JP4283755B2 - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ブレーキ液圧制御装置に関し、特に、主として自動二・三輪車、バギー車(荒地走行用鞍乗型車両)に搭載可能な車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
従来、車両のブレーキ液圧を電気的に制御してブレーキを作動させることが可能な車両用ブレーキ液圧制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されている車両用ブレーキ液圧制御装置は、電気式ブレーキ液圧制御モードと機械式ブレーキ液圧制御モードとを備えており、電気式ブレーキ液圧制御モードの実行に異常が発生したときには、電気式ブレーキ液圧制御モードに係る構成要素をオフにして、機械式ブレーキ液圧制御モードに移行し、ブレーキ操作量に対応したブレーキ液圧をホイールシリンダに直接供給することで、フェールセーフ機能を実現できるように構成されている。
特開2002−264787号公報(図1)
前記した従来の車両用ブレーキ液圧制御装置では、ブレーキ液を貯留するリザーバが設けられ、このリザーバからブレーキ液が供給されることでポンプにブレーキ液が吸入されるように構成されており、リザーバとポンプとの間には、吸入弁が介設されていた。つまり、リザーバからポンプに吸入されるブレーキ液は、吸入弁を経由して供給されるようになっていた。このため、リザーバからブレーキ液が供給される際には、吸入弁が絞り弁(抵抗)として作用してしまい、その結果として、ポンプに吸入されるブレーキ液の吸入効率が低下するという問題があった。
また、このようにポンプを作動させることによりブレーキ液を加圧するようにした車両用ブレーキ液圧制御装置においては、ブレーキ液を加圧制御する際の性能の向上を図ることが望まれていた。
そこで、本発明は、ポンプへ吸入されるブレーキ液の吸入効率を向上させることができるとともに、加圧制御時の性能の向上を図ることができる車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを目的とする。
このような課題を解決するために創案された本発明は、マスタシリンダから車輪ブレーキ側に通じる出力液圧路が分離弁により連通あるいは遮断され、この分離弁の連通あるいは遮断のいずれの状態においても、前記車輪ブレーキ側においてブレーキ液の液圧による前記車輪ブレーキの制動動作が可能な車両用ブレーキ液圧制御装置であって、前記出力液圧路の前記マスタシリンダと前記分離弁との間に接続され、ブレーキ操作子の操作に応じた操作反力を前記ブレーキ操作子に付与するダミーシリンダを有するシミュレータと、このシミュレータにかかるブレーキ液の液圧を検出する検出手段と、前記出力液圧路と前記車輪ブレーキに通じる車輪液圧路との間に介設され、前記出力液圧路から前記車輪液圧路へのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換えるカット弁と、前記出力液圧路に通じる吸入液圧路と前記車輪液圧路に通じる吐出液圧路との間に介設され、前記検出手段により検出された液圧の大きさに基づいて作動するポンプと、前記吸入液圧路を開放する状態および遮断する状態を切り換える吸入弁と、前記車輪液圧路から前記ポンプに通じる開放路に設けられ、ブレーキ液を一時的に貯留するリザーバと前記吸入液圧路設けられ、前記ポンプの停止時に前記車輪液圧路から前記吸入液圧路を通じてブレーキ液が流入し、前記ポンプの作動時に前記吸入液圧路にブレーキ液を流出するブレーキ液貯留室と、を備え、前記ブレーキ液貯留室は、前記ポンプの停止時に、ブレーキ液が流入して容積が増大され、前記ポンプの作動時にブレーキ液が流出して容積が減少されるフリーピストンからなり、前記フリーピストンは、ブレーキ液貯溜用の室と、この室の容積が増大される方向にピストンを付勢するコイルスプリングとを有することを特徴とする。
かかる車両用ブレーキ液圧制御装置によると、ポンプの停止時に車輪液圧路から吸入液圧路を通じてブレーキ液貯留室にブレーキ液が流入される。また、ポンプが作動されると、ブレーキ液貯留室に貯留されたブレーキ液は、吸入液圧路を通じてポンプに直接的に吸入されるようになり、ポンプに対するブレーキ液のスムーズな吸入が実現される。したがって、ポンプへのブレーキ液の吸入効率が向上するという効果が得られる。
また、このように、ポンプへ吸入されるブレーキ液の吸入効率が向上するので、加圧制御時に、車輪ブレーキ側に通じる出力液圧路にブレーキ液がスムーズに流出するようになり、その結果として、加圧制御時の性能の向上を図ることができるという効果が得られる。
