JP2015013496A - ヘミング接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚みの増加を抑制しつつ、ズレを抑制することができるヘミング接合構造を得る。【解決手段】アウタパネル30の折返部34には、の突出部28に対応する位置に孔が穿孔されて係合部としての孔部36が形成されている。孔部36は、突出部28を挿入可能な大きさとされており、孔部36内に突出部28が配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、ヘミング接合構造に関する。
従来、2枚の板部材を接合する際に、線膨張率の違いによるズレを防止するため、種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1、2においては、アウタパネルとインナパネルとをボルトで固定して拘束し、ズレを防止する技術が提案されている。
特開平7−81418公報 特開平7−17255公報
しかしながら、特許文献1、2では、ボルトを用いているので、部品点数が増え構成も複雑化する。
本発明は、上記事実を考慮してなされたものであり、簡易な構成でズレを抑制することができるヘミング接合構造を得ることが目的である。
本発明の請求項1に係るヘミング接合構造は、第1板面、該第1板面の裏側に形成された第2板面、及び、前記第1板面と前記第2板面の端部間に形成された板端面を有する第1板部材と、前記第1板部材の前記第1板面と接合された接合本体部、及び、前記接合本体部から延出して前記板端面を覆い前記第2板面側へ折り返され前記第2板面と接合された折返部、を有する、第2板部材と、前記第2板面及び前記折返部の一方に形成され、前記第2板面及び前記折返部の他方へ突出する突出部と、前記第2板面及び前記折返部の他方に形成され、前記突出部と係り合って第1板部材と第2板部材の板面に沿った相対移動を阻止する係合部と、を備えている。
請求項1に係るヘミング接合構造では、第2板部材の折返部に形成された係合部が第1板部材の第2板面に形成された突出部と係り合うか、又は、第1板部材の第2板面に形成された係合部が第2板部材の折返部に形成された突出部と係り合う。そして、第1板部材と第2板部材の板面に沿った相対移動が阻止される。したがって、接合後における、第1板部材と第2板部材の間のずれを抑制することができる。また、ボルト等の別部材を用いないので、簡易な構成でズレを抑制することができる。
本発明の請求項2に係るヘミング接合構造は、前記係合部が、前記突出部を挿入可能な孔が形成された孔部である、ことを特徴とする。
請求項2に係るヘミング接合構造によれば、第1板部材と第2板部材の板面に沿った相対移動は、孔部へ挿入された突出部を孔部の内壁に当接させることにより、阻止することができる。
本発明の請求項3に係るヘミング接合構造は、前記孔部が、前記第2板部材側に形成されている、ことを特徴とする。
請求項3に係るヘミング接合構造によれば、第2板部材に孔を開けることにより、容易に第2板部材の製造を行うことができる。
本発明の請求項4に係るヘミング接合構造は、前記第1板部材側に前記突出部が形成され、前記第2板部材の前記折返部に前記突出部に沿って前記第2部材側が凹状となる凹部が形成されている、ことを特徴とする。
請求項4に係るヘミング接合構造によれば、第2板部材の折返部を折り返して、第1板部材との間で加締め処理することにより、容易に凹部を形成しつつ第1板部材と第2板部材とを接合することができる。
本発明の請求項5に係るヘミング接合構造は、前記係合部に、樹脂材が充填されている、ことを特徴とする。
請求項5に係るヘミング接合構造によれば、突出部が樹脂材により係合部に固定され、第1板部材と第2板部材をより強固に接合することができる。
本発明の請求項6に係るヘミング接合構造は、前記第1板部材が樹脂製である、ことを特徴とする、
請求項6に係るヘミング接合構造では、第1板部材が樹脂製であるため、第2板部材との線膨張差が大きくなり、第1板部材と第2板部材とのズレが生じやすくなるので、ズレの抑制効果を有する本発明を、効果的に適用することができる。
請求項1に記載の本発明に係るヘミング接合構造によれば、接合後における、第1板部材と第2板部材の間のズレを抑制することができる。
請求項2に記載の本発明に係るヘミング接合構造によれば、係合部を孔部で形成することにより、簡易な構成で第1板部材と第2板部材とのズレを抑制することができる。
