JP2015012321A - 携帯通信端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】 移動中であるか否かを判別して動作モードを通常モード及び報知制限モード間で自動的に切り替えるとともに、報知制限モード中に着信があったことをユーザが容易に認識することができる携帯通信端末を提供する。【解決手段】 無線通信網から着信信号を受信する無線通信手段と、振動を検出する振動検出手段と、振動の検出結果に基づいて、移動中であるか否かを判別する移動判別手段と、移動判別手段の判別結果に基づいて、動作モードを通常モード及び報知制限モード間で切り替えるモード切替手段と、通常モード中に着信信号を受信すれば即時着信報知を行う一方、報知制限モード中は着信信号を受信しても即時着信報知を行わず、その後の通常モードにおいて遅延着信報知を行う着信報知制御手段とを備えて構成される。【選択図】 図4

Description

本発明は、携帯通信端末に係り、さらに詳しくは、無線通信網から着信信号を受信して着信報知を行う携帯通信端末の改良に関する。
ユーザが徒歩で移動し、或いは、車両を運転して移動している場合に、携帯電話機を操作し、画面表示を注視することは、安全性の確保という観点から好ましくない。例えば、歩行中又は運転中に、電話着信又は電子メールの着信が着信音の出力又はバイブレータの振動によって報知されれば、ユーザの意識が着信報知に集中し、歩行又は運転に注意が向かなくなってしまう。
通常、携帯電話機には、音又は振動による着信報知を制限する機能、いわゆるマナーモード機能が設けられている。また、電話着信があれば、着信報知を行わずに自動応答し、電話を掛け直すように促す音声メッセージを送信するドライブモード機能を備えた携帯電話機も知られている。これらの機能を使用すれば、移動中に着信があっても、歩行又は運転への意識の集中が阻害されるのを防ぐことができる。
しかしながら、マナーモード機能又はドライブモード機能を使用するには、ユーザが携帯電話機を操作してこれらの機能を予め有効化しておく必要があり、移動に伴ってその様な操作を行うことは極めて面倒であるという問題があった。例えば、携帯電話機を鞄の中に仕舞い込んでいれば、鞄の中から携帯電話機を取り出して操作しなければならず、また、上記機能を有効化することを忘れてしまうこともある。また、マナーモード機能又はドライブモード機能を無効化することを忘れれば、着信があっても気付き難い状態が長時間にわたって継続してしまうという問題もあった。
そこで、車両等の移動手段によって移動中であるか否かを判別し、着信報知を行う通常モードと、着信報知を制限する報知制限モードとの間で動作モードを自動的に切り替える携帯電話機が提案されている(例えば、特許文献1)。この様な携帯通信端末によれば、ユーザは、移動するごとに動作モードを報知制限モードに切り替える必要がない。また、通常モードへの切り替えを意識しなくても、移動中でなければ動作モードが通常モードに自動的に切り替えられ、着信があっても気付き難い状態が長時間にわたって継続することを防ぐことができる。
特開2010−114642号公報
しかしながら、上述した様な従来の携帯通信端末では、動作モードを報知制限モードに切り替えることによって着信報知が制限されている期間内に着信があった場合、着信信号を受信した時点では着信報知が制限され、その後も当該着信が音や振動によって報知されることはない。このため、通常モードに切り替えられた後も、上記期間内に着信があったことに気付き難いという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、移動中であるか否かを判別して動作モードを通常モード及び報知制限モード間で自動的に切り替えるとともに、報知制限モード中に着信があったことをユーザが容易に認識することができる携帯通信端末を提供することを目的とする。
本発明による携帯通信端末は、無線通信網から着信信号を受信する無線通信手段と、振動を検出する振動検出手段と、上記振動の検出結果に基づいて、移動中であるか否かを判別する移動判別手段と、上記移動判別手段の判別結果に基づいて、動作モードを通常モード及び報知制限モード間で切り替えるモード切替手段と、上記通常モード中に上記着信信号を受信すれば即時着信報知を行う一方、上記報知制限モード中は上記着信信号を受信しても上記即時着信報知を行わず、その後の上記通常モードにおいて遅延着信報知を行う着信報知制御手段とを備えて構成される。