さらに、前記ブレーキ液貯留室は、前記ポンプの停止時に、ブレーキ液が流入して容積が増大され、前記ポンプの作動時にブレーキ液が流出して容積が減少されるフリーピストンからなるので、密閉された環境下でブレーキ液を貯留することができ、外気温の影響等による粘性の変化も生じ難いという利点も得られる。
また、前記吸入弁は、前記ポンプの停止後、遅れを伴って閉弁し、前記車輪液圧路から前記吸入液圧路を通じてブレーキ液が前記ブレーキ液貯留室に流入される構成とすることができる
本発明に係る車両用ブレーキ液圧制御装置によると、ポンプへ吸入されるブレーキ液の吸入効率を向上させることができるとともに、加圧制御時の性能の向上を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付した図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、説明において、同一の要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
参照する図面において、図1は本発明の一実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を示すブレーキ液圧回路図、図2は通常ブレーキ時における車両用ブレーキ液圧制御装置の状態を示すブレーキ液圧回路図、図3はアンチロックブレーキ制御時における車両用ブレーキ液圧制御装置の状態を示すブレーキ液圧回路図であって、車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧を減圧する場合を示す図、図4は同じく車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧を一定に保持する場合を示す図である。なお、以下においては、車両用ブレーキ液圧制御装置を自動二輪車に適用した例について説明する。また、車両用ブレーキ液圧制御装置は、通常、前輪ブレーキおよび後輪ブレーキの二系統から構成されるが、各系統は同一の構成からなるので、以下においては主として前輪ブレーキに係る系統について説明し、適宜後輪ブレーキに係る系統について説明する。
図1に示すように、車両用ブレーキ液圧制御装置1は、運転者がブレーキ操作子Lに加える操作力に応じたブレーキ液圧を発生するマスタシリンダCと、車輪ブレーキBとの間に配置され、マスタシリンダC側に接続されたシミュレータ部10と、車輪ブレーキB側に接続されたモジュレータ部20とを備えている。シミュレータ部10からモジュレータ部20に通じる出力液圧路Dには、後記する分離弁11が介設されており、この分離弁11による連通あるいは遮断のいずれの状態においても、車輪ブレーキB側においてブレーキ液圧による車輪ブレーキBの制動動作が可能に構成されている。つまり、本実施の形態の車両用ブレーキ液圧制御装置1では、通常時、分離弁11で出力液圧路Dが遮断され、車輪ブレーキBが後記するポンプ24(液圧供給源)の作動により供給されるブレーキ液圧により駆動されるように構成されており、ブレーキ操作子Lの操作力に応じたブレーキ液圧をシミュレータ部10側で検出し、この計測値に基づいたブレーキ制御がモジュレータ部20側のポンプ24の作動を制御することにより行われるように構成されている。なお、以下において、出力液圧路Dは、適宜、分離弁11から上流側(マスタシリンダC側)を出力液圧路D1として説明し、分離弁11から下流側(車輪ブレーキB側)を出力液圧路D2として説明する。
マスタシリンダCの出力ポートC1は、シミュレータ部10の入口ポート14に接続され、また、モジュレータ部20の出口ポート21が、車輪ブレーキBに接続されている。そして、シミュレータ部10の入口ポート14から出力液圧路D1および出力液圧路D2を通じてモジュレータ部20に入り、車輪ブレーキBへの出口ポート21までが連通した油路となるように構成され、また、例えば、エンジンが作動していない状態等の時においては、ブレーキ操作子Lの操作力に応じたブレーキ液圧が後記するように車輪ブレーキBに対して直接伝達されるように構成されている。
マスタシリンダCは、ブレーキ液を収容するブレーキ液タンク室Tが接続された図示しないシリンダを有しており、シリンダ内にはブレーキ操作子Lの操作によりシリンダの軸方向へ摺動して、出力ポートC1から出力液圧路D1にブレーキ液を流出する図示しないロッドピストンが組み付けられている。
シミュレータ部10は、モジュレータ部20に通じる出力液圧路Dに接続され、出力液圧路Dを連通する状態あるいは遮断する状態を切り換える分離弁11と、入口ポート14と分離弁11との間における出力液圧路D1に接続された圧力検出センサ1aおよびシミュレータ12を備えている。分離弁11は、常開型の電磁弁であり、通常時に、図示しないエンジンが作動された状態で、出力液圧路Dを遮断するように構成されている。また、後記する図示しないエンジンが作動していない状態等の時においては、出力液圧路Dを連通するようになっている。
