JP2015013246A - 吸脱湿剤、吸脱湿剤を含有する組成物、成形体および空調システム - Google Patents
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Abstract
【目的】大量の水分を吸脱着するための十分な単位重量あたりの吸湿量と、短時間で吸脱湿剤の特性を再生するための十分な吸脱湿速度、繰り返し使用に耐え得る形状安定性の全ての全てが良好な、特性のバランスがとれた吸脱湿剤を提供する。
【解決手段】本発明は、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有し、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基の総モル数が、2mmol/g以上である重合体を含有する、吸脱湿剤である。
【選択図】 なし
【解決手段】本発明は、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有し、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基の総モル数が、2mmol/g以上である重合体を含有する、吸脱湿剤である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、吸湿性および脱湿性能が高く、特に吸湿速度および脱湿速度ともに優れる吸脱湿剤、吸脱湿剤を含有する組成物、成形体、空調システムに関するものである。
近年、温度のみならず湿度をコントロールする空調システムが要求されている。このような湿度をコントロールする空調システムの一つに、ローター式の除加湿機を用いる方法がある。ローター式の除加湿機は、吸脱湿剤を板状に成形したり、板状担体に塗布するなどして作成したデシカントローターを備え、除加湿したい空気をデシカントローターに通過させ、空気中の水分をデシカントローターに含まれる吸脱湿剤を用いて吸脱着させることにより湿度をコントロールする。
このような除加湿機に使用される吸脱湿剤は、大量の水分を吸脱着するための十分な単位重量あたりの吸湿量と、短時間で吸脱湿剤の特性を再生するための十分な吸脱湿速度、繰り返し使用に耐え得る形状安定性が要求される。
従来、単位重量あたりの吸湿量が大きく、吸湿速度が速い、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、五酸化リンなどが吸脱湿剤として検討されてきた。しかし、これらの吸脱湿剤は吸湿後液状化するため、成形体の形状維持が困難であった。また、シリカゲル、ゼオライト、硫酸ナトリウム、活性アルミナ、活性炭等の吸脱湿剤は、吸湿後に形状を維持できるため、加熱することで容易に再利用できる。しかし、単位重量あたりの吸湿量が小さく、脱湿速度が遅い問題ため、容量の大きな除加湿機に適応することは困難であった。
このような従来の吸脱湿剤の問題を解決すべく、ポリアクリル酸のようなカルボキシル基を有する重合体のナトリウム塩やカリウム塩を吸脱湿剤として使用する検討が行われている。(例えば、特許文献1参照.)
しかしながら、特許文献1に記載されているようなポリアクリル酸のようなカルボキシル基を有する重合体のナトリウム塩やカリウム塩を吸脱湿剤として使用する技術では、十分な単位重量あたりの吸湿量と、十分な吸脱湿速度、繰り返し使用に耐え得る形状安定性の全てが良好な、特性のバランスがとれた吸脱湿剤は未だ得られていない。
本発明の目的は、大量の水分を吸脱着するための十分な単位重量あたりの吸湿量と、短時間で吸脱湿剤の特性を再生するための十分な吸脱湿速度、繰り返し使用に耐え得る形状安定性の全ての全てが良好な、特性のバランスがとれた吸脱湿剤を提供することにある。
本発明は、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ここでM+は、下記一般式(1)で示される陽イオンを表す。)を有し、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基の総モル数が、2mmol/g以上である重合体を含有する、吸脱湿剤である。
(式(1)中、R1〜R4はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、およびアルキロール基から選ばれる1種を表す。ただし、R1〜R4全てが水素原子である場合はない。)
本発明に係る吸脱湿剤は、前記重合体中の−SO3 -で表される基および−COO-で表される基の総モル数が、3〜15mmol/gであることができる。
本発明に係る吸脱湿剤は、前記重合体中の−SO3 -で表される基および−COO-で表される基の総モル数が、3〜15mmol/gであることができる。
本発明に係る吸脱湿剤は、前記重合体が架橋構造を有することができる。
本発明に係る組成物は、前述の吸脱湿剤と、バインダーを含むことができる。
本発明に係る組成物は、さらに架橋剤を含有することができる。
本発明に係る成形体は、前述の吸脱湿剤を含有する。
本発明に係る空調システムは、前述の成形体を備える。
本発明に係る組成物は、本発明に係る吸脱湿剤と、バインダーを含む。
本発明に係る成形体は、本発明に係る組成物を含有する。
本発明に係る空調システムは、本発明に係る成形体を備える。
本発明に係る吸脱湿剤によれば、大量の水分を吸脱着するための十分な単位重量あたりの吸湿量と、短時間で吸脱湿剤の特性を再生するための十分な吸脱湿速度、繰り返し使用に耐え得る形状安定性の全ての全てが良好な、特性のバランスがとれた吸脱湿剤を提供することができる。
以下、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、下記に記載された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含むものとして理解されるべきである。なお、本明細書における「(メタ)アクリル酸〜」とは、「アクリル酸〜」および「メタクリル酸〜」の双方を包括する概念である。また、「〜(メタ)アクリレート」とは、「〜アクリレート」および「〜メタクリレート」の双方を包括する概念である。
以下、本実施の形態に係る吸脱湿剤、吸脱湿剤を含有する組成物、成形体および空調システムについて詳細に説明する。
1.吸脱湿剤
本実施の形態に係る吸脱湿剤は、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ここでM+は、下記一般式(1)で示される陽イオンを表す。)を有する重合体を含有し、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基の総モル数が、2mmol/g以上である。
本実施の形態に係る吸脱湿剤は、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ここでM+は、下記一般式(1)で示される陽イオンを表す。)を有する重合体を含有し、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基の総モル数が、2mmol/g以上である。
(式(1)中、R1〜R4はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、およびアルキロール基から選ばれる1種を表す。ただし、全てが水素原子である場合はない。)
以下に吸脱湿剤について詳述する。
以下に吸脱湿剤について詳述する。
1.1.−SO3 -M+で表される基を有する重合体
本実施の形態に係る吸脱湿剤に含有される、−SO3 -M+で表される基を有する重合体は、下記一般式(2)で表される構造単位および下記一般式(6)で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種を有する重合体からなることが好ましい。
