<第1実施形態>
本発明の第1実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。
(スロットマシンの概要)
スロットマシン1の構成の概略について図1および図2を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態にかかるスロットマシンの正面図、図2はスロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
本実施の形態におけるスロットマシン1(本発明の「遊技機」に相当)は、メダルなどの遊技媒体が規定数投入されることを条件とする遊技者のスタートスイッチ9およびストップスイッチ10L,10M,10Rの操作に基づいて1回の遊技が実行されるものであって、例えば、図1および図2に示すように構成されている。すなわち、このスロットマシン1では、前面が開放された箱型の筐体の前面が前面パネル2により開閉自在に閉塞され、この前面パネル2のほぼ中央高さの位置に操作板3が配設されると共に、この操作板3の上方に正面板4が配設されている。
そして、この正面板4には横長矩形の表示窓5が設けられている。また、表示窓5の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リール6L,6M,6Rが配置されている。
左・中・右リール6L,6M,6Rそれぞれの周面には、所定の個数の図柄が所定の配列で設けられている。また、左・中・右リール6L,6M,6Rそれぞれの周面に設けられた複数の図柄には、種類が異なる複数種類の図柄が含まれている。なお、各リール6L,6M,6Rは、複数種類の図柄が印刷されたリールテープがリールの周面に貼り付けられて形成されている。また、各リール6L,6M,6Rが回転すると、各リール6L,6M,6Rそれぞれの周面に設けられた複数種類の図柄が所定の順序でそれぞれ表示窓5に変動表示される。また、各リール6L,6M,6Rの回転が停止すると、各リール6L,6M,6Rのそれぞれについて、表示窓5の上段、中段および下段のそれぞれに1個ずつの合計3個の図柄が表示されるように設定されている。すなわち、全てのリール6L,6M,6Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓5に停止表示される。
また、各リール6L,6M,6Rをそれぞれ独立して回転駆動できるように、各リール6L,6M,6Rには、それぞれステッピングモータにより構成されるリール用のモータが連結されている。
さらに、操作板3には、遊技者所有のものとして内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ7、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入枚数(3枚に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ8、各リール6L,6M,6Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ9、左・中・右リール6L,6M,6Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10R、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ11、例えば遊技者が演出に参加するときに使用されるチャンススイッチ12、およびメダル投入口13が設けられている。なお、本実施の形態では、1ゲーム(1回の遊技)に必要なメダル投入数(規定数)は、3枚の1種類が設定されている。また、各リール6L,6M,6Rそれぞれにより複数種類の図柄を可変表示する可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ10L,10M,10Rは、各リール6L,6M,6Rのそれぞれに対応して設けられている。なお、チャンススイッチ12が遊技者により操作されると、例えば、役抽選の結果を報知する演出が実行される。
ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、各ストップスイッチ10L,10M,10R、精算スイッチ11、チャンススイッチ12それぞれは、ボタン状の操作部と、操作部の内部に配置され遊技者による操作部の操作に伴い移動する検知片を検出するセンサとを備えている。すなわち、ベットスイッチ7はベットスイッチ用センサ7aを備え、最大ベットスイッチ8は最大ベットスイッチ用センサ8aを備え、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rそれぞれは左・中・右ストップスイッチ用センサ10La,10Ma,10Raを備え、精算スイッチ11は精算スイッチ用センサ11aを備え、チャンスイッチ12はチャンススイッチ用センサ12aを備えている。
また、操作部は、遊技者により操作されていない状態ではセンサが検知片を検知しないように、遊技者による操作部の押圧方向とは反対の方向に常時ばねで付勢されている。そして、ボタン状の操作部を備える「ストップスイッチ」等の各ボタン状スイッチの操作部が遊技者により押し込まれると、「ストップスイッチ」等の各ボタン状スイッチに対する操作状態が押圧状態となる。また、遊技者による操作部の押し込みに伴い検知片が移動し、移動した検知片がセンサにより検知される。その後、遊技者が手を離すことにより「ストップスイッチ」等の各ボタン状スイッチに対する押圧状態が終了すると、ばねの付勢力によってボタン状の操作部が初期位置に復帰移動することにより、検知片がセンサにより検知されなくなるので、センサによる検知片の検知状態が終了する。
スタートスイッチ9は、レバー状の操作部と、遊技者による操作部の操作に伴い移動する検知片を検出するスタートスイッチ用センサ9aとを備えている。スタートスイッチ9は、遊技者によるレバー状の操作部に対する操作状態と、スタートスイッチ用センサ9aによる検知片の検知状態との関係を除いて、上記した「ストップスイッチ」等のボタン状スイッチとほぼ同様の構成を備えている。
すなわち、本実施の形態では、遊技者によりスタートスイッチ9のレバー状の操作部が下方に押し込まれると、スタートスイッチ9に対する操作状態が押圧状態となる。そして、遊技者によるレバー状の操作部の押し込みに伴い検知片が移動し、移動した検知片がスタートスイッチ用センサ9aにより検知されなくなって、スタートスイッチ用センサ9aによる検知片の検知状態が終了する。その後、遊技者が手を離すことによりスタートスイッチ9に対する押圧状態が終了すると、ばねの付勢力によってレバー状の操作部が初期位置に復帰移動することにより、検知片がスタートスイッチ用センサ9aにより検知される。
なお、各センサと検知片との関係は、上記した例に限定されるものではない。すなわち、各センサと検知片との関係は、各スイッチが備える操作部が遊技者により操作されると、操作部が初期位置にあるときとセンサによる検知片の検知状態が異なる状態になる関係であればよい。このようにすると、各スイッチの操作部が遊技者により操作されたことを検知ことができる。したがって、センサと検知片との関係は適宜変更可能である。
また、正面板4の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作態様を報知する演出を行うための液晶表示器14が設けられている。液晶表示器14は液晶ディスプレイ(LCD)の駆動回路が設けられた液晶制御基板14aを備え、液晶制御基板14aにより駆動されることによって液晶表示器14に種々の映像が表示される。また、液晶表示器14の左右には、音楽や音声などによる演出を行うための上部スピーカ15が設けられている。
また、操作板3の下方には、装飾画などが表示された下部パネル18が設けられ、この下部パネル18の下方には、メダルの払出口20や、この払出口20から払い出されるメダルを受ける受け皿21が設けられている。また、下部パネル18の左右には、音楽や音声などによる演出を行うための下部スピーカ16が設けられている。
また、各リール6L,6M,6Rを支持する支持枠体が筐体内の後壁に固定されて設けられており、各リール6L,6M,6Rは支持枠体に支持されて筐体内に配設されている。また、筐体内の支持枠体の下方には、メダルを払出口20に排出するためのホッパーユニット40が配設されている。また、メダル投入口13付近の裏面側には、メダル投入口13に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット40に導くメダルセレクタが配設されている。
また、前面パネル2の裏面にはメダル通路が設けられている。メダルセレクタにおいて非正規のメダルとして排除されたメダルや、ホッパーユニット40から払い出されたメダルが、メダル通路を通って払出口20に排出される。なお、図2において、投入センサ31は、筐体内部のメダル投入口13の近傍に配置されているメダルセレクタに設けられ、メダル投入口13に投入されたメダルを1枚ずつ検出するものである。また、払出センサ32は、ホッパーユニット40の出口に設けられ、払出口20に払い出されるメダルを1枚ずつ検出するものである。
また、前面パネル2の上側の周縁部分に上部ランプ部22が設けられ、前面パネル2の下部パネル18の左右に下部ランプ部23が設けられている。各ランプ部22,23それぞれは、発光ダイオードや有機EL等の発光素子、一般的な電球などの発光手段を備え、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行う。
また、このスロットマシン1では、少なくとも遊技の進行に関する制御を行うメインCPU51が実装されたメイン制御基板52と、メイン制御基板52から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブCPU61が実装されたサブ制御基板62とが別々に設けられており、メイン制御基板52からサブ制御基板62に対して各種のデータがコマンド形式で一方通行で送信される。
メイン制御基板52のRAM53はスロットマシン1の遊技に関するデータを一時的に記憶するものであり、各種のデータを格納するための各種の記憶領域がRAM53に形成される。また、メイン制御基板52のROM54は各種のデータを予め記憶するものであり、抽選テーブルなどの予め設定されたデータを含む遊技機用プログラム(スロットマシン1用のプログラム)が格納されている。
また、メイン制御基板52のメインCPU51は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM54に格納された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。また、メインCPU51は、抽選手段(図示省略)による役抽選処理における抽選結果に関するデータ、各ストップスイッチ10L,10M,10R、スタートスイッチ9等の遊技者により操作される操作器具の操作に関するデータ、などのメイン制御基板52における遊技の進行状況やスイッチ、センサの作動状況に関する情報を示す種々のデータをコマンド形式でサブ制御基板62のサブCPU61に送信する。
なお、約1.8ミリ秒ごとにメインCPU51において実行されるタイマ割込処理のタイミングで、種々のデータがコマンド形式でメイン制御基板52からI/Oポートを介してサブ制御基板62に送信される。
サブ制御基板62のRAM63は、各種データを一時的に記憶するものであり、各種のデータを格納するための各種の記憶領域がRAM63に形成される。また、サブ制御基板62のROM64には、演出用の各種データや各種プログラムなどが格納されている。また、サブ制御基板62のサブCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、メインCPU51から送信されるスロットマシン1に関する各種のデータ(抽選手段による役抽選処理における抽選結果、各ストップスイッチ10L,10M,10R、スタートスイッチ9等の操作器具が操作されたか、などに関するデータ)に基づいてROM64に格納されたプログラムを実行することで、遊技者に対して実行される遊技に関連する演出の内容を決定する。
また、サブ制御基板62が有するI/Oポートを介して、液晶表示器14や各スピーカ15,16、各ランプ部22,23などの各種の演出機器がサブ制御基板62に接続されている。そして、サブCPU61において決定された演出の内容に基づく制御信号(演出コマンド)が各演出機器に対して出力される。そして、サブ制御基板62から出力された演出コマンドに応じて、サブCPU61において決定された内容に基づく演出が各演出機器において実行される。