この様な構成によれば、移動中であるか否かを判別して動作モードが通常モード及び報知制限モード間で自動的に切り替えられるので、ユーザは、徒歩で移動し、或いは、車両等を運転して移動するごとに、動作モードを報知制限モードに切り替える必要がない。また、通常モードへの切り替えを意識しなくても、移動中でなければ動作モードが通常モードに自動的に切り替えられるので、着信があっても気付き難い状態が長時間にわたって継続することを防ぐことができる。さらに、報知制限モード中に着信があれば、その後の通常モードにおいて遅延着信報知が行われるので、報知制限モード中に着信があったことをユーザが容易に認識することができる。
本発明による携帯通信端末では、移動中であるか否かを判別して動作モードを通常モード及び報知制限モード間で自動的に切り替えるとともに、通常モードにおいて遅延着信報知を行うことにより、報知制限モード中に着信があったことをユーザが容易に認識することができる。
本発明の実施の形態による携帯通信端末の一構成例を示した斜視図であり、携帯通信端末の一例として携帯電話機1が示されている。 図1の携帯電話機1内の機能構成の一例を示したブロック図である。 図2の携帯電話機1の動作の一例を模式的に示した説明図であり、通常モード中に着信信号を受信した場合の状態遷移が示されている。 図2の携帯電話機1の動作の一例を模式的に示した説明図であり、動作モードを報知制限モードから通常モードに切り替えた場合の状態遷移が示されている。 図2の主制御部20の構成例を示したブロック図である。 図2の携帯電話機1における着信時の動作の一例を示したフローチャートであり、報知制限モード中に着信信号を受信した場合の処理手順が示されている。 図2の携帯電話機1における着信時の動作の一例を示したフローチャートであり、報知制限モード中に着信信号を受信した場合の処理手順が示されている。 図2の携帯電話機1の動作の一例を示したタイミングチャートであり、図中には、処理手順が異なる4つの動作例「動作1」〜「動作4」が示されている。
<携帯電話機1>
図1は、本発明の実施の形態による携帯通信端末の一構成例を示した斜視図であり、携帯通信端末の一例として、携帯電話機1が示されている。この携帯電話機1は、移動体電話網に接続し、移動体電話網から着信信号を受信する端末装置であり、薄型筐体10、タッチパネル11、受話用のスピーカ12、着信表示灯13、送話用のマイクロホン14及び操作キー15a〜15cを備えて構成されている。移動体電話網は、2以上の携帯電話機を相互接続するための無線通信網であり、セルラ基地局が携帯電話機1と通信を行う。
薄型筐体10は、薄型の直方体形状からなる。タッチパネル11、スピーカ12、着信表示灯13、マイクロホン14及び操作キー15a〜15cは、通話時に縦長状態で保持される薄型筐体10の前面に設けられている。スピーカ12及び着信表示灯13は、薄型筐体10の長手方向における一方の端部に配置され、マイクロホン14及び操作キー15a〜15cは、他方の端部に配置されている。
タッチパネル11は、表示画面に文字情報等を表示するとともに、表示画面へのタッチ操作を検出する。スピーカ12は、受話音や着信音を出力するための音声出力装置である。マイクロホン14は、送話音を入力するための音声入力装置である。
操作キー15a〜15cは、いずれもユーザの押下操作を検出する接点式スイッチからなり、各種機能が割り当てられる。例えば、操作キー15aは、前の画面に戻るためのリターンキーである。また、操作キー15bは、ホーム画面を表示するためのホームキーである。また、操作キー15cは、メニュー画面を表示するためのメニューキーである。着信表示灯13は、着信報知用のインジケータ装置であり、LED(発光ダイオード)の点灯又は点滅により、着信があったことを表示する。
図2は、図1の携帯電話機1内の機能構成の一例を示したブロック図である。この携帯電話機1は、タッチパネル11、スピーカ12、着信表示灯13、マイクロホン14、操作キー15a〜15c、主制御部20、セルラ通信部21、操作部22、振動検出部23、表示制御部24、音声コーデック部25、メモリ26及びバイブレータ27により構成される。
主制御部20は、通話制御などの主要な制御を行う。セルラ通信部21は、移動体電話網に接続し、セルラ基地局を介して相手先端末と通信する無線通信部である。このセルラ通信部21は、移動体電話網から着信信号を受信する。例えば、電話番号によって相手先端末を特定する電話着信が受け付けられる。或いは、メールアドレスによって相手先端末を特定する電子メールの着信が受け付けられる。