本実施の形態に係る吸脱湿剤に含有される、−SO3 -M+で表される基を有する重合体は、下記一般式(2)で表される構造単位および下記一般式(6)で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種を有する重合体からなることが好ましい。
(式(2)中、R5〜R7は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、R8は−SO3 -M+で表される基、下記一般式(3)で表される基、下記一般式(4)で表される基または下記一般式(5)で表される基である。なお、M+は上記一般式(1)で示される陽イオンを表す)
(一般式(6)中、R9〜R16は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基および−SO3 -M+で表される基から選ばれ、R9〜R16の少なくとも1つは−SO3 -M+で表される基である。なお、M+は上記一般式(1)で示される陽イオンを表す。)
一般式(2)および一般式(6)において、R5〜R7である1〜3のアルキル基およびR9〜R16である1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基を、R4およびR5〜R12である−SO3 -M+で表される基のM+は上記一般式(1)で示される陽イオンである。
一般式(2)および一般式(6)において、R5〜R7である1〜3のアルキル基およびR9〜R16である1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基を、R4およびR5〜R12である−SO3 -M+で表される基のM+は上記一般式(1)で示される陽イオンである。
1.2.−SO3 -M+で表される基を有する重合体の製造方法
本発明における−SO3 -M+で表される基を有する重合体の製造方法としては以下の方法を挙げることができる。なお、後述の説明においてX+は、水素イオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンを表し、M+は上記一般式(1)で示される陽イオンを表す。
(1)−SO3 -X+で表される基を有する単量体と架橋性単量体を共重合する方法
(2)−SO3 -X+で表される基を含まない単量体と架橋性単量体を共重合した後、共重合体をスルホン化する方法
(3)−SO3 -X+で表される基を有する単量体を重合する方法
このようにして作成した−SO3 -X+で表される基を有する重合体に対して、イオン交換等によりX+の一部またはすべてをM+にイオン交換するなどして調節することにより、本実施の形態に係る吸脱湿剤に好適に使用することのできる−SO3 -M+で表される基を有する重合体を製造することができる。
本発明における−SO3 -M+で表される基を有する重合体の製造方法としては以下の方法を挙げることができる。なお、後述の説明においてX+は、水素イオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンを表し、M+は上記一般式(1)で示される陽イオンを表す。
(1)−SO3 -X+で表される基を有する単量体と架橋性単量体を共重合する方法
(2)−SO3 -X+で表される基を含まない単量体と架橋性単量体を共重合した後、共重合体をスルホン化する方法
(3)−SO3 -X+で表される基を有する単量体を重合する方法
このようにして作成した−SO3 -X+で表される基を有する重合体に対して、イオン交換等によりX+の一部またはすべてをM+にイオン交換するなどして調節することにより、本実施の形態に係る吸脱湿剤に好適に使用することのできる−SO3 -M+で表される基を有する重合体を製造することができる。
以下、−SO3 -X+で表される基を有する重合体の製造方法について詳細に説明する。
(1)−SO3 -X+で表される基を有する単量体と架橋性単量体を共重合する方法
−SO3 -X+で表される基を有する単量体(以下、スルホン酸基含有単量体ともいう。)としては、−SO3 -X+で表される基を有し、かつ、重合性不飽和基を有する化合物が用いられる。具体的には、スチレンスルホン酸などのスルホン酸基含有芳香族ビニル系化合物;イソプレンスルホン酸(即ち、2−メチル−1,3−ブタジエン−1−スルホン酸)などのスルホン酸基含有脂肪族ジエン系化合物;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸、スルホエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロパンスルホン酸及びこれらの塩などが挙げられる。このうちでも単量体の反応性の観点からイソプレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸が好ましい。なお、−SO3X+で表される基含有単量体は、1種単独あるいは2種以上を併用して用いることができる。
(1)−SO3 -X+で表される基を有する単量体と架橋性単量体を共重合する方法
−SO3 -X+で表される基を有する単量体(以下、スルホン酸基含有単量体ともいう。)としては、−SO3 -X+で表される基を有し、かつ、重合性不飽和基を有する化合物が用いられる。具体的には、スチレンスルホン酸などのスルホン酸基含有芳香族ビニル系化合物;イソプレンスルホン酸(即ち、2−メチル−1,3−ブタジエン−1−スルホン酸)などのスルホン酸基含有脂肪族ジエン系化合物;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸、スルホエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロパンスルホン酸及びこれらの塩などが挙げられる。このうちでも単量体の反応性の観点からイソプレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸が好ましい。なお、−SO3X+で表される基含有単量体は、1種単独あるいは2種以上を併用して用いることができる。
架橋性単量体は1分子中に2個以上の重合性不飽和基または反応性基を有するものが好ましい。具体的には、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、ポリエチレンイミン、グリシジル(メタ)アクリレート、オキセタン(メタ)アクリレート、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これら架橋性単量体は1種単独で使用することも、また2種以上を併用することもできる。
また、−SO3 -X+で表される基を有する単量体および架橋性単量体以外のその他の単量体を共重合することもできる。その他の単量体としては、芳香族ビニル系化合物、共役ジエン系化合物、不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、シアン化ビニル系化合物、アクリルアミドなどを挙げることができるが、特にアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸やヒドロキチエチルメタクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリレートを用いることが好ましい
−SO3 -X+で表される基を有する単量体は、重合する全単量体のモル比に対して、5〜95モル%、好ましくは10〜80モル%、架橋性単量体は重合する全単量体のモル比に対して3〜60モル%、好ましくは5〜50モル%、その他の単量体の共重合割合は、重合する単量体全量モル比に対して1〜90モル%、好ましくは、5〜80モル%、特に好ましくは5〜50モル%、さらに好ましくは5〜40モル%である。
