JP2015008181A - 太陽電池モジュール及びその製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フレキシブル性の太陽電池モジュールのメリットを持ちつつ、外界の様子の全体像を認識したり、外界の景色を楽しんだりするのに十分なシースルー性を有し、効率的に製造することができる太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】透光性と絶縁性を有するフレキシブルフィルム基板2の少なくとも一方の面側に、太陽電池素子3が太陽電池素子3の設置面積よりも非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置され、各太陽電池素子3は、下側電極31、光電変換層32、透明電極33をフレキシブルフィルム基板2側から順次積層して構成され、下側電極31が光電変換層32よりも側方に突出する突出部311を有し、一の太陽電池素子3の突出部311と、一の太陽電池素子3の隣に位置する別の前記太陽電池素子3の透明電極33とが導電材4で接続されて直列接続される太陽電池モジュール1。
【選択図】図1

Description

本発明は、フレキシブル性を有する太陽電池モジュール及びその製造方法に関する。
従来、フレキシブル性を有する太陽電池モジュールとして、特許文献1の太陽電池モジュールがある。この太陽電池モジュールは、電気絶縁性でフレキシブルな樹脂のフィルム基板の表面側に第1電極層、アモルファスシリコンの光電変換層、透明電極である第2電極層が順次積層されて太陽電池素子が構成され、フィルム基板の裏面側に第3電極層、第4電極層が積層されて裏面電極が形成されている。そして、透明電極領域外の接続孔を介して第1電極と第3電極が導通され、透明電極領域内の集電孔を介して第2電極と第4電極が導通されて、隣接する太陽電池素子を直列に接続されている。
更に、この太陽電池モジュールでは、太陽電池素子、基板、裏面電極を貫通する透過孔をフィルム基板面積の20〜30%の割合となるように複数形成し、外界の視認性を確保するようにしている。
特開2000−223727号公報
ところで、上記特許文献1の太陽電池モジュールは、フレキシブル性を有するため、軽量で、量産性や施工性に優れ、適応箇所の多様性等のメリットを有し、更に、透過孔を形成することで、外界の視認性が確保されている。しかしながら、フィルム基板面積の20〜30%の割合の透過孔から得られる視認性は、外界の様子を断片的に認識できるものに過ぎず、例えば遮音壁の一部として設置したり、建築物等の窓ガラスに設置したりした場合等に、外界の様子の全体像を認識したり、外界の景色を楽しんだりするのに十分なものとは言えない。そのため、フレキシブル性の太陽電池モジュールのメリットを持ちつつ、より高いシースルー性を有する太陽電池モジュールが求められている。
また、特許文献1の太陽電池モジュールは、隣接する太陽電池素子を直列接続するのに接続孔、集電孔、透過孔をそれぞれ形成する工程を行う必要があるため、製造効率に劣る、太陽電池モジュールの強度が低下するという別の問題もある。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、軽量で、量産性や施工性に優れ、適応箇所の多様性等のフレキシブル性の太陽電池モジュールのメリットを持ちつつ、外界の様子の全体像を認識したり、外界の景色を楽しんだりするのに十分なシースルー性を有する太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、効率的に製造することができると共に、太陽電池モジュールの強度を低下させることなく、十分なシースルー性を発揮することができる太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することにある。
本発明の太陽電池モジュールは、透光性と絶縁性を有するフレキシブルフィルム基板の少なくとも一方の面側に、太陽電池素子が前記太陽電池素子の設置面積よりも前記太陽電池素子の非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置され、前記太陽電池素子は、下側電極、光電変換層、透明電極を前記フレキシブルフィルム基板側から順次積層して構成され、前記下側電極は、前記光電変換層よりも側方に突出する突出部を有し、一の前記太陽電池素子の前記突出部と、前記一の太陽電池素子の隣に位置する別の前記太陽電池素子の透明電極とが導電材で接続されて、前記一の太陽電池素子と前記別の太陽電池素子とが直列接続されることを特徴とする。
この構成によれば、軽量で、量産性や施工性に優れ、適応箇所の多様性等のフレキシブル性の太陽電池モジュールのメリットを持ちつつ、外界の様子の全体像を認識したり、外界の景色を楽しんだりするのに十分なシースルー性を有する太陽電池モジュールとすることができる。また、太陽電池素子を設置した面側において太陽電池素子相互を導通接続でき、フレキシブルフィルム基板に集電孔を形成する工程等を行う必要が無く、効率的に製造することが可能である。また、太陽電池モジュールに透過孔を開ける必要がないことから、太陽電池モジュールの強度を低下させることなく、十分なシースルー性を発揮することができる。
本発明の太陽電池モジュールは、前記フレキシブルフィルム基板の他方の面側に、前記一方の面側の第1の前記太陽電池素子と対応する位置に、第2の太陽電池素子が前記第2の太陽電池素子の設置面積よりも前記第2の太陽電池素子の非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置され、前記第2の太陽電池素子は、下側電極、光電変換層、透明電極を前記フレキシブルフィルム基板側から順次積層して構成され、前記第2の太陽電池素子の前記下側電極は、前記第2の太陽電池素子の前記光電変換層よりも側方に突出する突出部を有し、一の前記第2の太陽電池素子の前記突出部と、前記一の第2の太陽電池素子の隣に位置する別の前記第2の太陽電池素子の透明電極とが導電材で接続されて、前記一の第2の太陽電池素子と前記別の第2の太陽電池素子とが直列接続されることを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルフィルム基板の他方の面にも効率的な製造工程で太陽電池素子を配置して接続することができる。また、両面受光型にして太陽光を有効活用し、効果的な発電を行うことができる。また、フレキシブルフィルム基板の総面積に対する太陽電池素子の占有密度を低下させてシースルー性を向上した場合にも、両面受光で高い発電電力の確保を図ることができる。
本発明の太陽電池モジュールは、前記第1の太陽電池素子と前記第2の太陽電池素子とが略対応する形状と大きさを有し、略重なるように配置されることを特徴とする。
この構成によれば、太陽電池素子による透過性の低下を極力減少させることができ、良好なシースルー性と高い発電電力の確保の双方を実現することができる。また、表裏の太陽電池素子で相互に発生する影が発電効率に影響することを防止できる。
本発明の太陽電池モジュールは、前記フレキシブルフィルム基板の可視光線透過率50%以上であり、且つ前記フレキシブルフィルム基板のみの領域の占有面積が総面積の75%以上であることを特徴とする。
この構成によれば、非常に良好なシースルー性を実現することができ、例えば遮音壁の一部として設置したり、建築物等の窓ガラスに設置したりした場合等に、外界の様子の全体像を十分に認識したり、外界の景色を十分に楽しむことが可能となる。
本発明の太陽電池モジュールは、印刷ロールに供給される導電性インクを転写して前記導電材が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、中小企業の小さな工場や被災企業の仮工場等の狭いスペースでも、導電材の形成、太陽電池素子の導電接続の工程を担うことができ、製造工程に必要なスペースを小さくすることができる。
本発明の太陽電池モジュールは、前記突出部と前記透明電極とが前記導電材である透明導電材によって接続されていることを特徴とする。
この構成によれば、導電材の形成領域でもシースルー性を確保することができ、シースルー性の一層の向上を図ることができると共に、外界の視認の連続性を高めることができる。
本発明の太陽電池モジュールは、前記透明電極が前記透明導電材の一部であることを特徴とする。
この構成によれば、太陽電池素子に予め透明電極を形成せずとも、透明導電材の形成によって太陽電池素子の透明電極の形成と隣の太陽電池素子相互の直列接続を行うことができ、製造工程の一層の効率化を図ることができる。
本発明の太陽電池モジュールは、前記フレキシブルフィルム基板の一方の面側に前記第1の太陽電池素子、他方の面側に前記第2の太陽電池素子が設けられる場合に、前記第1の太陽電池素子が並列配置される第1のフレキシブルフィルムと、前記第2の太陽電池素子が並列配置される第2のフレキシブルフィルムを貼り合わせて、前記フレキシブルフィルム基板が構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルフィルムを貼り合わせる設備があれば、フレキシブルフィルム基板の表面と裏面の双方に太陽電池素子の形成や導電材の形成を行う設備が無くとも、両面受光型の太陽電池モジュールを製造することができ、生産設備を共用して片面受光型の太陽電池モジュールと両面受光型の太陽電池モジュールの製造を低コストで行うことができる。