なお、約1.2ミリ秒ごとにサブCPU61において実行されるタイマ割込処理のタイミングで、サブCPU61において決定された内容に基づいてサブ制御基板62の出力バッファに設定されている演出コマンドがサブ制御基板62からI/Oポートを介して各演出機器に対して出力される。
以上のように構成されたスロットマシン1では、例えば次のような遊技が実行される。
まず、投入センサ31によりメダル投入口13からのメダル投入が検出されるか、あるいはベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8が操作されてクレジットメダルの投入指示があると、賭け数が設定される。そして、規定数の賭け数が設定された後にスタートスイッチ9が操作されると、まず、当選か否かを決定する乱数抽選がメイン制御基板52が備える抽選手段により行われ、ほぼ同時に、3個すべてのリール6L,6M,6Rの回転が開始する。
その後に、3個のストップスイッチ10L,10M,10Rのうちの1個が操作されると、当該操作されたストップスイッチに対応した各リール6L,6M,6Rのうちのいずれかの回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ10L,10M,10Rに対する操作が終了すると、3個すべてのリール6L,6M,6Rの回転が停止する。このとき、所定の図柄が所定の位置に停止すると入賞になり、ホッパーユニット40により遊技者に対して所定枚数のメダルが払い出されるか、または遊技者所有のメダルを消費することなく次回の遊技を実行可能なリプレイなどの所定の利益が遊技者に対して付与される。なお、メダルの払い出しに代えて、クレジットメダルとして内部に貯留されることもある。
また、メイン制御基板52の抽選手段による抽選結果などの遊技に関連する情報がコマンド形式でサブ制御基板62に送信される。そして、サブ制御基板62では、受信されたメイン制御基板52からのコマンドに基づいて、遊技の進行や抽選手段の抽選結果などの遊技状況に対応して予め設定された演出態様で各演出機器による演出が実行される。すなわち、液晶表示器14に動画を表示させたり、各スピーカ15,16から音楽を発生させたり、各ランプ部22,23を一斉にあるいは個別に点滅させたりする演出がサブ制御基板62において実行される。
(演出制御手段)
サブ制御基板62に構成された演出制御手段65について図3を参照して説明する。図3は演出制御手段の機能ブロック図である。なお、演出制御手段65は、サブ制御基板62が備えるROM64に格納された各種のプログラムがサブCPU61により実行されたり、RAM63により各種のデータが一時的に格納される記憶手段が形成されることにより構成される。
本実施の形態のスロットマシン1は、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者により最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が開始されたときに実行される演出A(第1演出)と、当該ストップスイッチの押圧状態が終了したときに実行される演出B(第2演出)とを備えている。演出Aは、遊技者に対して必ず実行したい第1段階の演出と、第1段階の演出に引き続いて実行される第2段階の演出とを有しており、演出Aが開始されると、液晶表示器14に演出Aに対応した映像が表示される。また、演出Aの第1段階の演出では液晶表示器14に規定時間(例えば12秒)の間、動画が表示され、演出Aの第2段階の演出では液晶表示器14に一定時間(例えば6秒)の間、静止画が表示される。また、演出Aは、その第1段階の演出が実行されることにより、遊技者に対して演出設計者の何らかの意図を伝達することができるように構成されている。また、演出Bが開始されると、液晶表示器14に演出Bに対応した映像が表示される。なお、演出Aの第2段階の演出において、静止画の表示に代えて、第1段階の演出の動画の続きの動画が液晶表示器14に再生されるようにしてもよい。
また、スロットマシン1は、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者により最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が継続している操作継続時間が、演出A(第1段階の演出(12秒)+第2段階の演出(6秒))が終了するのに必要な所要時間(18秒)よりも短くなるように設定された所要時間(例えば6秒)に達したか否かを報知する操作継続時間報知演出をさらに備えている。操作継続時間報知演出が開始されると、例えば、操作継続時間が所定時間に達するまでの残り時間が液晶表示器14に表示される。なお、本実施の形態では、上記した操作継続時間の長さの判定基準となるため、上記したように所定時間は演出Aの第1段階の演出が終了するまでの規定時間よりも短く設定されている。
本実施の形態では、演出制御手段65により演出コマンドが液晶表示器14に出力されることによって、演出Aおよび演出Bと操作継続時間報知演出とが液晶表示器14において実行される。演出制御手段65は次のような機能を備えている。
(1)第1演出実行開始手段
第1演出実行開始手段651は、演出Aの実行を液晶表示器14に所定の契機で開始させるものである。本実施の形態では、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、2個のストップスイッチが操作されることにより、3個の左・中・右リール6L,6M,6Rのうちの2個のリールが既に回転停止している状態で、回転中の残りの1個のリールを回転停止させるために最後に遊技者により操作されたストップスイッチの押圧状態が開始されたときに、第1演出実行開始手段651により液晶表示器14による演出Aの実行が開始される。
なお、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が開始されたときに、当該ストップスイッチの押圧状態が開始されたことを通知する「停止操作開始コマンド」が、メイン制御基板52からサブ制御基板62に対して送信される。そして、サブ制御基板62において「停止操作開始コマンド」が受信されると、第1演出実行開始手段651により液晶表示器14の液晶制御基板14aに対して演出Aの実行を開始させる演出コマンドがサブ制御基板62から送信されることにより、液晶表示器14において演出Aの実行が開始される。
(2)操作継続時間計時手段
操作継続時間計時手段652は、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチに対する操作として所定の操作状態が継続している操作継続時間を計時するものである。本実施の形態では、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が継続している時間が操作継続時間として操作継続時間計時手段652により計時される。
操作継続時間計時手段652は次のような機能を備えている。
(2−1)操作継続用タイマ
操作継続用タイマ652aは操作継続時間を記憶する記憶手段として機能するものであり、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が継続している操作継続時間に対応する値を記憶するものである。また、操作継続用タイマ652aは、サブ制御基板62のRAM63の所定の記憶領域を利用して形成されている。
(2−2)操作継続時間初期設定手段
操作継続時間初期設定手段652bは、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が開始されたときに、操作継続用タイマ652aに初期値を設定するものである。なお、当該ストップスイッチの押圧状態が開始されたことを通知する「停止操作開始コマンド」が、メイン制御基板52からサブ制御基板62に対して送信される。そして、サブ制御基板62において「停止操作開始コマンド」が受信されると、操作継続時間初期設定手段652bにより操作継続用タイマ652aに初期値が設定される。
(2−3)操作継続時間更新手段
操作継続時間更新手段652cは、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が開始され、操作継続時間初期設定手段652bにより操作継続用タイマ652aに初期値が設定された後に、操作継続用タイマ652aに記憶されている値を一定の時間間隔で一定の値ずつ更新するものである。
本実施の形態では、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が開始されときに、操作継続時間初期設定手段652bにより操作継続用タイマ652aに初期値として”0”が設定される。そして、サブCPU61において実行されるタイマ割込処理のタイミングごとに、タイマ割込処理の実行間隔である例えば1.2ミリ秒に相当する大きさの値ずつ操作継続用タイマ652aに記憶されている値が操作継続時間更新手段652cにより加算される。
なお、本実施の形態では、操作継続用タイマ652aに操作継続時間初期設定手段652bにより設定された初期値を、操作継続時間更新手段652cにより一定の時間間隔ごとに一定の値ずつ加算することにより操作継続時間が計時されているが、操作継続用タイマ652aに操作継続時間初期設定手段652bにより設定された初期値を、操作継続時間更新手段652cにより一定の時間間隔ごとに一定の値ずつ減算することにより操作継続時間が計時されるようにしてもよい。すなわち、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が開始されてからの操作継続時間を計時することができれば、操作継続時間をどのように計時してもよい。
(3)第2演出実行開始手段
第2演出実行開始手段653は、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチに対する操作として所定の操作状態が終了したときに、液晶表示器14に演出Bの実行を開始させるものである。本実施の形態では、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了したときに、第2演出実行開始手段653により液晶表示器14による演出Bの実行が開始される。
なお、本実施の形態では、遊技者に最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が終了したときに、液晶表示器14により演出Aが実行中であれば、第2演出実行開始手段653は、液晶表示器14に演出Aの実行を終了させて演出Bの実行を開始させる。すなわち、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了したときに、当該ストップスイッチの押圧状態が終了したことを通知する「停止操作終了コマンド」が、メイン制御基板52からサブ制御基板62に対して送信される。そして、サブ制御基板62において「停止操作終了コマンド」が受信されると、第2演出実行開始手段653により液晶表示器14の液晶制御基板14aに対して演出Bの実行を開始させる演出コマンドがサブ制御基板62から送信されることにより、液晶表示器14において演出Bの実行が開始される。このとき、液晶表示器14において演出Aが実行中であれば、サブ制御基板62から演出Bの実行を指示する演出コマンドが液晶制御基板14aにおいて受信されることにより、液晶表示基板14aは、液晶表示器14に実行中の演出Aを終了させる。そして、実行中の演出Aに代えて演出Bが液晶表示器14において実行される。
(4)第2演出実行抑制手段
第2演出実行抑制手段654は、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチに対する操作として所定の操作状態が終了したときに、第1演出実行開始手段651により液晶表示器14により演出Aが実行開始されていれば、第1段階の演出が終了しているか否かを判定するものである。本実施の形態では、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了したときに、演出Aが実行開始されてからの経過時間が、演出Aの第1段階の演出の演出が終了するのに必要な規定時間(例えば12秒)に達しているか否かが第2演出実行抑制手段654により判定される。