圧力検出センサ1aは、分離弁11により遮断された出力液圧路D1におけるブレーキ液圧を検出する液圧検出センサである。
シミュレータ12は、ダミーシリンダ12aと、このダミーシリンダ12a内に摺動自在に配設されたピストン12bと、ピストン12bを付勢するコイルスプリング12cとを備え、開閉弁13を介して出力液圧路D1に接続されている。このようなシミュレータ12は、前記分離弁11が遮断された状態にあり、かつ、開閉弁13が連通状態にあるとき、ブレーキ操作子Lの操作により出力液圧路D1に流出したブレーキ液の流入をピストン12bの空行程が許容して、ブレーキ操作子Lの操作に応じた操作反力をブレーキ操作子Lに付与するようになっている。つまり、ブレーキ操作子Lに操作力が付与されると、マスタシリンダCの圧力上昇に伴ってシミュレータ12のダミーシリンダ12aの液室における液圧が上昇し、ピストン12bは、液室が拡張する方向に、コイルスプリング12cが発する弾性力と液室内の液圧とが釣り合う位置まで変位するとともに、液室の拡張量に応じた量のブレーキ液が出力液圧路D1から液室へ流入し、ブレーキ操作子Lに、その流出量に応じた操作ストロークが発生する。これにより、ブレーキ操作子Lの操作感覚が確保されるとともに、この状態で前記圧力検出センサ1aによるブレーキ液圧が検出される。
開閉弁13は、常閉型の電磁弁であり、通常時に、図示しないエンジンが作動された状態で、出力液圧路D1とシミュレータ12との間を連通するように構成されている。また、後記する図示しないエンジンが作動していない状態等の時においては、出力液圧路D1とシミュレータ12との間を遮断するようになっている。開閉弁13には、チェック弁13aが並列に接続されている。このチェック弁13aは、シミュレータ12から出力液圧路D1へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、ブレーキ操作子Lからの入力が解除された場合に、開閉弁13を閉じた状態にしたときにおいても、シミュレータ12側から出力液圧路D1へのブレーキ液の流入を許容する。
モジュレータ部20は、リザーバ22、ブレーキ液貯留室としてのフリーピストン23、ポンプ24、ダンパ25、オリフィス25a、レギュレータR、吸入弁27、圧力検出センサ2aが設けられており、さらに、前輪ブレーキBおよび後輪ブレーキB(不図示)のそれぞれのポンプ24を駆動するための共通の電動モータ30を備えている。
なお、以下では、前記したシミュレータ部10の分離弁11を通じてレギュレータRに至るまでの油路を「出力液圧路D2」と称し、レギュレータRから車輪ブレーキBに至る油路を「車輪液圧路E」と称する。また、出力液圧路D2からポンプ24に至る油路を「吸入液圧路F」と称し、ポンプ24から車輪液圧路Eに至る油路を「吐出液圧路G」と称し、さらに、車輪液圧路Eからリザーバ22に至る油路を「開放路H」と称する。
モジュレータ部20は、前記したように、通常時、分離弁11で出力液圧路Dが遮断されてシミュレータ部10側と液路が分離された状態となっており、車輪ブレーキBがポンプ24の作動により供給されるブレーキ液圧により駆動されるようになっている。そのための構成として、シミュレータ部10の圧力検出センサ1aで検出されたブレーキ液圧の計測値に基づいたブレーキ制御を行うべく、車輪液圧路Eにブレーキ液圧を計測する圧力検出センサ2aが接続され、また、車輪ブレーキBにかかるブレーキ液圧を制御する制御弁手段Vを備えている。そして、モジュレータ部20側のポンプ24の作動制御は、図示しない制御装置により、例えば、圧力検出センサ2aの計測値がシミュレータ部10の圧力検出センサ1aの計測値と同じとなるように行われる。なお、ポンプ24の作動制御は、種々設定可能であり、車輪のスリップ状態等を考慮して、シミュレータ部10の圧力検出センサ1aの計測値よりも圧力検出センサ2aで検出される計測値が高くなるようにあるいはこれとは逆に低くなるように走行状況等に応じて適宜最適なブレーキングが行われるように設定することが可能である。また、圧力検出センサ2aの計測結果は、図示せぬ制御装置に随時取り込まれ、かかる制御装置によりポンプ24からブレーキ液圧が出力(ブレーキ液が流出)されているか否か、すなわち、ブレーキ操作子Lが操作されているか否かが判定され、さらに、圧力検出センサ2aで計測されたブレーキ液圧の大きさに基づいて、アンチロックブレーキ制御、トラクション制御などが行われる。
制御弁手段Vは、車輪液圧路Eを開放しつつ開放路Hを遮断する状態、車輪液圧路Eを遮断しつつ開放路Hを開放する状態および車輪液圧路Eを遮断しつつ開放路Hを遮断する状態を切り換える機能を有しており、入口弁28、出口弁29、チェック弁28aを備えて構成されている。
