JP2015012096A - 多層プリント配線板の製造方法及び接着シート - Google Patents

多層プリント配線板の製造方法及び接着シート Download PDF

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淑文 内田
Yoshifumi Uchida
淑文 内田
道廣 木村
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道廣 木村
聡志 木谷
Satoshi Kitani
聡志 木谷
山本 正道
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正道 山本
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Abstract

【課題】本発明は、対向する基板の通電部を機械的接着強度及び電気的接続性が共に向上するよう接続できる多層プリント配線板の製造方法及びその製造方法に用いられる接着シートを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、対向する基板の通電部を接着シートにより電気的接続しつつ積層接着する工程を有する多層プリント配線板の製造方法であって、上記接着シートが、厚さ方向に導電性を有する導電性接着層を備え、この導電性接着層が、上記対向する基板の通電部を電気的接続する導電性ペースト製の導電部と、この導電部の周囲に充填される接着剤層とを有することを特徴とする。上記導電部の断面形状が台形状であるとよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、多層プリント配線板の製造方法及び接着シートに関する。
近年、電子機器分野においては、電子機器の高密度化に伴い、電子機器の部品として用いられるプリント配線板の多層化が進んでいる。従来これらの多層プリント配線板の製造方法に関して種々の方法が提案されている。例えば、回路基板の表面に樹脂層を介して導体回路を形成し、樹脂層の通電箇所にビアホール用孔を開け、そのビアホール用孔に金属めっきを施し回路基板と導体回路とを電気的接続させるビルドアップ型多層プリント配線板の製造方法が開示されている(特開平8−279678号公報)。
また、回路基板の導体回路を有する面同士を異方導電性接着剤によって接着し、基板を積層する多層プリント配線板の製造方法が開示されている(特開2010−206233号公報)。
特開平8−279678号公報 特開2010−206233号公報
しかし、上記特開平8−279678号公報に記載の製造方法においては、樹脂層と導体回路を積み上げて形成する際に、各導体回路を電気的接続するための金属めっきを施す必要があるために多層プリント配線板の製造工程が複雑になり、製造コストが高くなるという不都合がある。
また、上記特開2010−206233号公報に記載の製造方法において、異方導電性接着剤は、導体回路同士の電気的接続性を向上させるためには導電性粒子の含有量を多くする必要があるが、この場合には回路基板同士の機械的接着強度が低下する。一方、回路基板同士の機械的接着強度を向上させるためには導電性粒子の含有量を少なくする必要があるが、この場合には導体回路同士の電気的接続性が低下する。つまり、上記異方導電性接着剤を用いた場合、機械的接着強度と電気的接続性とはトレードオフの関係とならざるを得ない。
本発明は、上記のような不都合に鑑みてなされたものであり、対向する基板の通電部を機械的接着強度及び電気的接続性が共に向上するよう接続できる多層プリント配線板の製造方法及びその製造方法に用いられる接着シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、
対向する基板の通電部を接着シートにより電気的接続しつつ積層接着する工程を有する多層プリント配線板の製造方法であって、
上記接着シートが、厚さ方向に導電性を有する導電性接着層を備え、
この導電性接着層が、
上記対向する基板の通電部を電気的接続する導電性ペースト製の導電部と、
この導電部の周囲に充填される接着剤層とを有することを特徴とする。
当該多層プリント配線板の製造方法は、導電性ペースト製の導電部を有する接着シートにより、対向する基板の通電部を電気的接続する。そのことにより、電気的接続のための金属めっきを行わなくてよいので、製造工程が簡単になり、製造コストを低減できる。また、接着剤層により対向基板同士が機械的に接着するので、機械的接着強度及び電気的接続性が共に向上する。
