JP2020164431A - シワ改善剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】日中もシワ改善効果を失わず、塗布後メイクが可能で、更にシワ改善の即時的効果に優れたシワ改善剤の提供。【解決手段】(a)(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマー、(b)ポリビニルピロリドン、(c)エタノールを含有するシワ改善剤。【選択図】なし

Description

本発明は、目尻、口元、額、首部など、シワが発生している部位に対して、シワを伸ばすように塗布することで、シワの改善又は発生の抑制を図るためのシワ改善剤に関する。
人の皮膚は老化に伴い、シワが目立ってくる。特に目尻のシワなど、顔のシワは多くの女性にとって嫌われる存在である。シワは一般的に小ジワ、大ジワ、表情ジワに分類される。小ジワは表皮の乾燥により一時的にできるシワであり、シワの深さが表皮に留まるものを指し、表皮性シワとも呼ばれる。大ジワはシワの深さがさらに深くなったもので、真皮においてコラーゲンが減少しエラスチンが劣化することによりできるシワであり、原因は紫外線等があげられる。表情ジワは筋肉の収縮や関節の動きに伴い、皮膚に生じるシワであり、若い皮膚では筋肉の弛緩とともに瞬時に消え去るが、歳を重ねるにつれて、皮膚が同じところで折りたたまれ、折りたたまれた跡が消えにくくなり、小ジワや大ジワに繋がる。
本発明では、この皮膚の折りたたみまれた跡が消えずに残ったシワを「折りジワ」と定義する。
従来から、小シワや大ジワをシワを改善するための種々の方法が検討報告されている。例えば、レチノイドやレチノイン酸などを用いて真皮組織を増殖させ、シワを改善する方法が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。また、コラーゲンやヒアルロン酸を配合することにより、シワを改善する方法も知られている(例えば、特許文献3参照)
また、シワを物理的に伸ばすために、シートを用いる例も知られている。例えば、粘着性を有する外観が透明または半透明のシート状製剤であって、同シートの内部またはその表面に開口率が十分に大きい編織布及び/又は不織布を厚み方向に積層させてあることを特徴とする、目尻、口元、額、首部のシワを伸ばして固定する目的のシワ伸ばしシート(例えば、特許文献4参照)や、ストレッチ性のある基材層に粘着剤を35g/m2以上の厚塗りで塗布したことを特徴とする、皮膚の表面のシワを引っ張って伸ばし固定するストレッチ・テ−プ(例えば、特許文献5参照)が報告されている。
特開昭62‐185005号公報 特開平2‐288822号公報 特公平4‐65047号公報 特開2001−335430号公報 特開2004−313277号公報
前述のように、従来からシワ改善方法が様々な方向から開発されつつあるが、特許文献1〜4の技術は肌に塗布してから効果が得られるまでに長い時間を要し、気になるシワの即時的な改善効果が求められていた。
また、特許文献5は使用前に二剤を混合し、厚さを調整して伸ばし高温でや加熱重合して硬化させたゲル体を肌に塗布する技術であり、目的範囲に簡便に塗布する点や使用性に課題があった。特許文献6は就寝時に不織布テープでシワを周辺の皮膚で引っ張って伸ばして固定して貼ることでシワを伸ばす技術であり、使用中の審美性に欠ける為、日中におけるシワを伸ばすことができず、就寝時に伸ばしたシワが日中の表情ジワの発生に伴いもとに戻るなどの課題があった。
そのため、日中もシワ改善効果を失わず、塗布後メイクが可能で、更にシワ改善の即時的効果が優れたシワ改善剤が望まれていた。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマーとポリビニルピロリドンを組み合わせることにより、塗布膜の肌への付着性と柔軟性と、べたつきのなさを実現することが可能となり、更にエタノールと組み合わせることにより、製剤の安定性と、塗布行為と乾燥速度のバランスに優れ、塗布後のシワ改善効果、メイク効果も向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、次の成分(a)〜(c);
(a)(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマー、
(b)ポリビニルピロリドン、
(c)エタノール
を含有するシワ改善剤に関する。。
前記成分(a)の含有量が3〜12質量%である、シワ改善剤に関する。
成分(d)球状粉体を更に含有する、シワ改善剤に関する。
成分(e)ナイアシンアミドを更に含有する、シワ改善剤に関する。
前記成分(a)と前記成分(b)の含有質量割合(a)/(b)が0.5〜3である、シワ改善剤に関する。
前記成分(b)の重量平均分子量が900,000〜2,000,000である、シワ改善剤に関する。
シワ改善剤を含有する化粧料に関する。
シワ改善剤を含有する皮膚外用剤に関する。