入口弁28は、車輪液圧路Eに設けられた常開型の電磁弁である。入口弁28は、通常時に開いていることで、ポンプ24から車輪ブレーキBへブレーキ液圧が伝達するのを許容している。また、入口弁28は、車輪がロックしそうになったときに図示せぬ制御装置により閉塞されることで、ポンプ24から車輪ブレーキBに伝達するブレーキ液圧を遮断する。
出口弁29は、車輪液圧路Eと開放路Hとの間に介設された常閉型の電磁弁である。出口弁29は、通常時に閉塞されているが、車輪がロックしそうになったときに図示せぬ制御装置により開放されることで、車輪ブレーキBに作用するブレーキ液圧をリザーバ22に逃がす。
チェック弁28aは、入口弁28に並列に接続されている。このチェック弁28aは、車輪ブレーキB側からレギュレータR側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、ブレーキ操作子Lからの入力が解除された場合に、入口弁28を閉じた状態にしたときにおいても、車輪ブレーキB側からレギュレータR側へのブレーキ液の流入を許容する。
リザーバ22は、開放路Hに設けられており、出口弁29が開放されることによって逃がされるブレーキ液圧を吸収する機能を有している。また、リザーバ22と吸入液圧路Fとの間には、リザーバ22側からポンプ24側へのブレーキ液の流入のみを許容するチェック弁22dが介設されている。さらに、リザーバ22とポンプ24との間には、リザーバ22側からポンプ24側へのブレーキ液の流入のみを許容するポンプ吸入弁24aが介設されている。また、ポンプ24とダンパ25との間には、ポンプ24側からダンパ25側へのブレーキ液の流出のみを許容するポンプ吐出弁24bが介設されている。
フリーピストン23は、ブレーキ液を貯留するものであり、吸入液圧路Fの吸入弁27とポンプ24との間に設けられている。このフリーピストン23は、両端を閉塞した円筒状のハウジング23aと、このハウジング23a内に摺動自在に配設されてブレーキ液貯留用の室を画成するピストン23bと、このピストン23bを付勢するコイルスプリング23cとを備えて構成されており、ピストン23bにより画成されたブレーキ液貯留用の室に、ポンプ24に吸引されるブレーキ液を貯留することができる。図1では、フリーピストン23にブレーキ液が貯留されている状態を模式的に示している。なお、フリーピストン23は、ポンプ24の停止時等に戻されてきたブレーキ液を貯留することのできる室を備えて構成されていればよく、形状、構成等は任意とすることができる。このようなフリーピストン23が吸入液圧路Fの吸入弁27とポンプ24との間に設けられていることにより、吸入液圧路Fを通じてポンプ24に吸入されるブレーキ液の容量が増大する。なお、フリーピストン23のコイルスプリング23cのばね定数は、リザーバ22のコイルスプリング22cのバネ定数よりも低くなるように設定されている。これにより、ポンプ24の停止時等に戻されてきたブレーキ液は、リザーバ22よりも先にフリーピストン23に貯留される。
ポンプ24は、出力液圧路D2に通じる吸入液圧路Fと車輪液圧路Eに通じる吐出液圧路Gとの間に介設されており、前記のように、フリーピストン23およびリザーバ22で貯留されているブレーキ液を吸入して吐出液圧路Gに吐出する機能を有している。ポンプ24の作動により、車輪液圧路Eに対してブレーキ液圧をかけることができる。また、後記するアンチロックブレーキ時に、リザーバ22によるブレーキ液の吸収によって減圧された出力液圧路D2や車輪液圧路Eの圧力状態が回復される。なお、ブレーキ操作子Lによるブレーキ操作終了後には、後記するカット弁26が車輪液圧路Eから出力液圧路D2へのブレーキ液の流入を許容し、かつ、後記する吸入弁27が吸入液圧路Fを開放した状態を維持することで、車輪液圧路Eに流入したブレーキ液が吸入液圧路Fを通じて後記するフリーピストン23に戻されるようになっている。
なお、ダンパ25およびオリフィス25aは、その協働作用によってポンプ24から吐出されたブレーキ液の圧力の脈動および後記するレギュレータRが作動することにより発生する脈動を減衰させている。
レギュレータRは、出力液圧路D2から車輪液圧路Eへのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換える機能と、出力液圧路D2から車輪液圧路Eへのブレーキ液の流入が遮断されているときに車輪液圧路Eおよび吐出液圧路Gのブレーキ液圧を設定値以下に調節する機能とを有しており、カット弁26、チェック弁26aおよびリリーフ弁26bを備えて構成されている。