−SO3 -X+で表される基を有する単量体は、重合する全単量体のモル比に対して、5〜95モル%、好ましくは10〜80モル%、架橋性単量体は重合する全単量体のモル比に対して3〜60モル%、好ましくは5〜50モル%、その他の単量体の共重合割合は、重合する単量体全量モル比に対して1〜90モル%、好ましくは、5〜80モル%、特に好ましくは5〜50モル%、さらに好ましくは5〜40モル%である。
重合方法は、(水)溶液重合、乳化重合、ミニエマルション重合、懸濁重合、沈殿重合などが挙げられる。このようにして得られる重合体の重量平均分子量範囲は、通常2000〜1000000、好ましくは5000〜500000である。
(2)−SO3 -X+で表される基を含まない単量体と架橋性単量体を共重合した後、共重合体をスルホン化する方法
−SO3 -X+で表される基を含まない単量体は、芳香族ビニル系単量体及び脂肪族ビニル系単量体のうち少なくとも一方、好ましくはガラス転移温度の調整の観点から両方を含むものであり、また、適宜、他の単量体を含むことができる。
(2)−SO3 -X+で表される基を含まない単量体と架橋性単量体を共重合した後、共重合体をスルホン化する方法
−SO3 -X+で表される基を含まない単量体は、芳香族ビニル系単量体及び脂肪族ビニル系単量体のうち少なくとも一方、好ましくはガラス転移温度の調整の観点から両方を含むものであり、また、適宜、他の単量体を含むことができる。
上記芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、ビニルナフタレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレンなどが挙げられる。中でも、スチレンが好ましく用いられる。芳香族ビニル系単量体は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記脂肪族ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、1,2−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ペンタジエン、イソプレン、1,2−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,3−ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,2−ヘプタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,4−ヘプタジエン、1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエン、2,3−ヘプタジエン、2,5−ヘプタジエン、3,4−ヘプタジエン、3,5−ヘプタジエン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネンなどのほか、分岐した炭素数4〜7の各種脂肪族あるいは脂環族ジエン類が挙げられる。中でも、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましく用いられる。
架橋性単量体としては、前記(1)の方法と同様のものを使用することができる。
重合方法としては、溶液重合、乳化重合などが挙げられる。次いで、−SO3 -X+で表される基を含まない単量体と架橋性単量体との共重合体をスルホン化するが、スルホン化の方法としては、公知の方法、例えば日本化学会編集、新実験講座(14巻 III、1773頁)、あるいは、特開平2−227403号公報などに記載された方法を用いることができる。
具体的には、共重合体中の二重結合部分あるいは芳香族環を、スルホン化剤と適宜溶媒を用いてスルホン化し、さらに必要に応じて水又は塩基性化合物を作用させることにより得ることができる。スルホン化の際には、二重結合が開環して単結合になるか、あるいは、二重結合を残したまま水素原子が−SO3 -X+で表される基と置換する。芳香族環の場合には、主としてパラ位がスルホン化される。
上記スルホン化剤の好適な例としては、無水硫酸、無水硫酸と電子供与性化合物との錯体のほか、硫酸、クロルスルホン酸、発煙硫酸、亜硫酸水素塩(Na塩、K塩、Li塩など)などが挙げられる。
上記電子供与性化合物としては、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;ピリジン、ピペラジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミンなどのアミン類;ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィドなどのスルフィド類;アセトニトリル、エチルニトリル、プロピルニトリルなどのニトリル化合物などが挙げられる。中でも、スルホン化が安定に進行する観点から、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサンが好ましい。
上記溶媒としては、スルホン化剤に不活性な溶媒が用いられる。具体的には、クロロホルム、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素;ニトロメタン、ニトロベンゼンなどのニトロ化合物;液体二酸化イオウ、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;水等が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で使用することも、また2種以上を併用することもできる。
上記塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、アミルリチウム、プロピルナトリウム、メチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウムブロマイド、プロピルマグネシウムアイオダイド、ジエチルマグネシウム、ジエチル亜鉛、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどの有機金属化合物;アンモニア水、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、ピペラジンなどのアミン類;ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、亜鉛などの金属化合物を挙げることができる。これらの塩基性化合物は、1種単独で使用することも、また2種以上を併用することもできる。これらの塩基性化合物の中では、アルカリ金属水酸化物、アンモニア水が好ましく、特に水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化リチウムが好ましい。
(3)−SO3 -X+で表される基を有する単量体を重合する方法
−SO3 -X+で表される基を有する単量体(以下、スルホン酸基含有単量体ともいう。)としては、上記(1)の方法と同様に−SO3 -X+で表される基を有し、かつ、重合性不飽和基を有する化合物が用いられる。具体的には、スチレンスルホン酸などのスルホン酸基含有芳香族ビニル系化合物;イソプレンスルホン酸(即ち、2−メチル−1,3−ブタジエン−1−スルホン酸)などのスルホン酸基含有脂肪族ジエン系化合物;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸、スルホエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロパンスルホン酸及びこれらの塩などが挙げられる。このうちでも単量体の反応性の観点からイソプレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸が好ましい。なお、−SO3 -X+で表される基含有単量体は、1種単独あるいは2種以上を併用して用いることができる。