本発明のシワ改善剤は、バルク内での凝集やゲル化などが起こらず製剤安定性に優れ、被膜形成性に優れ、被膜の密着性と、被膜のべたつきのなさ、シワ改善効果、メイク効果の向上に優れるものである。なお、被膜形成性とは本発明を肌上に塗布する際の揮発成分の揮発速度を表す。揮発速度が速いと塗布途中で被膜が形成され、塗布行為で被膜が撚れるなど肌上に均一に塗布できないなどの問題があり、揮発速度が遅いとシワをのばしたまま状態を維持するのが困難であるため、使用に適した揮発性分の揮発が行われ、簡便に均一に被膜が形成すること表す。被膜の密着性とは肌上に被膜を形成後、メイク行為や顔の表情を変えることにより被膜がはがれないことを表す。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のシワ改善剤に用いられる成分(a)の(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマーは、両性(メタ)アクリル系高分子化合物であり、メタクリル酸エチルベタインとアクリル酸、メタクリル酸又はこれらの単純エステルからなるモノマー1種以上との共重合体である。INCI(International Nomenclature of Cosmetic Ingredients)名で(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマーと表記され、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマーとも表記できる。通常の化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、天然、半合成、合成であっても使用することができる。
本発明のシワ改善剤に用いられる成分(a)の含有量は、特に限定されないが、被膜形成性と被膜の密着性の観点から、3〜12質量%(以下、「質量%」は単に「%」と略す)が好ましく、4〜10%がより好ましい。
本発明のシワ改善剤に用いられる成分(a)の市販品としては、ユカフォーマーM−75、ユカフォーマーR205、ユカフォーマー301、ユカフォーマーSM(以上、三菱化学社製)、RAMレジン(大阪有機化学社製)等が挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。
本発明のシワ改善剤に用いられる成分(b)のポリビニルピロリドンは、N−ビニル−2−ピロリドンの重合した高分子化合物であり、通常の化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、天然、半合成、合成であっても使用することができる。重合度が多くなれば分子量が大きくなるが、本発明において、製剤安定性、被膜のべたつきのなさ、シワ改善効果、メイク効果向上の点で重量平均分子量900,000〜2、000,000が好ましく、1,200,000〜1,700,000がより好ましい。なお、これらの分子量とは、SEC法により測定される重量平均分子量を指す。
本発明のシワ改善剤に用いられる成分(b)の含有量は、特に限定はされないが、被膜形成性と被膜の密着性の観点から3〜10%が好ましく、4〜7%がより好ましい。また、前記成分(a)と前記成分(b)の含有質量割合(a)/(b)は0.5〜3の範囲であるとが好ましい。
本発明のシワ改善剤に用いられる成分(b)の市販品としては、ルビスコールK12、ルビスコールK17、ルビスコールK30、ルビスコールL60、ルビスコールK80、ルビスコールK90(BASF社製);PVP K15、PVP K17、PVP K30、PVP K60、PVP K90、PVP K120(以上、アシュランド社製)等が挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。
本発明のシワ改善剤に用いられる成分(c)のエタノールは、通常の化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、天然、半合成、合成であっても使用することができる。本発明のシワ改善剤に用いられる成分(c)の含有量は、特に限定されないが、製剤安定性と被膜形成性の観点から、20〜80%が好ましく、30〜50%がより好ましい。
本発明のシワ改善剤に用いられる成分(d)の球状粉体は、通常の化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、真球状のほか、楕円状や球状表面の一部又は全体に凹凸を有する略球状のものも用いることができる。また、球状であれば、全体が単一の成分で構成されるもの、コア−シェル型のように内核と外殻が異なる成分で構成されるもの、内部に異なる成分が分散しているもの、内部に空洞を有する中空粉体、更に内部に有益成分を内包、含浸させたもの等であっても特に制限されずに用いることができる。具体的には、ナイロン粉体、ポリメチルメタクリレート粉体、ポリエチレン粉体、ポリスチレン粉体、シリコーン粉体等の有機粉体、シリカ粉体、アルミノシリケート粉体等の無機粉体等が挙げられる。球状粉体の平均粒子径は3〜40μmのものが好ましく、より好ましくは5〜30μmである。この範囲であると、被膜のべたつきのなさ、シワ改善効果に優れるため好ましい。