カット弁26は、マスタシリンダCに通じる出力液圧路D2と車輪ブレーキBに通じる車輪液圧路Eとの間に介設された常開型の電磁弁であり、出力液圧路D2から車輪液圧路Eへのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換えるものである。カット弁26は、ポンプ24の作動時に伴って閉じるように図示しない制御装置により制御されるようになっており、ポンプ24の作動時に、ブレーキ液圧が吸入液圧路Fにかかるのを遮断して、ポンプ24からのブレーキ液圧が車輪液圧路Eに伝達するのを許容している。
チェック弁26aは、カット弁26に並列に接続されている。このチェック弁26aは、出力液圧路D2から車輪液圧路Eへのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、失陥等により、仮に、カット弁26が閉じられた状態でロックした場合でも、出力液圧路D2から車輪液圧路Eへのブレーキ液の流入を許容する。
リリーフ弁26bは、カット弁26に並列に接続されており、車輪液圧路Eおよび吐出液圧路Gのブレーキ液圧が設定値以上になるのに応じて開弁する。
吸入弁27は、吸入液圧路Fに設けられた常閉型の電磁弁であり、吸入液圧路Fを開放する状態および遮断する状態を切り換えるものである。吸入弁27は、ポンプ24の作動に伴って図示せぬ制御装置により開放(開弁)される。なお、吸入弁27は、ポンプ24の停止に伴って図示せぬ制御装置により遮断(閉弁)されることとなるが、その遮断動作は、ポンプ24の停止後、若干の遅れを伴って行われるようになっている。これにより、車輪液圧路Eからカット弁26を通じて戻されるブレーキ液が、吸入液圧路Fを通じてフリーピストン23に確実に戻され、またリザーバ22内のブレーキ液は、フリーピストン23や吸入液圧路F、ポンプ24を経由してマスタシリンダCのブレーキ液タンク室T側へ戻る。なお、このように若干の遅れをもって作動する吸入弁27の遮断動作は、ばね等を用いて機械的に行ってもよいし、遅延回路等を利用して行うようにしてもよい。
次に、車両用ブレーキ液圧制御装置1の動作を、図1乃至図4を参照して詳細に説明する。なお、図2乃至図4においても、簡単のため、前輪のブレーキ系統のみを図示しているが、後輪のブレーキ系統の場合も同様である。
図示しないエンジンを作動させると、図示しない制御装置により、図2に示すように、シミュレータ部10の分離弁11が閉弁されて、出力液圧路D1と出力液圧路D2とが遮断された状態にされる。また、開閉弁13が開弁されて、出力液圧路D1とシミュレータ12との間が連通された状態にされる。つまり、シミュレータ部10とモジュレータ部20との液路(出力液圧路D)が分離弁11により遮断されて分離された状態にされ、また、ブレーキ操作子Lの操作によるブレーキ液圧がシミュレータ12に作用する状態にされる。一方、モジュレータ部20側においては、出力液圧路D2が遮断された状態にされることで、車輪ブレーキBにマスタシリンダCからのブレーキ液圧が直接かからない状態にされる。したがって、ブレーキ操作子Lの操作力に起因して発生したブレーキ液圧は、そのままシミュレータ12にかかり、圧力検出センサ1aによりブレーキ液圧が計測される。
(通常時)
車輪がロックする可能性のない通常のブレーキ時(通常時)において、ブレーキ操作子Lを操作すると、圧力検出センサ1aによりそのことが計測され、図示しない制御装置によりモジュレータ部20側の電動モータ30が駆動されてポンプ24が作動する。これとともに、図示しない制御装置により、カット弁26が閉弁されるとともに、吸入弁27が開弁された状態となる。ポンプ24の作動に伴って、ポンプ24の吸入側は負圧状態となるので、フリーピストン23(リザーバ22にもブレーキ液があるときにはフリーピストン23およびリザーバ22)に貯留されていたブレーキ液はフリーピストン23から吸い出されるようにして、ポンプ24に吸引される。ポンプ24により吸引されたブレーキ液は、吐出液圧路Gを通じて開弁状態にある入口弁28から車輪液圧路Eに流れ、車輪ブレーキBに対して作用する。このとき、圧力検出センサ2aにより、車輪液圧路Eのブレーキ液圧が計測され、その計測値が図示しない制御装置に随時取り込まれる。そして、かかる制御装置により、車輪ブレーキBにかかるブレーキ液圧が所定の液圧(例えば、圧力検出センサ1aと同等の液圧)となったか否かが判定され、所定の液圧に至るまで、ポンプ24が作動制御される。
その後、図示しない制御装置により、車輪ブレーキBにかかるブレーキ液圧が所定の液圧となったことが判定されると、ポンプ24が停止される。その後、ブレーキ操作子Lが戻され、ブレーキがオフにされると、カット弁26が開弁された後、若干の遅れをもって吸入弁27が閉弁される。これにより、車輪液圧路E、出力液圧路D2および吸入液圧路Fが連通した状態となり、車輪液圧路Eからカット弁26、出力液圧路Dを通じて車輪液圧路Eよりも低圧側となっている吸入液圧路Fにブレーキ液が戻される。そして、吸入液圧路Fに戻されたブレーキ液は、フリーピストン23に再び貯留され、次にポンプ24が作動したときにポンプ24に供給されるブレーキ液として備えられる。