水酸化カリウム、水酸化リチウムが好ましい。
(3)−SO3 -X+で表される基を有する単量体を重合する方法
−SO3 -X+で表される基を有する単量体(以下、スルホン酸基含有単量体ともいう。)としては、上記(1)の方法と同様に−SO3 -X+で表される基を有し、かつ、重合性不飽和基を有する化合物が用いられる。具体的には、スチレンスルホン酸などのスルホン酸基含有芳香族ビニル系化合物;イソプレンスルホン酸(即ち、2−メチル−1,3−ブタジエン−1−スルホン酸)などのスルホン酸基含有脂肪族ジエン系化合物;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸、スルホエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロパンスルホン酸及びこれらの塩などが挙げられる。このうちでも単量体の反応性の観点からイソプレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸が好ましい。なお、−SO3 -X+で表される基含有単量体は、1種単独あるいは2種以上を併用して用いることができる。
−SO3 -X+で表される基を有する単量体はその他の単量体と共重合することができ、その他の単量体としては、芳香族ビニル系化合物、共役ジエン系化合物、不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、シアン化ビニル系化合物、アクリルアミドなどを挙げることができるが、特にアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸やヒドロキチエチルメタクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
重合方法は、(水)溶液重合、乳化重合、ミニエマルション重合、懸濁重合、沈殿重合などが挙げられる。
1.3.−COO-M+で表される基を有する重合体
本実施の形態に係る吸脱湿剤に含有される、−COO-M+で表される基を有する重合体は、特開2001−11320や特開2000−17101に記載されているポリカルボン酸系重合体(−COO-X+で表される基を有する重合体、X+は、水素イオン、アルカリ金属イオンを表す。)に対して、イオン交換等によりX+の一部またはすべてをM+にイオン交換するなどして調節することにより、本実施の形態に係る吸脱湿剤に好適に使用することのできる−COO-M+で表される基を有する重合体を製造するこができる。
本実施の形態に係る吸脱湿剤に含有される、−COO-M+で表される基を有する重合体は、特開2001−11320や特開2000−17101に記載されているポリカルボン酸系重合体(−COO-X+で表される基を有する重合体、X+は、水素イオン、アルカリ金属イオンを表す。)に対して、イオン交換等によりX+の一部またはすべてをM+にイオン交換するなどして調節することにより、本実施の形態に係る吸脱湿剤に好適に使用することのできる−COO-M+で表される基を有する重合体を製造するこができる。
1.4.重合体中の−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基の総モル数
本実施の形態に係る吸脱湿剤に含有される、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ここでM+は、上記一般式(1)で示される陽イオンを表す。)を有する重合体は、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基の総モル数が、前記重合体中に2mmol/g以上であるであり、3〜6mmol/gであることが好ましい。−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基の含有量が前記範囲未満であると、十分な吸湿性能が得られず、空調用の脱吸湿剤としての使用に不適切である。なお、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基のM+は上記一般式(1)で示される陽イオンを表す。
本実施の形態に係る吸脱湿剤に含有される、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ここでM+は、上記一般式(1)で示される陽イオンを表す。)を有する重合体は、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基の総モル数が、前記重合体中に2mmol/g以上であるであり、3〜6mmol/gであることが好ましい。−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基の含有量が前記範囲未満であると、十分な吸湿性能が得られず、空調用の脱吸湿剤としての使用に不適切である。なお、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基のM+は上記一般式(1)で示される陽イオンを表す。
1.5.重合体中の−SO3 -で表される基および−COO-で表される基の総モル数
本実施の形態に係る吸脱湿剤に含有される、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ここでM+は、下記一般式(1)で示される陽イオンを表す。)を有する重合体は、−SO3 -で表される基および−COO-で表される基から選ばれる少なくとも1種の基を有することが好ましい。
本実施の形態に係る吸脱湿剤に含有される、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ここでM+は、下記一般式(1)で示される陽イオンを表す。)を有する重合体は、−SO3 -で表される基および−COO-で表される基から選ばれる少なくとも1種の基を有することが好ましい。
本発明において、−SO3 -で表される基および−COO-で表される基から選ばれる少なくとも1種の基の総モル数は、前記重合体中に3〜15mmol/gであることが好ましく、5〜12mmol/gであることがより好ましい。前記範囲であると、良好な吸脱湿性能を発現することができる。前記範囲であると、短時間での吸脱湿性能、すなわち吸脱湿速度がより良好となる。
本発明において、−SO3 -で表される基および−COO-で表される基の総モル数は、これらを有する重合体を十分に乾燥後、0.5gを精秤し、100gのイオン交換水及び酸型イオン交換樹脂15gを加えて室温で5時間撹拌した後、吸引濾過後の濾液を5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いて滴定する方法により測定することができる。
なお、該重合体に含有される−SO3 -で表される基および−COO-で表される基から選ばれる少なくとも1種の基は、少なくとも上記一般式(1)で示される陽イオンをカウンターイオンとして有する必要がある。しかし、全てのカウンターイオンが上記一般式(1)で示される陽イオンである必要はなく、一部が水素イオン、アルカリ金属イオンなどであってもよい。前記アルカリ金属イオンを構成するアルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウムなどを例示することができる。これらのカチオン種は、種々のイオン交換技法により他種のカチオン種と相互に交換することが可能である。
1.6.吸脱湿剤に含有される重合体の他の特徴
本実施の形態に係る吸脱湿剤に含有される、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ここでM+は、上記一般式(1)で示される陽イオンを表す。)を有する重合体の重量平均分子量範囲は、通常2000〜1000000、好ましくは5000〜500000である。