なお、本発明において平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置を用い、水中分散状態で測定された粉体の幅と長さの装置上の平均値(積算体積50%の平均粒径値)で測定される。これらの市販品としては、オルガソール2002D(平均粒子径20μm、アトフィナ・ジャパン社製)、マツモトマイクロスフェアM100(平均粒子径8μm、松本油脂製薬社製)、ガンツパールGS−0605(平均粒子径6μm、アイカ工業社製)、TOSPEARL 145(平均粒子径4.5μm、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)、CHIFFONSIL P−3R(平均粒子径5μm、日揮触媒化成社製)や、中空のSILICA MICRO BEAD BA−1(平均粒子径18μm、日揮触媒化成社製)、表面に凹凸を有するTOSPEARL 150KA(平均粒子径5μm、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)等が挙げられる。これらはフッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、界面活性剤等の1種または2種以上を用いて処理を施してあってもよい。
本発明のシワ改善剤に用いられる成分(d)の含有量は、特に限定はされないが、製剤安定性と被膜形成性、被膜のべたつきのなさの観点から、10%以上が好ましく、25%〜50%がより好ましい。
本発明のシワ改善剤に用いられる成分(e)のナイアシンアミドはニコチン酸(ビタミンB3/ナイアシン)のアミドである。ナイアシンアミドは水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一つである公知の物質であり、天然物(米ぬかなど)から抽出されたり、あるいは公知の方法によって合成することができる。具体的には、第15改正日本薬局方2008に収載されているものを用いることが出来る。本発明のシワ改善剤に用いられる成分(e)の含有量は特に限定されないが、シワ改善効果の観点から1〜10%が好ましく、3〜8%がより好ましい。
本発明のシワ改善剤には、上記成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で通常の化粧料に含有される任意成分、すなわち、成分(d)以外の粉体、油性成分、水性成分、界面活性剤、紫外線吸収剤、保湿剤、水溶性被膜形成性樹脂、着色剤、褪色防止剤、酸化防止剤、pH調整剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料等を含有することができる。
本発明のシワ改善剤は、皮膚外用剤に好適に用いることができる。本発明に係る皮膚外用剤は、外用液剤、外用ゲル剤、クリーム剤、軟膏剤、スプレー剤、ローション剤、噴霧剤、エアゾール剤、などに適用することができる。
また、本発明のシワ改善剤は、化粧料に好適に用いることができる。本発明に係る化粧料は、化粧水、乳液、クリーム、アイクリーム、美容液、パック料、ハンドクリーム、ボディクリーム、日焼け止め化粧料、化粧用下地化粧料、などに適用することができる。
また、本発明のシワ改善剤を皮膚に適用する方法は特に限定されないが、しわを指または刷毛で伸ばしながら塗布し、肌上で硬化させる方法が好ましい。これを一定間隔で繰り返し行うことでしわの深さを物理的に減少させることができる。
また、本発明のシワ改善剤を使用した後、クリーム、乳液、ローションを用いてスキンケアを行ったり、メイクを行うことができる。本発明のシワ改善剤の適用時間としては、例えば30分〜12時間が挙げられる。例えば、入浴後使用して、就寝し、朝の洗顔時に落とす方法や朝の洗顔後に使用してその上からメイクをして、メイクオフの際に一緒に落とす方法が挙げられる。
本発明の本発明のシワ改善剤は、通常の製造方法であれば特に制限されず、例えば、成分(a)、成分(b)、成分(c)を混合溶解し、成分(e)を含む他の成分とともに水中に添加して分散する方法等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜14、比較例1〜15:シワ改善剤
表1、2に示す処方及び下記製法で、実施例1〜14および比較例1〜15のシワ改善剤を調製した。これらのシワ改善剤について、下記(i)〜(v)の項目について評価した。この結果を合わせて表1、2に示す。
Figure 2020164431
Figure 2020164431
*1:ユカフォーマーR205(三菱化学社製)固形分30%
*2:ルビスコールK90(BASF社製)
*3:ルビスコールK30(BASF社製)
*4:ガンツパールGS‐0605(アイカ工業社製)
*5:NPC(DSM社製)
*6:GRINSTED XANTHAN CREAR80(DANISCO社製)
*7:ヒアルロン酸FCH121S(フードケミファ社製)
*8:CARBOPOL1382(LUBRIZOL ADVANCED MATERIALS A社製)
*9:PEG20000(日油社製)