具体的には、第2演出実行抑制手段654は、演出Aが実行開始された後の経過時間が規定時間に達していなければ、すなわち、演出Aが実行開始された後の経過時間が遊技者に演出Aの設計者の意図を認識させる第1段階の演出が終了するのに必要な規定時間に達していなければ、演出Aの第1段階の演出が実行中で終了していないと判定する。そして、第2演出実行抑制手段654は、遊技者により最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が終了したときに、演出Aの第1段階の演出が実行中で終了していないことを条件に、第2演出実行開始手段653に液晶表示器14による演出Bの実行開始を中止または遅延させる。したがって、演出Aが実行開始されてからの経過時間が規定時間に達していなければ、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了しても、第2演出実行開手段653により液晶表示器14による演出Bの実行が開始されない。
また、第2演出実行抑制手段654は、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチに対する操作として所定の操作状態が終了したときに、操作継続時間計時手段652により計時された操作継続時間が、演出Aが終了するのに必要な所要時間(例えば18秒:第1段階の演出(12秒)+第2段階の演出(6秒))よりも短く設定された所定時間(例えば6秒)に達しているか否かも判定する。本実施の形態では、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了したときに、操作継続時間計時手段652により計時された操作継続時間が所定時間に達しているか否かが第2演出実行抑制手段654により判定される。
そして、第2演出実行抑制手段654は、遊技者により最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が終了したときに、当該ストップスイッチの押圧状態が継続している操作継続時間が所定時間に達していないことを条件に、第2演出実行開始手段653に液晶表示器14による演出Bの実行開始を中止させる。したがって、演出Aが実行開始されてからの当該ストップスイッチの操作継続時間が所定時間に達していなければ、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了しても、第2演出実行開手段653により液晶表示器14による演出Bの実行が開始されない。
第2演出実行抑制手段654は次のような機能を備えている。
(4−1)第1段階継続用タイマ
第1段階継続用タイマ654aは経過時間を記憶する記憶手段として機能するものであり、第1演出実行開始手段651により液晶表示器14による演出Aが実行開始されてからの経過時間に対応する値を記憶するものである。また、第1段階継続用タイマ654aは、サブ制御基板62のRAM63の所定の記憶領域を利用して形成されている。
(4−2)経過時間初期設定手段
経過時間初期設定手段654bは、第1演出実行開始手段651により液晶表示器14による演出Aが実行開始されたときに、第1段階継続用タイマ654aに初期値を設定するものである。
(4−3)経過時間更新手段
経過時間更新手段654cは、第1演出実行開始手段651により液晶表示器14による演出Aが実行開始された後に第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値を、演出Aが実行開始されてからの経過時間が規定時間に達したときに対応する値である規定値に達するように、一定の時間間隔で一定の値ずつ更新するものである。
(4−4)経過時間判定手段
経過時間判定手段654dは、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチに対する操作として所定の操作状態が終了したときに、第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値が規定値に達したか否かを判定することにより、演出Aが実行開始されてからの経過時間が規定時間に達したか否かを判定するものである。本実施の形態では、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了したときに、第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値が規定値に達したか否かが経過時間判定手段654dにより判定される。そして、第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値が規定値に達していなければ、演出Aの第1段階の演出が実行中で終了していないと判定される。
なお、当該ストップスイッチの押圧状態が終了したことを通知する「停止操作終了コマンド」が、メイン制御基板52からサブ制御基板62に対して送信される。そして、サブ制御基板62において「停止操作終了コマンド」が受信されると、第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値が規定値に達したか否かが経過時間判定手段654dにより判定される。
本実施の形態では、演出Aが実行開始されたときに、経過時間初期設定手段654bにより第1段階継続用タイマ654aに初期値として規定時間に相当する大きさの値が設定される。そして、サブCPU61において実行されるタイマ割込処理のタイミングごとに、タイマ割込処理の実行間隔である例えば1.2ミリ秒に相当する大きさの値ずつ第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値が経過時間更新手段654cにより減算される。そのため、演出Aが実行開始されてからの経過時間が規定時間に達すると、第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値が規定値である”0”となる。したがって、第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値が”0”に達したか否かが経過時間判定手段654dにより判定されることにより、演出Aが実行開始されてからの経過時間が規定時間に達したか否かが判定される。
また、本実施の形態では、第1段階継続用タイマ654aに経過時間初期設定手段654bにより設定された初期値を、経過時間更新手段654cにより一定の時間間隔ごとに一定の値ずつ減算することにより経過時間が計時されているが、第1段階継続用タイマ654aに経過時間初期設定手段654bにより設定された初期値を、経過時間更新手段654cにより一定の時間間隔ごとに一定の値ずつ加算することにより経過時間が計時されるようにしてもよい。すなわち、演出Aが実行開始されてからの経過時間を計時することができれば、経過時間をどのように計時してもよい。また、経過時間初期設定手段654bにより第1段階継続用タイマ654aに設定される初期値は、サブCPU61において実行されるタイマ割込処理の実行間隔と、規定時間の大きさに基づいて設定される。
(4−5)第1操作継続時間判定手段
第1操作継続時間判定手段654eは、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了したときに、操作継続時間計時手段652により計時された当該ストップスイッチの押圧状態が継続している操作継続時間が所定時間に達しているか否かを判定するものである。なお、当該ストップスイッチの押圧状態が終了したことを通知する「停止操作終了コマンド」が、メイン制御基板52からサブ制御基板62に対して送信され、サブ制御基板62において「停止操作終了コマンド」が受信されると、操作継続時間計時手段652の操作継続用タイマ652aに記憶されている値が、所定時間に相当する値に達しているか否かが第1操作継続時間判定手段654eにより判定される。また、操作継続用タイマ652aに記憶される所定時間に相当する値は、サブCPU61において実行されるタイマ割込処理の実行間隔に基づいて決定される。
(5)第2演出実行抑制解除手段
第2演出実行抑制解除手段655は、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチに対する操作として所定の操作状態が終了したときに、操作継続時間計時手段652により計時された操作継続時間が、演出Aが終了するのに必要な所要時間(例えば18秒:第1段階の演出(12秒)+第2段階の演出(6秒))よりも短く設定された所定時間(例えば6秒)に達しているるか否かを判定するものである。本実施の形態では、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了したときに、操作継続時間計時手段652により計時された操作継続時間が所定時間に達しているか否かが第2演出実行抑制解除手段655により判定される。
そして、第2演出実行抑制解除手段655は、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了した時点で演出Aの第1段階の演出が実行中であるときに、操作継続時間計時手段652により計時された操作継続時間が所定時間に達していることを条件に、実行中の第1段階の演出が終了したときに第2演出実行抑制手段654の作動を解除する。したがって、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了したときに、当該ストップスイッチの押圧状態が継続している操作継続時間が所定時間に達していれば、演出Aが実行開始されてからの経過時間が規定時間に達しておらず演出Aの第1段階の演出が実行中であっても、当該第1段階の演出が終了すれば第2演出実行抑制手段654の作動が解除されて、第2演出実行開始手段653により液晶表示器14による演出Bが演出Aの第2段階の演出に代えて実行開始される。
第2演出実行抑制解除手段655は次のような機能を備えている。
(5−1)第2操作継続時間判定手段
第2操作継続時間判定手段655aは、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了したときに、操作継続時間計時手段652により計時された当該ストップスイッチの押圧状態が継続している操作継続時間が所定時間に達しているか否かを判定するものである。なお、上記した第1操作継続時間判定手段654eと同様に、当該ストップスイッチの押圧状態が終了したことを通知する「停止操作終了コマンド」が、メイン制御基板52からサブ制御基板62に対して送信され、サブ制御基板62において「停止操作終了コマンド」が受信されると、操作継続時間計時手段652の操作継続用タイマ652aに記憶されている値が、所定時間に相当する値に達しているか否かが第2操作継続時間判定手段655aにより判定される。また、上記した第1操作継続時間判定手段654eと同様に、操作継続用タイマ652aに記憶される所定時間に相当する値は、サブCPU61において実行されるタイマ割込処理の実行間隔に基づいて決定される。
なお、演出制御手段65が、操作継続時間計時手段652により計時された当該ストップスイッチの押圧状態が継続している操作継続時間が所定時間に達しているか否かを判定する操作継続時間判定手段をさらに備え、当該操作継続時間判定手段が第2演出実行抑制手段654および第2演出実行抑制解除手段655により共通に利用されるようにしてもよい。
(6)操作継続時間報知演出実行手段
操作継続時間報知演出実行手段656は、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチに対する操作として所定の操作状態が開始されたことを条件として、上記した操作継続時間報知演出を液晶表示器14に実行させるものである。本実施の形態では、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が開始されたことを条件として、操作継続時間報知演出実行手段656により液晶表示器14による操作継続時間報知演出の実行が開始される。
なお、当該ストップスイッチの押圧状態が開始されたことを通知する「停止操作開始コマンド」が、メイン制御基板52からサブ制御基板62に対して送信される。そして、サブ制御基板62において「停止操作開始コマンド」が受信されることを条件として、操作継続時間報知演出実行手段656により液晶表示器14による操作継続時間報知演出の実行が開始される。
以上のように、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチが本発明の「操作手段」として機能している。また、液晶表示器14が、本発明の「演出手段」および「操作継続時間報知手段」として機能している。
(動作)
次に、図4〜図8を参照して、本実施の形態における動作の一例について説明する。
以下で説明する動作は、上記した種々の機能および手段と、説明は省略したが、メイン制御基板52のメインCPU51およびサブ制御基板62のサブCPU61が種々のプログラムを実行することにより実現されるその他の機能とにより実行される処理である。また、以下の処理で実行される各種のフラグをON(オン)またはOFF(オフ)に設定したり、各種のフラグに値を設定したり、カウンタの値を更新する処理については、周知の技術であるので、その詳細な説明は省略する。
