JP2014157967A - 太陽電池モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】2枚の太陽電池シート間の絶縁距離を低減し、かつラミネート時に太陽電池シートが動き難い構造の太陽電池モジュールおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】複数の太陽電池を直列接続した太陽電池シートを複数備えた太陽電池モジュールであって、太陽電池シート(1a,1b)の端部の同じ極性の電極を隣接させて配置し、隣接する電極同士を電気的に接続する第1導電部材2aと、太陽電池シート(1a,1b)の端部の隣接した同じ極性の前記電極の少なくとも一方に電気的に接続した第1配線3aと、前記太陽電池シートの端部の反対の極性の電極に電気的に接続した第2配線3bとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の太陽電池シートを並列接続した太陽電池モジュールおよびその製造方法に関するものである。
マイグレーション等による短絡の発生を防止し、発電の実効面積比率の高い太陽電池モジュールの製造方法として、複数個の太陽電池素子を列方向に電気的に直列接続した太陽電池アレイを、複数個行方向に配設し、前記複数個の太陽電池アレイを電気的に直列接続することにより全ての太陽電池素子を電気的に直列接続し、前記複数個の太陽電池アレイを、透光性表面保護部材と裏面保護部材との間に、接着性樹脂封止材により封止してなる太陽電池モジュールの製造方法において、隣接する太陽電池アレイは、予め互いに個別に製作し、太陽電池アレイ間の電気的接続後に、隣接する太陽電池アレイの隙間および太陽電池アレイ間を電気的に直列接続する部材の周囲を、接着性樹脂封止材により電気的に絶縁する太陽電池モジュールの製造方法が知られている。(特許文献1)
また、パターニングで形成した各単位光電変換素子の直列接続列間の接続を、抵抗が問題となる電極層の連結によらないで、低抵抗で行うことを目的に、各単位光電変換素子列の端部で、端部電極間を可撓性接続材により接続することによって低抵抗化し、可撓性接続材としては導電性テープを用いる可撓性光電変換装置の製造方法が知られている。(特許文献2)
特開2003−124482号公報 特開平9−64388号公報
同じ形状の2枚の太陽電池シートを同じ向きに左右に並べる従来の構造(すなわち、2枚の太陽電池シートの端部の電極の極性が異なるように配置した場合)では、両太陽電池シート間の絶縁距離を保つために、2枚に太陽電池シート間に一定の間隔を設ける必要があった。
しかし、2枚の太陽電池シート間を安定して確保することは、製造上の手間がかかる。また、ラミネートの際に太陽電池シートが動き、絶縁距離不足や外観異常を起こす可能性があった。
本発明の課題は、2枚の太陽電池シート間の絶縁距離を低減し、かつラミネート時に太陽電池シートが動き難い構造の太陽電池モジュールおよびその製造方法を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の第一の態様は、複数の太陽電池を直列接続した太陽電池シートを複数備えた太陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池シートの端部の同じ極性の電極を隣接させて配置し、隣接する前記電極同士を電気的に接続する第1導電部材と、前記太陽電池シートの端部の隣接した同じ極性の前記電極の少なくとも一方に電気的に接続した第1配線と、前記太陽電池シートの端部の反対の極性の電極に電気的に接続した第2配線とを備える。
このような構成によれば、太陽電池シートの端部の同じ極性の電極間に電位差が生じ難いため、絶縁距離として必要な間隔を低減できる。
また、前記太陽電池シートの端部の同じ極性の電極の少なくとも一部が接触するように太陽電池シートを配置することがより望ましい。
太陽電池シートを密着させて設置しても絶縁に関する問題が生じ難いので、このような構成によれば、太陽電池シート間の隙間を減らすことができ、太陽電池モジュール全体の単位面積当たりの発電量を向上できる。但し、外観や製品寸法等の関係で、一定の隙間を設けても問題ない。
また、上記太陽電池モジュールを複数備え、各前記太陽電池シートの端部の同じ極性のプラス側電極同士およびマイナス側電極同士をそれぞれ第2導電部材で電気的に接続することにしてもよい。
このような構成によれば、4枚以上の前記太陽電池シートを用いる場合、各太陽電池シート間の隙間を減らすことで、受光面積を大面積化できる。上記のように並列接続構造の太陽電池モジュールをさらに並列接続することで、出力電流の高い構造にできる。
また、前記第1導電部材および前記第2導電部材は、透光性基板と、透光性接着層と、導電部とを備える構成としてもよい。
第1導電部材および第2導電部材に透光性がない場合、これらを配置された部分の太陽電池シートの領域は、発電することができなくなるので、発電量が減少してしまう。第1導電部材および前記第2導電部材が、透光性基板と、透光性接着層と、導電部とを備える構成によれば、基板および接着層に透光性があるので、第1導電部材および前記第2導電部材で覆われる部分も発電するので、基板および接着層に透光性がない場合に比べて発電量の減少を低減できる。導電部としては、例えば、アルミ線やアルミ箔を用いることができる。
また、前記太陽電池モジュールを透光性可撓性樹脂で挟みラミネート固定してもよい。
このような構成によれば、これら太陽電池シート等を一体として固定できる。
