JP2015000854A - 凹凸補正用化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】肌に先に適用される第1剤と、第1剤の後で肌に適用される第2剤とからなり、前記第1剤が(A)〜(C)を含み、前記第2剤が(D)〜(F)を含むものとする。
(A)デキストリン脂肪酸エステル 第1剤全量中8〜15質量%
(B)リンゴ酸ジイソステアリル又はポリイソブテン 第1剤全量中15〜40質量%
(C)シリカ粉末、ポリウレタン粉末及びポリメチルメタクリレート粉末から選ばれる粉末 第1剤全量中30〜54質量%
(D)粘着性樹脂 第2剤全量中5〜10質量%
(E)ウレタンポリマー 第2剤全量中1〜3質量%
(F)ポリビニルアルコール 第2剤全量中1〜3質量%
【選択図】なし
Description
しかし、これらのいずれの凹凸補正用組成物においても、上記したような深い凹凸をカバーし補正するには不十分であった。
また屈折率の近い特定の油分と粉末との組み合わせに係る発色組成物も知られている(特許文献4)。しかしこの組成物も厚く塗布することができず、また粉末の配合量が少ないので、マットで自然な仕上がりにはできない。
第1剤:
(A)デキストリン脂肪酸エステル 第1剤全量中8〜15質量%
(B)リンゴ酸ジイソステアリル又はポリイソブテン 第1剤全量中10〜40質量%
(C)シリカ粉末、ポリウレタン粉末及びポリメチルメタクリレート粉末から選ばれる一種又は二種以上の粉末 第1剤全量中30〜54質量%
第2剤:
(D)粘着性樹脂 第2剤全量中5〜10質量%
(E)ウレタンポリマー 第2剤全量中1〜3質量%
(F)ポリビニルアルコール 第2剤全量中1〜3質量%
本発明の凹凸補正用化粧料は、肌に先に適用される第1剤と、第1剤の後で肌に適用される第2剤とからなるものである。補正しようとする肌の凹凸部分が周囲の肌の色と異なる場合はまず通常のファンデーションを適用し、しかる後に本発明の凹凸補正用化粧料を適用する。また、補正しようとする肌の凹凸部分が周囲の肌の色と大きく異ならない場合は、素肌に直接本発明の凹凸補正用化粧料を適用してもよい。
本発明で用いられる(A)デキストリン脂肪酸エステルは高粘度油分を透明から半透明に固化できるゲル化剤である。
このデキストリン脂肪酸エステルは、デキストリンと直鎖又は分岐のアルキル基(好ましくは炭素数3〜30)を有する脂肪酸とのエステルであり、デキストリンにピリジンを塩基性触媒に用いて加熱下に脂肪酸クロライドを反応させることにより得られる。
デキストリンに、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、および、分岐や水酸基やフェニル基等の置換基を有したこれら脂肪酸を結合したものが挙げられる。
特に好ましくは、パルミチン酸デキストリンである。パルミチン酸デキストリンとしては、市販品としてレオパールKL(千葉製粉株式会社製)を用いることができる。
本発明で用いられる(B)成分はリンゴ酸ジイソステアリル又はポリイソブテンであり、これらのいずれであっても良く、両方を用いても良い。これらの高粘度油分を用いることにより透明性を著しく損なうことなく、厚い塗布膜を形成することができる。リンゴ酸ジイソステアリルとしては、市販品としてコスモール222(日清オイリオグループ社製)を用いることができる。
本発明で用いられる粉末成分は、シリカ粉末、ポリウレタン粉末及びポリメチルメタクリレート粉末から選ばれる一種又は二種以上である。これらの粉末の屈折率は上記高粘度油分の屈折率に近いので、上記高粘度油分に混合しても透明性を損なわない。そのため、製剤の外観が半透明になるので好適である。
ここでシリカ粉末としては、球状シリカP−1500(触媒化成工業社製)、サンスフェアL−51S(AGCエスアイテック社製)、DFシリカマイクロビーズFB−10D(電気化学工業社製)が挙げられる。ポリウレタン粉末としては、プラスティックパウダーD−400(東色ピグメント社製)が挙げられる。ポリメチルメタクリレート粉末としては、マイクロスフェアーM−330(松本油脂製薬社製)が挙げられる。
本発明で用いられる(D)粘着性樹脂は、アクリル酸ブチル、ジメチルアクリルアミド(d1)、アクリル酸ポリオキシエチレングリコール(d2)、アクリル酸ポリオキシプロピレングリコール(d3)及びジアクリル酸ポリオキシエチレングリコール(d4)からなるモノマー組成の重合体が好ましい。ここで、各モノマーの好ましい組成は、質量比で、7.5<d1<62.5、20≦d2<45、7.5<d3<60、1<d4<5である。この粘着性樹脂は柔らかい被膜を形成する。
