JP2012012378A - 油性化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)特定の粘度のシリコーン、(b)粒子表面の全面に亘って微小突起を有する球状シリコーン粒子、(c)着色剤、(d)特定の粘度の不揮発性液体油、(e)油増粘剤を配合する油性化粧料
【選択図】なし
Description
一方、揮発性油剤を用いない油性化粧料では、化粧膜の違和感や負担感は強くなく、化粧料容器の形状も幅が広がり、使用性のよいものやデザイン性に優れるものが実現できるが、揮発性油剤を用いた油性化粧料に較べると、塗布時ののび広がりが悪く、化粧持ちに関しても非常に劣るもので、油性化粧料として総合的に満足できる品質が得られていない。
本発明の油性化粧料に使用される(a)のシリコーンは、使用感や肌への付着性を向上させるために使用されるものであり、25℃における粘度が1万〜5000万mPa・sである。
具体的には、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、末端水酸基含有ジメチルポリシロキサン、末端水酸基含有フェニルポリシロキサン等が挙げられる。これらは、低粘度のシリコーン油などに溶解して使用することもできる。
必須成分以外の粉体としては、通常化粧料原料として使用されるものであれば、板状、紡錘状、針状等の形状、煙霧状、微粒子級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等に特に限定されず、無機粉体類、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、窒化ホウ素等の無機粉体類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N―アシルリジン、ナイロン等の有機粉体類が挙げられ、これら1種又は2種以上用いることができる。またこれら粉体は、1種又は2種以上の複合化したものも用いてもよく、その表面処理を油剤処理、シリコーン化合物処理、水溶性高分子処理等を施してあってもよい。
本発明の化粧料は、特に限定されないが、化粧持続効果に優れることからメーキャップ化粧料に有利である。具体的には、アイライナー、アイカラー、ファンデーション、頬紅、口紅等があげられる。中でも、今回顕著な効果である滑らかな伸び広がり、肌への付着性、重ね付けのしやすさ、化粧持ちの良さは、特にアイライナーで求められる効果であり、より好ましい。
下記表1に示す処方の油性アイライナー化粧料を調製し、べたつきのなさ、滑らかな伸び広がり、肌への付着性、重ね付けのしやすさ、涙等の水分や皮脂とのにじみを防ぐ化粧持続効果、塗膜による負担感のなさについて下記の方法により評価した。その結果も併せて表1に示す。
※2:炭酸ジアルキル(三井化学ファイン社製)
※3:PERFORMALENE 500(ニューフェーズテクノロジー社製)
※4:BENTONE 38V(エレメンティス社製)
※5:TOSPEARL 150KA(平均粒子径3.5〜6.5μm、モメンティヴ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
※6:TOSPEARL 145A(平均粒子径4.5μm、モメンティヴ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
A.成分(1)〜(10)を均一に加熱溶解する。
B.Aに成分(11)〜(16)をAに加え、均一に混合する。
C.Bを容器に充填して油性アイライナー化粧料を得た。
下記評価項目について各々下記方法により評価を行った。
(評価項目)
イ.べたつきのなさ
ロ.滑らかな伸び広がり
ハ.肌への密着性
ニ.重ね付けのしやすさ
ホ.化粧持続効果
ヘ.肌への負担感のなさ
イ〜ヘの項目について、各試料について専門パネル20名による使用テストを行った。パネル各人が下記絶対評価基準にて7段階に評価し評点をつけ、各試料についてパネル全員の評点合計からその平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。なお、ホの化粧持続効果については各試料を塗布し、パネルに通常の生活をしてもらった後、6時間後に涙や汗などでにじんだりしていないか、化粧膜が部分的に剥離していないか等を評価した。ニの重ね付けのしやすさについては、各試料を皮膚に3回連続塗布し、その時に試料が重なって均一な膜を作るかどうかを評価した。
(評点):(評価)
6 :非常に良い
5 :良い
4 :やや良い
3 :普通
2 :やや悪い
1 :悪い
0 :非常に悪い
(判定):(評点の平均点)
◎ :5点を超える :非常に良好
○ :3.5点を超え5点以下 :良好
△ :1点を超え3.5点以下 :やや不良
× :1点以下 :不良
一方、成分(a)のシリコーンを配合しない比較例1では、肌への密着感、重ね付けのしやすさ、化粧持続効果の点で、満足のいくものが得られず、成分(a)のシリコーンの代わりに高粘度の炭化水素油を配合した比較例2では、べたつきのなさ、滑らかな伸び広がり、肌への負担感の点で満足のいくものが得られなかった。また、成分(b)のシリコーン樹脂粉末を配合しない比較例3では滑らかな伸び広がり、重ね付けのしやすさ、化粧持続効果において満足いくものが得られなかった。更に、成分(b)の代わりに真球状シリコーン樹脂粉末を配合した比較例4では、肌への密着感、重ね付けのしやすさ、化粧持持続効果において、満足のいくものが得られなかった。
(成分) (%)
1.キャンデリラワックス 5
2.マイクロクリスタリンワックス 10
3.ポリエチレンワックス ※3 0.5
4.トリイソステアリン酸ジグリセリル※7
(34000mPa・s) 10
5.トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル
(60mPa・s) 残量
6.ジメチルポリシロキサン(6mPa・s) 3
7.ジメチルポリシロキサン(10万mPa・s) 2
8.無水ケイ酸 ※8 0.1
9.微粒子酸化チタン 1
