1吐出弁401および第2逃がし弁422が非作動状態(開弁状態)にされ、さらに第2吐出弁402が前輪目標圧となるように制御される。
このような状態において、前輪入力の前後輪連動ブレーキ制動時には、連動される側となる第2ブレーキ系統K2に対応する第2逃がし液圧路G2の第2逃がし弁422に後輪目標圧が設定され、制御装置100により第2逃がし弁422に電流が付与されて制御される。例えば、後輪目標圧は、前輪目標圧(マスタシリンダFrMCの入力圧)に基づき、適切な制動配分となるように決定される。また、第2吐出弁402が、前輪目標圧から後輪目標圧を減算した連動目標圧となるように制御されるとともに、第1吐出弁401が非作動状態、第1逃がし弁411が閉弁状態に制御される。これにより、第2吐出液圧路E2が昇圧を開始する。
なお、後輪ブレーキRBに作用するブレーキ液圧が第2液圧センサ22で検出され、その検出値が制御装置100にフィードバックされる。ここで、仮に、フィードバックされた検出値と連動ブレーキにおける要求圧(マスタシリンダFrMCの入力圧に基づいて決定された値)との間に差が生じている場合には、その差が小さくなるように制御装置100によって第2逃がし弁422の後輪目標圧が調整される。
この場合にも、前記と同様に各弁が制御されることに加えて、前輪と後輪とが適切な制動配分となるように、制御装置100によって前輪目標圧および後輪目標圧の少なくとも一方の目標圧が決定され、この目標圧に基づき制御されることで、適切な前後輪の制動配分となるようにブレーキ制動が実行される。
後輪のブレーキ操作子が操作されると、前記した動作によって、後輪が制動される。具体的には、第2逃がし弁422が閉弁され、第2吐出弁402および第1逃がし弁411が非作動状態(開弁状態)とされ、さらに第1吐出弁401が後輪目標圧となるように制御される。
このような状態において、後輪入力の前後輪連動ブレーキ制動時には、連動される側となる第1ブレーキ系統K1に対応する第1逃がし液圧路G1の第1逃がし弁411に前輪目標圧が設定され、制御装置100により第1逃がし弁411に電流が付与されて制御される。例えば、前輪目標圧は、後輪目標圧(マスタシリンダRrMCの入力圧)に基づき、適切な制動配分となるように決定される。また、第1吐出弁401が、後輪目標圧から前輪目標圧を減算した連動目標圧となるように制御されるとともに、第2吐出弁402が非作動状態、第2逃がし弁422が閉弁状態に制御される。これにより、第1吐出液圧路E1が昇圧を開始する。
なお、前輪ブレーキFBに作用するブレーキ液圧が第2液圧センサ22で検出され、その検出値が制御装置100にフィードバックされる。ここで、仮に、フィードバックされた検出値と連動ブレーキにおける要求圧(マスタシリンダRrMCの入力圧に基づいて決定された値)との間に差が生じている場合には、その差が小さくなるように制御装置100によって第1逃がし弁411の前輪目標圧が調整される。
この場合にも、前記と同様に各弁が制御されることに加えて、前輪と後輪とが適切な制動配分となるように、制御装置100によって前輪目標圧および後輪目標圧の少なくとも一方の目標圧が決定され、この目標圧に基づき制御されることで、適切な前後輪の制動配分となるようにブレーキ制動が実行される。
アンチロックブレーキ制御は、車輪がロック状態に陥りそうになったときに実行されるものであり、例えば、前輪ブレーキFBに作用するブレーキ液圧を減圧、増圧あるいは一定に保持する状態を適宜選択することによって実現される。なお、減圧、増圧および保持のいずれを選択するかは、前輪の図示しない車輪速度センサから得られた車輪速度に基づいて、制御装置100によって判断される。
このような状態において、制御装置100によって、前輪ブレーキFBに作用するブレーキ液圧を減圧すべきであると判断された場合には、前記ブレーキ制動時に閉じられていた第1逃がし弁411が開弁制御される(減圧制御される)。これにより、ブレーキ液が第1逃がし液圧路G1に逃がされて第1吐出液圧路E1のブレーキ液圧が減圧され、圧力付与部材30を介して前輪ブレーキFBに付与されるブレーキ液圧が減圧される。つまり、第1逃がし弁411は、第1吐出液圧路E1側(第1ブレーキ系統K1側)のブレーキ液圧を設定値以下に調節するリリーフ弁として機能する。
ここで、第1逃がし弁411が開かれることによる減圧では、第1逃がし弁411が開かれることにより実質的に流路が拡大することとなるので、急減圧が可能である。