本実施の形態に係る吸脱湿剤に含有される、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ここでM+は、上記一般式(1)で示される陽イオンを表す。)を有する重合体の重量平均分子量範囲は、通常2000〜1000000、好ましくは5000〜500000である。
本実施の形態に係る吸脱湿剤に含有される、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ここでM+は、上記一般式(1)で示される陽イオンを表す。)を有する重合体は、必要に応じて架橋剤を添加して用いることができる。特に、上記「1.2.−SO3 -M+で表される基を有する重合体の製造方法」の項(3)の方法に挙げられるように、架橋性重合体を用いずに得られた重合体には、架橋剤を添加することが好ましい。
添加する架橋剤としては、上記単量体の重合体と架橋構造を形成することができるものであれば特に限定されるものではないが、以下のようなものを使用することができる。このような架橋剤の好ましい例としては、メラミン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、ジヒドラジド系架橋剤、(ブロック)イソシアネート系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤などの架橋剤;珪素、亜鉛、チタン、ジルコニアなどの無機金属を有するアルコキシド系架橋剤、キレート系架橋剤を挙げることができる。
添加する架橋剤は、上記特定重合体100重量部に対して1〜100重量%、好ましくは1〜50重量%である。なお、これら添加する架橋剤は、1種単独あるいは2種以上を併用して用いることができる。
添加する架橋剤は、上記特定重合体100重量部に対して1〜100重量%、好ましくは1〜50重量%である。なお、これら添加する架橋剤は、1種単独あるいは2種以上を併用して用いることができる。
本発明の吸脱湿剤は、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ここでM+は、上記一般式(1)で示される陽イオンを表す。)を有する重合体を主成分としてなり、必要に応じて上記架橋剤を添加したものである。本発明の吸脱湿剤には、必要に応じて、レベリング剤、塗れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、消泡剤、防腐剤、増粘剤、酸化防止剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、顔料、無機充填剤等の任意添加成分を添加することができる。
2.組成物
本実施の形態に係る組成物は、本願発明に係る吸脱湿剤と、バインダーを含有する。バインダーとしては、例えばアクリル系樹脂、アクリルシリコン樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、カルボジイミド樹脂、(ブロック)イソシアネート樹脂などをあげることができる。
本実施の形態に係る組成物は、本願発明に係る吸脱湿剤と、バインダーを含有する。バインダーとしては、例えばアクリル系樹脂、アクリルシリコン樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、カルボジイミド樹脂、(ブロック)イソシアネート樹脂などをあげることができる。
3.成形体
本実施の形態に係る成形体は、本願発明に係る吸脱湿剤を含有する。組成物を含有する成形体は、本願発明に係る吸脱湿剤あるいは本願発明に係る組成物をそのまま成形しても良いが、基材に担持させて製造されることが好ましい。基材としては特に制限は無く、不織布、メッシュ、紙、パルプ、樹脂、金属、ガラスなどが挙げられる。また基材の形状は特に制限は無く、粒子状、繊維状、シート状、フィルム状、ハニカム状など適宜の形状に形成することができる。基材に担持させる吸脱湿剤の量は、通常30〜1000g/m2程度が好ましい。
本実施の形態に係る成形体は、本願発明に係る吸脱湿剤を含有する。組成物を含有する成形体は、本願発明に係る吸脱湿剤あるいは本願発明に係る組成物をそのまま成形しても良いが、基材に担持させて製造されることが好ましい。基材としては特に制限は無く、不織布、メッシュ、紙、パルプ、樹脂、金属、ガラスなどが挙げられる。また基材の形状は特に制限は無く、粒子状、繊維状、シート状、フィルム状、ハニカム状など適宜の形状に形成することができる。基材に担持させる吸脱湿剤の量は、通常30〜1000g/m2程度が好ましい。
本発明に係る吸脱湿剤を基材に担持させる方法は特に制限されるものではないが、刷毛塗り、筆塗り、バーコーター、ナイフコーター、ドクターブレード、スクリーン印刷、スプレー塗布、スピンコーター、アプリケーター、ロールコーター、フローコーター、遠心コーター、超音波コーター、(マイクロ)グラビアコーター、ディップコート、フレキソ印刷、ポッティング、すきこみ処理等の手法を用いることができ、他の基材例えば転写基材上に塗布した後に転写してもよい。
4.空調システム
本実施の形態に係る空調システムは、本願発明に係る成形体を備える。空調システムとしては、ローター式の除加湿機を用いた熱交換機タイプ、ロータータイプ、ブロックタイプなどに好適に用いることができる。
本実施の形態に係る空調システムは、本願発明に係る成形体を備える。空調システムとしては、ローター式の除加湿機を用いた熱交換機タイプ、ロータータイプ、ブロックタイプなどに好適に用いることができる。
5.実施例
次に、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、以下において、「%」とは、特別な記載がない場合、「重量%」を示す。「部」とは、特別な記載がない場合、「重量部」を示す。
次に、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、以下において、「%」とは、特別な記載がない場合、「重量%」を示す。「部」とは、特別な記載がない場合、「重量部」を示す。
5.1.合成例
5.1.1.合成例1
還流冷却器および攪拌機を備えた反応器に、イオン交換水77部を加え、70℃に到達した後に過硫酸ナトリウムの10%水溶液50部を加える。再び70℃に到達した後に、イソプレンスルホン酸ナトリウムの41%水溶液116部、アクリル酸の80%水溶液55部、ダイアセトンアクリルアミドの40%水溶液20部、水酸化ナトリウムの48%水溶液16部のモノマー混合溶液を120分かけて加え、さらに80℃で2時間、85℃で1時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し、固形分濃度33重量%、Mwが25000の重合体水溶液(A)を得た。
5.1.1.合成例1
還流冷却器および攪拌機を備えた反応器に、イオン交換水77部を加え、70℃に到達した後に過硫酸ナトリウムの10%水溶液50部を加える。再び70℃に到達した後に、イソプレンスルホン酸ナトリウムの41%水溶液116部、アクリル酸の80%水溶液55部、ダイアセトンアクリルアミドの40%水溶液20部、水酸化ナトリウムの48%水溶液16部のモノマー混合溶液を120分かけて加え、さらに80℃で2時間、85℃で1時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し、固形分濃度33重量%、Mwが25000の重合体水溶液(A)を得た。
5.1.2.合成例2