請求項3に記載の本発明に係るヘミング接合構造によれば、容易に第2板部材の製造を行うことができる。
請求項4に記載の本発明に係るヘミング接合構造によれば、容易に凹部を形成しつつ第1板部材と第2板部材とを接合することができる。
請求項5に記載の本発明に係るヘミング接合構造によれば、第1板部材と第2板部材とのズレを、より確実に抑制することができる。
請求項6に記載の本発明に係るヘミング接合構造によれば、ズレの防止効果を有する本発明を、効果的に適用することができる
(A)は、本発明の第1実施形態に係るヘミング接合構造の適用される構造が適用された車両用のフロントサイドドアを概略的に示す側面図であり、(B)は、(A)のB−B線断面図である。 本発明の第1実施形態に係るヘミング接合構造を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係るヘミング接合構造を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るヘミング接合構造を示す断面図である。 本発明の第2実施形態の変形例に係るヘミング接合構造を示す断面図である。 本発明の第2実施形態の他の変形例に係るヘミング接合構造を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るヘミング接合構造を示す断面図である。 本発明の第3実施形態の変形例に係るヘミング接合構造を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係るヘミング接合構造を示す断面図である。 本発明の第4実施形態の変形例に係るヘミング接合構造を示す断面図である。 本発明の第5実施形態に係るヘミング接合構造を示す断面図である。 本発明の第5実施形態の変形例に係るヘミング接合構造を示す断面図である。 本発明の第6実施形態に係るヘミング接合構造を示す断面図である。 本発明の第6実施形態の変形例に係るヘミング接合構造を示す断面図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係るヘミング接合構造について図1〜図2を用いて説明する。図1(A)には、本実施形態に係るヘミング接合構造が適用された車両のフロントサイドドア10が示されている。図1(B)には、本実施形態に係るヘミング接合構造11が図1(A)のB−B線断面図にて示されている。また、図2には、本実施形態に係るヘミング接合構造11が斜視図にて示されている。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印IN、及び矢印OUTは、それぞれヘミング接合構造11が適用された自動車の前方向(進行方向)、上方向、車幅方向の内側、及び外側を示している。
図1(A)に示されるように、本実施形態に係るヘミング接合構造が適用されたフロントサイドドア10は、第2板部材としてのアウタパネル30を備えている。アウタパネル30は、フロントサイドドア10の外板を構成している。図1(B)に示されるように、アウタパネル30の車両幅方向内側には、第1板部材としてのインナパネル20が配置されている。インナパネル20は、外縁がアウタパネル30とヘミング接合されており、本発明のヘミング接合構造11が構成されている。
図1(B)及び図2に示されるように、インナパネル20は、第1板面22、第2板面24、及び板端面26を有している。第1板面22は、車幅方向外側(OUT)を向くように配置されている。第2板面24は、第1板面22の裏側に形成され、車幅方向内側(IN)を向くように配置されている。板端面26は、インナパネル20の板厚方向の端面であり、第1板面22と第2板面24の端部間に形成されている。インナパネル20の第2板面24には、板端面26から離れた位置に突出部28が形成されている。突出部28は、直方体状であり、第2板面24からアウタパネル30の後述する折返部34へ向かって突出されている。突出部28は、インナパネル20の端辺に沿って複数形成されている。インナパネル20は、熱可塑性樹脂である熱可塑性CFRP(炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastic))で形成されている。突出部28は、インナパネル20を製造する際に一体的に形成してもよいし、熱可塑性樹脂片を溶着により接着して形成してもよい。