粘着性樹脂としては、市販品としてプラスサイズL−64S(50%エタノール溶液)(互応化学工業社製)を用いることができる。
ここでウレタンポリマーとしてはヨドゾールPUD(日本エヌエスシー社製、20%水溶液)が挙げられ、ポリビニルアルコールとしてはゴーセノールEG40(日本合成化学工業社製)が挙げられ、シリカ粉末としては、サンスフェアーL−51S(AGCエスアイテック社製)が挙げられる。
(1)安息香酸系紫外線吸収剤
例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステルなど。
(2)アントラニル酸系紫外線吸収剤
例えば、ホモメンチル-N-アセチルアントラニレートなど。
(3)サリチル酸系紫外線吸収剤
例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレートなど。
(4)ケイ皮酸系紫外線吸収剤
例えば、オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート)、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメートなど。
(5)トリアジン系紫外線吸収剤
例えば、ビスレゾルシニルトリアジン。
さらに具体的には、ビス{〔4−(2−エチルヘキシロキシ)−2−ヒドロキシ〕フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス{4−(2−エチルヘキシロキシカルボニル)アニリノ}1,3,5−トリアジンなど。
(6)その他の紫外線吸収剤
例えば、3-(4'-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー、2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール、2,2'-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジアニソイルメタン、4-メトキシ-4'-t-ブチルジベンゾイルメタン、5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン。ジモルホリノピリダジノンなどのピリダジン誘導体。
ビタミンとしては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、Eおよびその誘導体、パントテン酸およびその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
実施例に先立ち、実施例で用いた試験方法の詳細について説明する。
第1剤については、透明感(塗布後、肌っぽいか)、経時でのテカリ(初めはマットで素肌っぽいが、経時でテカる)および密着感(厚く塗れるか)を次の基準で評価した。
顔に深い凹凸のある女性パネラー20名について、洗顔後の顔面部に被験試料を手で塗布し、凹凸部の透明感についてアンケートを行い、以下の基準で評価した。
◎:凹凸部が肌っぽく透明感があると答えたパネラーが12名以上。
○:凹凸部が肌っぽく透明感があると答えたパネラーが8〜11名。
△:凹凸部が肌っぽく透明感があると答えたパネラーが4〜7名。
×:凹凸部が肌っぽく透明感があると答えたパネラーが3名以下。
顔に深い凹凸のある女性パネラー20名について、洗顔後の顔面部に被験試料を手で塗布し、経時でのテカリについてアンケートを行い、以下の基準で評価した。
◎:凹凸部が初めマットで素肌っぽく、経時でテカらないと答えたパネラーが12名以上。
○:凹凸部が初めマットで素肌っぽく、経時でテカらないと答えたパネラーが8〜11名。
△:凹凸部が初めマットで素肌っぽく、経時でテカらないと答えたパネラーが4〜7名。
×:凹凸部が初めマットで素肌っぽく、経時でテカらないと答えたパネラーが3名以下。
顔に深い凹凸のある女性パネラー20名について、洗顔後の顔面部に被験試料を手で塗布し、密着感についてアンケートを行い、以下の基準で評価した。
◎:凹凸部は密着感があり厚く塗れると答えたパネラーが12名以上。
○:凹凸部は密着感があり厚く塗れると答えたパネラーが8〜11名。
△:凹凸部は密着感があり厚く塗れると答えたパネラーが4〜7名。
×:凹凸部は密着感があり厚く塗れると答えたパネラーが3名以下。
上記の透明感(塗布後、肌っぽいか)、経時でのテカリ(初めはマットで素肌っぽいが、経時でテカる)および密着感(厚く塗れるか)を総合してアンケートを行い、以下の基準で評価した。