(アンチロックブレーキ制御)
ブレーキ操作子Lを操作している最中に、車輪がロック状態に入りそうになると、図示せぬ制御装置によりアンチロックブレーキ制御が開始される。ここで、アンチロックブレーキ制御とは、ロック状態に入りそうな車輪の車輪ブレーキに対応する制御弁手段Vを制御して、車輪ブレーキBに作用するブレーキ液圧を減圧、増圧あるいは一定に保持することをいう。なお、アンチロックブレーキ制御時においても、図3に示すように、レギュレータRは出力液圧路D2から車輪液圧路Eへのブレーキ液の流入を遮断する状態にあり、吸入弁27は吸入液圧路Fを連通する状態にある。
車輪ブレーキBに作用するブレーキ液圧を減圧する場合には、図3に示すように、制御弁手段Vにより車輪液圧路Eが遮断され、開放路Hが開放される。つまり、図示せぬ制御装置により入口弁28を励磁して閉塞(閉弁)状態にするとともに、出口弁29を励磁して開放(開弁)状態にする。このようにすると、車輪ブレーキBに通じる車輪液圧路Eのブレーキ液が開放路Hを通ってリザーバ22に流入し、その結果、車輪ブレーキBに作用していたブレーキ液圧が減圧される。
車輪ブレーキBに作用するブレーキ液圧を一定に保持する場合は、図4に示すように、制御弁手段Vにより車輪液圧路Eおよび開放路Hがそれぞれ遮断される。つまり、図示せぬ制御装置により入口弁28を励磁して閉塞(閉弁)状態にするとともに、出口弁29を消磁して閉塞(閉弁)状態にする。このようにすると、車輪ブレーキB、入口弁28および出口弁29で閉じられた油路内にブレーキ液が閉じ込められることになり、その結果、車輪ブレーキBに作用しているブレーキ液圧が一定に保持される。
車輪ブレーキBに作用するブレーキ液圧を増圧する場合は、制御弁手段Vにより車輪液圧路Eが解放され、開放路Hが遮断される。つまり、図示せぬ制御装置により入口弁28を消磁して開放(開弁)状態にするとともに、出口弁29を消磁して閉塞(閉弁)状態にする(図1参照)。このようにすると、ポンプ24の作動により吐出液圧路Gに流出したブレーキ液が入口弁28を通じて車輪液圧路Eに作用し、その結果、車輪ブレーキBに作用するブレーキ液圧が増圧される。
なお、アンチロックブレーキ制御中は、電動モータ30が連続して駆動され、これに伴ってポンプ24が作動する。そして、開放路Hを通じて吸入液圧路Fに戻されたブレーキ液は、ポンプ24により再び吐出液圧路Gを介して車輪液圧路Eに還流される。また、ポンプ24が作動することにより吐出液圧路G等に発生する脈動は、ダンパ25およびオリフィス25aの協働作用によって吸収・抑制されるので、ブレーキ液のスムーズな還流が実現される。
(エンジンが作動していない状態等の時)
図示しないエンジンが作動していない状態等の時には、分離弁11をはじめとして全ての電磁弁が消磁された状態となるようにされる。このことを図1を参照して説明すると、開閉弁13が出力液圧路D1とシミュレータ12とを遮断する状態にあり、分離弁11が出力液圧路Dを連通する状態にあり、レギュレータRが出力液圧路D2から車輪液圧路Eへのブレーキ液の流入を許容する状態にあり、吸入弁27が吸入液圧路Fを遮断する状態にあり、さらに、制御弁手段Vが車輪液圧路Eを開放しつつ開放路Hを遮断する状態にある。つまり、分離弁11とレギュレータRのカット弁26と制御弁手段Vの入口弁28とが開放(開弁)状態にあり、開閉弁13と吸入弁27と制御弁手段Vの出口弁29とが閉塞(閉弁)状態にある。したがって、ブレーキ操作子Lの操作力に起因して発生したブレーキ液圧は、そのまま車輪ブレーキBに作用するようになり、ブレーキ操作子Lの操作力による車輪ブレーキBの制動が可能となる。
(ブレーキ操作子の非操作時におけるブレーキ制御)
ブレーキ操作子Lの非操作時においては、車両の状態に応じて、図示せぬ制御装置により、トラクション制御が開始される。
ブレーキ操作子Lの非操作時において車輪を制動する場合は、図2に示すように、レギュレータRにより出力液圧路Dから車輪液圧路Eへのブレーキ液の流入が遮断されるとともに、吸入弁27により吸入液圧路Fが解放され、さらに、制御弁手段Vにより車輪ブレーキBに通じる車輪液圧路Eが開放され、かかる状態においてポンプ24が作動させられる。つまり、図示せぬ制御装置によりカット弁26を励磁して閉塞(閉弁)状態にするとともに、吸入弁27を励磁して開放(開弁)状態にし、さらに、制御弁手段Vにおいて入口弁28を消磁して開放(開弁)状態にし、かかる状態において、ポンプ24を作動させるべく電動モータ30を駆動させる。このようにすると、主としてフリーピストン23に貯留されているブレーキ液がポンプ24により吐出液圧路Gに吐出され、さらに、カット弁26が閉塞状態にされ、かつ、車輪ブレーキBに通じる入口弁28が開放状態にされているが故に、吐出液圧路Gに供給されたブレーキ液が車輪ブレーキBに通じる車輪液圧路Eに流入し、その結果として、車輪ブレーキBにブレーキ液圧が作用し、車輪が制動されることになる。