*10:ウルトラゾールV−280C(アイカ工業社製)
*11:YODOSOL GH810(日本エヌエスシー社製)固形分45%
*12:ビニブランGV−5651(日信化学工業社製) 固形分35%
*13:AMP ULTRA(TM)PC1000(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)
(製法)
A.成分(1)〜(6)を均一に混合溶解する。
B.成分(7)〜(18)を均一に混合溶解する。
C.BにAを加え分散する。
D.Cを容器に充填し、シワ改善剤を得た。
(各品質特性の評価)
前記で調製した実施例1〜14、比較例1〜15に係るシワ改善剤について、(i)製剤安定性(凝集)、(ii)被膜形成性(乾燥速度)、(iii)被膜の密着性(動かした後の膜の状態)、(iv)被膜のべたつきのなさ、(v)シワ改善効果の5項目に関し、以下に示す評価基準に従って比較評価を行った。
(i)に関しては50℃にて一か月静置保管後の製品の均一性を確認した。その他評価項目は、専門パネル20名が、各試料を刷毛で肌に塗布し、(ii)〜(iv)に関しては塗布した直後に評価してもらい、(v)に関しては専門パネル20名がシワの気になる部位に本発明品を塗布し、塗布前後をVISIA(登録商標) Evolution(CANFIELD社製)で撮影し画像によるシワの個数とスコア(面積比と濃さ)を計測し比較した。
(i)製剤安定性(凝集)
4点:凝集、ゲル化が無く均一であった
3点:凝集は無かった
2点:少しゲル化・凝集していた
1点:凝集・ゲル化していた
(ii)被膜形成性(乾燥速度)
4点:非常に乾燥速度が速く、仕上がりの化粧膜が非常に均一であった
3点:乾燥速度が速く、仕上がりの化粧膜が均一であった
2点:乾燥速度があまり早くなく、仕上がりの化粧膜があまり均一でなかった
1点:乾燥速度が遅く、仕上がりの化粧膜が均一でなかった
(iii)被膜の密着性(動かした後の膜の状態)
4点:非常に密着性があり、メイクしても取れなかった
3点:密着性があった
2点:あまり密着性がなかった
1点:密着性がなかった
(iv)べたつきの無さ
4点:非常にべたつきがなかった
3点:べたつきがなかった
2点:少しべたつきがあった
1点:非常にべたついた
(v)シワ改善効果
4点:シワ個数とスコアが25%以上減少した
3点:シワ個数とスコアが10%以上25%未満減少した
2点:シワ個数とスコアが5%以上10%未満減少した
1点:シワ個数とスコアの減少が5%以下またはシワが増加した
各項目の評価結果の点数をそれぞれ合計し平均値を算出し、下記に示す評価基準に従って判定した。
(判定基準)
◎:3.5点以上4点以下:非常に優れている
〇:3点以上3.5点以下:優れている
△:2点以上3点以下:やや劣っている
×:1点以上2点以下:劣っている
(結果)
表1に示す通り実施例1〜14に係るシワ改善剤については、(i)製剤安定性(凝集)、(ii)被膜形成性(乾燥速度)、(iii)被膜の密着性(動かした後の膜の状態)、(iv)被膜のべたつきのなさ、(v)シワ改善効果、全てに優れたものであった。
一方、成分(b)が含有されていない比較例1は塗布後の被膜がいつまでもべたべたとして、メイクがしにくい等品質に欠けていた。成分(a)の配合量が少なく、成分(b)を含まない比較例2は被膜形成性(乾燥速度)も悪く、できた被膜もべたつきがあり、使用性の面で非常に満足のいくものではなかった。成分(b)の高分子の代わりに、別の高分子を配合した比較例3〜8は全てのサンプルにおいて製造直後から凝集し、安定性が保てなかった。成分(a)を含まない比較例9〜13は塗布時の被膜形成性、密着性、シワ改善効果全てにおいて満足のいくものではなかった。成分(c)を含まない比較例14は経時における凝集・沈殿が起き、塗布時の被膜形成性も非常に時間がかかるため、乾くまでの顔の動きによって膜がよれて均一性に欠け、満足のできるものではなかった。
実施例15 シワ改善ミスト化粧水
下記組成および製法により、シワ改善ミスト化粧水を調製した。
(成分) (%)
(1)(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマー 6
(2)ポリビニルピロリドン 6
(3)エタノール 40
(4)香料 1
(5)オレイルアルコール *14 1
(6)セスキオレイン酸ソルビタン *15 1
(7)オレイン酸オレイル *16 1
(8)フェノキシエタノール 1
(9)ナイアシンアミド 10
(10)グリセリン 10
(11)1,3―ブチレングリコール 10
(12)精製水 残量
*14:オレイルアルコールVP(高級アルコール工業社製)
*15:コスモール82(日清オイリオ社製)
*16:SUPER REFINED CRODAMOL OO―LQ−(JP)(クローダ社製)
(製法)
A.成分(1)〜(8)を均一に混合溶解する。
B.成分(9)〜(12)を均一に混合溶解する。
C.BにAを加え分散する。
D.Cをミスト容器に充填し、シワ改善ミスト化粧水を得た。