1.メイン制御処理
図4を参照してメイン制御処理について説明する。図4はメイン制御処理を示すフローチャートである。なお、メイン制御処理はメイン制御基板52において実行される処理である。
スロットマシン1の電源がオンされれば、メイン制御基板52が備えるRAM53の状態がチェックされ、メモリにエラーが生じていないかどうかが判定されて、各種の初期設定が行われる。
次に、各メモリのチェックが終了し、異常が無ければ賭け数として規定数(3枚)のメダルが設定されたかどうかが判定され(ステップS100)、規定数のメダルが投入されるまで待機する(ステップS100でNO)。規定数のメダルが設定されれば(ステップS100でYES)、スタートスイッチ9が操作されるまで待機し(ステップS101でNO)、スタートスイッチ9が操作されれば(ステップS101でYES)、メイン制御基板52に構成された抽選手段(図示省略)による役抽選処理が実行される(ステップS102)。
そして、各リール6L,6M,6Rの回転が開始され(ステップS103)、回転中の各リール6L,6M,6Rそれぞれに対応する各ストップスイッチ10L,10M,10Rのそれぞれが操作されることにより、後述するリール回転停止処理が実行される(ステップS104)。
全てのリール6L,6M,6Rの回転が停止すると、メイン制御基板52に構成された図柄判定手段(図示省略)により停止図柄判定処理が実行される(ステップS105)。続いて、必要に応じてホッパーユニット40からメダルが払い出されるなどの判定後処理が実行されて(ステップS106)、処理が終了する。
2.リール回転停止処理
図5を参照してリール回転停止処理について説明する。図5はリール回転停止処理を示すフローチャートである。
まず、回転中の各リール6L,6M,6Rに対する各ストップスイッチ10L,10M,10Rの停止操作があるまで待機し(ステップS200でNO)、各ストップスイッチ10L,10M,10Rのいずれかへの停止操作があれば(ステップS200でYES)、現在回転中のリールが1個のみであるか否か、すなわち、操作されたストップスイッチが最後に操作されたか否かが判定される(ステップS201)。
現在回転中のリールが1個のみでなければ(ステップS201でNO)、停止操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる処理が実行される(ステップS205)。一方、現在回転中のリールが1個のみであれば(ステップS201でYES)、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうちの最後のストップスイッチに対する停止操作が開始された、すなわち、当該ストップスイッチの押圧状態が開始されたことを通知する「停止操作開始コマンド」が、メイン制御基板52からサブ制御基板62に対して送信される(ステップS202)。
続いて、当該ストップスイッチの押圧状態が終了したか否かが判定され(ステップS203)、該押圧状態が終了するまで待機し(ステップS203でNO)、該押圧状態が終了すれば(ステップS203でYES)、当該ストップスイッチの押圧状態が終了したことを通知する「停止操作終了コマンド」が、メイン制御基板52からサブ制御基板62に対して送信される(ステップS204)。次に、停止操作された当該ストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる処理が実行される(ステップS205)。
そして、全リール6L,6M,6Rが停止するまでステップS200〜ステップS205までの処理を繰り返し実行し(ステップS206でNO)、全リール6L,6M,6Rの回転が停止すれば(ステップS206でYES)、図4のメイン制御処理に復帰する。
3.サブ制御処理
図6を参照してサブ制御処理について説明する。図6はサブ制御処理を示すフローチャートである。なお、サブ制御処理はサブ制御基板62において実行される。また、メイン制御基板52からサブ制御基板62に対して種々のデータがコマンド形式で送信されるが、図6を参照して説明するサブ制御処理では、「停止操作開始コマンド」および「停止操作終了コマンド」がサブ制御基板62において受信された場合を例に挙げて説明し、メイン制御基板52から送信されたその他のコマンドがサブ制御基板62において受信された場合の処理については、その説明を省略する。
まず、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否が判定され(ステップS300)、受信されていなければ(ステップS300でNO)、後述する演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS307)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300)。メイン制御基板52からのコマンドが受信されれば(ステップS300でYES)、受信されたコマンドが「停止操作開始コマンド」であるか否かが判定される(ステップS301)。
受信されたコマンドが「停止操作開始コマンド」であれば(ステップS301でYES)、操作継続時間計時手段652による操作継続時間の計時が開始される(ステップS302)。そして、液晶表示器14に演出Aを実行させる演出コマンドが第1演出実行開始手段651により一時メモリに記憶され(ステップS303)、第1段階継続用タイマ654aに経過時間初期設定手段654bにより初期値が設定される(ステップS304)。続いて、後述する演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS307)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300)。
一方、受信されたコマンドが「停止操作開始コマンド」でなければ(ステップS301でNO)、受信されたコマンドが「停止操作終了コマンド」であるか否かが判定される(ステップS305)。受信されたコマンドが「停止操作終了コマンド」であれば(ステップS305でYES)、後述する操作時間判定処理が実行される(ステップS306)。
続いて、後述する演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS307)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300)。その一方で、受信されたコマンドが「停止操作終了コマンド」でなければ(ステップS305でNO)、説明は省略するが受信されたコマンドに応じた処理が実行された後に、後述する演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS307)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300)。
4.操作時間判定処理
図7を参照して操作時間判定処理について説明する。図7は操作時間判定処理を示すフローチャートである。
まず、操作継続時間計時手段652により計時された操作継続時間が、所定時間(例えば6秒)に達しているか否かが、第2演出実行抑制手段654の第1操作継続時間判定手段654eおよび第2演出実行抑制解除手段655の第2操作継続時間判定手段655aにより判定される(ステップS400)。操作継続時間が所定時間に達していると第2操作継続時間判定手段655aにより判定されれば(ステップS400でNO)、液晶表示器14に演出Bを実行させる演出コマンドが第2演出実行抑制解除手段655により一時メモリに記憶され(ステップS401)、図6のサブ制御処理に復帰する。
その一方で、操作継続時間が所定時間に達していないと第1操作継続時間判定手段654eにより判定されれば(ステップS400でYES)、第2演出実行抑制手段654により、液晶表示器14に演出Bを実行させる演出コマンドを一時メモリに記憶する処理(ステップS401)がスキップされて、図6のサブ制御処理に復帰する。
5.演出コマンド制御処理
図8を参照して演出コマンド制御処理について説明する。図8は演出コマンド制御処理を示すフローチャートである。
まず、一時メモリに演出コマンドが記憶されているか否かが判定され(ステップS500)、演出コマンドが記憶されていなければ(ステップS500でNO)、図6のサブ制御処理に復帰する。
一時メモリに演出コマンドが記憶されていれば(ステップS500でYES)、記憶されているのが演出A用の演出コマンドであるか否かが判定される(ステップS501)。記憶されているのが演出A用の演出コマンドであれば(ステップS501でYES)、第1演出実行開始手段651により一時メモリの内容が出力バッファに設定されて(ステップS503)、図6のサブ制御処理に復帰する。なお、一時メモリの内容(演出A用の演出コマンド)が出力バッファに設定されることにより、出力バッファから液晶表示器14に演出コマンドが出力される。そして、液晶表示器14において、出力バッファから出力された演出コマンドに対応した演出が実行される。
また、一時メモリに記憶されているのが演出A用の演出コマンドでなければ(ステップS501でNO)、すなわち、記憶されているのが演出B用の演出コマンドであれば、第2演出実行抑制手段654の経過時間判定手段654dにより、第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値が”0”であるか否かが判定される(ステップS502)。第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値が”0”でなければ(ステップS502でNO)、演出Aが実行開始されてからの経過時間が規定時間(例えば12秒)に達しておらず第1段階の演出が実行中で終了していないので、第2演出実行抑制手段654により第2演出実行開始手段653による演出Bの実行開始が遅延されて、すなわち、ステップS503がスキップされて、図6のサブ制御処理に復帰する。
その一方で、第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値が”0”であれば(ステップS502でYES)、演出Aが実行開始されてからの経過時間が規定時間に達しており第1段階の演出が終了しているので、第2演出実行抑制解除手段655により第2演出実行抑制手段654の作動が解除されて、第2演出実行開始手段653により一時メモリの内容(演出B用の演出コマンド)が出力バッファに設定されて(ステップS503)、図6のサブ制御処理に復帰する。そして、一時メモリの内容(演出B用の演出コマンド)が出力バッファに設定されることにより、出力バッファから液晶表示器14に演出コマンドが出力されて、液晶表示器14において、出力バッファから出力された演出コマンドに対応した演出が実行される。
なお、一時メモリに記憶された演出コマンドが出力バッファに設定されることにより、一時メモリの記憶内容がクリア(初期化)される。
また、図7の操作時間判定処理のステップS400において、操作継続時間が所定時間に達していなければ、ストップスイッチの押圧状態が終了しても、液晶表示器14に演出Bを実行させる演出コマンドが第2演出実行抑制解除手段655により一時メモリに記憶される処理(ステップS401)が第2演出実行抑制手段654によりスキップされる。したがって、図8の演出コマンド制御処理のステップS500において必ずNOと判定されるので、液晶表示器14による演出Bの実行が第2演出実行抑制手段654により確実に抑制される。
また、図6のサブ制御処理のステップS301において、「停止操作開始コマンド」が受信されたと判定されることを条件として(ステップS301でYES)、操作継続時間報知演出実行手段656により、液晶表示器14に操作継続時間報知演出を実行させる演出コマンドが、図8の演出コマンド制御処理のステップS503において出力バッファに設定されるように構成されていてもよい。
(ストップスイッチが操作されたときの動作の具体例(1))
最後のストップスイッチが操作されたときの動作の具体例について図9を参照して説明する。図9はストップスイッチの操作継続時間が所定時間に達している場合の遊技機の動作の一例を示すタイミングチャートである。
図9に示すように、最後のストップスイッチが操作されると、演出Aが実行開始される。そして、ストップスイッチから手が離されたときの操作継続時間が所定時間に達しているときは、演出Aの第1段階の演出が実行中であれば、一旦、演出Bの実行開始が遅延される。続いて、予め定められた規定時間実行されることにより演出Aの第1段階の演出が終了した後に、演出Aの第2段階の演出に代えて演出Bが実行開始される。