操作部22は、ユーザ操作を検出する操作検出部であり、タッチパネル11のタッチ操作又は操作キー15a〜15cの押下操作に基づいて、操作信号を生成し、主制御部20へ出力する。例えば、通話を開始するためのオフフック操作が検出され、或いは、通話を終了するためのオンフック操作が検出される。表示制御部24は、タッチパネル11の表示制御を行う。
音声コーデック部25は、マイクロホン14により集音された音声信号を増幅し、デジタルデータに変換して主制御部20へ出力する一方、主制御部20から出力された音声データをアナログ信号に変換して駆動信号を生成し、スピーカ12へ出力する。メモリ26には、主制御部20の制御プログラム、着信履歴等が保持される。着信履歴は、着信信号を受信した日時に関連づけられた発信元情報からなる履歴情報である。バイブレータ27は、着信があったことを振動によってユーザに報知するための報知装置である。
振動検出部23は、ユーザが徒歩等により移動中であるのか、或いは、停止中であるのかを検知するために、薄型筐体10に生じた振動を検出するセンサ部であり、振動の検出値を主制御部20へ出力する。具体的には、振動の大きさや振動波形が検出される。例えば、振動検出部23には、加速度を検出する加速度センサが用いられる。
携帯電話機1では、受信した着信信号に基づいて、着信報知が行われる。この着信報知は、着信音の出力、バイブレータ27の振動、着信画面の表示、着信表示灯13の点灯又は点滅により行われる。着信音には、ブザー音やチャイム音といった各種の電子音、楽曲を指定することができる。着信音の種類及び音量と、バイブレータ27の振動パターン及び振動の強度と、着信表示灯13の点灯パターンと、いずれの報知手段を使用するのかといったことは、着信報知の報知設定として予め指定される。また、この様な報知設定は、ユーザが任意に変更することができる。
この携帯電話機1では、着信報知が即時着信報知と遅延着信報知とに区別して行われる。即時着信報知は、着信信号を受信した時点で行うユーザ報知であり、遅延着信報知は、着信終了後に行うユーザ報知である。また、ユーザが移動中であるか否かに応じて、即時着信報知及び遅延着信報知を許容する通常モードと、即時着信報知及び遅延着信報知を制限する報知制限モードとの間で動作モードを自動的に切り替える。通常モード中に着信信号を受信すれば、即時着信報知を行う。一方、報知制限モード中は、着信信号を受信しても即時着信報知を行わず、その後の通常モードにおいて遅延着信報知を行う。
図3は、図2の携帯電話機1の動作の一例を模式的に示した説明図であり、通常モード中に着信信号を受信した場合の状態遷移が示されている。この図では、電話着信があり、着信終了までにユーザ操作が検出されなかった場合が示されている。
図中の(a)には、端末状態が待受け状態である場合が示されている。待受け状態では、待受け中であることを示す待受け画面がタッチパネル11上に表示される。待受け画面は、例えば、ホーム画面であり、電波の受信状態、内蔵電池の電池残量、現在時刻などを絵文字(ピクトグラム)によって表示するピクト領域2aと、メイン領域2bからなる。
図中の(b)には、端末状態が着信状態である場合が示されている。着信状態は、着信信号を受信したときから、通信回線が切断され、或いは、通話が開始されるまでの端末状態である。電話着信の発信元端末がオンフックし、或いは、自端末においてオンフック操作を行えば、通信回線が切断され、着信が終了する。また、着信状態においてオフフック操作を行えば、即時着信報知を終了し、通話処理が開始する。
着信状態では、即時着信報知が行われる。この即時着信報知は、着信中であることを示す着信画面をタッチパネル11上に表示し、或いは、着信音を出力し、或いは、バイブレータ27を振動させ、或いは、着信表示灯13を点灯又は点滅させることにより行われる。着信画面のメイン領域2bには、発信元を示す電話番号と、オフフック操作のための応答ボタン3が表示されている。即時着信報知は、着信が終了すれば終了する。また、応答ボタン3に対しタッチ操作を行えば、即時着信報知を終了させ、通話を開始することができる。
図中の(c)には、着信終了後の待受け状態が示されている。着信終了後の待受け画面には、着信履歴を表示させるための履歴ボタン4が表示されている。履歴ボタン4に対しタッチ操作を行えば、着信履歴を示す履歴情報を表示させることができる。