本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、透光性と絶縁性を有するフレキシブルフィルム基板の少なくとも一方の面側に、太陽電池素子が前記太陽電池素子の設置面積よりも前記太陽電池素子の非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置され、前記太陽電池素子は、下側電極、光電変換層、透明電極を前記フレキシブルフィルム基板側から順次積層して構成され、前記下側電極は、前記光電変換層よりも側方に突出する突出部を有する構成に対し、一の前記太陽電池素子の前記突出部と、前記一の太陽電池素子の隣に位置する別の前記太陽電池素子の透明電極とを直列接続する導電材を、印刷ロールに供給される導電性インクを転写して設ける工程を備えることを特徴とする。
この構成によれば、軽量で、量産性や施工性に優れ、適応箇所の多様性等のフレキシブル性の太陽電池モジュールのメリットを持ちつつ、外界の様子の全体像を認識したり、外界の景色を楽しんだりするのに十分なシースルー性を有する太陽電池モジュールを得ることができる。また、太陽電池素子を設置した面側において太陽電池素子相互を導通接続でき、フレキシブルフィルム基板に集電孔を形成する工程等を行う必要が無く、効率的に製造することが可能である。また、太陽電池モジュールに透過孔を開ける必要がないことから、太陽電池モジュールの強度を低下させることなく、十分なシースルー性を発揮する太陽電池モジュールを得ることができる。また、中小企業の小さな工場や被災企業の仮工場等の狭いスペースでも、導電材の形成、太陽電池素子の導電接続の工程を担うことができ、製造工程に必要なスペースを小さくすることができる。
本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、透光性と絶縁性を有するフレキシブルフィルム基板の少なくとも一方の面側に、太陽電池素子の中間品が前記中間品の設置面積よりも前記中間品の非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置され、前記中間品は、下側電極、光電変換層を前記フレキシブルフィルム基板側から順次積層して構成され、前記下側電極は、前記光電変換層よりも側方に突出する突出部を有する構成に対し、一の前記中間品の前記突出部から前記一の中間品の隣に位置する別の前記中間品の上面の略全体にかけて、印刷ロールに供給される導電性インクを転写して透明導電材を設ける工程を備えることを特徴とする。
この構成によれば、軽量で、量産性や施工性に優れ、適応箇所の多様性等のフレキシブル性の太陽電池モジュールのメリットを持ちつつ、外界の様子の全体像を認識したり、外界の景色を楽しんだりするのに十分なシースルー性を有する太陽電池モジュールを得ることができる。また、太陽電池素子を設置した面側において太陽電池素子相互を導通接続でき、フレキシブルフィルム基板に集電孔を形成する工程等を行う必要が無く、効率的に製造することが可能である。また、太陽電池モジュールに透過孔を開ける必要がないことから、太陽電池モジュールの強度を低下させることなく、十分なシースルー性を発揮する太陽電池モジュールを得ることができる。また、中小企業の小さな工場や被災企業の仮工場等の狭いスペースでも、導電材の形成、太陽電池素子の導電接続の工程を担うことができ、製造工程に必要なスペースを小さくすることができる。また、太陽電池素子に予め透明電極を形成せずとも、透明導電材の形成によって太陽電池素子の透明電極の形成と隣の太陽電池素子相互の直列接続を行うことができ、製造工程の一層の効率化を図ることができる。
本発明によれば、軽量で、量産性や施工性に優れ、適応箇所の多様性等のフレキシブル性の太陽電池モジュールのメリットを持ちつつ、外界の様子の全体像を認識したり、外界の景色を楽しんだりするのに十分なシースルー性を有する太陽電池モジュールを得ることができる。また、効率的に製造することができると共に、太陽電池モジュールの強度を低下させることなく、十分なシースルー性を発揮することができる太陽電池モジュールを得ることができる。
(a)は第1実施形態の太陽電池モジュールの正面図、(b)はそのA−A断面図、(c)は同図(b)の部分拡大断面図。 (a)は第1実施形態の太陽電池モジュールの製造工程においてフレキシブルフィルムの表面に太陽電池素子が並列配置されている状態の断面図、(b)はその部分拡大断面図。 第1実施形態の太陽電池モジュールにおける導電材の形成工程を説明する説明図。 (a)は第2実施形態の太陽電池モジュールの製造工程においてフレキシブルフィルム基板の表面及び裏面に太陽電池素子が並列配置されている状態の部分拡大断面図、(b)は第2実施形態の太陽電池モジュールの部分拡大断面図。 第2実施形態の太陽電池モジュールにおける導電材の形成工程を説明する説明図。 第3実施形態の太陽電池モジュールの部分拡大断面図。 (a)は第4実施形態の太陽電池モジュールの製造工程においてフレキシブルフィルムの表面に太陽電池素子が並列配置されている状態の部分拡大断面図、(b)は第4実施形態の太陽電池モジュールの部分拡大断面図。
〔第1実施形態の太陽電池モジュール及びその製造方法〕
第1実施形態の太陽電池モジュール1は、図1に示すように、透光性と絶縁性を有するフレキシブルフィルム基板2の一方の面側に太陽電池素子3が間隔を開けて並列配置されているものであり、本実施形態では、各太陽電池素子3が、太陽電池素子3の設置面積よりも太陽電池素子3の非設置面積が大きくなるようにして、間隔を開けて縦横に並列配置されている。
尚、フレキシブルフィルム基板2上の総面積に対する太陽電池素子3の非設置面積、或いは後述する導電材4、51、52を不透明とする場合の太陽電池素子3と導電材4、51、52の非設置面積、換言すればフレキシブルフィルム基板2のみの領域の占有面積は、シースルー性向上の観点から50%以上とすると好ましく、75%以上とするとより好ましい。また、同様に、シースルー性向上の観点から、太陽電子素子3の設置面積、或いは導電材4、51、52を不透明とする場合の太陽電池素子3と導電材4、51、52の設置面積と、フレキシブルフィルム基板2のみが設けられている領域の占有面積の比は1:3以上でフレキシブルフィルム基板2のみの領域の占有面積を大きくすることが望ましい。また、太陽電池素子3の設置間隔は略均等にすると、均等なシースルー性が得られて好ましい。
フレキシブルフィルム基板2は、透光性と絶縁性を有し、且つ可撓性或いは柔軟性を有するものであれば適宜であり、例えばポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)等の合成樹脂等とすることが可能である。また、フレキシブルフィルム基板2の可視光線透過率は50%以上とすると良好なシースルー性が得られて好ましく、75%以上とするとより好ましい。
各太陽電池素子3は、下側電極31、アモルファスシリコン等の光電変換層32、透明電極33をフレキシブルフィルム基板2側から順次積層して構成され、下側電極31は光電変換層32よりも側方に突出する突出部311を有する。
太陽電池素子3の形成工程は適宜であるが、例えば所定位置に開口を有する遮蔽マスクでフレキシブルフィルム基板2を覆い、スパッタリング或いは真空蒸着により、Ag、Al、ITO或いはZnO等を成膜して、フレキシブルフィルム基板2の所定位置に下側電極31を形成した後、所定位置に開口を有する別の遮蔽マスクでフレキシブルフィルム基板2を覆い、プラズマCVD法でpin構造のアモルファスシリコンを形成する等で、突出部311以外の領域の下側電極31上に光電変換層32を形成し、その後、所定位置に開口を有する別の遮蔽マスクでフレキシブルフィルム基板2を覆い、スパッタリング或いは真空蒸着により、ITO或いはZnO等の透明導電膜を成膜して、光電変換層32上に透明電極33を形成する等とすることが可能である。
フレキシブルフィルム基板2上で隣り合う太陽電池素子3・3相互は、導電材4によって接続されており、一の太陽電池素子3の下側電極31の突出部311と、一の太陽電池素子3の隣に位置する別の太陽電池素子3の透明電極33とが導電材4で接続されて、一の太陽電池素子3と隣の別の太陽電池素子3とが直列に接続されている。
図1の例の太陽電池モジュール1では、矩形のフレキシブルフィルム基板2上に太陽電池素子3が9行12列に配置されており、図1(a)の上部の3行、中央部の3行、下部の3行の太陽電池素子3がそれぞれ導電材4による接続で直列接続されている。各直列接続ラインは、直列接続ラインの両端に位置する太陽電池素子3に接続される導電材51、52を介して並列に接続されており、この導電材51、52を介して別の太陽電池モジュール1と導通接続可能になっている。
導電材4、51、52は、例えばAg、Cu或いは透明性を有するITO、ZnO、銀ナノワイヤ、銅ナノワイヤ等とすることが可能であるが、導電材の形成領域においてもシースルー性を確保してシースルー性を一層向上でき、外界の視認の連続性を高めることができる点からは透明導電材とすることが好ましい。また、導電材4、51、52を形成する際には、例えばフレキシブルフィルム21の一方の面側に、下側電極31、光電変換層32、透明電極33で構成される太陽電池素子3が間隔を開けて所定位置に並列配置されているフレキシブルフィルム21を用い(図2参照)、図3に示すように、印刷ロール11に供給される導電性インク111を転写して形成すると、狭いスペースでも太陽電池素子3の導電接続の工程を担うことができて好ましい。