上記導電部の断面形状が台形状であることが好ましい。このように導電部が台形状の断面形状を有することで、台形の傾斜した側辺を接着剤が被覆するため、導電性接着層からの導電部の脱落を防止することができる。
上記接着シートが、導電性接着層の表面側又は裏面側に仮接着状態で積層される離型フィルムを備え、上記電気的接続工程が、接着シートを対向する基板の一方の基板に貼付する工程と、接着シートを貼付した後に上記離型フィルムを剥離する工程とを有することが好ましい。離型フィルムを剥離して基板に貼付することで、導電部及び接着剤層を容易かつ確実に基板に貼付することができる。
また、上記課題を解決すべくなされた別の発明は、
多層プリント配線板の基板間に配設され、対向する基板の通電部を電気的接続する接着シートであって、
厚さ方向に導電性を有する導電性接着層を備え、
この導電性接着層が、
上記対向する基板の通電部を電気的接続する導電性ペースト製の導電部と、
この導電部の周囲に充填される接着剤層とを有し、
上記導電部が、対向する基板の通電部の対応位置に配置されていることを特徴とする。
当該接着シートを多層プリント配線板の製造方法に用いることにより、対向する基板の通電部の電気的接続のための金属めっきを行わなくてよいので、製造工程が簡単になり、製造コストを低減できる。また、接着剤層により対向基板同士が機械的に接着するので、機械的接着強度及び電気的接続性が共に向上する。
なお、「導電部の周囲」とは、導電性接着層を平面視したときの導電部の周囲をいう。また、「台形状」とは、底辺とこの底辺に対向する頂辺又は頂点を有し、底辺から頂辺又は頂点に向かって幅が小さくなる形状を意味する。また、「導電部の断面形状」とは、導電性接着層に垂直な面での断面形状を意味する。
当該多層プリント配線板の製造方法は、対向する基板の通電部を機械的接着強度及び電気的接続性が共に向上するよう接続することができる。
図1は、本発明の一実施形態の多層プリント配線板の製造方法を説明するための模式的端面図(切断面が導電性接着層と垂直面)である。 図2は、図1の多層プリント配線板の製造方法とは異なる実施形態の多層プリント配線板の製造方法で用いる接着シートを示す模式的端面図(切断面が導電性接着層と垂直面)である。 図3は、図1の製造方法で用いた本発明の一実施形態の接着シートの製造方法を説明するための模式的端面図(切断面が導電性接着層と垂直面)である。 図4は、図1の製造方法で用いた接着シートとは異なる実施形態の接着シートを示す模式的端面図(切断面が導電性接着層と垂直面)である。 図5は、図1の製造方法とは異なる製造方法を説明するための模式的端面図(切断面が導電性接着層と垂直面)である。
以下、本発明に係る多層プリント配線板の製造方法について、図面を参照しつつ詳説する。
〔多層プリント配線板の製造方法〕
[第一実施形態]
当該多層プリント配線板の製造方法は、対向する基板の通電部を接着シートにより電気的接続しつつ積層接着する積層接着工程を有する。当該多層プリント配線板の製造方法で用いる上記接着シートは、厚さ方向に導電性を有する導電性接着層を備え、この導電性接着層が、対向する基板の通電部を電気的接続する導電性ペースト製の導電部と、この導電部の周囲に充填される接着剤層とを有する。
上記積層接着工程は、更に以下の工程を有する。
(1)接着シートを対向する基板の一方(裏面側とする)の基板に貼付する工程
(2)接着シートを添付した後に離型フィルムを剥離する工程
(3)接着シートの表面側に他方の基板を貼付し、一方の基板に他方の基板を積層する工程
(4)一方の基板、接着シート、及び他方の基板の積層体を加熱する工程
<(1)接着シート貼付工程>
接着シート貼付工程において図1(a)及び図1(b)に示すように、対向する基板の一方の基板である第一基板1の後述する開孔13の位置に接着シート2の後述する導電部23を合わせ、接着シート2を第一基板1に貼り合わせる。以下に、第一基板1と接着シート2について説明する。
(第一基板)
第一基板1は、絶縁層11と、絶縁層11の一方の面(裏面とする)に形成された導電パターン12とを備えている。この導電パターン12中において、第一基板1に対向する第二基板3と通電させる通電部14が形成され、絶縁層11においてその通電部14と接する箇所に開孔13が形成されている。
絶縁層11は、絶縁性及び可撓性を有するシート状部材から構成されており、絶縁層11としては具体的には樹脂フィルムを採用可能である。この樹脂フィルムの主成分としては、例えばポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等を用いることができ、可撓性及び強度の観点からポリイミドが好適に用いられる。