このような状態において、制御装置100によって、後輪ブレーキRBに作用するブレーキ液圧を減圧すべきであると判断された場合には、前記ブレーキ制動時に閉じられていた第2逃がし弁422が開弁制御される(減圧制御される)。これにより、ブレーキ液が第2逃がし液圧路G2に逃がされて第2吐出液圧路E2のブレーキ液圧が減圧され、圧力付与部材30を介して後輪ブレーキRBに付与されるブレーキ液圧が減圧される。つまり、第2逃がし弁422は、第2吐出液圧路E2側(第2ブレーキ系統K2側)のブレーキ液圧を設定値以下に調節するリリーフ弁として機能する。
ここで、第2逃がし弁422が開かれることによる減圧では、第2逃がし弁422が開かれることにより実質的に流路が拡大することとなるので、急減圧が可能である。
また、前記と同様に、制御装置100によって、後輪ブレーキRBに作用するブレーキ液圧を増圧すべきであると判断された場合には、第1吐出弁401の後輪目標圧が上げられる。これにより、第1吐出弁401の前後の差圧が大きくなり、第2吐出液圧路E2のブレーキ液圧が昇圧して、圧力付与部材30を介して後輪ブレーキRBに付与されるブレーキ液圧が増圧される。
前記したように、前輪入力の前後輪連動ブレーキ制動時、および前後輪の入力に見合ったブレーキ制動時(前輪の入力>後輪の入力)は、第2吐出弁402が前輪目標圧から後輪目標圧を減算した連動目標圧となるように制御され、第1吐出弁401が非作動状態(開弁状態)、第1逃がし弁411が閉弁状態に制御され、さらに、第2逃がし弁422が後輪目標圧となるように制御される。
このような状態において、制御装置100によって、前輪ブレーキFBに作用するブレーキ液圧を減圧すべきであると判断された場合には、前記ブレーキ制動時に閉じられていた第1逃がし弁411が開弁制御される(減圧制御される)。これにより、ブレーキ液が第1逃がし液圧路G1に逃がされて第1吐出液圧路E1のブレーキ液圧が減圧され、圧力付与部材30を介して前輪ブレーキFBに付与されるブレーキ液圧が減圧される。
すなわち、前記したように、第2吐出弁402が前輪目標圧から後輪目標圧を減算した連動目標圧となるように制御され、第1吐出弁401が非作動状態(開弁状態)、第1逃がし弁411が閉弁状態に制御され、さらに、第2逃がし弁422が後輪目標圧となるように制御される状態から、第2逃がし弁422が開弁制御される(減圧制御される)。これにより、第2吐出液圧路E2のブレーキ液圧が減圧され、圧力付与部材30を介して後輪ブレーキRBに付与されるブレーキ液圧が減圧される。この場合、第2逃がし弁422を減圧した分だけ、第1吐出液圧路E1のブレーキ液圧も減圧するのを防ぐため、第2吐出弁402の目標圧(指示圧)を上げるバランス制御が行われる。
すなわち、前記したように、第2吐出弁402が前輪目標圧から後輪目標圧を減算した連動目標圧となるように制御され、第1吐出弁401が非作動状態(開弁状態)、第1逃がし弁411が閉弁状態に制御され、さらに、第2逃がし弁422が後輪目標圧となるように制御される状態から、第1逃がし弁411および第2逃がし弁422の両方が開弁制御される(減圧制御される)。これにより、第1吐出液圧路E1のブレーキ液圧が減圧されるとともに、第2吐出液圧路E2のブレーキ液圧が減圧され、前輪ブレーキFBに付与されるブレーキ液圧および後輪ブレーキRBに付与されるブレーキ液圧がともに減圧される。
前記したように、後輪入力の前後輪連動ブレーキ制動、および前記した前後輪の入力に見合ったブレーキ制動時(前輪の入力>後輪の入力)は、第1吐出弁401が、後輪目標圧から前輪目標圧を減算した連動目標圧となるように制御され、第2吐出弁402が非作動状態、第2逃がし弁422が閉弁状態に制御され、さらに、第1逃がし弁411が前輪目標圧となるように制御される。
このような状態において、制御装置100によって、前輪ブレーキFBに作用するブレーキ液圧を減圧すべきであると判断された場合には、前記ブレーキ制動時に前輪目標圧に設定されていた第1逃がし弁411が開弁制御される(減圧制御される)。これにより、第1吐出液圧路E1のブレーキ液圧が減圧され、圧力付与部材30を介して前輪ブレーキFBに付与されるブレーキ液圧が減圧される。この場合、第1逃がし弁411を減圧した分だけ、第2吐出液圧路E2のブレーキ液圧も降下するのを防ぐため、第1吐出弁401の目標圧(指示圧)を上げるバランス制御が行われる。