図4は、図2の携帯電話機1の動作の一例を模式的に示した説明図であり、動作モードを報知制限モードから通常モードに切り替えた場合の状態遷移が示されている。この図では、報知制限モード中に電話着信があり、ユーザ操作が検出されることなく、遅延着信報知の開始から一定時間が経過した場合が示されている。図中の(a)には、報知制限モード中における待受け状態が示されている。報知制限モード中は、着信信号を受信しても即時着信報知を行わない。
この携帯電話機1では、待受け状態において、一定時間、ユーザ操作が検出されなければ、タッチパネル11の表示画面を消灯状態に切り替えることにより、省電力状態へ自動的に移行する。この省電力状態において着信信号を受信しても、即時着信報知は行われず、報知制限モード中に着信があったことが着信履歴として記憶される。つまり、ユーザが移動中であれば、着信があっても着信報知を行わないので、歩行又は運転への意識の集中が阻害されるのを防ぐことができる。
図中の(b)には、動作モードが通常モードに切り替えられた直後の待受け状態が示されている。動作モードが報知制限モードから通常モードに切り替えられれば、その動作モードの切替に連動して、遅延着信報知が行われる。遅延着信報知は、報知画面をタッチパネル11上に表示し、或いは、着信音を出力し、或いは、バイブレータ27を振動させ、或いは、着信表示灯13を点灯又は点滅させることにより行われる。
報知画面のメイン領域2bには、電話着信の発信元を示す電話番号、報知制限モード中に着信があったことを示す文字メッセージ、着信履歴を示す日時情報、呼出時間、発信元端末を宛先として発信するための発信ボタン5が表示されている。この様な遅延着信報知により、ユーザは、移動中に着信があったことを容易に認識することができる。ここでは、遅延着信報知が、着信音の出力、バイブレータ27の振動又は報知画面の表示による期限付き報知と、着信表示灯13の点灯又は点滅による無期限報知とに区別して行われる。
期限付き報知は、着信信号を受信した直後の通常モードにおいて、一定時間だけ行われるのに対し、無期限報知は、ユーザ操作が検出されなければ、通常モード中、継続的に行われる。また、無期限報知は、着信信号を受信した直後の通常モードだけでなく、その後、動作モードが通常モードに切り替えられるごとに行われる。ただし、期限付き報知及び無期限報知は、ユーザ操作が検出されれば、直ちに終了する。
図中の(c)には、ユーザ操作が検出されることなく期限付き報知が終了した後の待受け状態が示されている。遅延着信報知の期限付き報知が終了した後の待受け状態では、タッチパネル11の表示画面が消灯状態に切り替えられる一方、報知制限モード中に着信があったことを着信表示灯13の点灯又は点滅によって示す無期限報知は継続される。
音、振動又は画面表示による期限付き報知を終了した後も、着信表示灯13の点灯又は点滅による無期限報知を継続することにより、表示画面が消灯した省電力状態にあっても、報知制限モード中に着信があったことをユーザに認識させることができる。
<主制御部20>
図5は、図2の主制御部20の構成例を示したブロック図である。この主制御部20は、移動判別部201、閾値記憶部202、モード切替部203、着信報知制御部204、タイマー205及び着信履歴制御部206により構成される。
移動判別部201は、振動検出部23による振動の検出結果に基づいて、移動中であるか否かを判別し、その判別結果をモード切替部203へ出力する。具体的には、振動の検出値を判定用閾値と比較し、その比較結果に基づいて、移動中であるか否かが判別される。閾値記憶部202には、判定用閾値が保持される。例えば、振動の検出値が判定用閾値よりも大きい場合は、移動中であり、振動の検出値が判定用閾値よりも小さい場合は、停止中である。
ユーザの移動方法には、徒歩による移動、自動車又は自転車を運転しながら移動する場合、或いは、電車、航空機又は船舶による移動がある。移動判別部201では、この様な移動方法に応じたアルゴリズムに基づいて、移動中であるか否かが判別される。モード切替部203は、移動判別部201の判別結果に基づいて、動作モードを通常モード及び報知制限モード間で切り替える。
着信報知制御部204は、即時着信報知又は遅延着信報知を行うために、スピーカ12、着信表示灯13、表示制御部24及びバイブレータ27を制御する報知制御信号を生成し、通常モード中に着信信号を受信した場合には、即時着信報知を行う。一方、報知制限モード中は、着信信号を受信しても即時着信報知を行わず、その後の通常モードにおいて遅延着信報知を行う。また、着信報知制御部204は、移動中に意識の集中が阻害されるのを防ぐために、動作モードが報知制限モードに切り替えられれば、遅延着信報知を終了する。