図3の例では、MEMS技術が適用される製造ラインで、図示省略する導電性インク供給機構で導電性インク111を印刷ロール11に供給して適度に乾燥させ、ロールツーロール方式により、印刷ロール11と押圧ロール12との間に挟んで太陽電池素子3を有するフレキシブルフィルム21を搬送しながら、印刷ロール11に供給された導電性インク111をフレキシブルフィルム21の所定位置に転写し、必要に応じて乾燥させることで、導電性インク111による導電材4、51、52を形成する。その後、フレキシブルフィルム21は、1つの太陽電池モジュール1に対応するフレキシブルフィルム基板2の単位毎に切断され、太陽電池モジュール1が連続的に得られる。
第1実施形態の太陽電池モジュール1或いはその製造方法によれば、軽量で、量産性や施工性に優れ、適応箇所の多様性等のフレキシブル性のメリットを持ちつつ、外界の様子の全体像を認識したり、外界の景色を楽しんだりするのに十分なシースルー性を有する太陽電池モジュール1とすることができる。また、太陽電池素子3を設置した面側において太陽電池素子3・3相互を導通接続でき、フレキシブルフィルム基板2に集電孔を形成する工程等を行う必要が無く、効率的に製造することが可能である。また、太陽電池モジュール1に透過孔を開ける必要がないことから、太陽電池モジュール1の強度を低下させることなく、十分なシースルー性を発揮することができる。
また、フレキシブルフィルム基板2の可視光線透過率50%以上、且つフレキシブルフィルム基板2のみの領域の占有面積を総面積の75%以上とする場合には、非常に良好なシースルー性を実現することができ、例えば遮音壁の一部として設置したり、建築物等の窓ガラスに設置したりした場合等に、外界の様子の全体像を十分に認識したり、外界の景色を十分に楽しむことが可能となる。
〔第2実施形態の太陽電池モジュール及びその製造方法〕
第2実施形態の太陽電池モジュール1aは、図4(b)に示すように、第1実施形態と同様に、フレキシブルフィルム基板2の一方の面側に太陽電池素子3が並列配置され、太陽電池素子3が導電材4で接続され、太陽電池素子3の直列接続ラインが導電材51、52で接続されていることに加え、フレキシブルフィルム基板2の他方の面側にも、太陽電池素子3a、導電材4a、直列接続ラインを接続する導電材が一方の面側のそれと各々対応する位置に設けられているものである。フレキシブルフィルム基板2は第1実施形態と同様であり、又、フレキシブルフィルム基板2のみの領域の占有面積は、シースルー性向上の観点から50%以上とすると好ましく、75%以上とするとより好ましい。また、太陽電池素子3、3aの設置間隔を略均等にすることが好ましいこと、1:3以上でフレキシブルフィルム基板2のみの領域の占有面積を大きくすることが望ましいことは第1実施形態と同様である。
他方の面側の太陽電池素子3aも、太陽電池素子3aの設置面積よりも太陽電池素子3aの非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置されており、一方の面側の太陽電池素子3と対応する位置で縦横に並べて配置されている。各太陽電池素子3aの構成は、太陽電池素子3と同様であり、下側電極31a、光電変換層32a、透明電極33aがフレキシブルフィルム基板2側から順次積層され、下側電極31aは光電変換層32aよりも側方に突出する突出部311aを有する。
太陽電池素子3aと太陽電池素子3は、略対応する形状と大きさを有し、略重なるように配置されており、本例では矩形の太陽電池素子3と同形・同サイズの太陽電池素子3aとがはみ出す領域がなく重なるように配置され、突出部311と突出部311aの部分も同形・同サイズではみ出す領域がなく重なるように配置されている。また、太陽電池素子3aは、太陽電池素子3と同様の製造方式や材料を用いてフレキシブルフィルム基板2の他方の面側に形成することが可能である。
更に、本例では、導電材4a、直列接続ラインを接続する導電材も、導電材4、導電材51、52とそれぞれ同幅で重なるように形成されている。この導電材4a、直列接続ラインを接続する導電材も、導電材4、導電材51、52と同様の材料を用いて不透明の導電材或いは透明導電材とすることが可能であるが、透明導電材とすることが好ましい。尚、導電材4aは、フレキシブルフィルム基板2の他方の面側において、一の太陽電池素子3aの突出部311aと、一の太陽電池素子3aの隣に位置する別の太陽電池素子3aの透明電極33aとを接続して、一の太陽電池素子3aと別の太陽電池素子3aとを直列接続している。
第2実施形態の太陽電池モジュール1aを製造する際には、図4(a)及び図5に示すように、例えばフレキシブルフィルム21aの一方の面側に、下側電極31、光電変換層32、透明電極33で構成される太陽電池素子3が間隔を開けて所定位置に並列配置され、他方の面側に、下側電極31a、光電変換層32a、透明電極33aで構成される太陽電池素子3aが太陽電池素子3と重なる位置に間隔を開けて並列配置されているフレキシブルフィルム21aを用い、更に、導電材4、51、52と、導電材4a、他方の面側の直列接続ラインの導電材を、印刷ロール11、13に供給される導電性インク111、131を転写して形成すると、狭いスペースでも太陽電池素子3、3aの導電接続の工程を担うことができて好ましい。
図5の例では、MEMS技術が適用される製造ラインで、図示省略する導電性インク供給機構で導電性インク111を印刷ロール11に供給して適度に乾燥させ、ロールツーロール方式により、印刷ロール11と押圧ロール12との間に挟んで太陽電池素子3、3aを有するフレキシブルフィルム21aを搬送しながら、印刷ロール11に供給された導電性インク111をフレキシブルフィルム21aの一方の面側の所定位置に転写し、必要に応じて乾燥させることで、導電性インク111による導電材4、51、52を形成する。
その後、図示省略する導電性インク供給機構で導電性インク131を印刷ロール13に供給して適度に乾燥させ、印刷ロール13と押圧ロール14との間に挟んで太陽電池素子3、3aを有するフレキシブルフィルム21aを搬送しながら、印刷ロール13に供給された導電性インク131をフレキシブルフィルム21aの他方の面側の所定位置に転写し、必要に応じて乾燥させることで、導電性インク131による導電材4a、直列接続ラインの導電材を形成する。その後、フレキシブルフィルム21aは、1つの太陽電池モジュール1aに対応するフレキシブルフィルム基板2の単位毎に切断され、太陽電池モジュール1aが連続的に得られる。
第2実施形態の太陽電池モジュール1a或いはその製造方法によれば、第1実施形態と対応する構成から対応する効果が得られると共に、フレキシブルフィルム基板2の他方の面にも効率的な製造工程で太陽電池素子3aを配置して接続することができる。また、両面受光型にして太陽光を有効活用し、効果的な発電を行うことができる。また、フレキシブルフィルム基板2の総面積に対する太陽電池素子の占有密度を低下させてシースルー性を向上した場合にも、両面受光で高い発電電力の確保を図ることができる。また、太陽電池素子3、3aを略対応する形状と大きさで重ねることにより、太陽電池素子3、3aによる透過性の低下を極力減少させることができ、良好なシースルー性と高い発電電力の確保の双方を実現することができると共に、表裏の太陽電池素子3、3aで相互に発生する影が発電効率に影響することを防止できる。
〔第3実施形態の太陽電池モジュール及びその製造方法〕
第3実施形態の太陽電池モジュール1bは、図6に示すように、第1のフレキシブルフィルム22と第2のフレキシブルフィルム23を貼り合わせてフレキシブルフィルム基板2bが構成されており、フレキシブルフィルム基板2bの一方の面側である第1のフレキシブルフィルム22の外側面側に、第1実施形態の太陽電池モジュール1と同様の構成で並列配置の太陽電池素子3、導電材4、導電材51、52が設けられ、フレキシブルフィルム基板2bの他方の面側である第2のフレキシブルフィルム23の外側面にも、第1実施形態の太陽電池モジュール1と同様の構成で並列配置の太陽電池素子3、導電材4、導電材51、52が設けられている。
これらの太陽電池素子3、導電材4、51、52は、第1実施形態と同様の製造方式、材料、構成を用いて形成することが可能である。また、第1のフレキシブルフィルム22、第2のフレキシブルフィルム23には、第1実施形態のフレキシブルフィルム基板2と同様の素材等で形成することが可能であり、又、フレキシブルフィルム基板2bは第1、第2のフィルム基板2の積層状態において、第1実施形態のフレキシブルフィルム基板2と同様の50%以上の可視光線透過率等とすると良好である。また、フレキシブルフィルム基板2bのみが設けられる領域の占有面積は、シースルー性向上の観点から50%以上とすると好ましく、75%以上とするとより好ましい。また、太陽電池素子3の設置間隔を略均等にすることが好ましいこと、1:3以上でフレキシブルフィルム基板2bのみの領域の占有面積を大きくすることが望ましいことは第1実施形態と同様である。
フレキシブルフィルム基板2bの一方の面側の太陽電池素子3と他方の面側の太陽電池素子3は、略対応する形状と大きさを有し、略重なるように配置されており、第2実施形態の太陽電池素子3、3aと同様に重ねて配置することが可能である。また、一方の面側の導電材4、51、52と他方の面側の導電材4、51、52は不透明の導電材或いは透明導電材とされ、同幅で重なるように配置されており、第2実施形態の導電材4、51、52と、導電材4a、直列接続ラインを接続する導電材と同様に重ねて配置することが可能である。