すなわち、前記したように、第1吐出弁401が、後輪目標圧から前輪目標圧を減算した連動目標圧となるように制御され、第2吐出弁402が非作動状態、第2逃がし弁422が閉弁状態に制御され、さらに、第1逃がし弁411が前輪目標圧となるように制御される状態から、第2逃がし弁422が開弁制御される(減圧制御される)。これにより、第2吐出液圧路E2のブレーキ液圧が減圧され、圧力付与部材30を介して後輪ブレーキRBに付与されるブレーキ液圧が減圧される。
すなわち、前記したように、第1吐出弁401が、後輪目標圧から前輪目標圧を減算した連動目標圧となるように制御され、第2吐出弁402が非作動状態、第2逃がし弁422が閉弁状態に制御され、さらに、第1逃がし弁411が前輪目標圧となるように制御される状態から、第1逃がし弁411および第2逃がし弁422の両方が開弁制御される(減圧制御される)。これにより、第1吐出液圧路E1のブレーキ液圧が減圧されるとともに、第2吐出液圧路E2のブレーキ液圧が減圧され、前輪ブレーキFBに付与されるブレーキ液圧および後輪ブレーキRBに付与されるブレーキ液圧がともに減圧される。
すなわち、共通液圧系統K3に備わる1つのポンプ40で、第1ブレーキ系統K1の前輪ブレーキFBおよび第2ブレーキ系統K2の後輪ブレーキRBに制動力を生じさせることができるので、従来の構成に比べて部品点数を削減することができ、コスト低減を図ることができる。
また、各系統を相互に分離することができるので、ブレーキ液量の管理は、各系統において行えばよくなり、したがって、ブレーキ液の管理が簡単になる。さらに、各系統を別個独立した液圧回路で構成することができるので、液圧配管のレイアウトがシンプルなものとなる。
また、第1吐出弁401、第1逃がし弁411、第2吐出弁402、第2逃がし弁422は、いずれもリニアソレノイド弁であるので、共通液圧系統K3から第1ブレーキ系統K1および第2ブレーキ系統K2に向けて吐出される吐出液圧、およびポンプ40に戻される逃がし液圧を、電流制御によって容易に制御することができる。
図6および図7を参照して第2実施形態のブレーキ制御装置について説明する。
本実施形態では、段付き形状の圧力付与部材50を備えている。
大径室54は、第2液圧路Dを通じて前輪ブレーキFB側(後輪ブレーキRB)に連通し、小径室55は、第2液圧路Dを通じて共通液圧系統K3側に連通している。
例えば、前記した圧力付与部材30,50の各構成部材は、前記した形状に限られるものではなく、任意の形状を採用することができる。
この場合には、液圧制御中の第1吐出弁401や第2吐出弁402でブレーキ液圧をコントロールするため、目標圧への到達精度が高いという利点が得られる。
なお、これらの弁のうち、いずれの弁を用いて減圧制御するかについては、搭載しようとするバーハンドル車両の設定に応じて、一方または双方の減圧制御手法を適宜選択して設定することができる。
20 コントロール部
30 圧力付与部材
31 シリンダ本体
32 ピストン
33 ピストンスプリング(付勢部材)
40 ポンプ
50 圧力付与部材
51 大径部
52 小径部
53 ピストン
54 大径室
55 小径室
56 シリンダ室
100 制御装置
401 第1吐出弁(第1吐出液圧路用電磁弁)
402 第2吐出弁(第2吐出液圧路用電磁弁)
411 第1逃がし弁(第1逃がし液圧路用電磁弁)
422 第2逃がし弁(第2逃がし液圧路用電磁弁)
C 第1液圧路
D 第2液圧路
E1 第1吐出液圧路
E2 第2吐出液圧路
G1 第1逃がし液圧路
G2 第2逃がし液圧路
FB 前輪ブレーキ(第1ブレーキ)
RB 後輪ブレーキ(第2ブレーキ)
K1 第1ブレーキ系統
K2 第2ブレーキ系統
K3 共通液圧系統
R 貯液室
U ブレーキ制御装置(バーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置)
Claims (8)
- 第1ブレーキに制動力を付与する第1ブレーキ系統と、
第2ブレーキに制動力を付与する第2ブレーキ系統と、
前記第1ブレーキ系統のブレーキ液圧および前記第2ブレーキ系統のブレーキ液圧の少なくとも一方を昇圧可能な共通液圧系統と、を備え、
前記共通液圧系統は、
ポンプと、
前記ポンプの吐出口側に接続され前記第1ブレーキ系統のブレーキ液圧を昇圧するための第1吐出液圧路と、
前記第1吐出液圧路から前記ポンプの吸入口側に通じる第1逃がし液圧路と、
前記ポンプの吐出口側に接続され前記第2ブレーキ系統のブレーキ液圧を昇圧するための第2吐出液圧路と、