以上のようにして得られたシワ改善ミスト化粧水は製剤安定性、被膜形成性、被膜の密着性、被膜のべたつきのなさ、シワ改善効果、全てに優れたものであった。
実施例16:エアゾール型シワ改善化粧崩れ防止スプレー
下記組成および製法により、シワ改善化粧崩れ防止スプレーを調製した。
(成分) (%)
(1)(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマー 10
(2)ポリビニルピロリドン 6
(3)エタノール 40
(4)香料 1
(5)フィトグリコーゲン 1
(6)メチルポリシロキサン *17 0.5
(7)(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー *18
10
(8)フェノキシエタノール 1
(9)ナイアシンアミド 10
(10)グリセリン 10
(11)1,3―ブチレングリコール 10
(12)精製水 残量
*17:SH200C FLUID 6CS(東レ・ダウコーニング社製)
*18:KSP−101 (信越化学工業社製)
(製法)
A.成分(1)〜(8)を均一に混合溶解する。
B.成分(9)〜(12)を均一に混合溶解する。
C.BにAを加え分散する。
D.CをLPGガスまたは炭酸ガスと97:3の割合で混合することで調製しエアゾール型シワ改善化粧崩れ防止スプレーを得た。
以上のようにして得られたエアゾール型シワ改善化粧崩れ防止スプレーは製剤安定性、被膜形成性、被膜の密着性、被膜のべたつきのなさ、シワ改善効果、全てに優れたものであった。
実施例17:シワ改善美容液
下記組成および製法により、シワ改善美容液を調製した。
(成分) (%)
(1)(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマー 12
(2)ポリビニルピロリドン 10
(3)エタノール 60
(4)香料 1
(5)セージ油 1
(6)ユーカリ油 0.5
(7)(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル)クロスポリマー *19 5
(8)フェノキシエタノール 1
(9)ナイアシンアミド 10
(10)水添レシチン・コレステロール混合物 *20 1
(11)イソステアリン酸 *21 1
(11)1,3―ブチレングリコール 10
(12)精製水 残量
*19;テクポリマー ACX-806C(積水化成品工業社製)
*20;ベイシスCL-20(日清オイリオグループ社製)
*21;イソステアリン酸EX(高級アルコール工業社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(8)を均一に混合溶解する。
B.成分(10)〜(11)を均一に70℃に加熱混合する。
C.成分(12)を70℃に加熱し、Bを加えて分散する。
D.Cを高圧分散処理する。
E.DにA、成分(9)を加え分散する。
F.E容器に充填しシワ改善美容液を得た。
以上のようにして得られたシワ改善美容液は製剤安定性、被膜形成性、被膜の密着性、被膜のべたつきのなさ、シワ改善効果、全てに優れたものであった。

Claims (8)

  1. 次の成分(a)〜(c);
    (a)(メタクリル酸エチルベタイン/アクリレーツ)コポリマー
    (b)ポリビニルピロリドン
    (c)エタノール
    を含有するシワ改善剤。
  2. 前記成分(a)の含有量が4〜12質量%である、請求項1に記載のシワ改善剤。
  3. 成分(d)球状粉体を更に含有する、請求項1又は2に記載のシワ改善剤。
  4. 成分(e)ナイアシンアミドを更に含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシワ改善剤。
  5. 前記成分(a)と前記成分(b)の含有質量割合(a)/(b)が0.5〜3である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシワ改善剤。
  6. 前記成分(b)の重量平均分子量が900,000〜2,000,000である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシワ改善剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のシワ改善剤を含有する化粧料。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のシワ改善剤を含有する皮膚外用剤。

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021193918A1 (ja) * 2020-03-27 2021-09-30 株式会社 資生堂 皮膚化粧料

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WO2021193918A1 (ja) * 2020-03-27 2021-09-30 株式会社 資生堂 皮膚化粧料

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