このとき、フリーピストン23に貯留されているブレーキ液がポンプ24の作動によりポンプ24に直接的に吸入されることとなるので、ポンプ24の始動時であってもより安定的にブレーキ液を車輪液圧路Eに供給することが可能となる。
なお、ブレーキ操作子Lの非操作時におけるブレーキ制御等により、車輪液圧路Eおよび吐出液圧路Gのブレーキ液圧が設定値以上になった場合には、リリーフ弁26bの働きにより車輪液圧路Eおよび吐出液圧路G内のブレーキ液が出力液圧路D2に逃がされ、その結果として、車輪ブレーキBに過剰なブレーキ液圧が作用することが回避される。
また、レギュレータRが作動することによって吐出液圧路G等に発生する脈動は、ダンパ25およびオリフィス25aの協働作用によって吸収され抑制されるので、当該脈動に起因する作動音も小さくなる。
以上説明した本実施の形態の車両用ブレーキ液圧制御装置1によれば、ブレーキ液貯留室となるフリーピストン23が、ポンプ24の吸入側において、吸入弁27の下流側であるポンプ24と吸入弁27との間に設けられているので、ブレーキ液吸入時の抵抗となる吸入弁27を介さずにブレーキ液をポンプ24に吸入することができる。これにより、ポンプ24が作動されると、フリーピストン23に貯留されたブレーキ液は、吸入液圧路Fを通じてポンプ24に直接的に吸入されるようになり、ポンプ24に対するブレーキ液のスムーズな吸入が実現される。したがって、ポンプ24へのブレーキ液の吸入効率が向上するという効果が得られる。
また、このように、ポンプ24へ吸入されるブレーキ液の吸入効率が向上するので、車両用ブレーキ液圧制御装置1による加圧制御時に、車輪ブレーキB側に通じる吐出液圧路Gにブレーキ液がスムーズに流出するようになり、ブレーキ液を加圧制御する際の性能の向上を図ることができる。このことは、アンチロックブレーキ制御を含むブレーキ性能を最大限発揮させることに著しく効果を得るものである。
さらに、フリーピストン23は、ポンプ24の停止時に、ブレーキ液が流入して容積が増大され、ポンプ24の作動時にブレーキ液が流出して容積が減少される構成となっているので、簡易な構成でありながらブレーキ液圧の制御精度を向上することができる。また、フリーピストン23でブレーキ液貯留室を構成することにより、密閉された環境下でブレーキ液を貯留することができるので、外気温の影響等による粘性の変化も生じ難いという利点も得られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されることなく適宜変形して実施することが可能である。
図5,図6に参考例を示す。図5は参考例に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を示すブレーキ液圧回路図である。
図5に示すように、この参考例の車両用ブレーキ液圧制御装置1Aは、ブレーキ液貯留室がリザーバ40と兼用されてなるように構成されている。リザーバ40は、上部が閉塞された容器から構成され、吸入液圧路Fの吸入弁27とポンプ24との間に設けられて、ポンプ24に吸引される所定の容量のブレーキ液を貯留するものである。このようにリザーバ40は、吸入液圧路Fの吸入弁27とポンプ24との間に設けられているので、リザーバ40には、ポンプ24の停止時等に戻されてきたブレーキ液が貯留されるとともに、アンチロックブレーキ制御時に、開放路Hを通じて戻されたブレーキ液が貯留される。なお、リザーバ40と吸入液圧路Fとの間には、リザーバ40側からポンプ24側へのブレーキ液の流入のみを許容するチェック弁40aが介設されている。
このようなリザーバ40を設けた車両用ブレーキ液圧制御装置1Aによれば、リザーバ40がポンプ24に吸引されるブレーキ液を貯留するためのブレーキ液貯留室を兼ねた構成となっているので、ブレーキ液貯留室をブレーキ液圧回路中に別途設ける必要が無くなり、部品点数の削減によるコストの低減およびブレーキ液圧回路の簡素化を図ることができる。
また、図6は参考例に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を示すブレーキ液圧回路図である。同図に示すように、この参考例の車両用ブレーキ液圧制御装置1Bは、ブレーキ液貯留室が、マスタシリンダCに導入されるブレーキ液を貯留するためのブレーキ液タンク室Tと兼用されてなるように構成されている。そして、ブレーキ液タンク室Tのブレーキ液をポンプ24に吸入するための構成として、ブレーキ液タンク室Tと、吸入弁27とポンプ24との間の吸入液圧路Fとが、ブレーキ液供給路Jで接続されている。これにより、ポンプ24の作動時には、ブレーキ液タンク室Tからブレーキ液供給路Jを通じて、ポンプ24の吸入側にブレーキ液が直接的に供給されるようになり、ポンプ24にブレーキ液がスムーズに吸入される。なお、ブレーキ液供給路Jと吸入液圧路Fとの間には、ブレーキ液供給路J側からポンプ24側へのブレーキ液の流入のみを許容するチェック弁J1が介設されている。