アウタパネル30は、外縁部に接合本体部32及び折返部34を有している。接合本体部32及び折返部34の間に、インナパネル20の端部が挟み込まれている。接合本体部32は、インナパネル20の第1板面22と接合されている。折返部34は、接合本体部32から延出してインナパネル20の板端面26を覆い、第2板面24側へ折り返されている。アウタパネル30の折返部34は、インナパネル20の第2板面24と接合されている。折返部34には、前述の突出部28に対応する位置に孔が穿孔されて係合部としての孔部36が形成されている。孔部36は、突出部28を挿入可能な大きさとされており、孔部36内に突出部28が配置されている。突出部28の高さは、アウタパネル30の厚みと略同一またはそれ以上とされている。アウタパネル30は、金属板で形成されており、線膨張率は、インナパネル20よりも大きくなっている。
アウタパネル30とインナパネル20とを接合する際には、アウタパネル30とインナパネル20を対向配置する。そして、ヘミング加工により、アウタパネル30の折返部34を折り返して突出部28を孔部36へ挿入し、接合本体部32と折返部34でインナパネル20の外縁部を挟み込んでプレスする。
本実施形態のヘミング接合構造11では、アウタパネル30とインナパネル20の板面(第2板面24)に沿った相対移動は、突出部28が孔部36の内壁に当接されることにより阻止される。したがって、ヘミング接合部分におけるアウタパネル30とインナパネル20のズレを抑制することができる。特に、本実施形態では、線膨張率の異なるアウタパネル30とインナパネル20を用いているので、ヘミング接合した後に、塗装などの高温処理を行っても、両者間のズレを抑制することができる。
また、本実施形態のヘミング接合構造11では、ボルト等の別部材を用いることなく、簡易な構成でズレを抑制することができる。
なお、本実施形態では、インナパネル20を熱可塑性CFRPで形成した例について説明したが、インナパネル20は必ずしも熱可塑性CFRPで形成されている必要はない。他の熱可塑性樹脂や金属、また、熱硬化性樹脂やその他の材料で形成されていてもよい。本実施形態のように、インナパネル20が熱可塑性CFRPで形成されている場合には、アウタパネル30との線膨張差が大きくなることから、ズレの抑制効果を有する本発明を効果的に適用することができる。
また、アウタパネル30とインナパネル20を、各々線膨張率の異なる材料で形成したが、必ずしも各々線膨張率の異なる材料で形成する必要はない。アウタパネル30とインナパネル20の線膨張率が同じであっても、物理的力が作用するなどの要因によるズレを抑制することができる。本実施形態のように、各々線膨張率の異なる材料で形成した場合には、線膨張率の違いに起因するズレを抑制することができる。
また、本実施形態では、インナパネル20の突出部28を直方体状としが、突出部28の形状は、他の形状、例えば、円柱状、立方体、楕円柱状などであってもよい。
また、本実施形態では、インナパネル20の突出部28を板端面26から離れた位置に形成したが、図3に示されるように、突出部28をインナパネル20の端辺に形成してもよい。この場合には、折返部34の孔部36はインナパネル20の端辺に形成された突出部28に対応した位置に形成される。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るヘミング接合構造について図4を用いて説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して示し、その詳細な説明については省略する。
本実施形態のヘミング接合構造12は、孔部36に樹脂材38が充填されている点が第1実施形態と異なり、その他の構成は第1実施形態と同様である。
図4に示されるように、孔部36には、樹脂材38が充填されている。樹脂材38は、表面が孔部36から外側(折返部34を挟んでインナパネル20と逆側)へ盛り上がるように孔部36に充填され、突出部28が樹脂材38を介して孔部36内で固定されている。樹脂材38としては、インナパネル20と同一材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
アウタパネル30とインナパネル20との接合は、第1実施形態と同様に行った後、孔部36へ溶融状態の樹脂材38を供給し、その後、固化することにより行うことができる。