上記のこれら太陽電池モジュールを製造する方法としては、複数の太陽電池を直列接続した太陽電池シート同士の各端部の隣接した同じ極性の前記電極が突き合わせて配置されるステップと、隣接する同じ極性の前記電極同士を電気的に接続する第1導電部材を設置するステップと、前記太陽電池シートの端部の隣接した同じ極性の前記電極の少なくとも一方に電気的に接続する第1配線を設置するステップと、前記太陽電池シートの端部の反対の極性の電極に電気的に接続する第2配線を設置するステップとを備える。
このような方法によれば、太陽電池シートの端部の同じ極性の電極間に電位差が生じ難いため、絶縁距離として必要な間隔を低減できる。
また、透光性可撓性樹脂で前記各ステップを経た太陽電池シート一式をラミネートすることで固定するステップを備えてもよい。
このような方法によれば、これら太陽電池シート等を一体として固定できる。
太陽電池シートは、例えば特開平6-342924号公報に記載のSCAF構造のように、太陽電池セルの受光面または背面の同じ面に+極と−極の両極が備わっていることが望ましい。
また、第1導電部材および第2導電部材は、金属箔に粘着物を設け、粘着物の中に例えば金属粉等導電性物質を含有させた物質か、もしくは、金属箔に粘着層を設け、例えば凹凸処理等によって被着体と金属面が接触する構造にする等の方法で導電性と粘着性の両方を備えたテープにしてもよい。この場合、基板に相当する金属箔に透光性がないので、第1導電部材および第2導電部材を貼り付ける面積が多いほど発電量が減少するので、太陽電池と、第1導電部材および第2導電部材との接合部分の面積はなるべく少ないほうが望ましい。
第1導電部材および第2導電部材を太陽電池シートに貼付する際は、第1導電部材および第2導電部材を太陽電池セル上に設置後、一定の加重をかけるローラで押さえる。または、太陽電池シート等一式をラミネートする際の真空圧を調節して、太陽電池シートと各導電部材が十分に接着されるようにすることが望ましい。
本発明の各構造および方法によれば、太陽電池シートの端部の同じ極性の電極間に電位差が生じ難いため、絶縁距離として必要な間隔を低減でき、太陽電池シート間の距離を調整する必要性が低いので、各太陽電池シートを突き合わせて配置できるので、製造が容易になる。また、太陽電池シート間が第1導電部材および第2導電部材で固定されているため、ラミネート時に太陽電池シートが動いて外観が悪くなったために製造不良となる可能性を低減できる。
本発明の第1の実施態様の一例に係る概略構成図である。 本発明の第2の実施態様の一例に係る概略構成図である。 本発明の第3の実施態様の一例に係る概略構成図である。 本発明の方法の実施態様の一例に係るフロー図である。 図4の手順でラミネートされた後の太陽電池モジュールの状態を表した断面図である。 第1導電部材および第2導電部材の構造を表した(A)下面図と、(B)断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明に係る太陽電池シートの接続方法の一実施形態を説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施することができるものである。
図1は、本発明の第1の実施態様の一例に係る概略構成図である。この太陽電池モジュールは、複数の太陽電池を直列接続した太陽電池シート(1a、1b)を複数備えた太陽電池モジュールであって、太陽電池シート(1a、1b)の端部の同じ極性の電極を隣接させて配置し、隣接する電極同士を電気的に接続する第1導電部材2aと、太陽電池シート(1a、1b)の端部の隣接した同じ極性の前記電極の少なくとも一方に電気的に接続した第1配線3aと、前記太陽電池シート(1a、1b)の端部の反対の極性の電極に電気的に接続した第2配線3bとを備える。図1(A)は、マイナス極側を隣接させた様子であり、図1(B)は、プラス極側を隣接させたものである。第1導電部材2aは、後述の導電部7が電極側を向くように貼り付けられており、各太陽電池シート(1a、1bまたは1c、1d)のマイナス極の電極同士または、プラス極同士の電極同士を電気的に接続している。
図2は、本発明の第2の実施態様の一例に係る概略構成図である。図2は、太陽電池シート(1a、1b)の端部の同じ極性の電極の少なくとも一部が接触するように太陽電池シート1を配置したものである。図2(A)は、マイナス極側を隣接させた様子であり、図2(B)は、プラス極側を隣接させたものである。図1の太陽電池シート1aと太陽電池シート1bとの間の距離、および、太陽電池シート1cと太陽電池シート1dとの間の距離を短くした点を除き同じ構成である。
図3は、本発明の第3の実施態様の一例に係る概略構成図である。図2(B)の太陽電池モジュールを、図3のように並列に接続されるように2つ突き合わせて配置したものである。この太陽電池モジュールは、上記太陽電池モジュールを複数備え、各前記太陽電池シート(1c、1d、1e、1f)の端部の同じ極性のプラス側電極同士およびマイナス側電極同士をそれぞれ第2導電部材2bで電気的に接続したものである。
図4は、本発明の方法の実施態様の一例に係るフロー図である。
複数の太陽電池を直列接続した太陽電池シート同士の各端部の隣接した同じ極性の前記電極が突き合わせて配置されるステップ(S1)と、隣接する同じ極性の前記電極同士を電気的に接続する第1導電部材を設置するステップ(S2)と、前記太陽電池シートの端部の隣接した同じ極性の前記電極の少なくとも一方に電気的に接続する第1配線を設置するステップ(S3)と、前記太陽電池シートの端部の反対の極性の電極に電気的に接続する第2配線を設置するステップ(S4)と、透光性可撓性樹脂4で前記各ステップを経た太陽電池シート一式をラミネートすることで固定するステップ(S5)を備えている。ステップ(S1)を行なうに先立って、透光性可撓性樹脂4を敷いておき、その上でステップ(S1)を行なうことが望ましい。