第3実施形態の太陽電池モジュール1bを製造する際には、第1実施形態でフレキシブルフィルム21上に太陽電池素子3、導電材4、51、52を形成するのと同様の製造工程により、第1のフレキシブルフィルム22上に太陽電池素子3、導電材4、51、52を形成すると共に、第2のフレキシブルフィルム23上に太陽電池素子3、導電材4、51、52を形成する。
その後、MEMS技術が適用される製造ラインで、太陽電池素子3、導電材4、51、52の位置が対応するようにして、第1のフレキシブルフィルム22の太陽電池素子3、導電材4、51、52を有しない内側面と、第2のフレキシブルフィルム23の太陽電池素子3、導電材4、51、52を有しない内側面とを対向させて内側面間の透明接着剤を塗布し、第1のフレキシブルフィルム22と第2のフレキシブルフィルム23とを外側から加圧ロール15、16で加圧して貼り付けることにより、太陽電池モジュール1bが得られる。
第3実施形態の太陽電池モジュール1b或いはその製造方法によれば、第1、第2実施形態と対応する構成から対応する効果が得られると共に、フレキシブルフィルム22、23を貼り合わせる設備があれば、フレキシブルフィルム基板の表面と裏面の双方に太陽電池素子の形成や導電材の形成を行う設備が無くとも、両面受光型の太陽電池モジュール1bを製造することができ、生産設備を共用して片面受光型の太陽電池モジュールと両面受光型の太陽電池モジュール1bの製造を低コストで行うことができる。
〔第4実施形態の太陽電池モジュール及びその製造方法〕
第4実施形態の太陽電池モジュール1cは、図7(b)に示すように、第1実施形態と同様の透光性と絶縁性を有するフレキシブルフィルム基板2の一方の面側に、太陽電池素子3cが間隔を開けて並列配置されているものであり、第1実施形態と同様に、太陽電池素子3cの設置面積よりも太陽電池素子3cの非設置面積が大きくなるようにして、間隔を開けて縦横に並列配置されている。尚、フレキシブルフィルム基板2のみが設けられる領域の占有面積は、シースルー性向上の観点から50%以上とすると好ましく、75%以上とするとより好ましい。また、太陽電池素子3cの設置間隔を略均等にすることが好ましいこと、1:3以上でフレキシブルフィルム基板2のみの領域の占有面積を大きくすることが望ましいことは第1実施形態と同様である。
各太陽電池素子3cは、第1実施形態と同様の下側電極31、アモルファスシリコン等の光電変換層32がフレキシブルフィルム基板2側から順次積層して構成され、下側電極31は光電変換層32よりも側方に突出する突出部311を有する。そして、フレキシブルフィルム基板2上で隣り合う太陽電池素子3c・3cは、導電材である透明導電材6によって接続されている。透明導電材6は、一の太陽電池素子3cの下側電極31の突出部311から、隣の別の太陽電池素子3cの光電変換層32の上面の略全体に亘って設けられており、透明導電材6の一部が太陽電池素子3cの透明電極を構成するようになっている。換言すれば、一の太陽電池素子3cの突出部311と、隣に位置する別の前記太陽電池素子3cの透明導電材6で構成される透明電極とが、この透明電極と突出部311との間に設けられる透明導電材6の部分で直列に接続されている。
第4実施形態の太陽電池モジュール1cも第1実施形態の太陽電池モジュール1と同様に、例えば矩形のフレキシブルフィルム基板2上に行列配置されている上部の3行12列、中央部の3行12列、下部の3行12列の太陽電池素子3cがそれぞれ透明導電材6による接続で直列接続され、各直列接続ラインの両端に位置する太陽電池素子3cに接続され、別の太陽電池モジュール1cと導通接続可能にする第1実施形態と同様の導電材51、52を介して並列に接続される。
透明導電材6は、例えばITO、ZnO、銀ナノワイヤ、銅ナノワイヤ等とすることが可能であり、透明導電材4を形成する際には、例えばフレキシブルフィルム21の一方の面側に、下側電極31、光電変換層32が順次積層して構成される太陽電池素子3cの中間品が中間品の設置面積よりも中間品の非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて所定位置に並列配置されているフレキシブルフィルム21を用い(図7(a)参照)、第1実施形態と同様に印刷ロールに供給される導電性インクを転写して形成すると、狭いスペースでも太陽電池素子3cの導電接続の工程を担うことができて好ましい。この際、印刷ロールに供給される導電性インクは、一の中間品の突出部311から隣に位置する別の中間品の上面の略全体にかけて転写される。尚、透明導電材6の転写は、MEMS技術が適用される製造ラインで、導電材51、52を転写する印刷ロールと同様の印刷ロールで転写して行うと好適である。
第4実施形態の太陽電池モジュール1c或いはその製造方法によれば、第1実施形態と対応する構成から対応する効果が得られると共に、太陽電池素子に予め透明電極を形成せずとも、透明導電材6の形成によって太陽電池素子3cの透明電極の形成と隣の太陽電池素子3c・3c相互の直列接続を行うことができ、製造工程の一層の効率化を図ることができる。
〔実施形態の変形例等〕
本明細書開示の発明は、各発明、各実施形態、各例の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを包含する。そして、下記変形例等も含む。
例えば第2、第3実施形態の太陽電池モジュール1a、1bで透明電極33を設けずに、第4実施形態の透明導電材6の形成を採用し、太陽電池素子の透明電極の形成と、隣り合う太陽電池素子相互の直列接続を行う構成とすることも可能である。また、太陽電池モジュール1、1a、1b、1cの製造工程は、適用可能な範囲で適宜である。
また、太陽電池モジュール1、1a、1b、1cの設置する形態は適宜であり、例えば合成樹脂等の硬質の透光板を対向配置し、その間の空間に太陽電池モジュール1〜1cを配置し、太陽電池モジュール1〜1cを結線すると共にその周囲を透光性の合成樹脂で樹脂封止することにより、高速道路や線路の遮音壁、建造物の窓ガラス等に設置する構成、或いは柔軟性を有する太陽電池モジュール1〜1cを湾曲する屋根等の領域に貼り付けて設置する構成等とすることが可能である。
また、片面受光型の太陽電池モジュール1、1c等と両面受光型の太陽電池モジュール1a、1b等は適宜組み合わせて設置することが可能であり、例えば車道側と車道の外側の双方から光が当たる遮音壁部分には両面受光型、いずれか一方のみから光が当たる遮音壁部分には片面受光型とする遮音壁とする構成や、外の太陽光に加えて建造物の内部の照明光による発電も期待できる窓ガラス部分には両面受光型、外の太陽光のみ或いは内部の照明光のみしか発電が期待できない窓ガラス部分には片面受光型とする建造物の窓ガラス等とすることが可能である。これにより、必要に応じた選択配置で太陽電池の設置コストを低減することができると共に、第3実施形態等のように生産設備を共用できる場合には、斯様な選択配置に在庫コストを低減しつつ柔軟に素早く対応することができる。
本発明は、例えば高速道路や線路の遮音壁、建造物の窓ガラス、自動車の窓ガラス等に設置する太陽光発電装置に利用することができる。
1、1a、1b、1c…太陽電池モジュール 2、2b…フレキシブルフィルム基板 21、21a、22、23…フレキシブルフィルム 3、3a、3c…太陽電池素子 31、31a…下側電極 311、311a…突出部 32、32a…光電変換層 33、33a…透明電極 4、4a、51、52…導電材 6…透明導電材 11、13…印刷ロール 111、131…導電性インク 12、14…押圧ロール 15、16…加圧ロール

本発明は、フレキシブル性を有する太陽電池モジュール及びその製造方法に関する。
従来、フレキシブル性を有する太陽電池モジュールとして、特許文献1の太陽電池モジュールがある。この太陽電池モジュールは、電気絶縁性でフレキシブルな樹脂のフィルム基板の表面側に第1電極層、アモルファスシリコンの光電変換層、透明電極である第2電極層が順次積層されて太陽電池素子が構成され、フィルム基板の裏面側に第3電極層、第4電極層が積層されて裏面電極が形成されている。そして、透明電極領域外の接続孔を介して第1電極と第3電極が導通され、透明電極領域内の集電孔を介して第2電極と第4電極が導通されて、隣接する太陽電池素子を直列に接続されている。
更に、この太陽電池モジュールでは、太陽電池素子、基板、裏面電極を貫通する透過孔をフィルム基板面積の20〜30%の割合となるように複数形成し、外界の視認性を確保するようにしている。
特開2000−223727号公報
ところで、上記特許文献1の太陽電池モジュールは、フレキシブル性を有するため、軽量で、量産性や施工性に優れ、適応箇所の多様性等のメリットを有し、更に、透過孔を形成することで、外界の視認性が確保されている。しかしながら、フィルム基板面積の20〜30%の割合の透過孔から得られる視認性は、外界の様子を断片的に認識できるものに過ぎず、例えば遮音壁の一部として設置したり、建築物等の窓ガラスに設置したりした場合等に、外界の様子の全体像を認識したり、外界の景色を楽しんだりするのに十分なものとは言えない。そのため、フレキシブル性の太陽電池モジュールのメリットを持ちつつ、より高いシースルー性を有する太陽電池モジュールが求められている。