着信履歴制御部206は、受信した着信信号に基づいて、発信元端末の電話番号又はメールアドレスと、着信日時とからなる履歴情報を生成し、着信履歴としてメモリ26内に格納する。また、報知制限モード中に着信信号を受信した場合には、報知制限モード中に着信があったことが着信履歴として記憶される。
着信報知制御部204は、動作モードが報知制限モードから通常モードに切り替えられれば、この様な着信履歴に基づいて、期限付き報知及び無期限報知からなる遅延着信報知を行う。期限付き報知は、タイマー205の出力に基づいて行われ、動作モードが通常モードに切り替えられた直後から一定時間継続的に行われる。一方、無期限報知は、通常モード中継続される。
着信報知制御部204は、通常モード中にユーザ操作が検出されれば、当該ユーザ操作に基づいて、報知制限モード中に着信があったことを示す文字メッセージを画面表示し、無期限着信報知を終了する。
また、着信報知制御部204は、報知制限モード中における即時着信報知を許可する報知許可端末として予め指定された発信元端末からの着信であれば、報知制限モード中であっても、即時着信報知を行う。報知許可端末は、予め登録されている電話番号又はメールアドレスに対し、個別に指定することができる。或いは、2以上の電話番号又はメールアドレスがグループ化して登録されている場合には、その様なグループ単位で報知許可端末を指定することもできる。報知許可端末からの着信であれば、動作モードにかかわらず着信報知を行うことにより、特定の人からの緊急の連絡に気付くのが遅延するのを防止することができる。
また、着信報知制御部204は、即時着信報知と遅延着信報知とで着信音の種類又は音量を異ならせ、或いは、バイブレータ27の振動パターン又は振動強度を異ならせることにより、ユーザは、リアルタイムの即時着信報知であるのか、或いは、動作モードの切替に伴う遅延着信報知であるのかを容易に識別することができる。
図6及び図7のステップS101〜S116,S120〜S127は、図2の携帯電話機1における着信時の動作の一例を示したフローチャートであり、報知制限モード中に着信信号を受信した場合の処理手順が示されている。まず、主制御部20は、着信信号に基づいて発信元を確認し(ステップS101)、発信元が報知許可端末として予め指定された端末装置であれば、直ちに即時着信報知を開始する(ステップS102,S120)。
次に、主制御部20は、着信状態においてオフフック操作が検出されれば、即時着信報知を終了し(ステップS121,S126)、通話処理を実行してこの処理を終了する(ステップS127)。
また、主制御部20は、オフフック操作が行われることなく、着信が終了した場合、即時着信報知を終了し(ステップS121〜S123)、着信履歴を示す履歴情報を生成して、メモリ26内に記憶させる(ステップS124)。その後、主制御部20は、ユーザ操作が検出されれば、報知画面を表示し(ステップS125,S114)、着信表示灯13を消灯するとともに、ユーザが着信履歴を確認したことを示す確認済フラグを有効化してこの処理を終了する(ステップS115,S116)。主制御部20は、確認済フラグが無効である着信履歴に対し遅延着信報知を行い、確認済フラグが有効である着信履歴に対しては遅延着信報知を行わない。
一方、主制御部20は、発信元が報知許可端末でなかった場合、即時着信報知を行わず(ステップS102,S103)、着信が終了すれば、報知制限モード中に着信があったことを示す履歴情報を生成し、着信履歴としてメモリ26内に記憶させる(ステップS104)。ステップS101からステップS104までの処理手順は、着信信号を受信するごとに繰り返される(ステップS105)。
次に、主制御部20は、移動状態から停止状態に移行すれば、動作モードを通常モードに切り替え(ステップS106,S107)、遅延着信報知を開始する(ステップS108)。主制御部20は、一定時間内にユーザ操作が検出されれば、直ちに遅延着信報知を終了し(ステップS109,S117)、遅延着信報知を行ったことを示す報知済フラグを有効化するとともに、確認済フラグを有効化してこの処理を終了する(ステップS118,S116)。主制御部20は、報知済フラグが無効である着信履歴に対し期限付き報知及び無期限報知を行い、報知済フラグが有効である着信履歴に対しては無期限報知のみを行う。
主制御部20は、ユーザ操作が検出されることなく、一定時間が経過すれば、遅延着信報知の期限付き報知を終了し(ステップS109〜S111)、報知済フラグを有効化する(ステップS112)。次に、主制御部20は、ユーザ操作が検出されれば、報知画面を表示し(ステップS113,S114)、着信表示灯13を消灯して無期限報知を終了するとともに、確認済フラグを有効化してこの処理を終了する(ステップS115,S116)。