絶縁層11の平均厚さの下限としては特に限定されるものでないが、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。また、絶縁層11の平均厚さの上限としては特に限定されるものでないが、100μmが好ましく、50μmがより好ましい。絶縁層11の平均厚さが上記下限未満であると絶縁層11の強度が不十分となるおそれがあり、また上記上限を超えると薄型化の要請に反するおそれがある。
導電パターン12は、絶縁層11に積層された金属層をエッチングすることによって所望の平面形状に形成される。導電パターン12は、導電性を有する材料で形成可能であるが、一般的には例えば銅によって形成される。
導電パターン12の平均厚さの下限としては特に限定されるものでないが、2μmが好ましく、5μmがより好ましい。また、導電パターン12の平均厚さの上限としては特に限定されるものでないが、30μmが好ましく、20μmがより好ましい。導電パターン12の平均厚さが上記下限未満であると導通性が不十分となるおそれがあり、また上記上限を超えると薄型化の要請に反するおそれがある。
平面視での開孔13の形状と大きさは、第一基板1の通電部14の形状と大きさに応じて適宜設計することができるが、開孔13の平均内径の上限としては、200μmが好ましく、150μmがより好ましい。開孔13の平均内径が上記上限を超える場合、第一基板1の可撓性が不十分となるおそれがある。一方、開孔13の平均内径の下限としては、40μmが好ましく、60μmがより好ましい。開孔13の平均内径が上記下限未満であると、電気的接続性が不十分になるおそれがある。
(接着シート)
接着シート2は、導電性接着層21と、この導電性接着層21の他方の面に仮接着状態で積層される離型フィルム22とを備える。
導電性接着層21は、表面側及び裏面側に向かい合ってそれぞれ配設される第一基板1と第二基板3とを接着する。導電性接着層21は、厚さ方向に連続し、表面及び裏面に表出する導電性ペースト製の導電部23と、平面視で導電性接着層21における上記導電部23の周囲に充填される接着剤からなる接着剤層24とを有する。導電性接着層21は、上記導電部23によって導電性を有するとともに、上記接着剤層24によって接着性を有する。導電部23は、第一基板1の通電部14と、第二基板3の通電部34とに対向する位置に設けられている。平面視での導電部23の形状と大きさは、第一基板1の通電部14と、第二基板3の通電部34の形状と大きさに応じて適宜設計することができる。
導電部23の最大高さとしては、開孔13内に後述する第二基板3の通電部34が嵌入する場合には、第一基板1の絶縁層11の平均厚さ(開孔13の平均深さ)から第二基板3の通電部34の最小厚さを引いた値以上とすることが好ましい。また、開孔13内に第二基板3の通電部34が嵌入しない場合には、導電部23の最大高さとしては第一基板1の絶縁層11の平均厚さ(開孔13の平均深さ)以上とすることが好ましい。導電部23の最大高さが上記下限未満の場合、第一基板1と第二基板3との電気的接続性が十分得られないおそれがある。
上記導電部23を形成する導電性ペーストとしては、金属粒子等の導電性粒子をバインダーに分散したものが使用できる。
上記金属粒子としては、例えば銀、白金、金、銅、ニッケル、パラジウム、ハンダ等を挙げることができる。これらの中でも優れた導電性を示す銀粉末や銀コート銅粉末が好ましい。
導電部23を形成する導電性ペーストの導電性粒子の含有率の下限としては、40体積%が好ましく、45体積%がより好ましく、50体積%がさらに好ましい。導電性粒子の含有率が上記下限未満の場合、第一基板1と第二基板3との間の電気的接続性が低下するおそれがある。一方、導電部23を形成する導電性ペーストの導電性粒子の含有率の上限としては、75体積%が好ましく、70体積%がより好ましい。導電性ペーストの導電性粒子の含有率が上記上限を超える場合、導電性ペーストの流動性が低下し、導電部23の形成が困難になるおそれがある。
上記バインダーとしては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等を挙げることができ、これらの中から1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも導電性ペーストの耐熱性を向上できる熱硬化性樹脂が好ましく、エポキシ樹脂が特に好ましい。