前記第2吐出液圧路から前記ポンプの吸入口側に通じる第2逃がし液圧路と、
前記第1吐出液圧路、前記第2吐出液圧路、前記第1逃がし液圧路、および前記第2逃がし液圧路をそれぞれ開閉する制御弁手段と、
前記第1逃がし液圧路および前記第2逃がし液圧路を通じて戻されたブレーキ液を貯溜する貯液室と、を含んで構成され、
前記ポンプを作動させるとともに、前記制御弁手段を制御することによって、前記第1ブレーキおよび前記第2ブレーキの少なくとも一方にブレーキ液圧を付与することを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置。 - 請求項1に記載のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記ポンプを作動させるとともに、前記制御弁手段を制御することによって、前記第1ブレーキおよび前記第2ブレーキのそれぞれに異なる大きさのブレーキ液圧を付与することを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記共通液圧系統は、
前記第1ブレーキ系統および前記第2ブレーキ系統の一方のブレーキ系統に対応する前記ブレーキ操作子の操作に連動して、一方のブレーキ系統のブレーキ液圧を昇圧するとともに、他方のブレーキ系統のブレーキ液圧を昇圧することを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記第1ブレーキ系統の液圧路および前記第2ブレーキ系統の液圧路の少なくとも一方の液圧路には、前記ポンプから吐出されたブレーキ液を受けてストロークし、下流側の液圧路に圧力を付与する圧力付与部材が設けられており、
前記圧力付与部材は、
ピストンと、前記ピストンを摺動可能に収容するシリンダ室と、を含んで構成され、前記シリンダ室は、前記ピストンを境にして、前記ポンプ側に通じる圧力入力室と、前記下流側の液圧路に通じる圧力出力室と、に仕切られており、
前記ポンプを作動させて前記ポンプ側のブレーキ液圧を昇圧させることで、前記ピストンを前記圧力出力室側に摺動させ、前記圧力出力室側に貯溜されていたブレーキ液を前記圧力出力室から前記下流側の液圧路に吐出させることで前記下流側の液圧路にブレーキ液圧を付与するように構成されていることを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置。 - 請求項4に記載のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記ピストンは、小径部と大径部とを備えた段付き形状とされ、
前記小径部が前記圧力入力室に収容され、前記大径部が前記圧力出力室に収容されていることを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置。 - 請求項4または請求項5に記載のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記シリンダ室には、前記ピストンを前記圧力入力室側に付勢する付勢部材が設けられており、
前記ポンプの停止時に、前記付勢部材の付勢力によって前記ピストンが前記圧力入力室側に摺動するとともに、前記圧力出力室には、前記下流側の液圧路からブレーキ液が流入して貯溜されることを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記制御弁手段は、
前記第1吐出液圧路を開閉する第1吐出液圧路用電磁弁と、前記第2吐出液圧路を開閉する第2吐出液圧路用電磁弁と、前記第1逃がし液圧路を開閉する第1逃がし液圧路用電磁弁と、前記第2逃がし液圧路を開閉する第2逃がし液圧路用電磁弁と、を備えて構成されていることを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置。 - 請求項7に記載のバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置において、
前記第1吐出液圧路用電磁弁、前記第2吐出液圧路用電磁弁、前記第1逃がし液圧路用電磁弁および前記第2逃がし液圧路用電磁弁は、いずれもリニアソレノイド弁であることを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ液圧制御装置。
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