図8は、図2の携帯電話機1の動作の一例を示したタイミングチャートであり、図中には、処理手順が異なる4つの動作例「動作1」〜「動作4」が示されている。ユーザが移動中であるのか、或いは、停止中であるのかに応じて、動作モードが報知制限モード及び通常モード間で自動的に切り替えられる。移動中は報知制限モードであり、停止中は通常モードである。
動作例「動作1」は、通常モード中に着信信号を受信し、着信が終了してから複数の動作モードの切替を経た後、通常モード中にユーザ操作が検出された場合の処理手順である。通常モード中に着信信号を受信した場合、着信信号を受信した時点で即時着信報知が開始し、着信が終了した時点で即時着信報知は終了する。その後、動作モードが通常モードに切り替えられるごとに、着信表示灯13の点灯又は点滅による着信報知が行われる。この着信報知は、ユーザ操作が検出されれば終了する。
動作例「動作2」は、報知制限モード中に、報知許可端末からの着信信号を受信し、着信が終了した後、報知制限モード中にユーザ操作が検出された場合の処理手順である。報知許可端末として予め指定された発信元端末からの着信であれば、報知制限モード中であっても即時着信報知が行われる。この即時着信報知は、着信信号を受信した時点で開始し、着信が終了した時点で終了する。その後、ユーザ操作が検出されるまで、着信表示灯13の点灯又は点滅による着信報知が行われる。
動作例「動作3」は、報知制限モード中に着信信号を受信し、通常モードへの動作モードの切替に基づいて遅延着信報知を行ってから複数の動作モードの切替を経た後、通常モード中にユーザ操作が検出された場合の処理手順である。報知制限モード中に着信信号を受信した場合、着信信号を受信した時点では即時着信報知を行わず、動作モードが通常モードに切り替えられた時点で遅延着信報知を開始し、一定時間が経過すれば遅延着信報知の期限付き報知を終了する。
その後、動作モードが通常モードに切り替えられるごとに、着信表示灯13の点灯又は点滅による遅延着信報知の無期限報知が行われる。この無期限報知は、ユーザ操作が検出されれば終了する。着信信号を受信した直後の通常モードでは、期限付き報知及び無期限報知が行われ、その後の通常モードでは、無期限報知のみ行われる。
動作例「動作4」は、報知制限モード中に着信信号を受信し、通常モードへの動作モードの切替に基づいて遅延着信報知を開始した後、一定時間が経過するまでにユーザ操作が検出された場合の処理手順である。動作モードが通常モードに切り替えられたときから一定時間が経過するまでにユーザ操作が検出されれば、遅延着信報知は直ちに終了する。
本実施の形態によれば、移動中であるか否かを判別して動作モードが通常モード及び報知制限モード間で自動的に切り替えられるので、ユーザは、徒歩で移動し、或いは、車両等を運転して移動するごとに、動作モードを報知制限モードに切り替える必要がない。また、通常モードへの切り替えを意識しなくても、移動中でなければ動作モードが通常モードに自動的に切り替えられるので、着信があっても気付き難い状態が長時間にわたって継続することを防ぐことができる。さらに、報知制限モード中に着信があれば、その後の通常モードにおいて遅延着信報知が行われるので、報知制限モード中に着信があったことをユーザが容易に認識することができる。
なお、本実施の形態では、ユーザ操作が検出されるまで、動作モードが通常モードに切り替えられるごとに、遅延着信報知を行う場合の例について説明したが、本発明は遅延着信報知の方法をこれに限定するものではない。例えば、通常モードへの動作モードの切替回数が予め指定された回数に到達するまで、遅延着信報知を繰り返し、切替回数が上限に到達すれば、ユーザ操作が検出されなくても遅延着信報知を終了するような構成であっても良い。また、動作モードが通常モードに切り替えられるごとに遅延着信報知を行うのに代えて、複数回の通常モードへの切替において、遅延着信報知を飛び飛びに行うような構成であっても良い。
また、本実施の形態では、移動体電話網から着信信号を受信するセルラ通信部21を備えた携帯電話機1の例について説明したが、本発明は、無線通信網を移動体電話網に限定するものではない。例えば、無線アクセスポイントを介して無線LAN(ローカルエリアネットワーク)に接続し、無線LAN経由で着信信号を受信するようなものにも本発明は適用することができる。