導電性ペーストに用いるエポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型、F型、S型、AD型、ビスフェノールA型とビスフェノールF型との共重合型、ナフタレン型、ノボラック型、ビフェニル型、ジシクロペンタジエン型等のエポキシ樹脂や、高分子エポキシ樹脂であるフェノキシ樹脂を挙げることができる。
また、上記バインダーは溶剤に溶解して使用することができる。この溶剤としては、例えばエステル系、エーテル系、ケトン系、エーテルエステル系、アルコール系、炭化水素系、アミン系等の有機溶剤を挙げることができ、これらの中から1種又は2種以上を用いることができる。なお、導電部23を導電性ペーストの印刷によって形成する場合、印刷性に優れた高沸点溶剤を用いることが好ましく、具体的にはカルビトールアセテートやブチルカルビトールアセテート等を用いることが好ましい。
さらに、上記バインダーには硬化剤を添加することができる。この硬化剤としては、例えばアミン系硬化剤、ポリアミノアミド系硬化剤、酸及び酸無水物系硬化剤、塩基性活性水素化合物、第三アミノ類、イミダゾール類等を挙げることができる。
導電性ペーストには、上述した成分に加えて、増粘剤、レベリング剤等の助剤を添加することができる。また、導電性ペーストは、上記各成分を例えば三本ロールや回転攪拌脱泡機等により混合することで得ることができる。
接着剤層24を形成する接着剤としては、接着性を有するものであれば特に限定されず、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリアミドイミド樹脂等を挙げることができ、耐熱性の観点から熱硬化性樹脂が好ましく、フレキシブルプリント配線板に用いる場合、エポキシ樹脂又はポリイミド樹脂が特に好ましく、上記導電部23を形成する導電ペーストと同種の接着剤を用いることがさらに好ましい。また、接着剤層24には、上述した溶剤、硬化剤、助剤等を適宜添加することができる。
導電性接着層21の平均厚さの上限としては、40μmが好ましく、35μmがより好ましく、30μmがさらに好ましい。導電性接着層21の平均厚さが上記上限を超える場合、当該接着シート2の厚さが必要以上に大きくなるおそれがある。一方、導電性接着層21の平均厚さの下限としては、10μmが好ましく、15μmがより好ましい。導電性接着層21の平均厚さが上記下限未満の場合、十分な機械的接着強度や電気的接続性が得られないおそれがある。なお、導電性接着層21の平均厚さとは、導電部23の周囲に充填される接着剤層24の平均厚さを意味する。
離型フィルム22としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂フィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シート、金属箔、これらのラミネート体等からなる適当なフィルム状体を用いることができる。また、離型フィルム22の表面には、剥離性を高めるため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の剥離処理を施すことが好ましい。離型フィルム22の剥離性は、剥離処理に用いる薬剤の種類及び/又はその塗工量等を調節することにより制御することができる。
<(2)離型フィルム剥離工程>
離型フィルム剥離工程において図1(c)に示すように、接着シート2から離型フィルム22を剥離する。剥離後には、接着シート2の導電部23が第一基板1の開孔13の底面(通電部14)に当接し、接着シート2の接着剤層24が第一基板1の絶縁層11に貼付された状態となっている。
<(3)基板貼付工程>
基板貼付工程において図1(d)に示すように、接着シート2の導電部23の位置に、他方の基板である第二基板3の通電部34を合わせ、第二基板3を接着シート2に貼り合わせる。以下に、第二基板3について説明する。
(第二基板)
第二基板3は、絶縁層31と、絶縁層31の一方の面に形成された導電パターン32を備えている。この導電パターン32中において、第二基板3に対向する第一基板1と通電させる通電部34が形成されている。絶縁層31及び導電パターン32の材質、厚さ、製造方法等の構成は、第一基板1の絶縁層11及び導電パターン12と同様とすることができる。
<(4)加熱工程>
加熱工程において、第一基板1、接着シート2及び第二基板3の積層体を加熱してこれらを接着する。この加熱温度としては、120℃以上200℃以下が好ましく、加熱時間としては30秒以上120分以下が好ましい。加熱温度及び加熱時間を上記範囲とすることで、接着性を効果的に発揮できると共に第一基板1等の変質を抑制することができる。加熱方法としては特に限定されず、例えばオーブンやホットプレート等の加熱手段を用いて加熱することができる。また、接着性を向上させるため、加熱の際に接着シート2を第一基板1及び第二基板3により狭圧することが好ましい。