また、特許文献1の太陽電池モジュールは、隣接する太陽電池素子を直列接続するのに接続孔、集電孔、透過孔をそれぞれ形成する工程を行う必要があるため、製造効率に劣る、太陽電池モジュールの強度が低下するという別の問題もある。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、軽量で、量産性や施工性に優れ、適応箇所の多様性等のフレキシブル性の太陽電池モジュールのメリットを持ちつつ、外界の様子の全体像を認識したり、外界の景色を楽しんだりするのに十分なシースルー性を有する太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、効率的に製造することができると共に、太陽電池モジュールの強度を低下させることなく、十分なシースルー性を発揮することができる太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することにある。
本発明の太陽電池モジュールは、可視光線透過率50%以上の透光性と絶縁性を有するフレキシブルフィルム基板の少なくとも一方の面側に、太陽電池素子が前記太陽電池素子の設置面積よりも前記太陽電池素子の非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置され、前記太陽電池素子は、下側電極、光電変換層、透明電極を前記フレキシブルフィルム基板側から順次積層して構成され、前記下側電極は、前記光電変換層よりも側方に突出する突出部を有し、一の前記太陽電池素子の前記下側電極の前記突出部と、前記一の太陽電池素子の隣に位置する別の前記太陽電池素子の上側の透明電極とが、導電性インクの転写で前記フレキシブル基板の一方の面上を線状に延びるように形成される導電材で接続されて、前記一の太陽電池素子と前記別の太陽電池素子とが直列接続されると共に、前記フレキシブルフィルム基板のみの領域の占有面積が75%以上とされることを特徴とする。
この構成によれば、軽量で、量産性や施工性に優れ、適応箇所の多様性等のフレキシブル性の太陽電池モジュールのメリットを持ちつつ、外界の様子の全体像を認識したり、外界の景色を楽しんだりするのに十分なシースルー性を有する太陽電池モジュールとすることができる。特に、可視光線透過率50%以上のフレキシブルフィルム基板とし、フレキシブルフィルム基板のみの領域の占有面積が75%以上とすることにより、非常に良好なシースルー性を実現することができ、例えば遮音壁の一部として設置したり、建築物等の窓ガラスに設置したりした場合等に、外界の様子の全体像を十分に認識したり、外界の景色を十分に楽しむことが可能となる。また、太陽電池素子を設置した面側において太陽電池素子相互を導通接続でき、フレキシブルフィルム基板に集電孔を形成する工程等を行う必要が無く、効率的に製造することが可能である。また、太陽電池モジュールに透過孔を開ける必要がないことから、太陽電池モジュールの強度を低下させることなく、十分なシースルー性を発揮することができる。更に、導電性インクの転写で導電材を形成することにより、中小企業の小さな工場や被災企業の仮工場等の狭いスペースでも、導電材の形成、太陽電池素子の導電接続の工程を担うことができ、製造工程に必要なスペースを小さくすることができる。
本発明の太陽電池モジュールは、前記フレキシブルフィルム基板の他方の面側に、前記一方の面側の第1の前記太陽電池素子と対応する位置に、第2の太陽電池素子が前記第2の太陽電池素子の設置面積よりも前記第2の太陽電池素子の非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置され、且つ前記第2の太陽電池素子は前記第1の太陽電池素子と略対応する形状と大きさを有し、略重なるように配置され、前記第2の太陽電池素子は、下側電極、光電変換層、透明電極を前記フレキシブルフィルム基板側から順次積層して構成され、前記第2の太陽電池素子の前記下側電極は、前記第2の太陽電池素子の前記光電変換層よりも側方に突出する突出部を有し、一の前記第2の太陽電池素子の前記下側電極の前記突出部と、前記一の第2の太陽電池素子の隣に位置する別の前記第2の太陽電池素子の上側の透明電極とが、導電性インクの転写で前記フレキシブル基板の他方の面上を線状に延びるように形成される導電材で接続されて、前記一の第2の太陽電池素子と前記別の第2の太陽電池素子とが直列接続されると共に、前記フレキシブルフィルム基板のみの領域の占有面積が75%以上とされることを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルフィルム基板の他方の面にも効率的な製造工程で太陽電池素子を配置して接続することができる。また、両面受光型にして太陽光を有効活用し、効果的な発電を行うことができる。また、フレキシブルフィルム基板の総面積に対する太陽電池素子の占有密度を低下させてシースルー性を向上した場合にも、両面受光で高い発電電力の確保を図ることができる。また、第1の太陽電池素子と第2の太陽電池素子とが略対応する形状と大きさを有し、略重なるように配置することにより、太陽電池素子による透過性の低下を極力減少させることができ、良好なシースルー性と高い発電電力の確保の双方を実現することができ、更に、表裏の太陽電池素子で相互に発生する影が発電効率に影響することを防止できる。更に、フレキシブルフィルム基板の他方の面側でも、導電性インクの転写で導電材を形成することにより、中小企業の小さな工場や被災企業の仮工場等の狭いスペースでも、導電材の形成、太陽電池素子の導電接続の工程を担うことができ、製造工程に必要なスペースを小さくすることができる。
本発明の太陽電池モジュールは、印刷ロールに供給される導電性インクを転写して前記導電材が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、中小企業の小さな工場や被災企業の仮工場等の狭いスペースでも、導電材の形成、太陽電池素子の導電接続の工程を担うことができ、製造工程に必要なスペースを小さくすることができる。
本発明の太陽電池モジュールは、前記突出部と前記透明電極とが前記導電材である透明導電材によって接続されていることを特徴とする。
この構成によれば、導電材の形成領域でもシースルー性を確保することができ、シースルー性の一層の向上を図ることができると共に、外界の視認の連続性を高めることができる。
本発明の太陽電池モジュールは、前記透明電極が前記透明導電材の一部であることを特徴とする。
この構成によれば、太陽電池素子に予め透明電極を形成せずとも、透明導電材の形成によって太陽電池素子の透明電極の形成と隣の太陽電池素子相互の直列接続を行うことができ、製造工程の一層の効率化を図ることができる。
本発明の太陽電池モジュールは、前記フレキシブルフィルム基板の一方の面側に前記第1の太陽電池素子、他方の面側に前記第2の太陽電池素子が設けられる場合に、前記第1の太陽電池素子が並列配置される第1のフレキシブルフィルムと、前記第2の太陽電池素子が並列配置される第2のフレキシブルフィルムを貼り合わせて、前記フレキシブルフィルム基板が構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルフィルムを貼り合わせる設備があれば、フレキシブルフィルム基板の表面と裏面の双方に太陽電池素子の形成や導電材の形成を行う設備が無くとも、両面受光型の太陽電池モジュールを製造することができ、生産設備を共用して片面受光型の太陽電池モジュールと両面受光型の太陽電池モジュールの製造を低コストで行うことができる。
本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、本発明の太陽電池モジュールを製造する方法であって、一の前記太陽電池素子の前記下側電極の前記突出部と、前記一の太陽電池素子の隣に位置する別の前記太陽電池素子の上側の透明電極とを直列接続する導電材を、印刷ロールに供給される導電性インクを転写して前記フレキシブル基板の一方の面上を線状に延びるように形成する工程を備えることを特徴とする。
この構成によれば、中小企業の小さな工場や被災企業の仮工場等の狭いスペースでも、導電材の形成、太陽電池素子の導電接続の工程を担うことができ、製造工程に必要なスペースを小さくすることができる。
本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、本発明の太陽電池モジュールを製造する方法であって、前記フレキシブルフィルム基板の少なくとも一方の面側に、前記太陽電池素子の中間品が前記中間品の設置面積よりも前記中間品の非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置され、前記中間品、前記下側電極、前記光電変換層を前記フレキシブルフィルム基板側から順次積層して構成され、前記下側電極、前記光電変換層よりも側方に突出する突出部を有する構成に対し、印刷ロールに供給される導電性インクを転写することにより、一の前記中間品の前記突出部から前記一の中間品の隣に位置する別の前記中間品の上面の略全体にかけて、前記フレキシブル基板の一方の面上を線状に延びるように透明導電材を形成する工程を備えることを特徴とする。
この構成によれば、中小企業の小さな工場や被災企業の仮工場等の狭いスペースでも、導電材の形成、太陽電池素子の導電接続の工程を担うことができ、製造工程に必要なスペースを小さくすることができる。また、太陽電池素子に予め透明電極を形成せずとも、透明導電材の形成によって太陽電池素子の透明電極の形成と隣の太陽電池素子相互の直列接続を行うことができ、製造工程の一層の効率化を図ることができる。