本発明の実施の形態による携帯電話機1の構成と対応する作用効果とを以下に整理してまとめる。
第1の本発明による携帯電話機1は、移動体電話網から着信信号を受信するセルラ通信部21と、振動を検出する振動検出部23と、振動の検出結果に基づいて移動中であるか否かを判別する移動判別部201と、移動判別部201の判別結果に基づいて、通常モード及び報知制限モード間で動作モードを切り替えるモード切替部203と、通常モード中に着信信号を受信すれば即時着信報知を行う一方、報知制限モード中は着信信号を受信しても即時着信報知を行わず、その後の通常モードにおいて遅延着信報知を行う着信報知制御部204とを備えて構成される。
この様な構成によれば、報知制限モード中に着信があれば、その後の通常モードにおいて遅延着信報知が行われるので、報知制限モード中に着信があったことをユーザが容易に認識することができる。
第2の本発明による携帯電話機1は、上記構成に加え、着信報知制御部204が、動作モードが報知制限モードに切り替えられれば、遅延着信報知を終了するように構成される。この様な構成によれば、遅延着信報知を通常モード中に制限することにより、移動中に意識の集中が着信報知によって阻害されるのを防止することができる。
第3の本発明による携帯電話機1は、上記構成に加え、ユーザ操作を検出する操作部22を備え、着信報知制御部204が、ユーザ操作が検出されるまで、動作モードが通常モードに切り替えられるごとに、遅延着信報知を行うように構成される。この様な構成によれば、停止状態になる度に遅延着信報知が行われるので、移動中に着信があったことをユーザに確実に認識させることができる。
第4の本発明による携帯電話機1は、上記構成に加え、着信報知制御部204が、通常モードへの動作モードの切替回数が予め指定された回数に到達するまで、遅延着信報知を繰り返すように構成される。この様な構成によれば、移動中に着信があったことをユーザに確実に認識させることができるとともに、遅延着信報知による無駄な電力消費を抑制することができる。
第5の本発明による携帯電話機1は、上記構成に加え、着信報知制御部204が、予め指定された発信元端末からの着信であれば、報知制限モード中であっても、即時着信報知を行うように構成される。この様な構成によれば、特定の人からの緊急の連絡に気付くのが遅れるのを防止することができる。
1 携帯電話機
10 薄型筐体
11 タッチパネル
12 受話用のスピーカ
13 着信表示灯
14 送話用のマイクロホン
15a〜15c 操作キー
20 主制御部
201 移動判別部
202 閾値記憶部
203 モード切替部
204 着信報知制御部
205 タイマー
206 着信履歴制御部
21 セルラ通信部
22 操作部
23 振動検出部
24 表示制御部
25 音声コーデック部
26 メモリ
27 バイブレータ

Claims (5)

  1. 無線通信網から着信信号を受信する無線通信手段と、
    振動を検出する振動検出手段と、
    上記振動の検出結果に基づいて、移動中であるか否かを判別する移動判別手段と、
    上記移動判別手段の判別結果に基づいて、動作モードを通常モード及び報知制限モード間で切り替えるモード切替手段と、
    上記通常モード中に上記着信信号を受信すれば即時着信報知を行う一方、上記報知制限モード中は上記着信信号を受信しても上記即時着信報知を行わず、その後の上記通常モードにおいて遅延着信報知を行う着信報知制御手段とを備えたことを特徴とする携帯通信端末。
  2. 上記着信報知制御手段は、動作モードが上記報知制限モードに切り替えられれば、上記遅延着信報知を終了することを特徴とする請求項1に記載の携帯通信端末。
  3. ユーザ操作を検出する操作検出手段を備え、
    上記着信報知制御手段は、上記ユーザ操作が検出されるまで、動作モードが上記通常モードに切り替えられるごとに、上記遅延着信報知を行うことを特徴とする請求項2に記載の携帯通信端末。
  4. 上記着信報知制御手段は、上記通常モードへの動作モードの切替回数が予め指定された回数に到達するまで、上記遅延着信報知を繰り返すことを特徴とする請求項2又は3に記載の携帯通信端末。
  5. 上記着信報知制御手段は、予め指定された発信元端末からの着信であれば、上記報知制限モード中であっても、上記即時着信報知を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の携帯通信端末。
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