当該製造方法によって、図1(e)に示す多層プリント配線板4が得られる。第二基板3の表面側に更に基板を積層する場合には、第二基板3において、新たな基板と通電させる通電部の箇所の絶縁層31に開孔を形成し、第二基板3を積層したのと同様の方法によって基板を積層すればよい。また、第一基板1の裏面側に更に新たな基板を積層する場合にも、第一基板1の裏面に新たな基板の通電部が形成された面を対向させ、接着シートを用いて積層すればよい。
<利点>
当該多層プリント配線板4の製造方法は、導電性ペースト製の導電部23を有する接着シート2により、第一基板1の通電部14と第二基板3の通電部34とを電気的接続する。そのことにより、電気的接続のための金属めっきを行わなくてよいので、製造工程が簡単になり、製造コストを低減できる。また、接着剤層24により第一基板1と第二基板3とが機械的に接着するので、機械的接着強度及び電気的接続性が共に向上する。
また、接着シート2が離型フィルム22を備え、離型フィルム22を剥離して導電性接着層21を第一基板1に貼付することで、導電部23及び接着剤層24を容易かつ確実に第一基板1に貼付することができる。
[第二実施形態]
第二実施形態の多層プリント配線板の製造方法は、接着シート2の代わりに図2(a)に示す接着シート102を用いる。接着シート102は、導電性接着層121と、この導電性接着層121の他方の面に仮接着状態で積層される離型フィルム22とを備える。導電性接着層121は、接着シート2の導電性接着層21と同様に導電部123と接着剤層124とを有する。
導電部123の断面形状は、具体的には離型フィルム22に当接する底辺と、接着剤層124の表面に表出する頂辺とを有し、底辺から頂辺に向かって幅が小さくなっている。つまり、頂辺は底辺よりも長さが小さく、頂辺と底辺とを結ぶ側辺は傾斜している。この傾斜した側辺上には接着剤層124が積層される。
上記断面形状において、導電部123の側辺の傾斜角度αの上限としては、90度が好ましく、80度がより好ましい。傾斜角度αが上記上限を超える場合、導電部23の脱落防止効果が十分得られないおそれがある。一方、傾斜角度αの下限としては、30度が好ましく、40度がより好ましい。傾斜角度αが上記下限未満の場合、頂辺の長さが小さくなり過ぎ基板間の電気的な接続性が低下するおそれがある。なお、傾斜角度αとは、図2(b)に示すように、側辺上での導電部123の平均高さhの1/2の高さの点Aと側辺の最下点Bとを結ぶ直線と、導電部123の底辺とが成す角度とする。
次に、上述した課題を解決すべくなされた別の発明である接着シートの実施形態について、図面を参照しつつ詳説する。
〔接着シート〕
当該接着シート2は、製造方法の説明において上述したように多層プリント配線板4の基板間に配設され、対向する基板の通電部14、34を電気的接続する。この接着シート2が、厚さ方向に導電性を有する導電性接着層21を備え、この導電性接着層21が、対向する通電部14、34を電気的接続する導電性ペースト製の導電部23と、この導電部23の周囲に充填される接着剤層24とを有し、上記導電部23が、対向する基板の通電部14、34の対応位置に配置されている。
<接着シートの製造方法>
次に、上記接着シート2を製造する方法について図3を参酌しつつ説明する。当該接着シート2の製造方法は以下の工程を有する。
(1)導電性ペーストを用いた印刷により離型フィルム22の裏面に導電部23を形成する工程
(2)接着剤の充填により導電部23の周囲に接着剤層24を形成する工程
《(1)導電部形成工程》
図3(a)に示すように離型フィルム22の裏面に導電性ペーストを印刷して導電部23を形成する。この導電性ペーストの印刷方法としては特に限定されず、例えばスクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷、ディスペンサ印刷等を用いることができる。
《(2)接着剤充填工程》
図3(b)に示すように上記導電部23を形成した離型フィルム22の裏面(導電部23の周囲)に接着剤を充填し、接着剤層24を形成する。この接着剤の充填方法としては、印刷による方法又は塗工による方法を用いることができる。上記印刷方法としては特に限定されず、例えばスクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷、ディスペンサ印刷等を用いることができる。また上記塗工方法としては特に限定されず、例えばナイフコート、ダイコート、ロールコート等を用いることができる。