還流冷却器および攪拌機を備えた反応器に、イオン交換水78部を加え、70℃に到達した後に過硫酸ナトリウムの10%水溶液50部を加える。再び70℃に到達した後に、イソプレンスルホン酸ナトリウムの41%水溶液136部、アクリル酸の80%水溶液55部、水酸化ナトリウムの48%水溶液16部のモノマー混合溶液を120分かけて加え、さらに80℃で2時間、85℃で1時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し、固形分濃度33重量%、Mwが30000の重合体水溶液(B)を得た。
還流冷却器および攪拌機を備えた反応器に、イオン交換水78部を加え、70℃に到達した後に過硫酸ナトリウムの10%水溶液50部を加える。再び70℃に到達した後に、イソプレンスルホン酸ナトリウムの41%水溶液136部、アクリル酸の80%水溶液55部、水酸化ナトリウムの48%水溶液16部のモノマー混合溶液を120分かけて加え、さらに80℃で2時間、85℃で1時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し、固形分濃度33重量%、Mwが30000の重合体水溶液(B)を得た。
5.1.3.合成例3
還流冷却器および攪拌機を備えた反応器に、イオン交換水42部を加え、70℃に到達した後に過硫酸ナトリウムの10%水溶液50部を加える。再び70℃に到達した後に、イソプレンスルホン酸ナトリウムの41%水溶液92部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの40%水分散体19部、アクリル酸の80%水溶液68部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液83部のモノマー混合溶液を120分かけて加え、さらに80℃で2時間、85℃で1時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し、固形分濃度34.5重量%、Mwが45000の重合体水溶液(C)を得た。
還流冷却器および攪拌機を備えた反応器に、イオン交換水42部を加え、70℃に到達した後に過硫酸ナトリウムの10%水溶液50部を加える。再び70℃に到達した後に、イソプレンスルホン酸ナトリウムの41%水溶液92部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの40%水分散体19部、アクリル酸の80%水溶液68部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液83部のモノマー混合溶液を120分かけて加え、さらに80℃で2時間、85℃で1時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し、固形分濃度34.5重量%、Mwが45000の重合体水溶液(C)を得た。
5.1.4.合成例4
還流冷却器および攪拌機を備えた反応器に、イオン交換水266部、メタクリル酸10部、メタクリル酸メチル10部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1部を加える。さらに75℃に到達した後に過硫酸ナトリウム0.5部を加える。80℃で1時間反応させた後に、水135部、メタクリル酸55部、メタクリル酸メチル25部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部を2時間かけて加え、さらに80℃で2時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し、固形分濃度19.5%、粒子径200nmのエマルジョン(D)を得た。
還流冷却器および攪拌機を備えた反応器に、イオン交換水266部、メタクリル酸10部、メタクリル酸メチル10部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1部を加える。さらに75℃に到達した後に過硫酸ナトリウム0.5部を加える。80℃で1時間反応させた後に、水135部、メタクリル酸55部、メタクリル酸メチル25部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部を2時間かけて加え、さらに80℃で2時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し、固形分濃度19.5%、粒子径200nmのエマルジョン(D)を得た。
5.1.5.合成例5
還流冷却器および攪拌機を備えた反応器に、イオン交換水301部、アクリル酸の80%水溶液117部、水酸化ナトリウムの48%水溶液64部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液220部、N,N’−メチレンビスアクリルアミドの5%水溶液121部を加え、界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB=12.8)の10%水溶液6部、重合開始剤として過硫酸カリウムの2%水溶液10部を加え撹拌した。
還流冷却器および攪拌機を備えた反応器に、イオン交換水301部、アクリル酸の80%水溶液117部、水酸化ナトリウムの48%水溶液64部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液220部、N,N’−メチレンビスアクリルアミドの5%水溶液121部を加え、界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB=12.8)の10%水溶液6部、重合開始剤として過硫酸カリウムの2%水溶液10部を加え撹拌した。
別のフラスコにシクロヘキサン814部をとり、そこに分散剤としてソルビタンモノオレエート(HLB=4.3)を溶解させた。このシクロヘキサン溶液を上記反応器に1hかけて滴下し、油中水型懸濁液を得た。その後、60℃2hで反応を行い、反応終了後95℃でシクロヘキサン、イオン交換水を除去して1次粒子径50μmの樹脂微粒子(E)を得た。
5.1.6.合成例6
還流冷却器および攪拌機を備えた反応器に、イオン交換水1081部を入れ、60℃まで昇温を行い還元剤としてピロ亜硫酸ナトリウム6.2部を添加した。次に、アクリロニトリル450部およびアクリル酸エチル50部のモノマー混合溶液、及び過硫酸アンモニウム5部をイオン交換水100部に溶解した酸化剤水溶液をそれぞれ2時間かけて滴下し重合を行い、さらに80℃に昇温し2時間後重合を行った。反応終了後、撹拌を継続しながら室温まで冷却することにより平均粒子径が60μmの凝集体である重合体分散液を得た。
還流冷却器および攪拌機を備えた反応器に、イオン交換水1081部を入れ、60℃まで昇温を行い還元剤としてピロ亜硫酸ナトリウム6.2部を添加した。次に、アクリロニトリル450部およびアクリル酸エチル50部のモノマー混合溶液、及び過硫酸アンモニウム5部をイオン交換水100部に溶解した酸化剤水溶液をそれぞれ2時間かけて滴下し重合を行い、さらに80℃に昇温し2時間後重合を行った。反応終了後、撹拌を継続しながら室温まで冷却することにより平均粒子径が60μmの凝集体である重合体分散液を得た。
次に得られた重合体100部に60重量%ヒドラジン50部および水850部を混合し、90℃、3時間の条件でヒドラジン処理を行うことにより架橋を導入し、さらに、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液164部を添加し、120℃、5時間反応を行うことにより、残存するニトリル基を加水分解しカルボン酸基(加水分解反応終了時点ではテトラメチルアンモニウム型)に変換することにより、樹脂微粒子(F)を得た。
5.2.重合体の評価
(1)固形分濃度
得られた重合体水溶液(A)〜(C)、エマルジョン(D)それぞれをアルミ皿に1g程度量り取り、ホットプレート上200℃で30分間加熱した後の重量変化から各重合体水溶液、エマルジョンに含有される重合体の含有量を算出し、固形分濃度とした。
(1)固形分濃度