(ストップスイッチが操作されたときの動作の具体例(2))
最後のストップスイッチが操作されたときの動作の具体例について図10を参照して説明する。図10はストップスイッチの操作継続時間が所定時間に達している場合の遊技機の動作の他の例を示すタイミングチャートである。
この動作例が上記した具体例(1)と異なるのは、ストップスイッチの操作継続時間が所定時間に達していると共に、ストップスイッチから手が離されたときに演出Aの第1段階の演出が既に終了している点である。したがって、図10に示すように、ストップスイッチから手が離されたときに、第2演出実行抑制手段654により演出Bの実行開始が遅延されないので、演出Aの第2段階の演出が終了すると共に演出Bの実行が開始される。
なお、所定の契機(ストップスイッチの押圧終了)により演出Bが実行開始されると、例えば液晶表示器14において演出Aとは異なる動画の再生が開始される。
(ストップスイッチが操作されたときの動作の具体例(3))
最後のストップスイッチが操作されたときの動作の具体例について図11を参照して説明する。図11はストップスイッチの操作継続時間が所定時間に達していない場合の動作を示すタイミングチャートである。
図11に示すように、最後のストップスイッチが操作されると、演出Aが実行開始される。そして、ストップスイッチから手が離されたときの操作継続時間が所定時間に達していないので、第2演出実行抑制手段654により第2演出実行開始手段653による演出Bの実行が中止されて、演出Aの第1段階の演出が終了した後に第2段階の演出が引き続いて実行される。
なお、図11に示す例では、所定の契機(ストップスイッチの押圧開始)により演出Aが実行開始されると、液晶表示器14において所定の動画の再生が開始される。そして、動画が規定時間の間再生され(第1段階の演出)、静止画が一定時間の間表示されると(第2段階の演出)、演出Aが終了するように構成されている。しかしながら、例えば、他の演出の実行開始契機が生じるまで、液晶表示器14に演出Aの第2段階の演出の静止画が表示され続けるようにしてもよい。
以上のように、この実施形態では、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が終了したときに、第1演出実行開始手段651によって実行開始された演出Aが液晶表示器14により実行中であれば、第2演出実行開始手段653によって、演出Aが終了させられると共に液晶表示器14による演出Bが実行開始される。しかしながら、その一方で、演習Aは、第1段階の演出と、第1段階の演出に引き続いて実行される第2段階の演出とを有し、当該ストップスイッチに対する押圧状態が終了したときに、第1段階の演出が実行中で終了していないことを条件に、第2演出実行抑制手段654により、第2演出実行開始手段653による演出Bの実行開始が中止または遅延される。
そのため、当該ストップスイッチに対する押圧状態が終了しても、演出Aの第1段階の演出が終了していなければ、演出Aの第1段階の演出が継続して実行される。したがって、演出Aが、確実に実行したい必須の演出と、該必須の演出よりも実行の必要性が低い演出とを含むときに、必須の演出を演出Aの第1段階の演出に割り当てることにより、演出Aの第1段階に割り当てられた必須の演出が確実に実行されるので、演出設計者の意図を遊技者に伝え易くすることができる。
また、上記したように、当該ストップスイッチに対する押圧状態が終了したときに、演出Aは実行中であるが第1段階の演出が終了していれば、第2演出実行抑制手段654により第2演出実行開始手段653による演出Bの実行開始が抑制されないので、演出Aに代えて液晶表示器14による演出Bの実行が開始される。したがって、遊技者が期待感を高めていると考えられる当該ストップスイッチの押圧状態が終了したときに、演出Aに代えて演出Bの実行を開始することができるので、遊技者の興趣を高めることができる。
以上のように、所定の契機で実行開始される第1演出に対する設計者の意図を遊技者に伝え易くしたいという要請と、操作手段に対する所定の操作状態が終了したことを実行開始契機とする第2演出に対する遊技者の期待感が十分に高まったときに第2演出を実行したいという要請とに対して、これらの互いに相反する要請にバランスよく適切に対応することができるスロットマシン1を提供することができ、ひいては、遊技者の興趣を高めることができる。
また、当該ストップスイッチに対する押圧状態が終了したときに、操作継続時間計時手段652により計時された当該ストップスイッチに対する操作継続時間が、演出Aが終了するのに必要な所要時間(例えば、18秒:第1段階の演出(12秒)+第2段階の演出(6秒))よりも短く設定された所定時間(例えば6秒)に達していないときには、第2演出実行抑制手段654により、第2演出実行開始手段653による演出Bの実行開始が中止される。そのため、上記したように、操作継続時間計時手段652により計時された操作継続時間が所定時間に達していなければ、当該ストップスイッチを操作する遊技者の演出Bに対する期待感がそれ程には高まっていないと考えられることから、このような場合には、当該ストップスイッチに対する押圧状態が終了したときに演出Aが実行中である場合に、演出Bが実行されることなく演出Aが引き続き実行される。したがって、演出Aをじっくりと楽しみたい遊技者の興趣を高めることができる。
また、操作継続時間の判断基準である所定時間は、上記したように、演出Aの第1段階の演出の実行が開始されてから第1段階の演出が終了するまでの時間である規定時間(例えば12秒)よりも短い時間(例えば6秒)に設定されている。したがって、演出Aの第1段階の演出が終了する前に、第1段階の演出に引き続き第2段階の演出の実行を開始すべきか、または、第1段階の演出に引き続き演出Bの実行を開始すべきかを決定することができるので、演出制御手段65(第2演出実行抑制手段654)において円滑な処理を実現することができる。
また、当該ストップスイッチの押圧状態が終了した時点で演出Aの第1段階の演出が実行中であるときに、操作継続時間が演出Aが終了するのに必要な所要時間よりも短く設定された所定時間に達していることを条件に、演出Aの第1段階の演出が終了したときに第2演出実行抑制手段654の作動が第2演出実行抑制解除手段655により解除される。そのため、操作継続時間計時手段652により計時された操作継続時間が所定時間に達していれば、当該ストップスイッチを操作する遊技者の演出Bに対する期待感が高まっていると考えられることから、当該ストップスイッチに対する押圧状態が終了したときに演出Aの第1段階の演出が実行中であっても、該第1段階の演出が終了すれば、遅滞なく、第2段階の演出に代えて液晶表示器14による演出Bの実行が開始される。したがって、当該ストップスイッチの押圧状態が継続している操作継続時間が所定時間に達している場合には、遊技者はかかる行為により期待感を高めていると考えられるため、演出Aの第1段階の演出が最低限実行された後に演出Bの実行を開始するようにしたことにより、遊技者の期待感に応えることができる。
また、当該ストップスイッチの押圧状態が継続している操作継続時間が所定時間に達したか否かを報知する操作継続時間報知演出が、当該ストップスイッチの押圧状態が開始されたことを条件として、操作継続時間報知演出実行手段656によって液晶表示器14により実行される。そのため、遊技者は、操作継続時間報知演出により操作継続時間が所定時間に達したか否かを認識した上で、当該ストップスイッチを操作することができるため、当該ストップスイッチの押圧状態を必要以上に継続することがない。したがって、遊技者は、よりスムーズに演出Bを実行させることができると共に、実行された演出Bを楽しむことができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について、図12〜図15を参照して説明する。
この実施形態が上記した第1実施形態と異なるのは、遊技者により最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が終了したときに液晶表示器14により演出Aが実行中である場合に、当該ストップスイッチの押圧状態が終了するまでの操作継続時間が所定時間(例えば6秒)に達していなければ、第2演出実行開始手段653による演出Bの実行開始が第2演出実行抑制手段654により遅延されるが、演出Aが終了した後に、実行開始が遅延された演出Bが第2演出実行開始手段653により実行開始される点である。その他の構成および動作については上記した第1実施形態と同様であるため、以下では、上記した第1実施形態と異なる点を中心に説明を行い、上記した第1実施形態と同様の構成および動作については、同一符号を引用することによりその構成および動作の説明は省略する。
図12に示すように、本実施の形態では、第2演出実行抑制手段654は、第2段階継続用タイマ654fをさらに備え、第2演出実行抑制解除手段655は、長押しフラグ655bをさらに備えている。なお、図12は本発明の第2実施形態にかかる演出制御手段の機能ブロック図である。
第2段階継続用タイマ654fは経過時間を記憶する記憶手段として機能するものであり、第1演出実行開始手段651により液晶表示器14による演出Aが実行開始されてからの経過時間に対応する値を記憶するものである。また、第2段階継続用タイマ654fは、サブ制御基板62のRAM63の所定の記憶領域を利用して形成されている。
また、第1演出実行開始手段651により液晶表示器14による演出Aが実行開始されたときに、経過時間初期設定手段654bにより初期値が第2段階継続用タイマ654fに設定される。また、第1演出実行開始手段651により液晶表示器14による演出Aが実行開始された後に、第2段階継続用タイマ654fに記憶されている値が、演出Aが実行開始されてからの経過時間が演出Aが終了したときに対応する値に達するように、一定の時間間隔で一定の値ずつ経過時間更新手段654cにより更新される。
本実施の形態では、演出Aが実行開始されたときに、経過時間初期設定手段654bにより第2段階継続用タイマ654fに初期値として、演出Aが終了するのに必要な所要時間に相当する大きさの値が設定される。そして、サブCPU61において実行されるタイマ割込処理のタイミングごとに、タイマ割込処理の実行間隔である例えば1.2ミリ秒に相当する大きさの値ずつ第2段階継続用タイマ654fに記憶されている値が経過時間更新手段654cにより減算される。そのため、演出Aが実行開始されてからの経過時間が、演出Aが終了するのに必要な所要時間に達すると、第2段階継続用タイマ654fに記憶されている値が”0”となる。したがって、第2段階継続用タイマ654fに記憶されている値が”0”に達したか否かが経過時間判定手段654dにより判定されることにより、演出Aが実行開始されてからの経過時間が、演出Aが終了するのに必要な所要時間に達したか否かが判定される。
長押しフラグ655bは、操作継続時間計時手段652により計時された操作継続時間が所定時間(例えば6秒)に達しているか否かに応じてオン、オフが設定されるものである。すなわち、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了したときに、操作継続時間が所定時間に達していると第2操作継続時間判定手段655aにより判定されれば、長押しフラグ655bはオンに設定される。また、長押しフラグ655bは、例えばサブ制御基板62のRAM63の1バイトの領域により形成されるフラグ格納手段(図示省略)を形成する各ビットのうちのいずれか一のビットが割り当てられることにより形成されており、当該ビットのオン、オフを設定することにより、長押しフラグ655bの状態を設定することができる。
次に、上記した第1実施形態と異なる処理について説明する。
1.サブ制御処理
図13を参照してサブ制御処理について説明する。図13は第2実施形態にかかるサブ制御処理を示すフローチャートである。
まず、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否が判定され(ステップS300A)、受信されていなければ(ステップS300AでNO)、図15を参照して後述する演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS309A)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300A)。メイン制御基板52からのコマンドが受信されれば(ステップS300AでYES)、受信されたコマンドが「停止操作開始コマンド」であるか否かが判定される(ステップS301A)。