図5は、図4の手順でラミネートされた後の太陽電池モジュールの状態を表した断面図である。断面図の位置は、図1のA−A断面の部分である。第1導電部材2aは、太陽電池シート1aと、図5に示されていない隣接する太陽電池シート1bとを電気的に接続するように貼り付けられている。第1配線3aは、太陽電池シート1aの電極に電気的に接続されており、太陽電池シート1aで発電された電気を外部に出力する。透光性可撓性樹脂4は、太陽電池シート1a、第1導電部材2aおよび第1配線3aを挟むように配置されており、ラミネート処理により上面と下面の透光性可撓性樹脂4が融着されている。
図6は、第1導電部材2aおよび第2導電部材2bの構造を表した(A)下面図と、(B)断面図である。(A)下面図は、(B)断面図のC方向から見たものである。
(B)断面図は、上記(A)下面図のB−B断面を見たものである。
第1導電部材2aおよび前記第2導電部材2bは、基板5と、接着層6と、導電部7とを備える。接着層6は、基板5と導電部7を接着すると共に、基板5と太陽電池シート1a〜1dとを接着している。
上述のとおり、第1導電部材2aおよび前記第2導電部材2bが、透光性基板5と、透光性接着層6と、導電部7とを備える構成が望ましい。この構成によれば、基板5および接着層6に透光性があるので、第1導電部材2aおよび前記第2導電部材2bで覆われる部分も発電するので、基板5および接着層6に透光性がない場合に比べて発電量の減少を低減できる。例えば、基板5は、樹脂フィルムを用いることができる。また、基板5を透光性にする場合は、透光性のプラスチックやガラス板を用いることが望ましい。接着層6は、市販の粘着性の樹脂を用いることができる。接着層6を透光性にする場合は、透光性の粘着性樹脂を用いることが望ましい。具体的には、透明なアクリル系の粘着性樹脂を用いることができる。導電部7としては、アルミ線やアルミ薄を用いることができる。
以上、本発明の実施態様によれば太陽電池シートの端部の同じ極性の電極間に電位差が生じ難いため、絶縁距離に要する間隔を低減でき、太陽電池シート間の距離を調整する必要性が低いので、各太陽電池シートを突き合わせて配置できるので、製造が容易になる。また、太陽電池シート間が第1導電部材および第2導電部材で固定されているため、ラミネート時に太陽電池シートが動いて外観が悪くなったために製造不良となる可能性を低減できる。
1a、1b、1c、1d、1e、1f 太陽電池シート
2a 第1導電部材
2b 第2導電部材
3a 第1配線
3b 第2配線
4 透光性可撓性樹脂
5 基板または透光性基板
6 接着層または透光性接着層
7 導電部

Claims (7)

  1. 複数の太陽電池を直列接続した太陽電池シートを複数備えた太陽電池モジュールにおいて、
    前記太陽電池シートの端部の同じ極性の電極を隣接させて配置し、隣接する前記電極同士を電気的に接続する第1導電部材と、
    前記太陽電池シートの端部の隣接した同じ極性の前記電極の少なくとも一方に電気的に接続した第1配線と、
    前記太陽電池シートの端部の反対の極性の電極に電気的に接続した第2配線と、
    を備えることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記太陽電池シートの端部の同じ極性の電極の少なくとも一部が接触していることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 請求項1または2に記載の前記太陽電池モジュールを複数備え、
    各前記太陽電池シートの端部の同じ極性のプラス側電極同士およびマイナス側電極同士をそれぞれ第2導電部材で電気的に接続することを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記第1導電部材および前記第2導電部材は、透光性基板と、透光性接着層と、導電部とを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記太陽電池モジュールを透光性可撓性樹脂で挟みラミネート固定したことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 複数の太陽電池を直列接続した太陽電池シート同士の各端部の隣接した同じ極性の前記電極が突き合わせて配置されるステップと、
    隣接する同じ極性の前記電極同士を電気的に接続する第1導電部材を設置するステップと、
    前記太陽電池シートの端部の隣接した同じ極性の前記電極の少なくとも一方に電気的に接続する第1配線を設置するステップと、
    前記太陽電池シートの端部の反対の極性の電極に電気的に接続する第2配線を設置するステップと、
    を備えることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  7. 透光性可撓性樹脂で前記各ステップを経た太陽電池シート一式をラミネートすることで固定するステップを備えることを特徴とする請求項6に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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