JP7037959B2 - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1に記載のブレーキ液圧制御装置では、ホイールシリンダに作用する作動液の液圧を減圧する際、該ホイールシリンダから逃がされる作動液が上流側に設けられたリザーバタンクに直接戻されるように構成されている。
また、キャビテーションの影響を低減するために、リザーバタンクを大きく形成したり、ブレーキ液圧制御装置の内部構造(液路構成)を複雑に構成したりしなくても、キャビテーションの抑制が可能となる。
第一ピストン11と第二ピストン12との間には第二圧力室16bが形成されている。また、第二圧力室16bにはコイルばねである第二弾性部材17bが介設されている。
なお、シリンダ穴10aの内周面には、複数のカップシール10c,10cが装着されている。
出力ポート18aには第一液圧路2aが接続され、出力ポート18bには第二液圧路2bが接続されている。第一液圧路2aおよび第二液圧路2bは、下流側の制御弁手段30に接続されている。
また、マスタシリンダ10には、第二ピストン12のストロークを検出するストロークセンサSTが組み付けられている。
液圧室26は、共通液圧路4および第一連通路5aを介して第一液圧路2aに通じるとともに、共通液圧路4および第二連通路5bを介して第二液圧路2bに通じている。
回転部24cの内側には、駆動伝達部25が備わる。駆動伝達部25は、電動モータ24の回転駆動力を直線方向の軸力に変換するものである。駆動伝達部25は、ピストン22に当接しているロッド25aと、ロッド25aと回転部24cとの間に配置された複数のボール25bと、を備えている。ロッド25aの外周面には、螺旋状のねじ溝が形成されており、このねじ溝には複数のボール25bが転動自在に収容されている。回転部24cは、複数のボール25bに螺合されている。このように、回転部24cとロッド25aとの間にはボールねじ機構が設けられている。
ロッド25aがピストン22側に移動したときには、ピストン22がロッド25aからの入力を受けてシリンダ穴21内を進動(加圧方向に移動)し、液圧室26内のブレーキ液が加圧される。また、ロッド25aがピストン22とは反対側に移動したときには、弾性部材23の付勢力によってピストン22がシリンダ穴21内を退動(減圧方向に移動)し、液圧室26内のブレーキ液が減圧される。
なお、以下では、制御弁手段30において、第一液圧路2aに接続された系統を「第一液圧系統300a」と称し、第二液圧路2bに接続された系統を「第二液圧系統300b」と称する。
二つの第一液圧路2aおよび第二液圧路2bは、いずれもマスタシリンダ10のシリンダ穴10aを起点とする液圧路である。
第一液圧路2aは、マスタシリンダ10の第一圧力室16aに通じている。一方、第二液圧路2bは、マスタシリンダ10の第二圧力室16bに通じている。第一液圧路2aは、下流側の車輪ブレーキFL,RRに通じている。また、第二液圧路2bは、下流側の車輪ブレーキRL,FRに通じている。
第一圧力センサ6は、マスタシリンダ10と第一切替弁51との間の第一液圧路2aに配置されている。第一圧力センサ6は、マスタシリンダ10で発生した液圧を検知する。
第二圧力センサ7は、共通液圧路4に配置されている。第二圧力センサ7は、スレーブシリンダ20で発生した液圧を検知する。
メインタンク80は、リザーバタンク15(基体1)とは別体とされた別体型タンクとして構成されている。メインタンク80は、図示しない取付フランジや取付フックを介して前記したブラケットに固定され、エンジンルーム内の設置スペースに配置される。メインタンク80は、エンジンルーム内においてリザーバタンク15よりも鉛直方向上側に配置されている。
一方、作動液戻り口85は、配管H2を介して基体1の戻りポート1aに接続されている。配管H2は、ゴムホースからなる。配管H2は、特許請求の範囲における「第二接続路」に相当する。
(通常のブレーキ制御)
図1に示すように、ブレーキ液圧制御装置では、ブレーキペダルPが操作されたことをストロークセンサSTが検知すると、第一切替弁51および第二切替弁52が励磁されて、前記した第二のポジションに移動する。この移動によって第一液圧路2aの下流側(車輪ブレーキ側)と第一連通路5aとが通じるとともに、第二切替弁52によって第二液圧路2bの下流側と第二連通路5bとが通じる。つまり、マスタシリンダ10とホイールシリンダWとが遮断された状態(非連通状態)になるとともに、スレーブシリンダ20がホイールシリンダWと連通した状態になる。
電子制御装置70は、ストロークセンサSTの検出値に基づいてブレーキペダルPの操作量に応じた液圧に昇圧させる。
ホイールシリンダWに作用しているブレーキ液を減圧する減圧制御は、アンチロックブレーキ作動時に行われる制御である。具体的に、減圧制御は、入口弁31を閉じて出口弁32を開くことで行われる。減圧制御時には、制御弁手段30に備わる出口弁32を介して該ホイールシリンダWから高液圧のブレーキ液が逃される。そして、ホイールシリンダWから逃された高液圧のブレーキ液は、戻り液路9bに流入し、戻り液路9bから戻しポート1aに接続された配管H2、作動液戻り口85を通じてメインタンク80内に戻される。
これにより、作動液補給口84から供給されるブレーキ液に気泡Aが混入するのを好適に抑制することができる。
また、キャビテーションの影響を低減するために、リザーバタンク15を大きく形成したり、ブレーキ液圧制御装置の内部構造(液路構成)を複雑に構成したりしなくても、キャビテーションの抑制が可能となる。
9b 戻り液路
10 マスタシリンダ
15 リザーバタンク
20 スレーブシリンダ
30 制御弁手段
80 メインタンク
H1 配管(第一接続路)
H2 配管(第二接続路)
P ブレーキペダル(ブレーキ操作子)
V 制御弁手段
W ホイールシリンダ
Claims (4)
- 作動液を貯溜するリザーバタンクと、
前記リザーバタンクに接続され、ブレーキ操作子の操作によって作動液の液圧を発生させるマスタシリンダと、
前記ブレーキ操作子の操作量に応じて駆動する電動アクチュエータによって作動液の液圧を発生させるスレーブシリンダと、
ホイールシリンダに作用する作動液の液圧を制御する制御弁手段と、
を備えるブレーキ液圧制御装置であって、
前記リザーバタンクと別体のメインタンクを備え、
前記ホイールシリンダに作用する作動液の液圧の減圧制御時に、前記制御弁手段を通じて前記ホイールシリンダから逃がされる作動液が流入する戻り液路と、
前記メインタンクと前記リザーバタンクとを接続する第一接続路と、
前記戻り液路と前記メインタンクとを接続する第二接続路と、
を備え、
前記メインタンクにおける前記第二接続路の接続口は、前記第一接続路の接続口よりも鉛直方向上側に配置されていることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。 - 前記第一接続路および前記第二接続路は、ゴムホースからなることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ液圧制御装置。
- 前記メインタンクは、前記リザーバタンクよりも鉛直方向上側に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブレーキ液圧制御装置。
- 前記スレーブシリンダには、前記第一接続路を介して前記メインタンクから前記リザーバタンクに供給される作動液が流入することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のブレーキ液圧制御装置。
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