受信されたコマンドが「停止操作開始コマンド」であれば(ステップS301AでYES)、操作継続時間計時手段652による操作継続時間の計時が開始され(ステップS302A)、液晶表示器14に演出Aを実行させる演出コマンドが第1演出実行開始手段651により一時メモリに記憶される(ステップS303A)。また、第1段階継続用タイマ654aおよび第2段階継続用タイマ654fのそれぞれに経過時間初期設定手段654bにより初期値が設定される(ステップS304A、ステップS305A)。続いて、図15の演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS309A)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300A)。
一方、受信されたコマンドが「停止操作開始コマンド」でなければ(ステップS301AでNO)、受信されたコマンドが「停止操作終了コマンド」であるか否かが判定される(ステップS306A)。受信されたコマンドが「停止操作終了コマンド」であれば(ステップS306AでYES)、液晶表示器14に演出Bを実行させる演出コマンドが第2演出実行開始手段653により一時メモリに記憶され(ステップS307A)、図14を参照して後述する操作時間判定処理が実行される(ステップS308A)。
続いて、図15の演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS309A)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300A)。その一方で、受信されたコマンドが「停止操作終了コマンド」でなければ(ステップS306AでNO)、説明は省略するが受信されたコマンドに応じた処理が実行された後に、図15の演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS309A)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300A)。
2.操作時間判定処理
図14を参照して操作時間判定処理について説明する。図14は第2実施形態にかかる操作時間判定処理を示すフローチャートである。
まず、第2演出実行抑制解除手段655の長押しフラグ655bがオフに設定され(ステップS400A)、操作継続時間計時手段652により計時された操作継続時間が、所定時間(例えば6秒)に達しているか否かが、第2演出実行抑制手段654の第1操作継続時間判定手段654eおよび第2演出実行抑制解除手段655の第2操作継続時間判定手段655aにより判定される(ステップS401A)。操作継続時間が所定時間に達していると第2操作継続時間判定手段655aにより判定されれば(ステップS401AでNO)、第2演出実行抑制解除手段655の長押しフラグ655bがオンに設定され(ステップS402A)、図13のサブ制御処理に復帰する。
その一方で、操作継続時間が所定時間に達していないと第1操作継続時間判定手段654eにより判定されれば(ステップS401AでYES)、第2演出実行抑制手段654により、長押しフラグがオンに設定される処理(ステップS402A)がスキップされて、図13のサブ制御処理に復帰する。
3.演出コマンド制御処理
図15を参照して演出コマンド制御処理について説明する。図15は第2実施形態にかかる演出コマンド制御処理を示すフローチャートである。
まず、一時メモリに演出コマンドが記憶されているか否かが判定され(ステップS500A)、演出コマンドが記憶されていなければ(ステップS500AでNO)、図13のサブ制御処理に復帰する。
一時メモリに演出コマンドが記憶されていれば(ステップS500AでYES)、記憶されているのが演出A用の演出コマンドであるか否かが判定される(ステップS501A)。記憶されているのが演出A用の演出コマンドであれば(ステップS501AでYES)、第1演出実行開始手段651により一時メモリの内容が出力バッファに設定されて(ステップS505A)、図13のサブ制御処理に復帰する。したがって、一時メモリの内容(演出A用の演出コマンド)が出力バッファに設定されることにより、ストップスイッチの押圧状態が開始されたときに出力バッファから液晶表示器14に演出コマンドが出力される。そして、液晶表示器14において、出力バッファから出力された演出コマンドに対応した演出が実行される。
また、一時メモリに記憶されているのが演出A用の演出コマンドでなければ(ステップS501AでNO)、すなわち、記憶されているのが演出B用の演出コマンドであれば、第2演出実行抑制手段654の経過時間判定手段654dにより、第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値が”0”であるか否かが判定される(ステップS502A)。第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値が”0”でなければ(ステップS502AでNO)、演出Aが実行開始されてからの経過時間が規定時間(例えば12秒)に達しておらず第1段階の演出が実行中で終了していないので、第2演出実行抑制手段654により第2演出実行開始手段653による演出Bの実行開始が遅延されて、すなわち、ステップS505Aがスキップされて、図13のサブ制御処理に復帰する。
その一方で、第1段階継続用タイマ654aに記憶されている値が”0”であれば(ステップS502AでYES)、長押しフラグ655bがオンであるか否かが判定される(ステップS503A)。長押しフラグ655bがオンであれば(ステップS503AでYES)、演出Aが実行開始されてからの経過時間が規定時間に達しており第1段階の演出が終了していると共に、ストップスイッチに対する操作継続時間が所定時間に達しているので、第2演出実行抑制解除手段655により第2演出実行抑制手段654の作動が解除されて、第2演出実行開始手段653により一時メモリの内容(演出B用の演出コマンド)が出力バッファに設定されて(ステップS505A)、図13のサブ制御処理に復帰する。
一時メモリの内容(演出B用の演出コマンド)が出力バッファに設定されることにより、演出Aの第1段階の演出の終了後に出力バッファから液晶表示器14に演出コマンドが出力されて、液晶表示器14において、出力バッファから出力された演出コマンドに対応した演出が実行される。その一方で、長押しフラグ655bがオフであれば(ステップS503AでNO)、ストップスイッチに対する操作継続時間が所定時間に達しておらず、第2段階継続用タイマ654fに記憶されている値が”0”であるか否かが判定される(ステップS504A)。
第2段階継続用タイマ654fに記憶されている値が”0”でなければ(ステップS504AでNO)、演出Aが実行開始されてからの経過時間が演出が終了するのに必要な所要時間(例えば18秒)に達しておらず演出Aの第2段階の演出が実行中で終了していないので、第2演出実行抑制手段654により第2演出実行開始手段653による演出Bの実行開始が遅延されて、すなわち、ステップS505Aがスキップされて、図13のサブ制御処理に復帰する。
その一方で、第2段階継続用タイマ654fに記憶されている値が”0”であれば(ステップS504AでYES)、演出Aが実行開始されてからの経過時間が所要時間に達しており演出Aが終了しているので、第2演出実行抑制手段654による演出Bの実行抑制状態が終了し、第2演出実行開始手段653により一時メモリの内容(演出B用の演出コマンド)が出力バッファに設定されて(ステップS505A)、図13のサブ制御処理に復帰する。したがって、一時メモリの内容(演出B用の演出コマンド)が出力バッファに設定されることにより、演出Aの第2段階の演出の終了後に出力バッファから液晶表示器14に演出コマンドが出力されて、液晶表示器14において、出力バッファから出力された演出コマンドに対応した演出、すなわち演出Bが実行される。
以上説明したように、この実施形態によれば、上記した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態について、図16〜図22を参照して説明する。
この実施形態が上記した第1実施形態と異なるのは、液晶表示器14の液晶制御基板14aからサブ制御基板62に対して出力される状態通知用コマンドに基づいて、液晶表示器14において実行される演出Aの第1段階の演出が終了しているか否かを判定する点である。その他の構成および動作については上記した第1実施形態と同様であるため、以下では、上記した第1実施形態と異なる点を中心に説明を行い、上記した第1実施形態と同様の構成および動作については、同一符号を引用することによりその構成および動作の説明は省略する。
図16に示すように、本実施の形態では、第2演出実行抑制手段754は、第1段階終了フラグ754a、状態通知用コマンド判定手段754b、終了フラグ設定手段754c、終了フラグ判定手段754d、第1操作継続時間判定手段754eを備えている。なお、図16は本発明の第3実施形態にかかる演出制御手段の機能ブロック図である。
第1段階終了フラグ754aは、液晶表示器14において演出Aの第1段階の演出が実行されているか否かに応じてオン、オフが設定されるものである。また、第1段階終了フラグ754aは、例えばサブ制御基板62のRAM63の1バイトの領域により形成されるフラグ格納手段(図示省略)を形成する各ビットのうちのいずれか一のビットが割り当てられることにより形成されており、当該ビットのオン、オフを設定することにより、第1段階終了フラグ754aの状態を設定することができる。
状態通知用コマンド判定手段754bは、液晶表示器14の液晶制御基板14aからサブ制御基板62に対して出力される状態通知用コマンドの内容を判定するものである。液晶制御基板14aにはタイマ割込などの割込機能を有するCPUが搭載されており、所定間隔でタイマ割込処理が実行される度に、液晶制御基板14aの状態を通知するための状態通知用コマンドが液晶制御基板14aからサブ制御基板62に対して出力される。そして、サブ制御基板62において所定の間隔でタイマ割込み処理が実行される度に、サブ制御基板62のI/Oポートを介して、液晶制御基板14aから出力された状態通知用コマンドが受信される。なお、状態通知用コマンドには、演出Aの第1段階の演出が終了したことを通知するための「第1段階終了コマンド」が含まれている。
終了フラグ設定手段754cは、状態通知用コマンドが「第1段階終了コマンド」であると状態通知用コマンド判定手段754bにより判定された場合に、第1段階終了フラグ754aをオンに設定するものである。
終了フラグ判定手段754dは、第1段階終了フラグ754aの状態を判定するものである。
第1操作継続時間判定手段754eは、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了したときに、操作継続時間計時手段652により計時された当該ストップスイッチの押圧状態が継続している操作継続時間が所定時間に達しているか否かを判定するものである。なお、第1操作継続時間判定手段754eの構成は図3の第1操作計測時間判定手段654eと同様の構成を有するため、その構成の詳細な説明は省略する。
次に、上記した第1実施形態と異なる処理について説明する。
1.サブ制御処理
図17を参照してサブ制御処理について説明する。図17は第3実施形態にかかるサブ制御処理を示すフローチャートである。
まず、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否が判定され(ステップS300B)、受信されていなければ(ステップS300BでNO)、図19を参照して後述する演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS306B)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300B)。メイン制御基板52からのコマンドが受信されれば(ステップS300BでYES)、受信されたコマンドが「停止操作開始コマンド」であるか否かが判定される(ステップS301B)。
受信されたコマンドが「停止操作開始コマンド」であれば(ステップS301BでYES)、操作継続時間計時手段652による操作継続時間の計時が開始される(ステップS302B)。そして、液晶表示器14に演出Aを実行させる演出コマンドが第1演出実行開始手段651により一時メモリに記憶され(ステップS303B)、図19の演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS306B)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300B)。