本発明によれば、軽量で、量産性や施工性に優れ、適応箇所の多様性等のフレキシブル性の太陽電池モジュールのメリットを持ちつつ、外界の様子の全体像を認識したり、外界の景色を楽しんだりするのに十分なシースルー性を有する太陽電池モジュールを得ることができる。また、効率的に製造することができると共に、太陽電池モジュールの強度を低下させることなく、十分なシースルー性を発揮することができる太陽電池モジュールを得ることができる。
(a)は第1実施形態の太陽電池モジュールの正面図、(b)はそのA−A断面図、(c)は同図(b)の部分拡大断面図。 (a)は第1実施形態の太陽電池モジュールの製造工程においてフレキシブルフィルムの表面に太陽電池素子が並列配置されている状態の断面図、(b)はその部分拡大断面図。 第1実施形態の太陽電池モジュールにおける導電材の形成工程を説明する説明図。 (a)は第2実施形態の太陽電池モジュールの製造工程においてフレキシブルフィルム基板の表面及び裏面に太陽電池素子が並列配置されている状態の部分拡大断面図、(b)は第2実施形態の太陽電池モジュールの部分拡大断面図。 第2実施形態の太陽電池モジュールにおける導電材の形成工程を説明する説明図。 第3実施形態の太陽電池モジュールの部分拡大断面図。 (a)は第4実施形態の太陽電池モジュールの製造工程においてフレキシブルフィルムの表面に太陽電池素子が並列配置されている状態の部分拡大断面図、(b)は第4実施形態の太陽電池モジュールの部分拡大断面図。
〔第1実施形態の太陽電池モジュール及びその製造方法〕
第1実施形態の太陽電池モジュール1は、図1に示すように、透光性と絶縁性を有するフレキシブルフィルム基板2の一方の面側に太陽電池素子3が間隔を開けて並列配置されているものであり、本実施形態では、各太陽電池素子3が、太陽電池素子3の設置面積よりも太陽電池素子3の非設置面積が大きくなるようにして、間隔を開けて縦横に並列配置されている。
尚、フレキシブルフィルム基板2上の総面積に対する太陽電池素子3の非設置面積、或いは後述する導電材4、51、52を不透明とする場合の太陽電池素子3と導電材4、51、52の非設置面積、換言すればフレキシブルフィルム基板2のみの領域の占有面積は、シースルー性向上の観点から50%以上とすると好ましく、75%以上とするとより好ましい。また、同様に、シースルー性向上の観点から、太陽電子素子3の設置面積、或いは導電材4、51、52を不透明とする場合の太陽電池素子3と導電材4、51、52の設置面積と、フレキシブルフィルム基板2のみが設けられている領域の占有面積の比は1:3以上でフレキシブルフィルム基板2のみの領域の占有面積を大きくすることが望ましい。また、太陽電池素子3の設置間隔は略均等にすると、均等なシースルー性が得られて好ましい。
フレキシブルフィルム基板2は、透光性と絶縁性を有し、且つ可撓性或いは柔軟性を有するものであれば適宜であり、例えばポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)等の合成樹脂等とすることが可能である。また、フレキシブルフィルム基板2の可視光線透過率は50%以上とすると良好なシースルー性が得られて好ましく、75%以上とするとより好ましい。
各太陽電池素子3は、下側電極31、アモルファスシリコン等の光電変換層32、透明電極33をフレキシブルフィルム基板2側から順次積層して構成され、下側電極31は光電変換層32よりも側方に突出する突出部311を有する。
太陽電池素子3の形成工程は適宜であるが、例えば所定位置に開口を有する遮蔽マスクでフレキシブルフィルム基板2を覆い、スパッタリング或いは真空蒸着により、Ag、Al、ITO或いはZnO等を成膜して、フレキシブルフィルム基板2の所定位置に下側電極31を形成した後、所定位置に開口を有する別の遮蔽マスクでフレキシブルフィルム基板2を覆い、プラズマCVD法でpin構造のアモルファスシリコンを形成する等で、突出部311以外の領域の下側電極31上に光電変換層32を形成し、その後、所定位置に開口を有する別の遮蔽マスクでフレキシブルフィルム基板2を覆い、スパッタリング或いは真空蒸着により、ITO或いはZnO等の透明導電膜を成膜して、光電変換層32上に透明電極33を形成する等とすることが可能である。
フレキシブルフィルム基板2上で隣り合う太陽電池素子3・3相互は、導電材4によって接続されており、一の太陽電池素子3の下側電極31の突出部311と、一の太陽電池素子3の隣に位置する別の太陽電池素子3の透明電極33とが導電材4で接続されて、一の太陽電池素子3と隣の別の太陽電池素子3とが直列に接続されている。
図1の例の太陽電池モジュール1では、矩形のフレキシブルフィルム基板2上に太陽電池素子3が9行12列に配置されており、図1(a)の上部の3行、中央部の3行、下部の3行の太陽電池素子3がそれぞれ導電材4による接続で直列接続されている。各直列接続ラインは、直列接続ラインの両端に位置する太陽電池素子3に接続される導電材51、52を介して並列に接続されており、この導電材51、52を介して別の太陽電池モジュール1と導通接続可能になっている。
導電材4、51、52は、例えばAg、Cu或いは透明性を有するITO、ZnO、銀ナノワイヤ、銅ナノワイヤ等とすることが可能であるが、導電材の形成領域においてもシースルー性を確保してシースルー性を一層向上でき、外界の視認の連続性を高めることができる点からは透明導電材とすることが好ましい。また、導電材4、51、52を形成する際には、例えばフレキシブルフィルム21の一方の面側に、下側電極31、光電変換層32、透明電極33で構成される太陽電池素子3が間隔を開けて所定位置に並列配置されているフレキシブルフィルム21を用い(図2参照)、図3に示すように、印刷ロール11に供給される導電性インク111を転写して形成すると、狭いスペースでも太陽電池素子3の導電接続の工程を担うことができて好ましい。
図3の例では、MEMS技術が適用される製造ラインで、図示省略する導電性インク供給機構で導電性インク111を印刷ロール11に供給して適度に乾燥させ、ロールツーロール方式により、印刷ロール11と押圧ロール12との間に挟んで太陽電池素子3を有するフレキシブルフィルム21を搬送しながら、印刷ロール11に供給された導電性インク111をフレキシブルフィルム21の所定位置に転写し、必要に応じて乾燥させることで、導電性インク111による導電材4、51、52を形成する。その後、フレキシブルフィルム21は、1つの太陽電池モジュール1に対応するフレキシブルフィルム基板2の単位毎に切断され、太陽電池モジュール1が連続的に得られる。
第1実施形態の太陽電池モジュール1或いはその製造方法によれば、軽量で、量産性や施工性に優れ、適応箇所の多様性等のフレキシブル性のメリットを持ちつつ、外界の様子の全体像を認識したり、外界の景色を楽しんだりするのに十分なシースルー性を有する太陽電池モジュール1とすることができる。また、太陽電池素子3を設置した面側において太陽電池素子3・3相互を導通接続でき、フレキシブルフィルム基板2に集電孔を形成する工程等を行う必要が無く、効率的に製造することが可能である。また、太陽電池モジュール1に透過孔を開ける必要がないことから、太陽電池モジュール1の強度を低下させることなく、十分なシースルー性を発揮することができる。
また、フレキシブルフィルム基板2の可視光線透過率50%以上、且つフレキシブルフィルム基板2のみの領域の占有面積を総面積の75%以上とする場合には、非常に良好なシースルー性を実現することができ、例えば遮音壁の一部として設置したり、建築物等の窓ガラスに設置したりした場合等に、外界の様子の全体像を十分に認識したり、外界の景色を十分に楽しむことが可能となる。
〔第2実施形態の太陽電池モジュール及びその製造方法〕
第2実施形態の太陽電池モジュール1aは、図4(b)に示すように、第1実施形態と同様に、フレキシブルフィルム基板2の一方の面側に太陽電池素子3が並列配置され、太陽電池素子3が導電材4で接続され、太陽電池素子3の直列接続ラインが導電材51、52で接続されていることに加え、フレキシブルフィルム基板2の他方の面側にも、太陽電池素子3a、導電材4a、直列接続ラインを接続する導電材が一方の面側のそれと各々対応する位置に設けられているものである。フレキシブルフィルム基板2は第1実施形態と同様であり、又、フレキシブルフィルム基板2のみの領域の占有面積は、シースルー性向上の観点から50%以上とすると好ましく、75%以上とするとより好ましい。また、太陽電池素子3、3aの設置間隔を略均等にすることが好ましいこと、1:3以上でフレキシブルフィルム基板2のみの領域の占有面積を大きくすることが望ましいことは第1実施形態と同様である。
他方の面側の太陽電池素子3aも、太陽電池素子3aの設置面積よりも太陽電池素子3aの非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置されており、一方の面側の太陽電池素子3と対応する位置で縦横に並べて配置されている。各太陽電池素子3aの構成は、太陽電池素子3と同様であり、下側電極31a、光電変換層32a、透明電極33aがフレキシブルフィルム基板2側から順次積層され、下側電極31aは光電変換層32aよりも側方に突出する突出部311aを有する。