本実施形態のヘミング接合構造12によれば、突出部28が孔部36に固定されるので、インナパネル20とアウタパネル30の板面に沿ったズレをより確実に防止または抑制することができる。また、インナパネル20とアウタパネル30とを、より強固に接合することができる。
なお、本実施形態では、孔部36へ溶融状態の樹脂材38を供給したが、突出部28を熱溶融させることにより、孔部36を樹脂材で充填してもよい。この場合には、突出部28を熱溶融させて得られる樹脂材の量で孔部36を充填できるように、突出部28のボリュームを設定する。
また、本実施形態においても、第1実施形態の図3に示される、インナパネル20の端辺に突出部28が形成されたヘミング接合構造において、樹脂材38を用いた構造にすることができる。この場合には、図5に示されるように、孔部36だけでなく、板端面26と折返部34の先端との間に形成される空間にも、樹脂材38が充填される。
また、本実施形態では、ヘミング加工前にインナパネル20へ突出部28を形成したが、必ずしもヘミング加工前に突出部28を形成しなくてもよい。図6に示されるように、ヘミング加工後に孔部36へ溶融樹脂材を供給することにより、インナパネル20の第2板面24から突出する固定突出部29を形成することもできる。この場合には、インナパネル20の孔部36に対応する位置に、予め凹部23を形成しておき、この凹部23へも溶融樹脂材を供給することが、固定突出部29の強度を高める上で好ましい。固定突出部29により、インナパネル20とアウタパネル30の板面に沿ったズレを防止または抑制することができる。なお、凹部23に代えて、インナパネル20を板厚方向に貫通する貫通穴を形成して、溶融樹脂材を供給してもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るヘミング接合構造について、図7を用いて説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して示し、その詳細な説明については省略する。
本実施形態のヘミング接合構造13では、アウタパネル30の折返部34に、孔部36が形成されておらず、孔部36に代えて、係合部としての凹部40が形成されている。この点が第1実施形態と異なり、その他の構成については第1実施形態と同様である。
折返部34には、突出部28に対応する位置に、凹部40が形成されている。凹部40は、突出部28に沿った凹状とされている。凹部40は、折返部34の突出部28に対応する位置において、インナパネル20と対向する側が凹状、インナパネル20と逆側が凸状となることにより形成されている。凹部40内に突出部28が配置されている。
本実施形態において、アウタパネル30とインナパネル20にヘミング加工を行う際には、まず、アウタパネル30とインナパネル20を対向配置する。次に、アウタパネル30の折返部34を折り返し、接合本体部32と折返部34でインナパネル20の外縁部を挟み込む。このとき、突出部28は、折返部34により覆われている。そして、加締め処理を行う。これにより、折返部34が突出部28に押されて凹部40が形成され、突出部28が凹部40内に配置される。折返部34の突出部28に対向していない部分については、インナパネル20の第2板面24と密着される。
本実施形態に係るヘミング接合構造13においても、アウタパネル30とインナパネル20の板面(第2板面24)に沿った相対移動は、突出部28が凹部40に当接されることにより阻止される。したがって、線膨張率の異なるアウタパネル30とインナパネル20をヘミング接合した後に、塗装などの高温処理を行っても、両者間のずれを抑制することができる。
また、本実施形態のヘミング接合構造13では、凹部40は、予めアウタパネル30に形成しておく必要はなく、ヘミング加工を行う際に、加締め処理を行うことにより、形成することができる。したがって、突出部28を孔部36へ挿入するための位置合わせの必要がなく、容易にヘミング加工を行うことができる。
なお、本実施形態でも、図8に示されるように、突出部28をインナパネル20の端辺に形成してもよい。この場合には、折返部34の凹部40は、インナパネル20の端辺にある突出部28に対応した位置に形成される。
また、本実施形態の凹部40は、アウタパネル30の外縁に沿ってヘミング接合する全域に亘って形成されていてもよい。このように、凹部40が全域に亘って形成される場合には、突出部28についても、アウタパネル30の外縁に沿ってヘミング接合する全域に亘って形成されていてもよい。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係るヘミング接合構造について、図9を用いて説明する。本実施形態では、第1〜3実施形態と同様の部分については同一の符号を付して示し、その詳細な説明については省略する。