一方、受信されたコマンドが「停止操作開始コマンド」でなければ(ステップS301BでNO)、受信されたコマンドが「停止操作終了コマンド」であるか否かが判定される(ステップS304B)。受信されたコマンドが「停止操作終了コマンド」であれば(ステップS304BでYES)、図7の操作時間判定処理が実行される(ステップS305B)。
続いて、図19の演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS306B)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300B)。その一方で、受信されたコマンドが「停止操作終了コマンド」でなければ(ステップS304BでNO)、説明は省略するが受信されたコマンドに応じた処理が実行された後に、図19の演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS306B)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300B)。
2.状態通知用コマンド受信処理
図18を参照して状態通知用コマンド受信処理について説明する。図18は第3実施形態にかかる状態通知用コマンド受信処理を示すフローチャートである。なお、状態通知用コマンド受信処理は、サブ制御基板62において所定間隔で実行されるタイマ割込処理の度に実行される。また、液晶制御基板14aからサブ制御基板62に対して種々のデータがコマンド形式で送信されるが、図18を参照して説明する状態通知用コマンド受信処理では、「第1段階終了コマンド」がサブ制御基板62において受信された場合を例に挙げて説明し、液晶制御基板14aから送信されたその他の状態通知用コマンドがサブ制御基板62において受信された場合の処理については、その説明を省略する。
まず、液晶制御基板14aからの状態通知用コマンドが受信されるまで待機し(ステップS600でNO)、状態通知用コマンドが受信されれば(ステップS600でYES)、受信された状態通知用コマンドが「第1段階終了コマンド」であるか否かが状態通知用コマンド判定手段754bにより判定される(ステップS601)。
受信された状態通知用コマンドが「第1段階終了コマンド」であれば(ステップS601でYES)、終了フラグ設定手段754cにより第1段階終了フラグ754aがオンに設定され(ステップS602)、再度、状態通知用コマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS600)。その一方で、受信された状態通知用コマンドが「第1段階終了コマンド」でなければ(ステップS601でNO)、説明は省略するが受信された状態通知用コマンドに応じた処理が実行された後に、再度、状態通知用コマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS600)。
3.演出コマンド制御処理
図19を参照して演出コマンド制御処理について説明する。図19は第3実施形態にかかる演出コマンド制御処理を示すフローチャートである。
まず、一時メモリに演出コマンドが記憶されているか否かが判定され(ステップS500B)、演出コマンドが記憶されていなければ(ステップS500BでNO)、図17のサブ制御処理に復帰する。
一時メモリに演出コマンドが記憶されていれば(ステップS500BでYES)、記憶されているのが演出A用の演出コマンドであるか否かが判定される(ステップS501B)。記憶されているのが演出A用の演出コマンドであれば(ステップS501BでYES)、第1演出実行開始手段651により一時メモリの内容が出力バッファに設定されて(ステップS504B)、図17のサブ制御処理に復帰する。したがって、一時メモリの内容(演出A用の演出コマンド)が出力バッファに設定されることにより、ストップスイッチの押圧状態が開始されたときに出力バッファから液晶表示器14に演出コマンドが出力される。そして、液晶表示器14において、出力バッファから出力された演出コマンドに対応した演出が実行される。
また、一時メモリに記憶されているのが演出A用の演出コマンドでなければ(ステップS501BでNO)、すなわち、記憶されているのが演出B用の演出コマンドであれば、第2演出実行抑制手段754の終了フラグ判定手段754dにより、第1段階終了フラグ754aの状態がオンであるか否かが判定される(ステップS502B)。第1段階終了フラグ754aの状態がオンでなければ(ステップS502BでNO)、演出Aの第1段階の演出が実行中で終了していないので、第2演出実行抑制手段754により第2演出実行開始手段653による演出Bの実行開始が遅延されて、すなわち、ステップS504Bがスキップされて、図17のサブ制御処理に復帰する。
その一方で、第1段階終了フラグ754aの状態がオンであれば(ステップS502BでYES)、第1段階終了フラグ754aが終了フラグ設定手段754cによりオフに設定される。また、第1段階終了フラグ754aの状態がオンであれば(ステップS502BでYES)、演出Aの第1段階の演出が終了していると共に、図7の操作時間判定処理のステップS401において、一時メモリに演出B用の演出コマンドが記憶されていることから、ストップスイッチに対する操作継続時間が所定時間に達している。したがって、第2演出実行抑制解除手段655により第2演出実行抑制手段754の作動が解除されて、第2演出実行開始手段653により一時メモリの内容(演出B用の演出コマンド)が出力バッファに設定されて(ステップS504B)、図17のサブ制御処理に復帰する。
一時メモリの内容(演出B用の演出コマンド)が出力バッファに設定されることにより、演出Aの第1段階の演出の終了後に出力バッファから液晶表示器14に演出コマンドが出力されて、液晶表示器14において、出力バッファから出力された演出コマンドに対応した演出が実行される。
なお、図7の操作時間判定処理のステップS400において、操作継続時間が所定時間に達していなければ、ストップスイッチの押圧状態が終了しても、液晶表示器14に演出Bを実行させる演出コマンドが第2演出実行抑制解除手段655により一時メモリに記憶される処理(ステップS401)が第2演出実行抑制手段754によりスキップされる。したがって、図19の演出コマンド制御処理のステップS500Bにおいて必ずNOと判定されるので、液晶表示器14による演出Bの実行が第2演出実行抑制手段754により確実に抑制される。
(ストップスイッチが操作されたときの動作の具体例(4))
最後のストップスイッチが操作されたときの動作の具体例について図20を参照して説明する。図20はストップスイッチの操作継続時間が所定時間に達している場合の遊技機の動作の一例を示すタイミングチャートである。
図20に示すように、最後のストップスイッチが操作されると、演出Aが実行開始される。そして、ストップスイッチから手が離されたときの操作継続時間が所定時間に達しているときは、演出Aの第1段階の演出が実行中であれば、一旦、演出Bの実行開始が遅延される。続いて、演出Aの第1段階の演出が終了するのに伴い液晶制御基板14aから第1段階終了コマンドが出力されれば、演出Aの第2段階の演出に代えて演出Bが実行開始される。
(ストップスイッチが操作されたときの動作の具体例(5))
最後のストップスイッチが操作されたときの動作の具体例について図21を参照して説明する。図21はストップスイッチの操作継続時間が所定時間に達している場合の遊技機の動作の他の例を示すタイミングチャートである。
この動作例が上記した具体例(4)と異なるのは、ストップスイッチの操作継続時間が所定時間に達していると共に、ストップスイッチから手が離されたときに演出Aの第1段階の演出が既に終了している点である。したがって、図21に示すように、ストップスイッチから手が離されたときに、第2演出実行抑制手段754により演出Bの実行開始が遅延されないので、演出Aの第2段階の演出が終了すると共に演出Bの実行が開始される。
(ストップスイッチが操作されたときの動作の具体例(6))
最後のストップスイッチが操作されたときの動作の具体例について図22を参照して説明する。図22はストップスイッチの操作継続時間が所定時間に達していない場合の動作を示すタイミングチャートである。
図22に示すように、最後のストップスイッチが操作されると、演出Aが実行開始される。そして、ストップスイッチから手が離されたときの操作継続時間が所定時間に達していないので、第2演出実行抑制手段754により第2演出実行開始手段653による演出Bの実行が中止されて、演出Aの第1段階の演出が終了した後に第2段階の演出が引き続いて実行される。
以上説明したように、この実施形態によれば、上記した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第4実施形態>
本発明の第2実施形態について、図23〜図26を参照して説明する。
この実施形態が上記した第3実施形態と異なるのは、遊技者により最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が終了したときに液晶表示器14により演出Aが実行中である場合に、当該ストップスイッチの押圧状態が終了するまでの操作継続時間が所定時間(例えば6秒)に達していなければ、第2演出実行開始手段653による演出Bの実行開始が第2演出実行抑制手段654により遅延されるが、演出Aが終了した後に、実行開始が遅延された演出Bが第2演出実行開始手段653により実行開始される点である。その他の構成および動作については上記した第3実施形態と同様であるため、以下では、上記した第3実施形態と異なる点を中心に説明を行い、上記した第3実施形態と同様の構成および動作については、同一符号を引用することによりその構成および動作の説明は省略する。
図23に示すように、本実施の形態では、第2演出実行抑制手段754は、第2段階終了フラグ754fをさらに備え、第2演出実行抑制解除手段655は、長押しフラグ655bをさらに備えている。なお、図23は本発明の第4実施形態にかかる演出制御手段の機能ブロック図である。
第2段階終了フラグ754fは、液晶表示器14において演出Aが実行されているか否かに応じてオン、オフが設定されるものである。また、第2段階終了フラグ754fは、例えばサブ制御基板62のRAM63の1バイトの領域により形成されるフラグ格納手段(図示省略)を形成する各ビットのうちのいずれか一のビットが割り当てられることにより形成されており、当該ビットのオン、オフを設定することにより、第2段階終了フラグ754fの状態を設定することができる。
本実施の形態では、状態通知用コマンドには、演出Aの第2段階の演出が終了したことを通知するための「第2段階終了コマンド」が含まれている。そして、状態通知用コマンドが「第2段階終了コマンド」であると状態通知用コマンド判定手段754bにより判定された場合に、終了フラグ設定手段754cにより第2段階終了フラグ754fにオンが設定される。なお、第2段階終了フラグ754fの状態は、終了フラグ判定手段754dにより判定される。
長押しフラグ655bは、上記した第2実施形態において、図12を参照して説明したように、図14の操作時間判定処理において、操作継続時間計時手段652により計時された操作継続時間が所定時間(例えば6秒)に達しているか否かに応じてオン、オフが設定されるものである。
次に、上記した第3実施形態と異なる処理について説明する。
1.サブ制御処理
図24を参照してサブ制御処理について説明する。図24は第4実施形態にかかるサブ制御処理を示すフローチャートである。
まず、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否が判定され(ステップS300C)、受信されていなければ(ステップS300CでNO)、図26を参照して後述する演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS307C)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300C)。メイン制御基板52からのコマンドが受信されれば(ステップS300CでYES)、受信されたコマンドが「停止操作開始コマンド」であるか否かが判定される(ステップS301C)。
受信されたコマンドが「停止操作開始コマンド」であれば(ステップS301CでYES)、操作継続時間計時手段652による操作継続時間の計時が開始される(ステップS302C)。そして、液晶表示器14に演出Aを実行させる演出コマンドが第1演出実行開始手段651により一時メモリに記憶され(ステップS303C)、図26の演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS307C)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300C)。