得られた重合体水溶液(A)〜(C)、エマルジョン(D)それぞれをアルミ皿に1g程度量り取り、ホットプレート上200℃で30分間加熱した後の重量変化から各重合体水溶液、エマルジョンに含有される重合体の含有量を算出し、固形分濃度とした。
(2)GPC測定
重合体の平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、下記条件で測定し、ポリスチレン換算値として示した。
装置:HLC−8220GPC(東ソー社製)、
カラム:TSK−gel GWPWXL(東ソー社製)、
溶離液:超純水/アセトニトリル/硫酸ナトリウム、
流量:1.0mL/min、測定温度40℃
(3)エマルジョン粒子径測定
得られたエマルジョン(D)について、粒子径は、Nanotrac UPA−EX150(日機装社製)を用いて測定し、体積平均粒子径の値を読み取った。
重合体の平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、下記条件で測定し、ポリスチレン換算値として示した。
装置:HLC−8220GPC(東ソー社製)、
カラム:TSK−gel GWPWXL(東ソー社製)、
溶離液:超純水/アセトニトリル/硫酸ナトリウム、
流量:1.0mL/min、測定温度40℃
(3)エマルジョン粒子径測定
得られたエマルジョン(D)について、粒子径は、Nanotrac UPA−EX150(日機装社製)を用いて測定し、体積平均粒子径の値を読み取った。
(4)樹脂微粒子の粒子径測定
得られた樹脂微粒子(E)、(F)の粒子径は、透過型電子顕微鏡(H−7650、日立ハイテク社製)にて観察して算出した。
得られた樹脂微粒子(E)、(F)の粒子径は、透過型電子顕微鏡(H−7650、日立ハイテク社製)にて観察して算出した。
5.3.実施例・比較例
5.3.1.実施例1
本発明の重合体水溶液(A)100部に対し、アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液80部、水酸化カリウムの48%水溶液13部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液を172部加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。
5.3.1.実施例1
本発明の重合体水溶液(A)100部に対し、アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液80部、水酸化カリウムの48%水溶液13部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液を172部加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。
熱風乾燥機により100℃12時間の条件で絶乾させた基材(重量;W1)を、上記で作成した吸脱湿剤に含浸し、ディッピングにより吸脱湿剤を基材に付着させた。その後、再び100℃12時間の乾燥工程を経て、着量44g/m2の成形体(評価基材)A−1を作製した(重量W2)。
なお、基材は、キムテックピュア(キンバリークラーク社製)を使用した。また、吸湿性化合物の着量は以下の式で求めた。
着量(g/m2)=(W2−W1)/評価基材の面積(m2)
成形体(評価基材)A−1について、飽和吸湿量、飽和吸湿量試験後の外観評価、短時間吸脱湿量を評価した。結果を表1に示す。なお、評価方法は下記のとおりである。
(1)飽和吸湿量の評価
作製した評価基材を熱風乾燥機により100℃で12時間乾燥させ重量を測定する(W3)。
次に温度30℃、相対湿度90%RHに調整した恒温恒湿槽に12時間静置して重量を測定する(W4)。飽和吸湿量は以下の式で求めた。
飽和吸湿量(g/m2)=(W4−W3)/評価基材の面積(m2)
飽和吸湿量が35g/m2以上であると、良好な吸湿特性であると判断できる。
成形体(評価基材)A−1について、飽和吸湿量、飽和吸湿量試験後の外観評価、短時間吸脱湿量を評価した。結果を表1に示す。なお、評価方法は下記のとおりである。
(1)飽和吸湿量の評価
作製した評価基材を熱風乾燥機により100℃で12時間乾燥させ重量を測定する(W3)。
次に温度30℃、相対湿度90%RHに調整した恒温恒湿槽に12時間静置して重量を測定する(W4)。飽和吸湿量は以下の式で求めた。
飽和吸湿量(g/m2)=(W4−W3)/評価基材の面積(m2)
飽和吸湿量が35g/m2以上であると、良好な吸湿特性であると判断できる。
(2)飽和吸湿評価後の外観
12時間吸湿評価後の各基材の外観(べたつき、吸脱湿剤の潮解など)を目視で確認した。
12時間吸湿評価後の各基材の外観(べたつき、吸脱湿剤の潮解など)を目視で確認した。
べたつきや吸脱湿剤の潮解が観察されない場合、安定な成形性であると判断して○
べたつきや吸脱湿剤の潮解が観察された場合、成形性が不良であると判断して×
と表中に示した。
べたつきや吸脱湿剤の潮解が観察された場合、成形性が不良であると判断して×
と表中に示した。
(3)短時間吸脱湿量の評価
作製した評価基材を熱風乾燥機により60℃で12時間乾燥させた後、温度30℃、相対湿度80%RHに調整した恒温恒湿槽に1.5分間静置して吸湿重量を測定する(W5)。その後、温度60℃、相対湿度15%RHに調整した恒温恒湿槽に1.5分間静置して脱湿重量を測定する(W6)。短時間吸脱湿量は以下の式で求めた。
短時間吸脱湿量(g/m2)=(W6−W5)/評価基材の面積(m2)
短時間吸脱湿量が8g/m2以上であると、良好な吸湿特性であると判断できる。
作製した評価基材を熱風乾燥機により60℃で12時間乾燥させた後、温度30℃、相対湿度80%RHに調整した恒温恒湿槽に1.5分間静置して吸湿重量を測定する(W5)。その後、温度60℃、相対湿度15%RHに調整した恒温恒湿槽に1.5分間静置して脱湿重量を測定する(W6)。短時間吸脱湿量は以下の式で求めた。
短時間吸脱湿量(g/m2)=(W6−W5)/評価基材の面積(m2)
短時間吸脱湿量が8g/m2以上であると、良好な吸湿特性であると判断できる。
5.3.2.実施例2
本発明の重合体水溶液(C)100部に対し、水酸化ナトリウムの48%水溶液29部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液を116部加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量41g/m2の成形体(評価基材)C−1を作製し、評価した。結果を表1に示す。
本発明の重合体水溶液(C)100部に対し、水酸化ナトリウムの48%水溶液29部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液を116部加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量41g/m2の成形体(評価基材)C−1を作製し、評価した。結果を表1に示す。
5.3.3.実施例3
本発明のエマルジョン(D)100部に対し、水酸化ナトリウムの48%水溶液29部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液を144部加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量41g/m2の成形体(評価基材)D−1を作製し、評価した。結果を表1に示す。
本発明のエマルジョン(D)100部に対し、水酸化ナトリウムの48%水溶液29部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液を144部加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量41g/m2の成形体(評価基材)D−1を作製し、評価した。結果を表1に示す。