本実施形態のヘミング接合構造14は、凹部40に樹脂材38が充填されている点が第3実施形態と異なり、その他の構成は第3実施形態と同様である。
図9に示されるように、凹部40には、樹脂材38が充填されている。突出部28は、樹脂材38を介して凹部40内で固定されている。樹脂材38としては、インナパネル20と同一材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
アウタパネル30とインナパネル20との接合は、第3実施形態と同様に行った後、樹脂材供給用の孔(不図示)を介して凹部40へ溶融状態の樹脂材38を供給し、その後、固化することにより行うことができる。
本実施形態のヘミング接合構造14によれば、突出部28が樹脂材38を介して凹部40に固定されるので、インナパネル20とアウタパネル30の板面に沿ったズレを確実に防止または抑制することができる。また、インナパネル20とアウタパネル30とを、より強固に接合することができる。
なお、本実施形態では、凹部40へ溶融状態の樹脂材38を供給したが、ヘミング加工前に突出部28を加熱して適度に軟質化し、軟質化状態においてヘミング加工を行うか、ヘミング加工後にアウタパネル30を介して突出部28を加熱することにより、凹部40内で突出部28の一部を変形させ、これを樹脂材38として凹部40に充填してもよい。
また、本実施形態においても、第3実施形態の図8に示される、インナパネル20の端辺に突出部28が形成されたヘミング接合構造において、樹脂材38を用いた構造にすることができる。この場合には、図10に示されるように、凹部40だけでなく、板端面26と折返部34の先端との間に形成される空間にも、樹脂材38が充填される。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係るヘミング接合構造について図11を用いて説明する。本実施形態では、第1〜4実施形態と同様の部分については同一の符号を付して示し、その詳細な説明については省略する。
本実施形態のヘミング接合構造15では、インナパネル20に第1実施形態の突出部28が形成されておらず、突出部28に代えて孔部27が形成されている。また、アウタパネル30に孔部36が形成されておらず、孔部36に代えて突出部35が形成されている。これらの点が第1実施形態と異なり、その他の構成は第1実施形態と同様である。
突出部35は、アウタパネル30の折返部34に形成されている。突出部35は、インナパネル20へ向かって突出されている。突出部35は、折返部34の端辺よりも板面内側に形成されている。突出部35は、プレス絞り加工等により、形成することができ、折返部34の端辺に沿って複数形成されている。
インナパネル20には、突出部35に対応する位置に孔が穿孔されて係合部としての孔部27が形成されている。孔部27は、突出部35を挿入可能な大きさとされており、孔部27内に突出部35が配置されている。突出部35の高さは、インナパネル20の厚み以下とされている。
アウタパネル30とインナパネル20とを接合する際には、アウタパネル30とインナパネル20を対向配置する。そして、ヘミング加工により、アウタパネル30の折返部34を折り返して突出部35を孔部27へ挿入し、接合本体部32と折返部34でインナパネル20の外縁部を挟み込んでプレスする。尚、突出部35はヘミング加工後にアウタパネル30にポンチを打ち込み成形してもよい。
本実施形態のヘミング接合構造15では、アウタパネル30とインナパネル20の板面(第2板面24)に沿った相対移動は、折返部34に形成された突出部35がインナパネル20に形成された孔部27の内壁に当接されることにより阻止される。したがって、線膨張率の異なるアウタパネル30とインナパネル20をヘミング接合した後に、塗装などの高温処理を行っても、両者間のずれを抑制することができる。