<導電部と接着剤層の構成>
導電部と接着剤層の構成は、図1で示した構成に限られず、接着剤層が導電部の裏面側にも形成されていてもよい。図4(a)にそのような構成の接着シート202の端面図を示す。離型フィルム22及び導電部23は、上記図1の第一実施形態の接着シート2と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
導電性接着層221は、厚さ方向に連続し、かつ裏面に近接し表面に表出する導電性ペースト製の導電部23と、平面視で導電性接着層221における上記導電部23の周囲に充填される接着剤からなる接着剤層224とを有する。接着剤層224は導電部23の側面側と裏面側とに充填されており、導電性接着層221の平均厚さは導電部23の平均高さより大きい。これにより導電部23の導電性接着層221からの脱落を防止できると共に、接着剤層224を容易かつ確実に導電部23の周辺に充填することができる。また、接着剤層224を形成する接着剤は、第一実施形態の接着剤層24を形成する接着剤と同様である。
導電性接着層221の裏面と導電部23の裏面との平均距離h1の上限としては、15μmが好ましく、10μmがより好ましい。導電性接着層221の裏面と導電部23の裏面との平均距離h1が上記上限を超える場合、当該接着シート202の基板への貼り付け時に、導電部23が基板の通電部に接続されないおそれがある。一方、導電性接着層221の裏面と導電部23の裏面との平均距離h1の下限としては、1μmが好ましい。導電性接着層221の裏面と導電部23の裏面との平均距離h1が上記下限未満の場合、導電部23の脱落防止効果が十分得られないおそれがある。
当該接着シート202は、基板への貼り付け時に圧力によって導電部23の裏面側の接着剤層224を構成する接着剤が流動し、導電部23が対向する一方の基板の通電部及び他方の基板の通電部に接続される。そのため、当該接着シート202は上記第一実施形態の接着シート2と同様の効果を奏する。また、当該接着シート202は、導電部23の裏面に積層された接着剤層224を有するため、導電部23の脱落をより確実に防止することができる。
また、接着剤層が導電部の表面側と裏面側にも形成されていてもよい。図4(b)にそのような構成の接着シート302の端面図を示す。離型フィルム22及び導電部23は、上記図1の第一実施形態の接着シート2と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
導電性接着層321は、厚さ方向に連続し、表面及び裏面に近接する導電性ペースト製の導電部23と、平面視で導電性接着層321における上記導電部23の周囲に充填される接着剤からなる接着剤層324とを有する。つまり、接着剤層324は導電部23の側面側と表面側と裏面側とに充填されており、導電性接着層321の平均厚さは導電部23の平均高さより大きい。これにより導電部23の導電性接着層321からの脱落を防止できると共に、接着剤層324を容易かつ確実に導電部23の周辺に充填することができる。また、接着剤層324を形成する接着剤は、第一実施形態の接着剤層24を形成する接着剤と同様である。
導電性接着層321の表面(離型フィルム22の裏面)と導電部23の表面との平均距離h2の上限としては、15μmが好ましく、10μmがより好ましい。導電性接着層321の表面と導電部23の表面との平均距離h2が上記上限を超える場合、当該接着シート302の基板への貼り付け時に、導電部23が基板の通電部に接続されないおそれがある。一方、導電性接着層321の表面と導電部23の表面との平均距離h2の下限としては、1μmが好ましい。導電性接着層321の表面と導電部23の表面との平均距離h2が上記下限未満の場合、導電部23の脱落防止効果が十分得られないおそれがある。
<利点>
本実施形態の接着シートを多層プリント配線板の製造方法に用いることにより、対向する基板の通電部の電気的接続のための金属めっきを行わなくてよいので、製造工程が簡単になり、製造コストを低減できる。また、接着剤層により対向基板同士が機械的に接着するので、機械的接着強度及び電気的接続性が共に向上する。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
上記各実施形態では、接着シートは導電性接着層の他方の面側(表面側)にのみ離型フィルムを備えていたが、導電性接着層の一方の面側(裏面側)に離型フィルムを備えてもよい。この場合には、電気的接続工程は、接着シートを基板に貼付する工程の前に、接着シートから一方の離型フィルムを剥離する工程を有する。このことにより、導電性接着層の表面側及び裏面側に離型フィルムを備えた状態で接着シートを基板にまで搬送でき、導電性接着層が汚染されるおそれが少なくなるので、接着シートのハンドリングが容易になる。