◎:よいと答えたパネラーが15名以上。
○:よいと答えたパネラーが12〜14名。
△:よいと答えたパネラーが6〜11名。
×:よいと答えたパネラーが5名以下。
第2剤については、剥がれにくさ(経時で剥がれることがないか)およびベタつきの無さを次の基準で評価した。
顔に深い凹凸のある女性パネラー20名について、洗顔後の顔面部に第1剤(試験例25)を手で塗布後、試験試料(第2剤)を指で塗布し、凹凸部の膜の剥がれにくさについてアンケートを行い、以下の基準で評価した。
○:凹凸部は経時で剥がれにくいと答えたパネラーが12名以上。
△:凹凸部は経時で剥がれにくいと答えたパネラーが6〜11名。
×:凹凸部は経時で剥がれにくいと答えたパネラーが5名以下。
顔に深い凹凸のある女性パネラー20名について、洗顔後の顔面部に第1剤(試験例25)を手で塗布後、試験試料(第2剤)を指で塗布し、凹凸部のベタつきの無さについてアンケートを行い、以下の基準で評価した。
○:凹凸部は経時でベタつかないと答えたパネラーが12名以上。
△:凹凸部は経時でベタつかないと答えたパネラーが6〜11名。
×:凹凸部は経時でベタつかないと答えたパネラーが5名以下。
(D)粘着性樹脂の調製方法
下記表1に示したモノマー組成(d1)〜(d4)で重合を行い、本発明で使用する粘着性樹脂を調製した。
具体的には、モノマー類100部を混合した混合物をあらかじめ用意し、この混合物の入った滴下漏斗、還流冷却気、温度計、窒素置換用管および、撹拌機が取り付けられた容量1Lの五つ口フラスコに、エタノール100部を仕込み、窒素気流下、昇温し、還流状態(約80℃)になったところで、このエタノール中に重合開始剤(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル)1部を添加し、上記混合物を2時間連続して滴下する。その後、還流状態にて、8時間放置し重合反応を進行させた。次に五つ口フラスコ中の溶液から溶媒を留去および、エタノールを加えることでこの溶液の溶媒含有量を調整し、固形分濃度50%の化粧料基剤の溶液を得た。
これを粘着性樹脂(50%エタノール溶液)として用いた。
次の表2の処方で第1剤を調製し、透明感、経時でのテカリ、密着感について、上記の方法で評価した。その結果を、総合評価と共に表2に示す。
※2:球状シリカP−1500(触媒化成工業社製)
※3:KSP−100(信越化学工業社製)
※4:トレフィルE−506W(東レ・ダウコーニング社製)
※5:サンスフェアL−51S(AGCエスアイテック社製)
※6:DFシリカマイクロビーズFB−10D(電気化学工業社製)
次の表3の処方で第1剤を調製し、透明感、経時でのテカリ、密着感について、上記の方法で評価した。その結果を、総合評価と共に表3に示す。
次の表4の処方で第2剤を調製し、膜の硬さ(塗布後、適度な硬さがあるか)および剥がれにくさ(経時で剥がれることがないか)について、上記の方法で評価した。その結果を表4に示す。
手術痕で深い凹凸のある肌に、まず通常のファンデーションを塗布する。次いで、試験例25の化粧料を第1剤として塗布し、次いで試験例28の化粧料を第2剤として塗布した。塗布時の皮膚追従性はいずれも良好であった。
第1剤および第2剤の塗布の結果、凹凸は平滑化され、透明感のある自然な仕上がりの塗布膜を形成することができた。また表面に第2剤が塗布されているため、べたつきがなく、化粧持ちも良好であった。
Claims (2)
- 肌に先に適用される第1剤と、第1剤の後で肌に適用される第2剤とからなり、前記第1剤が(A)〜(C)を含み、前記第2剤が(D)〜(F)を含むことを特徴とする凹凸補正用化粧料。
第1剤:
(A)デキストリン脂肪酸エステル 第1剤全量中8〜15質量%
(B)リンゴ酸ジイソステアリル又はポリイソブテン 第1剤全量中10〜40質量%
(C)シリカ粉末、ポリウレタン粉末及びポリメチルメタクリレート粉末から選ばれる一種又は二種以上の粉末 第1剤全量中30〜54質量%
第2剤:
(D)粘着性樹脂 第2剤全量中5〜10質量%
(E)ウレタンポリマー 第2剤全量中1〜3質量%
(F)ポリビニルアルコール 第2剤全量中1〜3質量% - 前記(D)粘着性樹脂が、アクリル酸ブチル、ジメチルアクリルアミド、アクリル酸ポリオキシエチレングリコール、アクリル酸ポリオキシプロピレングリコール及びジアクリル酸ポリオキシエチレングリコールからなるモノマー組成の重合体であることを特徴とする請求項1に記載の凹凸補正用化粧料。
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