一方、受信されたコマンドが「停止操作開始コマンド」でなければ(ステップS301CでNO)、受信されたコマンドが「停止操作終了コマンド」であるか否かが判定される(ステップS304C)。受信されたコマンドが「停止操作終了コマンド」であれば(ステップS304CでYES)、液晶表示器14に演出Bを実行させる演出コマンドが第2演出実行開始手段653により一時メモリに記憶され(ステップS305C)、図14の操作時間判定処理が実行される(ステップS306C)。
続いて、図26の演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS307C)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300C)。その一方で、受信されたコマンドが「停止操作終了コマンド」でなければ(ステップS304CでNO)、説明は省略するが受信されたコマンドに応じた処理が実行された後に、図26の演出コマンド制御処理が実行されて(ステップS307C)、再度、メイン制御基板52からのコマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS300C)。
2.状態通知用コマンド受信処理
図25を参照して状態通知用コマンド受信処理について説明する。図25は第4実施形態にかかる状態通知用コマンド受信処理を示すフローチャートである。なお、本実施の形態では、液晶制御基板14aからサブ制御基板62に対して種々のデータがコマンド形式で送信されるが、図25を参照して説明する状態通知用コマンド受信処理では、「第1段階終了コマンド」、「第2段階終了コマンド」がサブ制御基板62において受信された場合を例に挙げて説明し、液晶制御基板14aから送信されたその他の状態通知用コマンドがサブ制御基板62において受信された場合の処理については、その説明を省略する。
まず、液晶制御基板14aからの状態通知用コマンドが受信されるまで待機し(ステップS600CでNO)、状態通知用コマンドが受信されれば(ステップS600CでYES)、受信された状態通知用コマンドが「第1段階終了コマンド」であるか否かが状態通知用コマンド判定手段754bにより判定される(ステップS601C)。
受信された状態通知用コマンドが「第1段階終了コマンド」であれば(ステップS601CでYES)、終了フラグ設定手段754cにより第1段階終了フラグ754aがオンに設定され(ステップS602C)、再度、状態通知用コマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS600C)。その一方で、受信された状態通知用コマンドが「第1段階終了コマンド」でなければ(ステップS601CでNO)、受信された状態通知用コマンドが「第2段階終了コマンド」であるか否かが判定される(ステップS603C)。受信された状態通知用コマンドが「第2段階終了コマンド」であれば(ステップS603CでYES)、終了フラグ設定手段754cにより第2段階終了フラグ754fがオンに設定され(ステップS604C)、再度、状態通知用コマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS600C)。
その一方で、受信された状態通知用コマンドが「第2段階終了コマンド」でなければ(ステップS603CでNO)、説明は省略するが受信された状態通知用コマンドに応じた処理が実行された後に、再度、状態通知用コマンドが受信されたか否かが判定される(ステップS600C)。
3.演出コマンド制御処理
図26を参照して演出コマンド制御処理について説明する。図26は第4実施形態にかかる演出コマンド制御処理を示すフローチャートである。
まず、一時メモリに演出コマンドが記憶されているか否かが判定され(ステップS500C)、演出コマンドが記憶されていなければ(ステップS500CでNO)、図24のサブ制御処理に復帰する。
一時メモリに演出コマンドが記憶されていれば(ステップS500CでYES)、記憶されているのが演出A用の演出コマンドであるか否かが判定される(ステップS501C)。記憶されているのが演出A用の演出コマンドであれば(ステップS501CでYES)、第1演出実行開始手段651により一時メモリの内容が出力バッファに設定されて(ステップS506C)、図24のサブ制御処理に復帰する。したがって、一時メモリの内容(演出A用の演出コマンド)が出力バッファに設定されることにより、ストップスイッチの押圧状態が開始されたときに出力バッファから液晶表示器14に演出コマンドが出力される。そして、液晶表示器14において、出力バッファから出力された演出コマンドに対応した演出が実行される。
また、一時メモリに記憶されているのが演出A用の演出コマンドでなければ(ステップS501CでNO)、すなわち、記憶されているのが演出B用の演出コマンドであれば、第2演出実行抑制手段754の終了フラグ判定手段754dにより、第1段階終了フラグ754aの状態がオンであるか否かが判定される(ステップS502C)。第1段階終了フラグ754aの状態がオンでなければ(ステップS502CでNO)、演出Aの第1段階の演出が実行中で終了していないので、第2演出実行抑制手段754により第2演出実行開始手段653による演出Bの実行開始が遅延されて、すなわち、ステップS506Cがスキップされて、図24のサブ制御処理に復帰する。
その一方で、第1段階終了フラグ754aの状態がオンであれば(ステップS502CでYES)、長押しフラグ655bがオンであるか否かが判定される(ステップS503C)。長押しフラグ655bがオンであれば(ステップS503CでYES)、演出Aが実行開始されてからの経過時間が規定時間に達しており第1段階の演出が終了していると共に、ストップスイッチに対する操作継続時間が所定時間に達しているので、第2演出実行抑制解除手段655により第2演出実行抑制手段754の作動が解除されて、第2演出実行開始手段653により一時メモリの内容(演出B用の演出コマンド)が出力バッファに設定されて(ステップS506C)、図24のサブ制御処理に復帰する。
一時メモリの内容(演出B用の演出コマンド)が出力バッファに設定されることにより、演出Aの第1段階の演出の終了後に出力バッファから液晶表示器14に演出コマンドが出力されて、液晶表示器14において、出力バッファから出力された演出コマンドに対応した演出が実行される。その一方で、長押しフラグ655bがオフであれば(ステップS503CでNO)、ストップスイッチに対する操作継続時間が所定時間に達しておらず、第2演出実行抑制手段754の終了フラグ判定手段754dにより、第2段階終了フラグ754fの状態がオンであるか否かが判定される(ステップS504C)。
第2段階終了フラグ754fの状態がオフであれば(ステップS504CでNO)、演出Aの第2段階の演出が実行中で終了していないので、第2演出実行抑制手段754により第2演出実行開始手段653による演出Bの実行開始が遅延されて、すなわち、ステップS506Cがスキップされて、図24のサブ制御処理に復帰する。
その一方で、第2段階終了フラグ754fの状態がオンであれば(ステップS504CでYES)、第1段階終了フラグ754aおよび第2段階終了フラグ754fが終了フラグ設定手段754cによりオフに設定される(ステップS504C)。また、第2段階終了フラグ754fの状態がオンであれば(ステップS504CでYES)、演出Aが終了しているので、第2演出実行抑制手段754による演出Bの実行抑制状態が終了し、第2演出実行開始手段653により一時メモリの内容(演出B用の演出コマンド)が出力バッファに設定されて(ステップS506C)、図24のサブ制御処理に復帰する。したがって、一時メモリの内容(演出B用の演出コマンド)が出力バッファに設定されることにより、演出Aの第2段階の演出の終了後に出力バッファから液晶表示器14に演出コマンドが出力されて、液晶表示器14において、出力バッファから出力された演出コマンドに対応した演出が実行される。
以上説明したように、この実施形態によれば、上記した第3実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記した実施形態では、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチが本発明の操作手段として機能しているが、操作手段としてはこれに限らず、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、スタートスイッチ9、精算スイッチ11、チャンススイッチ12など、遊技者により操作されるその他の操作器具が本発明の操作手段として機能するようにしてもよい。
また、上記した実施形態では、3個の左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rのうち、遊技者に最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が開始されたときに演出Aが実行されるように構成されているが、演出Aの実行開始契機としてはこれに限らず、スタートスイッチ9が操作されたときに演出Aが実行開始されるようにしてもよいし、抽選手段による役抽選処理が実行されたときに演出Aが実行開始されるようにしてもよい。すなわち、演出Bの実行開始の契機である「操作手段の操作として所定の操作状態が終了したとき」と異なる実行開始の契機であれば、演出Aの実行開始契機をどのように設定してもよい。
また、本発明の所定の操作状態は、上記した”長押し”のように、操作手段が所定の状態に継続して維持される操作に限定されるものではない。例えば、操作手段が一定時間内に連続して所定の回数以上操作されている状態や、特定のタイミングで操作手段が操作され続けている状態などを、本発明の所定の操作状態としてもよい。
また、演出Aおよび演出Bと、操作継続時間報知演出とは、液晶表示器14に限らず、各スピーカ15,16や各ランプ部22,23などの各種の演出機器により実行されるものであってもよく、複数の演出機器が組み合わされて各演出が実行されるようにしてもよい。また、演出A、演出Bおよび操作継続時間報知演出が、それぞれ、互いに異なる演出機器により実行されるようにしてもよい。例えば、操作継続時間報知演出として、操作継続時間が所定時間に達すると、各ランプ部22,23を点灯させたり、各スピーカ15,16から音が鳴るようにすることもできる。
また、割込み処理の実行間隔や、各演出が有する演出時間などは上記した値に限定されるものではなく、適宜、最適な値に設定すればよい。
また、上記した実施形態では、本発明の遊技機としてスロットマシン1を例に挙げて説明したが、パチンコ機や、スロットマシンとパチンコ機とを組み合わせた遊技機(所謂、パロット)に本発明を適用してもよく、このような遊技機に本発明を適用すれば、遊技媒体としてのパチンコ球を採用すればよい。また、本発明の遊技機として、コンピュータプログラムが実行されることによるビデオゲームを採用してもよい。また、本発明の表示手段を、液晶ディスプレイやCRTなどの画像表示装置を用いて、この画像表示装置に複数の図柄を順次表示させることにより構成してもよい。また、可変表示列の数は2列以上であればよく、遊技の態様に応じて適宜最適な数の可変表示列を構成すればよい。
そして、第1演出と、該第1演出が実行されていないときに実行される第2演出とを備える遊技機に本発明を広く適用することができる。
具体的には、第2演出実行抑制手段654は、演出Aが実行開始された後の経過時間が規定時間に達していなければ、すなわち、演出Aが実行開始された後の経過時間が遊技者に演出Aの設計者の意図を認識させる第1段階の演出が終了するのに必要な規定時間に達していなければ、演出Aの第1段階の演出が実行中で終了していないと判定する。そして、第2演出実行抑制手段654は、遊技者により最後に操作されたストップスイッチの押圧状態が終了したときに、演出Aの第1段階の演出が実行中で終了していないことを条件に、第2演出実行開始手段653に液晶表示器14による演出Bの実行開始を中止または遅延させ、演出Aの第1段階の演出が終了していることを条件に、第2演出実行開始手段653による演出Bの実行が開始される。したがって、演出Aが実行開始されてからの経過時間が規定時間に達していなければ、第1演出実行開始手段651により演出Aが実行開始されるときのストップスイッチの押圧状態が終了しても、第2演出実行開手段653により液晶表示器14による演出Bの実行が開始されず、演出Aが実行開始されてからの経過時間が規定時間に達していれば、第2演出実行開手段653により液晶表示器14による演出Bの実行が開始される。