また、図4(c)に示すように、導電部23が裏面側のみに表出し、導電部23と離型フィルム22との間(導電部23の表面側)に接着層424が充填された導電性接着層421を備える接着シート402の使用も本発明の意図する範囲内である。
更に、上記各実施形態では上記各図において、第一基板1の開孔13、接着シート2の導電部23及び第二基板3の通電部34をそれぞれ1つしか記載していないが、それぞれ複数であってもよい。
更に、上記各実施形態では、一方の基板における開孔13が開けられた絶縁層11の面と、他方の基板における導電パターン32を有する面とを対向させて積層したが、両面基板に片側基板を積層する場合のように両方の基板の導電パターンを有する面同士を対向させて積層してもよい。つまり、図5(a)に示すように、絶縁層511と、絶縁層511の表面側に形成された導電パターン512とを備える第一基板501を用いることが可能である。この導電パターン512中において、第一基板501に対向する第二基板3と通電させる通電部514が形成されている。
そして、図5(b)に示すように第一基板501の通電部514の位置に接着シート2の導電部23を合わせ、接着シート2を第一基板501に貼り合わせる。続いて、図5(c)に示すように、接着シート2から離型フィルム22を剥離する。続いて、図5(d)に示すように、接着シート2の導電部23の位置に第二基板3の通電部34を合わせ、第二基板3を接着シート2に貼り合わせる。続いて、接着シート2を挟んで第一基板501と第二基板3とを圧接して積層体とし、加熱してこれらを接着する。このようにして、図5(e)に示す多層プリント配線板504が得られる。
更に、本実施形態の導電部の導電性接着層に垂直な断面の形状は、厳密な台形に限定されず、例えば台形の頂辺が円弧である台形状や、底辺と頂辺とが非平行である台形状であってもよい。またさらに台形以外の半円形、三角形、長方形、高さ方向の中央部分に向かって幅が減少するくびれ形状、高さ方向の中央部分に向かって幅が増大する樽形状等を採用することも可能である。
本発明は、例えばフレキシブル多層プリント配線板に好適に用いることができる。
1、501 第一基板
11、31、511 絶縁層
12、32、512 導電パターン
13 開孔
14、34、514 通電部
2、102、202、302、402 接着シート
21、121、221、321、421 導電性接着層
22 離型フィルム
23、123 導電部
24、124、224、324、424 接着剤層
3 第二基板
4、504 多層プリント配線板

Claims (4)

  1. 対向する基板の通電部を接着シートにより電気的接続しつつ積層接着する工程を有する多層プリント配線板の製造方法であって、
    上記接着シートが、厚さ方向に導電性を有する導電性接着層を備え、
    この導電性接着層が、
    上記対向する基板の通電部を電気的接続する導電性ペースト製の導電部と、
    この導電部の周囲に充填される接着剤層とを有することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
  2. 上記導電部の断面形状が台形状である請求項1に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  3. 上記接着シートが、導電性接着層の表面側又は裏面側に仮接着状態で積層される離型フィルムを備え、
    上記電気的接続工程が、接着シートを対向する基板の一方の基板に貼付する工程と、接着シートを貼付した後に上記離型フィルムを剥離する工程とを有する請求項1又は請求項2に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  4. 多層プリント配線板の基板間に配設され、対向する基板の通電部を電気的接続する接着シートであって、
    厚さ方向に導電性を有する導電性接着層を備え、
    この導電性接着層が、
    上記対向する基板の通電部を電気的接続する導電性ペースト製の導電部と、
    この導電部の周囲に充填される接着剤層とを有し、
    上記導電部が、対向する基板の通電部の対応位置に配置されていることを特徴とする接着シート。
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