このような車両用ブレーキ液圧制御装置1Bによれば、ブレーキ液タンク室Tがブレーキ液貯留室を兼ねた構成となっているので、ブレーキ液貯留室をブレーキ液圧回路中に別途設ける必要が無くなり、部品点数の削減によるコストの低減およびブレーキ液圧回路の簡素化を図ることができる。特に、モジュレータ部20側からブレーキ液貯留室を削除することができるので、モジュレータ部20側のブレーキ液圧回路が簡素化され、小型化に寄与する車両用ブレーキ液圧制御装置1Bが得られる。
本発明の一実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を示すブレーキ液圧回路図である。 通常ブレーキ時における車両用ブレーキ液圧制御装置の状態を示すブレーキ液圧回路図である。 アンチロックブレーキ制御時における車両用ブレーキ液圧制御装置の状態を示すブレーキ液圧回路図であって、車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧を減圧する場合を示す図である。 同じく車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧を一定に保持する場合を示す図である。 参考例に係る車両用ブレーキ液圧制御装置のブレーキ液圧回路図である。 同じく、参考例に係る車両用ブレーキ液圧制御装置のブレーキ液圧回路図である。
符号の説明
1 車両用ブレーキ液圧制御装置
1a,2a 圧力検出センサ
10 シミュレータ部
11 分離弁
12 シミュレータ
12a ダミーシリンダ
12b ピストン
12c コイルスプリング
13 開閉弁
20 モジュレータ部
22 リザーバ
23 フリーピストン(ブレーキ液貯留室)
24 ポンプ
26 カット弁
27 吸入弁
28 入口弁
29 出口弁
30 電動モータ
40 リザーバ
B 車輪ブレーキ
C マスタシリンダ
D 出力液圧路
E 車輪液圧路
F 吸入液圧路
G 吐出液圧路
H 開放路
J ブレーキ液供給路
L ブレーキ操作子
R レギュレータ
T ブレーキ液タンク室
V 制御弁手段

Claims (2)

  1. マスタシリンダから車輪ブレーキ側に通じる出力液圧路が分離弁により連通あるいは遮断され、この分離弁の連通あるいは遮断のいずれの状態においても、前記車輪ブレーキ側においてブレーキ液の液圧による前記車輪ブレーキの制動動作が可能な車両用ブレーキ液圧制御装置であって、
    前記出力液圧路の前記マスタシリンダと前記分離弁との間に接続され、ブレーキ操作子の操作に応じた操作反力を前記ブレーキ操作子に付与するダミーシリンダを有するシミュレータと、
    このシミュレータにかかるブレーキ液の液圧を検出する検出手段と、
    前記出力液圧路と前記車輪ブレーキに通じる車輪液圧路との間に介設され、前記出力液圧路から前記車輪液圧路へのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換えるカット弁と、
    前記出力液圧路に通じる吸入液圧路と前記車輪液圧路に通じる吐出液圧路との間に介設され、前記検出手段により検出された液圧の大きさに基づいて作動するポンプと、
    前記吸入液圧路を開放する状態および遮断する状態を切り換える吸入弁と、
    前記車輪液圧路から前記ポンプに通じる開放路に設けられ、ブレーキ液を一時的に貯留するリザーバと
    前記吸入液圧路設けられ
    前記ポンプの停止時に前記車輪液圧路から前記吸入液圧路を通じてブレーキ液が流入し、前記ポンプの作動時に前記吸入液圧路にブレーキ液を流出するブレーキ液貯留室と、を備え、
    前記ブレーキ液貯留室は、前記ポンプの停止時に、ブレーキ液が流入して容積が増大され、前記ポンプの作動時にブレーキ液が流出して容積が減少されるフリーピストンからなり、
    前記フリーピストンは、ブレーキ液貯溜用の室と、この室の容積が増大される方向にピストンを付勢するコイルスプリングとを有することを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
  2. 前記吸入弁は、前記ポンプの停止後、遅れを伴って閉弁し、前記車輪液圧路から前記吸入液圧路を通じてブレーキ液が前記ブレーキ液貯留室に流入されることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
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