なお、本実施形態では、アウタパネル30の突出部35を折返部34の端辺から離れた位置に形成したが、図12に示されるように、突出部35を折返部34の端辺に形成してもよい。この場合には、インナパネル20の孔部27は折返部34の端辺に形成された突出部35に対応した位置に形成される。突出部35は、端辺部を部分的に曲げ加工することにより、形成することができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係るヘミング接合構造について図13を用いて説明する。本実施形態では、第1〜5実施形態と同様の部分については同一の符号を付して示し、その詳細な説明については省略する。
本実施形態のヘミング接合構造16は、孔部27に樹脂材38が充填されている点が第5実施形態と異なり、その他の構成は第5実施形態と同様である。
図13に示されるように、孔部27には、樹脂材38が充填されている。突出部28は、樹脂材38を介して孔部27内で固定されている。樹脂材38としては、インナパネル20と同一材料を用いてもよいし、異なる材料を用いてもよい。
アウタパネル30とインナパネル20との接合は、第5実施形態と同様に行った後、不図示の供給用孔から、孔部27へ溶融状態の樹脂材38を供給し、その後、固化することにより行うことができる。もしくは、孔部27を設けずに、アウタパネル30を介してインナパネル20を加熱し軟質化状態にしたうえでアウタパネル30にポンチを打ち込み突出部35を成形し、その後、軟質化したインナパネル20を固化することにより行うことができる。
本実施形態のヘミング接合構造16によれば、突出部35が樹脂材38を介して孔部27に固定されるので、インナパネル20とアウタパネル30の板面に沿ったズレを確実に防止または抑制することができる。また、インナパネル20とアウタパネル30とを、より強固に接合することができる。
なお、本実施形態においても、第5実施形態の図14に示される、インナパネル20の端辺に突出部35が形成されたヘミング接合構造において、樹脂材38を用いた構造にすることができる。
また、上記第1〜6実施形態及び上述の複数の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
また、上記第1〜6実施形態では、車両のフロントサイドドアに本発明に係るヘミング接合構造が適用された例について説明したが、その他の部分のヘミング接合構造に適用することもできる。例えば、バックドア、エンジンフード、ラゲッジドア、フューエルリッドなどにも適用することができる。
10、11、12、13、14、15、16 ヘミング接合構造
20 インナパネル(第1板部材)
22 第1板面
24 第2板面
26 板端面
27 孔部(係合部)
28 突出部
29 固定突出部(突出部)
30 アウタパネル(第2板部材)
32 接合本体部(第1板部材)
34 折返部(第2板部材)
35 突出部
36 孔部(係合部)
38 樹脂材
40 凹部

Claims (6)

  1. 第1板面、該第1板面の裏側に形成された第2板面、及び、前記第1板面と前記第2板面の端部間に形成された板端面を有する第1板部材と、
    前記第1板部材の前記第1板面と接合された接合本体部、及び、前記接合本体部から延出して前記板端面を覆い前記第2板面側へ折り返され前記第2板面と接合された折返部、を有する、第2板部材と、
    前記第2板面及び前記折返部の一方に形成され、前記第2板面及び前記折返部の他方へ突出する突出部と、
    前記第2板面及び前記折返部の他方に形成され、前記突出部と係り合って第1板部材と第2板部材の板面に沿った相対移動を阻止する係合部と、
    を備えたヘミング接合構造。
  2. 前記係合部は、前記突出部を挿入可能な孔が形成された孔部である、ことを特徴とする請求項1に記載のヘミング接合構造。
  3. 前記孔部は、前記第2板部材側に形成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のヘミング接合構造。
  4. 前記第1板部材側に前記突出部が形成され、前記第2板部材の前記折返部に前記突出部に沿って前記第2部材側が凹状となる凹部が形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載ヘミング接合構造。
  5. 前記係合部には、樹脂材が充填されている、ことを特徴とする請求項1に記載のヘミング接合構造。
  6. 前記第1板部材は樹脂製である、ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のヘミング接合構造。
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