太陽電池素子3aと太陽電池素子3は、略対応する形状と大きさを有し、略重なるように配置されており、本例では矩形の太陽電池素子3と同形・同サイズの太陽電池素子3aとがはみ出す領域がなく重なるように配置され、突出部311と突出部311aの部分も同形・同サイズではみ出す領域がなく重なるように配置されている。また、太陽電池素子3aは、太陽電池素子3と同様の製造方式や材料を用いてフレキシブルフィルム基板2の他方の面側に形成することが可能である。
更に、本例では、導電材4a、直列接続ラインを接続する導電材も、導電材4、導電材51、52とそれぞれ同幅で重なるように形成されている。この導電材4a、直列接続ラインを接続する導電材も、導電材4、導電材51、52と同様の材料を用いて不透明の導電材或いは透明導電材とすることが可能であるが、透明導電材とすることが好ましい。尚、導電材4aは、フレキシブルフィルム基板2の他方の面側において、一の太陽電池素子3aの突出部311aと、一の太陽電池素子3aの隣に位置する別の太陽電池素子3aの透明電極33aとを接続して、一の太陽電池素子3aと別の太陽電池素子3aとを直列接続している。
第2実施形態の太陽電池モジュール1aを製造する際には、図4(a)及び図5に示すように、例えばフレキシブルフィルム21aの一方の面側に、下側電極31、光電変換層32、透明電極33で構成される太陽電池素子3が間隔を開けて所定位置に並列配置され、他方の面側に、下側電極31a、光電変換層32a、透明電極33aで構成される太陽電池素子3aが太陽電池素子3と重なる位置に間隔を開けて並列配置されているフレキシブルフィルム21aを用い、更に、導電材4、51、52と、導電材4a、他方の面側の直列接続ラインの導電材を、印刷ロール11、13に供給される導電性インク111、131を転写して形成すると、狭いスペースでも太陽電池素子3、3aの導電接続の工程を担うことができて好ましい。
図5の例では、MEMS技術が適用される製造ラインで、図示省略する導電性インク供給機構で導電性インク111を印刷ロール11に供給して適度に乾燥させ、ロールツーロール方式により、印刷ロール11と押圧ロール12との間に挟んで太陽電池素子3、3aを有するフレキシブルフィルム21aを搬送しながら、印刷ロール11に供給された導電性インク111をフレキシブルフィルム21aの一方の面側の所定位置に転写し、必要に応じて乾燥させることで、導電性インク111による導電材4、51、52を形成する。
その後、図示省略する導電性インク供給機構で導電性インク131を印刷ロール13に供給して適度に乾燥させ、印刷ロール13と押圧ロール14との間に挟んで太陽電池素子3、3aを有するフレキシブルフィルム21aを搬送しながら、印刷ロール13に供給された導電性インク131をフレキシブルフィルム21aの他方の面側の所定位置に転写し、必要に応じて乾燥させることで、導電性インク131による導電材4a、直列接続ラインの導電材を形成する。その後、フレキシブルフィルム21aは、1つの太陽電池モジュール1aに対応するフレキシブルフィルム基板2の単位毎に切断され、太陽電池モジュール1aが連続的に得られる。
第2実施形態の太陽電池モジュール1a或いはその製造方法によれば、第1実施形態と対応する構成から対応する効果が得られると共に、フレキシブルフィルム基板2の他方の面にも効率的な製造工程で太陽電池素子3aを配置して接続することができる。また、両面受光型にして太陽光を有効活用し、効果的な発電を行うことができる。また、フレキシブルフィルム基板2の総面積に対する太陽電池素子の占有密度を低下させてシースルー性を向上した場合にも、両面受光で高い発電電力の確保を図ることができる。また、太陽電池素子3、3aを略対応する形状と大きさで重ねることにより、太陽電池素子3、3aによる透過性の低下を極力減少させることができ、良好なシースルー性と高い発電電力の確保の双方を実現することができると共に、表裏の太陽電池素子3、3aで相互に発生する影が発電効率に影響することを防止できる。
〔第3実施形態の太陽電池モジュール及びその製造方法〕
第3実施形態の太陽電池モジュール1bは、図6に示すように、第1のフレキシブルフィルム22と第2のフレキシブルフィルム23を貼り合わせてフレキシブルフィルム基板2bが構成されており、フレキシブルフィルム基板2bの一方の面側である第1のフレキシブルフィルム22の外側面側に、第1実施形態の太陽電池モジュール1と同様の構成で並列配置の太陽電池素子3、導電材4、導電材51、52が設けられ、フレキシブルフィルム基板2bの他方の面側である第2のフレキシブルフィルム23の外側面にも、第1実施形態の太陽電池モジュール1と同様の構成で並列配置の太陽電池素子3、導電材4、導電材51、52が設けられている。
これらの太陽電池素子3、導電材4、51、52は、第1実施形態と同様の製造方式、材料、構成を用いて形成することが可能である。また、第1のフレキシブルフィルム22、第2のフレキシブルフィルム23には、第1実施形態のフレキシブルフィルム基板2と同様の素材等で形成することが可能であり、又、フレキシブルフィルム基板2bは第1、第2のフィルム基板2の積層状態において、第1実施形態のフレキシブルフィルム基板2と同様の50%以上の可視光線透過率等とすると良好である。また、フレキシブルフィルム基板2bのみが設けられる領域の占有面積は、シースルー性向上の観点から50%以上とすると好ましく、75%以上とするとより好ましい。また、太陽電池素子3の設置間隔を略均等にすることが好ましいこと、1:3以上でフレキシブルフィルム基板2bのみの領域の占有面積を大きくすることが望ましいことは第1実施形態と同様である。
フレキシブルフィルム基板2bの一方の面側の太陽電池素子3と他方の面側の太陽電池素子3は、略対応する形状と大きさを有し、略重なるように配置されており、第2実施形態の太陽電池素子3、3aと同様に重ねて配置することが可能である。また、一方の面側の導電材4、51、52と他方の面側の導電材4、51、52は不透明の導電材或いは透明導電材とされ、同幅で重なるように配置されており、第2実施形態の導電材4、51、52と、導電材4a、直列接続ラインを接続する導電材と同様に重ねて配置することが可能である。
第3実施形態の太陽電池モジュール1bを製造する際には、第1実施形態でフレキシブルフィルム21上に太陽電池素子3、導電材4、51、52を形成するのと同様の製造工程により、第1のフレキシブルフィルム22上に太陽電池素子3、導電材4、51、52を形成すると共に、第2のフレキシブルフィルム23上に太陽電池素子3、導電材4、51、52を形成する。
その後、MEMS技術が適用される製造ラインで、太陽電池素子3、導電材4、51、52の位置が対応するようにして、第1のフレキシブルフィルム22の太陽電池素子3、導電材4、51、52を有しない内側面と、第2のフレキシブルフィルム23の太陽電池素子3、導電材4、51、52を有しない内側面とを対向させて内側面間の透明接着剤を塗布し、第1のフレキシブルフィルム22と第2のフレキシブルフィルム23とを外側から加圧ロール15、16で加圧して貼り付けることにより、太陽電池モジュール1bが得られる。
第3実施形態の太陽電池モジュール1b或いはその製造方法によれば、第1、第2実施形態と対応する構成から対応する効果が得られると共に、フレキシブルフィルム22、23を貼り合わせる設備があれば、フレキシブルフィルム基板の表面と裏面の双方に太陽電池素子の形成や導電材の形成を行う設備が無くとも、両面受光型の太陽電池モジュール1bを製造することができ、生産設備を共用して片面受光型の太陽電池モジュールと両面受光型の太陽電池モジュール1bの製造を低コストで行うことができる。
〔第4実施形態の太陽電池モジュール及びその製造方法〕
第4実施形態の太陽電池モジュール1cは、図7(b)に示すように、第1実施形態と同様の透光性と絶縁性を有するフレキシブルフィルム基板2の一方の面側に、太陽電池素子3cが間隔を開けて並列配置されているものであり、第1実施形態と同様に、太陽電池素子3cの設置面積よりも太陽電池素子3cの非設置面積が大きくなるようにして、間隔を開けて縦横に並列配置されている。尚、フレキシブルフィルム基板2のみが設けられる領域の占有面積は、シースルー性向上の観点から50%以上とすると好ましく、75%以上とするとより好ましい。また、太陽電池素子3cの設置間隔を略均等にすることが好ましいこと、1:3以上でフレキシブルフィルム基板2のみの領域の占有面積を大きくすることが望ましいことは第1実施形態と同様である。
各太陽電池素子3cは、第1実施形態と同様の下側電極31、アモルファスシリコン等の光電変換層32がフレキシブルフィルム基板2側から順次積層して構成され、下側電極31は光電変換層32よりも側方に突出する突出部311を有する。そして、フレキシブルフィルム基板2上で隣り合う太陽電池素子3c・3cは、導電材である透明導電材6によって接続されている。透明導電材6は、一の太陽電池素子3cの下側電極31の突出部311から、隣の別の太陽電池素子3cの光電変換層32の上面の略全体に亘って設けられており、透明導電材6の一部が太陽電池素子3cの透明電極を構成するようになっている。換言すれば、一の太陽電池素子3cの突出部311と、隣に位置する別の前記太陽電池素子3cの透明導電材6で構成される透明電極とが、この透明電極と突出部311との間に設けられる透明導電材6の部分で直列に接続されている。