10.微粒子酸化亜鉛 1
11.酸化チタン 8
12.硫酸バリウム 2
13.セリサイト 10
14.ベンガラ 1
15.黄酸化鉄 2
16.黒酸化鉄 0.5
17.微小突起を有する球状シリコーン粒子(金平糖状)※5 1
18.アロエエキス 適量
19.香料 適量
(記載した粘度は25℃における値である)
※7:コスモール43(日清オイリオグループ社製)
※8:AEROSIL 300(日本アエロジル社製)
A.成分(1)〜(7)を100℃まで加熱し、均一溶解する。
B.Aに成分(8)〜(19)を加え均一に分散する。
C.Bを金皿に流し込み、冷却固化して油性ファンデーションを得た。
(成分) (%)
1.マイクロクリスタリンワックス 5
2.セレシンワックス 10
3.トリイソステアリン酸ジグリセリル※7
(34000mPa・s) 4
4.α−オレフィンオリゴマー(30mPa・s) 2
5.スクワラン(35mPa・s) 残量
6.ジメチルポリシロキサン(20mPa・s) 5
7.ジメチルポリシロキサン(100万mPa・s) 5
8.ステアリル変性アクリレートシリコーン※9 10
9.セスキオレイン酸ソルビタンソルビタン(20E.O.) 0.8
10.微小突起を有する球状シリコーン粒子(金平糖状)※5 5
11.シリコーン3%処理タルク 10
12.赤色202号 0.5
13.青色404号 1
14.シリコーン5%処理酸化チタン 2
15.シリル化処理無水ケイ酸※10 1
16.コラーゲン水溶液 適量
17.香料 適量
(記載した粘度は25℃における値である)
※9:KP−561(信越化学工業社製)
※10:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)
A.成分(1)〜(10)を100℃まで加熱し、均一溶解する。
B.Aに成分(11)〜(17)を加え均一に分散する。
C.Bを100℃にて加熱溶解し、金皿に流し込み、冷却固化して油性アイカラーを得た。
(成分) (%)
1.カルナウバワックス 10
2.エチレンプロピレンコポリマー 10
3.ロジン酸ペンタエリスリット 7
4.トリイソオクタン酸グリセリル(60mPa・s) 4
5.ジメチルポリシロキサン(200万mPa・s) 3
6.ジメチルポリシロキサン(6mPa・s) 5.5
7.流動パラフィン(22mPa・s) 残量
8.微小突起を有する球状シリコーン粒子(金平糖状)※5 4
9.合成金雲母(平均粒子径30μm) 1
10.球状シリコーン粒子(真球状)※6 5
11.セリサイト 15
12.タルク 10
13.有機変性ベントナイト※4 1
14.赤色226号 1
15.黄色4号アルミニウムレーキ 2
16.黒色酸化鉄 0.2
17.ローズマリーエキス 0.1
18.香料 適量
(記載した粘度は25℃における値である)
A.成分(1)〜(7)を100℃まで加熱し、均一溶解する。
B.Aに成分(8)〜(18)を加え均一に分散する。
C.Bを100℃にて加熱溶解し、金皿に流し込み、冷却固化して油性頬紅を得た。
(成分) (%)
1.エチレンプロピレンコポリマー 4
2.キャンデリラワックス 2
3.フィッシャートロプシュワックス 4
4.ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル
(29500mPa・s) 20
5.トリイソステアリン酸ジグリセリル※7
(34000mPa・s) 15
6.リンゴ酸ジイソステアリル(5000mPa・s) 15
7.流動パラフィン(22mPa・s) 残量
8.ジメチルポリシロキサン(8万mPa・s) 2
9.ジメチルポリシロキサン(10mPa・s) 3
10.PEG−9ポリジメチルシロキシエチル
ジメチルポリシロキサン 0.3
11.無水ケイ酸 1.5
12.セリサイト 2
13.微小突起を有する球状シリコーン粒子(金平糖状)※5 3
14.赤色202号 0.1
15.黄色4号 0.6
16.酸化チタン 1.5
17.黒酸化鉄 0.1
18.フェノキシエタノール 0.1
19.2,6−ジーターシャリ−ブチル−パラクレゾール 0.1
20.トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5%処理
酸化チタン被覆ガラス末 1
(記載した粘度は25℃における値である)
A:成分(1)〜(10)を110〜120℃にて加熱溶解する。
B:Aに成分(11)〜(20)を加えて、均一に混合する。
C:Bを100℃にて加熱溶解し、脱泡後、スティック状容器に直接流し込み、冷却固化して、スティック状口紅を得た。
Claims (7)
- 次の成分(a)〜(e):
(a)25℃における粘度が1万〜5000万mPa・sであるシリコーン
(b)粒子表面の全面に亘って微小突起を有する球状シリコーン粒子
(c)着色剤
(d)25℃における粘度が1000mPa・s以下の不揮発性液体油
(e)油増粘剤
を配合したことを特徴とする油性化粧料 - 上記成分(b)の配合量が0.5〜25質量%であることを特徴とする請求項1記載の油性化粧料
- 上記成分(a)の配合量が0.5〜20質量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の油性化粧料
- 更に成分(f)油溶性樹脂を配合することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の油性化粧料
- 前記油性化粧料中の揮発性油剤の配合量が、油相中の5%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の油性化粧料
- 前記油性化粧料が固形であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の油性化粧料
- 前記油性化粧料がアイライナーであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の油性化粧料
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