5.3.4.実施例4
本発明の樹脂微粒子(E)20部を、イオン交換水100部に再分散させ、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量40g/m2の成形体(評価基材)E−1を作製し、評価した。結果を表1に示す。
本発明の樹脂微粒子(E)20部を、イオン交換水100部に再分散させ、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量40g/m2の成形体(評価基材)E−1を作製し、評価した。結果を表1に示す。
5.3.5.実施例5
本発明の樹脂微粒子(F)20部を、イオン交換水100部に再分散させ、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量39g/m2の成形体(評価基材)F−1を作製し、評価した。結果を表1に示す。
本発明の樹脂微粒子(F)20部を、イオン交換水100部に再分散させ、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量39g/m2の成形体(評価基材)F−1を作製し、評価した。結果を表1に示す。
5.3.6.比較例1
本発明の重合体水溶液(B)100部に対し、水酸化ナトリウムの48%水溶液35部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液を56部加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量42g/m2の成形体(評価基材)B−1を作製し、評価した。結果を表2に示す。
本発明の重合体水溶液(B)100部に対し、水酸化ナトリウムの48%水溶液35部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液を56部加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量42g/m2の成形体(評価基材)B−1を作製し、評価した。結果を表2に示す。
5.3.7.比較例2
本発明の重合体水溶液(A)100部に対し、アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液80部を加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量42g/m2の成形体(評価基材)A−2を作製し、評価した。結果を表2に示す。
本発明の重合体水溶液(A)100部に対し、アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液80部を加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量42g/m2の成形体(評価基材)A−2を作製し、評価した。結果を表2に示す。
5.3.8.比較例3
本発明の重合体水溶液(A)100部に対し、アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液80部、水酸化ナトリウムの48%水溶液50部を加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量42g/m2の成形体(評価基材)A−3を作製し、評価した。結果を表2に示す。
本発明の重合体水溶液(A)100部に対し、アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液80部、水酸化ナトリウムの48%水溶液50部を加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量42g/m2の成形体(評価基材)A−3を作製し、評価した。結果を表2に示す。
5.3.9.比較例4
本発明の重合体水溶液(A)100部に対し、アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液80部、水酸化カリウムの48%水溶液71部を加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量55g/m2の成形体(評価基材)A−4を作製し、評価した。結果を表2に示す。
本発明の重合体水溶液(A)100部に対し、アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液80部、水酸化カリウムの48%水溶液71部を加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量55g/m2の成形体(評価基材)A−4を作製し、評価した。結果を表2に示す。
5.3.10.比較例5
本発明の重合体水溶液(A)100部に対し、アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液80部、水酸化ナトリウムの48%水溶液35部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液56部を加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量42g/m2の成形体(評価基材)A−5を作製し、評価した。結果を表2に示す。
本発明の重合体水溶液(A)100部に対し、アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液80部、水酸化ナトリウムの48%水溶液35部、水酸化テトラメチルアンモニウムの25%水溶液56部を加えて撹拌し、吸脱湿剤を作製した。実施例1と同様に、着量42g/m2の成形体(評価基材)A−5を作製し、評価した。結果を表2に示す。
表1〜2に示すとおり、本発明の実施例1〜5で得られた吸脱湿剤は、大量の水分を吸脱着するための十分な単位重量あたりの吸湿量と、短時間で吸脱湿剤の特性を再生するための十分な吸脱湿速度、繰り返し使用に耐え得る形状安定性の全ての全てが良好であるkとがわかる。一方、比較例1〜5によれば、本願発明の要件が一つでも欠けると、バランスのとれた吸脱湿剤とはならないことが明らかになった。なお、比較例1は重合体に架橋を施さなかった例であり、比較例2〜5は架橋を施した例である。これらを比較すると、架橋構造を有さない重合体では、飽和吸湿後の塗膜外観が不良となる場合があることも併せて明らかになった。
Claims (7)
- −SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ここでM+は、下記一般式(1)で示される陽イオンを表す。)を有する重合体であって、−SO3 -M+で表される基および−COO-M+で表される基の総モル数が、2mmol/g以上である重合体を含有する、吸脱湿剤。
(式(1)中、R1〜R4はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、およびアルキロール基から選ばれる1種を表す。全てが水素原子である場合はない。) - 前記重合体中の−SO3 -で表される基および−COO-で表される基の総モル数が、3〜15mmol/gである、請求項1に記載の吸脱湿剤。
- 前記重合体が架橋構造を有する、請求項1〜2のいずれか一項に記載の吸脱湿剤。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸脱湿剤と、バインダーを含む、組成物。
- さらに架橋剤を含有する、請求項4に記載の組成物。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸脱湿剤を含有する成形体。
- 請求項6に記載の成形体を備える、空調システム。
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