第4実施形態の太陽電池モジュール1cも第1実施形態の太陽電池モジュール1と同様に、例えば矩形のフレキシブルフィルム基板2上に行列配置されている上部の3行12列、中央部の3行12列、下部の3行12列の太陽電池素子3cがそれぞれ透明導電材6による接続で直列接続され、各直列接続ラインの両端に位置する太陽電池素子3cに接続され、別の太陽電池モジュール1cと導通接続可能にする第1実施形態と同様の導電材51、52を介して並列に接続される。
透明導電材6は、例えばITO、ZnO、銀ナノワイヤ、銅ナノワイヤ等とすることが可能であり、透明導電材4を形成する際には、例えばフレキシブルフィルム21の一方の面側に、下側電極31、光電変換層32が順次積層して構成される太陽電池素子3cの中間品が中間品の設置面積よりも中間品の非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて所定位置に並列配置されているフレキシブルフィルム21を用い(図7(a)参照)、第1実施形態と同様に印刷ロールに供給される導電性インクを転写して形成すると、狭いスペースでも太陽電池素子3cの導電接続の工程を担うことができて好ましい。この際、印刷ロールに供給される導電性インクは、一の中間品の突出部311から隣に位置する別の中間品の上面の略全体にかけて転写される。尚、透明導電材6の転写は、MEMS技術が適用される製造ラインで、導電材51、52を転写する印刷ロールと同様の印刷ロールで転写して行うと好適である。
第4実施形態の太陽電池モジュール1c或いはその製造方法によれば、第1実施形態と対応する構成から対応する効果が得られると共に、太陽電池素子に予め透明電極を形成せずとも、透明導電材6の形成によって太陽電池素子3cの透明電極の形成と隣の太陽電池素子3c・3c相互の直列接続を行うことができ、製造工程の一層の効率化を図ることができる。
〔実施形態の変形例等〕
本明細書開示の発明は、各発明、各実施形態、各例の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを包含する。そして、下記変形例等も含む。
例えば第2、第3実施形態の太陽電池モジュール1a、1bで透明電極33を設けずに、第4実施形態の透明導電材6の形成を採用し、太陽電池素子の透明電極の形成と、隣り合う太陽電池素子相互の直列接続を行う構成とすることも可能である。また、太陽電池モジュール1、1a、1b、1cの製造工程は、適用可能な範囲で適宜である。
また、太陽電池モジュール1、1a、1b、1cの設置する形態は適宜であり、例えば合成樹脂等の硬質の透光板を対向配置し、その間の空間に太陽電池モジュール1〜1cを配置し、太陽電池モジュール1〜1cを結線すると共にその周囲を透光性の合成樹脂で樹脂封止することにより、高速道路や線路の遮音壁、建造物の窓ガラス等に設置する構成、或いは柔軟性を有する太陽電池モジュール1〜1cを湾曲する屋根等の領域に貼り付けて設置する構成等とすることが可能である。
また、片面受光型の太陽電池モジュール1、1c等と両面受光型の太陽電池モジュール1a、1b等は適宜組み合わせて設置することが可能であり、例えば車道側と車道の外側の双方から光が当たる遮音壁部分には両面受光型、いずれか一方のみから光が当たる遮音壁部分には片面受光型とする遮音壁とする構成や、外の太陽光に加えて建造物の内部の照明光による発電も期待できる窓ガラス部分には両面受光型、外の太陽光のみ或いは内部の照明光のみしか発電が期待できない窓ガラス部分には片面受光型とする建造物の窓ガラス等とすることが可能である。これにより、必要に応じた選択配置で太陽電池の設置コストを低減することができると共に、第3実施形態等のように生産設備を共用できる場合には、斯様な選択配置に在庫コストを低減しつつ柔軟に素早く対応することができる。
本発明は、例えば高速道路や線路の遮音壁、建造物の窓ガラス、自動車の窓ガラス等に設置する太陽光発電装置に利用することができる。
1、1a、1b、1c…太陽電池モジュール 2、2b…フレキシブルフィルム基板 21、21a、22、23…フレキシブルフィルム 3、3a、3c…太陽電池素子 31、31a…下側電極 311、311a…突出部 32、32a…光電変換層 33、33a…透明電極 4、4a、51、52…導電材 6…透明導電材 11、13…印刷ロール 111、131…導電性インク 12、14…押圧ロール 15、16…加圧ロール

Claims (10)

  1. 透光性と絶縁性を有するフレキシブルフィルム基板の少なくとも一方の面側に、太陽電池素子が前記太陽電池素子の設置面積よりも前記太陽電池素子の非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置され、
    前記太陽電池素子は、下側電極、光電変換層、透明電極を前記フレキシブルフィルム基板側から順次積層して構成され、
    前記下側電極は、前記光電変換層よりも側方に突出する突出部を有し、
    一の前記太陽電池素子の前記突出部と、前記一の太陽電池素子の隣に位置する別の前記太陽電池素子の透明電極とが導電材で接続されて、前記一の太陽電池素子と前記別の太陽電池素子とが直列接続される
    ことを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記フレキシブルフィルム基板の他方の面側に、前記一方の面側の第1の前記太陽電池素子と対応する位置に、第2の太陽電池素子が前記第2の太陽電池素子の設置面積よりも前記第2の太陽電池素子の非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置され、
    前記第2の太陽電池素子は、下側電極、光電変換層、透明電極を前記フレキシブルフィルム基板側から順次積層して構成され、
    前記第2の太陽電池素子の前記下側電極は、前記第2の太陽電池素子の前記光電変換層よりも側方に突出する突出部を有し、
    一の前記第2の太陽電池素子の前記突出部と、前記一の第2の太陽電池素子の隣に位置する別の前記第2の太陽電池素子の透明電極とが導電材で接続されて、前記一の第2の太陽電池素子と前記別の第2の太陽電池素子とが直列接続される
    ことを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記第1の太陽電池素子と前記第2の太陽電池素子とが略対応する形状と大きさを有し、略重なるように配置されることを特徴とする請求項2記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記フレキシブルフィルム基板の可視光線透過率50%以上であり、且つ前記フレキシブルフィルム基板のみの領域の占有面積が総面積の75%以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の太陽電池モジュール。
  5. 印刷ロールに供給される導電性インクを転写して前記導電材が設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記突出部と前記透明電極とが前記導電材である透明導電材によって接続されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記透明電極が前記透明導電材の一部であることを特徴とする請求項6記載の太陽電池モジュール。
  8. 前記フレキシブルフィルム基板の一方の面側に前記第1の太陽電池素子、他方の面側に前記第2の太陽電池素子が設けられる場合に、
    前記第1の太陽電池素子が並列配置される第1のフレキシブルフィルムと、前記第2の太陽電池素子が並列配置される第2のフレキシブルフィルムを貼り合わせて、前記フレキシブルフィルム基板が構成されている
    ことを特徴とする請求項2〜7の何れかに記載の太陽電池モジュール。
  9. 透光性と絶縁性を有するフレキシブルフィルム基板の少なくとも一方の面側に、太陽電池素子が前記太陽電池素子の設置面積よりも前記太陽電池素子の非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置され、
    前記太陽電池素子は、下側電極、光電変換層、透明電極を前記フレキシブルフィルム基板側から順次積層して構成され、
    前記下側電極は、前記光電変換層よりも側方に突出する突出部を有する構成に対し、
    一の前記太陽電池素子の前記突出部と、前記一の太陽電池素子の隣に位置する別の前記太陽電池素子の透明電極とを直列接続する導電材を、印刷ロールに供給される導電性インクを転写して設ける工程、
    を備えることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  10. 透光性と絶縁性を有するフレキシブルフィルム基板の少なくとも一方の面側に、太陽電池素子の中間品が前記中間品の設置面積よりも前記中間品の非設置面積が大きくなるようにして間隔を開けて並列配置され、
    前記中間品は、下側電極、光電変換層を前記フレキシブルフィルム基板側から順次積層して構成され、
    前記下側電極は、前記光電変換層よりも側方に突出する突出部を有する構成に対し、
    一の前記中間品の前記突出部から前記一の中間品の隣に位置する別の前記中間品の上面の略全体にかけて、印刷ロールに供給される導電性インクを転写して透明導電材を設ける工程
    を備えることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。

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